JP3119619U - 育苗用プランター - Google Patents

Abstract

【課題】 プランター本体から給水ホースが落下しないように定位置に保持する手段を備えた育苗用プランターを提供する。
【解決手段】 プランター本体１に育苗ポット１２の収容空間２を長手方向に沿って複数設け、プランター本体１の上部短辺側に縁部６を設け、縁部６にクリップ孔を開口し、クリップ孔にクリップ１０を上方から脱着自在に挿入し、育苗ポット１２の上方に配置した給水ホース１１を前記クリップ１０で上方から拘束して縁部６から脱離しないように定位置に保持できるようにした。
【選択図】 図１

Description

本考案は、用土又は複数の育苗ポットを収容して栽培及び運搬に使用する育苗用プランターに関し、詳しくは苗に給水する給水ホースをプランター本体から落下しないように定位置に保持させる技術に関する。

従来、複数の育苗ポットを収容して栽培及び運搬するための育苗用プランターが公知である（例えば特許文献１参照）。苗への給水は、噴水孔が設けられた給水ホースを育苗ポットの上方に配置し、給水ホースの噴水孔から水を噴水させて用土に与えるようにしている。ところで、給水ホースは給水の勢いや苗の生長、その他風雨等外部からの作用でプランター本体から落下して水切れで苗の育成に影響を与えることがあり、給水ホースが定位置に配置されているかを管理者が定期的に点検する必要があった。
特開２００１−８６８７４号公報

本考案が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、プランター本体から給水ホースが落下しないように定位置に保持する手段を備えた育苗用プランターを提供することにある。

かかる課題を解決した本考案の構成は、
１） 用土又は複数の育苗ポットを収容して栽培及び運搬に使用する育苗用プランターであって、プランター本体の縁部にクリップ孔を開口し、クリップ孔に給水ホースを拘束するための二股状のクリップを上方から脱着自在に挿入し、用土又は育苗ポットの上方に配置した給水ホースを前記クリップで上方から拘束して定位置に保持できるようにしたことを特徴とする、育苗用プランター
２） プランター本体の縁部に狭幅の凹所を形成し、凹所の底部にクリップ孔を開口し、挿入したクリップが傾斜しても凹所の内壁に接して倒れ難くした、１）記載の育苗用プランター
３） クリップ孔を複数箇所開口し、クリップの挿入箇所を選択して給水ホースを任意の位置で拘束できるようにした、１）又は２）記載の育苗用プランター
４） クリップの両側の２本の脚部を左右対称のジグザグ状に折曲し、クリップ孔への挿入深さを任意の位置で保持できるようにした、１）〜３）いずれか記載の育苗用プランター
５） プランター本体の縁部の裏側に高設栽培用の支持棒に架設するガイド溝を設けた、１）〜４）いずれか記載の育苗用プランター
にある。

本考案によれば、給水ホースを保持するクリップとクリップ孔を備えているから、給水の勢いや苗の生長、その他風雨等外部からの作用を受けても給水ホースがプランター本体から落下することがなく、水切れさせないようにして苗を育成させることができ、管理者が定期的に給水ホースの配置を点検する必要がなく育苗管理が容易となる。

本考案では、クリップ孔はプランター本体の縁部に形成した狭幅の凹所の底部に開口すると、挿入したクリップが傾斜しても凹所の内壁に接して倒れ難くして給水ホースを圧迫させないようにできる。クリップ孔は複数箇所開口し、クリップの挿入箇所を選択して給水ホースを任意の位置で拘束できるようにする。クリップは金属棒からなる二股状に形成し、２本の脚部の外側への付勢力でクリップ孔に圧接して挿入位置を保持できるようにすると、取り付けが極めて容易でしかも脱離し難いものになる。クリップの両側の２本の脚部は左右対称のジグザグ状に折曲すると、クリップ孔への挿入深さを任意の位置に保持でき、外部からの作用で過度に挿入して給水ホースを圧迫させたり脱離することがない。プランター本体の縁部の裏側には高設栽培用の支持棒に架設するガイド溝を設けると、育苗後にプランター本体を差し替えることなく高設栽培に円滑に移行できる。以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。

図１〜９に示す実施例は、イチゴの育苗に用いられる育苗用プランターの例である。図１は実施例の育苗用プランターの使用状態を示す斜視図、図２は実施例の育苗用プランターの平面図、図３は図２のＡ−Ａ断面図、図４は図２のＢ−Ｂ断面図、図５は図２のＣ−Ｃ断面図、図６は実施例のクリップの説明図、図７は実施例のクリップの傾斜を示す説明図、図８は実施例の給水を示す説明図、図９は実施例の高設栽培を示す斜視図である。

図中、１はプランター本体、２は収容空間、３は底孔、４は高台、５は支持台、６は縁部、７は凹所、８はクリップ孔、９はガイド溝、９ａは切欠き、１０はクリップ、１０ａは脚部、１１は給水ホース、１１ａは噴水孔、１２は育苗ポット、１３は支持棒、１４は用土、Ａは苗、Ｗは水である。

本実施例の育苗用プランターは、図１〜５に示すように長さ６０ｃｍ、幅２３ｃｍ、高さ１５ｃｍの緑色のプラスチック製のプランター本体１に育苗ポット１２を収容する３箇所の収容空間２を所定間隔おいて形成し、プランター本体１の上部外周位置に縁部６を形成し、短辺側の縁部６に長さ１８ｃｍ、深さ２ｃｍ、幅１２ｍｍの凹所７を形成し、凹所７の底部にクリップ孔８を複数開口し、長辺側の縁部６の裏側に高設栽培用の支持棒１３に架設するガイド溝９を形成し、短辺側の縁部６にガイド溝９と連通する切欠き９ａを形成している。

クリップ１０は、図６に示すように金属棒を折曲して二股状に形成し、両側の２本の脚部１０ａの外側への付勢力でクリップ孔８に圧接して挿入位置を保持できるようにし、しかも２本の脚部１０ａを左右対称のジグザグ状に折曲してクリップ孔８への挿入深さを任意の位置で保持できるようにしている。

図８に示すように、苗Ａを入れた育苗ポット１２をプランター本体１の収容空間２にそれぞれ収容し、複数の噴水孔１１ａを有する給水ホース１１をプランター本体１の長手方向に沿って育苗ポット１２の上方位置に配置し、クリップ１０の脚部１０ａを内側に変形させた状態で給水ホース１１を上方から跨ぐようにしてクリップ孔８に給水ホース１１と接しない深さに挿入し、脚部１０ａのジグザグ状の折曲部分及び付勢力でクリップ孔８に圧接して保持する。

そして、給水ホース１１で給水すると水Ｗが噴水孔１１ａから噴水して育苗ポット１２の用土１４に給水され、苗Ａが育成される。途中、外部から作用を受けてクリップ１０が傾斜しても、図７に示すように凹所７の内壁に接して倒れることがなく、給水ホース１１の圧迫を防止する。なお、苗Ａが生長してくると、例えば図９に示すように所定高さに配置した高設栽培用の支持棒１３にプランター本体１のガイド溝９及び切欠き９ａを嵌合させて架設することで、プランター本体１を差し替えることなく高設栽培に円滑に移行できる。

このように、本実施例によれば給水ホース１１を保持するクリップ１０とクリップ孔８を備えているから、給水の勢いや苗Ａの生長、その他風雨等の外部からの作用を受けても給水ホース１１がプランター本体１から落下することがなく、水切れさせないようにして苗Ａを育成させることができ、管理者が定期的に給水ホース１１の配置を点検する必要がなく育苗管理が容易となった。

本考案の育苗用プランターは、イチゴ等の育苗に好ましく利用される。

実施例の育苗用プランターの使用状態を示す斜視図である。 実施例の育苗用プランターの平面図である。 図２のＡ−Ａ断面図である。 図２のＢ−Ｂ断面図である。 図２のＣ−Ｃ断面図である。 実施例のクリップの説明図である。 実施例のクリップの傾斜を示す説明図である。 実施例の給水を示す説明図である。 実施例の高設栽培を示す斜視図である。

符号の説明

１ プランター本体
２ 収容空間
３ 底孔
４ 高台
５ 支持台
６ 縁部
７ 凹所
８ クリップ孔
９ ガイド溝
９ａ 切欠き
１０ クリップ
１０ａ 脚部
１１ 給水ホース
１１ａ 噴水孔
１２ 育苗ポット
１３ 支持棒
１４ 用土
Ａ イチゴ
Ｗ 水

Claims (5)

1. 用土又は複数の育苗ポットを収容して栽培及び運搬に使用する育苗用プランターであって、プランター本体の縁部にクリップ孔を開口し、クリップ孔に給水ホースを拘束するための二股状のクリップを上方から脱着自在に挿入し、用土又は育苗ポットの上方に配置した給水ホースを前記クリップで上方から拘束して定位置に保持できるようにしたことを特徴とする、育苗用プランター。
2. プランター本体の縁部に狭幅の凹所を形成し、凹所の底部にクリップ孔を開口し、挿入したクリップが傾斜しても凹所の内壁に接して倒れ難くした、請求項１記載の育苗用プランター。
3. クリップ孔を複数箇所開口し、クリップの挿入箇所を選択して給水ホースを任意の位置で拘束できるようにした、請求項１又は２記載の育苗用プランター。
4. クリップの両側の２本の脚部を左右対称のジグザグ状に折曲し、クリップ孔への挿入深さを任意の位置で保持できるようにした、請求項１〜３いずれか記載の育苗用プランター。
5. プランター本体の縁部の裏側に高設栽培用の支持棒に架設するガイド溝を設けた、請求項１〜４いずれか記載の育苗用プランター。

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