JP3119489B2 - 分離リサイクルを伴う統合的水素処理方法 - Google Patents

分離リサイクルを伴う統合的水素処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石油生成物の精製、特に中間留出物および
潤滑油範囲の沸点の物質の統合的水素処理(hydroproce
ssing)方法(形状選択的触媒または水素異性化触媒を
用いる水素化分解およびそれに続く脱ロウを含む)にお
いて、各段階の残油ストリーム(および場合により他の
ストリーム)を、処理の間、互いに分離させて保持する
方法に関するものである。脱ロウ段階からの残油フラク
ションは、水素化分解段階へリサイクルして戻して、さ
らに処理することもできるし、潤滑剤原料物質として使
用することもできる。
常套の石油水素化分解および接触脱ロウは、基本的に
異なるプロセス化学によって説明されている。ナフテン
および芳香族化合物は、分子構造のために、パラフィン
よりも容易に水素化分解される。芳香族化合物を飽和お
よび開環させることに要するエネルギーは、パラフィン
性の結合を分離させるのに要するエネルギーよりも少な
い。その結果、常套の高い転化率のリサイクル水素化分
解において、リサイクル油ストリームはパラフィンに富
むようになり、場合によっては38℃(100゜F)を越える
ことさえある、非常に高い流動点によって特徴付けられ
る。「形状選択性」触媒は、環の構造の分解を制限し、
直鎖パラフィンを優先的に転化させ、実質的な流動点を
達成し、および接触脱ロウ、特に潤滑剤の製造において
分子量の低下を生じ得る。脱ロウ触媒の特定の種類のも
のは、分解と組み合わせた異性化によって直鎖パラフィ
ンを転化させるように設計されており、その結果、中間
留出油生成物、例えば灯油およびディーゼル油に選択的
である。
本発明は、水素化分解および接触脱ロウの両者を用い
る統合的な水素処理方式を開示するものである。未転化
の水素化分解装置残油物質は、脱ロウ段階において脱ロ
ウされる。脱ロウ段階からの未転化の物質は、続いて水
素化分解段階へリサイクルして戻される。接触脱ロウ段
階へのフィード−水素化分解された残油フラクション−
は、一般に直鎖パラフィンに富む。これらの直鎖パラフ
ィンは脱ロウ段階において異性化させて、ガソリンおよ
び中間留出物成分として好適なより分枝している鎖を有
するパラフィンを製造することができる。
脱ロウ段階では単独の触媒または2触媒系を用いるこ
とができる。大孔触媒、例えばゼオライトBは、触媒活
性に応じて、直鎖パラフィンの異性化または分解にある
程度用いることができる。形状選択的な中間孔寸法触
媒、例えばZSM−5は、直鎖パラフィンの分解に用いる
ことができる。
水素化分解工程および接触脱ロウ工程の両者を用いる
統合的な水素処理方法は、精製技術において良く知られ
ている。米国特許第4,851,109および同第4,764,266は、
高沸点のフィード、例えば軽油および接触分解されたサ
イクル油を、芳香族選択性水素化分解触媒により水素化
分解し、ナフサおよび中間留出物範囲生成物を生成させ
る統合的な水素処理方法を開示している。未転化の物質
は、水素化分解工程にリサイクルすることもできるし、
または脱ロウ工程へ送って、水素化−脱水素化官能性を
有する大孔触媒、特にゼオライトベータにより処理し
て、更に灯油および留出物範囲生成物を製造することも
できる。この特許では、水素化分解装置残油生成物のリ
サイクルを採用しているが、脱ロウ工程からの未転化物
質は水素化分解処理へリサイクルしていない。さらに、
これらの方法は、本発明の1つの態様において説明する
ような、2種の異なるプロセス・ストリームから残油物
質を分離するため、バッフルをフラッシュゾーンに有す
る常圧蒸留装置を使用することを説明していない。
PCT出願WO95/10578は、343℃(650゜F)以上の沸点を
有する炭化水素質物質を脱ロウすることによって中間留
出油生成物を製造する方法を開示している。フィード
は、大孔寸法ゼオライト、例えばゼオライトYおよび周
期表第VI B族または第VIII族から選ばれる水素化金属成
分を含んでなる触媒によって水素化分解される。水素化
分解ゾーンの流出物全体は、それから水素の存在下にお
いて、ZSM−5型などの中間孔寸法ゼオライトを含んで
なる触媒により脱ロウされる。本発明においては、水素
化分解装置留出物の残油物質のみを脱ロウする。
欧州特許189648A1には、灯油および留出物の製造を最
大とするために、重質軽油フィードを水素処理する方法
が開示されている。この特許の図5には、フィードを水
素化分解することおよび続いて接触脱ロウすることが示
されている。この発明では、水素化分解装置の留出物の
全体を脱ロウしており、本発明で行うように残油物質の
みを脱ロウするのではない。さらに、最初の水素化分解
段階へリサイクルすることについては何も教示していな
い。2つの異なる水素化分解工程を用いている。
米国特許第5,053,117号(Kyan et.al.)には、MPHC
(Moderate Pressure Hydrocracker Bottoms)方法から
の水素化分解装置残油物質を脱ロウして、MDDW(Mobil
Distillate Dewaxing process)条件においてナフサお
よび軽油を製造する方法、または過酷度がより低いMLDW
(Mobil Lude Dewaxing process)条件において潤滑油
を製造する方法が開示されている。脱ロウ装置へのフィ
ードは、高窒素含量の軽油を混合することによってナフ
サ生成物のオクタン価を向上させることができる。脱ロ
ウ装置残油物質を水素化分解装置へリサイクルすること
は教示されていない。ガソリンのオクタン価は、オレフ
ィンの生成を最大にすることにより向上させることがで
きる。このことは、最小の水素化を伴うMDDW触媒および
条件を使用することによって達成することができる。
種々の特許文献に、フィード、例えば重質軽油(また
は343℃(650゜F)以上の沸点の他の炭化水素フィー
ド)を水素化分解し、その後脱ロウして潤滑油を製造す
る一般的方法が説明されている。米国特許第4,414,097
には、343℃(650゜F)以上の沸点の炭化水素フィード
原料を水素化分解し、その後ZSM−23を含む触媒により
脱ロウする方法が開示されている。
米国特許第4,282,271号(Garwoodら)および同第4,28
3,272号(Garwoodら)には、343℃(650゜F)以上の沸
点のフィード原料を水素化分解することによって潤滑油
を水素処理することが開示されている。水素化分解物は
その後脱ロウされる。脱ロウ装置からの流出物は水素化
処理(hydrotreating)されるが、水素化分解工程には
リサイクルされない。
本発明は、石油生成物を精製すること、特に(水素化
分解工程、およびそれに続くいて未転化の水素化分解装
置残油物質を脱ロウする工程を含む)統合的水素処理方
法に関する。残油ストリーム(および場合により各工程
の他のストリーム)は互いに独立した状態で保持され
る。脱ロウは、水素異性化触媒または形状選択的触媒ま
たは両者を順に用いて行なわれる。1つの態様におい
て、分留装置のフラッシュゾーンにバッフルを用いて、
残油ストリームを互いに分離する。別法として、水素化
分解工程からの流出物を、脱ロウ工程からの流出物から
独立して処理することができる。脱ロウ工程からの残油
フラクションは、水素化分解工程へリサイクルして戻し
てさらに処理することもできるし、または潤滑油原料物
質として用いることもできる。
本発明の統合的水素処理方法では、リサイクル工程に
よって、最小のコストで最大の収率を達成することがで
きる。この方法は、融通性があり、水素化分解(高圧脱
ロウ)工程と同じ程度の圧力にて実施することもできる
し、水素消費がより少ない転化をもたらす実質的により
低い圧力にて行うこともできる。さらに、生成物は単独
の分留装置から取り出すこともでき、2以上の分留装置
から取り出すこともできる。このようにして、脱ロウの
後に得られる生成物は、水素化分解工程の後に得られる
生成物から分けることができる。1つの分留装置を用い
て共通する生成物を回収することもできるが、脱ロウ留
出物の少なくとも一部を水素化分解装置へリサイクルす
ることができるので、2つの反応段階からの未転化の残
油生成物を分けて保つことは望ましい。1つの態様にお
いて、水素化分解段階および脱ロウ段階からの反応装置
生成物を別々にストリップすることができる。ストリッ
プしたストリームの混合したものは続いて脱ブタン装置
に送ることができる。最小のコストにてLPGを回収する
ことができる。反応装置の液体生成物ストリームは分留
装置へ別々に装入される(図1および3を参照)。
もう1つの態様例では、メークアップ圧縮装置を用い
て、圧縮段階の間に1パス水素流を供給することができ
る。脱ロウ段階は、低いガス対油比および低い圧力にて
操作することができる。脱ロウ装置の出口水素をその後
圧縮してメークアップ(補充)のために水素化分解工程
へ供給し、脱ロウ工程においてリサイクル水素の独立し
た圧縮装置の必要性が除かれる(図3参照)。
中間留出物範囲の沸点を有する物質を異性化により脱
ロウすることによって、生成物の低温流動特性、例えば
ディーゼルへの流動点、曇り点およびジェット燃料の凝
固点などを向上させることができる。灯油およびディー
ゼル生成物のパラフィン性が本発明において向上するこ
とによって、中間留出物の燃焼特性も向上する。
図1は、本発明の統合された水素化分解工程および脱
ロウ工程を示すものである。図示していないが、水素化
分解段階は二つの水素化処理−水素化分解装置触媒系を
含むこともある。続く水素化分解では、フィードを常圧
蒸留することによって分留装置において各生成物へ分離
する。水素化分解工程の残油物質は続いて脱ロウする。
図1の分留装置は、水素化分解段階および脱ロウ段階か
らの残油フラクションを別々に保つためのフラッシュゾ
ーン内のバッフルを示している。図2において、水素化
分解した流出物および脱ロウした流出物は、別々の分留
装置および脱ブタン装置を用いることによって別々に処
理される。このことは、脱ロウまたは異性化を高圧にて
行う場合に望ましい。図1および図3は、二つの段階か
らの反応装置生成物を別々にストリップすることを示し
ている。ストリップしたストリームの混合したものをそ
の後脱ブタン処理する。図3は、ほぼ同等の圧力レベル
にて操作される水素化分解段階および脱ロウ段階を示し
ている。
フィード 本発明において使用するフィード原料は、一般に、鉱
油起源の高沸点フィードとして特徴付けられるが、他の
起源のフィード、例えば合成油製造プロセス、例えばFi
scher−Tropsch合成法もしくはその他の合成方法、例え
ばメタノール転化方法からのフィードを用いることもで
きる。未転化のソースからのフラクション、例えばシェ
ール油およびタールサンドを、本発明の統合的水素処理
技術によって処理することもできる。一般に、フィード
は、比較的高い沸点、通常205℃(400゜F)またはそれ
以上、例えば230℃(450゜F)以上、および多くの場合
は315℃(600゜F)以上の沸点を有しており、多くの場
合に345℃(650゜F)以上の初留点を有している。フィ
ードの沸点特性、特に終点は、必要とされる生成物によ
って決められるものである。潤滑油をかなりの量で処理
する場合、フィードはそれ自体が潤滑油沸点範囲、通常
は345℃(650゜F)以上の成分をかなりの量で含む必要
がある。従って、潤滑油の製造を所望する場合、フィー
ドは一般に軽油、例えば終点が一般に565℃(1050゜F)
以下である高沸点留出油フィードである。尤も、処理さ
れ得るフィード中にかなりの量の蒸留できない残留物が
存在する場合を排除しようとするものではない。脱アス
ファルト化油(プロパン脱アスファルト化装置から得ら
れ、ブライトストックの製造に適する油)をフィードと
して用いることもできる。処理し得る一般的なフィード
には、軽油、例えばコーカー重質軽油、減圧軽油、減圧
原油および常圧軽油などが含まれる。対照的に、本発明
の方法を、主として中間留出物およびナフサ、特にジェ
ット燃料の製造に用いる場合、フィードはより高い沸点
成分を許容する必要がないので、より低い終点を有する
ことができる。従って、ジェット燃料を製造するために
は、軽質サイクル油(LCO)、重質サイクル油(HCO)、
クラリファイド・スラリー油(CSO)および他の接触分
解生成物を含めて、接触分解サイクル油が、本発明の方
法の特に有用なフィード源である。接触分解プロセスか
らのサイクル油は一般に205〜400℃(400゜F〜750゜F)
の沸点範囲を有するが、軽質サイクル油は、より低い終
点、例えば315℃または345℃(600゜Fまたは650゜F)の
終点を有し得る。重質サイクル油は、より高い、例えば
260℃(500゜F)の初留点(IBP)を有し得る。サイクル
油は、比較的高い芳香族含量を有することにより、本発
明の統合的方法のシーケンスの最初の水素化分解工程に
おいて処理するのに極めて好適なものとなり、さらにそ
のような耐熱性の物質に要求されるレベルが下がること
により、本発明の方法において処理するのに極めて好ま
しい物質となる。
本発明の方法に用いるフィードは、一般に、それらの
高い沸点のため、比較的高い割合の芳香族化合物、特に
多環式芳香族化合物を一般に含むが、高沸点のパラフィ
ンおよびシクロパラフィンもかなりの量で存在してい
る。フィードを接触分解に付すると、芳香族化合物は実
質的に脱アルキル化され、本発明におけるような水素化
プロセス等の場合を除いて、更に分解され難くなる。本
発明の方法は、耐熱性の芳香族化合物フィード、例えば
接触分解操作から得られるようなフィードを、低い流動
点を有する高品質で高パラフィン性の留出油生成物、な
らびに低流動点潤滑油へ転化することができる点に注目
すべきである。
一般に、本発明の方法に使用するフィードの芳香族化
合物含量は、少なくとも30重量%、通常は少なくとも40
重量%、および多くの場合に少なくとも50重量%であ
る。残部は、フィードの起源およびその前処理に応じ
て、パラフィンとナフテンとに分配される。接触分解し
た物質は、それ以外のフィードよりも高い芳香族含量を
有する傾向にあり、場合によっては芳香族化合物含量が
60重量%を越えることもある。フィードは、水素化分解
の前に、汚染物を分離するため、水素化処理(ハイドロ
トリーティング)することもできる。
表1〜4に典型的な減圧軽油(VGO)の組成を示す。
表2および3には2種の水素化処理した(HDP)軽油を
示しており、表5および6には2種の典型的なFCC LCO
フィードを示している。
触媒および条件−最初の水素化分解段階 本発明の統合された水素処理方法の最初の段階におい
て行う水素化分解の目的は、触媒または形状選択的脱ロ
ウ触媒を用いる第2段階において処理するための比較的
高いパラフィン濃度を有するフィードを形成することで
ある。従って、第1段階の水素化分解において用いる触
媒はパラフィンよりも芳香族化合物に対する選択性を有
する触媒であるが、パラフィンの水素化分解は妨げられ
ない。従って、この段階では、水素化機能と組み合わせ
られた酸性官能性を有する大孔寸法固体物質を用いる常
套の水素化分解触媒を使用することができる。大孔寸法
物質を使用することは、フィード中の嵩高い多環式芳香
族化合物成分を、特徴的な分解反応が主として起こる触
媒の内部孔構造にアクセスさせることができるため、高
沸点フィード、例えば軽油の水素処理に重要であると考
えられている。触媒粒子の外部表面では分解が限られた
程度で起こるが、触媒の表面積の主たる部分は粒子の内
部に存在する。この内部孔構造に、分解を受けるフィー
ドの成分をアクセスさせることが重要である。従って、
第1段階の水素化分解触媒の酸性官能性は、大孔寸法の
無定形物質、例えばアルミナ、シリカ−アルミナもしく
はシリカによって、または大孔寸法結晶性物質、好まし
くは、大孔寸法アルミナシリケートゼオライト、例えば
ゼオライトX、ゼオライトY、ZSM−3、ZSM−18、ZSM
−20、MCM−22もしくはゼオライトベータなどによって
提供される。ゼオライトは、種々のカチオン型または他
の型、好ましくは、水素化分解反応中に遭遇する水熱条
件の影響下においても、分解、従って酸官能性の損失に
対して耐性を有する、より安定性の高い形態にて用いる
ことができる。従って、向上した安定性を有する形態、
例えば希土類交換大孔ゼオライト、例えばREXおよびREY
が好ましく、ならびにいわゆる超安定ゼオライトY(US
Y)および高シリカゼオライト、例えば脱アルミニウム
化Yまたは脱アルミニウム化モルデナイトが好ましい。
本発明において特に好ましいのは、骨格のシリカ/アル
ミナ比が50:1以上である脱アルミニウム化USY触媒であ
る。
ゼオライトZSM−3は米国特許第3,415,736号に開示さ
れており、ゼオライトZSM−18は米国特許第3,950,496号
に開示されており、ゼオライトZSM−20は米国特許第3,9
72,983号に開示されており、これらのゼオライトの説
明、特性および調製についてはそれらの文献を参照する
ことができる。
結晶性成分は、より高い物理的強度のために無定型マ
トリックスの中に組み込むことができ、マトリックスは
それ自体で触媒活性を有するものであってよい。例え
ば、酸性官能性を有する無定型アルミナまたはシリカ−
アルミナまたはクレイであってよく、これらは生じる酸
に触媒される分解反応に関与する。マトリックスは一般
に、触媒の40〜80重量%、より通常は50〜75重量%を占
めることになる。
水素化作用は、常套の方法にて、卑金属または貴金属
の遷移金属成分、一般に周期表第VI A族および第VIII A
族を用いることによって付与することができる。そのよ
うな金属には、ニッケル、コバルト、タングステン、モ
リブデン、パラジウムまたは白金が含まれ、卑金属のニ
ッケル、タングステン、コバルトおよびモリブデンが好
ましい。そのようなニッケル−タングステン、ニッケル
−コバルトおよびコバルト−モリブデンの組み合わせは
特に有用であり、特にフィードが選択的に高いレベルの
汚染物質を有する場合に有用である。
低ないし中程度の過酷度条件において、芳香族化合物
に対して選択的であり、ナフサを目的とする触媒を用い
て操作することによって、比較的高い含量のナフテンを
含んで、165℃(330゜F)以下の沸点を有するナフサ生
成物が主たる部分として生成し、従って、高オクタン価
ガソリンを製造するための改質に価値のあるものとな
る。さらに、少量ないし中程度の中間留出物が高沸点フ
ラクションと共に生成する。
例えば米国特許第4,435,275号に記載されているよう
に、水素化分解段階を、低ないし中程度の水素圧および
低ないし中程度の過酷度条件にて、留出物選択モードで
操作する場合、転化されたフラクションは、主たる部分
の中間留出物、一般に165℃〜345℃(330゜F〜650゜F)
の沸点を有する留出物、およびより少ない割合のナフサ
を含む留出物を含むことになる。留出物選択性触媒を用
いる場合、米国特許第4,820,402号に開示されているよ
うに、中間留出物は生成物中において主たる部分となり
得る。中間留出油フラクションは、比較的低い圧力にて
操作する場合、非常に芳香族性の性質を有し得る。生成
物中の芳香族含量は、より高い圧力を用いる場合には一
般に低くなる。中間留出物フラクションは、芳香族性が
より高い場合には、ジェット燃料またはディーゼル油と
して直接使用するのは一般に不適当であるが、他の成
分、例えばパラフィン性のより高い成分と混合すると、
ディーゼル油への配合成分として用いることができる。
そのような燃料油として用いることもできるし、または
より高沸点の他の成分に配合して用いることもできる。
この中間留出油フラクションは、しかしながら、比較的
硫黄分が低く、軽質燃料、例えば家庭用燃料油として使
用するための製品規格を一般に満足する。低ないし中圧
の最初の段階の水素化分解からの未転化のフラクション
または残油フラクションは、一般に、ワックス質であ
り、硫黄分および窒素分が非常に低い。この生成物は価
値があり、低硫黄分重質燃料油として販売されることも
あるが、異性化または脱ロウ段階においてそれを処理す
ることにより、留出油の収率および品質が著しく向上す
る。水素化分解装置の残油に残留するパラフィンは、第
2段階において高いイソパラフィン含量を有し、沸点の
より低い生成物へと選択的に転化される。
水素化分解工程をナフサ選択モードにて操作する場
合、中程度ないし高い過酷度の条件が用いられる。従っ
て、比較的酸性の水素化分解触媒または水素化処理/水
素化分解触媒とナフサを目的とする傾向の組合せが、比
較的高い温度、例えば400℃〜450℃(750゜F〜850゜F)
の水素化分解範囲の上限までの温度にて用いられる傾向
がある。この程度の温度は、反応装置内において水素の
クエンチング(冷却)による制御によって容易に達成す
ることができるが、過酷度は空間速度を適当に制御する
ことによっても調節することができる。フィード中の芳
香族の飽和を促進させるため、高い水素分圧、一般に70
00kpa(1000psig)以上、しばしば10000kpa(1435psi
g)以上の圧力を用いることが、ナフサモード操作のた
めには一般的であり、好ましい。空間速度(LHSV)は通
常、2hr-1であり、より低い操作温度を所望する場合に
は1hr-1以下の値である。水素循環流量は、選択された
温度にて触媒活性を維持するように選択され、一般に35
0n.l.l.-1(1966SCF/Bbl)であり、多くの場合は500〜1
000n.l.l.-1(2810〜5620SCF/Bbl)である。ナフサに対
して選択的な水素化分解工程は、未転化の残油フラクシ
ョン中の硫黄および窒素レベルを低減させるのに非常に
有効であり、従って、その工程は低レベルの硫黄分およ
び窒素分ならびに高レベルのワックス質パラフィンによ
って特徴付けられる。これらのパラフィンは、その後第
2段階の操作によって選択的に異性化および水素化分解
され、高品質の留出物および灯油生成物が生成する。
第1段階においてナフサに対して選択的な水素化分解
を用いる場合に起こる生成物分布の変化は、次のように
表現することができる:パラフィン、ナフテンおよび芳
香族を含むフィードは、著しいナフテン/芳香族化合物
性のナフサを有する全範囲生成物へ転化される。フィー
ド中の芳香族化合物は、第1工程触媒の芳香族化合物選
択特性によって減少する。パラフィン性残油フラクショ
ンをゼオライトベータ系触媒を用いる第2段階の水素処
理に付する場合、パラフィンは優先的に中間留出沸点範
囲の低沸点イソパラフィンへ転化され、少量のナフサが
生成する。未転化のフラクションは、その中のパラフィ
ンがイソパラフィンへ異性化されるという理由から、低
流動点生成物である。
ナフサモードの操作は、より酸性度の高い触媒、より
高い過酷度およびより高い水素圧を用いることが好まし
いが、多くの精製プロセスの場合のように、用いられる
正確な条件は、フィードの特性によって選択される。単
一の水素化分解触媒を用いることもできるし、または水
素化処理−水素化分解触媒系を用いることもできる。ナ
フサ生成に適する所望の中程度ないし高い過酷度条件を
達成する場合、より低い空間速度にてより低い温度を使
用することができるように、温度および空間速度(LHS
V)を相互に関連させる。従って、250℃(480゜F)の程
度の低い温度を使用することもできるが、315℃(600゜
F)以上のより高い温度がより一般的である。水素化処
理/水素化分解系を用いる場合、操作温度は650〜700゜
Fの範囲である。上限温度は通常450℃(850゜F)であ
り、400〜450℃(750〜850゜F)の温度が、より高い空
間速度での好適な過酷なレベルを提供し、それによって
触媒老化が促進されることを犠牲にして、より高い処理
量が達成される。空間速度(LHSV)は通常2hr-1以下で
あり、315℃(600゜F)以下のより低い温度では1hr-1
下の値である。ナフサモードでの操作はより高い水素分
圧を用いることが好ましく、芳香族の飽和に続いて、開
環およびナフサへの分解が促進される。従って、少なく
とも7000kpa(1000psig)の水素分圧、好ましくは少な
くとも10000kpa(1435psig)の水素分圧が好ましい。15
000kpa(2160psig)のより高い圧力は芳香族飽和に非常
に好ましいが、水素消費が増加することが代償となる。
水素循環流量は一般に少なくとも300n.l.l.-1(少なく
とも1685SCF/Bbl)であり、好ましくは少なくとも500n.
l.l.-1(2800SCF/Bbl)であり、通常は500〜1000n.l.l.
-1(2800〜5600SCF/Bbl)である。1パス当たりのナフ
サおよびより低い沸点範囲生成物(165℃−)への転化
率は、フィードの特性および条件にもよるが、一般に5
〜25重量%の範囲であり、1パス当たりの全体の転化率
(すなわち低い沸点範囲生成物への転化率)は一般に15
〜80重量%の範囲であり、多くの場合は20〜60重量%で
ある。
ナフサをその後に改質されやすくするように、ナフサ
のナフテン/芳香族化合物性を最大にすることが望まし
い。ナフサ選択性水素化分解工程からの残油生成物は、
この工程で使用される触媒がパラフィンよりも芳香族化
合物を攻撃するので、(フィードとは相対的に)パラフ
ィン中に濃縮される。水素異性化触媒を用いる続く脱ロ
ウ工程において、パラフィンに富む残油フラクションを
処理することにより、イソパラフィン性液体生成物、例
えばジェット燃料およ低流動点留出物の全収率がより高
くなる。水素異性化工程の残油フラクションは、ナフテ
ンおよび芳香族化合物に比較的富んでおり、水素化分解
装置へリサイクルして戻される。この操作によって、よ
り高いナフサ処理が得られ、ならびにリサイクルをしな
いかまたは水素化分解装置の残油物質のリサイクルを行
う操作の場合よりも高いナフテン/芳香族特性が得られ
る。
留出油を目的とするモードでの水素化分解の操作は一
般に、酸性度のより低い触媒を用いて、より低い過酷度
を伴う。この場合にも250℃〜450℃(480゜F〜850゜F)
の範囲の温度を用い得るが、所望する過酷度を達成する
ためには2hr-1までのより高い空間速度が適することも
ある。芳香族留出油生成物が許容される場合、米国特許
第4,435,275号に記載されている水素化分解方法のよう
に低い水素分圧を用いることができ、留出油を目的とす
るモードでの好ましい操作条件の説明についてはこの文
献を参照することができる。そこに記載されているよう
に、5250〜7000kpa(745〜1000psig)の水素圧が十分な
ものであり、水素循環流量は250〜1000n.l.l.-1(1400
〜5600SCF/Bbl)、通常は300〜800n.l.l.C-1(1685〜45
00SCF/Bbl)である。345℃−(600゜F−)生成物への全
転化率は、一般に50%以下、典型的には30〜40%であ
る。
低圧の留出物選択モードでの水素化分解工程の操作に
よって生じる組成の変化は、以下のように表現すること
ができる:パラフィン、ナフテンおよび芳香族化合物の
高沸点フラクションを含むフィードが、著しい芳香族特
性の中間留出油および比較的少量のナフサを含む全範囲
水素化分解流出物へ転化される。未転化のフラクション
はこの場合にもパラフィン性の性質であって、それはこ
の工程において使用する触媒の芳香族選択性の性質によ
るものである。第2段階において水素異性化触媒に接触
させる場合、パラフィンは優先的に攻撃されて沸点のよ
り低いイソパラフィンが生じ、これは主として分子量の
低下(分解)によるのであるが、カットポイントのすぐ
下のより低い沸点範囲の異性体への異性化によっても多
少の変化は起こり得る。この場合にも、中間留出物はそ
のイソパラフィン性の含有物のため、より低い流動点を
有する。
既に説明したように、水素化処理工程を水素化分解工
程の前において、汚染物質、主として硫黄分、窒素分お
よび存在する金属成分を除去し、従って2機能の水素化
処理/水素化分解系を形成することができる。この目的
には、水素処理条件および触媒は常套のように選択され
る。段階の間での無機硫黄分および窒素分の分離を行う
こともできるし、または米国特許第4435275に記載され
ている低圧プロセスの場合のように、省略することもで
きる。
本発明では、水素化分解装置残油物質を水素化分解装
置へリサイクルすることはない。すべての残油物質は脱
ロウ工程または異性化工程へ送られる。この工程からの
残油物質は、その後、水素化分解装置へリサイクルさ
れ、芳香族化合物およびナフテンに富むナフサが得られ
る。
水素化分解段階において留出物選択的水素化分解を用
いる場合、転化されたフラクションは後端部分、例えば
比較的高い沸点のフラクション、例えば225℃〜325℃
(440゜F〜650゜F)のフラクションに、比較的高い割合
のパラフィンを含む。第2段階へ供給される部分を分離
するカットポイントはこのように調節され、脱ロウ工程
において水素異性化触媒を使用する場合には、これらの
パラフィンは水素異性化分解によってより低い沸点範囲
へとシフトすることになる。従って、第2工程へは、本
質的に未転化のフラクションと共に、転化されたフラク
ションの一部を供給することが望ましい場合がある。カ
ットポイントは、200℃(390゜F)程度の低い値であっ
てもよいが、一般には少なくとも225℃(440゜F)であ
り、多くの場合には少なくとも315℃(600゜F)であ
り、一般に345℃(650゜F)である。
脱ロウ段階 脱ロウは、水素異性化方法、形状選択的脱ロウ方法、
またはその両者を連続して用いて行うことができる。水
素異性化および形状選択的脱ロウの両者を以下に説明す
る。
A.水素異性化を行う場合の触媒および条件 1.触媒 この段階は、本質的に、大孔ゼオライト、例えばゼオ
ライトベータをベースとする酸官能性および水素化官能
性を組み合わせた触媒を用いる水素化分解または水素異
性化工程である。水素化官能性は、卑金属または貴金属
のいずれによってももたらされ得る。ニッケル、タング
ステン、コバルト、モリブデン、パラジウム、白金また
はそのような金属の組合せが好適である。フッ素化した
ニッケル−タングステンの組合せは特に望ましい。酸官
能性は、既知のゼオライトであって、米国再発行特許RE
28,341に記載されているゼオライトベータによって付与
されることが好ましく、このゼオライト、その調製およ
び特性の説明に関してはその特許を参照することができ
る。ゼオライトベータ系の水素処理触媒は、米国特許第
4,419,220号、同第4,501,926号および同第4,518,485号
ならびに米国特許出願Ser.No.379,421および対応する欧
州特許EUNo.94827に記載されており、本発明の統合化さ
れた方法の脱ロウ工程において使用することができるゼ
オライトベータの説明についてはこれらを参照すること
ができる。これらの特許に記載されているように、水素
処理に使用するのに好ましい形態のゼオライトベータ
は、少なくとも30:1の(構造上の)シリカ−アルミナ比
を有する高シリカ型のものである。分解を犠牲にしてパ
ラフィン異性化反応を最大にするために、少なくとも5
0:1、好ましくは少なくとも100:1、または100:1以上ま
たはそれ以上、例えば250:1、500:1などのシリカ−アル
ミナ比を用いることができる。従って、一般にアルファ
値によって測定される触媒酸性の制御と共に、触媒にお
いて適当なシリカ:アルミナ比を用いることによって、
ならびに反応条件を制御することによって、生成物の性
質、特に転化率、従って方法の第2段階からの転化され
たフラクションの量を変化させることができる。
水素異性化工程において使用される触媒は、ワックス
質の直鎖またはほぼ直鎖のパラフィンを、低ワックス質
のイソパラフィン生成物へ異性化させるのに高い選択性
を有する触媒である。この型の触媒は、性質が二機能性
であって、金属成分を比較的低酸性度の大孔寸法多孔質
担体に嘆じさせて含むものである。操作のこの段階にお
いて潤滑剤沸点範囲外の沸点を有する生成物への転化を
減らすために、酸性度は低いレベルに保たれる。一般的
には、金属の転化前に触媒は30以下のアルファ値を有す
るべきであり、好ましい値は20以下の値である(実施例
1参照)。
アルファ値は、標準的触媒と比較した、触媒の接触分
解活性のおよその指標である。アルファ試験によって、
アルファ値を1(速度定数=0.016sec-1)とする標準的
触媒に対する、試験触媒の相対的速度定数(単位時間当
たり単位触媒体積当たりのn−ヘキサンの転化速度)が
与えられる。アルファ試験は、米国特許第3,354,078号
ならびにジャーナル・オブ・キャタリシス(J.Catalysi
s)、第4巻、第527頁(1965年);第6巻、第278頁(1
966年);および第61巻、第395頁(1980年)に記載され
ており、この試験の説明についてはそれらを参照するこ
とができる。本明細書において引用するアルファ値の測
定に用いる試験の実験条件には、ジャーナル・オブ・キ
ャタリシス、第61巻、第395頁(1980年)に詳細に説明
されているような、可変流量および538℃の恒温が含ま
れる。
水素異性化触媒は、大孔ゼオライトおよび金属を含ん
でなる。大孔ゼオライトは、多孔質バインダーによって
担持される。大孔ゼオライトは、通常、酸素12員環から
なる開口チャンネルを少なくとも1つ有している。大孔
ゼオライトは、通常、7オングストローム以上の大きな
寸法を有する少なくとも1つの開口チャンネルを有す
る。ゼオライトベータ、Yおよびモルデナイトは、大孔
ゼオライトの例である。
米国特許第4,419,220号に開示されているように、ゼ
オライトベータは、芳香族炭化水素化合物の存在下にお
いてパラフィン異性化に対して優れた活性を有すること
が見出されているので、上述したように、好ましい水素
異性化触媒にはゼオライトベータを使用する。ゼオライ
トベータの低酸性型のものは、高ケイ質型のゼオライ
ト、例えばシリカ−アルミナ比が500:1以上のゼオライ
トを合成することによって得ることもでき、より容易に
は、より低いシリカ−アルミナ比のゼオライトを必要な
酸性度レベルまで水蒸気処理することによって得ること
ができる。これらは、米国特許第5,200,168号に開示さ
れているように、酸、例えばジカルボン酸を用いる抽出
によっても得られる。米国特許第5,164,169号には、合
成混合物中に、キレート化剤、例えばtert−アルケノー
ルアミンを用いる高ケイ質ゼオライトベータの製造が開
示されている。
最も好ましいゼオライトは過酷に水蒸気処理されてお
り、200:1を越える骨格シリカ−アルミナ比を有するも
のである。シリカ−アルミナ比は400:1以上であるのが
好ましく、シリカ−アルミナ比が600:1以上であること
がより好ましい。
水蒸気処理条件は、最終的な触媒において所望のアル
ファ値を達成するように調節すべきであり、一般に、80
0゜F〜1100゜F(427℃〜595℃)の温度にて、100%水蒸
気雰囲気を利用する。通常、水蒸気処理は、酸性度の所
望の程度の低下を達成するため、1000゜F(538℃)以上
の温度にて、12〜120時間、一般に96時間の時間で行わ
れる。
もう1つの方法には、ゼオライトの骨格アルミナの一
部を、他の3価の元素、例えばホウ素によって置換する
方法があり、これによって本質的により低いレベルの酸
活性をゼオライトに生じさせる。この種の好ましいゼオ
ライトは、骨格ホウ素を含むものである。ホウ素は、通
常、他の金属を添加する前にゼオライト骨格に添加す
る。この種類のゼオライトにおいて、骨格は主として、
酸素橋により連絡され、四面体配位しているケイ素から
形成されている。少量の元素(アルミナ−シリケートゼ
オライトベータの場合にはアルミナ)も配位して、骨格
の一部を形成している。ゼオライトは構造の細孔内に物
質を含むこともあるが、これらはゼオライトの特徴的構
造を構成する骨格の構成するものではない。「骨格」ホ
ウ素という用語は、本明細書においては、細孔の中に存
在しており、ゼオライトの全イオン交換能にほとんど影
響しない物質から、ゼオライトのイオン交換能に寄与す
ることによって明らかとされるゼオライトの骨格内の物
質を識別するために用いている。ゼオライトベータは、
316℃〜399℃の範囲の温度にて0.60〜2.0の範囲の拘束
指数を有しているが、1以下の拘束指数が好ましい。
骨格ホウ素を含む高シリカ含量ゼオライトの調製方法
は、既知であり、例えば米国特許第4,269,813号に記載
されている。骨格ホウ素を含有するゼオライトベータの
調製方法は、米国特許第4,672,049号に開示されてい
る。それらに記載されているように、ゼオライト中に含
まれるホウ素の量は、ゼオライト形成溶液中のボーレー
トイオンの量、例えばシリカおよびアルミナの割合に対
するホウ酸の量を変えて用いることによって、高ケイ質
ゼオライトベータ変えることができる。これらのゼオラ
イトの調製方法の説明については、これらの文献を参照
することができる。
低酸性ゼオライトベータ触媒は、骨格ホウ素を少なく
とも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%含有す
べきである。ホウ素は、他の金属を添加する前に骨格に
添加することができる。通常、ホウ素の最大量は、ゼオ
ライトの約5重量%であり、多くの場合にゼオライトの
2重量%を越えることはない。骨格は、通常、多少のア
ルミナを含む。シリカ:アルミナ比は、合成された状態
のゼオライトの条件において、通常は少なくとも30:1で
ある。好ましいホウ素置換されたゼオライトベータ触媒
は、少なくとも1重量%のホウ素を(B2O3として)含有
する初期ホウ素含有ゼオライトを水蒸気処理して得ら
れ、20を越えず、好ましくは10を越えない最終アルファ
値が得られる。
ゼオライトは最終的触媒を形成するためにマトリック
ス材料と複合化され、この目的のためには、酸性度が非
常に低い常套のマトリックス材料、例えばアルミナ、シ
リカ−アルミナ及びシリカが好適であるが、マトリック
スを形成した触媒に実質的な程度で酸性活性を付与しな
いことを条件として、例えばアルファベーマイト(アル
ファアルミナ一水和物)等のアルミナを用いることもで
きる。ゼオライトのマトリックスとの複合化は、通常、
ゼオライト:マトリックスの重量比で80:20〜20:80、一
般に80:20〜50:50で行われる。複合化は、材料を一緒に
混練した後、押出しによって所望の最終的触媒粒子とす
ることを含む常套の手段によって行うことができる。ゼ
オライトをバインダーとしてのシリカと一緒に押し出す
ために好ましい方法は、米国特許第4,582,815号に開示
されている。所望の低い酸性度を達成するために触媒を
水蒸気処理する場合、その操作は、常套のようにして触
媒をバインダーに組み合わせた後に実施する。水蒸気処
理する触媒に好ましいバインダーはアルミナである。
2.条件 水素異性化段階において用いる条件は、第1段階から
のフィードの性質および第2段階処理から望まれる生成
物の性質に依存する。水素化分解を犠牲にして第2段階
における水素異性化を最大にすることを所望する場合、
転化率を最小にする、即ち、より低い沸点の生成物への
転化率、即ち、全転化率(bulk conversion)を最小に
するように、温度を比較的低いレベルに維持する必要が
ある。これを達成するためには、比較的低い温度、一般
に200℃(390゜F)〜400℃(750゜F)の範囲の温度が必
要であるが、著しい全転化率および水素異性化を達成す
ることを所望する場合には、比較的高い温度、一般に少
なくとも300℃(570゜F)で、450℃(850゜F)までの温
度が好ましいことになる。異性化に対する転化のバラン
スは空間速度を含む反応条件の一般的過酷度によっても
決められ、空間速度は一般に0.5〜10、より一般的には
0.5〜2、典型的に1hr-1(LHSV)の範囲である。
第1段階水素化分解からの残油フラクションの複素原
子含量は低いので、第2段階において必要とされるプロ
セス条件は一般的に非常に温和であり、比較的低い圧
力、一般に、15000kPa(2160psig)以下、多くの場合に
10000kPa(1435psig)以下または7000kPa(1000psig)
以下である。これによって、第2段階を、既存の低圧装
置、例えば、15000kPa(2000psig)以下の圧力で一般に
操作される接触水素化脱硫(CHD(catalytic hydrosulf
urization))装置の制約の範囲内で行うことが可能と
なる。
第2段階の系の全圧は装置の制約によって基本的に決
まる最大値まで変動することができ、その理由により、
30000kPa(4350psig)を越えることはなく、多くの場合
は15000kPa(2160psig)を越えることがない。水素圧が
より高い場合には、反応機構において飽和されていない
中間体は飽和反応体による遮蔽を一層受けやすくなるの
で、ゼオライトベータ系触媒の異性化作用は低下する。
従って、比較的低い水素圧にて異性化反応を操作するこ
とが望ましい。多くの場合に、10000kPa(1435psig)以
下、または7000kPa(1000n.l.l.-1(1125〜5600sdf/bb
l)以下で満足できる結果を得ることができ、好ましく
は500〜1000n.l.l.-1(2800〜5600sdf/bbl)が好適であ
る。しかしながら、選ばれる条件は、上述したように、
触媒の酸性度を含むその他の反応パラメーターに従って
選択されるべきである。
B.形状選択的接触脱ロウ 1.触媒 水素化分解段階からの未転化の残油物質には、前述の
ように、よりワックス質の直鎖物質、n−パラフィンが
多く含まれている。融点がより高い直鎖でないパラフィ
ンも含まれている。これらの物質は、潤滑剤において好
ましくない流動点に寄与し得ること、および水素化分解
装置残油物質は生成物の目標流動点よりも高い流動点を
有することが多いことなどの理由により、これらのワッ
クス質成分を分離する必要がある。潤滑剤生成物におい
て高い粘度指数(VI)に寄与する望ましいイソパラフィ
ン系成分を分離することなくこの操作を行うためには、
形状選択性脱ロウ触媒を使用する。この触媒は、ワック
ス質で多少の分枝鎖を有するパラフィンと共にn−パラ
フィンを分離するが、プロセスストリーム中のより分枝
した鎖のイソパラフィンは残存させる。形状選択性脱ロ
ウ方法では、異性化触媒、例えばゼオライトベータなど
よりも、n−パラフィンおよび多少の分枝鎖を有するパ
ラフィンの分離に選択性の高い触媒を使用する。形状選
択的脱ロウは、米国特許第4,919,788号に記載されてい
るようにして行われ、この段階の説明に関してはこれを
参照することができる。本発明の方法の接触脱ロウ段階
は、拘束された中間孔寸法結晶性物質、例えばアルミナ
−ホスフェート系の拘束された形状選択性脱ロウ触媒を
用いて行われる。拘束された中間孔寸法結晶性物質は、
8員環の交差するチャンネルを伴う酸素10員環の少なく
とも1つのチャンネルを有している。ZSM−23はこの目
的に好ましいゼオライトであるが、他の高形状選択性ゼ
オライト、例えばZSM−22、ZSM−48または合成フェリエ
ライトZSM−35なども、特により軽質の物質について、
使用することができる。シリコアルミノホスフェート、
例えばSAPO−11およびSAPO−41は選択的脱ロウ触媒とし
て使用することができる。
形状選択性脱ロウ触媒として使用するのに好ましい触
媒は、比較的拘束されている中間孔寸法ゼオライトであ
る。そのような好ましいゼオライトは、米国特許第4,01
6,218号に記載されている方法により測定して、1〜12
の範囲の拘束指数を有する。これらの好ましいゼオライ
トは、それらの比較的拘束されている拡散特性に関連す
る収着特性によっても特徴付けることができる。これら
の収着特性は、ゼオライト、例えばゼオライトZSM−2
2、ZSM−23、ZSM−35およびフェリエライトなどについ
て、米国特許第4,810,357号に記載されているような特
性である。これらのゼオライトは、収着特性の特定の組
合せを達成する孔開口を有する。その組合せとは、即
ち、 (1)(収着を、n−ヘキサンについては50℃およびo
−キシレンについては80℃の温度で、0.1のP/P0にて測
定して、)容量%基準で、n−ヘキサン対o−キシレン
の収着比が3以上であること、および (2)1000゜F(538℃)および1気圧にて、(1000゜F
の温度にて測定される速度定数の比k3MP/kDMBを約2以
上として、)n−ヘキサン/3−メチルペンタン/2,3−ジ
メチルブタンの1/1/1重量比混合物から、2つの分枝を
有する2,3−ジメチルブタン(DMB)に優先して、3−メ
チルペンタン(3MP)を選択的に分解する性能を有する
こと である。
「P/P0」という表現は、例えば、J.H.deBoerによる
「The Dynamic Character of Adsorption」(第2版、
オックスフォード・ユニバーシティー・プレス(1968
年))などの文献に記載されているような通常の意味と
同様の意味であり、収着の温度における収着質の分圧
の、収着質の蒸気圧との比として規定される相対的圧力
である。速度定数の比、k3MP/kDMBは、式: k=(1/Tc)1n(1/1−ε) [式中、kはそれぞれの成分の速度定数であり、Tcは接
触時間であり、εはそれぞれの成分の転化率である。] によって通常の方法で一次速度から求められる。
これら収着要件に合致するゼオライトには、天然ゼオ
ライトのフェリエライト、ならびに合成ゼオライトのZS
M−22、ZSM−23およびZSM−35が含まれる。これらのゼ
オライトは、本発明の方法において使用する場合には、
少なくとも部分的に酸型又は水素型となっている。
ゼオライトZSM−22の製造および性質は、米国特許第
4,810,357号(Chester)に記載されており、そのような
調製に関してはこれらを参照することができる。
合成ゼオライトZSM−23は、米国特許第4,076,842号お
よび同第4,104,151号に記載されており、このゼオライ
ト、調製および特性についてはそれらを参照することが
できる。
ZSM−35と称される中間孔寸法合成結晶性物質(「ゼ
オライトZSM−35」又は単に「ZSM−35」)は、米国特許
第4,016,245号に記載されており、このゼオライトおよ
びその調製の説明についてはそれを参照することができ
る。SAPO−11の合成は、米国特許第4,943,424号および
第4,440,871号に記載されている。SAPO−41の合成は、
米国特許第4,440,871号に記載されている。中間孔寸法
ゼオライトの他の例には、ZSM−5(米国特許第3,702,8
86号)、ZSM−11(米国特許第3,709,979号)、ZSM−2
2、ZSM−23(米国特許第4,076,842号)、ZSM−20(米国
特許第3,972,983号)、ZSM−48(米国特許第4,375,573
号)、ZSM−57およびMCM−22(米国特許第4,954,325
号)が含まれる。これらの特許文献の開示事項を参照す
ることによって本明細書に引用する。ZSM−5は、金属
を伴わずに使用し得るので、上述したHZSM−5型の中に
含まれる。
フェリエライトは天然の鉱物であり、例えば、D.W.Br
eck,ZEOLITE MOLECULAR SIEVES,John Wiley and Sons
(1974)、第125−127頁、146頁、219頁および625頁等
の文献に記載されており、このゼオライトについはそれ
を参照することができる。
共役金属酸化物のシリカに対するモル比が20:1〜200:
1またはそれ以上である好適な分子篩を使用することも
できる。例えば、HZSM−5については、25:1〜70:1のシ
リカ:アルミナモル比を有する常套のアルミノシリケー
トZSM−5を使用するのが有利であるが、70:1以上の値
のものも使用することができる。ブレンステッド(Bron
sted)酸部位を有する典型的なゼオライト触媒成分は、
本質的に、5〜95重量%のシリカ、クレイおよび/また
はアルミナバインダーを含むZSM−5ゼオライトの構造
を有する結晶性アルミノシリケートを含んでなるもので
あってよい。他の中間孔寸法酸性分子篩、例えば、サリ
チレート、シリカアルミノホスフェート(SAPO)物質、
特に、中間孔寸法のSAPO−11も触媒として使用すること
ができると理解されるべきである。
米国特許第4,908,120号(Bowesら)は、高パラフィン
含量または高窒素レベルのフィードについて有用な接触
的方法を開示している。この方法は、バインダーを含ま
ないゼオライト脱ロウ触媒、好ましくはZSM−5を使用
する。
中間孔寸法ゼオライトは、極端な操作条件下における
安定性、長い寿命および再生可能性のために、このよう
な方法において特に有用である。通常、ゼオライト触媒
は、0.01μmから、2μmまたはそれ以上の結晶寸法を
有しており、0.02〜1μmが好ましい。ZSM−5(α値4
0以上)は金属を含まない形態で選択的分解に使用する
ことができるが、上述したような他の中間孔寸法酸性メ
タロシリケートの場合には、水素異性化脱ロウ触媒とし
て使用するために、0.1〜1.0重量%の貴金属を用いて改
質する必要がある。
ZSM−5は、貴金属を加えることなく、工業的選択脱
ロウに実際に用いることができる唯一の中間孔寸法ゼオ
ライトまたは中間孔寸法酸性分子篩である。貴金属は、
触媒の老化速度(aging rate)を実用的なレベルにまで
低下させるために、他の中間孔寸法分子篩には必要であ
る。尤も、ZSM−5に貴金属を加えることによって、脱
ロウされた潤滑油の収率を向上させる水素異性化活性が
付与される。貴金属をZSM−23、ZSM−35、SAPO−11およ
びZSM−5に加えると、生成物の収率および粘度指数(V
I)は、ZSM−23、ZSM−35およびSAPO−11については、Z
SM−5の場合よりも一般に高いということが見出されて
いる。どの触媒を使用するかという選択は経済性であ
る。
触媒寸法は、プロセス条件および反応装置の構造に応
じて、本発明の思想の範囲内で広範に変動し得る。最終
的な触媒は、1〜5mmの平均最大寸法を有するものが好
ましい。
形状選択性接触脱ロウに用いる脱ロウ触媒は、金属水
素化−脱水素化成分を含む。選択的分解反応を促進させ
るためには必ずしも必要ではないこともあるが、この成
分が存在することが、2触媒の脱ロウ系の相乗作用に寄
与する特定の異性化反応を促進するために望ましいとい
うことが見出されている。金属成分が存在すると、生成
物において、特に粘度指数(VI)および安定性が向上
し、ならびに触媒の老化を遅らせることに寄与する。形
状選択的接触脱ロウは、通常、加圧下において水素を存
在させて行われる。金属は、白金またはパラジウムが好
ましい。金属成分の量は、一般に、0.1〜10重量%であ
る。マトリックス材料およびバインダーは必要に応じて
使用することができる。
2.条件 高度に拘束された高形状選択性触媒を用いる形状選択
的脱ロウは、他の接触脱ロウ方法、例えば、異性化触媒
を用いる方法について上述した方法と同様の一般的方法
にて行うことができる。従って、条件は、高い温度およ
び圧力、一般に、250℃〜500℃(580゜F〜930゜F)の温
度、より通常は300℃〜450℃(570゜F〜840゜F)の温
度、大部分の場合は370℃(700゜F)を越えない温度で
ある。圧力は、3000psi(20685kPa)まで、より通常は2
500psi(17238kPa)まで及んでいる。空間速度は、0.1
〜10hr-1(LHSV)、より通常は0.2〜5hr-1である。水素
循環流量は、500〜1000n.l.l.-1、より通常は200〜400
n.l.l.-1の範囲である。形状選択的接触脱ロウ工程に関
するより広範な説明については、米国特許第4,919,788
号を参照することができる。既に説明したように、反応
装置内において最高の温度制御がもたらされるように、
床間冷却(interbed quench)として水素を使用するこ
とができる。Pt/ZSM−23は、主としては形状選択性触媒
であるが、増加的異性化能を付加する。
形状選択的脱ロウ段階における脱ロウ触媒の選択およ
びより低沸点の化学種への転化の程度は、そこで所望す
る脱ロウの程度に応じて、即ち、水素化分解段階からの
未転化残油物質の流動点と目的の流動点との間の差に応
じて変化する。これは、使用する形状選択性触媒の選択
性にも依存する。より低い生成物流動点では、比較的低
い選択性の脱ロウ触媒を用いると、より高い転化率およ
びそれに対応する高い水素消費が生じる。一般的に、潤
滑剤範囲外の沸点、例えば、315℃−、より一般的には3
43℃−の沸点を有する生成物への転化は、少なくとも5
重量%であり、多くの場合には少なくとも10重量%であ
り、必要とされる選択性の触媒により最も低い流動点の
みを達成するためには、30重量%までの転化率が必要で
ある。650゜F+(343℃+)基準での沸点範囲転化率
は、通常は、10〜25重量%の範囲である。
選択的脱ロウによって、生成物の流動点を所望の値ま
で低下させた後、着色物質を除去し、所望の特性の潤滑
剤生成物を得るため、例えば水素化処理などの処理に付
することができる。軽質端側物質を分離し、揮発性特性
を満足するため、分留を行うこともできる。
異性化触媒、例えばゼオライトベータは、異性化プロ
セスへのフィード中のワックスの40%〜90%、より好ま
しくは50%〜80%を転化するように操作する場合、嵩高
いワックス分子の選択的転化に効果的である。形状選択
的中間孔寸法触媒は、対照的に、フィードの前端部(低
沸点成分)中のワックスの分離により効果的であり、そ
うすることによって、生成物、例えば潤滑剤の流動点お
よび曇り点が低下する。中間孔寸法分子篩、例えばPt/Z
SM−23は、形状選択的脱ロウ能に加えて、増加する異性
化能を有する。
図1に本発明の好ましい態様の1つを示している。フ
ィードは、343℃以上の沸点を有する炭化水素フィード
原料であってよく(上記の説明を参照)、水素化分解装
置1へ導入される前に、脱ロウ工程からの残油物質およ
びライン2からの水素と混合される。水素化分解装置1
は接触水素化分解ゾーンを有している。これには、水素
化処理ゾーンのみ、または水素化処理/水素化分解ゾー
ンの組合せを含むことができる。固定床反応装置が好ま
しい。条件は、1パスにて少なくとも20%のフィード
を、該フィードの初留点以下の沸点を有する物質へ転化
させるのに有効なものである。図1の水素化分解工程の
操作を行う圧力は、脱ロウ工程において用いられる圧力
よりも実質的に高い。
過剰の水素を含む水素化分解装置1からの流出物は、
ライン4を通って高温分離装置3へ送られ、水素化分解
物は硫化水素およびアンモニアにより汚染された水素か
ら分離される。図示しない別法においては、水素化分解
装置1からの流出物は中間段階での分離を伴わずに、脱
ロウ段階へ直接カスケード式に送られる。脱硫および脱
窒素処理は、水素化分解装置内において起こる芳香族化
合物の飽和をしばしば伴う。汚染された水素は、高温分
離装置5から低温分離装置6へ送られ、そこでは汚染さ
れたガスの実質的な部分がライン7を通して分離され、
場合によってはオフガスへ移される。水素は圧縮装置8
へ送られた後、ライン2を通して水素化分解装置の入口
へ戻される。水素化分解物は、多少の気体成分が除かれ
て、ライン9を通って水蒸気ストリッパー10へ移され
て、更に気体成分および軽質端側物質が除かれて、ライ
ン11を通してオフガスへ移される。水素化分解物は、ラ
イン12を通して分留装置13のフラッシュゾーンへ送ら
れ、そこにはバッフル14が設けられている。バッフル
は、脱ロウ残油物質から水素化分解装置残油物質を分離
するためのものである。水素化分解物は常圧蒸留に付さ
れて、軽質沸点成分、例えば、ナフサおよび中間留出油
生成物が分離される。
水素化分解装置残油物質は、ライン15を通して異性化
/脱ロウゾーン16の入口へ送られ、そこでライン17から
の水素と混合される。異性化/脱ロウゾーンは、大孔ゼ
オライト脱ロウ触媒、例えばゼオライトベータまたは形
状選択性触媒(上記の脱ロウ触媒に関する説明を参照)
を含む固定床反応装置である。脱ロウ装置の流出物は、
上述したように軽質気体および水素を分離するために高
温分離装置18へ送られる。気体ストリームは、ライン19
を通って、低温分離装置20へ送られる。これらの分離装
置は100゜F(38℃)〜200゜F(93℃)の範囲の温度にて
操作され、汚染気体はライン21を通してオフガスへ移さ
れる。水素化分解装置部、ライン11からの汚染気体は、
これらの気体とライン22において混合される。水素はラ
イン23を通して圧縮装置24へ送られ、そこにおいて、ラ
イン25を通して水素化分解装置へ戻される前に圧力が上
げられる。高温分離装置18からの流出物はライン27を通
してストリームストリッパー26へ入り、気体成分および
軽質成分がライン28を通して更に分離され、フラッシュ
・ドラム29へ入る前にライン22の内容物と混合され、C3
−範囲の沸点を有する一部の物質がライン30にによりオ
フガスへと分離される。フラッシュ・ドラム流出物の残
りは、ライン32によってブタナイザー(butanizer)31
へ送られる。ブタナイザー31において、LPGに適するC4
−物質が分離され、フラッシュ・ドラム流出物の残部は
ライン33を通して分留装置13のフラッシュ部(flash po
rtion)へ送られる。軽質成分が分離された脱ロウ流出
物は、分留装置13の到底部分へライン34を通して送ら
れ、バッフル14によって水素化分解された残油物質から
隔てられる。ナフサおよび中間留出物範囲の沸点を有す
る物質が分離される。残る未転化で脱ロウされた物質
は、潤滑剤基油物質として用いるのに好適であり、ライ
ン35を通して除いてその目的に用いることができる。未
転化の脱ロウ物質の一部または全体は、ライン36によっ
てリサイクルされ、ライン22によって水素化分解装置へ
入れられる前に新たなフィードと混合される。
図2は、多少異なる態様を示している。図2の構成
は、2つの反応段階からのすべての生成物の十分な分離
を保つことを目的としている。場合によっては、脱ロウ
/異性化反応を高圧にて行うことが有利なこともある。
単独の分留装置の代わりに、2つの別々の分留装置を、
1つはストリッパー2の下流側に、もう1つはストリッ
パー6の下流側に設けることもできる。ストリップされ
た水素化分解装置流出物は、ライン5を通って分留装置
3へ入る。より軽質の生成物は常圧蒸留によって分離さ
れ、水素化分解装置残油物質は分留装置の塔底からライ
ン15を通して異性化/脱ロウゾーン13へ移される。スト
リップおよび脱ロウされた物質は、ストリッパー6から
分留装置4へ送られる。図1に示すように、未転化の残
油物質は、ライン12を通して潤滑剤基油物質へと送るこ
ともでき、また、ライン7を通して水素化分解装置へリ
サイクルすることもできる。
図3は、圧縮段階において1パス水素流を供給するた
めにメークアップ水素圧縮装置を用いること以外は、図
1と同様の構成の統合的方法である。
フロントページの続き (72)発明者 ゴーベル,ケネス・ダブリュー アメリカ合衆国18078ペンシルベニア州 シュネックスビル、アンシネッタ・ド ライブ5135番 (72)発明者 ヒルバート,ティモシー・リー アメリカ合衆国08080ニュージャージー 州 セウェル、チャールズ・レイン17番 (72)発明者 ハンター,マイケル・ジー アメリカ合衆国77450テキサス州ケイテ ィ、クリスタル・ベイ・ドライブ22322 番 (72)発明者 パパル,デイビッド・エイ アメリカ合衆国08033ニュージャージー 州 ハドンフィールド、ペイトン・アベ ニュー118番 (72)発明者 ジェントリー,アーサー・アール アメリカ合衆国77079テキサス州ヒュー ストン、タイラークレスト17322番 (72)発明者 パートリッジ,ランドール・デイビッド アメリカ合衆国08033ニュージャージー 州 ハドンフィールド、マウントウェ ル・アベニュー229番 (56)参考文献 特開 昭63−277296(JP,A) 特開 昭59−36194(JP,A) 米国特許5275719(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 65/12 C10G 45/58 - 45/64 C10G 73/38

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも315℃の初留点を有する軽油炭
    化水素フィード原料を、ナフサ生成物、ナフサ沸点範囲
    以上の留出油生成物および潤滑剤生成物へと品質を向上
    させる統合的水素処理方法であって、 (a)炭化水素フィード原料を、酸官能性および水素化
    −脱水素化官能性を有する芳香族選択性水素化分解触媒
    を用いて、沸点のより低い生成物への50容量%以下の転
    化率および10000kPa以下の水素分圧で水素化分解条件下
    にて水素化分解し、ナフサ生成物、留出油生成物および
    パラフィン性成分に富む残油フラクションを形成する工
    程、 (b)ナフサ生成物、留出油生成物および残油フラクシ
    ョンを分離する工程、 (c)分離した残油フラクションを、脱ロウを行う少な
    くとも1種の水素処理触媒により水素処理する工程、 (d)工程(c)からの流出物を、残油フラクション
    と、残油フラクション以下の沸点のフラクションとに分
    離する工程であって、残油フラクションの少なくとも一
    部を工程(a)へリサイクルし、残油フラクション以下
    の沸点のフラクションをナフサと留出油生成物とに分離
    する工程、ならびに (e)工程(a)へリサイクルしない残油フラクション
    を潤滑剤原料物質として用いる工程 を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】工程(c)において、水素処理触媒が、水
    素異性化または形状選択的作用によって脱ロウを行う請
    求の範囲1記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(c)において、一連の水素異性化触
    媒および形状選択性触媒により脱ロウを行う請求の範囲
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】工程(c)において、水素処理触媒が低酸
    性度大孔ゼオライト水素異性化触媒であって、触媒は30
    を越えないアルファ値を有し、金属水素化成分を含む請
    求の範囲1記載の方法。
  5. 【請求項5】水素化分解触媒が、50:1以上のシリカ/ア
    ルミナ比を有する脱アルミニウム化USYを含んでなる請
    求の範囲1記載の方法。
  6. 【請求項6】水素異性化触媒がゼオライトベータを含ん
    でなる請求の範囲4記載の方法。
  7. 【請求項7】工程(c)において、水素処理触媒が形状
    選択的脱ロウのための金属水素化−脱水素化成分を有す
    る拘束された中間孔結晶性物質を含んでなる請求の範囲
    1記載の方法。
  8. 【請求項8】拘束された中間孔結晶性物質がZSM−23で
    ある請求の範囲7記載の方法。
  9. 【請求項9】工程(c)において、水素処理触媒が、形
    状選択的脱ロウのためのHZSM−5を含んでなる請求の範
    囲1記載の方法。
  10. 【請求項10】工程(b)において、工程(a)および
    (c)の流出物を単一の分留装置において常圧蒸留によ
    って各生成物に分離し、工程(b)からの残油生成物
    を、工程(d)の残油生成物から分離させて保持する請
    求の範囲1記載の方法。
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