JP3118878U - 固定用ねじ仮固定部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼パネルを用いた床版1A,1Bの上部に添接板5をねじ結合する際に、床版のねじ挿通穴に挿通された固定用ねじ7を仮固定する固定用ねじ仮固定部材10である。固定用ねじ仮固定部材10は、所定の厚みと幅を有する帯状の仮固定本体11と、仮固定本体11の端部側に設けられ、固定用ねじ7のねじ部外周と係合して仮固定する係合穴部12a,12bと、係合穴部12a,12b近傍の破断部19a,19bに形成された切り欠き部14a,14bとからなっている。仮固定本体の一方の側の係合穴部に固定用ねじが仮固定された状態で、仮固定本体の他方の側の端部を引っ張って破断部を破断し仮固定状態を解除する。
【選択図】 図2
Description
通常のボルト・ナットによる鋼床版の連結に際しては、互いに連結する鋼床版と鋼床版との連結部上に添接板を添接させ、予め鋼床版の下面に設けた作業用足場に配置された作業者が、鋼床版の下面のねじ挿通孔からボルトをボルト頭部が下になるようにして下から上へ挿通する。そして、鋼床版の上部に配置された別の作業者が添接板の上方に突出したボルトのねじ部にナットをねじ込んでいる。そして、ナットを締め付け固定し、それぞれの鋼床版をボルト・ナットにより連結する方法で行うことが多かった。
特許文献3の仮止め具も、特許文献2とほぼ同様な構成のものであり、同じような問題点を生じるおそれがあった。
本考案の目的は、構造体への仮固定作業、仮固定解除作業の作業性に優れ、安価に供給でき経済性に優れた固定用ねじ仮固定部材を提供することにある。
本考案1の固定用ねじ仮固定部材は、
一方の構造体の上部に他方の構造体をねじ結合する際に、前記一方の構造体のねじ挿通穴に挿通された固定用ねじを仮固定する固定用ねじ仮固定部材であって、前記固定用ねじ仮固定部材は、所定の厚みと幅を有する帯状の部材である仮固定本体と、この仮固定本体の少なくとも一方の端部側に1以上設けられ、前記固定用ねじのねじ部外周と係合して仮固定可能な係合穴部と、前記仮固定本体の前記係合穴部近傍の破断部に形成される切り欠き部とを有し、前記仮固定本体の前記係合穴部に前記固定用ねじが仮固定された状態で、前記仮固定本体の他方の端部を引っ張り、前記仮固定本体を前記切り欠き部から破断を開始させて前記破断部を破断させ、仮固定状態を解除できるようにしたことを特徴とする。
前記仮固定本体は、前記仮固定穴部の周辺に、前記一方の構造体に前記他方の構造体を載せた場合に、前記一方の構造体と前記他方の構造体とのあいだに所定の寸法の空間が形成されるように一つまたは複数の突起した構造体支持突起が形成されたものであることを特徴とする。
前記仮固定本体は、合成樹脂、合成樹脂エラストマ、ゴムから選択される1種以上の材料で形成されているものであることを特徴とする。
前記一方の構造体は、橋梁の鋼パネルを用いた床版であり、前記他方の構造体は添接板であることを特徴とする。
前記仮固定本体は、所定の色に着色が可能なものであることを特徴とする。
前記所定の色は、作業者に注意または警告を喚起させることが可能な色であることを特徴とする。
図1は、本考案の固定用ねじ仮固定部材で、一方の構造体(橋梁の鋼パネルを用いた床版)と、他方の構造体(添接板)とを仮固定した状態を示す平面図、図2は、本考案の固定用ねじ仮固定部材を示す平面図、図3は、固定用ねじ仮固定部材の側面図、図4から図8は、固定用ねじ仮固定部材による橋梁の鋼パネルを用いた床版と添接板との結合方法を順番に示す説明図である。図9は、固定用ねじ仮固定部材の他の実施の形態を示す平面図である。図10は、固定用ねじ仮固定部材のさらに他の実施の形態を示す平面図である。
また、仮固定部材10は、着色が可能であり、注意または警告を喚起する色に着色することで、仮固定部材10の取り忘れの防止等が図れる。色としては、例えば、黄色、赤、黄色と黒の縞模様などであることが好ましい。
図4に示すように、床版1A,1Bの下面側から床版1A,1Bのボルト挿通穴に、ボルト7を頭部7aが下になるような向きで挿通してから、床版1A,1Bの上面側に突出したボルト7のねじ部の外周部に仮固定部材10の係合穴部を挿入し仮固定する。この実施の形態では係合穴部12aにボルト7を仮固定したものとして説明を行う。このように、全てのボルト7を鋼床版1A,1Bから抜け落ちないように仮固定部材10で仮固定している。この仮固定の作業は、連結施工の作業前に行っておけばよく、床版を製作している工場内で行っておいてもよい。隣接する床版1A,1Bの連結部を互いに並設させる。
図6に示すように、添接板5のボルト挿通穴上に突出した全てのボルト7のねじ部に、ワッシャ9を入れ、ナット8をねじ込む。その際、ナット8はボルト7のねじ部5に最後までねじ込んでしまうのではなく、途中の仮止め状態にし、添接板5が可動可能な状態にしておくとよい。
このように、全ての仮固定部材10がボルト7のねじ部から引き抜かれると、図7に示すように、ボルト7はいったんワッシャ9が添接板5と当接する位置まで下方へ落下するが、ボルト7にはナット8が仮止めされているので、ボルト7が床版1A,1B及び添接板5のボルト挿通穴から脱落することはない。
このように、ボルト7にナット8を締め付け固定する作業、仮固定部材10をボルト7から離脱させる作業は、床版1A,1Bの上方側から作業ができ、作業が容易である。
図9は、仮固定部材の他の実施の形態を示す平面図である。
この仮固定部材20は、仮固定本体21の両端に係合穴部が2個ずつ形成されたものである。仮固定本体21には、一方の端部21a側に係合穴部22a,25a、ノッチ部24a,26a、及び、破断部29a,29bが形成されている。他方の端部21b側に係合穴部22b,25b、ノッチ部24b,26b、及び、破断部29c,29dとが形成されている。従って、この仮固定本体20は、ボルト7を4回仮固定することができる。すなわち、係合穴部の数を増やすことで、1個の仮固定部材で仮固定、仮固定解除を行える回数を増加させることができ、経済的である。なお、この他の実施の形態に示すように、仮固定部材は、突起を設けないものであってもよい。
次に、係合穴部25aにボルト7を挿通させて2回目の仮固定を行うことができる。ボルト7にナット8をねじ込んだ後、他方の端部21b側を引っ張るとノッチ部26aから破断が生じて、仮固定本体21の破断部29bが破断する。
図10は、仮固定部材のさらに他の実施の形態を示す平面図である。
この仮固定部材30は、仮固定本体31の両端に係合穴部が2個ずつ形成されたものである。仮固定本体31には、一方の端部31a側に係合穴部32a,35a、ノッチ部34a,36a、突起33a,33b,33c及び、破断部39a,39bが形成されている。他方の端部31b側に係合穴部32b,35b、ノッチ部34b,36b、突起33d,33e,33f及び、破断部39c,39dとが形成されている。すなわち、前述した他の実施の形態のものに、突起33a〜33fを付加したものである。なお、この実施の形態では、突起の数を1個または2個設けたもので説明を行っているが、3個以上設けてもよい。
この仮固定部材30も、ボルト7を4回仮固定することができる。使用方法は、前述した他の実施の形態と同様であるので、詳細な説明を省略する。
5…添接板
7…固定用ねじ(ボルト)
8…ナット
10,20,30…固定用ねじ仮固定部材
11,21,31…仮固定本体
12a,12b,22a,22b,25a,25b,32a,32b,35a,35b…係合穴部
13a,13b,33a,33b,33c,33d,33e,33f…構造体支持突起(添接板支持突起)
14a,14b,24a,24b,26a,26b,34a,34b,36a,36b…切り欠き部(ノッチ部)
19a,19b,29a,29b,29c,29d,39a,39b,39c,39d…破断部
Claims (6)
- 一方の構造体(1A,1B)の上部に他方の構造体(5)をねじ結合する際に、前記一方の構造体のねじ挿通穴に挿通された固定用ねじ(7)を仮固定する固定用ねじ仮固定部材(10)であって、
前記固定用ねじ仮固定部材は、所定の厚みと幅を有する帯状の部材である仮固定本体(11)と、この仮固定本体の少なくとも一方の端部側に1以上設けられ、前記固定用ねじのねじ部外周と係合して仮固定可能な係合穴部(12a,12b)と、前記仮固定本体の前記係合穴部近傍の破断部(19a,19b)に形成される切り欠き部(14a,14b)とを有し、
前記仮固定本体の前記係合穴部に前記固定用ねじが仮固定された状態で、前記仮固定本体の他方の端部を引っ張り、前記仮固定本体を前記切り欠き部から破断を開始させて前記破断部を破断させ、前記固定用ねじの仮固定状態を解除できるようにした
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。 - 請求項1に記載された固定用ねじ仮固定部材において、
前記仮固定本体は、前記仮固定穴部の周辺に、前記一方の構造体に前記他方の構造体を載せた場合に、前記一方の構造体と前記他方の構造体とのあいだに所定の寸法の空間が形成されるように一つまたは複数の突起した構造体支持突起が形成されたものである
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。 - 請求項1または2に記載された固定用ねじ仮固定部材において、
前記仮固定本体は、合成樹脂、合成樹脂エラストマ、ゴム材料から選択される1種以上の材料で形成されているものである
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。 - 請求項1から3のいずれかの項に記載された固定用ねじ仮固定部材において、
前記一方の構造体は、橋梁の鋼パネルを用いた床版であり、前記他方の構造体は添接板である
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。 - 請求項1から4のいずれかの項に記載された固定用ねじ仮固定部材において、
前記仮固定本体は、所定の色に着色が可能なものである
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。 - 請求項5に記載された固定用ねじ仮固定部材であって、
前記所定の色は、作業者に注意または警告を喚起させることが可能な色である
ことを特徴とする固定用ねじ仮固定部材。
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JP2005009963U JP3118878U (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | 固定用ねじ仮固定部材 |
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CN115369764A (zh) * | 2022-01-27 | 2022-11-22 | 浙江理工大学 | 一种多功能临时连接件 |
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2005
- 2005-11-25 JP JP2005009963U patent/JP3118878U/ja not_active Expired - Fee Related
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