JP3118506B2 - 霜付き防止シート - Google Patents

霜付き防止シート

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JP3118506B2
JP3118506B2 JP09219106A JP21910697A JP3118506B2 JP 3118506 B2 JP3118506 B2 JP 3118506B2 JP 09219106 A JP09219106 A JP 09219106A JP 21910697 A JP21910697 A JP 21910697A JP 3118506 B2 JP3118506 B2 JP 3118506B2
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陽一 西村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリカブラックを
含有する霜付き防止シートに関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍庫を連続運転すると、その貯蔵室
(冷凍室)内に霜が形成されて蓄積し、冷凍庫の冷凍効
果が落ちてくる。従って、冷凍庫内の霜を定期的に除去
しないと、電気代が多くかかるようになり、また、貯蔵
物の変質を招くこともある。
【0003】冷凍庫の貯蔵室内に霜が蓄積すると、通常
は冷凍庫の運転を継続したまま貯蔵物が変質しない程度
にまで貯蔵室内温度を上げて、霜を解凍し、除去する。
しかしながら、貯蔵物が変質しないように温度を管理し
ながら霜を解凍するには、注意深い監視が必要であり、
手間がかかる。
【0004】また、霜が過剰に蓄積した場合には、冷凍
庫の運転を一時的に完全停止させ、貯蔵室内温度を室温
又はそれ以上の温度にまで上げる必要がある。しかしな
がらこの場合、停止した冷凍庫では貯蔵物を冷凍保管す
ることができないので、予備の冷凍庫を用意してそこへ
貯蔵物を移動させたり、霜取り中に保管すべき貯蔵物が
手元に残らないように在庫管理を行なうなどの手間がか
かる。特に、人間や運搬車が出入りできるような大規模
の冷凍庫の運転を完全停止させる場合には、非常に大き
な労力が必要となり、また、冷凍庫の運転を再開してか
ら貯蔵室内温度が安定するまでにかなり長い時間がかか
ってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実状に鑑
みて成し遂げられたものであり、その目的は、冷凍庫の
貯蔵室内に霜が蓄積するのを防止し、霜取りを頻繁に行
なう必要をなくすことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するために、単層構造又は多層構造をとり、
シリカブラックを含有する層を少なくとも1層有してい
ることを特徴とする霜付き防止シートを提供する。
【0007】シリカブラックを含有する上記霜付き防止
シートを冷凍庫の貯蔵室内に設置すると、設置位置及び
その周辺には霜が蓄積しにくくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下において、本発明について具
体的に説明する。本発明の霜付き防止シートは、必須成
分としてシリカブラックを含有している。シリカブラッ
クは、別名をブラックシリカ、グラファイトシリカ、神
明岩、或いはシンメイストーンとも称する鉱物であり、
例えば、北海道の桧山郡の「平成上ノ国鉱山」から産出
する。シリカブラックの成分組成を以下に示す。
【0009】 炭素 : 5.03% シリカ :81.35% 二酸化鉄 : 0.53% アルミニウム: 6.35% カルシウム : 0.02% マグネシウム: 0.45% チタン : 1.18% ナトリウム : 0.08% カリウム : 1.66% 水分 : 0.31% シリカブラックは、海底の珪藻類が堆積し、地表に***
したと推定される天然鉱石であり、常温(39.8℃)
で平均して98%前後の高い放射率で遠赤外線を放射す
る。また、シリカブラックが放射する遠赤外線波長は、
赤外線の基本波長というべき波長の理想黒体(Black Bo
dy Radiance)と相似した波長となっている。
【0010】本発明の霜付き防止シートは、単層構造又
は多層構造のシートであり、シリカブラックを含有する
層を有している。シリカブラックを含有する層は、位置
的には外面層、内面層、中間層の何れでもよく、また、
印刷層や粘着剤層などのような如何なる機能を意図した
層であってもよい。さらに、多層構造の場合には、2層
以上の任意の層にシリカブラックが含有されていてもよ
い。本発明の霜付き防止シートは、紙状あるいはフィル
ム状の柔軟なシートであってもよいし、プラスチック板
状の固いシートであってもよい。本発明の霜付き防止シ
ートを粘着シートの形態にしておくと、貯蔵室内へ設置
する時に便利である。また、このようなシートの表面に
種々の色彩、文字、デザインを施しておいて、その商品
価値を高めることもできる。
【0011】図1は、本発明に属する粘着シートの一例
について、断面図を示したものである。この粘着シート
1は、紙、プラスチック、或いは金属箔等から成る基材
2の一面に、シリカブラック粉末を含有するインキから
成る印刷層3と、印刷保護層4とが順次積層されてお
り、基材2のもう一方の面に粘着剤層5が形成され、さ
らに粘着剤層の表面に剥離紙6が剥離可能に仮接着され
てできている。この粘着シートにおいては、シリカブラ
ック粉末を含有する印刷インキを使用し、印刷層にシリ
カブラックを含ませているが、粘着シートを構成する任
意の一層又は二層以上にシリカブラックが含まれていて
もよい。例えば、シリカブラック粉末を含有する粘着剤
を使用することによって粘着剤層5にシリカブラックを
含ませたり、シリカブラック粉末を含有する基材用プラ
スチックを使用することによって基材2にシリカブラッ
クを含ませたりすることが可能である。
【0012】シリカブラックの使用量は状況に応じて適
宜変更すべきものである。この使用量が少なすぎると効
果がないが、使用量の増加に応じて徐々に効果が高ま
り、やがて使用量がある程度以上になると効果がピーク
に達する。そしてピークに達してからもなお使用量を増
しても、効果はもはやそれ以上に向上せず、不経済なだ
けである。シリカブラックの使用量は、例えば、シリカ
ブラックの添加率(配合割合)とシリカブラックが適用
された部分の面積の積算値により規定することができ
る。従って、冷凍庫の規模に応じて、シリカブラックの
添加量と面積との積算値により規定される使用量を調節
し、充分な効果が得られ、且つ、過剰でもない範囲に調
節するのが好ましい。
【0013】本発明の霜付き防止シートを製造するに
は、シリカブラックの所定量を含有する塗工材料又は成
形材料を用いて、シートを構成している1層又は2層以
上を形成すればよい。そのような塗工材料又は成形材料
は、目的に応じて準備した一般的な塗工材料用又は成形
材料用の原料とシリカブラックの粒子又は粉末とを、所
定の配合割合で、定法に従って混合することによって調
製できる。例えば、表面塗装用の塗布材料を調製する場
合には、バインダー、顔料、硬化剤、安定化剤等の一般
的な材料と、シリカブラックの粉末とを溶媒又は分散媒
中に混合すればよい。また、例えば、プラスチックの成
形材料を調製する場合には、溶融樹脂とシリカブラック
の粉末とを混練したものをペレットにすればよい。な
お、シリカブラックを含有する成形材料を用いれば、固
いプラスチック板の形態の霜付き防止シートを作成する
ことができる。
【0014】塗工材料又は成形材料中に混合されるシリ
カブラックの粒度は、1500〜2000メッシュの範
囲に調節するのが好ましい。シリカブラックの粒度が1
500メッシュ未満だと、粒子が粗すぎて、塗工材料又
は成形材料の調製時に調製機の損傷を招く場合があり、
また、塗工材料の塗布面の表面が滑らかさに欠ける場合
がある。一方、シリカブラックの粒度を2000メッシ
ュ以上に細かくしても、そのためにかけた手間に見合う
だけの効果が得られないし、経済性も悪くなる。
【0015】本発明の霜付き防止シートは、あらゆる規
模の冷凍庫に使用することができ、例えば、人間や運搬
車が出入りできるような大規模の冷凍倉庫、商店で使用
されるような幅1メートル前後の冷凍ケース、家庭用冷
蔵庫に備え付けられている小さな製氷室等に使用するこ
とができる。
【0016】本発明の霜付き防止シートを冷凍庫の貯蔵
室内に設置すると、いかなる理由によるかは不明である
が、設置位置及びその周囲に霜が蓄積しにくくなる。霜
付き防止シートは、貯蔵室内の壁に貼付したり、貯蔵室
内に吊り下げたり、立てかけたりするなどして設置する
ことができる。例えば、粘着シートタイプの霜付き防止
シートを貯蔵室内の壁に貼付したり、板状の霜付き防止
シートを貯蔵室内に吊り下げたりすればよい。なお、冷
凍庫の規模に応じて、霜付き防止シートのサイズを適宜
決定する。
【0017】
【実施例】以下に、実験例を通じて本発明をさらに詳し
く説明する。
【0018】(実験例1)実験には、図1に示した積層
構造を有する粘着シートを使用した。すなわち、ここで
使用した粘着シートは、500mm×400mm(縦×
横)の長方形であり、印刷保護層/シリカブラック粉末
を含有する印刷層/基材/粘着剤層の順序で各層が積層
された構造を有し、使用直前までは接着剤層の表面に剥
離紙が仮接着されていた。基材は透明テトロンフィルム
であり、基材と粘着剤層の部分の厚さは50μmであっ
た。シリカブラックは、印刷インキ全量中に10重量%
の割合で添加した。印刷保護層としては、厚さ20μm
のポリプロピレンフィルムを積層した。
【0019】このような粘着シートを、霜が付いていな
い冷凍ケース(幅約200cm×奥行き約70cm×高
さ約100cm)の貯蔵室内に設置して運転した。図2
に示すように、冷凍ケースの蓋の裏面に4枚の粘着シー
ト1を並べて貼り付け、裏面のほぼ全体を粘着シートで
被覆し、さらに、プラスチック板7の片面に粘着シート
1を貼り付けたものを貯蔵室のほぼ中央に吊り下げて貯
蔵室を仕切り、貯蔵室内の温度を−30℃に設定して運
転を開始し、38日間観察した。
【0020】比較実験として、粘着シートを貼らない同
型の冷凍ケースを用意し、貯蔵室内の温度を−30℃に
設定して運転した。
【0021】そして、粘着シートを貼った冷凍ケースの
貯蔵室内の霜の付き具合や霜の分布を観察した。また、
粘着シートを貼った冷凍ケースと貼らなかった冷凍ケー
スについて、霜の付き具合を観察すると共に、電力メー
タの数字を記録して消費電力を比較した。
【0022】その結果、粘着シートを貼った冷凍ケース
の蓋の裏面には、当初、裏面の碁盤目模様状の凸部分に
沿って一時的に霜がわずかに形成されたが、間もなく消
失した。また、貯蔵室をプラスチック板7で仕切ってで
きた2つの空間を比べると、運転開始から4日目頃から
差が生じた。そして、プラスチック板の粘着シートを貼
付した面が向いている空間8のほうが、粘着シートを貼
付していない面が向いている空間9よりも霜の蓄積量が
少なかった。
【0023】粘着シートを貼った冷凍ケースの運転を開
始して30日目の写真を図3〜図6に示す。さらに、粘
着シートを貼らなかった冷凍ケースの運転を開始して2
8日目の写真を図7〜図10に示す。粘着シートを貼っ
た冷凍ケースに付いた霜は、さらさらとしたパウダー状
で手で払うと壁面から簡単に除去することができた。ま
た、粘着シートを貼った冷凍ケースは、粘着シートを貼
らなかった冷凍ケースと比べて霜の量が少なくて、霜の
厚さが薄かった。これに対して、粘着シートを貼らなか
った冷凍ケースの壁面には、固い氷状の霜が厚く付着
し、手で払っても落ちなかった。
【0024】消費電力の比較結果は第1表に示したとお
りである。38日経過後に、粘着シートを貼った冷凍ケ
ースの消費電力は81.45キロワット時(kW・h)
だったのに対して、粘着シートを貼らなかった冷凍ケー
スの消費電力は84.40キロワット時だった。粘着シ
ートを貼った冷凍ケースは、粘着シートを貼らなかった
冷凍ケースと比べて消費電力を節約することができた。
【0025】
【表1】 (実験例2)冷凍倉庫(幅360cm、奥行き180c
m、高さ180cm)の一角に設置された冷凍機近傍の
壁に、実験例1で用いたのと同様の粘着シートを貼り付
けて7日間観察したところ、粘着シートを貼付した部分
及びその周辺には、ほとんど霜がつかなかった。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように、シリカブラック
を含有する本発明のシートを冷凍庫内に設置すると、霜
がつきにくくなり、霜取りを頻繁に行なう必要がなくな
る。もし霜がついても除去しやすい。また、消費電力も
節約できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリカブラックを含有する霜付き防止シートの
一例の断面図である。
【図2】シリカブラックを含有する霜付き防止シートの
使用例を示す図である。
【図3】本発明の霜付き防止シートを貼った冷凍ケース
の運転を開始して30日目の写真である。
【図4】本発明の霜付き防止シートを貼った冷凍ケース
の運転を開始して30日目の写真である。
【図5】本発明の霜付き防止シートを貼った冷凍ケース
の運転を開始して30日目の写真である。
【図6】本発明の霜付き防止シートを貼った冷凍ケース
の運転を開始して30日目の写真である。
【図7】本発明の霜付き防止シートを貼らなかった冷凍
ケースの運転を開始して28日目の写真である。
【図8】本発明の霜付き防止シートを貼らなかった冷凍
ケースの運転を開始して28日目の写真である。
【図9】本発明の霜付き防止シートを貼らなかった冷凍
ケースの運転を開始して28日目の写真である。
【図10】本発明の霜付き防止シートを貼らなかった冷
凍ケースの運転を開始して28日目の写真である。
【符号の説明】
1…粘着シート 2…基材 3…印刷層 4…印刷保護層 5…粘着剤層 6…剥離紙

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単層構造又は多層構造をとり、シリカブ
    ラックを含有する層を少なくとも1層有していることを
    特徴とする霜付き防止シート。
  2. 【請求項2】 粘着シートの形態をとる請求項1に記載
    の霜付き防止シート。
  3. 【請求項3】 シリカブラックの粒径が1500〜20
    00メッシュであることを特徴とする請求項1に記載の
    霜付き防止シート。
  4. 【請求項4】 冷凍庫内の霜付きを防止するために用い
    られる請求項1乃至3いずれかに記載の霜付き防止シー
    ト。
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