JP3116531B2 - 磁気記録媒体及び記録方法 - Google Patents

磁気記録媒体及び記録方法

Info

Publication number
JP3116531B2
JP3116531B2 JP04079356A JP7935692A JP3116531B2 JP 3116531 B2 JP3116531 B2 JP 3116531B2 JP 04079356 A JP04079356 A JP 04079356A JP 7935692 A JP7935692 A JP 7935692A JP 3116531 B2 JP3116531 B2 JP 3116531B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
servo signal
magnetic
layer
recorded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04079356A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05242470A (ja
Inventor
義禮 田中
秀一 芳賀
秀夫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP04079356A priority Critical patent/JP3116531B2/ja
Publication of JPH05242470A publication Critical patent/JPH05242470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3116531B2 publication Critical patent/JP3116531B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/596Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on disks
    • G11B5/59633Servo formatting

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種記録媒体として用
いられる磁気記録媒体及び記録方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録への要求が高まってお
り、情報の記録媒体である磁気記録媒体に対しても高密
度記録に適した特性が要求され、様々の改良が施されて
いる。
【0003】例えば、コンピューター等の記録媒体に用
いられる円盤状の磁気ディスクにおいては、円盤の周方
向に情報を記録する記録トラックが設けられており、こ
の記録トラック間距離を狭めることによって、記録トラ
ック密度を向上させ、高密度記録を達成している。とこ
ろが、磁気ヘッドが情報の記録再生を行う際、磁気ヘッ
ドは回転する磁気ディスク上を浮上して径方向に移動
し、所定の記録トラックにアクセスするため、記録トラ
ック間距離があまり小さいと記録トラック間で干渉が起
こり、情報の記録再生を正確に行うことが出来なくな
る。
【0004】そこで、磁気ディスクの各記録トラック間
に溝部を有する、いわゆるディスクリートトラックメデ
ィアが開発されている。上記ディスクリートトラックメ
ディアにおいては、各記録トラック間に溝部が形成され
ているため、磁性層の磁性膜が分断されており、情報の
記録再生時の記録トラック間の干渉を防止することがで
きる。よって、記録トラック密度をさらに向上させるこ
とができ、高密度記録を達成することが可能である。ま
た、このディスクリートトラックメディアにおいては、
情報の記録再生時の記録トラック間の干渉を防止できる
ため、出力特性やオーバーライト特性が向上する。
【0005】上述のような形状を有するディスクリート
トラックメディアは、基板材料として、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)等の射出成形による成形が可能
なプラスチック材料を用い、射出成形によって各記録ト
ラック間に溝部を有する形状のプラスチック基板を成形
し、この基板上に磁性層を形成することによって得られ
る。このプラスチック基板は、成形サイクルを短縮でき
るため、優れた生産性を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な円盤状の磁気ディスクにおいては、情報を記録する記
録トラックと共に記録トラックの位置が記録されている
サーボ信号記録部が配設されている。何故なら、磁気ヘ
ッドが円盤状の磁気ディスクに対して情報の記録再生を
行う際には、磁気ヘッドは回転する磁気ディスク上を浮
上して径方向に移動して所定の記録トラックにアクセス
するため、各記録トラックに各々の位置を示す情報を記
録させる必要があるためである。すなわち、各記録トラ
ックの位置を示す情報が、サーボ信号として磁気ディス
ク中のサーボ信号記録部に記録されている。サーボ信号
は、記録された磁化の向き,向きの組合せ等によって表
され、磁化の向きが反転することによって再生信号に差
が生じ、磁気ヘッドに出力を与え、認識されるものであ
る。
【0007】前述したディスクリートトラックメディア
においても、情報を記録する記録トラックと共に記録ト
ラックの位置が記録されているサーボ信号記録部が配設
されている。上記ディスクリートトラックメディアにお
いては、各記録トラック間に溝部を有しているため、各
記録トラックに記録された情報は非常に再生され易い状
態となっている。ところが、磁気ヘッドが情報の記録再
生を行う際、磁気ヘッドは先ず記録トラックのサーボ信
号によって所定の記録トラックを捜し出してアクセスし
た後、記録トラックに対して情報の記録再生を行うた
め、サーボ信号の再生は記録トラックの情報の再生より
も容易に行われなければならない。そこで、ディスクリ
ートトラックメディアにおいては、サーボ信号記録部に
径方向に溝部を設け、サーボ信号が記録トラックの情報
よりも容易に再生できるようにしている。
【0008】上述のようなディスクリートトラックメデ
ィアにおいては、サーボ信号はサーボ信号記録部の表層
に対して記録されるが、深層も若干磁化された状態とな
っている。上記ディスクリートトラックメディアに記録
されたサーボ信号は、表層と深層の再生信号の強さの差
によって磁気ヘッドに出力を与え、認識されるものであ
る。従って、サーボ信号記録部に設けられた溝部の深さ
が深いほど、強い出力を得ることができ、高いS/Nを
得ることができ、より確実なサーボ信号の認識が可能と
なる。
【0009】しかし、磁気ヘッドは、磁気ディスクの回
転によって発生する上向きの空気流によって浮上し、回
転する磁気ディスク上を径方向に移動して情報の記録再
生を行うため、磁気ヘッドの浮上距離の安定性は非常に
重要であり、上記のようなディスクリートトラックメデ
ィアのサーボ信号記録部の溝の深さをあまり深くする
と、磁気ヘッドの浮上距離の安定性が損なわれることに
なる。従って、この方法によって得るサーボ信号の再生
出力及びS/Nには限界があるものと考えられる。
【0010】そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、サーボ信号を再生する際、
高い再生出力及び高いS/Nを得ることが可能で、より
確実にサーボ信号を認識することのできる磁気記録媒体
及び記録方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、サーボ信号
記録部に記録する磁化の向きを深層と表層で異なるもの
とすることによって、サーボ信号を再生する際、高い再
生出力及び高いS/Nを得ることができるとの知見を得
るに至った。
【0012】すなわち、本発明は、各記録トラック間に
周方向の溝部を有しサーボ信号記録部に径方向の溝部を
有するプラスチック基板上に磁性層が形成されてなる磁
気記録媒体(いわゆるディスクリートトラックメディ
ア)において、サーボ信号記録部に記録される磁化の向
きが、サーボ信号記録部の表層と深層で異なることを特
徴とするものである。
【0013】また、上述のようなディスクリートトラッ
クメディアに対して、サーボ信号の記録を行う際、サー
ボ信号記録部に対して直流消去を行った後、サーボ信号
記録部の表層のみに前記直流消去とは逆方向の磁界によ
りサーボ信号の記録を行うことを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明のディスクリートトラックメディア
は、図1に示されるように、プラスチック基板1上に必
要に応じて金属膜,Cr膜を形成し、その上に磁性層2
を形成し、さらにその上に必要に応じて保護層を形成し
てなるものである。
【0015】上記基板1の材料としては、射出成形の可
能なプラスチック類であれば、特に限定されず、例えば
ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレ
ート,ポリカーボネート等が好適である。
【0016】また、上記基板の形状であるが、図2中に
示されるように、円盤状の基板1の周方向に記録トラッ
ク3が形成され、各記録トラック3間には溝部4が形成
されている。そして、この基板1のサーボ信号記録部5
には、基板1の径方向に溝部6が形成されている。
【0017】本発明のディスクリートトラックメディア
において、記録層である磁性層2としては、電界メッ
キ、無電界メッキ法、或いはイオンプレーディング等に
より成膜される強磁性金属薄膜等、従来より公知の磁性
材料がいずれも使用可能である。例えば、スパッタリン
グによるCo−Pt−Cr膜やCo−Pt−Ni膜等が
好適であり、例えばCo−Pt−Cr膜を使用する場合
においては、Co70〜78重量%、Pt12重量%、
Cr10〜18重量%なる組成範囲から適宜選定して使
用することが好ましい。なお、この磁性層2の膜厚は5
00〜1000Åとすることが好ましい。
【0018】また、本発明のディスクリートトラックメ
ディアにおいて、必要に応じて形成される金属膜及びC
r膜はつぎの条件によって形成される。Cr膜は、上記
プラスチック基板1と磁性層2の密着性を高めて磁性層
2の脱落等の障害を防止すると共に、磁性層2の結晶性
を良好に制御することによって磁気特性の向上を図るた
めに下地層として設けられるものである。このCr膜の
膜厚は、1000〜4000Åとすることが好ましい。
また、金属膜は、プラスチック基板1とCr膜の熱膨張
係数の違いによって磁性層に生じるクラックの発生を防
止するために配されるものであり、金属膜を形成する金
属としては、熱膨張係数がプラスチック基板1とCr膜
の中間の値を有し且つ展性に富む金属であれば良く、A
l,Pb,Ti等が挙げられる。その成膜方法は、電界
メッキ法、無電界メッキ法、或いはイオンプレーディン
グ等の何れもが採用可能である。また、この金属膜の膜
厚は、300Å以上とされることが好ましく、より好ま
しくは300〜2000Å程度とされる。この金属膜の
膜厚が上記範囲に満たないと、良好な連続膜を得ること
が出来ず、その効果を充分に発揮することが出来ない。
【0019】また、本発明のディスクリートトラックメ
ディアにおいて必要に応じて形成される保護層である
が、カーボン膜等が挙げられ、その膜厚は200〜50
0Åとされることが好ましい。
【0020】そして、上述のようなディスクリートトラ
ックメディアのサーボ信号記録部の表層と深層に異なる
向きの磁化を記録する。磁化の記録方法としては、次に
述べるような記録方法が挙げられる。すなわち、サーボ
信号記録部の表層,深層に対してサーボ信号の記録を行
う磁界と逆方向の磁界を用いた直流消去を行い、その
後、サーボ信号記録部の表層のみにサーボ信号の記録を
行う。
【0021】上述のような直流消去を行う際に用いる磁
気ヘッドとしては薄膜ヘッド等が挙げられ、直流消去す
る際の条件としては、磁気ヘッドのギャプ長は0.5〜
2.0μmが好ましく、記録電流IRec は20〜80m
Aが好ましく、サーボ信号記録部の表層,深層に対し
て、サーボ信号の記録を行う磁界と逆方向の磁界を用い
て直流消去を行う。また、サーボ信号記録部の表層のみ
に記録を行う際に用いる磁気ヘッドとしては薄膜ヘッド
等が挙げられ、磁気記録する際の条件としては、ギャプ
長は0.2〜0.5μmが好ましく、記録電流IRec
10〜20mAが好ましく、サーボ信号記録部の表層の
みにサーボ信号の記録を行う。よって、図4に示される
ように、上述のような磁気記録媒体のサーボ信号記録部
5の表層8と深層9では記録された磁化の向きは異なっ
たものとなる。
【0022】
【作用】高密度記録化の要求に伴い、各記録トラック間
に周方向の溝部を有するディスクリートトラックメディ
アの開発が行われている。該ディスクリートトラックメ
ディアには、情報を記録する記録トラックと各記録トラ
ックの位置が記録されているサーボ信号記録部が配設さ
れている。さらに、ディスクリートトラックメディアの
サーボ信号記録部には、径方向に溝部が形成されてお
り、サーボ信号の再生を容易に行うことができるように
なされている。このディスククリートトラックメディア
のサーボ信号は、サーボ信号記録部の表層に対して記録
されるが、深層も若干磁化された状態となっている。上
記ディスクリートトラックメディアに記録されたサーボ
信号は、表層と深層の再生信号の強さの差によって磁気
ヘッドに出力を与え、認識されるものであるため、サー
ボ信号記録部に設けられた溝部の深さが深いほど、強い
出力を得ることができ、高いS/Nを得ることができ
る。しかしながら、磁気ヘッドの浮上距離の安定性を考
慮すると、ディスクリートトラックメディアのサーボ信
号記録部の溝の深さをあまり深くすることは出来ない。
従って、この方法によって得るサーボ信号の再生出力及
びS/Nには限界があるものと考えられる。
【0023】本発明においては、各記録トラック間に周
方向の溝部を有しサーボ信号記録部に径方向の溝部を有
するプラスチック基板上に磁性層が形成されてなる磁気
記録媒体(いわゆるディスクリートトラックメディア)
において、サーボ信号記録部に記録される磁化の向き
が、サーボ信号記録部の表層と深層で異なっているた
め、サーボ信号再生の際、高い再生出力及び高いS/N
を得ることができる。
【0024】また、上述のようなディスクリートトラッ
クメディアに対して、サーボ信号の記録を行う際、サー
ボ信号記録部に対して直流消去を行った後、サーボ信号
記録部の表層のみに前記直流消去とは逆方向の磁界によ
りサーボ信号の記録を行うため、サーボ信号の記録によ
ってサーボ信号の深層に記録された磁界が影響を受ける
ことはなく、磁化の向きの変化が、表層,深層の再生信
号の差によって強調され、サーボ信号再生の際、高い再
生出力及び高いS/Nを得ることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を具体的な実験結果に基づいて
説明する。本実施例のディスクリートトラックメディア
においては、図1に示すように、プラスチックからなる
基板1上に必要に応じて金属膜が形成され、この金属膜
上に必要に応じて磁性層2の下地層としてCr膜が形成
され、このCr膜を介して上記磁性層2が形成された構
成とされている。
【0026】上記基板1は、図2中に示されるような各
記録トラック間に周方向の溝部を有し、サーボ信号記録
部に径方向の溝部を有する形状である。まず、材質とし
てポリエチレンテレフタレートを用い、図2中に示され
る記録トラック幅aが7μm、図3に示されるような溝
部6と凸部7の幅の和であるトラックピッチbが4μ
m、溝部6の深さであるcが0.1μmである基板を射
出成形によって2枚作成した。それと同時に、材質とし
てポリエチレンテレフタレートを用い、表面に全く溝部
を有さない基板1を2枚作成した。
【0027】次に、これら4枚の基板に金属膜を形成し
た。金属膜の材料としては、Tiを用い、膜厚を200
0Åとした。金属膜の上に磁性層2の下地層としてCr
膜を膜厚1000Åで形成した。このCr膜の上には、
磁性層2としてCo70Pt12Cr18(数字は組成比を示
す。)を膜厚500Åとなるように形成した。なお、金
属膜,Cr膜,磁性層2,共にスパッタ法にて形成し
た。
【0028】表面に全く溝部を有さない基板1上に金属
膜,Cr膜,磁性層2を形成した磁気ディスクの内の1
枚は、図2に示されるような記録トラック3間の周方向
の溝部4及びサーボ信号記録部5の径方向の溝部6に対
応する部分の金属膜,Cr膜,磁性層2をエッチングを
用いて除去した。
【0029】さらに、磁性層2の上には、カーボンより
なる保護層を膜厚200Åとなるように形成した。な
お、保護層もスパッタ法にて形成した。
【0030】そして、表面に全く溝部を有さない基板1
上に、金属膜,Cr膜,磁性層2,保護層を形成した磁
気ディスクに通常の磁化の向きの異なる磁化を組み合わ
せたサーボ信号を記録した、通常のハードディスクメデ
ィアを比較例1とした。サーボ信号記録部の模式図を図
5Aに示す。このサーボ信号の記録は、ギャップ長0.
4μmの薄膜磁気ヘッドを用い、記録電流IRec =15
mAで行った。
【0031】次に、表面に全く溝部を有さない基板1上
に金属膜,Cr膜,磁性層2を形成し、図2に示される
ような溝部4及び溝部6をエッチングによって除去し、
その上に保護層を形成したディスクリートトラックメデ
ィアに対して、サーボ信号記録部5に一方向の磁化の向
きを有するサーボ信号を記録し、比較例2とした。この
時、当然のことながら、サーボ信号記録部の深層の磁性
層はエッチングによって除去されているため、サーボ信
号は表層のみに記録される。サーボ信号記録部の模式図
を図6Aに示す。このサーボ信号の記録は、ギャップ長
0.4μmの薄膜磁気ヘッドを用い、記録電流IRec
15mAで行った。
【0032】さらに、射出成形された基板上に各膜,各
層を形成したディスクリートトラックメディアの内1枚
にサーボ信号記録部の表層に対してサーボ信号の記録を
行い、比較例3とした。サーボ信号記録部の模式図を図
7Aに示す。この時、サーボ信号は、深層にも若干影響
を与え、深層も表層に記録された磁化と同じ向きに若干
磁化された状態となっている。このサーボ信号の記録
は、ギャップ長0.4μmの薄膜磁気ヘッドを用い、記
録電流IRec =15mAで行った。
【0033】さらに、射出成形された基板上に各膜,各
層を形成したもう1枚のディスクリートトラックメディ
アに、先ず、サーボ信号記録部の表層,深層に対してサ
ーボ信号の記録を行う磁界と逆方向の磁界を用いて直流
消去を施して、その後サーボ信号記録部の表層のみにサ
ーボ信号の記録を行い、実施例1とした。直流消去は、
ギャップ長1.0μmの薄膜磁気ヘッドを用い、記録電
流IRec =40mAで行い、サーボ信号の記録は、ギャ
ップ長0.4μmの薄膜磁気ヘッドを用い、記録電流I
Rec =15mAで行った。
【0034】そこで、これらの比較例1,2,3及び実
施例1のオーバーライト特性とサーボ信号再生出力の大
きさ,S/Nを調査した。結果を表1に示す。また、サ
ーボ信号再生出力の変化の様子を図5B,図6B,図7
B,図8Bに示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果からオーバーライト特性は、通
常のハードディスクメディアである比較例1よりもディ
スクリートトラックメディアである比較例2,3、実施
例1のほうが良好であることがわかった。これは、ディ
スクリートトラックメディアにおいては、磁性層が溝部
によって分断されるため、各記録トラック間での干渉が
起こらないためと思われる。
【0037】次に、再生出力の大きさ,S/Nについて
述べる。図5Bには、通常のハードディスクメディアで
ある比較例1のサーボ信号再生出力の変化の様子をしめ
すが、磁化の向きの反転によって再生出力を得るため大
きな再生出力と高いS/Nを示している。図6Bには、
各記録トラック間の周方向の溝部及びサーボ信号記録部
の径方向の溝部をエッチングによって除去して形成した
ディスクリートトラックメディアのサーボ信号記録部の
表層に、一方向の磁化の向きを有するサーボ信号を記録
した比較例2のサーボ信号再生出力の変化の様子を示
す。この時、サーボ信号はサーボ信号記録部の表層のみ
に記録されており、記録の行われていない深層との再生
信号の差によって、磁気ヘッドに出力を与えるため、あ
まり高い再生出力を得ることが出来ない。また、スイッ
チングの感度も良好ではない。図7Bには、射出成形に
よって基板を作成したディスクリートトラックメディア
のサーボ信号記録部の表層に対してサーボ信号を記録し
た比較例3の再生出力の変化の様子を示す。この時、表
層だけでなく、深層も表層に記録された磁化と同じ向き
に若干磁化されており、深層の磁界の影響により再生出
力、S/Nともにあまり高くないものと思われる。
【0038】また、図8Bには、射出成形によって基板
を作成したディスクリートトラックメディアのサーボ信
号記録部の表層,深層に直流消去を施した後、サーボ信
号記録部の表層のみにサーボ信号の記録を行った実施例
1のサーボ信号再生出力の変化の様子を示す。再生出
力,S/N共に高く、これは磁化の向きの変化が表層,
深層の再生信号の差によって強調されたため思われる。
これらの結果は表1からも言うことができ、比較例1と
実施例1の再生出力最大幅,S/Nの数値は略同等であ
った。
【0039】これらの結果から、射出成形によって、各
記録トラック間に周方向の溝部を有しサーボ信号記録部
に径方向の溝部を有するプラスチック基板上に磁性層等
を形成したディスクリートトラックメディアのサーボ信
号記録部の表層,深層に直流消去を施した後、サーボ信
号記録部の表層のみにサーボ信号の記録を行った実施例
1は、オーバーライト特性が非常に良好であり、サーボ
信号再生時の再生出力,S/Nが高いことが確認され
た。
【0040】すなわち、各記録トラック間に周方向の溝
部を形成することにより、磁性層が分断され、記録トラ
ック間の干渉が無くなり、オーバーライト特性が向上
し、サーボ信号記録部に径方向の溝部を形成し、表層と
深層で磁化の向きの異なる磁気記録を行ったため、磁化
の向きの変化が表層,深層の再生信号の差によって強調
され、高い再生出力,S/Nを得たものと思われる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、各記録トラック間に周方向の溝部を有し
サーボ信号記録部に径方向の溝部を有するプラスチック
基板上に磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
て、サーボ信号記録部に記録される磁化の向きが、サー
ボ信号記録部の表層と深層で異っているため、サーボ信
号再生時、高い再生出力及び高いS/Nを得ることがで
きる。
【0042】また、上記のような形状を有する磁気記録
媒体において、サーボ信号記録部に対して直流消去を行
った後、サーボ信号記録部の表層のみに前記直流消去と
は逆方向の磁界によりサーボ信号の記録を行うため、サ
ーボ信号の記録によってサーボ信号の深層に記録された
磁界が影響を受けることはなく、磁化の向きの変化が表
層,深層の再生信号の差によって強調され、サーボ信号
再生時、高い再生出力及び高いS/Nを得ることができ
る。
【0043】さらには、ディスクリートトラックメディ
アのサーボ信号再生時に高い再生出力,S/Nが得られ
ることにより、高密度記録された磁気記録媒体からのサ
ーボ信号の再生をより迅速に行うことが可能となり、工
業的価値は非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスクリートトラックメデ
ィアの構成を示す断面図である。
【図2】本発明を適用したディスクリートトラックメデ
ィアの基板のサーボ信号記録部を示す斜視図である。
【図3】本発明を適用したディスクリートトラックメデ
ィアの基板のサーボ信号記録部を示す断面図である。
【図4】本発明を適用したディスクリートトラックメデ
ィアのサーボ信号記録部の表層及び深層に記録された磁
化の向きを示す模式図である。
【図5】通常のハードディスクメディアのサーボ信号記
録部に記録された磁化の向きとサーボ信号再生時の再生
出力の変化の様子を示す図である。
【図6】サーボ信号記録部の表層に一方向の磁化の向き
を有するサーボ信号を記録したディスクリートトラック
メディアに記録された磁化の向きとサーボ信号再生時の
再生出力の変化の様子を示す図である。
【図7】サーボ信号記録部の表層及び深層に直流消去を
施したディスクリートトラックメディアに記録された磁
化の向きとサーボ信号再生時の再生出力の変化の様子を
示す図である。
【図8】本発明を適用したディスクリートトラックメデ
ィアに記録された磁化の向きとサーボ信号再生時の再生
出力の変化の様子を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・基板 2・・・・磁性層 3・・・・記録トラック 4・・・・溝部 5・・・・サーボ信号記録部 6・・・・溝部 8・・・・表層 9・・・・深層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−228219(JP,A) 特開 平3−142707(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/62 - 5/82

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各記録トラック間に周方向の溝部を有し
    サーボ信号記録部に径方向の溝部を有するプラスチック
    基板上に磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、 サーボ信号記録部に記録される磁化の向きが、サーボ信
    号記録部の表層と深層で異なることを特徴とする磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 各記録トラック間に周方向の溝部を有し
    サーボ信号記録部に径方向の溝部を有するプラスチック
    基板上に磁性層が形成されてなる磁気記録媒体におい
    て、 サーボ信号記録部に対して直流消去を行った後、サーボ
    信号記録部の表層のみに前記直流消去とは逆方向の磁界
    によりサーボ信号の記録を行うことを特徴とした記録方
    法。
JP04079356A 1992-02-29 1992-02-29 磁気記録媒体及び記録方法 Expired - Fee Related JP3116531B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04079356A JP3116531B2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 磁気記録媒体及び記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04079356A JP3116531B2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 磁気記録媒体及び記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05242470A JPH05242470A (ja) 1993-09-21
JP3116531B2 true JP3116531B2 (ja) 2000-12-11

Family

ID=13687623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04079356A Expired - Fee Related JP3116531B2 (ja) 1992-02-29 1992-02-29 磁気記録媒体及び記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3116531B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8684431B2 (en) 2010-06-29 2014-04-01 Toyo Jidoki Co., Ltd. Duplex-type product bag unloading apparatus
US8720667B2 (en) 2012-01-12 2014-05-13 Toyo Jidoki Co., Ltd. Product bag unloading apparatus

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999053494A1 (en) * 1998-04-09 1999-10-21 Seagate Technology Llc Storage disk comprising depressions and/or raised features
JP2005166230A (ja) 2003-11-10 2005-06-23 Sony Corp 磁気記録媒体の記録方法および磁気記録媒体の記録装置および磁気記録媒体
JP2006318572A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Sony Corp 磁気ディスクとその製造方法
JP4675722B2 (ja) 2005-09-02 2011-04-27 株式会社東芝 磁気記録媒体
JP2007115323A (ja) 2005-10-19 2007-05-10 Sony Corp 磁気ディスクの製造方法
JP2008152903A (ja) 2006-11-21 2008-07-03 Toshiba Corp 磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録装置
JP2008282512A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Toshiba Corp 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
JP4799667B2 (ja) * 2010-02-09 2011-10-26 株式会社東芝 磁気記録媒体用基板および磁気記録媒体、磁気記録装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8684431B2 (en) 2010-06-29 2014-04-01 Toyo Jidoki Co., Ltd. Duplex-type product bag unloading apparatus
US8720667B2 (en) 2012-01-12 2014-05-13 Toyo Jidoki Co., Ltd. Product bag unloading apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05242470A (ja) 1993-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2597967B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3116531B2 (ja) 磁気記録媒体及び記録方法
US5812337A (en) Magnetic disk device using reproducing head having a large reproducing width
JP4517329B2 (ja) 垂直磁気記録媒体
Suzuki Perpendicular magnetic recording--Its basics and potential for the future
JPH0556565B2 (ja)
US4786991A (en) Magnetic recording/reproduction apparatus
JP2856134B2 (ja) 磁気記録再生装置
US4748073A (en) Perpendicular magnetic recording medium with multilayered protective layer
JPH10222944A (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置並びにディスク成型用金型の作製方法
JPH10269708A (ja) 多信号用メモリーシステム
JPH05307749A (ja) 磁気ディスク
JP3475263B2 (ja) 情報記録媒体
JPH0157413B2 (ja)
JPH097143A (ja) 磁気ディスク及びトラッキング方法
JPH0916901A (ja) 着磁方法及び磁気ディスク
JPH05314451A (ja) 磁気ヘッド
JP2907340B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS6052918A (ja) 磁気記憶体
JPH04368609A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録装置
JPH04268208A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0466042B2 (ja)
KATZ et al. A HIGH CAPACITY DISK DRIVE BASED ON PERPENDICULAR RECORDING
JP2001351216A (ja) 記録媒体及びその記録再生装置
Toda et al. Write ard Read Characteristics in Combination with a Single Pole Type Thin Film Head and a Double Layer Rigid Disk for Perpendicular Magnetic Recording

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000905

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees