JP3115633B2 - 横型回転炉装置 - Google Patents

横型回転炉装置

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JP3115633B2
JP3115633B2 JP03096069A JP9606991A JP3115633B2 JP 3115633 B2 JP3115633 B2 JP 3115633B2 JP 03096069 A JP03096069 A JP 03096069A JP 9606991 A JP9606991 A JP 9606991A JP 3115633 B2 JP3115633 B2 JP 3115633B2
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space
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達 地崎
大藏 國井
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱することにより可
燃性あるいは有害・有臭の蒸気・ガス体を発生する産業
上の中間原料あるいは廃棄物を処理して、環境汚染を起
こすことなくそれらを回収し、さらには高い熱効率をも
って長期間安定操業を行なうに適した固体・液体あるい
はその混合物たる物質の加熱のための横型回転炉装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】物理的あるいは化学的・生物学的変化を
利用して社会に有用な物質を供給するプロセス産業にお
いては、その中間製品あるいは廃棄物として粉粒状固体
と高融点液体が混合して存在しており、常温において粒
塊状、フィルターケーキ状、スラリー状、あるいは粘稠
液状の物質を多量に発生するものがある。そのような物
質から高融点液体を回収して有用な中間材料あるいは燃
料を得るための従来の技術として、間接加熱を行なう横
型回転炉装置がある。その例として図33に示されるよ
うな装置が広く用いられている。かかる回転炉は粉粒状
有機物質を高温に加熱して熱分解を生起させ、有用な揮
発分と固体分を分離する、いわゆる乾留を行なう場合
や、例えば金属硫酸化物を高温に加熱して金属酸化物と
亜硫酸ガスを分離する場合に使用されている。
【0003】図33に示される装置において、1’は耐
熱金属板製の回転筒であり、該回転筒1’は両端にて軸
受3’に支持されており、水平に対し僅かに傾斜する中
心軸2’のまわりに回転するようになっている。加熱を
受けるべき原料は、回転筒1’に設けられた原料送入口
4’を経て回転筒1’の高位置側の端部近傍に送入され
た後、回転筒下方に向け層状になって回転筒1’の回転
に伴って転動し、順次低位置側の端部に向かってゆっく
りと移動する。
【0004】上記回転筒1’は、一般に同心の非回転外
筒6’により包囲されており、低位置側に設けられた送
入口5’から高温の燃焼ガスが送入され、上記回転筒
1’と外筒6’との間に形成された環状の流路7’を流
れ、高位置側に設けられた排出口8’から排気されるよ
うになっている。そして、上記燃焼ガスは流路7’を流
れる間に回転筒1’を加熱する。回転筒1’に伝達され
た熱エネルギーはその底部で転動する原料を必要温度ま
で加熱する。その加熱によって発生した回転筒1’内の
蒸気あるいはガス体は回転筒1’の高位置側端部に設け
られた開口9’を経て出口10’から次の工程に導かれ
る。一方、加熱によって蒸発する成分を失い粉粒状にな
った固体は回転筒1’の回転に伴って該回転筒1’の低
位置側端部からフード11’を経て粉粒体排出口12’
に落下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の装置は、目的たる加熱と製品の分離を、環境を汚
染することなく安全かつ連続的に遂行するにあたり、次
のような問題点がある。 (イ)〈供給原料の融着〉前述のような供給原料は加熱
昇温の途中で液状となるものが多く、図33のような回
転筒の中を下流に向け進行中に、その温度範囲で回転筒
内面に融着して安定操作を妨げるトラブルが発生し易
い。また、スラリー状・粘稠液状の原料はそのまま供給
すれば同様な問題が発生するので、処理の終わった粉粒
状物質を予め混合処理した後で回転筒に送入するが、回
転筒内での進行が遅いためにやはり融着し易いという問
題がある。 (ロ)〈発生蒸気・ガスの漏洩〉回転する回転筒を、内
部の蒸気あるいはガス体の漏洩を防止するために、両端
にて密封する必要があるが、回転筒1’の材料は一般に
熱膨張の大きなものが使用されており、例えば回転筒
1’の高位置側端部を軸方向に対して固定すれば、回転
筒1’の低位置側の端部は加熱時に軸方向に大きく変位
し、そのためにフード11’との間の密封を完全にする
ことは困難である。これは特に、発生蒸気・ガス中に有
害成分を含む場合に問題となる。また、回転筒の両端を
別個の配管で次工程のラインと接続しているので、誤操
作によって回転筒1’の低位置側端部における不完全な
密封箇所から外界の空気を吸い込む可能性があり、これ
は直ちに爆発につながるので危険である。 (ハ)〈厚い回転筒〉図33の回転筒1’は燃焼ガスに
よって加熱されて高温になるので強度が著しく低下す
る。かかる状態で、両端支持の回転筒中に重い材料を転
動させる場合の応力に対して十分安全な構造にするため
には、回転筒1’の板厚を十分大きくする必要が生じ、
コストの高い耐熱材料を多く使用することとなる。 (ニ)〈少ない充填率〉図33の回転筒は水平に対して
僅かに傾斜する中心軸まわりの回転によって粉粒体の層
を転動することによって下方に進行させるが、粉粒体層
の体積が回転筒容積に対して占める割合すなわち占有率
は約10〜15%程度であってかなり小さい。回転筒出
口に堰を作り、かつ中心軸の傾斜角度を小さくすれば回
転筒空間に対する粉粒体の占有率を上げることはできる
が、回転筒の回転によって転動するのは粉粒層の回転筒
に接する面及び粉粒層表面近傍の粉粒体だけになり、粉
粒層の中心部付近における粉粒体の混合と加熱は不十分
になってくる。
【0006】本発明は、かかる従来装置がかかえていた
問題を解決し、粉粒状固体と高融点液体の混合する原
料、あるいは熱分解により有用あるいは有害な蒸気・ガ
スを発生する原料を間接的に加熱してそれらを分離する
と共に、粉粒状固体を製品あるいは残滓として製造する
場合に、環境汚染を起こすことなく安全・安定な連続操
業ができて、しかも建設費の廉価な横型回転炉装置を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、断熱材料より成り軸線がほぼ横方向に延びる回転
自在な外筒内に断熱・伝熱材料より成る筒状体を配して
該筒状体と上記外筒との間の環状空間により加熱ガスの
流路を形成し、外筒の端部にて開口せる筒状体の開口端
部から加熱されるべき原料物質を筒状体内に投入し加熱
後にこれを取り出す装置において、筒状体は軸方向の一
端が開口され他端が密閉されかつほぼ水平な軸線まわり
に上記外筒と一体となって回転するように支持され、筒
状体内には該筒状体の軸方向両端部を除き該筒状体の内
部空間を複数に区分する軸線にほぼ平行な仕切壁が設け
られ、該仕切壁の両面には軸線に対して傾斜する複数の
ガイド板を傾斜が上記両面で実質的に同じ方向となるよ
うにそれぞれ取り付け、上記開口された一端から原料物
質を送入のための供給管が進入して設けられていること
により達成される。
【0008】
【作用】上述のごとくの本発明にあっては、筒状体はこ
れと一体に回転する外筒を介して自重が支持される。
【0009】筒状体が回転すると、実質的に同じ方向に
傾斜せるガイド板により仕切られた二つの空間内では、
原料物質の加熱によってできた粉粒体は筒状体の回転に
伴い転動を行ないながら筒状体内の空間内でガイド板に
よって送り作用を受ける。上記二つの空間のうち筒状体
の回転により上側に位置するようになった一方の空間内
の粉粒体はさらなる回転により下側に位置するように移
動する際にガイド板の上面に沿って滑落して、例えば、
筒状体の開口端側から密閉端側へと送られる。次に、当
初下側にあった他の空間が上側に位置するようになる
と、この他の空間におけるガイド板は、上記一方の空間
が上側にあったときのガイド板の傾斜とは逆の傾斜をも
つようになる。したがって、上記他の空間の粉粒体は密
閉端側から開口端側へと送られるようになる。
【0010】かくして、開口端側から一方の空間内へ供
給された粉粒体は密閉端に到達すると仕切壁のない領域
にて他の空間にまわり込み、他の空間におけるガイド板
の作用によって開口端側へと帰還する。かくして、粉粒
体は筒状体の両端部で仕切壁の存在しない領域で折返し
て、上記一つの空間と他の空間で循環する。粉粒体は循
環の過程において、筒状体と外筒との間の環状空間に送
り込まれた加熱ガスの熱を筒状体から受け加熱される。
加熱後の粉粒体は筒状体内を少なくとも一循環した後
に、溢流することにより開口端から排出される。供給管
から送り込まれた原料物質は開口端側の領域に存在する
高温の粉粒体中に分散・混合され、塊状に固結すること
なく加熱されてガス・蒸気を発生し粉粒体となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面の図1ない
し図32に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の第一実施例装置を示す縦断
面図である。図1において1は鋼あるいは耐熱・伝熱材
料によって構成された筒状体であり、その一端(図にお
いて左端)に開口部2が形成され、他端(図において右
端)は密閉されている。3は耐熱あるいは断熱材料と強
い外板によって構成された外筒であり、内部に上記筒状
体1を収めこれを支持している。例えば、筒状体1は左
端の開口部2の部分で外筒3により一体的に支持され、
他の部分すなわち軸方向の適宜複数位置にて、筒状体1
の軸線方向での熱膨張による変位を許容する適宜部材
(図示せず)を介して外筒3により支持されている。か
くして、外筒3及び筒状体1は実質的に水平な軸線4の
まわりに一体的に回転する。なお、5は回転せる外筒3
を支持する軸受部材である。
【0013】上記外筒3の右端側には、これに隣接して
高温燃焼ガス発生器6が配設されており、その接続部6
Aが上記外筒の接続口3A内に進入している。上記非回
転の高温燃焼ガス発生器6と回転外筒3とは、相対回転
を許容するシール7によって密封され、燃焼ガスの漏出
・空気の吸入が防止されている。燃焼ガスが筒状体1の
端面に直接当ってこれを過熱しないように、本実施例で
は、望ましい形態として、筒状体1の密閉側の端面と上
記接続部6Aとの間に開孔8Aを有する耐熱材より成る
保護壁8が設けられている。また、上記外筒3の左端部
には排気口9が設けられており、燃焼ガスは上記保護壁
8の開孔8Aを通過した後、筒状体1と外筒3との間の
環状空間で成る流路10内を左方に流通し、上記排気口
9を経て排気管11より次工程に導かれるようになって
いる。
【0014】筒状体1の開口部2には、加熱処理される
べき原料として粉粒体を筒状体1内に供給する供給管1
2が進入して設けられている。上記筒状体1は、開口部
2側の端部における上記供給管12の存在領域と密閉さ
れた他の端部における領域を除いて、軸線4に平行に延
びる仕切壁13によって、上記両端部で連通せる軸線方
向に長い二つの空間に区分されている。上記仕切壁13
には、その両面にて軸線に対して実質的に同じ方向に傾
斜せる複数のガイド板14が平行に取り付けられてい
る。なお、ガイド板は図2のごとく仕切壁の高さ方向の
全幅にわたり設けても、図3のごとく同方向で部分的に
設けてもよい。
【0015】上記筒状体1の開口部2には該筒状体1の
回転を許容するシール15を介して排出管16が接続さ
れており、該排出管16は上方に延びる排気管16Aと
下方に延びる粉粒体取出口16Bとに分岐されている。
【0016】なお、筒状体1と外筒3の図1におけるA
−A,B−B,C−Cでの断面はそれぞれ図4、図5、
図6のごとくである。
【0017】かかる本実施例装置においては、原料は次
の要領で加熱される。
【0018】先ず、原料の投入に先立ち、すでに加熱済
みの粉粒体を筒状体1の底面を覆う程度の若干量投入し
ておく。かかる状態で、原料を供給管12によって筒状
体1の開口部2を経て該筒状体1の内部にほぼ連続的に
投入する。
【0019】粉粒体は、筒状体1の回転に伴い、仕切壁
13により区分された二つの空間内で転動する。その
際、上側に位置するようになった一方の空間内の原料た
る粉粒体は、該一方の空間が下側に移るときにガイド板
14の面上を滑落して、開口部2側から密閉端側に向け
て送られるようになる。そして、当初下側にあった他の
空間が上側になると、該他の空間におけるガイド板14
は、上記一方の空間が上側にあったときのガイド板14
の傾きとは逆の傾きをもつようになり、下側に移動する
ときに上記粉粒体は密閉端側から開口部2側に向けて送
られる。そして、仕切壁13は軸方向の両端部では設け
られておらず、上記両空間は連通しているので、上記粉
粒体は両空間を循環するようになる。
【0020】なお、ここで上記ガイド板による粉粒の送
り動作の原理について詳述しておくと、次のごとくであ
る。
【0021】便宜上、図7において左側の空間をA、右
側の空間をBとすると、図7の状態から90°回転した
状態の図8ではA側の粉粒体は仕切壁13の上に層をな
すが、さらに例えば60°傾斜した図9の段階では重力
によりガイド板14に沿って滑落し、180°回転した
図10では筒状体1の底部に層をなす。すなわちA側の
粉粒体は一回転するたびにガイド板に沿って、図1では
開口部2から他端(奥部)に向け移動することになる。
【0022】同様に、さらに90°回転した図11では
B側の粉粒体が仕切壁13上に層をなし、さらに例えば
60°進むと図12のごとくなってガイド板14に沿っ
て滑落する。そのとき、B側のガイド板はA側のガイド
板と同じ傾斜をもって設けられてはいるものの、図8及
び図9、すなわち同一位置におけるA側のガイド板とは
反対の傾斜をもつように360°回転の終了した図13
の時点では、A側と実質的に等量で方向の反対な移動を
行なうことになる。すなわち、図1において筒状体1の
回転により、A側の粉粒体は開口部2から奥部の方向
へ、B側の粉粒体は奥部から開口部2の方向に移動する
から、回転数を大きくすると粉粒体は大きな質量速度で
筒状体1の内部を中心軸方向に移動して循環し、その循
環の質量速度は回転数によって制御することができる。
【0023】一方、図1において燃焼ガス発生器6から
外筒3内に供給された燃焼ガスは流路10を経て排気管
11から排気されるが、その間に筒状体1は加熱され、
該筒状体1内を循環する粉粒体を加熱する。
【0024】かくして、筒状体1の開口部2の近傍にお
いて、筒状体1の底部では他端の方向から大きな質量速
度で循環してくる高温の粉粒体が大量に転動しており、
連続的に投入される原料は直ちにこの高温粉粒体中にま
きこまれ、加熱・処理を受けながら、筒状体の他端の方
向へ循環する。筒状体の他端で折返して循環してくる粉
粒体中の原料は十分長い滞留時間によって実質的に加熱
・処理が完了し、循環する粉粒体の一部になっている。
循環する粉粒体のうち、送入原料中の粉粒体流量に相当
する量は、循環中に十分に加熱を受けた後に開口部から
溢流して筒状体1の外に排出され、粉粒体取出口16B
を通じて排出される。筒状体1内の加熱によって発生し
た蒸気あるいはガス体は開口部2を経て排気管16Aか
ら次の工程に導かれる。
【0025】本実施例においては、一つの仕切壁によっ
て筒状体の空間を二つに等しく区分したが、これに限ら
ず、図14、図15、図16のごとく、仕切壁を軸線よ
りもずらしたり、あるいは仕切壁の両面のガイド板の大
きさ・位置を変えたり、さらには二系統の循環路を形成
することも可能である。
【0026】図1に示された第一実施例装置では、開口
部2は大きく開いており、筒状体1内で転動する加熱後
の粉粒体が開口部2から溢流するように構成されている
が、特に開口部近傍にある加熱後の粉粒体だけを排出さ
せることが要求される場合には、図17及び図18に第
二実施例として示される粉粒体掻き上げ機構を用いるこ
とが好ましい。図17は第二実施例を示す縦断面図で、
図18は図17におけるD−D断面図である。
【0027】図17において、排出管16に固定して設
けられた案内筒20を筒状体1の開口部2内に軸方向に
進入せしめ、その上部に粉粒体受入開孔21を形成し、
一方筒状体1の内部には、軸線方向で上記受入開孔21
の範囲に、粉粒体の掻き上げ板22が設けられている。
該掻き上げ板22は、粉粒体のこぼれ落ちるのを防ぐた
めの側板23を有している。
【0028】かかる本実施例装置にあっては、筒状体1
の回転によって底部にある加熱後の粉粒体は上方に掻き
上げられ、案内筒20の上部にある粉粒体受入開孔21
を経て案内筒20の内部に落下せられる。その際、排出
する粉粒体の排出流量を所定の値に制御するためには、
好ましくは図19のようなスクリュー24を有する薄肉
円筒を原料の供給管12の外側に設け、これを回転させ
ることができる。原料の供給管12は必ずしも前出の実
施例に示されるように筒状体の中心軸上にある必要はな
く、筒状体1の開口部2内に設置できるものであれば、
その位置、寸法、角度は任意である。
【0029】また、供給管12の先端は、図20のよう
に軸線方向において仕切壁13の入口側端を超えて延長
することもできる。その際、供給管12は通常非回転
で、仕切壁12が回転するので、該仕切壁12が中心軸
線4を含んでいるときには、例えば図21に示されるよ
うに、仕切壁13の片側にて開口部から十分に離れた位
置で循環・移動してゆく高温の粉粒体層にのみ原料を投
入・分散させるようにすることができる。
【0030】原料物質が筒状体1内において長い時間滞
在しないと要求される物理的・化学的変化が完了しない
場合には、それらの変化の完了した粉粒体は筒状体1の
開口部2と反対側の端部(奥部)方から開口部2に向け
て循環してくる粉粒体を、筒状体の外側に投入直後の原
料を混入することなく排出することが必要である。第三
実施例では筒状体の回転を利用して、筒状体の開口部よ
り離れた位置にある粉粒体層からその一部を実質的に連
続的に取り出して筒状体1の中から開口部2を経て筒状
体の外に排出することを可能としている。
【0031】図22は第三実施例装置を示す縦断面図で
あり、図23は図22におけるF−F断面図、図24は
図22におけるG−G断面図である。図22において、
30は実質的に仕切壁13に直交して軸線方向に延びる
鋼あるいは耐熱材料製の平板であり、該平板30の右端
においては筒状体の奥部壁13から循環移動してくる粉
粒体を迎え入れるように開口した空間を形成している。
弦月状の断面を有する当該空間内に図22に示されるよ
うに中心軸に対して傾斜するガイド板31を設け、図7
〜図13で説明したものと同じ原理によって筒状体1の
開口部2の方向に粉粒体を移動させる。平板30で区切
られた弦月状断面を有する細長い空間には図22及び図
23に示されるごとく筒状体1の開口部2の近傍で開口
部32を設けて、筒状体1の回転によって上方に掻き上
げられ案内筒20の上部に設けられた粉粒体入口21を
経て案内筒20の内部に落下させられる。また、弦月状
断面を有する当該空間中のガイド板の設置方法は必ずし
も仕切壁13上のガイド板14と同様である必要はな
く、要は筒状体1の回転の作用で開口部2の方向に粉粒
体物質を送り出す機能を有するものであればよい。案内
筒内部に落下した粉粒体を定量的に排出する方法は任意
であるが、好ましくは図19に示したようなスクリュー
を使用することができる。図22は平板30が一枚の場
合であるが、必ずしも一枚に限らず複数個にすることが
できる。また、上記細長い空間は図示の弦月状に限ら
ず、例えば環状あるいはその一部をなすものであっても
よい。
【0032】図1における筒状体1の外側は高温燃焼ガ
スの流路10になっているが、高温燃焼ガスによる筒状
体1の加熱をできるだけ均一にするために、第四実施例
としての図25〜27に示すように筒状体1の外側に複
数個のバッフル板41を設けて流路10内の燃焼ガスの
流れを均一化することができる。この際、該バッフル板
41は筒状体1を外筒30の内部に収める際の支持体を
兼ねるようにすることができる。図26は図25のH−
H断面図、図27は図25のI−I断面図である。
【0033】既述の実施例では、筒状体1は鋼あるいは
耐熱材料によって構成されていたが、高温下での加熱が
必要な場合には、熱伝導性の良い耐火材料あるいはセラ
ミックを用いて第五実施例としての図28〜29のよう
に構成することができる。図29は図28のJ−J断面
図である。その際、筒状体1を外筒3内に支持するため
に図30のように耐熱材料51によって複数個の高温燃
焼ガス流路10を構成することもできる。
【0034】また、第一及び第五実施例では、高温燃焼
ガス発生器6は固定されているものであったが、必ずし
もそれに限らず、図31に示される第六実施例のように
中心軸4のまわりに回転する外筒3に直結することがで
きる。図31において61は燃料の送入口であり、空気
送入口62から送入される空気によって高温燃焼ガス発
生器6内で燃焼する。この際、高温燃焼ガスの温度を所
定の値にするために他の空気送入口63から空気を送入
することができる。なお、64は回転部を密閉するシー
ルである。
【0035】次に本発明の第七実施例について説明す
る。
【0036】第一及び第五実施例装置のような仕切壁1
3及びガイド板14が設置されている筒状体1は、中心
軸4まわりの回転によって内部の粉粒体を大きな質量速
度で中心軸に沿って左右方向に循環するから、高温燃焼
ガスが流路10内を流れながら筒状体1を加熱しても、
筒状体1内部の粉粒体の全部を実質的に所定温度に保持
することができるので、粉粒体の局部的加熱が発生し難
く均一な加熱がなされる。したがって、加熱用の高温燃
焼ガスと筒状体1との間の温度差を大きくすることがで
き、そのために伝熱に必要な筒状体の表面積を小さく設
計することができる。その際、外筒3における燃焼ガス
排出口11から装置外に排出される燃焼ガスの温度は高
くなり、多量の熱エネルギーを保有するから、第七実施
例として図32にて符号71で示すような熱交換装置を
用いてそのエネルギーを回収し、送入口72から送入さ
れる燃焼用空気を加熱して出口73を経て空気送入管7
4及び75から高温燃焼ガス発生器6中に送入すること
ができる。
【0037】筒状体1内の加熱によって発生した蒸気あ
るいはガス体は図32の排気管16Aを経て蒸気分離塔
76に入り、好ましくは液体として排出口77から取り
出される。蒸気分離塔76内で液化分離のできないガス
体中に例えば亜硫酸ガスのような有害ガスが存在する場
合には、当該ガス体を有害ガス分離装置78に送入して
これを分離したのち、これを導管79を通じて燃料と共
に送入管80を経て燃焼することができる。その際、必
ずしも燃料と混合する必要がなく、該送入管80とは別
個の送入管を用いて高温燃焼ガス発生器6内に送入して
もよい。
【0038】また、熱交換器71から出る燃焼ガスは低
い温度となり、導管81を経てシステム外に排出する。
【0039】本発明は図示の実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲内で変更可能である。例えば、
筒状体の幾何学的中心と回転中心とを偏心させることが
できる。そうすることにより、粉粒体の撹拌力が増し、
壁面への付着がより確実に防止される。なお、その際、
粉粒体の供給のための開口は回転中心に設け、また外筒
の外周面は少なくとも排気口の部分において上記回転中
心を中心とした回転面とする必要がある。
【0040】さらに、本発明では、粉粒体の筒状体内で
の送り速度を、ガイド板の傾斜を変更することなく、筒
状体及び外筒を多少傾けることによっても調整できる。
複数のガイド板の傾斜角変更の機構は炉内にあってきわ
めて難しく操作も煩瑣であるのに対し、上記筒状体及び
外筒を傾ける機構はきわめて簡単で、その操作も容易で
ある。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明は筒状体の奥部端
を密閉し内部に両端部を除いてガイド板を有する仕切壁
を設けることにより循環路を形成することとしたので、
加熱によって液体となり、さらには蒸気・ガス体を発生
して残りは粉粒状の固体となる固体状、フィルターケー
キ状、スラリー状、及び粘稠液状の原料を実質的に連続
的に長い時間加熱することにより、蒸気及びガス体を濃
厚な状態で回収すると共に粉粒状の固体を実質的に連続
的に排出することができ、発生蒸気・ガス体の漏洩によ
る環境汚染あるいは空気吸入による爆発などの危険、及
び高温による強度劣化による加熱部分の破壊などの危険
が全く無い状態と高い熱効率をもって長期間安定操業の
もとに加熱することができるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例装置の縦断面図である。
【図2】第一実施例装置の仕切壁及びガイド板を示す斜
視図である。
【図3】第一実施例装置の仕切壁及びガイド板の変形例
を示す斜視図である。
【図4】図1におけるA−A断面図である。
【図5】図1におけるB−B断面図である。
【図6】図1におけるC−C断面図である。
【図7】図1装置の筒状体の断面図である。
【図8】図1装置の筒状体の90°回転状態の断面図で
ある。
【図9】図1装置の筒状体の150°回転状態の断面図
である。
【図10】図1装置の筒状体の180°回転状態の断面
図である。
【図11】図1装置の筒状体の270°回転状態の断面
図である。
【図12】図1装置の筒状体の330°回転状態の断面
図である。
【図13】図1装置の筒状体の360°回転状態の断面
図である。
【図14】図1装置の仕切壁及びガイド板のさらなる変
形例を示す断面図である。
【図15】図1装置の仕切壁及びガイド板のさらなる変
形例を示す断面図である。
【図16】図1装置の仕切壁及びガイド板のさらなる変
形例を示す断面図である。
【図17】第二実施例装置の主要部を示す縦断面図であ
る。
【図18】図17におけるD−D断面図である。
【図19】図17装置の変形例としてのスクリューの正
面図である。
【図20】第二実施例装置の主要部を示す縦断面図であ
る。
【図21】図20装置のE−E断面図である。
【図22】第三実施例装置の主要部を示す縦断面図であ
る。
【図23】図22におけるF−F断面図である。
【図24】図22におけるG−G断面図である。
【図25】第四実施例装置の筒状体を示す縦断面図であ
る。
【図26】図25装置のH−H断面図である。
【図27】図25装置のI−I断面図である。
【図28】第五実施例装置の縦断面図である。
【図29】28図装置のJ−J断面図である。
【図30】図28装置の変形例を示す断面図である。
【図31】第六実施例装置の主要部を示す縦断面図であ
る。
【図32】第七実施例装置の概要構成図である。
【図33】従来装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 筒状体 2 開口部 3 外筒 4 (回転)軸線 10 流路 12 供給管 13 仕切壁 14 ガイド板 22 掻き上げ手段 30 平板 32 開孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭49−38078(JP,U) 実公 昭62−43274(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27B 7/00 - 7/42 B09B 3/00 303 F23G 5/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材料より成り軸線がほぼ横方向に延
    びる外筒内に耐熱・伝熱材料より成る回転自在な筒状体
    を配して該筒状体と上記外筒との間の環状空間により加
    熱ガスの流路を形成し、外筒の端部にて開口せる筒状体
    の開口端部から加熱されるべき物質を筒状体内に投入し
    加熱後にこれを取り出す装置において、筒状体は軸方向
    の一端が開口され他端が密閉されかつほぼ水平な軸線ま
    わりに上記外筒と一体となって回転するように支持さ
    れ、筒状体内には該筒状体の軸方向両端部を除き該筒状
    体の内部空間を複数に区分する軸線にほぼ平行な仕切壁
    が設けられ、該仕切壁の両面には軸線に対して傾斜する
    複数のガイド板を傾斜が上記両面で実質的に同じ方向と
    なるようにそれぞれ取り付け、上記開口された一端から
    物質を送入のための供給管が進入して設けられているこ
    とを特徴とする横型回転炉装置。
  2. 【請求項2】筒状体の一端開口には、上部が開孔された
    非回転の案内筒が筒状体内に進入するように設けられ、
    筒状体の内面には上記案内筒の周囲位置に粉粒体の掻き
    上げ手段が設けられている請求項1に記載の横型回転炉
    装置。
  3. 【請求項3】筒状体は、軸線方向にて一端開口位置から
    ほぼ仕切壁の筒状体開口部側端部位置までもしくは該端
    部を越える位置までの範囲にわたり軸線にほぼ平行な平
    板が設けられ、該平板と筒状体内面とによって軸線方向
    に延びる空間を形成し、該空間には軸線に対して傾斜せ
    る複数の他のガイド板を設け、上記平板は軸方向にて案
    内筒の開孔の位置に開孔が形成されていることとする請
    求項2に記載の横型回転炉装置。
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