JP3115250B2 - セシウム・リチウム・ボレート系結晶 - Google Patents

セシウム・リチウム・ボレート系結晶

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、セシウム
・リチウム・ボレート系結晶に関するものである。さら
に詳しくは、この出願の発明は、紫外線リソグラフィ
ー、レーザー微細加工、レーザー核融合などに用いられ
るレーザー発振装置や光パラメトリック発振装置の波長
変換用非線形光学結晶等として有用な、屈折率の均一性
が向上し、クラックの発生も抑制されたセシウム・リチ
ウム・ボレート系結晶に関するものである。
【0002】
【従来の技術と課題】従来より、紫外線リソグラフィ
ー、レーザー微細加工、および、レーザー核融合などに
用いられるレーザー発振装置においては、安定した紫外
光を効率よく得ることが必要とされており、そのための
ひとつの方法として、現在では、非線形光学結晶を用い
て光源を波長変換して紫外光を効率よく得る方法が注目
されている。
【0003】たとえば、レーザー発振装置の一つとし
て、パルスYAGレーザー発振装置においては、非線形
光学結晶を用いて、光源の波長変換を行い、パルスYA
Gレーザーの3倍高調波(波長355nm)、または、
4倍高調波(波長266nm)を発生させている。この
ような紫外光を発生させるために必要不可欠な波長変換
用非線形光学結晶については、これまでにも多くの創意
工夫が成されており、例えば、ベータバリウムメタボレ
ート(β−BaB2 4 )や、リチウムトリボレート
(LiB3 5 )、セシウムトリボレート(CsB3
5 )などのボレート(ホウ酸塩)結晶が知られている。
このような紫外光を発生するための波長変換用非線形光
学結晶は、波長が200nm以下の光を透過し、高い非
線形光学定数を有している。
【0004】しかしながら、このような波長変換用非線
形光学結晶の一つであるβ−BaB 2 4 は、その製造
過程において、融液成長の際に相転移を起こしやすいた
めに結晶育成が非常に難しく、また、角度許容幅が狭
く、そのため、汎用性が非常に乏しかった。またさら
に、波長変換用非線形光学結晶の一つであるLiB3
6 やCsB36 は、その製造過程において、フラック
ス成長のために育成時間が非常に長くなってしまい、ま
た、波長が555nm近辺までの光しか位相整合がとれ
ないため、例えば、Nd−YAGレーザーで得られる3
倍高調波(波長355nm)の発生においては利用でき
るものの、4倍高調波(波長266nm)の発生におい
ては、利用できないという欠点があった。
【0005】このような状況において、この発明の発明
者らは、従来技術の欠点を克服することができるものと
して、より短波長の光を透過してその波長の変換が可能
であり、その変換効率が高く、広い温度許容幅および角
度許容幅を持つといった、高性能な波長変換用非線形光
学結晶である新しいセシウム・リチウム・ボレート系結
晶を開発し、この結晶そのものと、その製造方法、並び
にその利用法を新たに提案した。このセシウム・リチウ
ム・ボレート系結晶は、その組成置換結晶も含めて、こ
れまでに知られていない画期的なものであることも明ら
かにされてきた。
【0006】しかしながら、この発明の発明者のその後
の検討によると、その優れた特性の一方で、セシウム・
リチウム・ボレート系結晶は比較的吸湿性が高く、光学
的、機械的な特性が状況によっては劣化しやすいという
問題があることがわかってきた。そのため、これらの課
題を改善するための方策が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の発明
は、上記の課題を解決するものとして、化学組成が次式
【0008】
【化3】
【0009】(Mは、CsおよびLi以外の少くとも1
種のアルカリ金属元素を示し、0≦x+y<2であり、
0≦x<1および0≦y<1である)で表わされ、アニ
ールされているか、またはアニール状態に置かれている
ことを特徴とするセシウム・リチウム・ボレート系結晶
を提供する。そしてまた、この出願の発明は、化学組成
が次式
【0010】
【化4】
【0011】(Lは、少くとも1種のアルカリ土類金属
元素を示し、0<z<1である)で表わされ、アニール
されているか、またはアニール状態に置かれていること
を特徴とするセシウム・リチウム・ボレート系結晶も提
供する。さらにこの出願の発明は、アルカリ金属、アル
カリ土類金属以外の金属、半金属または非金属から選択
された異種元素がドープされた上記の焼鈍された結晶を
も提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】この出願の発明の発明者は、従来
の紫外光を発生するための波長変換用非線形光学結晶と
して一般的に用いられているベータバリウムメタボレー
ト(β−BaB2 4 )や、リチウムトリボレート(L
iB3 5 )、セシウムトリボレート(CsB3 5
などのボレート(ホウ酸塩)結晶が、一般的に単独の金
属を含んだボレート結晶であることに注目し、複数種の
金属イオンを含ませることにより、これまでに知られて
いない高性能なボレート結晶が実現できることを見出し
た。
【0013】すなわち、この発明の発明者は、アルカリ
金属やアルカリ土類金属等の2種以上の金属イオンを含
むボレート結晶を数種類作り、それらのボレート結晶に
Nd−YAGレーザー(波長1064nm)を照射し
て、2倍高調波(波長532nm)の発生実験を行い、
これらの数多くの実験的検証で、最適な金属の組み合わ
せを探索した。
【0014】その結果として、すでに提案しているよう
に、とくにCsとLiの両方を含むボレート結晶から、
非常に強い第2高調波が発生することを見出し、セシウ
ム・リチウム・ボレート結晶とその組成置換体としての
結晶という全く新しい結晶を実現した。そして、今般、
この新しいセシウム・リチウム・ボレート系結晶は、ア
ニールされているか、またはアニール状態に置かれてい
ることにより光学的、機械的特性を大きく向上させるこ
とを見出し、ここに新たに提案している。
【0015】より具体的に説明すると、セシウム・リチ
ウム・ボレート系結晶は、長時間の大気中での放置によ
り、結晶表面での水分との反応により屈折率が変化しや
すく、また、この結晶は、結晶加工に際して加工歪が結
晶周辺部に残留し、その後、歪んだ領域が拡大しやすい
傾向を有している。これは、結晶の表面付近のセシウム
原子が表面での水分との反応や加工歪により影響を受け
て平衡位置から移動し、結果的に格子定数が変わること
が原因であると考えられる。格子定数が変わることによ
り屈折率が変化し、そしてその変化は徐々に内部に進行
して行くことになると推察される。
【0016】セシウム原子のこのような不安定性は、セ
シウム原子周辺の化学結合力の弱さに起因する。しかし
ながら、結合力が弱いことから100℃程度の低温での
アニールによって、セシウム原子は再び平衡位置に戻る
ことができることが確認されている。これによって、屈
折率の不均一性が低減され、光学特性が向上することに
なる。さらにまた、焼鈍による残留歪の低減により、ク
ラックの発生が抑制されることになる。
【0017】アニールは、一般的には100℃以上の温
度、より好ましくは150℃以上において行う。そし
て、適当な範囲としては150℃以上450℃以下、よ
り好ましくは250℃以上350℃以下とする。雰囲気
としては、大気中、あるいは不活性ガス雰囲気下、真空
下において行われる。焼鈍のための装置等については特
に限定されることはない。
【0018】アニールは、結晶を大気中に放置しておい
た場合には、使用前にアニールしてもよいし、あるいは
アニール状態、たとえば100℃以上の温度に継続して
置いておくようにしてもよい。後者の場合には、ヒータ
ー等によって加熱した雰囲気中に結晶を置いておくこと
でよい。結晶そのものの製造については、初期原料とし
て炭酸セシウム(Cs2 CO3)、炭酸リチウム(Li
2 CO3 )及び酸化ホウ素(B2 3 )等の適宜な原料
混合物を加熱溶融させることによって所定の結晶を製造
することができる。
【0019】アルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素
(M)によって置換したセシウム・リチウム・ボレート
結晶については、たとえば、アルカリ金属元素(M)
が、Na(ナトリウム)の時は、0<x≦0.01程度
の組成が、K(カリウム)の時は、0<x≦0.1程度
の組成が、Rb(ルビジウム)の時は、0<x≦1程度
の組成が製造や物理的性質等の観点から好適な範囲とし
て例示される。もちろん、アルカリ金属元素は、複数種
添加されてよい。
【0020】これらのアルカリ金属イオンを添加するこ
とにより結晶の屈折率を変化させることが可能で、位相
整合角度や角度許容、温度許容などの改善が図られるの
みならず、同時に結晶の構造的変化を与えることによ
り、割れにくく、白濁化しない等の、より安定な結晶を
得ることができる。また、前記のアルカリ土類金属
(L)については、Ba、Sr、Ca、Mgのイオンが
添加されることになる。
【0021】アルカリ金属のみの時と同様、これらのア
ルカリ土類金属イオンを添加することにより結晶の屈折
率を変化させることが可能で、位相整合角度や角度許
容、温度許容などの改善が図られると同時に結晶の構造
的変化を与えることにより、割れにくい、より安定な結
晶が得られる。そして、これらのアルカリ金属イオンま
たはアルカリ土類金属イオンにより置換したセシウム・
リチウム・ボレート系結晶は、この発明によって加熱さ
れてアニールされることにより、またはアニール状態に
置かれていることにより、前記のとおり、光学特性や機
械的特性が大きく向上することになる。
【0022】さらにまた、この発明の結晶については、
アルカリ金属およびアルカリ土類以外の異種元素をドー
プしたものが結晶の物理的、化学的、光学的な物性のさ
らなる向上をもたらす。このような異種元素としては、
たとえば、Al、Ga、Ti、Hf、Zr、V、Mo、
W、Nb、C、Si、Bi、Sb、Ta、Cu、Cd、
Sn、Zn、P等が例示される。
【0023】以下、実施例を示しさらに詳しくこの発明
について説明する。もちろんこの発明は以下の例によっ
て限定されるものではない。
【0024】
【実施例】実施例1 炭酸セシウム(Cs2 CO3 )、炭酸リチウム(Li2
CO3 )及び酸化ホウ素(B2 3 )の混合物を加熱溶
融させることにより化学量論組成からなるセシウム・リ
チウム・ボレート結晶(CsLiB6 10)を製造し、
このセシウム・リチウム・ボレート結晶を5層制御育成
炉においてトップシードのキロプロス法による種付け法
により育成した。結晶育成に用いられた5層制御育成炉
は、炉内温度を均一に保つことのできる垂直5段式抵抗
加熱炉内に筒型白金坩堝が設置された構造となってい
る。この筒型白金坩堝内において、結晶育成用の核とし
て白金ワイヤを用い、化学量論組成のセシウム・リチウ
ム・ボレートの種結晶をこの白金ワイヤにつけ、この種
結晶を1分間に15回転の速さで回転し、さらに3分毎
に回転方向を反転しながら結晶育成を行った。この時の
白金坩堝内の温度は結晶の融点である848℃に保って
おく。これにより、約4日間で2.9cm×2.0cm
×2.2cmの、クラックのない、透明で良質なセシウ
ム・リチウム・ボレート結晶を育成することができた。
これは、従来の波長変換用ボレート系非線形光学結晶の
育成に比べ、非常に短期間な育成である。従って、この
発明のセシウム・リチウム・ボレート系結晶の育成方法
により非常に短期間で容易にセシウム・リチウム・ボレ
ート系結晶を育成することができる。
【0025】セシウム・リチウム・ボレート系結晶は、
Rigaku AFC5R X線回折装置による結晶構
造解析の結果、空間群142d対称群に属する正方晶結
晶であり、結晶の格子定数はa=10.494Å、c=
8.939Å、計算上の密度は2.461g/cm3
あることがわかった。このセシウム・リチウム・ボレー
ト結晶は、3次元構造を有し、ホウ素と酸素からなるボ
レートリングのチャンネル内にセシウム原子が位置して
いる構造となっている。これは、従来から一般的に用い
られている非線形光学結晶のLiB3 5 やCsB3
5 (ともに斜方晶)とは全く異なる構造である。
【0026】透過スペクトルを測定した結果、このセシ
ウム・リチウム・ボレート結晶は、波長180nmから
275nmの光で透明であった。吸収端は180nmに
あり従来のBBO(189nm)よりも約9nm短かか
った。ただ、上記のセシウム・リチウム・ボレート結晶
は、長期空気中放置状況においては吸湿性があり、加工
歪が結晶周辺部に残留し、この歪が拡大する傾向を持つ
ため、光学的、機械的な特性が劣化しやすいことが確認
された。
【0027】そこで、この結晶を、大気中で、300℃
の温度で3時間アニールした。その結果、加工歪は除か
れ、屈折率の均一化が図られ、光学特性が向上するとと
もに、クラックの発生も抑制されることがわかった。図
1は、3ケ月空気中放置後のレーザー干渉透過波面と、
300℃、3時間熱処理後のレーザー干渉透過波面とを
対比させて示したものである。
【0028】この図1からも、アニールによる効果が優
れたものであることがよくわかる。 実施例2 実施例1において育成した結晶を、300℃でのアニー
ルに代えて、大気中、105℃の温度において保存し
た。6ケ月後にアニール状態を解除したところ、加工歪
はなく、屈折率は当初のものとして均一であり、光学特
性は良好であり、クラックの生成もなかった。実施例3 実施例1において育成した結晶を3ケ月間大気中に放置
したところ、屈折率の変化が認められた。
【0029】この結晶を、110℃の温度において24
時間大気中に置いた。屈折率は当初のもので、光学特性
に不都合は認められなかった。実施例4 実施例1と同様にして、Rb(ルビジウム)置換のセシ
ウム・リチウム・ボレート結晶Cs1-x LiRbx 6
10を製造した。
【0030】得られた結晶を粉末X線回折法で評価した
結果、Rbを添加していないサンプル(Rb,x=0)
のX線回折パターンに対して、x=0.2、0.5、
0.7と順にRb量を増やして行くことにより、特に
(312)面の反射と(213)面の反射の角度間隔が
序々に狹くなっていることが確認された。これはCsと
Rbが任意の割合で結晶の中に入ることを示すものであ
る。Rbを任意に添加した結晶はRbが添加されていな
いCLBOと同じ結晶形で正方晶結晶であり、また、格
子定数が変化してゆくことがわかる。
【0031】このことよりRbイオンの添加はその量が
任意に添加できるため、結晶の屈折率を変化させること
が可能で、位相整合角度や角度許容、温度許容などの改
善が図られることが判明した。また、同様にして、Rb
の添加量(x)が0.1以下のものも製造した。結晶構
造の安定性はより良好であることが確認された。
【0032】この結晶についても、実施例1と同様に、
320℃の温度において、2時間のアニールを行った。
これにより、同様に、光学的、機械的特性が改善される
ことを確認した。
【0033】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、屈折率の均一化による光学特性の向上が図られ、
またクラックの発生も抑制された、改善された特性のセ
シウム・リチウム・ボレート系結晶を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー干渉透過波面を対比させて例示した図
面に代わる顕微鏡写真である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 CA(STN) EPAT(QUESTEL) JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学組成が次式 【化1】 (Mは、CsおよびLi以外の少くとも1種のアルカリ
    金属元素を示し、0≦x+y<2であり、0≦x<1お
    よび0≦y<1である)で表わされ、アニールされてい
    るか、またはアニール状態に置かれていることを特徴と
    するセシウム・リチウム・ボレート系結晶。
  2. 【請求項2】 化学組成が次式 【化2】 (Lは、少くとも1種のアルカリ土類金属元素を示し、
    0<z<1である)で表わされ、アニールされている
    か、またはアニール状態に置かれていることを特徴とす
    るセシウム・リチウム・ボレート系結晶。
  3. 【請求項3】 異種元素がドープされている請求項1ま
    たは2のいずれかのセシウム・リチウム・ボレート系結
    晶。
  4. 【請求項4】 異種元素が、アルカリ金属およびアルカ
    リ土類金属以外の金属、半金属または非金属である請求
    項3のセシウム・リチウム・ボレート系結晶。
  5. 【請求項5】 100℃以上の温度においてアニールさ
    れているかまたはアニール状態に置かれている請求項1
    ないし4のいずれかのセシウム・リチウム・ボレート系
    結晶。
  6. 【請求項6】 150℃以上450℃以下の温度におい
    てアニールされているか、またはアニール状態に置かれ
    ている請求項1ないし5のいずれかのセシウム・リチウ
    ム・ボレート系結晶。
  7. 【請求項7】 250℃以上350℃以下の温度で、3
    0分以上5時間以下でアニールされている請求項6のセ
    シウム・リチウム・ボレート系結晶。
JP09012133A 1996-01-26 1997-01-27 セシウム・リチウム・ボレート系結晶 Expired - Lifetime JP3115250B2 (ja)

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