JP3112659B2 - 周波数ダイバーシティ方式ならびにその送信装置、受信装置 - Google Patents

周波数ダイバーシティ方式ならびにその送信装置、受信装置

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JP3112659B2
JP3112659B2 JP09142591A JP14259197A JP3112659B2 JP 3112659 B2 JP3112659 B2 JP 3112659B2 JP 09142591 A JP09142591 A JP 09142591A JP 14259197 A JP14259197 A JP 14259197A JP 3112659 B2 JP3112659 B2 JP 3112659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放送または通信の
無線伝送に使用され、特にデジタル信号をOFDM方式
により伝送するシステムに供される周波数ダイバーシテ
ィ方式並びに送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の周波数ダイバーシティ方式として
は、使用する周波数帯域を2分割し、互いに異なる送信
所において分割したそれぞれの周波数帯域を使用する方
式が知られている。
【0003】従来方式の一つとして、1996年テレビ
ジョン学会年次大会講演予稿集の120〜121ページ
に記載される「OFDMによる移動体受信の検討
(1)」(樋口裕二、大谷俊昭著、1996年7月17
日発行)がある。
【0004】図11及び図12は上記予稿集記載の図を
示したものである。図11に示す方式は、6MHzの帯
域をf1とf2とに2分割した各3MHzの帯域におい
て、同一の情報をOFDM方式により伝送するものであ
り、受信側では各3MHzの帯域を同時に受信し、それ
らを合成または選択する方式である。図11に示す
(A)と(B)との差は各キャリアの周波数配列の差で
ある。
【0005】図12は上記の方式によるシステムの例を
示すものであり、TXは送信所、RXは受信機を搭載す
る移動体を示している。このシステムでは、各送信所T
Xにおいて、原則的にf1とf2とを交互に送信に使用
することで中継網を構成し、受信側(移動体RX)で
は、f1とf2との両者を受信可能とする。また、特殊
な地域の送信所TXではf1とf2との両者を送信し、
移動体RXに少なくともいずれか一方の帯域を受信可能
ならしめている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来方式では、地上波の次世代デジタルテレビジョン放
送に採用されると見られるOFDM信号の伝送システム
に採用するには、分割したそれぞれの周波数帯域でOF
DM信号の伝送パラメータを最適化しなければならな
い。
【0007】OFDM方式はマルチキャリア方式の一種
であり、例えばテレビジョン信号を伝送する場合には、
数百から数千のキャリアを使用する。この結果、各キャ
リアの伝送速度は低速となり、ガードインターバルと呼
ばれる時間軸方向の冗長な区間を設けた場合にも、伝送
速度を低下させる比率を小さくすることが可能となる。
ガードインターバルは遅延時間差のあるマルチパスに対
する耐性を持たせるものであり、この結果OFDMはマ
ルチパスの存在する環境下において有効な方式であると
される。
【0008】したがって、OFDM方式は移動体送受信
に適しているといえるが、移動体送受信の場合には移動
に伴うドプラーシフトが存在することから、マルチキャ
リア方式の場合には、直接波と反射波との間のドプラー
シフトによる周波数差により、キャリア間干渉を生ず
る。このキャリア間干渉の影響を軽減するためには、キ
ャリア間隔を大きくとればよい。
【0009】しかしながら、実際には、キャリア間隔の
逆数が有効シンボル長となる関係が存在することより、
キャリア間隔を広く取ると有効シンボル長が短くなり、
ガードインターバルの時間長が同じ場合には、冗長な区
間であるガードインターバルの比率が高くなって伝送速
度が低下することとなる。このことから、OFDM信号
の伝送パラメータとしては、伝送速度とキャリア間隔と
を勘案してパラメータを定める必要が生じ、必ずしもキ
ャリア間干渉を無視できないパラメータを採用せざるを
得ない場合が生ずる。
【0010】そこで本発明は、上記の問題を解決し、移
動体受信時にドプラーシフトにより生ずるキャリア間干
渉の影響を軽減することのできる周波数ダイバーシティ
方式ならびにその送信装置、受信装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る周波数ダイバーシティ方式は、複数の
送信局または中継局が少なくとも2以上の異なった周波
数のキャリア群を利用し、OFDM方式により情報を無
線伝送する放送または通信システムに供され、前記複数
の送信局または中継局それぞれの送信装置において、O
FDM方式を構成する互いに直交関係にある複数のキャ
リアの内、N(Nは1以上の整数)本おきのキャリアを
情報伝送用キャリア、他のキャリアをヌルキャリアと
し、かつM(Mは2以上の整数)局それぞれの情報伝送
用キャリアとして、同一周波数帯の他局が情報の伝送に
使用するキャリアを使用する場合も含むN本おきのキャ
リアを使用して、周波数ダイバーシティにより情報を伝
送するものとする。 ここで、前記複数の送信局または中
継局それぞれの送信装置のうち、任意の一送信装置が伝
送帯域の下側1/2のキャリアにおいて伝送する情報を
他の送信装置にあっては伝送帯域の上側1/2のキャリ
アにおいて伝送し、前記任意の一送信装置が伝送帯域の
上側1/2のキャリアにおいて伝送する情報を前記他の
送信装置にあっては伝送帯域の下側1/2のキャリアに
おいて伝送することを特徴とする。 あるいは、前記複数
の送信局または中継局それぞれの送信装置のうち、任意
の一送信装置が各キャリアにより伝送する情報を、他の
送信装置にあっては伝送帯域の上側と下側とを反転させ
たキャリアにおいて伝送することを特徴とする。受信装
置においては、周波数ダイバーシティ方式により受信さ
れた同じ情報を伝送するキャリアの情報を加算または選
択することを特徴とする。
【0012】すなわち、本発明による周波数ダイバーシ
ティ方式では、送信装置においてはヌルのキャリアを挿
入する手段を有し、受信装置においては周波数ダイバー
シティ方式により受信された同じ情報を伝送するキャリ
アの情報を加算または選択する手段を有する。さらに、
前記複数の送信局または中継局それぞれの送信装置のう
ち、任意の一送信装置が各キャリアにより伝送する情報
を、他の送信装置にあっては伝送帯域の上側と下側(例
えば1/2づつ)とを反転させたキャリアにおいて伝送
するようにしている。このため、等価的にキャリア間隔
を広くすることが可能となり、ドプラーシフトによるキ
ャリア間干渉の影響を軽減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図10を参照して
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に係る周波数ダイバーシテ
ィ方式を採用した送受信システムの第1の実施形態の構
成を示すもので、(A)が送信装置、(B)が受信装置
を示している。
【0015】図1(A)に示す送信装置において、マッ
ピング回路1は、送信する映像、音声のデジタル信号を
各キャリアに対応させて変調(QPSK、QAM等)す
ると共に、ヌルのキャリアを挿入するもので、その出力
はIFFT(逆高速フーリエ変換回路)2に供給され
る。このIFFT2は、マッピング回路1からの周波数
軸方向に配列された信号を時間軸上の信号に変換するも
ので、その出力は直交変調回路3により直交変調された
後、送信機4により周波数変換並びに増幅され、空中線
5により空間へ送出される。
【0016】図1(B)に示す受信装置において、空中
線6は上記構成による送信装置から送られてくる1また
は複数の信号を受信するもので、この受信信号は受信高
周波回路7により増幅、周波数変換され、直交復調回路
8で直交復調された後、FFT(高速フーリエ変換回
路)9に供給される。このFFT9は、送信側とは逆
に、直交復調回路8の出力である時間軸上の信号を周波
数軸方向に配列された信号に変換するもので、その出力
は複数の場合は加算回路10で加算合成され、1つの場
合、実際的にはそのまま復調回路11に供給され、ここ
でQPSKやQAMの信号が復調される。
【0017】システムとしては、図12に示したごと
く、複数の送信装置から同一の情報を有する信号を送信
し、受信装置においてはそれらを同時に受信する。この
場合の送信装置としては図1(A)に示す送信装置が複
数台使用される。
【0018】次に上記実施形態の動作について、図2乃
至図4を参照して説明する。
【0019】図2は送信装置のOFDM信号のキャリア
の配列を示すものであり、システムを構成する複数の送
信装置は図2(A)または図2(B)のキャリアの配列
を有する。図2において、実線は情報を伝送するキャリ
アを示し、破線は電波が送信されないヌルのキャリアを
示す。
【0020】図3は受信側の信号を示すものであり、図
2(A)、(B)に示す信号が合成された状態を示す。
例えば、図3に示す実線は図2(A)の受信信号を示
し、破線は図2(B)の受信信号を示す。図3におい
て、各キャリアが幅を持って示されているのは、各キャ
リアが時間方向で変化し情報を伝送することにより、周
波数方向の拡りを持っているためであるが、任意に1本
のキャリアに着目した場合には、そのキャリアの中心の
周波数において、隣接のキャリアの振幅はゼロになって
おり、直交条件が満たされている。
【0021】そこで、図1(A)に示す送信装置におい
ては、図3に示すキャリアの配列となるように、図2
(A)または図2(B)に示す信号を送信する。図1
(A)において、伝送すべき情報である映像、音声のデ
ジタルデータはマッピング回路1に入力され、マッピン
グ回路1において各キャリアに映像、音声のデジタルデ
ータが割り振られる。
【0022】このとき、各送信装置のマッピング回路1
ではヌルのキャリアを挿入する。図4は互いに異なる位
置に設置される2つの送信装置TX1、TX2におい
て、マッピング回路1によりヌルのキャリアを挿入する
位置を示している。送信装置TX1、TX2のI軸、Q
軸それぞれに示す1または−1は伝送すべき情報を表
し、0はヌルキャリアを表す。
【0023】尚、図4における横方向はマッピング回路
1の出力が割り当てられるIFFT2のアドレスを示
す。このアドレスはキャリアの周波数に対応する。IF
FT2のアドレス数は2のべき乗であるため、各軸の両
側のキャリアを0(ヌル)とすることで送信に必要なキ
ャリアの数との差を埋めている。
【0024】また、周波数ダイバーシティのシステムを
構成する他の送信装置TX2では、送信装置TX1とは
異なった周波数のキャリアに伝送すべき情報が割り当て
られる。図4に示す送信装置TX1と送信装置TX2の
各I軸、Q軸がこの状態を示している。
【0025】ここで、図4では、隣合うキャリアにおい
て同一の情報が伝送される場合の例を示している。図1
(A)に示す送信装置のIFFT2に入力された図4に
示される信号は、周波数軸方向の信号から時間軸方向の
信号に変換され、さらに直交変調回路3によりIFFT
2の出力の実数部と虚数部とが合成されてOFDM方式
の信号となる。この信号はさらに送信機4により周波数
変換並びに電力増幅され、空中線5から送信される。以
上のことは周波数ダイバーシティのシステムを構成する
他の送信装置においても行なわれる。
【0026】送信装置により送信された信号は図1
(B)に示す受信装置により受信される。図1(B)に
おいて、空中線6により受信された信号は受信高周波回
路7により増幅並びに周波数変換され、直交復調回路8
により直交復調されて複素信号に分解される。この複素
信号はFFT(高速フーリエ変換器)9により時間軸方
向の信号から周波数軸方向の信号に変換される。FFT
9の出力信号には周波数ダイバーシティを構成する複数
の送信装置からの情報が得られる。
【0027】この情報は、例えば図4に示す送信装置T
X1、TX2のI軸、Q軸の情報がI軸、Q軸のそれぞ
れについて加算されたものとなるが、送信装置TX1、
TX2の信号はそれぞれヌルのキャリアの位置が異なる
ので、干渉せずに加算される。この場合には隣合うキャ
リア対で同じ情報が伝送されている。
【0028】図1(B)に示す受信装置では、これらの
キャリア対の情報を加算回路10において加算し、その
出力を復調回路11によりQPSK、QAM等の復調を
行なって映像、音声のデジタルデータを出力として得て
いる。
【0029】ところで、前述のように、移動体送受信を
OFDM方式の信号により行なう場合には、ドプラーシ
フトによるキャリア間の干渉を生ずる。図5は1つの送
信装置からの信号を受信する際に生ずるドプラーシフト
の状態を示すものである。図5(A)は本発明による送
信装置からの電波を受信した場合の波形を示し、図5
(B)は従来から知られている帯域を分割した方式の受
信波形を示している。本発明による周波数ダイバーシテ
ィ方式を採用したシステムでは、その1つの送信装置か
らの信号を受信する場合はシステムを構成する1つの送
信装置の近傍に受信装置があり、他の送信装置からの電
波が無視可能な場合に相当する。
【0030】図5(A)の場合には、隣接キャリアのサ
イドローブによるキャリア間干渉のみを生じているが、
図5(B)の場合には隣接キャリアのメインローブによ
るキャリア間干渉も生じている。図5(A)、(B)を
比較すれば、本発明による周波数ダイバーシティ方式の
方がキャリア間干渉の影響が少ないことが判る。
【0031】図6は2つの送信装置からの信号を受信す
る際に生ずるドプラーシフトの状態を示すものである。
尚、図6の場合にはサイドローブの表示を省略してあ
る。実線21と破線22はそれぞれ異なった送信装置か
らの信号を示し、破線23は破線22の信号がドプラー
シフトにより周波数が高い方にずれた状態を示してい
る。
【0032】図6の例において、実線21で示した信号
を基準として復調を行なう場合には、実線21の信号は
一点鎖線24の位置で復調されることとなる。ところ
が、一点鎖線24の位置においては破線23がゼロとな
っていないので、キャリア間干渉を生じて受信データに
誤りを生ずる原因となる。
【0033】一方、破線23で示す信号を一点鎖線25
の位置で復調する場合には、実線21の信号が一点鎖線
25の位置でゼロとなっているため、キャリア間干渉を
生じることはなく、キャリア間干渉による受信データの
誤りは生じない。この結果、周波数ダイバーシティによ
り実線21及び破線22、23の信号を加算した場合に
は、キャリア間干渉による影響が軽減される。
【0034】尚、選択方式のダイバーシティにより破線
22、23の信号を選択した場合には、キャリア間干渉
のない情報が得られる。したがって、選択方式を採用す
れば、帯域を分割する従来の方式と同様に、キャリア間
の干渉の影響を排除することができる。
【0035】図6は、みかけ上一方の送信装置からの信
号のみがドプラーシフトを受けている様子を示してい
る。以下、移動体送受信においてこのような条件を生ず
る場合について説明する。
【0036】図7は受信波の伝播路を示す図であり、受
信装置27は送信装置A26と送信装置B28との間を
矢印の方向に移動しているものとする。このとき、受信
装置27の移動に伴うドプラーシフトは、送信装置B2
8からの電波と送信装置A26からの電波が反射物29
により反射された電波とはほぼ同方向のドプラーシフト
を生ずるが、送信装置A26から直接受信装置27に到
来する電波は逆方向となる。この結果、ドプラーシフト
を受けた各信号の相対的な周波数関係は図6に示した関
係となる。
【0037】ちなみに、送信装置A26から直接到達し
た信号は破線23に相当し、反射物29により反射した
信号と送信装置B28から直接到達した信号は、それぞ
れ破線22と実線21に相当する。
【0038】以上の説明では、2台の送信装置が1本お
きの異なった周波数のキャリアを用いて送信する場合に
ついて述べたが、3台の送信装置が2本おきの異なった
周波数のキャリアを用いて送信することが可能なことは
明らかである。また、複数の送信装置が同一の周波数の
キャリアを用いて送信することもOFDM方式の場合に
は可能である。
【0039】図8は本発明に係る周波数ダイバーシティ
方式を採用した送受信システムの第2の実施形態の構成
を示すブロック図である。尚、図8において、図1と同
一部分には同一符号を付して示し、ここでは重複する説
明を省略する。
【0040】図8に示す第2の実施形態と図1に示した
第1の実施形態との差は、第1の実施形態が合成による
ダイバーシティを構成しているのに対し、図8に示す第
2の実施形態が選択によるダイバーシティを構成してい
ることにある。
【0041】図8において、送信装置は、図1に示す第
1の実施形態と同様であるので、ここではその記載を省
略してある。受信装置は、FFT9の出力を比較回路1
2と選択回路13に入力し、選択回路13を比較回路1
2の出力により制御し、選択回路13の出力を復調回路
11によって復調するようになっている。
【0042】次に、第2の実施形態の動作について説明
する。
【0043】まず、比較回路12では、FFT9のから
の信号を入力すると、各送信装置からの信号について、
そのどちらの信号が大きいかを判別する。この結果は選
択回路13に供給される。この選択回路13では、その
比較結果に基づいて、FFT9の出力信号中から大きい
方の送信装置からの信号を選択する。その選択出力を復
調回路11によって復調することで、いずれかの送信装
置からの映像、音声のデジタル信号を得ることができ
る。
【0044】図9は本発明に係る周波数ダイバーシティ
方式を採用した送受信システムの第3の実施形態の構成
を示すブロック図である。尚、図9において、図8と同
一部分には同一符号を付して示し、ここでは重複する説
明を省略する。
【0045】図9に示す第3の実施形態と図8に示した
第2の実施形態との差は、第2の実施形態が選択を行な
った後に復調を行なっているのに対し、第3の実施形態
が復調の後に選択を行なっていることにある。
【0046】図9において、送信装置は、図1に示す第
1の実施形態と同様であるので、ここではその記載を省
略してある。受信装置は、FFT9の出力を比較回路1
2と復調回路11に入力し、復調後の信号を選択回路1
3に入力し、比較回路12からの信号に応じて選択出力
するようになっている。
【0047】次に、第3の実施形態の動作について説明
する。
【0048】まず、復調回路11では、FFT9からの
信号を入力すると、各送信装置からの信号をそれぞれ復
調し、選択回路13に出力する。一方、比較回路12で
は、FFT9からの信号を入力すると、各送信装置から
の信号について、そのどちらの信号が大きいかを判別す
る。この結果は選択回路13に供給される。選択回路1
3では、その比較結果に基づいて、復調回路11の出力
信号中からを大きい方の送信装置からの信号を選択す
る。これにより、いずれかの送信装置からの映像、音声
のデジタル信号を得ることができる。
【0049】尚、上記の説明では、選択の基準として信
号の大きさを用いた場合について述べたが、信号の大き
さの他、誤り率やキャリア間の干渉量を選択の基準とす
ることも可能である。
【0050】また、本発明による周波数ダイバーシティ
方式は、周波数分割多重または時分割多重により階層伝
送を行なうシステムにおいて、その一部の階層における
実施が可能であることは明らかである。
【0051】次に、本発明の実施例について図10を参
照して説明する。
【0052】図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ
2局により周波数ダイバーシティを行なう場合に使用す
るキャリアの配列を示すものである。
【0053】図10(A)に示すA−1は1局目のキャ
リア配列を示すものであり、A−2は2局目のキャリア
配列を示すものである。図10(A)において、横線及
び斜線を付した部分はデータを伝送するキャリアを表
し、横線または斜線を付していない部分はヌルのキャリ
アを表わしている。
【0054】図10(A)では、1局目のキャリアで伝
送される情報と同一の情報を、2局目において隣接する
キャリアで伝送する場合の例を示している。この場合に
は、2局目の送信装置では、1局目の送信する信号を受
信し、1キャリア分の周波数をずらして送信することに
より周波数ダイバーシティ網を構成することができる。
【0055】また、受信装置においては、FFTの出力
信号を隣接するキャリアについて加算または選択すれば
よいので、回路構成が比較的に簡単になる。
【0056】図10(B)でも、上記と同様に、B−1
は1局目のキャリア配列を表し、B−2は2局目のキャ
リア配列を表し、横線及び斜線を付した部分がデータを
伝送するキャリアを表し、横線または斜線を付していな
い部分はヌルのキャリアを表している。
【0057】図10(B)では、1局目のキャリアで伝
送される情報と同一の情報を、使用する帯域の上下を入
れ替えて伝送する場合の例を示している。この場合に
は、同一の情報が伝送されるキャリアがおよそ使用帯域
幅の1/2隔てて配置されるので、各局からの信号の劣
化の相関が低下し、周波数ダイバーシティの効果が大き
くなるという効果が得られる。
【0058】図10(C)でも、上記と同様に、C−1
は1局目のキャリア配列を表し、C−2は2局目のキャ
リア配列を表し、斜線を付した部分はデータを伝送する
キャリアを表し、斜線を付していない部分はヌルのキャ
リアを表している。
【0059】図10(C)では、1局目のキャリアで伝
送される情報と同一の情報を、使用する帯域の上下を反
転して伝送する場合の例を示している。この場合には、
帯域の中央を除いて同一の情報が伝送されるキャリア
が、ある程度隔てて配置されるので、比較的良好な周波
数ダイバーシティの効果が期待できる。
【0060】また、図10(C)に示す例では、2局目
の送信装置において、1局目の送信信号を受信し、周波
数を反転して送信することにより周波数ダイバーシティ
網を構成することができるので、送信装置が図9(A)
に示す例と同程度に簡単なものとなり、受信装置におい
は、周波数変換時に加算を行なうことも可能になる。
【0061】以上述べた各実施形態の構成によれば、複
数の送信装置が使用するキャリアを交互に配置すること
により、等価的にキャリア間隔を広げ、同一の送信装置
が使用するキャリアの位置におけるキャリア間干渉量を
低減できるので、移動体受信時にドプラーシフトにより
生ずるキャリア間干渉の影響を軽減することができる。
【0062】尚、送信装置は、送信局に限らず、中継局
に設置させるものにおいても同様である。この場合、中
継局にあっては、親送信局が送信するOFDM方式を構
成する複数のキャリアの内、N(Nは1以上の整数)本
ごとのキャリアを情報伝送用キャリアとした信号を受信
し、受信した信号を送信している親送信局を含む送信局
と同一の周波数のキャリアを再送信するか、または他の
送信局が使用していないN本ごとのキャリアを用いて再
送信することで、周波数ダイバーシティにより情報を伝
送することができる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動体受
信時にドプラーシフトにより生ずるキャリア間干渉の影
響を軽減することのできる周波数ダイバーシティ方式な
らびにその送信装置、受信装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る周波数ダイバーシティ方式を採
用した送受信システムの第1の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 同実施形態の送信装置におけるOFDM信号
のキャリア配列例を示す図である。
【図3】 同実施形態の受信装置におけるOFDM受信
信号の例を示す図である。
【図4】 同実施形態の送信装置におけるマッピング回
路の出力信号例を示す図である。
【図5】 キャリア間干渉の例として、1つの送信装置
からの信号を受信する際に生ずるドプラーシフトの状態
を示す波形図である。
【図6】 キャリア間干渉の例として、2つの送信装置
からの信号を受信する際に生ずるドプラーシフトの状態
を示す波形図である。
【図7】 キャリア間干渉を生ずる例として、みかけ上
一方の送信装置からの信号のみがドプラーシフトを受け
ている様子を示す図である。
【図8】 本発明に係る周波数ダイバーシティ方式を採
用した送受信システムの第2の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】 本発明に係る周波数ダイバーシティ方式を採
用した送受信システムの第3の実施形態の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】 本発明において、各キャリアにおいて伝送
する情報の配列方法の実施例を示す図ある。
【図11】 従来の周波数ダイバーシティのキャリア配
列例を示す図である。
【図12】従来の周波数ダイバーシティのシステム構成
例である。
【符号の説明】
1…マッピング回路 2…IFFT 3…直交変調回路 4…送信機 5、6…空中線 7…受信高周波回路 8…直交復調回路 9…FFT 10…加算回路 11…復調回路 12…比較回路 13…選択回路 21、22、23…キャリア 24、25…復調周波数 TX1、TX2、26、28…送信装置 RX、27…受信装置 29…反射物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 陽夫 東京都府中市日新町1−10 日本電気株 式会社府中事業所内 (56)参考文献 特開 平7−273733(JP,A) 特開 平2−131629(JP,A) 特開 平1−136432(JP,A) 特開 平10−32557(JP,A) 特開 平11−88286(JP,A) 特開 平11−266224(JP,A) 特開2000−41020(JP,A) “OFDMによる地上ディジタル放送 −二周波放送波中継(DFN)の検討」 −”,1995年テレビジョン学会年次大会 講演予稿集,1995年7月26日,p.277 −278 “OFDMによる移動体受信の検討 (1)”,1996年テレビジョン学会年次 大会講演予稿集,1996年7月17日,p. 120−121 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 11/00 H04B 7/12 H04L 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の送信局または中継局が少なくとも2
    以上の異なった周波数のキャリア群を利用し、OFDM
    方式により情報を無線伝送する放送または通信システム
    に供される周波数ダイバーシティ方式であって、 前記復数の送信局または中継局それぞれの送信装置にお
    いて、OFDM方式を構成する互いに直交関係にある複
    数のキャリアの内、N(Nは1以上の整数)本おきのキ
    ャリアを情報伝送用キャリア、他のキャリアをヌルキャ
    リアとし、かつM(Mは2以上の整数)局それぞれの情
    報伝送用キャリアとして、同一周波数帯の他局が情報の
    伝送に使用するキャリアを使用する場合も含むN本おき
    のキャリアを使用して、周波数ダイバーシティにより情
    報を伝送するものとし、 前記複数の送信局または中継局それぞれの送信装置のう
    ち、任意の一送信装置が伝送帯域の下側1/2のキャリ
    アにおいて伝送する情報を他の送信装置にあっては伝送
    帯域の上側1/2のキャリアにおいて伝送し、前記任意
    の一送信装置が伝送帯域の上側1/2のキャリアにおい
    て伝送する情報を前記他の送信装置にあっては伝送帯域
    の下側1/2のキャリアにおいて伝送する ことを特徴と
    する周波数ダイバーシティ方式。
  2. 【請求項2】複数の送信局または中継局が少なくとも2
    以上の異なった周波数のキャリア群を利用し、OFDM
    方式により情報を無線伝送する放送または通信システム
    に供される周波数ダイバーシティ方式であって、 前記復数の送信局または中継局それぞれの送信装置にお
    いて、OFDM方式を構成する直交関係にある複数のキ
    ャリアの内、N(Nは1以上の整数)本おきのキャリア
    を情報伝送用キャリア、他のキャリアをヌルキャリアと
    し、かつM(Mは2以上の整数)局それぞれの情報伝送
    用キャリアとして、同一周波数帯の他局が情報の伝送に
    使用するキャリアを使用する場合も含むN本おきのキャ
    リアを使用して、周波数ダイバーシティにより情報を伝
    送するものとし、 前記複数の送信局または中継局それぞれの送信装置のう
    ち、任意の一送信装置が各キャリアにより伝送する情報
    を、他の送信装置にあっては伝送帯域の上側と 下側とを
    反転させたキャリアにおいて伝送することを特徴とする
    周波数ダイバーシティ方式。
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