JP3110289U - バック部を有する衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】下着が透けて見えるようなブラウスやセーター、あるいは背部に大きな開口部を有する衣類等を着用した場合であっても、係止部や係止部材が、外観を損なわず、かえって演出の一部とみせることが可能であるバック部を有する衣類を提供する。
【解決手段】左右一対のカップ部と、互いに係止可能な一対の係止部材により係合離脱可能な係止部を有する左右のバック部とを少なくとも備える、バック部を有する衣類において、係止時に係止部材を覆うように一方の係止部の端部を他方の係止部側へ延在させた被覆部を備える。
【選択図】図2

Description

本考案は、バック部を有する衣類に関し、詳しくは、バック部に設けられた係止部がアウターから見えても演出の一部とみせることが可能なブラジャー等のバック部を有する衣類に関する。
近年の衣類の多様化の下、下着が透けて見えるようなブラウスやセーターなどが好んで着用され、また、フォーマル時や夏季のアウターとして、背部に大きな開口部を有する衣類を着用する機会も増えてきている。
ブラジャーなどのバック部を有する衣類は、バック部中央の係合離脱可能な係止部材によって着脱や着用時の保持を行うとともに、係止部材を複数箇所設けることにより、保持力を変化させたり、体型の変化に対応させることが可能となる。
ブラジャーなどのバック部を有する衣類は、着用時に外から見えることを想定していないため、下着が透けて見えるようなブラウスやセーター、あるいは背部に大きな開口部を有する衣類等を着用した場合、係止部のみならず係止部材までもが見えてしまい、外観を損なうという問題がある。
例えば、図9は雄環部と雌環部からなる係止部材を従来の構成で取り付けた係止部の拡大図を示しており、図9(a)は雌環部6aを取り付けた係止部6’、図9(b)は雄環部7aを取り付けた係止部7’を示す。従来の構成では、係止部7’の最端部に雄環部7aを取り付けるため、図11(a)または(b)に示すように雌環部6aと雄環部7aを係止した状態で、雌環部6aと雄環部7aの一部(雄環部の端部7b)が外側から見えていた。
従って、下着が透けて見えるようなブラウスやセーター、あるいは背部に大きな開口部を有する衣類等を着用した場合であっても、バスト部の補正等のために着用したバック部を有する衣類の係止部や係止部材が、外観を損なわず、かえって演出の一部とみせることが可能とすることが望まれていた。
本考案は、上記課題を解決するために、下記の構成を有するものである。
(1)左右一対のカップ部と、互いに係止可能な一対の係止部材により係合離脱可能な係止部を有する左右のバック部とを少なくとも備える、バック部を有する衣類であって、係止時に係止部材を覆うように一方の係止部の端部を他方の係止部側へ延在させた被覆部を備えることを特徴とするバック部を有する衣類。
(2)前記被覆部の外側に装飾部材を配設してなることを特徴とする前記(1)記載のバック部を有する衣類。
(3)前記装飾部材が被覆部から着脱自在に取り付けられてなることを特徴とする前記(2)記載のバック部を有する衣類。
(4)前記係止部材が、雄環部と雌環部からなることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のバック部を有する衣類。
(5)ブラジャー、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスーツ、カップ付きテディ、水着から選ばれた衣類であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のバック部を有する衣類。
本考案のバック部を有する衣類は、係止時に係止部材を覆うように一方の係止部の端部を他方の係止部側へ延在させた被覆部を備えることにより、下着が透けて見えるようなブラウスやセーター、あるいは背部に大きな開口部を有する衣類等を着用した場合であっても、係止時の係止部材が外側から見えることがなく、外観を損なわず、バック部自体をデザインの一部として、あるいは被覆部を土台としてさらに装飾部材を取り付けることにより、演出の一部とみせることが可能となる。
以下、図面を用いて、本考案を詳細に説明するが、本考案は下記の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本考案の実施形態の一例であるブラジャーの構成を示す背面図である。図1におけるブラジャー1は、左右一対のカップ部2、2、バスト部における左右一対のバック部3a、3b、およびカップ部2、2から肩部をまたがって左右のバック部3a、3bへ延びるストラップ部4、4を有するブラジャーである。カップ部2、2は、フロント部5において連結されている。
バック部は左右一対のバック部3a、3bからなり、それぞれのバック部は、互いに係止可能な一対の係止部材により左右に係合離脱可能な係止部6、7によって連結可能である。互いに係止可能な一対の係止部材は、図2に示すように、雌環部6aと雄環部7aとからなり、一方のバック部3a端部の外側に露出するように取り付けられた係止部6に2箇所で係止可能なように二列の雌環部6aが取り付けられている。なお、雌環部6aは、1箇所あるいは3箇所以上に取り付けられていても良い。他方のバック部3bの端部に取り付けられた係止部7には内側に雄環部7aが取り付けられているが、係止部7は、係止時に係止部材(雌環部6aと雄環部7aの端部7b)を覆うように端部を他方の係止部6側へ延在させた被覆部8を備えている。被覆部8により図2(b)、および図4(図2(b)の雄環部を取り付けた係止部を着用時の内側から見た拡大図である)に示すように、雄環部7aの端部7bが被覆部8に隠れた状態となり、係止時には雌環部6aも被覆部8によって覆われ、外側から見えない状態となる。
図3は、図1のブラジャーにおいて雄環部7aを係止部7に取り付けた状態を、図2(b)のX方向から見た断面図である。雄環部7aは、係止部7および被覆部8を構成する布地片9と係止部肌側片9aとの間に挟み、縫合または融着等によって固定されている。
本考案において、被覆部は、雌環部側の係止部を全て覆う大きさであっても良いが、少なくとも雌環部が全て隠れる大きさで延在させるのが好ましい。また、被覆部の構成素材や、縫製・融着などの製造方法も従来の係止部と同様とすることができる。
本考案のバック部を有する衣類は、前記被覆部の外側に装飾部材を配設しても良い。図5は、図1における被覆部8のような被覆部外側に設けられた装飾部材の一例を示す拡大図、図6は、図5の装飾部材を配設してなるブラジャーを着用した状態の背面側から見た説明図である。被覆部の外側に装飾部材を配設することにより、係止部がより目立たなくなり、演出の一部とすることができ、外観性が向上する。なお、上記図1のブラジャーのように装飾部材を配設しない場合は、被覆部の外側自体がバック部と同様の布地、または色や柄等により装飾性を有しているのが好ましい。
本考案において、装飾部材の形態は、上記実施形態の他にも種々のデザインのものを使用でき、その個数も特に限定されない。図7、8に装飾部材の他の例を示す。図7は、布片を立体的に花の形状に造形した装飾部材の形状、図8は、図5の装飾部材10における花が1つだけのものである。例えば、図8の形状の花が3以上連なる様な形態であっても良い。さらには、ビーズやラインストーンを固着したものも挙げられる。
また、本考案において、装飾部材の取り付け位置は、上記被覆部を装飾部材の取り付け台とすることが可能であれば特に限定されない。
また、装飾部材は、被覆部に縫合や接着、取り付け部材等により固着されていても良いが、面ファスナーや、雌雄嵌合型のホック、ボタン、ピン等の取り付け部材により被覆部から着脱自在に取り付けられても良い。固着されることにより装飾部材の保持はより強固にしやすく、一方、着脱自在にすることにより、外観のデザインを変化させられ、また、洗濯に弱い素材も装飾部材として使用できる。
上記実施形態において使用されている雄環部と雌環部からなる係止部材は、その係止時の保持性や、取り扱い性などから、バック部を有する衣類の係止部材に多く使用されているが、本考案の構成によって外観性向上が特に効果的に発現される。雄環部と雌環部からなる係止部材以外であっても、一方の係止部の端部を他方の係止部側へ延在させた被覆部を有しない従来の構成において係止時に係止部材が外側から見えるものの場合、本考案の構成によって外観性向上が効果的に発現され、本考案のバック部を有する衣類の係止部材として使用できる。なお、係止部材の係止部への取り付け方法は、本考案の作用を阻害しない範囲で、使用する係止部材の種類に応じて一般に使用される方法を用いることができる。
バック部は、装飾部材の有無に関わらず、被覆部以外の構成や素材も、縫合部や保持力を高めるためのテープ材などの素材が外観性を阻害しないように構成される必要がある。具体的には、バック部や係止部の上下の幅を狭くしたり、外側に装飾性のある表布を使用する、装飾性のあるテープ材で構成する等が挙げられる。
本考案において、上記構成以外のバック部を有する衣類の構成は、特に限定されず、その形状、サイズ、素材、製造方法等は本考案の作用を阻害しない範囲で、通常一般のバック部を有する衣類と同様に構成され、例えばワイヤーやボーン等の他の構成を有していても良い。また、上記図1のブラジャーのように、ストラップ部を有していても、図6のブラジャーのようにストラップ部を有しない形態であっても良い。
本考案のバック部を有する衣類として、具体的には、上記実施形態のようなブラジャーの他に、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスーツ、カップ付きテディ、水着等が挙げられる。本考案のバック部を有する衣類は、カップ部およびバック部の下側に、ウェスト近傍あるいは更にその下側まで延在する胴部を有していても良いが、係止部材を左右に係合離脱させる場合にその作用を阻害しないような構成である必要がある。そのような構成として、例えば、胴部が、バック部の下側に開口部を有して、カップ部のみあるいはカップ部とバック部の一部の下側に連なって取り付けられているバック部を有する衣類が挙げられる。
図10に本考案のバック部を有する衣類の別の実施形態であるボディスーツを着用した状態の背面図を示す。なお、図1のブラジャーの示した態様と同一の部分には、同一の符号を付し、重複説明を省略している。図10のボディスーツ20は、胴部21が、バック部3a、3bの下側に開口部22を有し、図示されないカップ部およびバック部3a、3bの脇部側の一部のみに連なって取り付けられている。
本考案のバック部を有する衣類であるブラジャーの実施形態例の背面図である。 (a)図1のブラジャーの係止部材の係止を解除した状態での、雌環部を取り付けた係止部の拡大図である。(b)図1のブラジャーの係止部材の係止を解除した状態での、雄環部を取り付けた係止部を着用時の外側から見た拡大図である。 図2(b)の雄環部を取り付けた係止部をX方向から見た断面図である。 図2(b)の雄環部を取り付けた係止部を着用時の内側から見た拡大図である。 係止部における被覆部外側に設けられた装飾部材の一例を示す拡大図である。 図5の装飾部材を配設してなるブラジャーを着用した状態の背面側から見た説明図である。 本考案において被覆部外側に設けられる装飾部材の他の例を示す拡大図である。 本考案において被覆部外側に設けられる装飾部材の他の例を示す拡大図である。 (a)従来のバック部を有する衣類であるブラジャーの係止部材の係止を解除した状態での、雌環部を取り付けた係止部の拡大図である。(b)従来のバック部を有する衣類であるブラジャーの係止部材の係止を解除した状態での、雄環部を取り付けた係止部を着用時の外側から見た拡大図である。 本考案のバック部を有する衣類の実施形態例であるボディスーツを着用した状態の背面図である。 (a)図9のブラジャーの係止部材を係止した状態の一例を示す係止部の拡大図である。(b)図9のブラジャーの係止部材を係止した状態の他の例を示す係止部の拡大図である。
符号の説明
1 ブラジャー
2 カップ部
3a、3b バック部
4 ストラップ部
5 フロント部
6、7、6’、7’係止部
6a 雌環部(係止部材)
7a 雄環部(係止部材)
7b 雄環部の端部
8 被覆部
9 係止部および被覆部を構成する布地片
9a 係止部肌側片
10 装飾部材
20 ボディスーツ
21 胴部
22 開口部

Claims (5)

  1. 左右一対のカップ部と、互いに係止可能な一対の係止部材により係合離脱可能な係止部を有する左右のバック部とを少なくとも備える、バック部を有する衣類であって、係止時に係止部材を覆うように一方の係止部の端部を他方の係止部側へ延在させた被覆部を備えることを特徴とするバック部を有する衣類。
  2. 前記被覆部の外側に装飾部材を配設してなることを特徴とする請求項1記載のバック部を有する衣類。
  3. 前記装飾部材が被覆部から着脱自在に取り付けられてなることを特徴とする請求項2記載のバック部を有する衣類。
  4. 前記係止部材が、雄環部と雌環部からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバック部を有する衣類。
  5. ブラジャー、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスーツ、カップ付きテディ、水着から選ばれた衣類であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバック部を有する衣類。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008093443A1 (ja) * 2007-01-29 2008-08-07 Utax Co., Ltd. 係止具付き装飾体及びその製造方法
JP6431238B1 (ja) * 2018-06-07 2018-11-28 株式会社カドリールニシダ ブラジャー

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