JP3108998B2 - アクティブマトリクス基板及びアクティブマトリクス基板の製造方法 - Google Patents

アクティブマトリクス基板及びアクティブマトリクス基板の製造方法

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JP3108998B2
JP3108998B2 JP24382498A JP24382498A JP3108998B2 JP 3108998 B2 JP3108998 B2 JP 3108998B2 JP 24382498 A JP24382498 A JP 24382498A JP 24382498 A JP24382498 A JP 24382498A JP 3108998 B2 JP3108998 B2 JP 3108998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクティブマトリク
ス基板を用いる液晶表示装置のなどに関するものであ
る。なお、本発明の構成及び製造方法はアクティブマト
リクス型液晶表示装置に限らず、駆動回路を絶縁基板上
に構成するラインセンサや平面センサ、あるいは液晶シ
ャッターなどの分野でも本発明を適用することが可能で
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、平面画像表示装置の中で特にアク
ティブマトリクス方式の液晶表示装置の研究が進みブラ
ウン管方式の画像表示装置と同等以上の画質を得られる
ようになっている。高精細な画質と製造コスト低減のた
め、画素の薄膜トランジスタの駆動回路を画素と同一の
絶縁基板上に構成する研究が盛んに行われている。C−
MOSの駆動回路を構成するためには移動度の高い薄膜
トランジスタを絶縁基板上に製造する必要がある。特開
昭58−4180号に示すように薄膜トランジスタの活
性シリコン層を固相成長法あるいはレーザ照射法によっ
て結晶化することにより移動度の高い薄膜トランジスタ
を製造することが可能である。特に、レーザ照射によっ
てシリコン層を結晶化する方法は、基板を室温に保った
まま優れた薄膜トランジスタを製造することが可能なた
め、歪点の低い安価なガラス基板上に駆動回路を構成で
きる。
【0003】シリコン薄膜をレーザビームの照射によ
り、結晶粒のグレンサイズの大きな、あるいはダングリ
ングボンドの少ないシリコン薄膜を製造する方法とし
て、特開昭61−78119号に示すように短波長レー
ザにより表面部だけをいったん再結晶化し、その後熱処
理によって固相成長を行わせることで結晶粒径を大きく
し、粒径を揃えて特性を向上させる方法や、特開昭63
−31108号に示すように、結晶化する半導体薄膜の
下に熱伝導率の小さい枠型絶縁膜を形成し、レーザ光を
照射することで枠型内部の多結晶シリコン膜の結晶化を
中心部から枠型方向に進め、結晶性を向上させ、その部
分に素子を形成することで特性を向上させる方法を検討
している。あるいは特開平3−30433号に示すよう
に、レーザ光のエッジ部に起因する結晶性の不均一性
を、レーザ光の照射で、最初に結晶化させる部分と未結
晶部分のエッジ部となる半導体膜の基板側に、紫外光を
透過する絶縁膜を介して、この絶縁膜より融点が低く、
紫外光に対する吸収係数が結晶化した半導体薄膜より大
きい材質の膜を形成する方法を用いることにより、レー
ザ光の照射によって、結晶性の向上した均一な半導体薄
膜を得る試みが行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
ビームの照射によってシリコン層を基板全体にわたって
均一に結晶化することは困難である。PECVD法ある
いは減圧化学気層成長法などにより形成したシリコン薄
膜をエキシマレーザのビームで結晶化すると、エネルギ
ー強度を光学系により均一化されたレーザビームの照射
でも、最初のレーザビームによって結晶された部分とレ
ーザビームが照射されない境界部分のエッジで生じた微
結晶粒子がその後レーザビームをずらして照射しても残
るという問題点があった。
【0005】また一方、特殊な光学系をレーザビームの
発振源とサンプルであるシリコン層の間に設けて、ビー
ムのエネルギー分布を均一化する試みが行われてきた。
レーザ発振器から出射したレーザビームのエネルギーは
空間的にガウス分布している。このレーザビームを、フ
ライアイレンズなどの光学系により、図11に示すよう
にエネルギー分布を空間的に均一化する。しかしなが
ら、この特殊な光学系によるビーム強度分布の改良によ
る結果は、ビーム全体に渡って均一になっていることな
く、ビームの縁ではなお依然として不均一性が残り、図
11のように台形状のエネルギー分布となる。図11
で、E2からE1の照射エネルギーでシリコン薄膜が融解
し大粒径の多結晶シリコン薄膜が形成できるとすると、
シリコン薄膜を融解するのに不十分なE3からE2のエネ
ルギー強度では、レーザビームが照射されたシリコン薄
膜は微結晶シリコン薄膜となる。つまり、XbからXc
の間と、XdからXeの間の照射領域で微結晶シリコン
薄膜が生じる。次にこの微結晶シリコン層に、大粒径粒
子を有するシリコン層を形成するために必要なエネルギ
ー(E2からE1)を照射しても、微結晶状態のままであ
る。したがって、従来のようにパルスレーザのビームを
重なり部分が生じるように照射する方法では、図12に
示すように、多結晶シリコン薄膜CPSの間に微結晶シ
リコン層の領域が発生し、パルスレーザのビームよりも
広い面積のシリコン薄膜を均一に多結晶シリコン化する
ことができない。このように、パルスレーザ照射では、
ビームより大きな大面積にわたって均一な特性の結晶性
のシリコン薄膜を得られることは極めて困難であった。
【0006】特開平3−30433号では、格子状に紫
外光の吸収係数の大きい薄膜を形成することにより、レ
ーザ照射によるシリコン薄膜の均一化を試みているが、
この方法では、駆動回路を構成する薄膜トランジスタの
シリコン層の配置が制約される他、液晶表示体の画素ト
ランジスタの配置は、格子状に制約されることになり、
画像表示のより優れたデルタ配置型のアクティブマトリ
クス基板ができない欠点があった。さらに、特開平3−
30433号の方法では、レーザ照射によって駆動回路
のための均一なシリコン薄膜を形成することができない
欠点があった。特開昭64−45162号では、アクテ
ィブマトリクス基板にXeClパルスレーザ照射により
形成された駆動回路を内蔵しているが、パルスレーザビ
ームのエッジ部分に起因するシリコン薄膜の微結晶化に
よる薄膜トランジスタの電気的特性のバラツキについて
は、全く対策が考慮されていないため、高性能の周辺回
路を内蔵できない欠点があった。
【0007】また、アクティブマトリクス基板では、塵
などが原因で発生する信号線と走査線の間の短絡の問題
がある。
【0008】本発明は上記の問題を鑑み、安価なガラス
基板上にアクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示
領域の短絡による欠陥がないアクティブマトリクス基板
の構造とその製造方法を提供するものである。
【0009】また、本発明は上記の問題を鑑み、薄膜ト
ランジスタのソース・ドレイン電極の接触不良による欠
陥を防止し、良好な表示を与えるアクティブマトリクス
基板の構造とその製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブマト
リクス基板は、画素領域と、駆動回路とが同一基板上に
形成されるアクティブマトリクス基板において、前記画
素領域の薄膜トランジスタは、金属薄膜によって形成さ
れ、その表面に陽極酸化膜が被着形成されるゲート電極
と、該ゲート電極下に絶縁膜を介して配置され、前記ゲ
ート電極に陽極酸化膜が被着形成された状態で不純物が
注入されたシリコン薄膜とを有し、前記駆動回路は、複
数の領域に分割されて、かつ前記画素領域を挟んで交互
に配置されてなり、 前記ゲート電極の陽極酸化用の配
線を、前記駆動回路の配置されていない個所から引き出
すように構成することを特徴とする。
【0011】また、画素領域と、駆動回路とが同一基板
上に形成されるアクティブマトリクス基板の製造方法に
おいて、前記基板上に前記画素領域の薄膜トランジスタ
のシリコン薄膜と形成する工程と、前記シリコン薄膜上
に絶縁膜を介して金属薄膜からなるゲート電極を形成す
る工程と、前記ゲート電極の金属薄膜を前記駆動回路領
域の形成されていない個所から引き出した配線を用いて
陽極酸化し、当該ゲート電極に陽極酸化膜を被着形成す
る工程と、前記ゲート電極に陽極酸化膜が被着形成され
た状態で前記シリコン薄膜に不純物を注入してソース・
ドレイン領域を形成する工程と、を有することを特徴と
する。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。
【0013】本発明の周辺駆動回路内蔵型のアクティプ
マトリックス基板の構成を図1に示す。
【0014】画素トランジスタが配置されている画像の
表示領域の周辺部に表示領域と同一基板上に薄膜トラン
ジスタによって駆動回路が構成されている。駆動回路の
信号側駆動回路が、図1に示すようにDAR1、DAR
2、DAR3と複数の領域に分割され、表示領域を挟ん
で交互に配置されている。また、走査線側駆動回路は、
必要に応じてSAR1、SAR2、およびSAR3の複
数に分割され表示領域を挟んで交互に配置されている。
それぞれの領域の長辺方向の長さは、駆動回路を構成す
る薄膜トランジスタのシリコン薄膜を結晶化するパルス
レーザビームのビーム面積や、薄膜トランジスタの能力
によって変化する。
【0015】薄膜トランジスタの活性シリコン薄膜のた
めの、減圧化学気相成長法で製膜した膜厚が25nmの
多結晶シリコン薄膜を波長308nmのFWHMが50
nsのXeClエキシマレーザの照射によって再結晶化
する際には、レーザビームのエネルギー強度が250〜
500mJ/cm2程度必要である。上記のエキシマレ
ーザビームの1パルスのエネルギーが試料直前で500
mJであり、上記駆動回路の短辺の長さが2mmであれ
ば、上記の分割されたそれぞれの駆動回路の長辺の長さ
は、50mm〜100mmである。長辺が300mmで
あり、短辺が225mmである大きさの長方形の表示領
域であれば、長辺に信号側駆動回路があり、短辺に走査
側の駆動回路があるアクティブマトリクス型の液晶表示
体の場合、長辺にある信号側駆動回路を3分割し、短辺
の走査側駆動回路を3分割した構成にすることができ
る。3分割された信号線側駆動回路のそれぞれの領域の
大きさは2mm×100mmであり、また3分割された
走査線側駆動回路のそれぞれの領域の大きさは2mm×
75mmでよい。図1に示されるように駆動回路の分割
する領域の数と、それぞれの領域の面積は上記の例に限
らない。分割された駆動回路のそれぞれの領域の形状は
長方形でなくでも構わない。さらに、信号線側駆動回路
の分割されたそれぞれの領域は、同じ面積でなくても構
わない。上記に述べた信号線側駆動回路の分割方法と同
様に走査線側駆動回路を分割配置することができる。
【0016】図2に上記の様に分割された駆動回路の具
体的な構成例を示す。
【0017】図2では、点順次型の駆動方法によるアク
ティブマトリクス型液晶表示体の基板の構成例を示して
おり、走査線側駆動回路を3分割し、信号線側駆動回路
を3分割した例を示す。図2において、DDC1、DD
C2およびDDC3はそれぞれ信号線側駆動回路であ
る。ビデオ信号線をV1、V2およびV3の三本の線で
示しているが、必要によってビデオ信号線の増減が有り
得る。この例ではビデオ信号を画素トランジスタに点順
次方法で伝えるため、信号線側駆動回路によって、それ
ぞれの信号線をアナログスイッチASWによってスイッ
チングして、液晶表示体の表示領域PARIAに構成さ
れている画素トランジスタに、ビデオ信号のデータをデ
ータラインDLを通じて伝える。
【0018】また、SDC1、SDC2およびSDC3
は、走査線側駆動回路をそれぞれ示す。さらにB1、B
2およびB3は、上記分割された走査線側駆動回路SD
C1、SDC2およびSDC3のそれぞれに接続したバ
ッファ回路である。バッファ回路からの信号は走査線S
Lを通じて画素トランジスタに伝えられる。信号線DL
と走査線SLの交差点に画素を駆動するための薄膜トラ
ンジスタがそれぞれ形成されている。
【0019】DDC1、DDC2、DDC3、SDC
1、SDC2、およびSDC3の領域内に構成されたシ
フトレジスタは平面的に周期的に配置されているが、例
えばDDC1とDDC2の領域に構成された最近接の薄
膜トランジスタの間は、レーザビームのエッジの影響の
及ばない様に5mmから50mmの距離がある。
【0020】上記の実施例により、パルスレーザを使っ
たシリコン薄膜の結晶化による、優れた電気的特性の周
辺駆動回路を内蔵したアクティブマトリックス基板を構
成することができる。図2では点順次型の駆動回路例を
示したが、線順次でも他の方式の駆動方法の駆動回路内
蔵型のアクティブマトリクス基板の製造方法でも本発明
を適用できる。
【0021】次に、以上に示した構成の駆動回路内蔵の
アクティブマトリックス基板の具体的な製造方法の実施
例を図3〜図10に説明する。
【0022】図3に示すように歪温度の低いガラス基板
上GLSに多結晶シリコン薄膜シリコン薄膜PLSを被
着形成する。この多結晶シリコン薄膜は、減圧CVD法
により温度600℃で25nmの厚みで製膜された。こ
の多結晶シリコン薄膜の結晶粒子の大きさは約5nm程
度であった。上記多結晶シリコン薄膜PLSの駆動回路
が形成される領域である図1のDAR1、DAR2、D
AR3、SAR1、SAR2、およびSAR3の領域に
レーザビームLSRを照射することにより多結晶シリコ
ン薄膜PLSを再結晶化して、図4に示すように再結晶
化シリコン薄膜CPSを形成した。この実施例ではアク
ティブマトリクス領域にはレーザビームを照射すること
無く駆動回路が形成される部分にレーザを照射した。図
4のDCAは駆動回路が形成される部分を、PARIA
はアクティブマトリクス領域を表わす。台形状の空間的
なエネルギー分布の有するエネルギービームをシリコン
層に照射すると先に述べたように、レーザビームのエッ
ジ部分が照射されたシリコン層は微結晶シリコン薄膜M
CSを生じる。
【0023】そこで、レーザビームは、駆動回路を構成
するそれぞれの領域を十分含む大きさであり、さらにそ
れぞれ分割された駆動回路の領域の間にレーザビームの
エッジ部が存在するようにレーザビームの位置を調整し
てレーザ照射する。上記多結晶シリコン薄膜PLSの厚
みが25〜50nmであればレーザビームのエッジ部の
影響による、微結晶シリコンの発生領域は、100μm
〜500μm程度であるため、隣接する分割された駆動
回路の間隔は500μm以上が望ましい。駆動回路の設
計に支障がない限り、この間隔は数10mmに及んでも
構わない。また、レーザビームのエッジは駆動回路の領
域DCAと画素領域PARIAの間に存在するようにレ
ーザビームを照射する。この方法によりガラス基板GL
S上の多結晶シリコン薄膜PLSは、部分的に結晶化さ
れる。
【0024】上記多結晶シリコン薄膜をレーザ照射する
ときの条件は、XeClエキシマレーザの場合、例えば
エネルギー強度分布を均一に調整した300mJ/cm
2の強度のレーザビームを真空中で照射する。
【0025】DAR1、DAR2、およびDAR3の走
査線方向の長さが10cmであり、信号線方向の長さが
2mmであれば、試料直前のパルスのエネルギーは60
0mJでよい。レーザ発振器の出力が1パルスあたり1
Jであれば、レーザビームの形状を特殊な光学系で上記
の大きさに成形して、試料までの光学系の透過率をアッ
テネーターなどで調節して0.6にすれば、レーザ照射
の対象となる領域のシリコン薄膜の再結晶化が可能とな
る。SAR1、SAR2、およびSAR3の領域の面積
がDAR1、DAR2、およびDAR3と異なれば、光
学系の調整によって、必要な形状と透過率にしてレーザ
照射すればよい。レーザ発振器の1パルスあたりの最大
出力エネルギーが自由に変更できないときには、液晶表
示体の表示面積の大きさに対応してレーザ照射が必要な
駆動回路の分割する面積と駆動回路の分割数を調節すれ
ばよい。
【0026】NTSC方式のテレビジョンの表示のため
にこの発明のアクティブマトリクス基板を応用すると
き、走査線数が525本であるので走査線側駆動回路は
31.5kHzの動作周波数が有ればよい。この程度の
駆動回路は、レーザビームを照射しない減圧CVD法に
より形成された多結晶シリコン薄膜を利用した薄膜トラ
ンジスタによっても構成できる。よって走査線側駆動回
路の薄膜トランジスタを構成するシリコン薄膜に対する
レーザビームの照射は、必要に応じて実施すれば良い。
【0027】次に、図5に示すように、多結晶シリコン
薄膜CPSをリソグラフィー法によって島状にパターニ
ングする。さらにソースガスにSiH4とO2を用いたE
CR−CVD法によって、厚さ150nmの酸化シリコ
ン薄膜によるゲート絶縁膜GISを、上記島状のシリコ
ン薄膜CPSを覆うように被着形成する。さらに、上記
ゲート絶縁膜GISに覆われた島状のシリコン薄膜CP
Sに一部分重なるように、ゲート電極GELを形成す
る。ゲート電極GELの材料は、スパッタ法により形成
された厚み350nmのTa金属薄膜である。リソグラ
フィー法によりパターニングしてゲート電極GELを形
成する。信号線側駆動回路および走査線側駆動回路のゲ
ート電極GELは島状に形成されている。一方、図6に
示すように表示領域のゲート電極は走査線と同じ工程で
形成されたTaであり、さらに同じ工程でTaで形成さ
れた配線AXLを経て、ガラス基板上の端子AXCに繋
がれている。
【0028】図7の回路図に示すように、走査線側駆動
回路は、薄膜トランジスタにより高密度にCMOSが形
成されているため、陽極酸化の配線AXLに接続するよ
うに、走査線側駆動回路を横切って走査線SLを形成す
ることは困難である。よって、この陽極酸化するための
配線AXLは、走査線側駆動回路を形成する領域と反対
側、あるいは走査線側駆動回路が形成されていない領域
に形成するとよい。
【0029】次に、図8に示すように、ゲート電極GE
Lの表面を陽極酸化法により酸化して酸化タンタル薄膜
を形成する。重量濃度0.01%のクエン酸電界液中に
ゲート電極GELが形成された基板を浸し、端子AXL
を通じてゲート電極GELおよびゲートラインGLに1
20Vの直流電圧を2時間印加する。この方法によって
ゲート電極GELの表面に厚さ200nmの酸化タンタ
ル薄膜AXIが形成される。
【0030】配線AXLは、後に説明する図10までの
工程が終了した際に、基板を図6で示すCTLの線で切
断すると共に除去される。
【0031】次に、図9に示すように、上記島状の多結
晶シリコン薄膜中に、ソース領域とドレイン領域を形成
するため上記ゲート電極に対して自己整合的に不純物を
イオン注入する。駆動回路をC−MOS回路で構成する
ため、適宜イオン注入に対して阻止能力のある材料をマ
スクに用いて不純物を注入する。たとえば、適宜にレジ
ストをマスクにして、p型の薄膜トランジスタの構成の
ためには3×1015cm-2のp型の不純物のみを例えば
ホウ素イオンを、n型の薄膜トランジスタの構成のため
には3×1015cm-2のn型の不純物のみを例えばリン
イオンを注入する。駆動回路をn型のみの薄膜トランジ
スタによって、あるいは、p型のみの薄膜トランジスタ
によって構成しても構わない。図9でPSDはp型の不
純物が注入された領域、NSDはn型の不純物が注入さ
れた領域である。次に、レーザビームを照射してソース
領域とドレイン領域中の不純物を活性化する。このレー
ザ照射の条件は、FMWH50nsの波長308nmの
XeClのエキシマレーザで、基板表面のエネルギー強
度が350mJ/cm2で、大気中で照射すればよい。
次に、薄膜トランジスタの活性領域に存在するダングリ
ングボンドを減少させるために、必要に応じてECR−
CVD法により水素粒子を注入する。
【0032】次に、図10に示すように酸化シリコン膜
による層間絶縁膜MISを被着形成し、ソース領域、ド
レイン領域およびゲート電極に到達するスルーホールを
形成する。
【0033】次に、ITO薄膜をスパッタ法により被着
形成して、リソグラフィー法により画素電極DELを形
成する。さらに、スパッタ法によりシリコン原子と銅原
子を含んだAl薄膜をスパッタ法により形成して、パタ
ーニングにより信号線SLと駆動回路に必要な配線MS
Dを形成する。さらに、薄膜トランジスタを外部環境か
ら保護するため窒化珪素膜によってパッシベーション膜
PALを形成する。
【0034】上記の実施例では、多結晶シリコンPLS
のレーザ照射による結晶化を、多結晶シリコンのパター
ニングの前に行っているが、多結晶シリコン薄膜を島状
にパターニングした後に、レーザ照射してもよい。この
後のアクティブマトリクス基板の製造工程は図6以下で
示した工程と同じである。
【0035】上記の実施例では、自己整合型の例を示し
たが、非自己整合型の薄膜トランジスタによるアクティ
ブマトリクス基板の製造にも本発明は適用できる。
【0036】上記の実施例では、多結晶シリコン薄膜を
レーザビームで結晶化したしたシリコン薄膜により駆動
回路を構成したアクティブマトリクス基板の製造方法を
示したが、アモルファスシリコン膜をレーザ照射するこ
とでも本発明は適用できる。上記の例では、表示領域の
画素電極を駆動するための薄膜トランジスタはn型であ
るが、目的によってはp型でもよく、さらには、n型と
p型の両タイプの薄膜トランジスタによって、画素電極
を駆動してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上本発明によれば、画素領域の薄膜ト
ランジスタのゲート電極を金属薄膜で形成し、陽極酸化
した金属酸化膜がゲート電極をとりまいているため、不
純物が注入されているソース・ドレイン領域と、ゲート
電極直下のチャンネル領域の間に、オフセット領域が形
成されているため、ゲート電圧がオフ状態におけるソー
ス・ドレイン間のリーク電流が極めて少なくなるため、
液晶表示体にこのアクティブマトリクス基板を応用する
際には、開口率が高く、コントラスト比の大きい、フリ
ッカーや色ムラの少ない表示を得ることが出来る。
【0038】また、ゲート電極の陽極酸化の配線を駆動
回路の存在に問題なく構成できる利点を有する。
【0039】また、走査線と信号線の間に陽極酸化によ
り形成された酸化タンタル薄膜と、酸化シリコン薄膜の
2層の絶縁薄膜が存在するため、信号線と走査線の間の
短絡が極めて少なくなる利点を有する。この結果欠陥の
無い、良好な表示特性を有するアクティブマトリクス基
板を製造することが出来る。
【0040】この上記の方法により、高精細で、均一な
表示特性の表示領域を持ち、この表示領域の薄膜トラン
ジスタを駆動するための、電気的特性の優れた均一な駆
動能力ができる駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス
液晶表示体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の駆動回路内蔵のアクティブマトリク
ス基板の概略図。
【図2】 本発明の駆動回路内蔵型アクティブマトリク
ス基板の回路図。
【図3】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図4】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図5】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図6】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図7】 駆動回路の略図。
【図8】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図9】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造方
法の工程図。
【図10】 本発明のアクティブマトリクス基板の製造
方法の工程図。
【図11】 レーザビームのエネルギー分布図。
【図12】 従来例のレーザビームの照射方法の図。
【符号の説明】
DAR1、DAR2、DAR3 …信号線側駆動
回路領域 SAR1、SAR2、SAR3 …走査線側駆動
回路領域 DDC1、DDC2、DDC3 …信号線側駆動
回路 SDC1、SDC2、SDC3 …走査線側駆動
回路 B1、B2、B3 …バッファ回路 PARIA …アクティブマト
リクス基板の表示領域 DL …信号線 SL …走査線 ASW …アナログスイ
ッチ V1、V2、V3 …ビデオ信号 GLS …ガラス基板 PLS …多結晶シリコ
ン薄膜 LSR …レーザ照射 CPS …再結晶化多結
晶シリコン MCS …微結晶シリコ
ン DCA …駆動回路領域 GIS …ゲート絶縁膜 GEL …ゲート電極 AXL …陽極酸化用配
線 AXC …陽極酸化用端
子 CTL …ガラス基板切
断線 CNT …接続端子 PIXEL …画素および画
素トランジスタ AXI …酸化タンタル
薄膜 PSD …p型ソース・
ドレイン領域 NSD …n型ソース・
ドレイン領域 MIS …層間絶縁膜 DEL …画素電極 MSD …金属配線 PAL …パッシベーシ
ョン膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素領域と、駆動回路とが同一基板上に
    形成されるアクティブマトリクス基板において、 前記画素領域の薄膜トランジスタは、金属薄膜によって
    形成され、その表面に陽極酸化膜が被着形成されるゲー
    ト電極と、該ゲート電極下に絶縁膜を介して配置され、
    前記ゲート電極に陽極酸化膜が被着形成された状態で不
    純物が注入されたシリコン薄膜とを有し、 前記駆動回路は、複数の領域に分割されて、かつ前記画
    素領域を挟んで交互に配置されてなり、 前記ゲート電
    極の陽極酸化用の配線を、前記駆動回路の配置されてい
    ない個所から引き出すように構成することを特徴とする
    アクティブマトリクス基板。
  2. 【請求項2】 画素領域と、駆動回路とが同一基板上に
    形成されるアクティブマトリクス基板の製造方法におい
    て、 前記基板上に前記画素領域の薄膜トランジスタのシリコ
    ン薄膜と形成する工程と、前記シリコン薄膜上に絶縁膜
    を介して金属薄膜からなるゲート電極を形成する工程
    と、前記ゲート電極の金属薄膜を前記駆動回路領域の形
    成されていない個所から引き出した配線を用いて陽極酸
    化し、当該ゲート電極に陽極酸化膜を被着形成する工程
    と、前記ゲート電極に陽極酸化膜が被着形成された状態
    で前記シリコン薄膜に不純物を注入してソース・ドレイ
    ン領域を形成する工程と、 を有することを特徴とするアクティブマトリクス基板の
    製造方法。
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