JP3108770B2 - 表示パネルの製造方法及びギャップ材散布装置 - Google Patents

表示パネルの製造方法及びギャップ材散布装置

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JP3108770B2 JP02312022A JP31202290A JP3108770B2 JP 3108770 B2 JP3108770 B2 JP 3108770B2 JP 02312022 A JP02312022 A JP 02312022A JP 31202290 A JP31202290 A JP 31202290A JP 3108770 B2 JP3108770 B2 JP 3108770B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は2枚の基板間に一定の隙間を保持するための
スペーサとしてのギャップ材を有する表示パネルの製造
方法及びギャップ材散布装置に関する。
〔従来の技術〕
液晶表示パネル等においては、2枚の基板間に一定の
隙間を確保するためにスペーサーが配置される。このよ
うなスペーサーとしては、例えば微細な真球ビーズ(硬
質プラスチックボール)からなるギャップ材が使用され
る。このようなギャップ材を一方の基板表面上に散布し
た後に、他方の基板を積層することにより、これらの間
に一定の隙間を確保するものである。
ここに、ギャップ材を液晶表示パネルのパネル基板表
面上に散布する方法を、第9図(a)を参照して、以下
に説明する。
同図において、101はギャップ材の散布装置であり、
ギャップ材102の供給部103と、散布ノズル104とによっ
て構成されている。この供給部103は、ギャップ材102が
分散されたフロン−アルコール混合溶媒102aが収容され
た容器103aと、この容器103aが載置され、フロン−アル
コール混合溶媒102aの中でギャップ材102が均一に分散
している状態を保持するためのマグネットスターラー10
3bと、この容器103aのキャップ103a′を貫通して、容器
103aの空気層に導入された空気の吹き出し管103cと、こ
の吹き出し管103cから圧送された空気によりフロン−ア
ルコール混合溶媒102aを散布ノズル104に送液するため
の吸管103dとによって構成されている。この吸管103dの
他端に連結されている散布ノズル104には、バルブ104a
が配置された圧力空気供給管104bが接続されており、こ
の圧力空気供給管104bから圧送された空気によって、フ
ロン−アルコール混合溶媒102aは、搬送装置105によっ
て散布ノズル104の下方に搬送されたパネル基板106の表
面上に噴霧される。
ここで、フロン−アルコール混合溶媒102aのフロンと
アルコールは揮散し、第9図(b)に示すとおり、パネ
ル基板106の表面上にギャップ材102が散布される。この
ギャップ材102が散布されたパネル基板106に、他方のパ
ネル基板(図示せず)を積層すると、これらの間にはギ
ャップ材102によって液晶が充填されるべき隙間が形成
される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の散布方法においては、散布のた
めに多量のフロンを使用する。しかも、このフロンは回
収することは不可能であり、大気中に放出される。大気
中に放出されたフロンは、大気圏上層のオゾン層を破壊
し、地上日射が含む紫外線量を増大させ、自然破壊を招
く原因となる。
また、ギャップ材102を均一に分散するために配合さ
れたアルコールは引火点が低いため、安全性に対する特
別な配慮を必要とする。
さらに、ギャップ材は複数個が偏在することなく、均
一に分散していることが望ましいが、上記の方法による
と、複数個のギャップ材102が固まってパネル基板106の
表面上に散布されてしまう。このような状態は、液晶表
示パネルにおける表示の点欠陥の原因となるものであ
る。
上記の問題点に鑑み、本発明の課題は、フロンを使用
することなく、ギャップ材をパネル基板表面上に均一に
散布可能な表示パネルの製造方法及びギャップ材散布装
置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、本発明は、2枚の基板
間に一定の間隔を保持するためのスペーサとしてのギャ
ップ材を有する表示パネルの製造方法において、ギャッ
プ材を順次供給し、供給されるギャップ材を順次帯電さ
せながら基板上に向けて散布することを特徴とする。帯
電したギャップ材を空気流によって吹き出すようにする
ことが好ましい。
また、本発明のギャップ材散布装置においては、ギャ
ップ材を順次供給するためのギャップ材供給ユニット
と、供給されるギャップ材を順次帯電させながら基板上
に向けて散布する散布ノズルとを有することを特徴とす
る。この散布ノズルは空気流によって帯電されたギャッ
プ材を吹き出すことが好ましい。ギャップ材供給ユニッ
トとしては、ギャップ材を攪拌する攪拌室と、ギャップ
材を散布ノズルへ排出する排出室とを有する構成を採用
できる。この攪拌室には攪拌ロータを備え、排出室には
攪拌室から供給されたギャップ材を散布ノズルに供給す
る溝付フィードロータを備えて成る。これに加え、ギャ
ップ材供給ユニットには、排出室からギャップ材を掻き
出し散布ノズルにギャップ材を排出する掻き出しプレー
トを備えて成る。ギャップ材供給ユニットと散布ノズル
は一体化されている。攪拌ロータには複数の送り羽根が
形成されてなり、この送り羽根によって仕切られた攪拌
室の隣接する内部空間を相互に連通する連通部が形成さ
れている。攪拌ロータ及び溝付フィードロータは、パル
スモータによって駆動される。また、ギャップ材散布装
置は、イオンガンと、このイオンガンの電源装置とを有
し、イオンガンにより、散布される帯電したギャップ材
の帯電状態を緩和または解除するイオン電荷層が基板上
の近傍に形成可能である。更に、ギャップ材散布装置
は、基板を支持し、帯電したギャップ材に対して反対の
極性あるいはアース状態に保持されている電極板と、基
板周囲には、ギャップ材の飛散を防止可能なマスク部
と、電極板をギャップ材の散布方向に昇降させる昇降ユ
ニットとを有しており、昇降ユニットにより、電極板
が、基板をマスク部よりギャップ材の散布方向上流側に
支持する位置と、基板をマスク部よりも下流側に支持す
る位置とに移動可能になっている。これに加え、ギャッ
プ材散布装置は、散布ノズルと基板との間のギャップ材
散布経路に配置された金属メッシュ板と、この金属メッ
シュ板に振動を与える加振手段とを有する。
また、上記の散布手段による散布方向はいずれの方向
であってもよく、例えば、重力方向とは反対方向に向け
て行うようにしてもよい。
〔作用〕
本発明は、順次供給されるギャップ材を順次帯電させ
ながら散布する点を特長とするものであるから、散布す
べき多数の微小なギャップ材同士を同極性で確実に帯電
させることができるため、帯電したギャップ材は、相互
に静電気的に反発し合い、分散して基板表面上に散布さ
れる。従って、基板表面上では複数のギャップ材が固ま
ったまま付着することがない。
このようなギャップ材を、基板に向けて配置された散
布ノズルから噴射される空気流によって、散布した場合
には、確実に基板表面上に散布できる。
また、ギャップ材が、攪拌ロータによって攪拌され
て、溝付フィードロータの溝に充填された後に、溝から
掻き取られて散布ノズル内に供給される場合には、定量
的にギャップ材が散布されるので、基板表面上にギャッ
プ材は均一に散布される。また、攪拌ロータ及び溝付フ
ィードロータがパルスモータによって駆動される場合に
は、パルスモータの振動はギャップ材に伝達される。従
って、その供給がより安定化する。ここで、攪拌ロータ
の送り羽根が、攪拌室と形成する空間同士を連通部を有
している場合には、攪拌ローターが回転しても、その空
間は減圧状態にならないので、ギャップ材は詰まること
なく安定に排出室に搬送される。しかも、このようなギ
ャップ材供給ユニットと、散布ノズルとが一体化されて
いる場合には、散布するギャップ材の変更等の段取りを
短時間で行うことができるので、生産効率の向上を実現
できる。
さらに、ギャップ材が散布されるべき基板の面の反対
には電極板が配置されており、電極板が、帯電したギャ
ップ材に対して反対の極性に保持された状態またはアー
ス状態になっている場合には噴射ノズルと電極板との間
には電気力線が発生し、帯電したギャップ材はこの電気
力線に沿って、電極板側に進む。ここで、散布ノズルと
電極板の間には、基板が位置しているので、進んできた
ギャップ材は確実に基板上に散布される。
また、電極板と基板との間に間隙が形成されている場
合には、電極板から基板を除材するとき、ギャップ材の
帯電により発生する電圧を低くできるため、均一に散布
されたギャップ材の分布が乱れず、散布品質を向上でき
る。このよう作用は、帯電したギャップ材は、基板表面
の近傍に形成されたイオン電荷層によって、帯電状態を
緩和または解除されて基板表面上に散布される場合にも
得られる。
また、電極板には基板のギャップ材が散布されるべき
部分に対応した電極部を有している場合、例えば散布さ
れるべき部分に対応した位置で突出した電極部によっ
て、基板が支持されている場合には、選択的にギャップ
材を散布できる。従って、ギャップ材を均一に散布で
き、不要なギャップ材の消費が発生しない。
さらに、基板の周囲におけるそれらの頂点に対応する
位置に、帯電したギャップ材に対して反対の極性に保持
された状態またはアース状態にある補助電極を配置した
場合には、その補助電極によって形成された電気力線に
よって帯電したギャップ材は補助電極側に引かれた状態
で散布される。よって、散布ノズルの形状に係わらず、
均一にギャップ材を散布できる。
そして、ギャップ材の散布経路の側面周囲が、内面壁
がギャップ材と同極性に帯電していると共に、外面壁は
絶縁されているカバーによって画成されている場合、ギ
ャップ材の散布経路とカバーの内面壁との間がエアーナ
イフ層によって遮断されている場合には、帯電したギャ
ップ材はカバー内面壁に付着、堆積しない。よって、カ
バーの内面壁に付着、堆積したギャップ材が基板表面上
に脱落して生じる散布品質の低下を防止できる。また
は、着脱可能な内カバーによって散布経路の側面周囲が
画成された構造になっている場合にも、交換によって内
面壁を清浄に保持できるので、上記の作用が得られる。
さらに、基板周面には、前記ギャップ材の飛散を防止
可能なマスク部を有しており、基板がマスク部よりギャ
ップ材の散布上流側で支持される場合には、この位置で
ギャップ材を散布すれば、散布すべき空間の外部にギャ
ップ材が飛散することを防止でき、確実に基板表面上に
散布できる。しかも、マスク面に付着・堆積したギャッ
プ材が基板表上に二次付着することを防止でき、散布品
質の向上を実現できる。さらに、基板搬送手段を備えて
いる場合には、自動化ラインを編成できる。
また、散布ノズルと基板との間に振動する金属メッシ
ュ板が配置されている場合には、その振動によってギャ
ップ材をさらに分散でき、基板全体に均一に散布でき
る。
そして、基板には下方からギャップ材が散布される場
合には、ゴミやケバ等が基板の表面上に付着しにくいの
で、散布品質の向上を実現できる。
〔実施例〕
以下に、図面を参照して、本発明の実施例を説明す
る。なお、実施例は、液晶パネル用の基板に対してギャ
ップ材を散布するためのものであるが、本発明は、液晶
パネルに限らず、二枚の板の間を一定の間隔に保持する
ためにギャップ材を散布する場合に適用することができ
る。
第1実施例 (全体構成) 第1図は、ギャップ材の散布装置の全体構成を示す断
面図である。
同図において、1はギャップ材の散布装置本体であ
り、散布装置1のハウジング2の上方内部がギャップ材
の供給室11になっている。この供給室11にギャップ材の
供給部12が配置されており、供給部12は、ギャップ材が
収容されるギャップ材容器13と、この下方に配置された
ギャップ材供給ユニット14とによって構成されている。
この供給室11に対して、仕切り板11aを隔ててギャッ
プ材散布室21が配置されており、この散布室21がギャッ
プ材の散布部22になっている。この散布室21には、ギャ
ップ材供給ユニット14と一体に組み付けられた散布ノズ
ル23が、仕切り板11aの開口部11a′から下方に突出して
おり、散布ノズル23の側部には圧力空気供給管24が接続
されている。この散布ノズル23に対して下方の位置に
は、透明なガラスからなる液晶表示パネルのパネル基板
3が対向配置されている。これらの間の空間は内面カバ
ー25によって画成されている。このパネル基板3は金属
電極板26の上面に載置されており、金属電極板26はこれ
を上下に移動させる昇降ユニット27に連結されている。
この金属電極板26と昇降ユニット27の間には、パネル基
板3を搬送する複数の搬送ローラ28が並設されている。
また、散布装置1のハウジング2の下方内部には、ギ
ャップ材供給ユニット14の動作を制御するギャップ材供
給コントローラー31と、散布ノズル23の内部に配置され
た後述する電極部への電圧印加等を制御する散布ノズル
コントローラー32とが配置されている。
(ギャップ材の供給部) ここで、ギャップ材の供給部12の構成を、第2図
(a),(b)を参照して、以下に説明する。
第2図(a)は、供給部12の構成を示す斜視図であ
り、第2図(b)はその断面図である。
これらの図において、ギャップ材4を装填するギャッ
プ材容器13の下方開口部13aは、ギャップ材供給ユニッ
ト14の攪拌室15′に連通しており、その内部には四枚の
送り羽根15aを備えた攪拌ロータ15が配置されている。
このロータの送り羽根15aの先端部15a′は攪拌室15′の
内面壁に実質的に内接した状態に配置されている。この
攪拌ロータ15は回転軸15bに連結されている。また、送
り羽根15aは、その先端部15a′に、第2図(c)に示す
切欠部15a″を有している。これらの切欠部は、攪拌ロ
ータ15の回転時に、攪拌ロータ15の送り羽根15aと攪拌
室15′の内面壁とによって区画される空間が減圧状態に
なることを防止するためのものである。また、攪拌室1
5′には、直下に配置された円筒状の排出室16′が連通
しており、排出室16′の内部には、側部に1条の溝16a
を備えた円筒状の溝付フィードロータ16が排出室16′の
内面壁に内接した状態で、その回転軸16bに連結されて
いる。その下方には、溝付フィードロータ16の溝16aの
内部に先端17aが位置する状態で掻き出しプレート17が
配置されており、溝付フィードロータ16の溝16aに充填
されて搬送されるギャップ材4を掻き出して、散布ノズ
ル23の噴射孔23aに排出可能になっている。
ここで、攪拌ロータの回転軸15b及びフィードロータ
の回転軸16bには、それぞれ円筒歯車15c,16cが噛み合っ
た状態で取り付けられており、さらに円筒歯車15cには
これに比して小径の円筒歯車18bが噛み合わされてい
る。この円筒歯車18bは、パルスモータ18の回転軸18aに
連結され、パルスモータ18の回転軸18aの回転駆動を減
速して伝達可能になっている。
このような構成からなる供給部12は、その下方の散布
ノズル23と一体化されており、散布ノズル23の噴射孔23
aに傾斜をもって連通している圧力空気供給管24から噴
出される空気によって、供給部12から排出されたギャッ
プ材4は噴射孔23aから散布可能になっている。また、
噴射孔23aの内部には、高電圧用電極29が配置されてお
り、これにより形成される静電界により、ギャップ材4
が帯電可能になっている。
(ギャップ材の散布部) 次に、ギャップ材の散布部22の構成を、第3図(a)
乃至(c)を参照して、説明する。
第3図(a)は、散布部22の構成を示す断面図であ
り、同図において、供給室11との仕切り板11aの開口部1
1a′からは散布ノズル23が、噴射孔23aをパネル基板3
の中央に向けて突出している。ここで、散布ノズル23の
噴射孔23aの内部に配置されている高電圧用電極29に
は、電源30a,コントローラー30b,高電圧発生回路30cか
らなる高電圧発生装置30より出力された高電圧が導かれ
た状態になっている。一方、金属電極板26はアースされ
て、散布ノズル23と金属電極板26の間に電気力線31が発
生するようになっており、この電気力線31の側方を周囲
から画成する状態に内面カバー25が仕切り板21aの上に
載置されている。
このような散布部22において、金属電極板26は、これ
を上下に移動させる昇降ユニット27に連結されており、
散布時には、金属電極板26は上昇して、パネル基板3を
散布室21の内部に移動させて、そこで位置決めし、パネ
ル基板3の交換時には、下降してパネル基板3を搬送ロ
ーラー28の上面に載置可能になっている。ここで、搬送
ローラー28は、ハウジング2に開口された搬入口2aから
搬入口2bを貫通して、水平に配置されており、それら
は、第3図(b)に示すとおり、小径の軸部28aと、そ
の両端に連結された大径のプーリー28b,28cとによって
構成されている。一方、金属電極板26の下面には、搬送
ローラー28の軸部28aの径に比してやや大径の半円状の
溝26aが、軸部28aの位置に対応して形成されている。金
属電極板26は、軸部28aの隙間を通って上方に突出して
いる支持片27aによって昇降ユニット27に接続され、さ
らに金属電極板26は、パネル基板3を載置した状態のま
ま、その溝26aに軸部28aが挿入するように下降可能にな
っており、パネル基板3の端部が搬送ローラー28のプー
リー28b,28cに載置された状態まで下降しても、金属電
極板26と搬送ローラ28ーとは干渉しない構造になってい
る。
このような構造からなる散布部22の内面カバー25は、
第3図(c)に示すとおり、ハウジング2の前面にヒン
ジ2cによって取り付けられた前面カバー2d,2d′の開放
によって、前面から着脱可能になっている。
(動作) 以上の構成からなるギャップ材の散布装置1の動作を
以下に説明する。
散布装置1の初期状態においては、昇降ユニット27に
よって、金属電極板26は下降状態にあり、ギャップ材の
供給部12にはギャップ材4は装填されているがシャッタ
ー機構(図示せず)によって、散布ノズル23にはギャッ
プ材4が排出されない状態になっており、攪拌ロータ15
及び溝付フィードロータ16を駆動するパルスモータ18も
停止状態にある。さらに、散布ノズル23の高電圧用電極
29の高電圧発生装置30も停止状態にある。
この状態から、搬送ローラー28によって、パネル基板
3が搬入口2aから金属電極板26の直上にまで搬送されて
きたことを感知して、搬送ローラー28が停止した後に、
昇降ユニット27によって金属電極板26は上昇して、パネ
ル基板3を載置し、さらに上昇していき、所定の位置で
停止する。この状態で、散布ノズルコントローラー32の
指示により、圧力空気供給管24からは圧力空気が送ら
れ、散布ノズル23の噴射孔23aから下方への噴射空気流
が形成されると共に、高電圧発生装置30が作動し、100k
vDCのマイナスの高電圧が散布ノズル23の高電圧用電極2
9に導かれる。これにより、高電圧用電極29とアースさ
れている金属電極板23との間に静電界が形成される。こ
の状態で、ギャップ材供給コントローラー31の指示によ
り、パルスモータ18の回転軸18aが回転し、この回転駆
動が減速されて伝達され、攪拌ロータ15及び溝付フィー
ドロータ16はそれぞれの回転軸15b,16b回りに回転を開
始する。ここで、攪拌ロータ15は攪拌室15′の内部で矢
印A方向に回転すると共に、溝付フィードロータ16は排
出室16′の内部で攪拌ロータ15とは逆に矢印B方向に回
転することによって、溝付フィードロータ16の溝16aに
ギャップ材4が充填される。これらのギャップ材4は、
溝付フィードロータ16の溝16aに配置された掻き出しプ
レート17の先端17aにより、溝16aから掻き出されて、散
布ノズル23の噴射孔23aに排出される。
この噴射孔23aでは、圧力空気供給管24から下方へ噴
射空気流が形成されており、この噴射空気流によって、
ギャップ材4は下方に搬送される。ここで、噴射空気流
によって搬送されたギャップ材4は、高電圧用電極29に
衝突するまたは近傍を通過する際にマイナス帯電し、静
電界中の電気力線31に沿って、アース接続されている金
属電極板26に向って進む。このとき、ギャップ材4はい
ずれもマイナス帯電しており、互いに反発し合い、分散
した状態で進む。この金属電極板26の上にはパネル基板
3が載置されており、マイナス帯電した状態のギャップ
材4はパネル基板3の表面上に散布される。
以上の過程により、所定量のギャップ材4の散布が終
了した後に、ギャップ材4の散布は中断され、金属電極
板26はパネル基板3を載置した状態のまま、下降してい
く。この金属電極板26の下降中に、パネル基板3の端部
は搬送ローラー28の両側のプーリー28b,28cの上に支持
され、さらに下降する金属電極板26から除材される。金
属電極板26の下降が終了した時点で、搬送ローラー28が
作動し、パネル基板3は搬出口2bから散布装置1の外部
に搬出されると共に、次にギャップ材4が散布されるべ
きパネル基板(図示せず)が搬入口2aから散布装置1の
内部に搬入され、同様にギャップ材4が散布される。
(第1実施例の効果) 以上のとおり、本例に係る散布装置1においては、ギ
ャップ材4の散布に溶媒を使用しない乾式散布法であ
り、フロン及びアルコールを使用することによって発生
する工程操作上の不都合、例えばアルコールに対する安
全性の問題及び溶媒の揮発による作業環境の問題を解消
することができる。特に、環境破壊に関し、大きな問題
を有しているフロンを全く使用しないので、社会的要請
に沿うことができる。
また、パネル基板3の表面上に散布されるギャップ材
4は、散布ノズル23の内部でマイナス帯電され、ギャッ
プ材4同士は同一極性に帯電しているので、互いに反発
し合って、固まることなくパネル基板3の表面上に散布
される。従って、ギャップ材4の固まりによって発生す
る液晶表示パネルの表示点欠陥等を防止できる。
さらに、供給部12において、ギャップ材4を攪拌し
て、充填し、排出する攪拌ロータ15,溝付フィードロー
タ16及び掻き取りプレート17はギャップ材供給ユニット
14として一体化されており、さらに散布ノズル23も一体
に連結されているので、ギャップ材4をギャップ材容器
13に装填するだけで、自動的に一定量が供給される。し
かも、攪拌ロータ15には切欠部15a″が形成されてお
り、攪拌ロータ15と攪拌室15′の壁面とによって形成さ
れる空間が減圧状態になることを防止しているため、こ
の空間内でのギャップ材4の詰まりによって発生するギ
ャップ材4の供給量の変動が発生しない。さらに、攪拌
ロータ15と溝付フィードロータ16の駆動源に使用してい
るパルスモータ18の振動は、ギャップ材4に伝達される
ので、その動きを円滑にして供給を安定化する。特に、
パルスモータ18の周波数を100〜1000ppsの間で任意に設
定することにより、散布するギャップ材の物性に応じた
最適条件で稼働することができる。本例においては、ギ
ャップ材4を1mg排出したが、その精度は±1%であり
極めて安定している。よって、常に高い品質レベルの液
晶表示パネルを製造することができる。
また、散布操作の繰り返しよって、ギャップ材4が内
面カバー25の内面壁に付着して堆積した場合には、ハウ
ジング2の前面カバー2d,2d′を開放すれば、容易に内
面カバー25は着脱・交換できるので、内面壁は常に清浄
な状態に維持できるので、堆積したギャップ材4の固ま
りが、パネル基板3の表面上の脱落しない。よって、ギ
ャップ材4の固まりによる液晶パネルの不良の発生を防
止でき、メンテナンスが容易である。
このような散布装置を使用すれば、散布工程を自動化
することができ、液晶表示パネルのインライン生産を実
現できる。
第2実施例 次に、第2実施例に係るギャップ材の散布装置につい
て、第4図(a)〜(c)を参照して、以下に説明す
る。
第4図(a)は液晶表示パネルの概略平面図であり、
第4図(b)は本例の散布装置の電極板の構造を示す斜
視図であり、第4図(c)はその使用態様を示す断面図
である。
第4図(a)に示すとおり、液晶表示パネル41は透明
な複数のX電極層42が形成されたガラスパネル基板43
と、透明な複数のY電極層44が形成されたガラスパネル
基板45とを積層し、ギャップ材46によって形成された隙
間に液晶層を配置するものであり、X電極層とY電極層
の重なり部分が表示部47になる。従って、ギャップ材46
は、表示部47を除く領域に散布されていることが理想的
である。
(構成) そこで、本例の散布装置の電極板には、第4図(b)
に示すとおり、電極板48の表面から突起した電極部48′
が形成されており、これらの電極部48′は、液晶表示パ
ネル41のX電極層42及びY電極層44を有しない部分4
7′、すなわちギャップ材46を散布すべき部分に対応す
る位置にある。本例の散布装置における他の構成は第1
実施例と同様である。
(動作) このような電極板48の使用態様は、第4図(c)に示
すとおり、電極板48の突起48′の先端上にギャップ材46
が散布されるパネル基板43が載置されるものであり、第
1実施例と同様に金属電極板48はアースされた状態にな
っている。
このような電極板48を使用すると、マイナス帯電され
た状態で散布されたギャップ材46は、電極板48と散布ノ
ズルの間に形成された電気力線に沿ってパネル基板43の
表面上に散布される。ここで、パネル基板43の表面近傍
において、電気力線は電極板48の電極部48′に対応した
位置に集中しているので、パネル基板43の表面上におけ
る電極部48′に対応した位置にギャップ材46を選択的に
散布できる。
(第2実施例の効果) このように、電極板48にはギャップ材46を所定の散布
位置に誘導する突起した電極部48′を有しているので、
液晶表示パネルの表示部47を除く位置にギャップ材46を
確実に散布することができる。しかも、ギャップ材46は
帯電しており、固まって散布されないので効率のよい散
布を実現でき、液晶表示パネル41の表示品質の向上及び
ギャップ材46の使用量を削減できる。
第3実施例 次に、第3実施例に係る散布装置について、第5図を
参照して、以下に説明する。
同図は、本例の散布装置の断面図である。
(構成) 同図において、51は散布装置本体であり、ギャップ材
の散布室52には、高電圧作用電極53を備えた散布ノズル
54が下方に向けて突出しており、散布室52の下方には、
散布ノズル54に対向してギャップ材が散布されるパネル
基板55が搬送ローラー56の上に載置されている。この散
布ノズル54とパネル基板55の間には、散布室52の内部に
ハウジング57から水平に付設された支持台57′の上に設
置された一対の振動体58,58′と、これらの振動体58,5
8′によって両端が支持された金属メッシュ板59が配置
され、その他の構成は第1実施英と同様である。
(動作) このような構成からなる散布装置51において、散布ノ
ズル54から下方のパネル基板55の側に向けて噴射された
ギャップ材は、いずれもマイナス帯電しており、互いに
反発して分散した状態で噴射され、まず金属メッシュ板
59の上に散布される。ここで、金属メッシュ板59は、振
動体58,58′によって横振動しており、この横振動によ
って、ギャップ材はさらに拡散すると共に、その網目を
通過して下方に落下して、パネル基板55の表面上に散布
される。
(第3実施例の効果) このような散布装置51において、散布ノズル54から散
布されたギャップ材は、その帯電によって分散している
と共に、金属メッシュ板59の横振動によって、さらに横
方向に拡散される。従って、横方向にも均等量のギャッ
プ材が、パネル基板55の表面上に散布されるので、均一
なギャップ材の散布を実現できる。
その他の実施例 その他の実施例に係る散布装置として、例えばギャッ
プ材の供給吹に使用する攪拌ロータの形状は、第6図
(a)に示す構造のものでもよい。
同図は攪拌ロータの斜視図であり、攪拌ロータ61の4
枚の送り羽根61aは、それぞれの先端部61a′に凹部61
a″を備えている。この凹部61a″によって、攪拌ロータ
61がギャップ材を攪拌しながら回転するときに、先端部
61a′と攪拌室内面壁との間に隙間を確保して、攪拌室
内が減圧状態になることを防止し、円滑にギャップ材を
搬送する。さらに、送り羽根の両側の空間が連通可能な
構造であれば、第6図(b)に示すように、送り羽根62
に連通孔62′を設けた構造であってもよい。
また、第1実施例において、散布室の壁面に付着・堆
積したギャップ材がパネル基板の表面上に脱落すること
を防止する目的で、二重カバー構造を採用したが、一重
構造を採用してもよい。この場合には、第7図(a)に
示すように、ギャップ材の付着防止構造を付加すればよ
い。
同図は付着防止構造を備えたギャップ材の散布室の構
造を示す断面図であり、散布室63を画成するカバー63′
の構造は、その外面が樹脂層63aによって絶縁構造にな
っており、その内面には、高電圧発生装置64によってギ
ャップ材と同一極性に帯電された電極層63bを備えてい
る。
このような構造の散布室63において、帯電したギャッ
プ材がパネル基板65に向けて散布されるとき、散布室カ
バー63′の電極層63bには、ギャップ材と同一極性に帯
電しているので、ギャップ材はこの電極層63bから斥力
を受けた状態で散布される。従って、ギャップ材はこの
電極層63bに付着して堆積することがない。
ここで、電極層63bに導かれる電圧は、ツバ付きの噴
射ノズル66の内部に配置された電極66′と同一装置から
導かれるものであっても、別の装置から導かれるもので
あってもよい。なお、噴射ノズル66のツバは、その周囲
からギャップ材が飛散することを防止している。
また、このような付着防止構造に代えて、第7図
(b)に示す構造を採用してもよい。
同図はギャップ材の散布室の構造を示す断面図であ
り、散布室67は釣鐘状の散布室カバー67′によって画成
されている。この散布室カバー67′の上方には、ギャッ
プ材が噴射される散布ノズル68が配置されており、その
周囲には複数のエアーナイフ層発生装置69が散布室カバ
ー67′の内面壁に沿って空気流を形成可能に配置されて
いる。
一方、散布室カバー67′の下方には複数の空気吸入管
70が配置されており、エアーナイフ層発生装置69から噴
射された空気流を吸込可能になっている。
このような散布室67においては、散布ノズル68からパ
ネル基板71までのギャップ材の散布経路と、散布室カバ
ー67′の内面壁とはエアーナイフ層発生装置69から噴射
された空気流が形成するエアーナイフ層72で遮断されて
いる。従って、散布室カバー67′の内面壁に向ってギャ
ップ材が飛散しても、エアーナイフ層72に突入したギャ
ップ材は空気吸入管70に吸い込まれる。それ故、散布室
カバー67′の内面壁にはギャップ材は付着・堆積せず、
これらの脱落による液晶表示パネルの表示品質の低下を
防止できる。
なお、パネル基板71は、金属電極板71′の上に載置さ
れており、この金属電極板71′は、これを位置C及び位
置Dにまで昇降可能な昇降ユニット73に連結されてい
る。これにより、パネル基板71を搬送するときには、金
属電極板71′は位置Dまで降下して、搬送ローラー74の
上にパネル基板71を移動させ、パネル基板71の表面上に
ギャップ材が散布されるときには、金属電極板71′は位
置Cにまで上昇して、散布室67の散布室カバー67′の底
部仕切り板67″の上面より高い位置にまでパネル基板71
を押上げて、停止する。
ここで、ギャップ材が照射されるときには、底部仕切
り板67″はギャップ材に対するマスクとして機能し、搬
送ローラー74等へのギャップ材の付着を防止することが
できる。また、パネル基板71の表面は、底部仕切り板6
7″の上面より高い位置にあるので、底部仕切り板67″
に付着、堆積したギャップ材が飛散して、パネル基板71
の表面上に二次付着することを防止できるので、散布品
質が向上し、表示のコントラストが低下することを防止
できる。
さらに、ギャップ材をさらに均一に散布する目的に、
以下の構成の散布室を採用してもよい。
第8図(a)は、ギャップ材の帯電解除機能を付加し
た散布装置の断面図である。
同図において、75は散布室であり、この散布室75には
その側壁からDCイオンガン76が突出した状態で配置され
ており、これらのDCイオンガン76はDCイオン発生電源装
置76′に接続されている。これらのDCイオンガン76によ
って、パネル基板77の表面近傍には、ギャップ材が帯電
している極性とは反対の極性のイオン電荷層76″が形成
されており、散布ノズル78から噴射されたギャップ材
は、このイオン電荷層76″によって帯電状態を解除され
てからパネル基板77の表面上に散布される。
このように、帯電状態を解除されてギャップ材が散布
されるので、パネル基板77の表面には静電気が発生して
いない。従って、ギャップ材が散布されたパネル基板77
を金属電極板77′から除材するときにも、均一に散布さ
れたギャップ材の分布がギャップ材の静電気によって乱
れることがない。
また、第8図(b)に示すような金属電極板を使用し
ても、静電気によるギャップ材の分布の乱れを防止でき
る。
同図は金属電極板の構造を示す断面図であり、金属電
極板78からは、パネル基板78′を一定の間隙を確保した
状態で下面から支持可能な複数の基板支持部78″が突出
している。
このような構造の金属電極板78を使用すると、帯電し
たギャップ材がパネル基板78′の表面上に散布されて
も、金属電極板78からパネル基板78″を除材するときに
発生する電圧を低くでき、ギャップ材の分布が乱れな
い。
そして、第8図(c)に示すように補助電極を配置し
てもよい。
同図は第1実施例に係る散布装置に補助電極を配置し
た散布室の平面図であり、四角形のパネル基板79の周囲
には四角形の筒状の内面カバー80が配置されている。パ
ネル基板79の頂点と内面カバー80の頂点とは対応した位
置関係で配置されており、パネル基板79の頂点に相当す
る内面カバー80の隅に補助電極81が配置されている。こ
れらの補助電極81は、金属電極板82と同様にアース状態
になっている。
このような補助電極81を配置すると、散布ノズルと金
属電極板82との間に形成された電気力線に加えて、これ
らの補助電極81との間にも静電界が形成される。従っ
て、この静電解の電気力線によって、帯電した状態で散
布されるギャップ材は内面カバー80の4隅にも引かれる
ため、散布ノズルの噴射孔の形状に係わらず、パネル基
板79の散布面の形状に応じた散布経路を形成でき、全面
に均一にギャップ材を散布できる。
このような補助電極の配置は四角形のパネル基板の場
合に限らず、また配置箇所の内面カバーの一部として配
置した構造に限らず、パネル基板の形状に相応して配置
されるものであればよい。
さらに、以上の実施例はいずれも、上方から下方にむ
けて、ギャップ材が散布される構造の散布装置であった
が、これとは逆に、下方から上方にむけて、ギャップ材
が散布される吹上構造の散布装置であってもよい。
このような配置の散布装置においては、パネル基板の
表面に、カバー内面及び雰囲気内からのゴミ,ケバ等が
付着することを防止でき、散布品質の向上を実現でき
る。
〔発明の効果〕
上記のとおり、本発明は、順次供給されるギャップ材
を順次帯電させながら散布する点を特長とするものであ
る。従って、本発明によれば、帯電したギャップ材同士
は反発し合い、分散して散布されるので、基板表面上
に、複数のギャップ材が固まった状態で散布されない。
よって、フロン等を使用した湿式散布法に代えて、乾式
散布法を実現できる。それ故、フロン規制等の社会的要
請に沿うことができる。
帯電したギャップ材は、基板に向けて配置された散布
ノズルから噴射される空気流によって散布される場合に
は、帯電によって散布中も分散しながら、確実に基板表
面上に散布される。
回転する攪拌ロータ及び溝付フィードロータと、ギャ
ップ材を溝から散布ノズル内に排出する掻き出しプレー
トとを有する供給部を有している場合には、定量的に散
布されるので、安定な散布品質を得ることができる。し
かも、これらが散布ノズルと一体化されている場合に
は、ギャップ材の機種変更等の段取りを、容易に短時間
で行うことができる。
攪拌ロータ及び溝付フィードロータがパルスモータに
よって駆動される場合には、その振動がギャップ材に伝
達されるので、それらの供給を安定化する。さらに、攪
拌ロータには、その送り羽根によって攪拌室が画成され
た空間同士を連通可可能な構造になっている場合には、
この空間が減圧状態にならないので、ギャップ材は詰ま
ることなく安定に供給される。よって、ギャップ材の定
量供給と共に、自動供給を実現できる。
ギャップ材が散布される基板の面の反対側には、帯電
したギャップ材に対して反対の極性に保持あるいはアー
ス状態にある電極板が配置されている場合には、噴射ノ
ズルと電極板との間に発生した電気力線に沿ってギャッ
プ材は進み、これらの間に配置された基板表面上に散布
されるので、ギャップ材は確実に基板上に散布される。
電極板と基板との間に間隙が形成されている場合に
は、電極板から基板を除材するとき、ギャップ材の帯電
により発生する電圧を低くできるため、散布されたギャ
ップ材の分布が乱れない。
基板表面の近傍に、ギャップ材の帯電状態を緩和また
は解除するイオン電荷層を有する場合にも、電極板から
基板を除材するときに、ギャップ材の帯電によって発生
するギャップ材の分布の乱れを防止できる。
電極板には基板のギャップ材が散布されるべき部分に
対応した微小な電極部を有している場合、例えば散布さ
れるべき部分に対応した位置で突出した電極部によっ
て、基板が支持されている場合には、必要不可欠な部分
にのみ、ギャップ材は散布される。従って、所定の位置
に散布でき、不要なギャップ材の消費が発生しない。
多角形の基板上にギャップ材を散布するときに、基板
の周囲におけるこれらの頂点に対応する位置に、帯電し
たギャップ材に対して反対の極性に保持された状態また
はアース状態にある補助電極を配置した場合には、その
補助電極によって形成された静電界内の電気力線によっ
て帯電したギャップ材は補助電極側に引かれる。よっ
て、散布ノズルの形状に係わらず、均一にギャップ材を
散布できる。
ギャップ材の散布経路の側面周囲が、ギャップ材と同
極性に帯電した内面壁になっており、外面壁は絶縁され
たカバーによって画成されている場合、また散布経路と
カバーの内面壁との間が、エアーナイフ層によって遮断
されている場合には、帯電したギャップ材はカバー内面
壁に付着・堆積しない。また、着脱可能な内面カバーを
備える構造になっている場合には、交換によって内面壁
を清浄な状態に維持できる。その結果、カバーの内面壁
に付着・堆積したギャップ材が基板表面上に脱落しな
い。
基板周囲には、前記ギャップ材の飛散を防止可能なマ
スク部を有しており、基板をマスク部よりギャップ材の
散布上流側で支持可能になっている場合には、ギャップ
材が散布される空間の外部にギャップ材が飛散すること
を防止できる。また、散布時にはマスク部に付着・堆積
したギャップ材が基板表上に二次付着することを防止で
き、散布品質の向上を実現できる。さらに、基板搬送手
段を備えている場合には、散布工程の自動化を実現でき
る。
散布ノズルと基板との間に、振動する金属メッシュ板
が配置されている場合には、振動によってさらにギャッ
プ材は拡散されて散布されるので、基板全体に均一にギ
ャップ材を散布できる。
基板には下方からギャップ材が散布される場合には、
ゴミやケバ等が基板の表面上に付着しにくいので、散布
品質の向上を実現できる。
〔符号の説明〕
1,51……散布装置 3,43,45,55,65,71,77,78′,79……パネル基板 4,46……ギャップ材 12……ギャップ材の供給部 14……ギャップ材の供給ユニット 15,61……攪拌ロータ 16……溝付フィードロータ 17……掻き出しプレート 21,52,63,67,75……散布室 22……散布部 23,54,66,68,78……散布ノズル 25……内面カバー 26,48,71′,77′,78,82……金属電極板 27……昇降ユニット 28,56,74……搬送ローラー 59……金属メッシュ 69……エアーナイフ層発生装置 76……DCイオンガン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−103365(JP,A) 特開 昭63−77025(JP,A) 特開 昭63−231317(JP,A) 特開 昭64−88430(JP,A) 特開 平3−2832(JP,A) 特開 平3−23420(JP,A) 特開 平3−81732(JP,A) 特開 平3−158829(JP,A) 特開 平3−158827(JP,A) 特開 平2−920(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1339 500

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の基板間に一定の間隔を保持するため
    のスペーサとしてのギャップ材を有する表示パネルの製
    造方法において、前記ギャップ材を順次供給し、供給さ
    れる前記ギャップ材を順次帯電させながら前記基板上に
    向けて散布することを特徴とする表示パネルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1において、帯電した前記ギャップ
    材を空気流によって吹き出すようにすることを特徴とす
    る表示パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】基板上にギャップ材を散布するためのギャ
    ップ材散布装置において、前記ギャップ材を順次供給す
    るためのギャップ材供給ユニットと、供給される前記ギ
    ャップ材を順次帯電させながら前記基板上に向けて散布
    する散布ノズルとを有することを特徴とするギャップ材
    散布装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記散布ノズルは空気
    流によって帯電された前記ギャップ材を吹き出すことを
    特徴とするギャップ材散布装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4において、前記ギャップ
    材供給ユニットは、前記ギャップ材を攪拌する攪拌室
    と、前記ギャップ材を前記散布ノズルへ排出する排出室
    とを有することを特徴とするギャップ材散布装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記攪拌室には攪拌ロ
    ータを備え、前記排出室には前記攪拌室から供給された
    前記ギャップ材を前記散布ノズルに供給する溝付フィー
    ドロータを備えて成ることを特徴とするギャップ材散布
    装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記ギャップ材供給ユ
    ニットには、前記排出室から前記ギャップ材を掻き出し
    前記散布ノズルに前記ギャップ材を排出する掻き出しプ
    レートを備えて成ることを特徴とするギャップ材散布装
    置。
  8. 【請求項8】請求項3乃至7のいずれかにおいて、前記
    ギャップ材供給ユニットと前記散布ノズルは一体化され
    ていることを特徴とするギャップ材散布装置。
  9. 【請求項9】請求項3乃至8のいずれかにおいて、前記
    攪拌ロータには複数の送り羽根が形成されてなり、前記
    送り羽根によって仕切られた前記攪拌室の隣接する内部
    空間を相互に連通する連通部が形成されていることを特
    徴とするギャップ材散布装置。
  10. 【請求項10】請求項3乃至9のいずれかにおいて、前
    記攪拌ロータ及び前記溝付フィードロータは、パルスモ
    ータによって駆動されることを特徴とするギャップ材散
    布装置。
  11. 【請求項11】請求項3乃至10のいずれかにおいて、イ
    オンガンと、このイオンガンの電源装置とを有し、前記
    イオンガンにより、散布される前記の帯電したギャップ
    材の帯電状態を緩和または解除するイオン電荷層が前記
    基板上の近傍に形成可能であることを特徴とするギャッ
    プ材散布装置。
  12. 【請求項12】請求項3乃至11のいずれかにおいて、前
    記基板を支持し、前記の帯電したギャップ材に対して反
    対の極性あるいはアース状態に保持されている電極板
    と、前記基板周囲には、前記ギャップ材の飛散を防止可
    能なマスク部と、前記電極板をギャップ材の散布方向に
    昇降させる昇降ユニットとを有しており、前記昇降ユニ
    ットにより、前記電極板が、前記基板を前記マスク部よ
    りギャップ材の散布方向上流側に支持する位置と、基板
    を前記マスク部よりも下流側に支持する位置とに移動可
    能になっていることを特徴とするギャップ材散布装置。
  13. 【請求項13】請求項3乃至12のいずれかにおいて、前
    記散布ノズルと前記基板との間のギャップ材散布経路に
    配置された金属メッシュ板と、この金属メッシュ板に振
    動を与える加振手段とを有することを特徴とするギャッ
    プ材散布装置。
  14. 【請求項14】請求項3乃至13のいずれかにおいて、前
    記散布ノズルは、前記基板の下方に配置されていること
    を特徴とするギャップ材散布装置。
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