JP3107419B2 - ドアロック解除装置 - Google Patents

ドアロック解除装置

Info

Publication number
JP3107419B2
JP3107419B2 JP20640491A JP20640491A JP3107419B2 JP 3107419 B2 JP3107419 B2 JP 3107419B2 JP 20640491 A JP20640491 A JP 20640491A JP 20640491 A JP20640491 A JP 20640491A JP 3107419 B2 JP3107419 B2 JP 3107419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
lock
displacement
unlocking
door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20640491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0525965A (ja
Inventor
貞雄 国分
久 青木
善之 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP20640491A priority Critical patent/JP3107419B2/ja
Publication of JPH0525965A publication Critical patent/JPH0525965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107419B2 publication Critical patent/JP3107419B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドアのロックを、キー
シリンダのロータにキーを差し込んで回すことにより解
除する構成のドアロック解除装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車にあって、そのドアは、手
動によりロックしたり、ロック解除したりすることがで
きるようになっている。
【0003】この手動式操作機構は、周知のように、ド
アに設けられたキーシリンダにイグニッションキーを差
し込んでそのロータを回すと、該ロータの回転方向に応
じて、リンク機構がドアロック機構にロック変位、或い
は解除変位を与えてドアをロックしたり、そのロックを
解除したりする構成のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の手動式操作機構は、キーシリンダのロータとロック
機構とがリンク機構により常時連結された状態となって
いるため、所有者以外の者がキーシリンダを操作してロ
ータを回すと、ロック解除される可能性が考えられる。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、不正な手段でキーシリンダーのロータ
を回してもドアのロックが解除されるおそれのないドア
ロック解除装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のドアロック解除装置は、キーシリンダを
備え、このキーシリンダのロータにキーを差し込んで該
ロータをロック方向及びロック解除方向に回すことによ
り、そのロータの回転に基づきドアのロック機構にロッ
ク変位及び解除変位を与えてロック及びロック解除させ
る手動式操作機構と、電動アクチュエータを備え、この
電動アクチュエータにより前記ロック機構に前記ロック
変位及び解除変位を与えてロック及びロック解除させる
電動式操作機構とを備えたドアロック解除装置におい
て、前記手動式操作機構を構成する部材のうち、前記ロ
ータ側に位置するロータ側構成部材と前記ロック機構側
に位置するロック機構側構成部材とを、両者間に隙間が
生ずるように且つその隙間内で前記ロータ側構成部材が
移動できるように連結したケーシング、及び前記両構成
部材間に設けられ電動アクチュエータにより駆動されて
前記ロータ側構成部材が前記隙間内で移動できる遮断状
態とその移動を拘束する連結状態とを現出する変位伝達
部材とを備え、前記ロータがロック方向に回された時の
前記ロータ側構成部材の変位を前記ロック機構側構成部
材に前記ケーシングを介して伝達し、前記ロータがロッ
ク解除方向に回された時の前記ロータ側構成部材の変位
を、前記変位伝達部材が前記連結状態にあるとき前記ロ
ック機構側構成部材に前記ケーシングの一体的移動を伴
って伝達し、前記遮断状態にあるとき前記ロック機構側
構成部材に伝達しないようにし、前記ロック機構がロッ
ク状態にあるときには前記変位伝達部材が前記遮断状態
になるインヒビット機構と、受信した信号が特定の信号
であるとき、前記変位伝達部材が連結状態を現出する
うに、その電動アクチュエータを動作させる受信信号判
別手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】ドアのロックを解除させるための操作者の操作
に基づいて信号が発せられると、その信号が特定の信号
であった場合に限り、インヒビット機構の電動アクチュ
エータが動作して該インヒビット機構を連結状態にす
る。そこで、キーによりキーシリンダのロータを回す
と、該ロータの回転に基づき、手動式操作機構がロック
機構に解除変位を与え、ドアのロックを解除する。
【0008】このロック解除時において、ロック解除信
号発生手段から信号を発しなかったり、或いは発しても
特定の信号と異なる内容の信号であった場合には、イン
ヒビット機構は遮断状態のままにされるから、ロータを
回しても、ロック機構に解除変位が与えられることはな
く、ドアのロックは解除されない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を自動車に適用した一実施例に
つき図1ないし図6を参照しながら説明する。
【0010】図2において、1は図示しないドアに設け
られたロック機構であり、このロック機構1はロック変
位が与えられると、車体側の施錠部と係合してドアを閉
状態にロックし、ロック変位とは逆方向の解除変位が与
えられると、そのロックを解除するように構成されてい
る。かかるロック機構1は電動および手動の双方で操作
できるようになっている。
【0011】まず、ロック機構1を電動で操作する電動
式操作機構2は、電動アクチュエータとしてロック用の
電磁石3とロック解除用の電磁石4とを備えている。そ
して、運転席側のドアに設けられた図1に示すドアロッ
ク・アンロックスイッチ5により、ロック用電磁石3に
通電すると、図示しない可動鉄心がこのロック用電磁石
3に吸引されて変位し、ロック機構1にロック変位を与
えてドアを閉状態にロックするように構成されている。
また、ドアロック・アンロックスイッチ5により、ロッ
ク解除用電磁石4に通電すると、図示しない可動鉄心が
このロック解除用電磁石4に吸引されてロック時とは逆
方向に変位し、ロック機構1に解除変位を与えてドアの
ロックを解除するように構成されている。
【0012】また、ロック機構1を手動により操作する
本発明に係る手動式操作機構6は図示しないドアに設け
られたキーシリンダ7を手動操作源としている。このキ
ーシリンダ7のロータケース8にはロータ9が回動可能
に設けられており、このロータ9にはキー挿入口9aか
らイグニッションキー10を差し込むことができるよう
になっている。そして、このロータ9は、イグニッショ
ンキー10により、中立位置から矢印Aで示すロック方
向およびこれとは反対の矢印Bで示すロック解除方向に
回動操作されるようになっている。このロータ9のロッ
ク方向およびロック解除方向の回動運動は、リンク機構
11を介してロック機構1にロック変位及び解除変位と
して与えられる。
【0013】上記リンク機構11は、キーシリンダ7の
ロータ9の後端部に固定された旋回アーム12と、ロッ
ク機構1側に設けられた旋回アーム13と、これら両旋
回アーム12および13間を連結するように設けられた
上ロッド14及び下ロッド15とを備えている。そし
て、ロータ9が矢印Aで示すロック方向に回動されて旋
回アーム12が同方向に旋回すると、上ロッド14が矢
印Cで示す引き方向に移動される。また、ロータ9が矢
印Bで示すロック解除方向に回動操作されて旋回アーム
12が同方向に旋回すると、上ロッド14が矢印Cとは
反対の矢印Dで示す押し方向に移動されるように構成さ
れている。
【0014】上記上ロッド14と下ロッド15との間に
は、インヒビット機構16が設けられている。このイン
ヒビット機構16は、ロータ9がロック解除方向に回動
操作されたときの上ロッド14の押し方向の移動変位を
下ロッド15に伝達したり、下ロッド15に伝達されな
いようにしたりするものである。
【0015】このインヒビット機構16の具体的構成を
示す図3において、17はケーシングとしてのスリーブ
であり、このスリーブ17の両端部内側にロータ側構成
部材である上ロッド14およびロック機構側構成部材で
ある下ロッド15の端部が軸方向に隙間をもって対向す
るようにスライド可能に挿入されている。そして、これ
ら両ロッド14および15の端部には径大部14aおよ
び15aが形成されており、この径大部14aおよび1
5aがスリーブ17の端部に係止されることにより、両
ロッド14および15がスリーブ17から抜け出ること
のないように構成されている。この構成において、上下
両ロッド14および15の径大部14aおよび15aは
離されていて、両ロッド14および15はその径大部1
4aおよび15a間に生ずる隙間内で移動できるように
スリーブ17によって連結された状態となっている。
【0016】上記スリーブ17の中央部には、電動アク
チュエータとして正逆回転可能に構成された両軸形のモ
ータ18が配設されおり、その回転軸18aの両端部に
ねじ棒19および20が固定されている。これら両ねじ
棒19および20の雄ねじは巻き方向が互いに逆となる
ように形成されており、このねじ棒19および20には
スリーブ17内の軸方向両側にスライド可能に嵌合され
たナット部材21および22が螺合されている。なお、
ナット部材21および22は外周部に突設された突条部
21aおよび22aをスリーブ17の内周面に軸方向に
延びるように形成された溝17aに係合させることによ
り、回り止め状態になっている。
【0017】そして、モータ18が正方向に回転する
と、両ナット部材21および22がそれぞれ矢印Eおよ
びFで示す開き方向にスライドする。すると、図3に示
すように両ナット部材21および22が上ロッド14お
よび下ロッド15の径大部14aおよび15aに当接し
て当該径大部14aおよび15aをスリーブ17の両端
部に押し付け、これにより上ロッド14と下ロッド15
との間の隙間をなくして上ロッド14と下ロッド15と
一体に上下できるように連結した状態となる。
【0018】この連結状態では、上ロッド14が矢印D
で示す押し方向に移動すると、その移動変位がナット部
材21、ねじ棒19、回転軸18a、ねじ棒20および
ナット部材22を順に介して下ロッド15に伝達され、
当該下ロッド15が同方向に移動する。この下ロッド1
5の押し方向移動により、旋回アーム13が矢印G方向
に旋回されてロック機構1に解除変位を与える。上記ナ
ット部材21、ねじ棒19、回転軸18a、ねじ棒20
およびナット部材22は上ロッド14の矢印D方向への
移動を下ロッド15に伝達する変位伝達部材として機能
する。
【0019】また、モータ18が逆方向に回転すると、
両ナット部材21および22がそれぞれ矢印EおよびF
とは反対の閉じ方向にスライドする。すると、図4に示
すように、両ナット部材21および22と両ロッド14
および15の径大部14aおよび15aとの間に隙間が
じ、上ロッド14および下ロッド15の連結が遮断さ
れた状態となる。この遮断状態では、上ロッド14が矢
印Dで示す押し方向に移動しても、該上ロッド14が単
独でスライドするのみで、その移動変位は下ロッド15
には伝達されない。従って、ロータ9がロック解除方向
に回動しても、リンク機構11はロック機構1に解除変
位は与えないようにされる。
【0020】以上のことから、リンク機構11は、イン
ヒビット機構16が連結状態にあるときに限り、前記ロ
ータ9のロック解除方向の回動に基づきリンク機構11
に解除変位を与えてロックを解除することとなる。そし
て、このインヒビット機構16はロック機構1がロック
状態にあるときには、遮断状態にあるように構成されて
いる。
【0021】ちなみに、ロータ9が矢印Aで示すロック
方向に回動操作された場合の上ロッド14の移動方向は
引き方向であるから、インヒビット機構16が連結状態
および遮断状態のいずれにあっても、上ロッド14の引
き方向の移動はスリーブ17を介して下ロッド15に伝
達される。そして、下ロッド15が矢印Cで示す引き方
向に移動すると、旋回アーム13が矢印Gとは反対方向
に旋回されてロック機構1にロック変位を与える。従っ
て、ロータ9がロック方向に回動操作された場合には、
インヒビット機構16が連結状態および遮断状態のいず
れにあっても、ロック機構1をロック動作させることが
できる。
【0022】しかして、前記イグニッションキー10に
は、ロック解除信号発生手段として図示しない発信機が
設けられていると共に、この発信機を発信動作させるた
めのロック側の操作釦23とロック解除側の操作釦24
とが設けられている。また、図示はしないが、イグニッ
ションキー10には電池が収納されており、発信機はそ
の電池を電源としている。そして、操作釦23,24を
操作すると、発信機が発信動作してイグニッションキー
10からロック指令およびロック解除指令を空中伝播信
号、例えば電波信号にして発信するように構成されてい
る。そして、その電波信号は図1に示す自動車のアンテ
ナ25に受信される。なお、電波信号は数十ビットのコ
ード信号として構成され、そのコードの内容はロック指
令とロック解除指令とでは異なり、且つロック指令とロ
ック解除指令はそれぞれ自動車毎に特定のコードに設定
されている。
【0023】さて、アンテナ25により受信された電波
信号は受信信号判別手段としてのコード判別回路26に
伝送される。このコード判別回路26は、受信した電波
信号のコードがその自動車に定められた特定のコードで
あるか、且つそのコードがロック指令であるかロック解
除指令であるかを判別する。そして、特定のコードであ
った場合、ロック指令に対しては、電動式操作機構2の
ロック用電磁石3に通電してロック機構1をロック動作
させる。また、ロック解除指令に対しては、電動式操作
機構2のロック解除用電磁石4に通電してロック機構1
をロック解除動作させると共に、インヒビット機構16
のモータ18を正方向に回転させてインヒビット機構1
6を連結状態にするように構成されている。
【0024】一方、電動式操作機構2のロック解除用電
磁石4はキーシリンダ7のロータ9を自動車毎に設定さ
れた所定の回転パターンで回転操作することによっても
通電されるようになっている。すなわち、ロータ9のキ
ー挿入口9aには図5に示すようにイグニッションキー
10の差し込みにより開放するシャッタ27が設けられ
ている。そして、このシャッタ27の開動作に連動して
動作するシャッタスイッチ28が設けられており、この
シャッタスイッチ28をロータ9にイグニッションキー
10が差し込まれていることを検出する検出手段として
機能させるように構成している。
【0025】また、ロータ9の後端部には、図6に示す
ように突片9bが突設されている。そして、ロータケー
ス8にはロータ9が中立位置から正方向たるロック方向
および逆方向たるロック解除方向に回転されたことを検
出する信号発生手段としての例えば近接スイッチからな
る正回転検出スイッチ29および逆回転検出スイッチ3
0が設けられている。
【0026】上記シャッタスイッチ28、正回転検出ス
イッチ29および逆回転検出スイッチ30の検出信号
は、図1に示すように、ロータ回転パターン判別手段と
してのロータ回転パターン判別回路31に入力される。
回転パターン判別回路31は、シャッタスイッチ28か
ら検出信号が入力されている間に、すなわちイグニッシ
ョンキー10がロータ9に差し込まれてから抜き出され
るまでの間に、正回転検出スイッチ29および逆回転検
出スイッチ30がどの様な順序で動作したかを検出する
ことにより、ロータ9がどの様なパターンで回転された
かを検出する。そして、ロータ回転パターン判別回路3
1は、検出したロータ9の回転パターンがその自動車に
定められた特定の回転パターンと一致した場合には、電
動式操作機構2のロック解除用電磁石4に通電するよう
に構成されている。
【0027】次に上記構成の作用を説明する。
【0028】運転者が自動車から離れる際、ドアをロッ
クすべくイグニッションキー10のロック側の操作釦2
3を操作したとする。すると、イグニッションキー10
からロック指令が電波信号として発せられ、その電波信
号はアンテナ25により受信されてコード判別回路26
に伝送される。コード判別回路26は、その電波信号が
特定のコードであった場合に限り、電動式操作機構6の
ロック用電磁石3に通電する。これにてロック機構1に
ロック変位が与えられてドアが閉状態にロックされると
共に、このロック機構1のロック動作に連動してインヒ
ビット機構16のモータ18が逆方向に回転し、該イン
ヒビット機構16を遮断状態にする。
【0029】さて、自動車を運転すべくドアのロックを
解除するには、イグニッションキー10のロック解除側
の操作釦24を操作する。すると、イグニッションキー
10からロック解除指令が電波信号として発せられ、そ
の電波信号は上述したと同様にしてコード判別回路26
により解読される。そして、その電波信号が特定コード
の信号であった場合には、コード判別回路26は、電動
式操作機構2のロック解除用電磁石4に通電すると共
に、インヒビット機構16のモータ18を正方向に回転
させて該インヒビット機構16を連結状態とする。この
ロック解除用電磁石4の通電により、ロック機構1に解
除変位が与えられ、ドアのロックが解除される。
【0030】電波信号が特定コードでなかった場合に
は、コード判別回路26はロック解除用電磁石4に通電
せず、インヒビット機構16のモータ18を正方向に回
転させることもない。従って、ロック機構1はロック状
態のままとなり、ドアを開くことはできない。
【0031】ところで、ドアがロックされている場合に
おいて、運転者以外の者がドアのロックを解除しようと
して、キーシリンダ7のロータ9に異物を差し込んでロ
ック解除方向に回動させたとする。すると、旋回アーム
12が矢印Bで示すロック解除方向に旋回して上ロッド
14を矢印Dで示す押し方向に移動させる。しかしなが
ら、インヒビット機構16は図4に示す遮断状態にあっ
て、上ロッド14とナット部材21との間には隙間が存
在しているため、上ロッド14はスリーブ17に対して
単独でスライドし、その移動変位は下ロッド15には伝
達されない。このため、ロータ9がロック解除方向に回
動操作されても、ロック機構1はロック状態のままとな
り、ドアを開くことはできない。
【0032】従って、イグニッションキー10から発せ
られる電波信号が特定のコードでない限り、インヒビッ
ト機構16は連結状態に切り替えられないので、手動式
操作機構6が設けられていても、この手動式操作機構6
により不正にドアのロックを解除することはできない。
【0033】一方、電動式操作機構2のロック解除用電
磁石4が故障した場合には、このロック解除用電磁石4
ではロック機構1のロックを解除することができなくな
る。このような場合には、手動式操作機構6によりドア
のロックを解除する。そのためには、まずイグニッショ
ンキー10からロック解除指令を電波信号として発す
る。すると、上述したと同様にしてインヒビット機構1
6のモータ18が正方向に回転して該インヒビット機構
16を連結状態とする。
【0034】そこで、イグニッションキー10をロータ
9に差し込んでロック解除方向に回動操作する。する
と、旋回アーム12が同方向に回動して上ロッド14を
押し方向に移動させるため、その押し方向の移動変位は
連結状態にあるインヒビット機構16を介して下ロッド
15に伝達され、該下ロッド15が押し方向に移動され
る。この下ロッド15の押し方向の移動により、旋回ア
ーム13が矢印G方向に回動されてロック機構1に解除
変位を与える。これにより、ロック機構1がロック解除
動作し、ドアのロックを解除する。従って、電動式操作
機構2が故障しても、手動式操作機構6によりロック機
構1をロック解除動作させることができるものである。
【0035】また、長期使用により発振機の電源たる電
池が消耗して電力が失われると、イグニッションキー1
0から電波信号を発信できなくなる。このため、電波信
号によってはドアのロックを解除できなくなる。このよ
うな場合には、イグニッションキー10をキーシリンダ
7のロータ9に差し込んで、該ロータ9を特定の回転パ
ターンでもって正方向および逆方向に回動操作する。す
ると、正回転検出スイッチ29および逆回転検出スイッ
チ30から検出信号が出力され、これに基づいてロータ
回転パターン判別回路31がロータ9の回転パターンを
検出する。そして、そのロータ9の回転パターンが特定
のパターンであった場合には、ロータ回転パターン判別
回路31が電動式操作機構2のロック解除用電磁石4に
通電し、これにてロック機構1がロック解除動作してド
アのロックを解除する。ところで、本実施例では、スリ
ーブ17を手動式操作機構6の途中に設け、このスリー
ブ17にインヒビット機構16を設けるようにしてい
る。このため、インヒビット機構16を図示しないドア
に取り付ける構成を採用する場合とは異なり、例えば、
既存の手動式操作機構において1本であったロッドを切
断して上ロッドと下ロッドとに分け、それら上下両ロッ
ド間にスリーブ17を設けて本実施例のインヒビット機
構16のように構成する等、ロック機構1を改造しなく
とも、既存の手動式操作機構の比較的簡単な改造により
インヒビット機構16を設けることができ、コスト的に
有利となる。
【0036】なお、上記実施例では、ロック解除指令の
電波信号によりインヒビット機構16を連結状態にする
ように構成したが、これはロック解除指令とは異なるコ
ードの電波信号によりインヒビット機構16を連結状態
にするようにしても良い。
【0037】また、上記実施例では、電池の消耗に対処
するために、ロータ9の回転パターンが特定パターンで
あったとき、ロータ回転パターン判別回路31により電
動式操作機構2のロック解除用電磁石4に通電してロッ
ク解除するように構成したが、これはインヒビット機構
16のモータ18を正方向に回転させて該インヒビット
機構16を連結状態とし、手動にてロック解除する構成
としても良い。
【0038】更に、上記実施例では、空中伝播信号を電
波信号としたが、これは超音波信号、赤外線信号などで
あっても良い。
【0039】また、ロック解除信号発生手段としては、
空中伝播信号を発する発信機ばかりでなく、例えばイグ
ニッションキー10に多数の細孔を形成する一方、キー
シリンダ7側に投受光装置を設け、イグニッションキー
10をキーシリンダ7に差し込んだとき、細孔を通過し
た光を受けて特定の信号を発する構成のものであっても
良い。
【0040】更に、コード判別回路26、ロータ回転パ
ターン判別回路31の機能はマイクロコンピュータによ
るプログラム制御によって行うようにしても良い。
【0041】図7ないし図10は本発明に係るインヒビ
ット機構の他の実施例を示すもので、これらの図に上記
一実施例で説明した部分と同一部分には同一符号を付し
て異なる部分のみを説明する。
【0042】このインヒビット機構32のケーシングと
してのケース33の内底部には、中空のねじ棒34が固
定されている。このねじ棒34には中空棒状のナット部
材35が螺合されており、このナット部材35の下端部
に歯車36が形成されている。また、ケース33内には
電動アクチュエータとして正逆回転可能に構成されたモ
ータ37が配設され、その回転軸37aにはナット部材
35の歯車36に噛合する長尺な歯車38が固定されて
いる。
【0043】一方、インヒビット機構32のケース33
の下端部には、連結片39が一体に突設されており、こ
の連結片39の先端部に突設された軸部39aがロック
機構1側の旋回アーム13に連結されている。また、キ
ーシリンダ7のロータ9側の旋回アーム12に連結され
たロッド40が、ケース33の上端部からナット部材3
5およびねじ棒34内にスライド可能に挿入されてい
る。そして、このロッド40には、ケース33の上端部
とナット部材35の上端部との間に位置する径大部40
aが形成されている。ここで、ロータ側構成部材として
のロッド40とロック機構側構成部材としての連結片3
9とは、両者間に隙間が生ずるように離されていてその
隙間内で移動できるようにケース33によって連結され
た状態となっている。
【0044】このように構成されたインヒビット機構3
2において、モータ36が正方向に回転すると、その回
転が歯車38を介して歯車36に伝えられ、ナット部材
35が回転する。すると、ナット部材35が歯車36を
歯車38に対しスライドさせながら矢印Hで示す上方向
に移動してロッド40の径大部40aをケース33の上
端部との間に挟み付け、ロッド40とケース33との間
を連結した状態とする。この連結状態では、ロッド40
が矢印Dで示す押し方向に移動すると、その移動変位が
変位伝達部材としてのナット部材35およびねじ棒34
を介してケース33に伝達され、ケース33が同方向に
移動する。これにより、旋回アーム13が矢印G方向に
旋回されてロック機構1に解除変位を与える。
【0045】モータ36が逆方向に回転すると、ナット
部材35が回転し、歯車36を歯車38に対しスライド
させながら矢印Hとは反対の下方向に移動する。する
と、図10に示すように、ナット部材35とロッド40
の径大部40aとの間に隙間が生じ、ロッド40とケー
ス33との間の連結を遮断した状態とする。この遮断状
態では、ロッド40が矢印Dで示す押し方向に移動する
と、ロッド40が単独でスライドするのみで、その移動
変位はケース33には伝達されず、ロック機構1がロッ
クを解除することはない。
【0046】このように構成しても前記一実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0047】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、インヒビット機構の具体
的構成としては他に種々考えられ、その駆動源たる電動
アクチュエータもモータに限らず、電磁石などであって
も良く、またインヒビット機構としてはロータ9の回動
運動を旋回アーム12に伝達する部分に設け、ロータ9
の回転を旋回アーム9に伝達したり伝達しないようにし
たりする構成のものであっても良く、更には自動車のド
アロック解除装置に限らず、ドアのロック解除をする装
置一般に広く適用できる等、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更して実施することができるものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、手
動式操作機構に、キーシリンダのロータがロック解除方
向に回されたとき、ロック機構に解除変位を与えないよ
うにする遮断状態とロック機構に解除変位を与える連結
状態とに切り替えるインヒビット機構を設け、受信信号
判別手段の受信信号が特定の信号であると判断されたと
き、インヒビット機構が連結状態となるように構成した
ことにより、ロック解除信号発生手段から信号が発せら
れなかったり、或いは発しても特定の信号と異なる内容
の信号であった場合には、インヒビット機構は遮断状態
のままにされるから、ロータを回しても、ロック機構に
解除変位が与えられることはなく、不正な手段でロータ
を回してもドアのロックが解除されるおそれがない。
た、インヒビット機構は手動式操作機構の構成部品に設
けられるケーシングに設けられるから、既存の手動式操
作機構に、その大幅な改造をすることなく設けることが
できる等の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の機械的および電
気的結合構成図
【図2】ロック機構の手動式操作機構を示す概略構成図
【図3】インヒビット機構を連結状態で示す拡大縦断面
【図4】インヒビット機構を遮断状態で示す拡大縦断面
【図5】ロータのシャッタとそのスイッチとの関連構成
を示す拡大斜視図
【図6】ロータの回転方向を検出するためのスイッチ構
成図
【図7】本発明の他の実施例を示すインヒビット機構の
縦断面図
【図8】図7の I−I 線に沿う縦断面図
【図9】図7のII−II線の矢印方向から見た横断面図
【図10】図7とは異なる状態で示すインヒビット機構
の縦断面図
【符号の説明】
1はロック機構、2は電動式操作機構、3はロック用電
磁石、4はロック解除用電磁石、6は手動式操作機構、
7はキーシリンダ、9はロータ、10はイグニッション
キー、11はリンク機構、12,13は旋回アーム、1
4は上ロッド(ロータ側構成部材)、15は下ロッド
(ロック機構側構成部材)、16はインヒビット機構、
17はスリーブ(ケーシング)、18はモータ(電動ア
クチュエータ)、18aは回転軸(変位伝達部材)、1
9,20はねじ棒(変位伝達部材)、21,22はナッ
ト部材(変位伝達部材)、26はコード判別回路(受信
信号判別手段)、28はシャッタスイッチ、29,30
は正回転,逆回転検出スイッチ、31はロータ回転パタ
ーン判別回路、32はインヒビット機構、33はケース
(ケーシング)、37はモータ(電動アクチュエー
タ)、39は連結片(ロック機構側構成部材)、40は
ロッド(ロータ側構成部材)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 善之 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−201282(JP,A) 特開 平1−234613(JP,A) 特開 昭61−237778(JP,A) 特開 昭63−184676(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーシリンダを備え、このキーシリンダ
    のロータにキーを差し込んで該ロータをロック方向及び
    ロック解除方向に回すことにより、そのロータの回転に
    基づきドアのロック機構にロック変位及び解除変位を与
    えてロック及びロック解除させる手動式操作機構と、 電動アクチュエータを備え、この電動アクチュエータに
    より前記ロック機構に前記ロック変位及び解除変位を与
    えてロック及びロック解除させる電動式操作機構と を備
    えたドアロック解除装置において、 前記手動式操作機構を構成する部材のうち、前記ロータ
    に位置するロータ側構成部材と前記ロック機構側に位
    置するロック機構側構成材とを、両者間に隙間が生ず
    るように且つその隙間内で前記ロータ側構成部材が移動
    できるように連結したケーシング、及び前記両構成部材
    間に設けられ電動アクチュエータにより駆動されて前記
    ロータ側構成部材が前記隙間内で移動できる遮断状態と
    その移動を拘束する連結状態とを現出する変位伝達部材
    とを備え、前記ロータがロック方向に回された時の前記
    ロータ側構成部材の変位を前記ロック機構側構成部材に
    前記ケーシングを介して伝達し、前記ロータがロック解
    除方向に回された時の前記ロータ側構成部材の変位を、
    前記変位伝達部材が前記連結状態にあるとき前記ロック
    機構側構成部材に前記ケーシングの一体的移動を伴って
    伝達し、前記遮断状態にあるとき前記ロック機構側構成
    部材に伝達しないようにし、前記ロック機構がロック状
    態にあるときには前記変位伝達部材が前記遮断状態にな
    インヒビット機構と、 受信した信号が特定の信号であるとき、前記変位伝達部
    材が連結状態を現出するように、その電動アクチュエー
    タを動作させる受信信号判別手段とを設けたことを特徴
    とするドアロック解除装置。
JP20640491A 1991-07-23 1991-07-23 ドアロック解除装置 Expired - Lifetime JP3107419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20640491A JP3107419B2 (ja) 1991-07-23 1991-07-23 ドアロック解除装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20640491A JP3107419B2 (ja) 1991-07-23 1991-07-23 ドアロック解除装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0525965A JPH0525965A (ja) 1993-02-02
JP3107419B2 true JP3107419B2 (ja) 2000-11-06

Family

ID=16522801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20640491A Expired - Lifetime JP3107419B2 (ja) 1991-07-23 1991-07-23 ドアロック解除装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107419B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6387226B2 (ja) * 2013-11-06 2018-09-05 太陽誘電株式会社 複合基板

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2526232B2 (ja) * 1987-02-14 1996-08-21 株式会社 本田ロック 車両の盗難防止装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0525965A (ja) 1993-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4837567A (en) Security system for a motor vehicle
JP2008267138A (ja) 車両ドアラッチ装置用選択型ワンモーション開扉機構
JPH0771152A (ja) 自動車ドア用中央制御式ロック装置
US5582448A (en) Switch mechanism for a vehicle door locking device
JPH0813882A (ja) アンチセフト機構付ドアロック装置
US6406072B1 (en) Drive device for an electrically operated lock
JP2009041216A (ja) ドアロック装置
EP0527336B1 (en) Door unlocking device
JP3107419B2 (ja) ドアロック解除装置
CN108756533A (zh) 一种汽车电动门锁结构
JP2665418B2 (ja) ドアロック解除装置
CN107710366B (zh) 主要用于车辆的启动/停止开关***
JP3503108B2 (ja) 自転車用リモコン式オート錠前の安全装置
KR100383974B1 (ko) 테일게이트의 어린이 보호용 잠금장치
JPH0537404A (ja) 発信装置
JPS588443A (ja) 自動車のステアリングロック装置
JP2005282095A (ja) ドアロック装置
JP2536587Y2 (ja) ドアロック解除装置
US5898231A (en) Anti-theft device for a vehicle
JPH0548471A (ja) 発信装置
RU2228859C2 (ru) Автоматическая противоугонная система транспортного средства
CA2264668C (en) Double locking vehicle door latch
JPH07145682A (ja) ドアロック駆動装置
JP4304094B2 (ja) 車両用ドアラッチアクチュエータ
JPH088216Y2 (ja) 自動車用ドアロックの解錠操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080908

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090908

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110908

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term