JP3107341B2 - 鉄道車両走行車輪検査装置 - Google Patents

鉄道車両走行車輪検査装置

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JP3107341B2
JP3107341B2 JP06032076A JP3207694A JP3107341B2 JP 3107341 B2 JP3107341 B2 JP 3107341B2 JP 06032076 A JP06032076 A JP 06032076A JP 3207694 A JP3207694 A JP 3207694A JP 3107341 B2 JP3107341 B2 JP 3107341B2
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英昭 佐々木
雄一 秋濱
秋夫 庄司
正祥 川崎
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日立テクノエンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両走行車輪検査
装置に係り、特に鉄道車両の走行車輪のフランジの厚さ
を非接触で計測して、車輪のフランジの摩耗状況を正確
に把握することができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両の走行車輪(以下、車輪と略記
する)は、その内側部分のフランジに案内されてレ−ル
面上を走行しているが、特に、曲線通過時にはフランジ
外面とレ−ル内側面との間に横圧とすべりが発生し、徐
々にフランジに摩耗が生ずる。この車輪のフランジの摩
耗がさらに進み、一定限界を越えると車両が脱線すると
いう重大事故につながるので、常時この車輪のフランジ
の摩耗状況を監視しておかなければならない。
【0003】そのため従来から、鉄道車両の検査、修理
時にこの車輪のフランジの摩耗量を特殊なゲ−ジやノギ
スなどによって計測している。しかしながら、この場
合、多くの人手と労力を要していた。
【0004】そのため、特公昭57−37801号公報
に見られるように接触子を車輪のフランジに当てがっ
て、接触子の移動具合を差動変圧器に伝え電気信号に変
換して人手と労力を軽減することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
の接触式の摩耗検査装置では、車輪がレ−ル面上をいく
ら滑らかに走行すると云っても、車輪が測定治具に当る
際に測定治具に振動や摩耗やずれなどが生じ、測定精度
は次第に低下する等の問題がある。また、車輪が測定治
具に直接当るので、測定治具の耐久性に問題がある。さ
らに、測定治具の寿命の点で保守が必要となり、大幅な
人手と労力の軽減上に問題がある。
【0006】本発明の目的は、車輪のフランジの摩耗状
況を正確に把握することができ、また装置の耐久性が向
上し、さらに装置の保守による人手と労力を軽減できる
鉄道車両走行車輪検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の鉄道車両走行車輪検査装置は、レールの外
側に設置され、該レール上を走行する鉄道車両の車輪の
外側のフランジ面までの距離を非接触で計測してその計
測結果を出力する第1距離センサと、上記レールの内側
に設置され、上記車輪の内側のバック面までの距離を非
接触で計測してその計測結果を出力する第2距離センサ
と、上記車輪の速度を検出する速度検出部と、上記第1
距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測結果およ
び上記第1距離センサと第2距離センサとの距離のデー
タから上記車輪のフランジの厚さを演算し、また、上記
第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測結果
及び前記速度検出部で得られた検査対象の車輪の速度と
経過時間とから該車輪のフランジのうち、上記第1距離
センサと第2距離センサで上記距離を計測した箇所であ
る各部位の位置を計算し、該車輪のフランジの各部位の
位置と上記演算で得られた車輪のフランジの厚さとから
該車輪のフランジの形状を再現する処理部と、上記処理
部で得られた車輪のフランジの厚さと再現した該車輪の
フランジの形状を表示する手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0008】
【作用】本発明は、第1距離センサ及び第2距離センサ
により、非接触の状態で、第1距離センサから車輪のフ
ランジ外面までの距離及び第2距離センサから車輪の内
面までの距離を計測することができ、また、処理部によ
り、第1距離センサの計測結果及び第2距離センサの計
測結果及び第1距離センサと第2距離センサの間の距離
から車輪のフランジの厚さを演算できる。すなわち、図
3及び図6に示すように、第1距離センサ及び第2距離
センサは予め一定の距離L0に設置されており、第1距
離センサから車輪のフランジ外面までの距離L1及び第
2距離センサから車輪の内面までの距離L2を測定する
ことにより、車輪のフランジの厚さdは次式(1)で演
算できる。 d=L0−(L1+L2)……(1) このように、本発明は、非接触状態で車輪のフランジの
厚さを計測することができるので、接触状態で車輪のフ
ランジの厚さを計測する従来の装置の諸問題を解決して
車輪の摩耗状態を正確に把握することができる。すなわ
ち、本発明は、非接触状態で計測した車輪のフランジの
厚さと車輪の速度検出部により得られたフランジの
ち、上記第1距離センサと第2距離センサで上記距離を
計測した箇所である各部位の位置とから該車輪のフラン
ジの形状を再現して車輪の摩耗状況を正確に把握するこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の鉄道車両走行車輪検査装置の
実施例のうちの2例を添付図面を参照して説明する。図
1乃至図4は本発明の鉄道車両走行車輪検査装置の第1
の実施例を示す。
【0010】図1において、100はレール11上を走
行する鉄道車両である。10は上記鉄道車両100の走
行車輪である。この車輪10は、図3に示すように、外
面側の部分から内面側の部分までの外周面の外径が徐々
に大となるように形成された踏面101と、内面側の部
分に一体に設けたフランジ102とからなる。上記フラ
ンジ102の外周面は、上記踏面101から連続し、か
つ内側から外側に行くに従って肉厚が徐々に薄くなるよ
うな凸曲面をなす。なお、上記車輪10の外側のフラン
ジ面10aをフランジ外面と称し、また上記車輪10の
内側のフランジ面(車輪10の内側のバックゲージ面)
10bを車輪内面と称する。上記車輪10の踏面101
がレール11の上面の踏面(レール面)11a上を走行
し、かつ上記車輪10のフランジ外面10aがレール1
1の内側の側面上を案内される。
【0011】1a及び1bはレ−ル11の外側と内側に
設置し、レ−ル11上を走行してきた鉄道車両100の
車輪10との距離(センサからの最短距離)を測定する
非接触式の第1距離センサ及び第2距離センサである。
この第1距離センサ1aは、図2及び図3に示すよう
に、レール11の外側に設置され、車輪10のフランジ
外面10aまでの距離L1 を計測してその計測結果L1
を出力するものである。また、上記第2距離センサ1b
は、同じく図2及び図3に示すように、上記レール11
の内側に設置され、車輪内面10bまでの距離L2 を計
測してその計測結果L2 を出力するものである。この距
離センサ1a、1bとしては、内部のコイルに高周波電
流を流して高周波磁界を発生させ、この磁界内に測定対
象の金属が入ってくると電磁誘導作用によって金属表面
に渦電流が発生し、この渦電流の大小でセンサと対象物
の距離を測定することを利用した渦電流式変位センサ
や、発光ダイオ−ドや半導体レ−ザを用いた発光素子と
光位置検出素子の組合せで構成された光学式変位センサ
や、超音波を測定対象物に向けて発射し、その音波が対
象物から反射波として戻ってくるまでの時間を計測する
ことでセンサと対象物の距離を測定する超音波式変位セ
ンサ等が利用できる。各距離センサ1a、1bはこれら
から発せられる光等がレ−ル11で遮られないようにレ
−ル11の踏面11aより高い位置に取り付けられてい
る。また、この第1距離センサ1aの設置高さと第2距
離センサ1bの設置高さとは、同一であっても良いし、
また異なっていても良い。
【0012】図2において、2a、2bは第1増幅部、
第2増幅部である。この第1増幅部2a及び第2増幅部
2bは、上記第1距離センサ1a及び第2距離センサ1
bにそれぞれ接続されており、その第1距離センサ1a
及び第2距離センサ1bからの出力L1 及びL2 を増幅
するものである。
【0013】図2において、3a、3bは第1A/D変
換部、第2A/D変換部である。この第1A/D変換部
3a及び第2A/D変換部3bは、上記第1増幅部2a
及び第2増幅部2bに接続されており、その第1増幅部
2a及び第2増幅部2bからの増幅された出力L1 及び
L2 を逐次A/D変換するものである。
【0014】5は上記第1距離センサ1a及び第2距離
センサ1bによってフランジの厚さが計測される車輪1
0の速度(鉄道車両100の進行方向Aに沿った車輪1
0の移動速度)を検出する速度検出部である。この速度
検出部5は、例えば上記距離センサ1a、1bのような
渦電流式、光学式、超音波式のもので、図1及び図2に
示すように、2個の検出部5a、5bを上記第1距離セ
ンサ1a及び第2距離センサ1bの前方(鉄道車両10
0の進行方向Aに対して手前)に配置してなる。この速
度検出部5は、上記2個の検出部5a、5b間(一方の
検出部5aから他方の検出部5bまでの間)を通過する
車輪10の通過時間からその車輪10の速度を得るもの
である。また、この速度検出部5は、検査対象の車
0が2個の検出部5a、5b間を通過する時の経過時間
を得るものである。
【0015】図2において、4a、4bは第1制御部、
第2制御部である。この第1制御部4a及び第2制御部
4bは、上記第1A/D変換部3a及び第2A/D変換
部3bに接続されており、かつ上記速度検出部5にそれ
ぞれ接続されている。この第1制御部4a及び第2制御
部4bは、上記第1A/D変換部3a及び第2A/D変
換部3bからの出力デ−タL1 及びL2 と、上記速度検
出部5からの車輪10の速度及び経過時間とを逐次取り
込み後述する記憶部6に格納させる制御を行うものであ
る。また、この第1制御部4a及び第2制御部4bは、
上記速度検出部5で得られた車輪10の速度に応じて、
上記第1A/D変換部3a及び第2A/D変換部3bか
らの出力デ−タL1 及びL2 をサンプリングする周期を
適宜変えるように構成されている。
【0016】図2において、6は記憶部である。この記
憶部6は、前記第1制御部4a及び第2制御部4bにそ
れぞれ接続されており、上記第1A/D変換部3a及び
第2A/D変換部3bからの出力データL1 及びL2 を
上記第1制御部4a及び第2制御部4bの制御によって
逐次格納し、また上記速度検出部5からの車輪10の速
度と経過時間を上記第1制御部4a及び第2制御部4b
の制御によって逐次格納するものである。
【0017】図2において、7は処理部である。この処
理部7は、上記記憶部6に接続されており、上記記憶部
6に格納されたデータL1 及びL2 と、予め固定して設
置されている第1距離センサ1a、第2距離センサ1b
間の固定距離L0 とから、上記演算式(1)によって逐
次車輪10のフランジ102の厚さdを演算し、フラン
ジ形状を求めるものである。また、この処理部7は、上
記のようにして得られたフランジ102の厚さdのデ−
タを車輪10の測定順番と共に記憶部6に格納させるも
のである。また、この処理部7は、速度検出部5で得ら
れた車輪10の速度と経過時間から車輪10のフランジ
102のうち、上記第1距離センサ1aと第2距離セン
サ1bで上記距離L1、L2を計測した箇所(この例で
は、上記第1制御部4a、第2制御部4bによりサンプ
リングされた箇所)である各部位の位置を計算し、その
車輪10のフランジ102の各部位の位置と上記演算式
(1)で得られた車輪10のフランジ102の厚さdか
ら車輪10のフランジ102の形状を再現し、かつその
再現された車輪10のフランジ102の形状を後述する
出力画面表示部8で表示させるものである。
【0018】図2において、8及び9は、出力部として
の出力画面表示部及び出力印字部である。この出力画面
表示部8及び出力印字部9は、上記処理部7に接続され
ており、上記処理部7の演算結果を、この処理部7から
若しくは上記記憶部6から画面に表示したり、印字出力
したりするものである。
【0019】この第1の実施例のおける本発明の鉄道車
両走行車輪検査装置は、以上の如き構成からなり、以
下、その操作作動について説明する。まず、図1及び図
2に示すように、フランジ102の摩耗状況を検査する
鉄道車両100をレール11上を矢印A方向に走行さ
せ、車輪10を第1距離センサ1aと第2距離センサ1
bとの間を走行させると共に、速度検出部5の2個の検
出部5a、5b間を通過させる。このとき、車輪10は
図4に示すように、矢印B方向に回転しながら矢印A方
向に移動する。すると、図3に示すように、第1距離セ
ンサ1aはフランジ外面10aまでの距離L1 を計測し
その計測結果L1を出力し、一方第2距離センサ1bは
車輪内面10bまでの距離L2 を計測しその計測結果L
2 を出力する。このとき、第1距離センサ1aは、図4
(A)に示すように、車輪10のフランジ外面10aの
B−C間の部分及び車輪10の外側の面のC−D間の部
分及び再び車輪10のフランジ外面10aのD−E間の
部分までの距離L1 を計測しその計測結果L1 を出力す
る。その第1距離センサ1aからの出力波形は、図4
(C)に示すような波形である。なお、図4(A)中に
おいて、車輪10のフランジ102の部分は、B−C間
の部分及びD−E間の部分に対応する。また、第2距離
センサ1bは、図4(A)に示すように、車輪内面10
bのA−F間の部分までの距離L2 を計測しその計測結
果L2 を出力する。その第2距離センサ1bからの出力
波形は、図4(B)に示すような波形である。
【0020】次に、上記第1距離センサ1a及び第2距
離センサ1bからの出力L1 及びL2 は第1増幅部2a
及び第2増幅部2bで増幅され、その増幅されたセンサ
の出力L1 及びL2 は第1A/D変換部3a及び第2A
/D変換部3bでA/D変換され、そのA/D変換され
たデ−タL1 及びL2 は第1制御部4a及び第2制御部
4bの制御によって逐次記憶部6に格納される。一方、
速度検出部5で得られた速度は経過時間と共に制御部4
a、4bの制御によって逐次記憶部6に格納される。
【0021】それから、処理部7において、上記記憶部
6に格納されたデ−タL1 、L2 及び第1距離センサ1
aと第2距離センサ1bの間の固定距離L0 から、上記
演算式(1)によって逐次フランジ102の厚さdが演
算される。そのフランジ102の厚さdのデ−タは車輪
の測定順番と共に記憶部6に格納される。そして、必要
に応じて出力画面表示部8によって、その演算結果が画
面に表示されたり、又は出力印字部9によって、その演
算結果が印字出力されたりする。
【0022】このように、第1距離センサ1a及び第2
距離センサ1bにより、非接触の状態で、第1距離セン
サ1aから車輪10のフランジ外面10aまでの距離L
1 及び第2距離センサ1bから車輪内面10bまでの距
離L2 を計測することができ、処理部7等により、第1
距離センサ1aの計測結果L1 及び第2距離センサ1b
の計測結果L2 及び第1距離センサ1a第2距離センサ
1b間の距離L0 から車輪10のフランジ102の厚さ
を計測できる。従って、この実施例における本発明の鉄
道車両走行車輪検査装置は、非接触状態で車輪10のフ
ランジ102の厚さdを計測することができるので、接
触状態で車輪のフランジの厚さを計測する従来の装置の
諸問題を解決することができる。すなわち、本発明は、
従来の装置のような車輪が測定治具に当る際に生じる測
定治具の振動や摩耗やずれ等による測定精度の低下の虞
が無く、上述のように非接触状態で計測した車輪10の
フランジ102の厚さdから車輪10のフランジ102
の摩耗状況を正確に把握することができる。また、本発
明は、従来の装置のような車輪が測定治具に直接当るこ
とによる測定治具の耐久性の低下の虞が無く、耐久性を
向上させることができる。さらに、本発明は、従来の装
置のような測定治具の寿命の点で保守による人手と労力
を大幅に必要とせず、その分人手と労力を大幅に軽減す
ることができる。
【0023】特に、本発明は、速度検出部5及び処理部
を設けたので、この速度検出部5で得られ逐次記憶部
6に格納された車輪10の速度と経過時間とから、処理
部7において、車輪10のフランジ102のうち、上記
第1距離センサ1aと第2距離センサ1bで上記距離L
1、L2を計測した箇所(この例では、図4(A)中の
B−C間の箇所及びD−E間の箇所であって、上記第1
制御部4a、第2制御部4bによりサンプリングされた
箇所)である各部位の位置(図4(D)中のフランジ1
02の厚さdを示す波形の横軸)が計算でき、この各部
位の位置のデータと演算されたフランジ102の厚さd
(図4(D)中のフランジ102の厚さdを示す波形の
縦軸)のデータから車輪10のフランジ102の形状が
再現できる。すなわち、車輪10のうち、摩耗する部分
は、レール11に接触する部分であって、踏面101及
びフランジ外面10aである。ここで、本発明による計
測対象は、フランジ外面10aである。一方、車輪10
のバックゲージ面10bは、摩耗しない。このために、
第2距離センサ1bの計測結果(距離)L2は、フラン
ジ102の各部位(図4(B)中の波形の横軸)におい
て、変化がない。この結果、上記第1距離センサ1aの
計測結果L1及び第2距離センサ1bの計測結果L2に
より求まるフランジ102の厚さdをバックゲージ面1
0b側の位置に合わせて加味することにより、フランジ
102の形状を波形化、すなわち、再現できることとな
る。そして、上述のデ−タから上述の車輪10のフラン
ジ102の形状が出力画面表示部8によって画面で再現
表示することができる。このようにして異常なフランジ
102摩耗の判定をより確実にすることができる。
【0024】なお、上述の実施例において、計測デ−タ
L1 、L2 の取り込みのトリガは、別のセンサ(図示せ
ず)を設けてもよく、図4(D)に示すように、フラン
ジ102の端部を示すB点、C点及びD点、E点ではそ
の厚さdの値が急に立ち上がり、又は、立ち下がりする
ので、その急変した時をトリガとしても良い。
【0025】また、上述の実施例において、A/D変換
部3a、3bでA/D変換されたデ−タ量は、車輪10
の速度が低速の場合は膨大なものとなるため、制御部4
a、4bで入力された車輪10の速度に応じてA/D変
換されたデ−タL1 、L2 をサンプリングする周期を適
宜に変えて記憶部6に格納するようにしても良い。
【0026】さらに、上述の実施例において、複数対の
距離センサ1a及び1bをレ−ル11に沿って配設して
おけば、車輪10一周についての摩耗状況を把握でき
る。
【0027】さらにまた、上述の実施例では片側の車輪
10における摩耗について説明したが、車両100は車
軸(図示せず)で結合された両輪(2個の車輪10)を
備えており、レ−ル11の曲がりや積載状況によって両
輪のフランジ102に掛かる横圧に差を生じ、摩耗の程
度に差がある。そこで、両側のレ−ル11についてそれ
ぞれ図1に示した本発明の鉄道車両走行車輪検査装置を
設置し、両輪についてフランジ102の摩耗状況を計測
することもできる。
【0028】図5乃至図7は本発明の鉄道車両走行車輪
検査装置の第2の実施例を示す。上述の第1の実施例の
装置は図4に示すようにフランジの厚さ以外のデータを
も取り込んでいるが、この第2の実施例の装置はフラン
ジの厚さのみを計測するものである。図中、図1乃至図
4と同符号は同一のものを示す。
【0029】図5において、103は2本のレール11
のほぼ同一部分にそれぞれ設けた切欠部である。この切
欠部103は、レール11のうち第1距離センサ1a及
び第2距離センサ1bと対応する部分に設ける。
【0030】図において、12は2本の補助レールで
ある。この補助レール12は、前記レール11の内側に
前記レール11とほぼ平行に前記切欠部103の区間に
対応して敷設する。この補助レール12の外側の上面に
車輪10のフランジ102が乗り上げてそのまま走行す
る走行面12bを設ける。また、この補助レール12の
内側に脱輪を避けるためにフランジ102の横移動を規
制する低いバンク部12aを設ける。さらに、この補助
レール12のうちレール11との接続部分(補助レール
12の両端部)のバンク部12aの外面に、車輪10の
フランジ102の走行を円滑なものとするために傾斜面
12cを設ける。そして、第1距離センサ1aと第2距
離センサ1bとを同じ高さ位置(若しくは異なった高さ
位置)に位置させると共に、その第1距離センサ1aか
ら発せられる光線等がレ−ル11の踏面11aより僅か
に下の車輪10のフランジ102で反射されるようにし
ておく。また、第2距離センサ1bは第2距離センサ1
bから発せられる光線等が補助レール12で遮られない
ように補助レール12のバンク部12aの上方の車輪1
0で反射させるようにしておく。
【0031】
【0032】この第2の実施例のおける本発明の鉄道車
両走行車輪検査装置は、以上の如き構成からなり、以
下、その操作作動について説明する。まず、図5に示す
ように、車輪10の走行状態をレール11上の踏面10
1走行から補助レール12上のフランジ102走行に切
り換え、そのフランジ102走行でその車輪10を第1
距離センサ1aと第2距離センサ1bとの間を走行させ
る。すると、第1距離センサ1aは、図6及び図7
(A)に示すように、車輪10のフランジ外面10aの
B−C間の部分までの距離L1 を計測しその計測結果L
1 を出力する。その第1距離センサ1aからの出力波形
は、図7(C)に示すような波形である。なお、図7
(A)中において、車輪10のフランジ102の部分
は、B−C間の部分に対応する。また、第2距離センサ
1bは、図6及び図7(A)に示すように、車輪内面1
0bのA−D間の部分までの距離L2 を計測しその計測
結果L2 を出力する。その第2距離センサ1bからの出
力波形は、図7(B)に示すような波形である。
【0033】上述のようにして第1距離センサ1a及び
第2距離センサ1bによりフランジ外面10aまでの距
離L1 及び車輪内面10bまでの距離L2 を計測するこ
とにより、以下上述の第1の実施例と同様にしてフラン
ジ102の厚さdが得られる。
【0034】特に、この第2の実施例においては、第1
距離センサ1aが車輪10のフランジ102までの距離
L1 のみを計測するので、その計測デ−タL1 は図4と
図7を比較して理解されるように、サンプリングしたデ
−タL1 を比較して最大値をホ−ルドすれば、この最大
値を中心に左右対称形になり、フランジ102の厚さ
d、すなわちフランジ102のプロフィールを容易に求
めることができる。逐次サンプリングしたデ−タL1 は
プリントアウトしたり、画面に表示させたりすることに
よって確認できる。
【0035】この第2の実施例のものは、上述の第1の
実施例のものと同様の作用効果を達成することができ
る。
【0036】次に、車両100が蛇行して走行している
場合であっても本発明の鉄道車両走行車輪検査装置によ
り、車輪10のフランジ102の厚さdを非接触で計測
できることを図8及び図9を参照して説明する。すなわ
ち、車両100が図8及び図9中の二点鎖線に示すよう
に蛇行して走行している場合でも、1対の距離センサ
(第1距離センサ1a、第2距離センサ1b)間の距離
L0 は一定である。また、第1距離センサ1aから車輪
10のフランジ外面10aまでの距離L1 、第2距離セ
ンサ1bから車輪内面10bまでの距離L2 は、蛇行に
よる変動分をL3 とすれば、それぞれ図8に示すように
(L1 +L3 )、(L2 −L3 )、あるいは図9に示す
ように(L1 −L3 )、(L2 +L3 )となるものの、
両距離を加算すれば蛇行による変動分L3 は相殺され両
距離の加算値(L1 +L2 )は変わらない。この結果、
車両100が蛇行して走行している場合であっても、本
発明の鉄道車両走行車輪検査装置は、上述の実施例で説
明したように車輪に触れることなく、正確にフランジの
厚さが計測できる。
【0037】
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の鉄道車両走
行車輪検査装置は、非接触状態で車輪のフランジの厚さ
を計測することにより、車輪のフランジの摩耗状況を正
確に把握することができ、また装置の耐久性が向上し、
さらに装置の保守による人手と労力を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄道車両走行車輪検査装置の第1の実
施例を示した検査状態の概略図である。
【図2】同じく本発明の鉄道車両走行車輪検査装置の第
1の実施例を示した構成ブロック図である。
【図3】図2に示した本発明の鉄道車両走行車輪検査装
置の原理説明図である。
【図4】(A)は距離センサの車輪に対する計測軌跡を
示した説明図、(B)は第2距離センサの出力波形図、
(C)は第1距離センサの出力波形図、(D)はフラン
ジの厚さを示す線図である。
【図5】本発明の鉄道車両走行車輪検査装置の第2の実
施例を示した車輪走行状況及び検査状態の概略図であ
る。
【図6】図5に示した本発明の鉄道車両走行車輪検査装
置の原理説明図である。
【図7】(A)は距離センサの車輪に対する計測軌跡を
示した説明図、(B)は第2距離センサの出力波形図、
(C)は第1距離センサの出力波形図、(D)はフラン
ジの厚さを示す線図である。
【図8】車両が蛇行(右向き)して走行している場合の
検査状態を示した説明図である。
【図9】車両が蛇行(左向き)して走行している場合の
検査状態を示した説明図である。
【符号の説明】
1a…第1距離センサ、1b…第2距離センサ、2a…
第1増幅部、2b…第2増幅部、3a…第1A/D変換
部、3b…第2A/D変換部、4a…第1制御部、4b
…第2制御部、5…速度検出部、5a…第1検出部、5
b…第2検出部、6…記憶部、7…処理部、8…出力画
面表示部、9…出力印字部、10…走行車輪、10a…
フランジ外面(車輪10の外側のフランジ面)、10b
…車輪内面(車輪10の内側のバック面)、11…レ−
ル、11a…踏面(レール面)、12…補助レ−ル、1
2a…バンク部、12b…走行面、12c…傾斜面、1
00…鉄道車両、101…踏面、102…フランジ、1
03…切欠部、L1 …第1距離センサからフランジ外面
までの距離、L2 …第2距離センサから車輪内面までの
距離、L3 …第1距離センサと第2距離センサ間の距
離。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄司 秋夫 茨城県勝田市堀口832番地−2 日立テ クノエンジニアリング 株式会社 水戸 事業所内 (72)発明者 川崎 正祥 茨城県勝田市堀口832番地−2 日立テ クノエンジニアリング 株式会社 水戸 事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−135712(JP,A) 実開 昭53−151943(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34 G01B 11/00 - 11/30 G01B 21/00 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レールの外側に設置され、該レール上を
    走行する鉄道車両の車輪の外側のフランジ面までの距離
    を非接触で計測してその計測結果を出力する第1距離セ
    ンサと、 上記レールの内側に設置され、上記車輪の内側のバック
    面までの距離を非接触で計測してその計測結果を出力す
    る第2距離センサと、 上記車輪の速度を検出する速度検出部と、上記第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの計測
    結果および上記第1距離センサと第2距離センサとの距
    離のデータから上記車輪のフランジの厚さを演算し、ま
    た、上記第1距離センサと第2距離センサのそれぞれの
    計測結果及び前記速度検出部で得られた検査対象の車輪
    の速度と経過時間とから該車輪のフランジのうち、上記
    第1距離センサと第2距離センサで上記距離を計測した
    箇所である各部位の位置を計算し、該車輪のフランジの
    各部位の位置と上記演算で得られた車輪のフランジの厚
    さとから該車輪のフランジの形状を再現する処理部と、 上記処理部で得られた車輪のフランジの厚さと再現した
    該車輪のフランジの形状を表示する手段と、 を備えたことを特徴とする鉄道車両走行車輪検査装置。
  2. 【請求項2】 上記第1距離センサと第2距離センサ
    は、レール上を走行している車輪のフランジ面及びバッ
    ク面までの距離を計測するために、レールの踏面より上
    に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    道車両走行車輪検査装置。
  3. 【請求項3】 レールのうち上記第1距離センサ及び第
    2距離センサと対応する部分に切欠部を設け、該切欠部
    の区間に車輪のフランジで走行するための補助レールを
    敷設し、少なくとも上記第1距離センサをレールの踏面
    より下に設置しフランジ面までの距離を計測するように
    したことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両走行車
    輪検査装置。
  4. 【請求項4】 上記速度検出部で得られた車両の走行速
    度に応じて上記第1距離センサと第2距離センサのそれ
    ぞれの計測結果を逐次取り込むサンプリング周期を適宜
    変えて記憶部に格納する制御部を備え上記処理部は該記憶部に格納されたデータを用いて上記
    車輪のフランジの厚さを演算することを特徴とする請求
    項1に記載の 鉄道車両走行車輪検査装置。
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