JP3106460B2 - 感圧複写用顕色シート - Google Patents

感圧複写用顕色シート

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JP3106460B2
JP3106460B2 JP08167140A JP16714096A JP3106460B2 JP 3106460 B2 JP3106460 B2 JP 3106460B2 JP 08167140 A JP08167140 A JP 08167140A JP 16714096 A JP16714096 A JP 16714096A JP 3106460 B2 JP3106460 B2 JP 3106460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録適性を有する感圧複写用顕色シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】感圧複写紙は、電子供与性有機発色剤等
を溶解した油状物質を内包するマイクロカプセルを主成
分とする発色剤マイクロカプセル組成物を支持体の裏面
に塗布した上用紙と、支持体の表面に前記発色剤と接触
したとき顕色する電子受容性顕色剤を主成分とする顕色
剤組成物を塗布し、かつ裏面に発色剤マイクロカプセル
組成物を塗布した中用紙と、支持体の表面に顕色剤組成
物を塗布した下用紙からなり、一般に上用紙−下用紙あ
るいは上用紙−中用紙−下用紙の順に組み合わせて使用
され、筆圧、プリンター等の圧力によりマイクロカプセ
ルが破壊され、発色剤を溶解した油が顕色層に転移し、
顕色剤と反応することによって発色する仕組みになって
いる。また、支持体の同一面上に発色剤と顕色剤を塗布
し、1枚で感圧記録可能とした自己発色型感圧複写紙も
その一形態として知られている。
【0003】感圧複写紙に使用される顕色剤としては、
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト等の無機顕色剤
と、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸誘
導体の多価金属塩、テルペンフェノール樹脂の多価金属
塩サリチル酸含有共重合体の多価金属塩等の有機顕色剤
が知られている。
【0004】感圧複写紙は各種伝票類に使用されてお
り、上用紙と下用紙の複写セット、あるいは上用紙と下
用紙の間に中用紙を必要枚数挟んだ多数枚の複写セット
として使用される。また、複写セットに自己発色型感圧
複写紙を組み込むこともある。これら複写セットの各用
紙は、バラバラにならず、かつ、必要最小限の力で1枚
ずつに分離されるように接着されている必要がある。
【0005】組み分け糊はこのような複写セットを作成
する際に用いられるものであり、複写セットは組み分け
糊を使用して次のような方法で作成される。すなわち、
感圧複写紙の各用紙を複写セットを構成する順に数10
cmの高さに積み重ね、積み重ねられた複写セットの集
積体の裁断面の一方の端面に組み分け糊を塗布し乾燥す
る。組み分け糊は、セット内(上用紙と下用紙の間、中
用紙と中用紙の間、中用紙と下用紙の間)は接着され、
セット間(下用紙の原紙面と上用紙の原紙面の間)は接
着されないように工夫された糊である。これは、塗工面
間と非塗工面(原紙面)間の組み分け糊の浸透の差を利
用している。この組み分け糊を使用できない場合は、背
糊を使用して、人手によって分離を行なわざるを得な
い。
【0006】特開平7−309058号公報には、感圧
複写セットの分離性を改良する方法として、セット内の
非塗工面を有する用紙の非塗工面に、該非塗工面の水に
対する接触角が70度以下となるように水性インキを塗
布又は印刷することが提案されている。
【0007】一方、感圧複写紙からなる伝票は、従来よ
りオフセット印刷、活版印刷等によりフォーム印刷され
て使用されている。近年、インクジェット記録方式の技
術的発展に伴い、インクジェット記録方式をフォーム印
刷に利用する例がみられるようになってきた。インクジ
ェット記録方式を用いた場合、製版が不要になる、フォ
ーマットの変更が簡単にできる等の利点があり、小ロッ
トの印刷あるいは伝票へのバーコード等の可変情報の印
刷又は印字に利用することができるため、感圧複写紙に
おいてもインクジェット記録方式による印刷又は印字が
普及してきている。
【0008】しかし、従来の感圧複写用シートにインク
ジェット記録方式を用いて形成したインクジェット記録
画像は、耐水性が不良で水に濡れるとインクジェット記
録画像が滲むあるいは記録濃度が低下する等の問題があ
る。また、インクジェット記録画像形成時にインクが滲
み、鮮明な画像品質が得られないという欠点があった。
【0009】これを改良するために、特開平3ー236
986号公報等には、感圧複写シートの顕色層にカチオ
ン物質を配合することが記載されている。しかしなが
ら、顕色層用塗液の粘度を安定させるために塗液は通常
アニオン性であることが望ましいが、このアニオン性の
顕色層用塗液にカチオン物質が配合されると、塗液が増
粘したりゲル化して塗工が非常に困難になる。また、カ
チオン物質が顕色剤に作用して顕色能力を低下させ、感
圧記録の発色濃度が低下し、感圧複写シートとして十分
な品質が得られないという問題も生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録方式を用いた場合に、鮮明なインクジェット記
録画像が得られ、水に濡れた際のインクジェット記録画
像の滲みや画像濃度の低下を防止し、かつ感圧複写紙と
して十分な発色濃度及び組み分け糊適性を維持した感圧
複写用顕色シートを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決に鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。即ち本
発明は、支持体上に電子受容性顕色剤を主成分として含
有する顕色層を設けた感圧複写用顕色シートにおいて、
蒸留水を滴下し10秒後に測定した接触角が70〜12
0度である感圧複写シートに関するものである。
【0012】本発明は、顕色層表面の蒸留水に対する接
触角が70〜120度の範囲にあることを特徴とする。
蒸留水に対する滴下10秒後の接触角が70度以下の場
合、鮮明なインクジェット記録画像が得られにくく、ま
た、原紙の接触角とほぼ同程度である120度を超える
と、組み分け糊が浸透しにくくなって、複写セットの組
み分けができなくなり感圧複写紙としての機能が著しく
低下する。本発明において、顕色層表面の蒸留水に対す
る接触角を70〜120度の範囲とするには、顕色層に
アクリル樹脂エマルジョンを含有することによって調整
される。
【0013】また、通常顕色層には、塗料の塗工適性や
印刷適性、およびインクジェット印字品位を良好にする
ために、バインダーとしてポリビニルアルコールや澱粉
等の水溶性バインダーを主として使用する。しかし、水
溶性バインダーを用いた場合は塗工層の耐水強度が比較
的弱く、塗工層が擦れ落ち易い。それゆえ、本発明にお
いては、顕色層に耐水化剤を添加し、水溶性バインダー
と架橋反応させて顕色層に耐水性を付与することが有効
である。また、耐水化剤の存在によって、インクジェッ
ト記録画像の耐水性も向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明について詳細に説明す
る。本発明は、支持体上に、感圧複写用紙の分野で公知
の方法により、電子受容性顕色剤を主成分として含有す
る顕色層を設けることによって製造される。
【0015】本発明の感圧複写用顕色シートにおいて、
顕色層表面の蒸留水に対する接触角を70〜120度の
範囲とするには、顕色層にアクリル樹脂エマルジョンを
有させることによって調整する。また、スチレン・マ
レイン酸系樹脂、アルキド樹脂、オレフィン系樹脂、ア
ルキルケテンダイマー、高級脂肪酸系等のサイズ剤、ワ
ックスエマルジョン、石油樹脂系エマルジョン、シリコ
ーン系エマルジョン等の撥水剤、スチレン・ブタジエン
エマルジョン等の合成樹脂エマルジョンを併用すること
ができる。アクリル樹脂エマルジョンは、感圧複写シー
トとしての発色濃度が良好であるとともに、塗工層強度
の低下をもたらさず優れた印刷適性、および鮮明なイン
クジェット記録画像を得ることができるので、特に好ま
しく用いられる。
【0016】本発明において用いられるアクリル樹脂エ
マルジョンの配合量については、塗料調製の方法や他の
成分とのバランスにより決定されるものであり、望む接
触角が得られるように適宜添加すればよく特に限定され
ないが、通常顕色層の全固形分量に対し0.1〜30重
量%程度配合する。アクリル樹脂エマルジョンは、1重
量%以上含有させるとより効果的である。
【0017】本発明において用いることができる耐水化
剤としては、ホルマリン、グリオキザール、クロム明バ
ン、メラミン、メラミンホルマリン、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂、尿素化合物など各種公知の耐水化剤
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。耐
水化剤の配合量は、水溶性バインダーの種類および含有
量とのバランスによって決定され特に限定されないが、
通常顕色層の全固形分量に対し0.1〜10重量%程度
配合する。
【0018】本発明の顕色層に用いられる電子受容性顕
色剤としては、従来知られている有機無機物質のいずれ
も使用可能である。具体的に例示すると、有機顕色剤と
しては、特公昭42−20144号に記載されているフ
ェノールホルムアルデヒド樹脂、フェノールアセトアル
デヒド樹脂、フェノールアセチレン樹脂、及びこれらの
多価金属塩;特公昭49−55410号、及び特公昭5
1−25174号に記載されている安息香酸、4−メチ
ル−ニトロ安息香酸、p−イソプロピル安息香酸、2,
5−ジニトロ安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、4−メチル−3−ニトロ安息香酸、サリチル酸、m
−ヒドロキシ安息香酸、、p−ヒドロキシ安息香酸、
3、5−ジニトロサリチル酸、5−tert−ブチルサ
リチル酸、3−フェニルサリチル酸、3−メチル−5−
tert−ブチルサリチル酸、3、5−ジ−tert−
ブチルサリチル酸、3、5−ジ−tert−アミルサリ
チル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3−メチル−
5−イソアミルサリチル酸、5−イソアミルサリチル
酸、3、5−ジ−sec−ブチルサリチル酸、5−ノニ
ルサリチル酸、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸,
2−ヒドロキシ−5−tert−ブチル安息香酸、5、
5−メチレンジサリチル酸、アセトアミノ安息香酸、
2、4−ジヒドロキシ安息香酸、2、5−ジヒドロキシ
安息香酸、3、5−ジ−α、α−ジメチルベンジルサリ
チル酸、3、5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、
1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3
−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、等の
芳香族カルボン酸類、並びにそれら芳香族カルボン酸と
銅、鉛、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、スズ、ニ
ッケル等の金属との金属塩;特開昭63ー194876
に記載されているカルボキシ変性テルペンフェノール樹
脂の多価金属塩;特開昭48ー8215に記載されてい
るサリチル酸ノボラック樹脂;特開昭62−17687
5、特開昭63−53092,特開昭63−18672
9等に記載されているサリチル酸とアルコキシキシレ
ン、あるいはトリアルキルベンゼン、及びスチレン誘導
体等の化合物との共重合物、あるいはその多価金属塩;
特開昭63−132857に記載されているオリゴベン
ジル化された芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属塩等を
挙げることができる。中でも、サリチル酸系金属塩は、
発色濃度や保存性の点から好ましく用いられる。無機顕
色剤としては、活性白土、酸性白土、ベントナイト、ア
パルジャイト、ゼオライト、モンモリナイト、ハロイサ
イト、カオリナイト、微粉末無水珪酸等が挙げられる。
酸性白土中の塩基成分の一部を溶出させることによって
得られる活性白土は高い発色濃度を示し好ましい。
【0019】本発明の顕色層に含有される顔料として
は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水
酸化亜鉛、カオリン、焼成カオリン、シリカ、硫酸バリ
ウム、硅酸マグネシウム、硅酸アルミニウム、タルク等
が例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0020】また、バインダーとしては、澱粉、アルギ
ン酸ナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、にか
わ、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビスコース、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール等の水溶性高分子及び、アクリルエマルジョ
ン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共
重合体エマルジョン等が使用できるがこれらについて
も、特に限定されるものではない。
【0021】本発明の顕色層用塗液は、上記顕色剤、顔
料、バインダー、感圧複写紙の分野で公知の各種助剤を
水中に分散し、この中にアクリル樹脂エマルジョンを添
加する方法で調整される。塗液の調製方法については特
に限定されず、従来法に従って適宜調製される。顕色剤
層中には、通常、顕色剤を全固形分量の1重量%〜20
重量%、顔料を50重量%〜95重量%、バインダーを
1重量%〜40重量%程度配合する。
【0022】顕色層塗液の塗布方法としては特に限定さ
れず、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブレー
ドコーター、ロッドコーター、カーテンコーター等を用
いて紙、合成紙等の基材に塗布される。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の
効果を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。なお、以下に示す部及び%はそ
れぞれ重量部、重量%を示す。
【0024】[実施例1]サンドグラインダーにより、
平均粒径2μmにした3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩の40%水分散液を25部、炭酸
カルシウム100部、10%ポリビニルアルコール(商
品名:PVA−105,クラレ(株)製)水溶液100
部、カルボキシ変性SBRラテックスを固形分として8
部、アクリルエマルジョン(商品名:AE−330,日
本合成ゴム(株)製)を固形分として4部、グリオキザ
ールを固形分として3部配合し、水で濃度調整した塗料
をエアーナイフコーターを使用して40g/m2 原紙に
乾燥重量で約6g/m2 の塗布量になるように塗布し、
感圧複写顕色紙を得た。
【0025】
【0026】[実施例] 実施例1においてグリオキザールを無配合に変更した以
外は、実施例1と同様に塗料調整、塗布し、感圧複写顕
色紙を得た。
【0027】[実施例] サンドグラインダーにより、平均粒径2μmにした3、
5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩の40
%水分散液を25部、炭酸カルシウム100部、10%
ポリビニルアルコール(商品名:PVA−105,クラ
レ(株)製)水溶液100部、カルボキシ変性SBRラ
テックスを固形分として8部、アクリルエマルジョン
(商品名:AE−922(A),日本合成ゴム(株)
製)を固形分として4部、環状尿素系化合物(商品名:
SUMIREZ REZIN 5004,住友化学
(株)製)4部配合し、水で濃度調整した塗料をエアー
ナイフコーターを使用して40g/m2原紙に乾燥重量
で約6g/m2の塗布量になるように塗布し、感圧複写
顕色紙を得た。
【0028】[実施例] サンドグラインダーにより、平均粒径2μmにした3、
5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛塩の40
%水分散液を25部、カオリン80部、10%ポリビニ
ルアルコール(商品名:PVA−105,クラレ(株)
製)水溶液100部、カルボキシ変性SBRラテックス
を固形分として8部、アクリルエマルジョン(商品名:
AE−922(A),日本合成ゴム(株)製)を固形分
として4部、メラミンホルマリン樹脂(商品名:SUM
IREZ REZIN 613,住友化学(株)製)3
部配合し、水で濃度調整した塗料をエアーナイフコータ
ーを使用して40g/m2原紙に乾燥重量で約6g/m2
の塗布量になるように塗布し、感圧複写顕色紙を得た。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】[比較例1]実施例1においてアクリルエ
マルジョンをカルボキシ変性SBRラテックスへ全量置
き換えた以外は、実施例1と同様に塗料調整、塗布し、
感圧複写顕色紙を得た。
【0033】[比較例2]比較例1においてグリオキザ
ールを無配合に変更した以外は、比較例1と同様に塗料
調整、塗布し、感圧複写顕色紙を得た。
【0034】[比較例3]サンドグラインダーにより、
平均粒径2μmにした3、5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛塩の40%水分散液を25部、炭酸
カルシウム100部、10%ポリビニルアルコール(商
品名:PVA−105,クラレ(株)製)水溶液100
部、カルボキシ変性SBRラテックスを固形分として1
1部、グリオキザールを固形分として3部、シリコーン
エマルジョン(商品名:POLON−MF−18,信越
化学工業(株)製)を固形分として0.5部配合し、水
で濃度調整した塗料をエアーナイフコーターを使用して
40g/m2 原紙に乾燥重量で約6g/m2 の塗布量に
なるように塗布し、感圧複写顕色紙を得た。
【0035】[比較例4] 比較例においてグリオキザールを無配合に変更した以
外は、比較例と同様に塗料調整、塗布し、感圧複写顕
色紙を得た。
【0036】上記の各顕色紙について、下記の方法で感
圧複写紙としての記録適性、およびインクジェット記録
適性について評価を行ない、その結果を表1、2に記載
した。 [感圧複写紙適性]発色濃度:市販の上用紙NW40T
(日本製紙(株)製)と顕色紙とを塗布面が対向するよ
うに重ね合わせ、線圧50Kg/cmでカレンダー処理
し発色させ、24時間後の発色濃度をマクベス濃度計
(RD914,ラッテン#106フィルター、MAKU
BETH)を使用して測定した。(数値が大きいほど発
色良好) 接触角:ゴニオメーター式接触角測定器、エルマーG−
1型(エルマ光学機器製作所製)を使用し、顕色層表面
に蒸留水を0.05CC滴下して、10秒後の接触角を測
定した。これを5回行いその平均値をとった。 組み分け糊適性:上用紙、中用紙、下用紙(市販上用紙
NW40T、中用紙NW40M:日本製紙(株)製)の
順に組み合せたセットを500セット積み重ね裁断後、
その裁断面にペイント用刷毛を使用して、同じ場所を刷
毛が4回通過するように組み分け糊(セパレートボンド
K500A:日本製紙(株)製)を塗布し、1 時間後、
500セットの感圧複写紙を手で捌き、その時のセット
間(下用紙と上用紙間)の接着の状態を観察し、セット
分離性を目視評価した。尚、作業時の環境条件は湿度6
0%、温度20℃で行った。 ○ 下用紙と上用紙間の接着が全くない × 接着していて剥がれにくい、又は全く剥がれない
【0037】[インクジェット記録適性] 印字品位(鮮明さ):インクジェットプリンターBJC
ー400J(Canon(株)製)を使用して印字を行
ない、印字部のインクの滲みについて目紙判定を行なっ
た。 ○ 滲みなし △ やや滲みあり(実用上問題ない程度) × 滲み大(実用不可) 耐水性:インクジェット印字後24時間後のベタ印字部
を20℃の蒸留水中に30秒間浸漬し、自然乾燥後のイ
ンクジェット印字濃度の低下について目視判定を行っ
た。 ○ 印字濃度低下なし △ 印字濃度やや低下(実用上問題ない程度) × 印字濃度かなり低下(実用不可) ウエットラブ試験:ADAMS WET RUB TE
STER(MOUNTAGUE Co.製)を使用し、
インクジェット印字後24時間後ベタ印字部のウェット
ラブ試験(水に濡れた時の表面摩擦強度試験)を行な
い、試験前後でのインクジェット印字の変化(消失)の
程度について目視判定を行なった。 ○ 変化なし △ 若干消失しているが判読可能(実用上問題なし) × 判読不可能
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1に示す結果から明らかなように、本発
明で規定する範囲内の接触角を有する実施例1〜
は、感圧複写適性およびインクジェット記録適性におい
て実用上十分満足すべき品質が得られている。一方、耐
水化剤を含有していても接触角を調整せずこれが小さい
比較例1は、インクジェット印字品位および画像の耐水
性に劣り、また、接触角が本発明で規定する範囲を超え
る比較例3、4では、組み分け糊適性に問題があった。
【0041】
【発明の効果】本発明の感圧複写用顕色シートは、イン
クジェット記録方式を用いた場合に、鮮明なインクジェ
ット記録画像が得られるとともに、インクジェット記録
画像の耐水性にも優れている。また、感圧複写紙として
十分な発色濃度を維持し、良好な組み分け糊適性を有し
ているので、多数枚複写伝票に使用される感圧複写用シ
ートとして非常に実用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西久保 俊文 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日 本製紙株式会社 商品開発研究所内 (56)参考文献 特開 平3−236986(JP,A) 特開 平2−167773(JP,A) 特開 平7−137437(JP,A) 特開 平7−205576(JP,A) 特開 平4−70375(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/124

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、電子受容性顕色剤を主成分
    として含有する顕色層を設けた感圧複写用顕色シートに
    おいて、該顕色層にアクリル樹脂エマルジョンを配合
    し、かつ、該顕色層表面に蒸留水を滴下し10秒後に測
    定した接触角が70〜120度の範囲にあることを特徴
    とするインクジェット記録用の感圧複写用顕色シート。
  2. 【請求項2】 該顕色層に、耐水化剤を配合したことを
    特徴とする請求項1記載の感圧複写用顕色シート。
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