JP3106094B2 - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

高負荷伝動用vベルト

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JP3106094B2 JP07176962A JP17696295A JP3106094B2 JP 3106094 B2 JP3106094 B2 JP 3106094B2 JP 07176962 A JP07176962 A JP 07176962A JP 17696295 A JP17696295 A JP 17696295A JP 3106094 B2 JP3106094 B2 JP 3106094B2
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秀一 丸山
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車や
農業用汎用機械におけるベルト式無段変速装置等のベル
ト伝動装置に用いられる高負荷伝動用Vベルトに関し、
特に張力帯下面の補強布における端部接合構造の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、例えばコンバイン及びトラク
タ等の農業用機械や自動車等における変速装置として、
変速時の操作性や燃料消費率の向上等を図る観点から、
ベルト式無段変速装置の開発が進められている。そし
て、この種の変速装置に用いられる高負荷伝動用のVベ
ルトとしては、例えば特開昭60−49151号公報に
記載されているものが知られている。
【0003】このものは、両側1対のエンドレス状の張
力帯に、多数のブロックがベルト長さ方向に所定ピッチ
間隔をあけて係止固定されてなっており、図に示すよ
うに、上記各張力帯Aの上下両面には、各々、ベルト幅
方向に延びるように設けられた多数の上面溝a及び下面
溝bがベルト長さ方向(同図の左右方向)に所定ピッチ
間隔をおいて配置されている。そして、上記各ブロック
Bの両側部には、それぞれベルト長さ方向に貫通するス
リット状の嵌合部cがベルト幅方向に延びるように設け
られていて、該嵌合部cの上縁部dが上記張力帯Aの上
面溝aに、また下縁部eが下面溝bにそれぞれ係合して
おり、これらのことで、各ブロックBは両張力帯A,A
に係止固定されている。そして、図に例示するよう
に、上記各張力帯A保形層fには心線gがベルト長さ
方向に延びるように埋設され、かつ該保形層fの上下両
面はそれぞれ上帆布h及び下帆布iで被覆されていて、
これらのことで高負荷伝動に耐えることができるように
なされている。
【0004】すなわち、上記Vベルトでは、プーリに巻
き掛けられて走行する際に該プーリの溝に沿って曲がる
ときに、各ブロックBがベルト幅方向と直交する面内に
おいて揺動しないように両張力帯A,Aで固定すること
により高負荷伝動を可能にしている。その際の張力帯A
による各ブロックBの固定は、主に下面溝bで行われ
る。つまり、上記下帆布iが保形層fの変形を抑えるこ
とで、該張力帯Aはその保形作用が高まって各ブロック
Bを揺動しないように固定することができる。換言する
と、ブロックBに対し必要な固定力Fを得るためには、
各張力帯Aの下面溝bには相等量の圧縮力Cが加わるこ
とになる。
【0005】ところで、上記下帆布iには必ず端部が存
在するので、保形層fの下面全体を被覆するためには、
その端部同士を接合して保形層fが露出しないようにす
る必要がある。つまり、もしも保形層fが露出している
と、その部分には下帆布iの変形防止機能は働かず、固
定力Fが低下してブロックBの早期破損を招いたり、保
形層fの露出面にクラックが発生し易くなって張力帯A
の早期破損を招くことになる。そこで、従来では、図
に示すように、一方の端部jを他方の端部kの上にラッ
プさせて接合するようになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、ラップ部のみ下帆布iが2枚となっているの
で、圧縮力Cを受けたときに該ラップ部分での見掛けの
変形量(潰れ量)が他の部分よりも大きくなる。このた
めに、固定力Fが低下してブロックBの揺動が大きくな
り、ブロックBの早期破損を招き易いという問題があ
る。
【0007】さらに、図に示すラップ部の2箇所の部
分m,nでは、圧縮時の力により下帆布iに亀裂が生じ
易く、そこが保形層fのクラック起点となって張力帯A
の早期破損を招き易いという問題もある。
【0008】これらの問題については、図に示すよう
に、下帆布iの端部j,k同士を互いに突き合わせるよ
うにして接合することが考えられる。ところが、それだ
けでは両端部j,kは互いに拘束されないので、ベルト
の製造工程を通してその突合せ状態を安定して保持する
ことは難しく、図10に示すように端部j,k同士が離
間して保形層fの露出する頻度が高くなったり、逆に、
上記従来例の場合と同じようなラップが部分的に生じた
りすることが度々起きるようになる。したがって、単な
る突合せでは品質は極めて不安定となる。
【0009】この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、高負荷伝動用Vベルトの張
力帯下面の補強布に対し、その端部同士の接合構造に改
良を加えることで、端部同士のラップ等に起因する不具
合を回避して耐久性の向上が図れるようにし、さらに、
その耐久性に優れた高い品質が安定して得られるように
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、補強布の端部同士を互いに突き合
わせるだけでなく、その突き合わせた状態で端部間を予
めジョイントしておくようにすることで、ラップ構造に
起因する不具合の発生を回避する一方、両端部間の突合
せ状態を安定して保持できるようにし、突合せ構造によ
る耐久性に優れた高い品質を安定して得ることができる
ようにするとともに、その突合せジョイント部をベルト
幅方向に対しバイアスさせることで、突合せジョイント
部の存在に起因する性能低下を複数の下面溝に分散させ
るようにした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、上下面
にそれぞれ上下に対応する多数の係止部がベルト長さ方
向に所定ピッチ間隔をおいて設けられたエンドレスの張
力帯と、各々、上記係止部に係合する係合部を有し、上
記張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係
止固定されている多数のブロックとを備え、上記張力帯
の少なくとも下面に補強布が被覆された高負荷伝動用V
ベルトが前提である。
【0012】そして、上記張力帯下面の補強布の端部同
士は、互いに突き合わされた状態で予めジョイントされ
おり、その突合せジョイント部は、複数の係止部に亘
るようにベルト幅方向に対しバイアスしているものとす
る。
【0013】上記構成において、高負荷伝動用Vベルト
の張力帯下面では、補強布の端部同士は突き合わされた
状態で接合しているので、端部同士がラップしているこ
とに起因する補強布の変形量の増大及び補強布の亀裂等
の不具合の発生が回避され、その分だけ耐久性が向上す
る。
【0014】また、上記端部同士は突き合わされた状態
で予め分離不能に互いにジョイントされているので、単
なる突合せの場合と異なり、その突合せ状態は常に安定
に保持される。よって、ベルトの製造工程を通して保形
層表面の露出や端部同士のラップが局部的に発生すると
いう事態は未然に防止され、突合せ構造による高い耐久
性が安定して得られるようになる。
【0015】そして、上記突合せジョイント部は、複数
の係止部に亘るようにベルト幅方向に対しバイアスして
いるので、ジョイント部の存在に起因する性能低下が複
数の係止部に分散されるようになり、その他の係止部と
の性能の差が小さく抑えられる
【0016】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、突合せジョイント部は、補強布の端部同士が
縫合されてなるものとする。
【0017】上記構成において、補強布の端部同士の突
合せジョイント部は、該端部同士が縫合されてなるもの
であるので、例えば超音波での溶着等によりジョイント
する場合に生じるとき合わせジョイント部のソリッド化
が回避され、屈曲疲労性の低下が未然に防止される。
【0018】請求項の発明では、上記請求項の発明
において、突合せジョイント部は、かがり縫いにより縫
合されてなるものとする。
【0019】上記構成において、突合せジョイント部
は、かがり縫いにより縫合されているので、上記請求項
の発明での作用が具体的に営まれる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図2は、この発明の実施形態に係る高負荷
伝動用Vベルトの全体構成を示している。この高負荷伝
動用Vベルトは、図示は省略するが、各々、固定シーブ
及び可動シーブからなる駆動側及び従動側の2つの変速
プーリ間に巻き掛けられてなるベルト式無段変速装置を
構成する際に用いられるものであり、両側1対のエンド
レスの張力帯1,1に、多数のブロック8,8,…がベ
ルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されて
なっている。
【0022】上記各張力帯1は、ゴム状弾性材からなる
保形層2と、この保形層2の上下中央部に、スパイラル
状に巻かれてベルト幅方向に所定ピッチ間隔をあけて並
んだ状態で埋設された心線3,3,…とからなってい
る。そして、上記保形層2の上面は上帆布4により、ま
た下面は補強布としての下帆布5によりそれぞれ被覆さ
れている。
【0023】上記各張力帯1の上面には、各々、断面凹
字状をなす多数の上面溝6,6,…が、また下面には、
各々、上記上面溝6,6,…に上下に対応して断面円弧
状をなす係止部としての多数の下面溝7,7,…がそれ
ぞれベルト長さ方向に所定ピッチ間隔でベルト幅方向に
延びるように設けられている。
【0024】一方、上記各ブロック8は略逆台形板状を
なしていて、その両側面は、変速プーリの溝面に摺接す
る摺接部9,9とされている。また、各ブロック8の両
側部には、各々、ベルト長さ方向に貫通しかつベルト幅
方向に延びるスリット状の嵌合部10,10が、側方に
向けて開放された状態に設けられている。この嵌合部1
0の上縁部は、下方に向けて突出する断面逆凸字状をな
していて、上記張力帯1の上面溝6に係合する下向き突
条11とされている。一方、嵌合部10の下縁部は、上
方に向けて***する断面円弧状をなしていて、上記張力
帯1の下面溝7に係合する係合部としての上向き突条1
2とされている。
【0025】そして、この実施形態では、図1に示すよ
うに、上記下帆布5の端部5a,5a同士は、互いに突
き合わされた状態で予めジョイントされて突合せジョイ
ント部13をなしており、この突合せジョイント部13
は、複数の下面溝7,7,…に亘るようにベルト幅方向
に対しバイアスしている。
【0026】具体的には、上記突合せジョイント部13
は、3つの下面溝7,7,…に亘るようになされてい
る。上記突合せジョイント部13のバイアス量(ベルト
幅方向 に対する傾き量)は、大きい方が有利ではある
が、実際には、使用する帆布の織り構成や加工の難易度
による制約を受けることとなる。逆に、小さ過ぎると上
記実施例1の場合の直角ジョイントとの差が出ない。こ
れらのことから、上記突合せジョイント部13は、少な
くとも2つの下面溝7,7に亘って存在するように設け
ればよい。また、上記突合せジョイント部13は、例え
ばペガサス社製のオーバロックミシンを用いた「かがり
縫い」により端部5a,5a同士が縫合され、いわば
突合せミシンジョイント部となっている。
【0027】したがって、この実施形態によれば、高負
荷伝動用Vベルトの各張力帯1下面において、下帆布5
の端部5a,5a同士を突き合わせた状態で互いに接合
しているので、端部同士がラップしていることに起因す
るブロック8や張力帯1の早期破損を回避することがで
きる。
【0028】のみならず、上記突き合わせた状態で互い
に予めジョイントさせているので、ベルト製造工程を通
してその突合せ状態を安定に保持することができ、よっ
て、保形層2の露出やラップが部分的に発生するという
事態を未然に防止して安定した性能を発揮させることが
できる。
【0029】しかも、上記突合せジョイント部13を、
端部5a,5a同士の縫合にて得るようにしているの
で、例えば超音波等を用いて端部同士を溶着するように
した場合に比べ、ジョイント部13のソリッド化を回避
でき、屈曲疲労性の低下を未然に防止することができ
る。
【0030】そして、上記突合せジョイント部13を、
3つの下面溝7,7,…に亘るようにベルト幅方向に対
しバイアスさせているので、ジョイント部13の存在に
起因する性能低下をそれら3つの下面溝7,7,…に分
散させることができ、その他の各下面溝7との性能の差
を小さく抑えることができる。
【0031】尚、上記実施形態では、ベルト式無段変速
装置に用いられる高負荷伝動用Vベルトについて説明し
たが、複数のプーリ間に巻き掛けられて該プーリ間で回
転力を伝達するようになされたベルト伝動装置であれば
そのベルトに適用することができる。
【0032】また、上記実施形態では、各ブロック8
を、左右両側部に側方に向かって開放された嵌合部1
0,10,…を有してなるものとしているが、高負荷伝
動用Vベルトのブロックとしては、種々のものを用いる
ことができる。ここでは、その一例として、以下、3つ
の変形例1〜3を図面に基づいて説明しておく。
【0033】−変形例1− 図は、変形例1に係る高負荷伝動用Vベルトを示し、
ここでは、各ブロック18は、ベルト幅方向に延びる上
ビームを構成する上ブロック12と、上記上ビームと平
行に配置された下ビーム13aを含む下ブロック13と
からなる。下ブロック13には、下ビーム13aの中央
に立設されかつその上端が上ブロック12の中央部下面
に一体に連結されたセンタピラー13bと、各々、下ビ
ーム13aの左右両端に立設されかつその上端が上ブロ
ック12の左右両端部の下面に一体に連結された左右ピ
ラー13c,13dとが備えられている。
【0034】上記各ブロック18の左右両側部には、上
記上ブロック12と、下ブロック13の下ビーム13a
及びピラー13b〜13dとで形成された矩形貫通孔か
らなる1対の嵌合部20,20がそれぞれ形成されてお
り、これら嵌合部20,20に各々の張力帯1が挿通さ
れている。尚、その他の構成は上記実施例1の場合と同
じであるので、同じ部分には同じ符号を付して図示して
おくこととし、その説明については省略する。
【0035】−変形例2− 図は、変形例2に係る高負荷伝動用Vベルトを示し、
この変形例では、各ブロック28は、上記変形例1の下
ブロック13に似た形状をなしている。すなわち、各ブ
ロック28は、ベルト幅方向に延びる下ビーム28a
と、該下ビーム28aの中央に立設されたセンタピラー
28bと、各々、上記下ビーム28aの左右両端に立設
された左右ピラー28c,28dとからなる。また、各
ピラー28b〜28dの上端部には、それぞれベルト幅
方向に貫通する断面円形状の挿通孔21,21,…が設
けられている。これら挿通孔21,21,…には、断面
円形状をなす上ビーム22が挿通保持されている。
【0036】そして、上記各ブロック28の左右両側部
には、上記上ビーム22と、ブロック28の下ビーム2
8a及びピラー28b〜28dとで形成された矩形貫通
孔からなる1対の嵌合部30,30がそれぞれ形成され
ており、これら嵌合部30,30に各々の張力帯1が挿
通されている。尚、その他の構成は上記実施例1の場合
と同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して図示
しておくこととし、その説明については省略する。
【0037】−変形例3− 図は、変形例3に係る高負荷伝動用Vベルトを示し、
ここでは、各ブロック38は、各々、ベルト幅方向に延
びる上ブロック31及び下ブロック32からなってい
る。そして、これら両ブロック31,32は、ベルト幅
方向に配置された3本の結合ピン33,33,…により
上下一体に連結されている。
【0038】上記上下両ブロック31,32間には、各
々、左右両側方に向けて開放されたスリット状の嵌合部
40が形成されている。そして、ベルト幅方向において
互いに接合された状態で嵌合部40に、1本の張力帯1
が挿通されている。
【0039】上記張力帯1の上面には、各々、ベルト幅
方向に延びかつ上方に向けて突出した係止部としての断
面凸字状の上向き突条6′,6′,…が、また下面に
は、上記上向き突条6′,6′,…に上下に対応してベ
ルト幅方向に延びかつ下方に向けて突出した係止部とし
ての断面逆凸字状の下向き突条7′,7′,…がそれぞ
れベルト長さ方向に所定ピッチ間隔で設けられている。
【0040】一方、上記嵌合部40の上縁部、すなわち
上ブロック31の下辺部にはベルト幅方向に延びかつ断
面逆凹字状をなす係合部としての上部溝11′が、また
下縁部、すなわち下ブロック32の上辺部にはベルト幅
方向に延びかつ断面凹字状をなす係合部としての下部溝
12′がそれぞれ設けられている。
【0041】つまり、この変形例では、張力帯1の係止
部、すなわち上向き突条6′及び下向き突条7′と、ブ
ロック38の係合部、すなわち上部溝11′及び下部溝
12′との凹凸関係は、上記各実施例及び変形例の場合
とは逆になっている。尚、その他の構成は上記実施例の
場合と同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して
図示しておくこととし、その説明については省略する。
【0042】−実験例− ここで、上記のように構成された高負荷伝動用Vベルト
を用いて行った耐久性試験について説明する。上記Vベ
ルトの各部分の材料として、ブロックには熱硬化性樹脂
を用いた。一方、張力帯の保形層には短繊維入りのゴム
を、また心線にはポリアラミド繊維を、さらに上帆布及
び下帆布にはポリアミド繊維からなるものをそれぞれ用
いた。
【0043】そして、次の表1に示すように、突合せジ
ョイント部がベルト幅方向に対し45°にバイアスした
ものを発明例(実施形態に対応するもの)とした。尚、
ジョイント部での突合せ隙間は、0〜1mmとした。ま
た、比較のために、各々、ベルト幅方向に延びる端部同
士を8±3mmの幅でラップさせたものを比較例1に、
また単に突き合わせたもの(突合せ隙間は0〜2mm)
を比較例2に、突合せジョイント(突合せ隙間は0〜1
mm)ではあるが、その突合せジョイント部がバイアス
していない直角ジョイントのものを比較例3として同じ
試験を行った。
【0044】
【表1】
【0045】試験方法としては、図に示すように、プ
ーリ径φがφ=60mmの駆動プーリ21と、プーリ径
φがφ=120mmの従動プーリ22との間に上記Vベ
ルト23を巻き掛け、該ベルト23に張り荷重DW(D
W=150kg)を加える一方、従動プーリ22には負
荷を加えない状態で駆動プーリ21を6000rpmの
速度で回転させ、500hrs(時間)が経過した時点
でのVベルト23の破損状況を調べるようにした。ま
た、その途中で不具合が生じた場合には、直ちに走行を
停止してその時点での破損状況を調べるとともに、その
時点までの走行時間をチェックするようにした。尚、雰
囲気温度は90℃に設定した。以上の結果を、上記表1
に併せて示す。
【0046】上記表1から判るように、先ず、比較例1
及び2を対比すると、ラップを単なる突合せに変更した
だけでも、耐久性は280hrsから350hrsへと
1.25倍に向上している。これは、突合せとなったこ
とでラップ部分が基本的になくなり、そのようなラップ
に起因するブロック折れや張力帯のクラックが生じ難く
なったことによるものと考えられる。
【0047】次に、比較例2及び比較例3を対比する
と、単なる突合せを突合せミシンジョイントとすること
で、耐久性は350hrsから480hrsへとさらに
1.37倍以上(比較例1の280hrsからは1.7
1倍以上)に向上していることが判る。そして、比較例
では、ブロック折れは生じたものの、比較例2の場合
のような保形層表面のクラックは見られなかった。これ
は、突合せ状態が一定に保持されていることで、突合せ
による効果がはっきりとした形で得られるようになった
からであると考えられる。
【0048】最後に、比較例3及び発明例を対比する
と、発明例ではブロック折れも発生しなくなり、耐久性
は比較例2に比べて1.42倍以上、比較例1に比べて
1.78倍以上と大幅に向上していることが判る。これ
は、突合せミシンジョイント部がバイアスしていること
で、ブロック固定時に該ジョイント部に加わる圧縮力が
ベルト長さ方向に分散されるようになり、ジョイント部
の存在に起因するその他の張力帯の部分との間の性能の
差が小さく抑えられるようになったからであると考えら
れる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、上下面にそれぞれ上下に対応する多数の係止部
がベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をおいて設けられた
エンドレスの張力帯と、各々、上記係止部に係合する係
合部を有し、上記張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ
間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備
え、上記張力帯の下面に補強布が被覆された高負荷伝動
用Vベルトにおいて、上記補強布の端部同士を、互いに
突き合わせた状態で予めジョイントするようにしたの
で、端部同士がラップしていることに起因する不具合の
発生を回避できるのみならず、上記突合せ状態を安定に
保持することができ、突合せによる耐久性に優れた高い
品質を安定して得ることができるようになることに加
え、上記突合せジョイント部を、複数の係止部に亘るよ
うにベルト幅方向に対しバイアスさせることとしたの
で、上記突合せジョイント部の存在に起因する性能低下
を複数の係止部に分散させることができ、その他の係止
部との性能の差を小さく抑えることができる
【0050】請求項の発明によれば、上記突合せジョ
イント部を、補強布の端部同士が縫合されてなるものと
したので、ジョイント部のソリッド化を回避でき、上記
請求項1の発明による効果を適正に得ることができる。
【0051】請求項の発明によれば、上記突合せジョ
イント部を、かがり縫いにより縫合されてなるものとし
たので、上記請求項2の発明による効果を具体的にかつ
効果的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る高負荷伝動用Vベル
トの張力帯の一部をそれぞれ示す側面図及び底面図であ
る。
【図2】高負荷伝動用Vベルトの一部分を示す斜視図で
ある。
【図3】高負荷伝動用Vベルトの変形例1を示す図2相
当図である。
【図4】高負荷伝動用Vベルトの変形例2を示す図2相
当図である。
【図5】高負荷伝動用Vベルトの変形例3を示す図2相
当図である。
【図6】高負荷伝動用Vベルトの耐久試験の要領を示す
概略図である。
【図7】張力帯の下面溝に加わる圧縮力の状態をブロッ
クに対する固定力と共に示す側面図である。
【図8】従来のラップ式の高負荷伝動用Vベルトの一部
分を模式的に示す側面図である。
【図9】改良案の突合せ式の高負荷伝動用Vベルトの一
部分を模式的に示す図相当図である。
【図10】保形層が露出した状態の改良案の高負荷伝動
用Vベルトの一部分を模式的に示す図相当図である。
【符号の説明】
1 張力帯 5 下帆布(補強布) 5a 端部 6 上面溝(係止部) 6′ 上向き突条(係止部) 7 下面溝(係止部) 7′ 下向き突条(係止部) 8,18,28,38 ブロック 11 下向き突条(係合部) 11′ 上部溝(係合部) 12 上向き突条(係合部) 12′ 下部溝(係合部) 13 突合せジョイント部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−175334(JP,U) 実開 平6−73498(JP,U) 実開 昭59−10541(JP,U) 実開 平4−13451(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 1/00 - 5/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下面にそれぞれ上下に対応する多数の
    係止部がベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をおいて設け
    られたエンドレスの張力帯と、 各々、上記係止部に係合する係合部を有し、上記張力帯
    にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定さ
    れている多数のブロックとを備え、 上記張力帯の少なくとも下面に補強布が被覆されてなる
    高負荷伝動用Vベルトであって、 上記張力帯下面の補強布の端部同士は、互いに突き合わ
    された状態で予めジョイントされており、 上記補強布の端部同士の突合せジョイント部は、複数の
    係止部に亘るようにベルト幅方向に対しバイアスして
    ることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】 請求項記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、突合せジョイント部 は、補強布の端部同士が縫合されて
    なることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  3. 【請求項3】 請求項記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 突合せジョイント部は、かがり縫いにより縫合されてな
    ることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
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