JP3106046B2 - インクカートリッジ、インクジェット記録ユニットおよび該記録ユニットを用いた記録装置 - Google Patents

インクカートリッジ、インクジェット記録ユニットおよび該記録ユニットを用いた記録装置

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JP3106046B2 JP29850093A JP29850093A JP3106046B2 JP 3106046 B2 JP3106046 B2 JP 3106046B2 JP 29850093 A JP29850093 A JP 29850093A JP 29850093 A JP29850093 A JP 29850093A JP 3106046 B2 JP3106046 B2 JP 3106046B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット装置に
関するもので、特にインクジェットヘッドに供給するイ
ンクを貯留するためのインクカートリッジ(以下インク
タンクともいう)、該インクカートリッジとヘッドとが
着脱可能に一体化された記録ユニット、該ユニットを着
脱可能に一体化された記録ユニット、該ユニットを着脱
自在に搭載するインクジェット装置に関するものであ
る。
【0002】なお、以下の説明では「記録」という言葉
を用いるが、これは、布等への画像をプリントすること
をも含む言葉として用いる。
【0003】
【背景技術】従来、紙等の被記録媒体(以下単に記録紙
ともいう)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記
録方式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写
方式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能
な形態として提案されている。
【0004】これらの方式のなかで、インクジェット方
式はインクを吐出して記録紙に直接付着させる低騒音な
ノンインパクト方式の一つで、このような方式のインク
ジェット記録ユニットを用いた記録装置は、高密度かつ
高速な記録動作が可能であることから、情報処理システ
ムの出力手段、例えば複写機、ファクシミリ、電子タイ
プライタ、ワードプロセッサ、ワークステーション等の
出力端末としてのプリンタ、あるいはパーソナルコンピ
ュータ、ホストコンピュータ、光ディスク装置、ビデオ
装置等に具備されるハンディまたはポータブルプリンタ
として利用されている。この場合、インクジェット記録
装置は、これら装置固有の機能、使用形態等に対応した
構成をとる。中でも例えば、上記情報処理システムでは
小型化が主流であることから、これに応じてインクジェ
ット記録ユニットおよびこれを用いる装置本体も当然に
小型化が求められる。
【0005】しかし、このような小型化の傾向の一方、
これらユニット等に対しては従来の性能を維持するこ
と、もしくはそれ以上のものが要求されるのが一般的で
ある。このような要求に応えるため、従来からインクジ
ェット記録ユニットや該ユニットが搭載される記録装置
に関する種々の提案がなされている。その一例を図1に
示す。
【0006】図1では記録装置120のメインフレーム
122のプリンタキャリッジ121上に記録ヘッドと液
体貯蔵容器としてのインクカートリッジとを分離可能と
したインクジェットユニット101を配置している。
【0007】また、図1に示した形態以外のキャリッジ
上に搭載されるインクジェットユニットの形態として
は、記録ヘッドとインクカートリッジを一体化した記録
ユニットがある。
【0008】分離型の場合には、インクカートリッジは
交換可能な構成とされ、記録ヘッドはキャリッジ上に固
定される構成あるいはキャリッジに対して着脱可能な構
成のいずれかを要求に応じて採用される。
【0009】記録ヘッドとインクカートリッジとをキャ
リッジ上に配置する上述のような構成の場合には、水頭
圧を調整するためにインクカートリッジ内に大気圧に対
して相対的に負の圧力を発生する機構を設ける必要があ
る。このような機構としては、多孔質部材(以下、イン
ク吸収体ともいう)を用い、この多孔質部材の毛細管力
を利用して負圧を発生させる機構などが採用されてい
る。
【0010】このように上述の機構として多孔質部材を
使用する場合には、使用されずに残ってしまうインクの
量が多い、つまりインクの使用効率が低いという問題点
がある。この問題を解決するために特開平2−1873
64号公報に開示されているように、記録ヘッド側へイ
ンクを供給する供給口近傍の多孔質部材を記録ヘッドの
インク供給部(インク導入部ともいう)で圧縮変形させ
て、毛細管力を局所的に高くし、インク導入部近傍へイ
ンクを集中させることで、インクの使用効率を上げる方
法を取る必要がある。
【0011】一方、インクジェット記録ヘッド内に空気
が侵入するとノズル等に空気が侵入してしまい、インク
が吐出されない状態(不吐出状態)になってしまう場合
がある。このため、インクカートリッジから記録ヘッド
へのインク供給経路中には空気が侵入しないよう考慮す
る必要がある。
【0012】このような課題に注目したものとして特開
平5−8405号公報が挙げられる。本公報においては
記録ヘッド部とインク収納部が一体化された記録ユニッ
トを開示しており、記録ヘッド部のインク導入部とイン
ク収納部の多孔質との間に、インク導入部に圧接された
繊維体を配することで、インク収納部側から記録ヘッド
部側への空気の侵入を抑制する構成を開示している。
【0013】また、特開平5−238016号公報に
は、その図6に記録ヘッドとインクリザーバとの分離が
可能な記録ユニットを開示している。そして、記録ヘッ
ドへ供給されるインクに含まれる不純物を取り除くた
め、また、記録ヘッドとインクリザーバとを分離した時
に記録ヘッド側に空気が入らないようにするために、イ
ンクリザーバ側からインクを受け取る記録ヘッド側のイ
ンク導入部として繊維質のスリーブを用いる構成が開示
されている。
【0014】一般に、記録ヘッドとインクカートリッジ
の分離可能な記録ユニットにおいては、インクを使い終
わったインクカートリッジを交換するために両者を分離
するだけでなく、記録ヘッドを交換したり、またインク
を再充填したカートリッジと交換したり、さらには使用
者の誤操作によって両者を分離する等の様々な着脱状態
が考えられる。
【0015】従って、上述した特開平5−8405号公
報に開示されているような記録ヘッドとインクカートリ
ッジとが一体化された記録ユニットと異なり、このよう
な様々な着脱を行った場合であっても、分離時にはイン
クの漏れ等を起こさず、また、接合時には記録ヘッド側
に必要な量のインクを空気の侵入等を生じることなく安
定的に供給できることが要求される。
【0016】しかしながら、上述した特開平2−187
364号公報や特開平5−238016号公報に開示さ
れているような分離可能な記録ユニットの場合、また、
特に前述したごとく、インクの使用効率を上げるために
多孔質体を部分的に圧縮して用いる分離可能な記録ユニ
ットの場合、インクカートリッジ中のインクを使い切る
前にヘッドとインクカートリッジの分離を行い、これら
を再度、接合して用いると、ヘッド側にインクが供給で
きなくなる場合があることが本発明者らの実験によりわ
かった。
【0017】このような状態でインク供給ができなくな
ると、記録ヘッドの吐出口側からインクを吸い出すいわ
ゆる吸引回復動作を行ってもインクの供給が回復できな
い場合が多く、インクが残っているにもかかわらず最後
まで使用することができない。
【0018】この原因を解明したところ次のような状況
によってインクの供給不能が生じることが本発明者らの
実験によりわかった。
【0019】つまり、記録ヘッドとインクカートリッジ
とを分離させた場合に、インク導入部と接続されるイン
クカートリッジの供給口近傍のインク吸収体は大気と直
接接触する。このとき、前述した公報のように記録ヘッ
ド側のインク導入部がインク吸収体中に圧入される構成
をとる場合には、記録ヘッド側のインク導入部によって
圧縮変形させられていたインク吸収体が、元の形状に復
帰するのに伴って、インク吸収体が空気を引き込み、イ
ンク供給口近傍がインクと混合もしくは空気のみの状態
となることがある。
【0020】この状態において再度記録ヘッドを装着し
た場合に、インク供給口近傍に空気層が存在することに
なり、インクカートリッジから記録ヘッドへのインク流
路形成を妨げてしまう。また、このような状況ばかりで
なく分離していた記録ヘッドと再接合する際に、記録ヘ
ッドのインク導入部がインク供給口近傍の多孔質体に空
気を圧入してしまうことによってもインクカートリッジ
から記録ヘッドへのインク流路形成を妨げてしまう。
【0021】従って、これらの状況によってインク供給
率の低下やインク途切れを招き不良な印字状態を生じる
虞があった。
【0022】このような観点から、インクカートリッジ
と記録ヘッドとの着脱に関係なく常にインクカートリッ
ジの供給口側の多孔質体を圧縮する構成を本発明者らは
考えた。
【0023】図2は、このようなインクジェット記録ユ
ニットの一例を示すものである。
【0024】インクジェット記録ユニット4は、インク
ジェット記録ヘッド2とインクカートリッジ3とがイン
クカートリッジ3側に設けられた両持爪(図示せず)に
よって分離可能に接続されることにより構成される。
【0025】上記接続時には、インクカートリッジ3の
インク供給口を兼ねる接続部39内に記録ヘッド側のイ
ンク導入部40が挿入され、また、インク導入部の周囲
に配されたエチレンプロピレンゴム製等のO−リング3
5によりインク供給路36は外部から密封される。一
方、インクカートリッジ3の内部にはインク吸収体(ス
ポンジ)37が配設されており、スポンジ37の持つイ
ンク保持能力でインクを貯留し、またスポンジ密度を調
整することによりインクジェット記録ヘッド2への負の
インク供給圧力が得られる。スポンジ37のヘッドの接
続部39の側端部にはメッシュフィルタ38が設けられ
ている。このフィルタ38はスポンジ37を押え付ける
ようにして配設されており、このためフィルタ近傍のス
ポンジ37が記録ヘッドの着脱に関係なく部分的に高い
密度に圧縮され、このことでスポンジ内のインクを安定
してインクジェット記録ヘッド2側へ導出し易くしてい
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成からなるインクジェット記録ユニットは、以下のよ
うな解決すべき課題を持つことがわかった。
【0027】図3に示すように、インクジェット記録ヘ
ッド2とインクカートリッジ3とを接続する際、記録ヘ
ッド側のインク導入部40を接続部39内に挿入すると
共に前述のようにO−リング35を用いてこれらのイン
ク供給路36を外気に対して密封するが、このO−リン
グ35は接続動作に伴なって形成されるべきインク供給
路36に予め存在する空気を押圧しメッシュフィルタ3
8の方向へ移動させる。そして、この移動された空気は
メッシュフィルタ38に気泡B となって溜まりインク供
給路を塞いだり、さらにメッシュフィルタ38からスポ
ンジ37へ拡散する(図中、矢印A)。その結果、イン
クの供給不良等を生じさせることになる。
【0028】上述の特開平5−238016号公報に記
載されている構成では、記録ヘッドとインクカートリッ
ジ(インクリザーバ)との分離時に記録ヘッドのチャン
バ内に空気を侵入させない構成については示している
が、使用中のインクカートリッジを記録ヘッドから分
離、再接合する際に生ずる前述のようなインクカートリ
ッジ内への空気の侵入については何ら考慮されていなか
った。このため上述のような不都合を生じてしまう虞が
ある。
【0029】分離、再接合時に生じるインクカートリッ
ジ内への空気の侵入を防止する方法として非接合時にイ
ンク供給口を閉鎖する弁部材を設けることも考えられる
が、製造工程の複雑化、部品点数の増加に伴う大型化や
コストの上昇を招き、分離型記録ヘッドの特性を低減し
てしまう。
【0030】分離型記録ユニットにおいては、記録ヘッ
ドをインクカートリッジの分離・接続時に生じやすい空
気の侵入の問題ばかりでなく、前述したように分離時に
供給口からインク漏れを起こさないこと、また接続時に
記録ヘッド側に必要な量のインクを安定的に供給できる
こと、さらにインクの使用効率が高いことが要求され
る。そして、これらの要求を満足するインクカートリッ
ジ、記録ユニットが望まれている。
【0031】本発明は記録ヘッドとインクカートリッジ
とを分離、接続して用いる分離可能型記録ユニットにお
いて生ずる、上述の様々な課題を解決するもので、イン
クの使用効率が高く、非接続時においてインクの漏れを
生じず、インクを使い切る前に記録ヘッドとインクカー
トリッジとを分離、再接合を行っても安定的に必要量の
インクを供給することができる、低コストで信頼性の高
いインクカートリッジ、該インクカートリッジに用いら
れるインク供給部材およびこのインクカートリッジを用
いたインクジェット記録装置を提供するものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】したがって、上記課題を
解決するために、本発明にもとづくインクジェットカー
トリッジは、インクを保持するためのインク吸収体と、
記録ヘッド側へインクを供給するためのインク供給口が
設けられ、記録ヘッドのインク導入部が挿入されるイン
ク供給部とを有し、インク導入部が挿入される時にイン
ク供給部側から外部へ空気を逃がすための空気道がイン
ク供給部を構成する内壁面に設けられていることを特徴
とする。
【0033】好ましくは、上記空気道はインク供給部の
内壁面に設けられた溝であり、さらに好ましくは、空気
道は、インクカートリッジ内部と連通しており、該イン
クカートリッジ内部を介してインクカートリッジに設け
られた大気連通口から外部と連通している。
【0034】好ましくは、上記インク吸収体とインク供
給口間に配されその一端がインク吸収体と圧接している
インク供給部材を有する。
【0035】上記インク供給部材は、繊維の集合したイ
ンク誘導体であることが好ましい。
【0036】好ましくは、上記インク誘導体の毛細管力
はインク吸収体のインク毛細管力より大であり、かつ記
録ヘッドへのインク供給におけるインク誘導体の圧力損
失は20mmAq以下であることを特徴とする請求項1
9に記載のインクカートリッジ。インク誘導体の毛細管
力は85mmAq以上400mmAq以下である。ま
た、好ましくは、インク誘導体は当該インク誘導方向に
延在する繊維の束からなり、さらに各繊維間の平均間隔
は0.01mmより大きく0.05mm未満である。
【0037】また、本発明にもとづく記録ユニットは、
上記構成からなるインクカートリッジと、インク導入部
を有するインクジェットヘッドとを有し、前記インクカ
ートリッジのインク供給部にインク導入部が挿入される
ことで、該導入部の先端がインク誘導体に圧接されてい
ることを特徴とする。
【0038】さらに、本発明にもとづく記録ユニット
は、インク滴を吐出することによって記録を行うための
記録ヘッドと、該記録ヘッドへインクを供給するための
インクカートリッジとが着脱自在に結合した記録ユニッ
トにおいて、記録ヘッドは、インクカートリッジと接続
し、かつインクの供給を受けるためのインク導入部を有
し、インクカートリッジは、記録ヘッドへ供給するため
のインクを貯えるインク吸収体と、記録ヘッドのインク
導入部が嵌挿され、かつインクカートリッジの前端部に
形成されたインク供給口を有することによって、記録ヘ
ッドのインク導入部とインク吸収体とを連通するインク
供給路を構成するインク供給部と、インク供給部に注入
されたインク導入部と一端が当接し、かつ他端がインク
吸収体に圧接したインク供給部材と、記録ヘッドとイン
クカートリッジとの接続過程時に供給部中の空気を逃が
すための空気流路をインク誘導体とインク供給部の壁と
の間に有することを特徴とする。
【0039】上記インクカートリッジには、好ましくは
内部を外部と連通させるための大気連通口が形成されて
おり、空気流路は、大気連通口に連通し、かつインク吸
収体の周囲に形成された第一空間部と、該第一空間部と
インク供給部とを連通する第二空間部とからなる。
【0040】好ましくは、上記インクカートリッジの内
壁に、インク吸収体を保持し、かつインク吸収体とイン
クカートリッジ内壁との間に第一空間部となる空間を確
保するための長手方向へ延びる複数の突起片が設けても
よい。
【0041】上記第二空間部は、好ましくはインク誘導
体を保持するインク供給部の壁面に形成された溝または
孔からなり、または第二空間部は、インク誘導体に形成
された溝または孔からなる。
【0042】好ましくは、上記インクカートリッジの前
端部に形成された大気連通孔とインク供給部とに連通し
た第三空間部からなる第二の空気流路が設けられる。
上記記録ヘッドは、インクカートリッジとの接続時に、
インクカートリッジの前端部に形成された大気連通孔を
塞ぐための栓部が設けられている。
【0043】好ましくは、供給部材はインク吸収体から
インク供給口へ並んだ繊維束で構成されるインク誘導体
である。また、インク誘導体の毛細管力はインク吸収体
の毛細管力より大であり、かつ記録ヘッドへのインク供
給におけるインク誘導体の圧力損失は20mmAq以下
であることが好ましく、あるいはさらに好ましくは記録
ユニットにおいて、 インク誘導体の毛細管力は85m
mAq以上400mmAq以下である。
【0044】上記インク誘導体は、好ましくは当該イン
ク誘導方向に延在する繊維の束からなり、さらに各繊維
間の平均間隔は0.01mmより大きく0.07未満で
あり、さらに好ましくは当該誘導方向の断面が円状であ
る円柱状をなし、円状の外周部の繊維はバインダによっ
て密に形成されている。
【0045】上記記録ヘッドは、好ましくはインクを吐
出するためのエネルギーを発生させる手段として、イン
クに膜沸騰を生じさせる電気熱変換体を用いたインクジ
ェット記録ヘッドであり、さらに好ましくは上記記録ヘ
ッドはカラー記録対応の記録ヘッドである。
【0046】本発明にもとづく記録装置は、記録ユニッ
トを搭載し、記録ヘッドを記録手段として用いることを
特徴とする。
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【作用】本発明もとづく記録ユニットは、上記のよう
な構成を有するので、インクの漏れおよびインク流路へ
の気体の侵入を防止し、さらにインクの消費により減少
するインク体積に応じて外部から大気を導入することが
可能となる。
【0052】すなわち、インクカートリッジは、気泡や
空気層の介在によるインク供給の不安定化を排除するた
めに、以下のような特徴を有する。すなわち、記録ヘッ
ドとインクカートリッジとが接続された際に、この接続
部は外部から密閉された状態となるので、インクカート
リッジ開口部(記録ヘッドの接続部が嵌挿される部分)
から空気が流入したり、インク漏れが生じることはな
い。
【0053】記録ヘッド側の導入部がインクカートリッ
ジ内に挿入され、インク供給経路を形成する直前まで、
記録ヘッドとインクカートリッジの接続時にインク供給
経路中に存在する空気を外部に逃がす構成を有するた
め、両者の結合に伴って、供給経路中に空気が侵入する
ことが抑えられる。
【0054】特にインク誘導体を用いる場合には、この
インク誘導体は、後述するように、繊維間が実質的に密
で相対的に上記インク誘導性が劣る外周部領域と、繊維
間が実質的に粗密で相対的にインク誘導性が優れた内部
領域とからなり、かつインクジェット記録ヘッドとイン
ク吸収体との間に介在し、さらにインク誘導体の一端部
がインクジェット記録ヘッドのフィルタに直接密接し、
インク誘導体の他端部がインク吸収体と直接圧接してい
る。したがって、インクの使用効率を上げたままで、気
泡や空気層の介在によるインク供給の不安定化を排除す
ることが可能となる。
【0055】また、このインク導体を保持する保持部
の内周壁に軸方向に沿って、インク誘導体とインク誘導
体保持部との間の空気流路となる溝が形成され、またこ
の空気流路に連通した大気連通孔が設けられている。し
たがって、上記気泡や空気層の介在をさらに一層確実に
排除することができる。第四に、インクカートリッジの
内壁には、長手方向へ延びる複数の突起片(リブ)が設
けられ、これらによってインク吸収体を保持するため、
インク吸収体とインクカートリッジ内壁との間に空間が
確保されるので、上記空気流路は確実に確保されてい
る。
【0056】したがって、インクジェット記録ヘッドと
インクカートリッジとを接続する際に、インク誘導体へ
記録ヘッドの接続部が圧接される過程でインク誘導体と
接続部との間の空気がインク誘導体へ押圧されるが、こ
の空気は上記溝または孔、大気連通孔およびこれらと連
通するインクタンク内の空間からなる空気流路を経由し
て外部へ流れる。また、上記したようにインク誘導体の
周面は樹脂等によって硬化されているので、この周面か
らインクが空気流路へ流出したり、周面から気泡がイン
ク誘導体内へ導入されるようなことは起こらない。
【0057】また、インクジェット記録ヘッドとインク
カートリッジとを分離する際、インクジェット記録ヘッ
ド側のヘッドの接続部による押圧が解除されるが、その
解除に伴ってインク誘導体はインクジェット記録ヘッド
側へスポンジの復元力によって開口部方向へ押される。
そのため、インク誘導体のヘッド側端部の縁は、インク
カートリッジの開口部内周壁に沿って半径方向へ延びる
ようにして立設した板状のインク誘導体支持部に圧接す
る。したがって、開口部を介したインクカートリッジへ
の空気流入は起こらない。また、インクジェット記録ヘ
ッドとインクカートリッジとを分離してもインク誘導体
とスポンジとの接触は保持されるので、インク誘導体と
スポンジとの接触面に気泡や空気層が形成されることは
ない。
【0058】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0059】まず、図4を参照しながら本発明の一実施
例に係るインクジェット記録ユニット4の概略的構成を
説明する。この図において、(A)はインクジェット記
録ヘッド2とインクカートリッジ3とが分離された状態
を示す断面図、(B)はそれらが接続された状態を示す
図、そして(C)は(B)のC−C′線に沿う断面図で
ある。
【0060】インクジェット記録ヘッド2には、通常イ
ンク中のゴミを除去するためのフィルタ43が、インク
カートリッジ3との接続部であるインク供給パイプ(以
下、接続部あるいはインク導入部とも表記する)45の
端部に設けられている。このフィルタ43の有効空孔径
は5〜20μmである。
【0061】インクジェット記録ヘッド2とインクカー
トリッジ3とは、インクカートリッジ3から一体的に突
き出た1組の接合爪34がインクジェット記録ユニット
2の受入部と両持係合することにより一体に接続され
る。この接続により、インクジェット記録ヘッド2の円
筒状に突起した接続部(インク導入部)45を同心的に
貫くインク供給路端部に設けられたフィルタ43は、イ
ンクカートリッジ3に設けられたインク供給部材として
のインク誘導体47の一方の端部と密着し、またインク
カートリッジ3と記録ヘッド2との接続部は外部から密
閉された状態となる。この時誘導体とフィルタ43と
は、圧接状態にある方が両者の確実な接続の観点から望
ましい。
【0062】このフィルタ43の面積は、後述されるよ
うにインク誘導体47の接合面の面積よりも小さいこと
が必要である。また、インクジェット記録ヘッド2の接
続部45の基部にはOリング35が設けられている。
【0063】インク誘導体47は、インクカートリッジ
3内に設けられた多孔質体であるスポンジ37とインク
カートリッジ3開口部との間に介在する。また、インク
誘導体47は、その軸方向に沿った外周面のほぼ半分以
上をインクカートリッジ3の保持部41によって保持さ
れ、一方この保持部41と接しない残りの外周面はイン
クカートリッジ3内の大気にさらされている。すなわ
ち、インク誘導体47は、その一端面のみでスポンジ3
7と接し、他端面は自由端としてインクカートリッジ3
開口部外側へ露出している。さらに、インク誘導体47
の自由端の縁部は、保持部41内周壁に沿って半径方向
へ延びるようにして立設した板状のインク誘導体支持部
49の内側面と接触し、インクカートリッジ3開口部か
ら突出しないように支持されている。また、同図のC−
C′断面において破線で示すように、インク誘導体47
はスポンジ37のインク誘導方向断面の略中央に配設さ
れる。これにより、スポンジ37内のインクの均一な供
給が可能となる。
【0064】インクヘットヘッド2とインクカートリッ
ジ3とを接続した場合はインクジェット記録ヘッド2の
フィルタ43と上記インク誘導体の自由端とが密着し、
インクカートリッジ3からインクジェット記録ヘッド2
へのインク供給路が形成される。
【0065】上記接続の際、O−リング35はインク供
給パイプ45とインク誘導体47とによって形成される
インク供給路を密封する。これにより、記録ヘッド2と
インクカートリッジ3との接続部からのインク漏出を防
止し、またインクの蒸発を最小限に抑えることができ
る。
【0066】インクカートリッジ3に収納されるスポン
ジ(インク吸収体)37は、インクジェット記録ヘッド
2に対するインク供給性、インク保持性、インク漏れ等
を考慮し、その毛細管力(一般に0mmAq以上150
mmAq以下、望ましくは30 mmAq以上100m
mAq以下)を発生する必要がある。一方、スポンジ3
7の周囲は、インクカートリッジ3の後端に形成された
大気連通孔48を介して大気圧に保持されている。
【0067】図5は、上記インク誘導体の構成を示す模
式的斜視図である。
【0068】インク誘導体47は、実質的にインク誘導
を行うためのその誘導方向(インク誘導体の軸線に沿う
方向)に延在する繊維束からなる円柱状部材であって、
インクの誘導方向に対して垂直な方向に関して、実質的
に繊維が密に束ねられて相対的に上記インク誘導性が劣
る外周部領域と、実質的に繊維間に空間があり相対的に
インク誘導性に優れた内部領域とが分布している。
【0069】ここで、「繊維の束」とは、ポリエステ
ル,ポリプロピレン,ポリエチレン,セルロース,ポリ
ウレタン等の繊維状の樹脂や通常の繊維、あるいは金
属,ガラス,カーボン等のファイバのいずれか、または
これらの混合体であってもよい。
【0070】また、「繊維間が密」とは、接着剤や封止
剤で繊維間を充填したり、繊維同士が熱や圧力で一体化
されているものを含むものとする。
【0071】このインク誘導体47を構成する部材とし
て、実質的に繊維間が空間である内部領域は、その繊維
径よりも小さい幅の通路とその繊維径よりも大きい幅の
通路が混在していてもよく、この場合、インク誘導方向
に関しての断面積における内部領域の均等なインク供給
性を向上する効果がある。好ましくは、各繊維間の平均
間隔は0.01mmより大きく0.05未満となるよう
にした。
【0072】具体的に図5に示す繊維51の材質として
の適当なものは主にポリエステル,ナイロン,ポリプロ
ピレン,ポリエチレン,セルロース,ポリウレタン等が
あり、インクに対して化学的に安定であってぬれ性の良
いものが望ましい。
【0073】ぬれ性の良さの判断基準として一般的にイ
ンクの接触角が小さいことが挙げられる。いわゆるテフ
ロン系等の接触角の大きい材料に対しても親水化処理を
施すことにより用いることはできる。しかしながら、親
水化処理のための製造工程の増加や、製品コストの上昇
などの観点から考えると、材質自体のインクの接触角が
小さいものが望ましい。
【0074】インク誘導体を形成する繊維の太さの上限
を決定する条件は、前述したインク導入部に設けられた
フィルタとインク誘導部材との密着性である。この観点
から、0.05mm以下が望ましい。また、繊維の太さ
の下限の条件としては、インク誘導部材が繊維を結束さ
せる構成を採用するという観点から、コストや繊維束の
形成を容易にするために0.01mm以上が望ましい。
本実施例では0.03mmのポリエステル繊維を採用し
た。
【0075】前述したように、インク誘導体47はイン
ク流路の一部を形成するので、インク供給の方向性を持
たせなければならない。また、一方で、記録ヘッドの導
入部と圧接するので形状を維持できるだけの物理強度も
必要である。そのために、各繊維を結束させて繊維束を
形成した方が望ましい。
【0076】繊維を結束させるために繊維が密である領
域を形成する手段としては、前述した接着剤を封止剤と
して樹脂のバインダを用いたり外周部から熱や圧力を与
え溶着させる方法が挙げられる。
【0077】また、外周部に密な領域を形成するため
に、繊維束を他の部材により被覆させても良い。しか
し、前述の領域を接着剤や封止剤により形成する場合
は、成形と同時にバインダを含浸させることができるの
に対し、繊維を被覆して結束させる場合は、繊維を結束
させた状態で被覆しなければならず、均一に強度を持た
せるように成形するために、製造工程の複雑化を招くお
それがある。従って、硬化領域を設ける構成が望ましい
と思われる。
【0078】繊維束の形成については、繊維のインク供
給の方向性を保つことができ、記録ヘッド側のインク導
入部との圧接時に繊維が変形してインク供給が不能や不
均一にならない構成をなすものであれば、前述の構成や
方法に限られるものではない。
【0079】本実施例においては、繊維51の束よりな
るインク誘導体の外周部領域を樹脂性の結合材を用いて
密の状態にしている。
【0080】ここで、繊維束の外周部から含浸させる樹
脂として、本発明者はポリエステルポリオールのポリウ
レタンを採用しているが、目的に適合すれば例えばメラ
ミン系のバインダであっても問題ない。
【0081】繊維は、上述のように、インク誘導体47
のインク流れ方向に沿って配列され、その毛管力をスポ
ンジ37を形成する多孔質体の毛管力より大きくなるよ
うに設定されている。従って、インクを含浸したスポン
ジ37にインク誘導体47の一端を圧接すればインクは
自然かつ速やかにインク誘導体47の他端まで誘導され
る。インク誘導体47の先端に到達したインクは繊維5
1の束が有する毛管力により通常外部へ漏出する虞はな
い。従って、インクカートリッジ3が単体の状態、すな
わちインクジェット記録ヘッド2と分離している状態の
時にバルブ機構などによってインク漏出を防止する必要
がないため、インクカートリッジ3を形成する部品点数
が少なく、かつ製造コストを大幅に圧縮できる。
【0082】本実施例のインクカートリッジは、気泡や
空気層の介在によるインク供給の不安定化を排除するた
めに、以下のような構成をとっている。すなわち、上述
したように、繊維の集合体であるインク誘導体47がイ
ンク供給口とスポンジ37との間に介在し前述の繊維が
スポンジからインク供給口位置にインクを誘導するよう
に配されており、記録ヘッドのインク導入部のフィルタ
と接する面までインクを誘導している、また、インクカ
ートリッジと記録ヘッドとの接合時にはインク誘導体4
7の一端部がインクジェット記録ヘッドのフィルタに直
接密接しており、外部から空気が侵入する虞がない。ま
た、インクカートリッジとヘッドとの着脱と関係なく、
インク誘導体の他端部がスポンジ37と直接密接してい
る。またさらに、上記保持部41の内周壁に軸方向に沿
って、インク誘導体47とインク誘導体保持部41との
間の空気流路となる溝42が形成されている。また、イ
ンクカートリッジ3の内壁には、図4(C)に示すよう
に長手方向へ延びる複数の突起片(リブ)3aが設けら
れ、これらのリブ3aによってスポンジ37を保持する
ため、スポンジ37とインクカートリッジ3内壁との間
に空間が確保されている。そして、インクカートリッジ
後端部に上記空気流路および空間と連通した大気連通孔
48が形成されている。
【0083】したがって、インクジェット記録ヘッド2
とインクカートリッジ3とを接続する際に、インク誘導
体47へヘッド2のインク導入部が圧接される過程でイ
ンク誘導体47と接続部との間の空気がインク誘導体方
向へ押圧されるが、この空気は上記溝42、大気連通孔
48およびこれらと連通するインクタンク内の空間から
なる空気流路を経由して外部へ流れる。また、インク導
入部と当接するインク誘導体の端面までインクが繊維の
毛管力で誘導されているため、インク誘導体中には、ほ
とんど空気が侵入しない。また、上記したようにインク
誘導体47の周面は樹脂等によって硬化されているの
で、この周面からインクが空気流路へ流出したり、周面
から気泡がインク誘導体47内へ導入されるようなこと
は起こらない。
【0084】また、インクジェット記録ヘッド2とイン
クカートリッジ3とを分離する際、インクジェット記録
ヘッド2側のヘッドの接続部による押圧が解除される
が、その解除に伴ってインク誘導体47はインクジェッ
ト記録ヘッド側へスポンジ37の復元力によって開口部
方向へ押される。そのため、インク誘導体47のヘッド
側端部の縁は、インクカートリッジ3側の開口部内周壁
に沿って半径方向へ延びるようにして立設した板状のイ
ンク誘導体支持部49に圧接する。したがって、開口部
を介したインクカートリッジ3への空気流入は起こらな
い。また、インクジェット記録ヘッド2とインクカート
リッジ3とを分離してもインク誘導体47とスポンジ3
7との圧接関係は保持されるので、インク誘導体47と
スポンジ37との接触面に空気層が形成されることはな
い。
【0085】このように、本発明にもとづくインクジェ
ット記録ユニットは、インク誘導体とインク誘導体の保
持部材の間に形成された空気流路を通じて空気がインク
カートリッジ内部を経由して外部へ連通するようにし、
一方でインク誘導体をスポンジと圧接させたもので、空
間の空気の外気との相対圧力が上昇したり、下降しても
空間の空気は自由に外部へ出入りできるため、インク漏
れおよびインク流路への気体の侵入を防止し、さらにイ
ンクの消費により減少するインク体積に応じて外部から
大気をインクカートリッジ内へ導入することができる。
【0086】(実施例2) 前述した実施例では、空気流路となる溝42を保持部4
1に設けていたが、本実施例では図6に示すように、上
記空気流路となる溝42が保持部内周壁ではなくインク
誘導体47の周面に形成されている例を示しており、そ
れ以外の点は、実施例1とほぼ同じである。
【0087】インク誘導体47の周面に溝を設けるため
には、繊維を結束させて繊維束を形成する際の型に凸部
を設けるだけで良い。
【0088】従って、インクカーリッジのインク誘導体
の保持部に溝を設けるために成型または切削加工する場
合に比べ、製造工程の簡略化や加工精度向上の観点から
も空気溝の形成が容易となるので、本実施例の形態は望
ましい。
【0089】(実施例3)この実施例にもとづくインク
ジェット記録ユニットに搭載されるインクカートリッジ
を図7に示す。
【0090】この実施例のインクジェット記録ユニット
の概略的な構成は上記実施例1または2と同じである
が、2つの空気流路を有する点が異なる。すなわち、第
一の空気流路は、実施例1および2と同一の構成をとる
もので、インク誘導体47とインク誘導体保持部41と
の間の空気流路となる溝42からなる第二空間部と、イ
ンクカートリッジ3の内壁に設けられた複数の突起片
(リブ)3aによって形成された空間と、インクカート
リッジ後端部に形成された大気連通孔48とからなる第
一空間部とから構成される。一方、第二の空気流路は、
インクカートリッジ2のインクジェット記録ヘッド側端
面に形成された開口部に連通した連通孔81からインク
供給口に至る空間(第三空間部)からなる。さらに、こ
の実施例では、インクジェット記録ヘッド2の接続部側
端面に上記孔81を塞ぐための突起部82が設けられて
いる。
【0091】すなわち、インクジェット記録ヘッド2と
インクカートリッジ3との接続時において、インクジェ
ット記録ヘッド2の接続部外周面が対向するインクカー
トリッジ開口部の内周面に当接する。この際、記録ヘッ
ド2の端面に設けられた上記突起部82は、インクカー
トリッジの端面に形成された連通孔81を塞ぐ。
【0092】したがって、インク誘導体47へヘッド2
の接続部が圧接される過程でインク誘導体47と接続部
との間の空気がインク誘導体47へ押圧されるが、この
空気は第一の空気流路および第二の空気流路を経由して
外部へ流れる。また、上記したようにインク誘導体の周
面は樹脂等によって硬化されているので、この周面から
インクが空気流路へ流出したり、周面から気泡がインク
誘導体内へ導入されるようなことは起こらない。さら
に、インクジェット記録ヘッドがインクカートリッジと
完全に接続されるまで、第二空気流路によって空気の排
出がなされ、かつ接続完了時には上記突起部によって第
二空気流路の開口部が塞がれて両者が接続された部分を
密閉状態にする。なお、ここでは、第一,第二の両方の
空気流路を用いる例としたが、接続時に空気を十分に逃
がすことができれば、第二空気流路のみの構成としても
よい。
【0093】なお、上記第二の空気流路は、本発明のイ
ンク誘導体や従来のバブル機構を持たずにフィルタ38
で吸収体を圧縮した形態のインクカートリッジにも適用
可能で、このような空気流路を従来のインクカートリッ
ジに形成することにより、気泡の発生等を防ぐことが可
能となり、インク供給の安定化が達成される。その一例
を図8に示す。図中、(A)は分離した状態、(B)は
接続途中に空気を荷がしている状態、そして(C) は接
続が完了した状態を示す断面図である。
【0094】このような構成で接続時に供給口から空気
が入り込むことは抑制できる。しかしながら、インク供
給の安定性の観点、製造の行い易さ等の観点からは前述
したインク誘導体を用いる構成の方が望ましい。
【0095】(実施例4)さらに、本例のインクカート
リッジはフルカラーのインクジェット記録装置にも用い
ることができるのは勿論であり、その構成の一例を図9
および図10に示す。これらの図に示すように、イエロ
ー(Y),マゼンタ(M)およびシアン(C)のインク
タンクが一体化されたインクカートリッジの各インクタ
ンクとブラック(Bk)のインクカートリッジ3とに
は、上述したインク誘導体がそれぞれ設けられており
(同図ではBkのみ図示)、これを介してインクジェッ
トヘッド2にインクが供給されるものである。
【0096】図9において、Bkのインクカートリッジ
は他のインクカートリッジよりも容量の大きいものを使
用している。したがって、インクカートリッジやインク
供給路等の容量に応じてインク誘導体の寸法を変えるこ
とも可能である。また、インク誘導体47はインクカー
トリッッジ3の一端部の下側に配置され、一方大気連通
孔48は他端部の上側に形成されているので、記録ヘッ
ド2とインクカートリッジ3との接続時において接続部
近傍の空気の排出が容易となる。また、図10は各イン
クカートリッジの容量が等しい場合で、記録ヘッドに接
続されていない状態を示しており、さらにインクカート
リッジ3の構成を図9とは反対側から見た模式図であ
る。同図に示すように、各色のインクカートリッジに
は、インク誘導体47が配設され、その端面はインクジ
ェットヘッドとの接続のための開口部において大気にさ
らされている。このような場合、前述したようにインク
カートリッジのこの開口部を下方に向けても、インクが
漏出することはない。
【0097】(実施例5)本実施例は本発明のもとづく
記録ユニットを搭載した記録装置および情報処理システ
ムの一例を示すものである。
【0098】図11は、上述のインクジェット記録ユニ
ットを用い、本願人によって提案されたパーソナルコン
ピュータに内蔵のプリンタ機構を示す斜視図である。図
11に示すプリンタ機構は図12にて後述されるパーソ
ナルコンピュータの一部に内蔵されるものであり、図1
1ではプリンタ機構以外の図示は省略されている。
【0099】同図において、キャリア1には、記録ヘッ
ドを構成するインクジェットヘッド2とインクカートリ
ッジ3とが連結された本発明にもとづくインクジェット
記録ユニット4が搭載されている。このキャリア1のイ
ンクジェットヘッド2側の端部に設けられた嵌合部は、
本装置のフレームをなすシャーシ5によって回動自在に
支持されたリードスクリュー6とその軸方向に摺動可能
に嵌合する。キャリア1の他方の端部には、図示しない
ガイドが配設されており、このガイドがシャーシ5に形
成されたガイドレール7と摺動自在に嵌入している。そ
してキャリア1は、その姿勢が常に一定に保たれながら
リードスクリュー6の回転に伴なってその軸方向に往復
移動可能な構成となっている。
【0100】上述のキャリア1の往復移動(スキャン)
に同期してインクジェットヘッド2からインクを吐出す
ることにより、被記録材14に一行分の記録を行うこと
ができる。すなわち、この記録ヘッド2は微細な液体吐
出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に設け
られる熱エネルギー作用部と、この作用部において液体
(インクともいう)に作用する熱エネルギーを発生する
熱エネルギー発生手段を備えている。この手段が発生す
る熱エネルギーを利用してインク滴が上記オリフィスか
ら吐出される。
【0101】キャリア1のスキャンによって一行記録を
行うと、記録用紙等の被記録媒体14を搬送手段によっ
て一行分搬送して次行記録を行うものであるが、この被
記録材14の搬送は、搬送ローラ15とこれに圧接する
ピンチローラ16の一対の回転体と、排出ローラ19と
これに当接する拍車18との一対の回転体とによって行
われる。
【0102】これを具体的に説明すると、記録ヘッド2
の吐出口面に記録面が対向する被記録材14を、ピンチ
ローラ16によって搬送ローラ15に圧接し、搬送ロー
ラ15を紙送りモータ17によって適宜回転させること
により、記録位置へ必要なだけ搬送する。そして記録後
は、拍車18によって被記録材14を排出ローラ19に
圧接し、この排出ローラ19の回転によって装置外へと
排出搬送する。
【0103】搬送ロー15および排出ローラ19の駆
動は紙送りモータ17によって行われるが、その駆動力
の伝達は減速歯車列20により行われる。
【0104】21はペーパセンサであり、被記録材14
の有無を検出する。また22はフォトインタラプタから
なるホームポジションセンサであり、キャリア1に取付
けられこれとともに移動する遮断板1Aによる遮断/遮
断解除によってキャリア1がホームポジション(図面左
側)にあることを検出する。
【0105】図12は図11に示したプリンタ機構を内
蔵したパートナルコンピュータおよびインクジェット記
録ユニット等の着脱を説明するための説明図である。
【0106】図12に示すように、パーソナルコンピュ
ータ200には、そのキーボード部の奥側にインクジェ
ット記録ユニット4等を着脱するための開閉部が設けら
れており、インクカートリッジ3等を交換する場合に
は、同図に示すように、一体のインクジェット記録ユニ
ット4として、あるいはインクカートリッジ3のみを上
記プリンタ機構に対して着脱することができる。
【0107】インクジェット記録ユニット4を一体で着
脱する場合、図12に示すように、ユニット4をプリン
タ機構から取外した後インクジェットヘッド2とインク
カートリッジ3とを分離し、例えば新たなカートリッジ
3をインクジェットヘッド2に取付けて交換する。一
方、インクカートリッジ3のみを着脱する場合は、イン
クジェット記録ユニット2をプリンタ機構に装着したま
までインクカートリッジ3を交換することができる。
【0108】ところで、本実施例のインクカートリッジ
へのインクの再充填方法としては、大気連通口から内部
の空気を吸引し、インクカートリッジ内部の圧力を低く
した状態で、インク誘導部材を設けたインク供給口側よ
り、圧力差を利用してインクを充填する方法が挙げられ
る。
【0109】また、前述と同様にインクカートリッジ内
部の圧力を下げる場合に、インク誘導部材を配したイン
ク供給口側より吸引を行い、大気連通口側よりインクを
充填することも可能である。
【0110】他の充填方法としては、インクカートリッ
ジを構成する部材の一部に穴をあけ、そこの部分から注
射器等の液体注入器を用いてインクを注入する方法も考
えられる。この場合、インク再充填後のインク漏れを防
止するために、インク注入用の穴を樹脂等の封止部材で
封止しても良い。
【0111】本実施例に示したインクカートリッジは、
インク供給口側の構造がインク誘導部材を用いた構成に
なっているために、例えば、バルブ機構を有する構成の
ものと比較すると、インク供給口側から内部の空気を吸
引もしくはインクを充填する場合に、再充填装置との接
続機構の複雑化が避けられるので、容易に充填が可能で
ある。
【0112】上述したように、環境問題も含めたインク
再充填の観点からも、本発明のインクカートリッジは好
適であるといえる。
【0113】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、熱エネル
ギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッ
ド、記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達
成できるからである。
【0114】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0115】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。
【0116】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0117】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0118】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にもとづく
インクジェット記録ユニットは、空気流路を通じてイン
クカートリッジ内あるいはインク供給部が外部と連通し
接続時の空気を外部に逃がすことができ、好ましくは一
方でインク誘導体をスポンジと圧接させたもので、イン
クの漏れおよびインクカートリッジから記録ヘッドへの
インクの供給経路への気体の侵入を防止することができ
る。さらにインクの消費により減少するインク体積に応
じて外部から大気を導入することが可能となり、さらに
該ユニットを着脱自在に搭載することによって常に安定
した画像形成が可能な記録装置、および該記録装置を出
力手段として具備するパーソナルコンピュータ、ファク
シミリ等の情報処理システムを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例に係るインクジェット記録装置の斜視図
である。
【図2】従来のインクジェット記録ユニットにおけるイ
ンクジェットヘッドとインクカートリッジとの分離およ
び接続を説明するための縦断面図である。
【図3】従来のインクジェット記録ユニットにおけるイ
ンクジェットヘッドとインクカートリッジとの接続時に
おける気泡の発生を説明するための縦断面図である。
【図4】(A)および(B)は、本発明の一実施例に係
るインクジェット記録ユニットの分離および接合の状態
を示す縦断面図、(C)は(B)のC−C′線に沿う断
面図である。
【図5】本発明のインクカートリッジで用いられ本発明
の一実施例に係るインク誘導体を示す斜視図である。
【図6】本発明のインクカートリッジで用いられ本発明
の一実施例に係るインク誘導体を示す斜視図である。
【図7】本発明の別の実施例に係るインクジェット記録
ユニットの接合の状態を示す縦断面図である。
【図8】本発明をバルブ機構およびインク誘導体を持た
ないインクジェット記録ユニットに適用した一例を示す
断面図で、(A)は分離した状態、(B)は接続途中の
状態、そして(C) は接続が完了した状態を示す断面図
である。
【図9】本発明をフルカラーのインクジェット記録ユニ
ットに適用した場合のユニットの斜視図である。
【図10】本発明をフルカラーのインクジェット記録ユ
ニットに適用した場合のユニットの斜視図である。
【図11】本発明の一実施例に係る分離型インクジェッ
ト記録ユニットを装着するインクジェットプリント機構
を示す斜視図である。
【図12】上記分離型インクジェット記録ユニットおよ
びこれのプリンタに対する着脱を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
2 インクジェット記録ヘッド 3 インクカートリッジ 4 インクジェット記録ユニット 34 接続爪 35 Oリング 36 インク供給路 37 インク吸収体(スポンジ) 41 保持部 42 溝 43 フィルタ 45 インク供給パイプ(接続部またはインク導入部) 47 インク誘導体 48 大気連通孔49 インク誘導支持部材 51 繊維 52 バインダ部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−214665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出することによって記録を
    行うための記録ヘッドと、該記録ヘッドへインクを供給
    するためのインクカートリッジとが着脱自在に結合した
    記録ユニットにおいて、 前記記録ヘッドは、前記インクカートリッジと接続し、
    かつ前記インクの供給を受けるためのインク導入部を有
    し、 前記インクカートリッジは、 前記記録ヘッドへ供給するための前記インクを貯えるイ
    ンク吸収体と、 前記記録ヘッドのインク導入部が嵌挿され、かつ前記イ
    ンクカートリッジの前端部に形成されたインク供給口を
    有することによって、前記記録ヘッドのインク導入部と
    前記インク吸収体とを連通するインク供給路を構成する
    インク供給部と、 前記インク供給部に介在され、インク導入部と一端が当
    接し、かつ他端が前記インク吸収体に圧接したインク供
    給部材と、 前記記録ヘッドと前記インクカートリッジとの接続過程
    時に前記供給部中の空気を逃がすための空気流路を前記
    インク供給部材と前記インク供給部の壁との間に有する
    ことを特徴とする記録ユニット。
  2. 【請求項2】 前記インクカートリッジには、内部を外
    部と連通させるための大気連通口が形成されており、 前記空気流路は、前記大気連通口に連通し、かつ前記イ
    ンク吸収体の周囲に形成された第一空間部と、該第一空
    間部と前記インク供給部とを連通する第二空間部とから
    なることを特徴とする請求項1に記載の記録ユニット。
  3. 【請求項3】 前記インクカートリッジの内壁に、前記
    インク吸収体を保持し、かつ前記インク吸収体と前記イ
    ンクカートリッジ内壁との間に前記第一空間部となる空
    間を確保するための長手方向へ延びる複数の突起片が設
    けられたことを特徴とする請求項2に記載の記録ユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記第二空間部は、前記インク誘導体を
    保持する前記インク供給部の壁面に形成された溝または
    孔からなることを特徴とする請求項2または3に記載の
    記録ユニット。
  5. 【請求項5】 前記第二空間部は、前記インク誘導体に
    形成された溝または孔からなることを特徴とする請求項
    2または3に記載の記録ユニット。
  6. 【請求項6】 前記インクカートリッジの前端部に形成
    された大気連通孔と前記インク供給部とに連通した第三
    空間部からなる第二の空気流路が設けられたことを特徴
    とする請求項2ないし5のいずれか一項に記載の記録ユ
    ニット。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、前記インクカートリ
    ッジとの接続時に、前記インクカートリッジの前端部に
    形成された前記大気連通孔を塞ぐための栓部が設けられ
    たことを特徴とする請求項6に記載の記録ユニット。
  8. 【請求項8】 前記供給部材は前記インク吸収体からイ
    ンク供給口へ並んだ繊維束で構成されるインク誘導体で
    ある請求項1ないし7のいずれか一項に記載の記録ユニ
    ット。
  9. 【請求項9】 前記インク誘導体の大気圧に対する毛細
    管力は前記インク吸収体の毛細管力より大であり、かつ
    前記記録ヘッドへのインク供給における前記インク誘導
    体の圧力損失は20mmAq以下であることを特徴とす
    る請求項8に記載の記録ユニット。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の記録ユニットにおい
    て、前記インク誘導体の前記毛細管力は85mmAq以
    上400mmAq以下であることを特徴とする記録ユニ
    ット。
  11. 【請求項11】 前記インク誘導体は当該インク誘導方
    向に延在する繊維の束からなり、さらに各繊維間の平均
    間隔は0.01mmより大きく0.05未満であること
    を特徴とする請求項8ないし10のいずれか一項に記載
    の記録ユニット。
  12. 【請求項12】 前記インク誘導体は当該誘導方向の断
    面が円状である円柱状をなし、前記円状の外周部の繊維
    はバインダによって密に形成されていることを特徴とす
    る請求項11に記載の記録ユニット。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出
    するためのエネルギーを発生させる手段として、前記イ
    ンクに膜沸騰を生じさせる電気熱変換体を用いたインク
    ジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1な
    いし12のいずれか一項に記載の記録ユニット。
  14. 【請求項14】前記記録ヘッドはカラー記録対応の記録
    ヘッドであることを特徴とする請求項1ないし13のい
    ずれか一項に記載の記録ユニット。
  15. 【請求項15】 インクを保持するためのインク吸収体
    と、 記録ヘッド側へインクを供給するためのインク供給口が
    設けられ、記録ヘッドのインク導入部が挿入されるイン
    ク供給部とを有し、 前記インク導入部が挿入される時にインク供給部側から
    外部へ空気を逃がすための空気道が前記インク供給部を
    構成する内壁面に設けられていることを特徴とするイン
    クカートリッジ。
  16. 【請求項16】 前記空気道は、インク供給部の内壁面
    に設けられた溝であることを特徴とする請求項15に記
    載のインクカートリッジ。
  17. 【請求項17】 前記空気道は、インクカートリッジ内
    部と連通しており、該インクカートリッジ内部を介して
    インクカートリッジに設けられた大気連通口から外部と
    連通している請求項16に記載のインクカートリッジ。
  18. 【請求項18】 前記インク吸収体と前記インク供給口
    間に配されその一端がインク吸収体と圧接しているイン
    ク供給部材を有することを特徴とする請求項15に記載
    のインクカートリッジ。
  19. 【請求項19】 前記インク供給部材は、繊維の集合し
    たインク誘導体であることを特徴とする請求項18に記
    載のインクカートリッジ。
  20. 【請求項20】 前記インク誘導体の毛細管力は前記イ
    ンク吸収体の毛細管力より大であり、かつ前記記録ヘッ
    ドへのインク供給における前記インク誘導体の圧力損失
    は20mmAq以下であることを特徴とする請求項19
    に記載のインクカートリッジ。
  21. 【請求項21】 前記インク誘導体の前記インク保持力
    は85mmAq以上400mmAq以下であることを特
    徴とする請求項20記載のインクカートリッジ。
  22. 【請求項22】 前記インク誘導体は当該インク誘導方
    向に延在する繊維の束からなり、さらに各繊維間の平均
    間隔は0.01mmより大きく0.05mm未満である
    ことを特徴とする請求項19ないし21のいずれかに記
    載のインクカートリッジ。
  23. 【請求項23】 請求項19ないし22のいずれか一項
    に記載のインクカートリッジと、インク導入部を有する
    インクジェットヘッドとを有し、前記インクカートリッ
    ジのインク供給部に前記インク導入部が挿入されること
    で、該導入部の先端が前記インク誘導体に圧接されてい
    ることを特徴とする記録ユニット。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし14または23のいず
    れか一項に記載の記録ユニットと、前記記録ユニットを
    搭載するための搭載手段を有することを特徴とする記録
    装置。
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