JP3104397B2 - 圧延機のロール冷却装置 - Google Patents

圧延機のロール冷却装置

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JP3104397B2
JP3104397B2 JP04125615A JP12561592A JP3104397B2 JP 3104397 B2 JP3104397 B2 JP 3104397B2 JP 04125615 A JP04125615 A JP 04125615A JP 12561592 A JP12561592 A JP 12561592A JP 3104397 B2 JP3104397 B2 JP 3104397B2
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cooling
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pad
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恒 本城
邦雄 松井
昌夫 三上
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延機のロールを冷
却パッドとの間の流体流路に供給した冷却流体で冷却す
るロール冷却装置に関し、少ない流量で大きな冷却効果
を得られるようにしたり、複数パッドによる冷却分布制
御の際の隣接するパッド間からの冷却流体の漏洩を極力
防止できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】圧延ロールを用いて金属材料の圧延を行
うと、圧延材の塑性変形によって生じる加工熱や圧延材
と圧延ロールとの間の摩擦熱などによって、圧延ロール
が加熱され、特に熱間圧延の場合には、圧延材自体が高
温であるため一層圧延ロールが加熱されることになる。
【0003】この圧延ロールの加熱により圧延ロールに
熱膨張が生じてサーマルクラウンが生じ、圧延材の板厚
が不均一になるなどの問題がある。
【0004】このため、従来からロール冷却装置を用い
て圧延ロールの表面に冷却水などの冷却流体を掛けて冷
却するようにしており、冷却効率の向上のため、圧延ロ
ールの冷却部分をケーシングで囲って局部的に冷却する
ことなどが行われている。
【0005】たとえば、実開平1−128901号に開
示されている圧延ロール冷却装置では、図9に概略構成
を示すように、圧延ロール1の外周に接触するように冷
却ジャケット2を設け、この冷却ジャケット2内に圧延
ロール1の外周との間にわずかな隙間の冷却水通路3を
形成する冷却パッド4を取付け、冷却ジャケット2に形
成した給水ヘッダ5から供給した冷却水を冷却水通路3
を通して排水ヘッダ6に流すようにして圧延ロール1を
冷却する。
【0006】さらに、高温の圧延材と接触した後できる
だけ早く圧延ロール1を冷却するため、冷却ジャケット
2の下側に冷却水ヘッダ7を設けて冷却水を圧延ロール
1の表面に噴射して冷却するとともに、圧延ロール1の
表面に付着した冷却水をスクレーパ8でかき落とすよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなロール冷却
装置では、冷却パッド4と圧延ロール1の外周との隙間
である冷却水通路3が狭ければ狭いほど内部を流れる冷
却水の流速が速くなって平均熱伝達係数が増大し、冷却
効率が向上することが知られているが、冷却水通路を狭
くすると、異物が混入した場合にロール表面に傷がつい
たり、パッドが損傷するなどの問題があり、逆に冷却水
通路を広くすれば、異物の混入に対する問題は解消する
ものの冷却効率の低下や冷却流体の消費量の増大を招い
てしまうという問題がある。
【0008】また、このようなロール冷却装置をロール
軸方向に分割して複数設置し、圧延ロールの軸方向の冷
却量を各ロール冷却装置で調整制御してサーマルクラウ
ンなどを制御しようとすると、冷却パッドを移動してロ
ール外周との隙間を変化させる必要があり、これによっ
て冷却パッドを横切ってロール軸方向の両端部から冷却
流体が洩れるなどの問題が生じ、冷却ジャケットに圧延
ロール外周と接触するシールを設けてシールすることも
できるが、シールのロール外周に沿う接触面が長く、圧
延ロールの光沢や粗度に悪影響が及び、圧延製品の品質
の低下を招くという問題がある。
【0009】この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、複数の冷却パッドを用いて冷却す
る場合の冷却流体の横洩れを防止することができる圧延
機のロール冷却装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来技術が有する課
題を解決するためこの発明の圧延機のロール冷却装置
は、圧延ロールの外周面と対向し当該ロール軸方向に複
数に分割して設置されるケーシング内にそれぞれ圧延ロ
ールの外周面との間にロール冷却用の流体流路を形成す
る冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却流体を供給
排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロール冷却装置
において、前記各ケーシング内のパッドの軸方向両端部
に当該両端部に沿って流れる冷却流体を中心部に案内す
るガイド部材を設けたことを特徴とするものである。
【0011】また、この発明の圧延機のロール冷却装置
は、圧延ロールの外周面と対向し当該ロール軸方向に複
数に分割して設置されるケーシング内にそれぞれ圧延ロ
ールの外周面との間にロール冷却用の流体流路を形成す
る冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却流体を供給
排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロール冷却装置
において、前記各ケーシング内のパッドの軸方向両端部
に当該両端部に沿って流れる冷却流体を中心部に導く補
助流を形成する補助流噴射口を形成したことを特徴とす
るものである。
【0012】さらに、この発明の圧延機のロール冷却装
置は、圧延ロールの外周面と対向し当該ロール軸方向に
複数に分割して設置されるケーシング内にそれぞれ圧延
ロールの外周面との間にロール冷却用の流体流路を形成
する冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却流体を供
給排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロール冷却装
置において、前記各ケーシング内のパッドの軸方向両端
部に前記第1の発明のガイド部材を設けるとともに、こ
れらケーシング内の各パッドの軸方向両端部に前記第2
の発明の補助流噴射口を形成したことを特徴とするもの
である。
【0013】
【作用】この圧延機のロール冷却装置によれば、この圧
延機のロール冷却装置によれば、圧延ロールの軸方向に
沿って複数のケーシングおよび冷却パッドを配置して冷
却する場合に、ケーシング内の両側に冷却流体の流れを
ケーシングの中心部に導くガイド部材を設けるようにし
ており、圧延ロールの軸方向の冷却量を調整する場合に
冷却パッドを移動する等しても冷却流体の横洩れを極力
防止できるようにしている。
【0014】また、この圧延機のロール冷却装置によれ
ば、圧延ロールの軸方向に沿って複数のケーシングおよ
び冷却パッドを配置して冷却する場合に、ケーシング内
の両側に沿って流れる冷却流体に向けて補助流噴射口か
ら補助流を噴射するようにしており、この補助流によっ
てケーシングの両側の流れをケーシングの中心部に導く
ようにして、圧延ロールの軸方向の冷却量を調整する場
合に冷却パッドを移動 するなどしても冷却流体の横洩れ
を極力防止できるようにしている。
【0015】さらに、この圧延機のロール冷却装置によ
れば、圧延ロールの軸方向に沿って複数のケーシングお
よび冷却パッドを配置して冷却する場合に、ケーシング
内の両側に冷却流体の流れをケーシングの中心部に導く
ガイド部材を設けるとともに、ケーシング内の両側に沿
って流れる冷却流体に向けて補助流噴射口から補助流を
噴射するようにしており、ガイド部材と補助流によって
圧延ロールの軸方向の冷却量を調整する場合に冷却パッ
ドを移動するなどしても冷却流体の横洩れを極力防止で
きるようにしている。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。まず、この発明の圧延機のロール冷却装置
の実施例について説明する前に圧延機のロール冷却装置
の概要について図1〜図4により説明しておく。図1お
よび図2は邪魔板を用いる圧延機のロール冷却装置の概
要を示す横断面図および動作説明図である。この圧延機
のロール冷却装置10は、圧延ロール1の冷却部を囲む
ことができる一側面が開口した箱状のケーシング11を
備えており、開口部の両側板が圧延ロール1の外周と一
定の間隔を隔てて配置されるように、円弧状に形成され
ている。
【0017】このケーシング11の圧延ロール1の軸方
向に沿う上下両縁部には、冷却流体をシールする接触式
のシール12がそれぞれ取付けられるとともに、ケーシ
ング11の圧延ロール1の周方向に沿う円弧状に形成さ
れた左右両縁部には、圧延ロール1の表面と摺動接触す
るサイドシール(図示せず)が取付けられて冷却流体を
シールするようになっている。これにより、上下の接触
式のシール12と左右のサイドシールとを備えたケーシ
ング11を圧延ロール1の表面に押し当てるようにする
ことで冷却部を囲んでシール状態で設置することができ
る。
【0018】このケーシング11内には、上下に空間を
あける一方、圧延ロール1の外周との間にわずかな隙間
を形成して冷却流体を流す流体流路13を形成する冷却
パッド14が設けられており、位置調整ねじ15によっ
てケーシング11に対する位置を調整できるようにして
ある。
【0019】この冷却パッド14は圧延ロール1との対
向面がロール外周とほぼ同一の局率半径の円弧面とされ
るとともに、この円弧状の冷却パッド14の表面に、冷
却流体の流れを抑制する抑制部材としての邪魔板16が
ロール軸方向と平行に複数枚ロール側に突き出して取付
けられ、これら邪魔板16の先端とロール外周までの隙
間がX0 としてあり、従来の隙間より大きくしてある。
【0020】この冷却パッド14の上下に形成されたケ
ーシング11との空間は流体流路13への流体供給ヘッ
ダ17または流体排出ヘッダ18とされ、ケーシング1
1に連結されるホースなどの配管を介して冷却流体の供
給や排出ができるようにしてある。
【0021】これらケーシング11および冷却パッド1
4は支持台19に支持されたロール中心軸と平行な回動
軸20に支持されて僅かに回動できるようになってお
り、支持台19にケーシング11を位置決めする流体圧
シリンダ(図示せず)が2本連結され、圧延ロール1の
外周に対して所定の間隔を隔ててケーシング11を位置
決めできるようにしてある。
【0022】このような圧延機のロール冷却装置10で
は、位置決め用の流体圧シリンダ(図示せず)でケーシ
ング11を圧延ロール1の所定位置に押し付けるように
位置決めし、上下のシール12と左右のサイドシール
(図示せず)で冷却部をシールする。
【0023】この状態で、流体供給ヘッダ17から冷却
流体として冷却水を圧延ロール1の外周と冷却パッド1
4との間の流体流路13に流すと、邪魔板16で冷却水
の流れが抑制されながら流れることになり、図2に示す
ように、邪魔板16の間に入り込む冷却水の流れが邪魔
板16の先端より相当前方のロール外周に沿う流れを抑
制する。
【0024】これにより、圧延ロール1の表面に沿って
流れる冷却水の流速が速く、冷却パッド14側に近づく
にしたがって流速が小さくなり、邪魔板16の先端から
ロール表面までの隙間X0 より見掛上小さい隙間X1
(この隙間X1 は従来のパッドの隙間より小さい)とし
たのと同等の冷却水の流速を確保することができ、大き
な熱伝達係数を得て効率良く冷却することができる。
【0025】また、圧延ロール1と冷却パッド14の間
の流体流路13を流れる冷却水量は、邪魔板16によっ
て抑制される分だけ少なくて済み、冷却水の消費量を少
なくすることもできる。
【0026】さらに、圧延ロール1の外周と冷却パッド
14の邪魔板16の先端までの隙間X0 が従来のパッド
隙間より大きいので、異物の混入による閉塞が生じた
り、圧延ロール1の表面に傷などが付くことを防止でき
る。
【0027】次に、補助流噴射口を用いる圧延機のロー
ル冷却装置の概要について、図3および図4により説明
するが、上記図1および図2と同一部分には、同一番号
を記して説明は省略する。
【0028】この圧延機のロール冷却装置30では、圧
延ロール1の横断面方向において、圧延ロール1の外周
に沿って流れる冷却流体の流速を速くし、冷却パッド側
を流れる冷却流体の流速を遅くするような差を与える構
造が異なっており、上記概要の冷却パッド14に取付け
た邪魔板16に替え、冷却流体の流れを抑制用の別の流
れによって抑制するように構成している。
【0029】このため冷却パッド31には、圧延ロール
1の外周との対向面に補助流噴射口32が多数形成さ
れ、その背部に補助流ヘッダ33設けられており、この
補助流ヘッダ33を介して供給される冷却流体の一部を
噴射することができるようにしてある。これら補助流噴
射口32は、図4に断面構造を示すように、冷却流体が
流れる流体流路13の冷却流体の流れと逆方向に補助流
を流すことができるようにその向きが定められ、たとえ
ば主冷却流体を上から下に流す場合には、補助流を下か
ら上に噴射するようにする。
【0030】なお、この冷却パッド31の表面と圧延ロ
ール1の外周との隙間は、従来の隙間より大きくしてあ
り、上記概要の邪魔板16の先端までの隙間X0 と同一
程度としてある。
【0031】このような圧延機のロール冷却装置30で
は、位置決め用の流体圧シリンダ(図示せず)でケーシ
ング11を圧延ロール1の所定位置に押し付けるように
位置決めし、上下のシール12と左右のサイドシール
(図示せず)で冷却部をシールする。
【0032】この状態で、流体供給ヘッダ17から冷却
流体として冷却水を圧延ロール1の外周と冷却パッド1
4との間の流体流路13に流すとともに、冷却水の一部
を補助流ヘッダ33を介して補助流噴射口32から噴射
させると、補助流34が主冷却水流35を抑制するよう
に流れに逆らって噴射され、図4に示すように、補助流
34と主冷却水流35との衝突により冷却パッド31の
表面より相当前方のロール外周に沿う主冷却水流35を
抑制する。
【0033】これにより、圧延ロール1の表面に沿って
流れる冷却水の流速が速く、冷却パッド31側に近づく
にしたがって流速が小さくなり、冷却パッド31の表面
からロール表面までの隙間X0 より見掛上小さい隙間X
1 (この隙間X1 は従来のパッドの隙間より小さい)と
したのと同等の冷却水の流速を確保することができ、大
きな熱伝達係数を得て効率良く冷却することができる。
【0034】また、圧延ロール1と冷却パッド31の間
の流体流路13を流れる冷却水量は、補助流34によっ
て抑制される分だけ少なくて済み、冷却水の消費量を少
なくすることもできる。
【0035】さらに、圧延ロール1の外周と冷却パッド
14の表面までの隙間X0 が従来のパッド隙間より大き
いので、異物の混入による閉塞が生じたり、圧延ロール
1の表面に傷などが付くことを防止できる。
【0036】なお、ここでは、圧延機のロール冷却装置
は、冷却パッドに流れを抑制する抑制部材としての邪魔
板を設ける場合と補助流を形成する補助流噴射口を設け
る場合とについて説明したが、抑制部材および補助流噴
射口の両方を設けて圧延ロール表面側の流速を高め、冷
却パッド側の流速を遅くするように構成することもでき
る。
【0037】次に、この発明の圧延機のロール冷却装置
の一実施例について、図5および図6により説明する。
【0038】この発明の圧延機のロール冷却装置40で
は、圧延ロール1の冷却部をロール軸方向に複数に分割
してそれぞれの冷却部にこれら冷却部を囲むことができ
る一側面が開口した箱状のケーシング41を備えてお
り、開口部の両側板42が圧延ロール1の外周と一定の
間隔を隔てて配置されるように、円弧状に形成されてい
る。
【0039】このケーシング41内には、上下に空間を
あける一方、圧延ロール1の外周との間にわずかな隙間
を形成して冷却流体を流す流体流路43を形成する冷却
パッド44が設けられており、図示しない位置調整ねじ
によってケーシング41に対する位置を調整できるよう
にしてある。
【0040】この冷却パッド44は圧延ロール1との対
向面がロール外周とほぼ同一の局率半径の円弧面とされ
るとともに、この円弧状の冷却パッド44の表面のロー
ル軸方向両端部には、両端部に沿って流れる冷却流体を
中心部に案内するガイド部材としての案内板45がケー
シング41の中心を挾んでロール周方向に対して傾斜し
て複数枚ロール側に突き出して取付けられ、これら案内
板45の先端とロール外周までの隙間は既に説明した邪
魔板16(図1および図2参照)の場合と同様に、図示
省略したが、従来の隙間より大きくしてある。
【0041】この冷却パッド44の上下に形成されたケ
ーシング41との空間は流体流路43への流体供給ヘッ
ダ46または流体排出ヘッダ47とされ、ケーシング4
1に連結されるホースなどの配管を介して冷却流体の供
給や排出ができるようにしてある。
【0042】これら各ケーシング41および冷却パッド
44は、図示省略したが、上記概要として説明したケー
シング11と同様に、支持台に支持されたロール中心軸
と平行な回動軸に支持されて僅かに回動できるるととも
に、支持台にケーシングを位置決めする流体圧シリンダ
が連結され、圧延ロール1の外周に対して所定の間隔を
隔ててケーシング41を位置決めできるようにしてあ
る。
【0043】このような圧延機のロール冷却装置40で
は、位置決め用の流体圧シリンダ(図示せず)でロール
軸方向に複数は位置された各ケーシング41を圧延ロー
ル1の各冷却部に位置決めする。
【0044】この状態で、流体供給ヘッダ46から冷却
流体として冷却水を圧延ロール1の外周と冷却パッド4
4との間の流体流路43に流すと、冷却パッド44のロ
ール軸方向両端部に沿って流れる冷却水が案内板45に
よって中心部にガイドされるように流れることになり、
図6に示すように、各ケーシング41の両側からの横洩
れを防止することができる。
【0045】これにより、圧延ロール1のロール軸方向
の複数のケーシング41の圧延ロール1の表面からの距
離を変えて冷却水の流量の変更により各冷却部での冷却
量を調整制御する場合の冷却水の横洩れを極力防止する
ことができ、ロールサーマルクラウンの制御などを高精
度に行うことができる。
【0046】また、ガイド部材としての案内板45にも
取付方向が異なるが、既に説明した邪魔板16と同様の
機能もあり、圧延ロール1の横断面方向において、冷却
パッド44側の冷却流体の流速を遅くし、ロール表面側
の流速を高め、効率良く冷却することができるととも
に、異物の混入防止や冷却水量の減少も図れる。
【0047】次に、この発明の圧延機のロール冷却装置
の他の一実施例について、図7および図8により説明す
るが、図5および図6と同一部分に同一番号を記し、説
明は省略する。
【0048】この圧延機のロール冷却装置50では、複
数のケーシング41を用いてロール軸方向の冷却量を調
整制御する場合のケーシング41からの冷却水の横洩れ
を一層有効に防止できるようにする。
【0049】このため、冷却パッド44のロール軸方向
両側にガイド部材としての案内板45を取付けるととも
に、さらに、案内板45の間に冷却水の流れを中心部に
向かうように抑制する補助流を形成する補助流噴射口5
1が複数形成してある。
【0050】これら補助流噴射口51は冷却流体を中心
部に導くことができるようにロール軸方向に対して斜め
に形成してあり、これら補助流噴射口51の背部には補
助流ヘッダ52が形成され、冷却流体の一部が供給され
て噴射されるようになっている。
【0051】このような圧延機のロール冷却装置50で
は、位置決め用の流体圧シリンダ(図示せず)でロール
軸方向に複数配置された各ケーシング41を圧延ロール
1の各冷却部に位置決めする。
【0052】この状態で、流体供給ヘッダ46から冷却
流体として冷却水を圧延ロール1の外周と冷却パッド4
4との間の流体流路43に流すとともに、冷却水の一部
を補助流ヘッダ52を介して補助流噴射口51から噴射
すると、冷却パッド44のロール軸方向両端部に沿って
流れる冷却水が案内板45によって中心部にガイドされ
るとともに、補助流噴射口51から噴射される補助流に
よっても中心部に案内されるように流れることになり、
図8(a),(b)に示すように、各ケーシング41の
両側から横洩れを防止することができる。
【0053】これにより、圧延ロール1のロール軸方向
の複数のケーシング41の圧延ロール1の表面からの距
離を変えて冷却水の流量の変更により各冷却部での冷却
量を調整制御する場合の冷却水の横洩れを極力防止する
ことができ、ロールサーマルクラウンの制御などを高精
度に行うことができる。
【0054】また、ガイド部材としての案内板45にも
取付方向が異なるが、既に説明した邪魔板16と同様の
機能もあるとともに、補助流噴射口51にも噴射方向が
異なるが、既に説明した補助流噴射口32と同様の機能
もあり、圧延ロール1の横断面方向において、冷却パッ
ド44側の冷却流体の流速を遅くし、ロール表面側の流
速を高め、効率良く冷却することができるとともに、異
物の混入防止や冷却水量の減少も図れる。
【0055】さらに、圧延機のロール冷却装置として
は、ガイド部材としての案内板だけを設ける場合や案内
板および補助流噴出口を設ける場合のほか、図示省略し
たが、補助流噴射口だけを設けて補助流だけで冷却水の
横洩れを防止するよう構成することもできる。
【0056】なお、上記圧延機のロール冷却装置では、
冷却流体の流れを抑制したり、ガイドする抑制部材やガ
イド部材として邪魔板や案内板を設けるようにしたが、
これら板状のものに限らず、突起などの不連続のものや
他の連続したもので構成するようにしても良い。
【0057】また、補助流噴射口の形状も円形断面のも
のに限らず、スリット状など他の形状であっても良く、
噴射する流体も冷却流体と同一流体に限らず、空気など
他の流体を用いるように構成することもできる。
【0058】さらに、この発明の要旨を変更しない範囲
で各構成要素に変更を加えるようにしても良い。
【0059】
【発明の効果】以上、実施例とともに具体的に説明した
ようにこの発明の圧延機のロール冷却装置によれば、
延ロールの軸方向に沿って複数のケーシングおよび冷却
パッドを配置して冷却する場合に、ケーシング内の両側
に冷却流体の流れをケーシングの中心部に導くガイド部
材を設けたので、圧延ロールの軸方向の冷却量を調整す
る場合に冷却パッドを移動する等しても冷却流体の横洩
れを極力防止することができる。
【0060】また、この発明の圧延機のロール冷却装置
によれば、圧延ロールの軸方向に沿って複数のケーシン
グおよび冷却パッドを配置して冷却する場合に、ケーシ
ング内の両側に沿って流れる冷却流体に向けて補助流を
噴射する補助流噴射口を設けたので、この補助流によっ
てケーシングの両側の流れをケーシングの中心部に導く
ようにして、圧延ロールの軸方向の冷却量を調整する場
合に冷却パッドを移動するなどしても冷却流体の横洩れ
を極力防止することができる。
【0061】さらに、この発明の圧延機のロール冷却装
置によれば、圧延ロールの軸方向に沿って複数のケーシ
ングおよび冷却パッドを配置して冷却する場合に、ケー
シング内の両側に冷却流体の流れをケーシングの中心部
に導くガイド部材を設けるとともに、ケーシング内の両
側に沿って流れる冷却流体に向けて補助流を噴射する補
助流噴射口を設けたので、ガイド部材と補助流によって
圧延ロールの軸方向の 冷却量を調整する場合に冷却パッ
ドを移動するなどしても冷却流体の横洩れを極力防止す
ることができる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】邪魔板を用いる圧延機のロール冷却装置の概要
を示す横断面図である。
【図2】邪魔板を用いる圧延機のロール冷却装置の概要
を示す動作説明図である。
【図3】補助流噴射口を用いる圧延機のロール冷却装置
の概要を示す横断面図である。
【図4】補助流噴射口を用いる圧延機のロール冷却装置
の概要を示す動作説明図である。
【図5】この発明の圧延機のロール冷却装置の一実施例
の概略斜視図である。
【図6】この発明の圧延機のロール冷却装置の一実施例
の動作説明図である。
【図7】この発明の圧延機のロール冷却装置の他の一実
施例の概略斜視図である。
【図8】この発明の圧延機のロール冷却装置の他の一実
施例の動作説明図である。
【図9】従来の圧延機のロール冷却装置の横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 圧延ロール 11 ケーシング 13 流体流路 14 冷却パッド 16 邪魔板 17 流体供給ヘッダ 18 流体排出ヘッダ 31 冷却パッド 32 補助流噴出口 33 補助流ヘッダ 34 補助流 35 主冷却水流 40 圧延機のロール冷却装置 41 ケーシング 43 流体流路 44 冷却パッド 45 案内板(ガイド部材) 46 流体供給ヘッダ 47 流体排出ヘッダ 50 圧延機のロール冷却装置 51 補助流噴射口 52 補助流ヘッダ
フロントページの続き (72)発明者 三上 昌夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社 技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平3−18408(JP,A) 特開 昭60−231510(JP,A) 特開 昭56−109105(JP,A) 特開 平4−327306(JP,A) 特開 平4−274809(JP,A) 特開 平4−46613(JP,A) 特開 平4−28407(JP,A) 特開 平3−142009(JP,A) 特開 平2−290605(JP,A) 特開 平2−241605(JP,A) 特開 平2−241604(JP,A) 特開 平2−25206(JP,A) 実開 昭52−89427(JP,U) 実開 昭60−190403(JP,U) 実開 昭56−137806(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 27/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ロールの外周面と対向し当該ロール
    軸方向に複数に分割して設置されるケーシング内にそれ
    ぞれ圧延ロールの外周面との間にロール冷却用の流体流
    路を形成する冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却
    流体を供給排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロー
    ル冷却装置において、前記各ケーシング内のパッドの軸
    方向両端部に当該両端部に沿って流れる冷却流体を中心
    部に案内するガイド部材を設けたことを特徴とする圧延
    機のロール冷却装置。
  2. 【請求項2】 圧延ロールの外周面と対向し当該ロール
    軸方向に複数に分割して設置されるケーシング内にそれ
    ぞれ圧延ロールの外周面との間にロール冷却用の流体流
    路を形成する冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却
    流体を供給排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロー
    ル冷却装置において、前記各ケーシング内のパッドの軸
    方向両端部に当該両端部に沿って流れる冷却流体の流れ
    を抑制して中心部に導く補助流を形成する補助流噴射口
    を形成したことを特徴とする圧延機のロール冷却装置。
  3. 【請求項3】 圧延ロールの外周面と対向し当該ロール
    軸方向に複数に分割して設置されるケーシング内にそれ
    ぞれ圧延ロールの外周面との間にロール冷却用の流体流
    路を形成する冷却パッドを設け、これら流体流路に冷却
    流体を供給排出して圧延ロールを冷却する圧延機のロー
    ル冷却装置において、前記各ケーシング内のパッドの軸
    方向両端部に前記請求項記載のガイド部材を設けると
    ともに、これらケーシング内の各パッドの軸方向両端部
    に前記請求項記載の補助流噴射口を形成したことを特
    徴とする圧延機のロール冷却装置。
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