JP3104367B2 - ディスク記録再生装置 - Google Patents

ディスク記録再生装置

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JP3104367B2
JP3104367B2 JP04028771A JP2877192A JP3104367B2 JP 3104367 B2 JP3104367 B2 JP 3104367B2 JP 04028771 A JP04028771 A JP 04028771A JP 2877192 A JP2877192 A JP 2877192A JP 3104367 B2 JP3104367 B2 JP 3104367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスクまたは光磁気
ディスクに対し、情報を記録または記録された情報を読
み出すディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクまたは光磁気ディスク
といった光学式ディスクの記録再生装置が開発され、そ
の高記録密度化への対策が進められている。これら光学
式ディスクへの記録は、光スポットで記録媒質に熱を加
え、ある特性温度を越えた領域の記録媒質に生じる性質
の変化を記録マークとして記録するものであるため、そ
の記録マークの大きさは、光スポットの光量分布の広が
りよりもかなり小さいことが知られている。しかしなが
ら、記録情報を再生するときには、照射された光スポッ
トの光量分布すべての範囲から生じる反射光を受光する
ことになるため、記録マーク間隔が充分でないと隣接記
録マークの影響を受けて再生信号波形に歪みが生じる。
この記録マーク相互の影響は符号間干渉と呼ばれてい
る。この波形の歪みによって、再生信号のピーク位置ま
たはエッジ位置の本来の位置からのずれ、すなわち、符
号間干渉によるジッターが生じる。再生信号に含まれる
ノイズはランダムにジッターを生じさせ、正味のジッタ
ーはこれらのジッターの和となるため、符号間干渉によ
るジッターが大きくなると、情報の読み出し誤り率が大
きくなり、したがって、小さな記録マークを形成できて
も、それに合わせて間隔を短くすることができなかっ
た。つまり、高密度記録する取り組みは、主に記録情報
再生方式によって制限されていた。
【0003】従来から一般的に行われている記録マーク
またはピット位置を検出する方法は、再生信号を微分回
路で電気的に微分し、微分波形がゼロレベルと交差する
位置を再生信号波形のピーク位置として捉え、これをピ
ットの中心位置として検出するいわゆるピーク検出方式
である。この方式は、微分信号を扱うために低周波のノ
イズの影響を受けにくいという利点を有するが、微分回
路によって高周波のノイズが助長されるため、高周波の
ノイズを原因とするジッターが生じ易いという問題点が
ある。一方、記録マークまたはピットの長さの変化とし
て情報が記録された光学式ディスクに対しては、再生信
号から低周波のノイズを除去した後、信号振幅がゼロレ
ベルと交差する位置を調べて波形のエッジを捉え、記録
マークまたはピットのエッジを検出するいわゆる振幅検
出方式と、微分波形は元の信号のエッジ位置にピークを
持つ波形となることを利用して微分波形のピーク位置を
再生信号のエッジとして検出する方式も知られている。
上記のいわゆる振幅検出方式では、光学式ディスクの部
分的な反射率の変化や基盤上のゴミ等による反射光量の
変動がフィルタで完全に除去できないため、その変動が
エッジ位置の検出誤差つまりジッターを生じさせるとい
う問題点がある。また、微分波形を使ってエッジを検出
する方式では、前述のピーク検出方式と同様の利点を有
するが、それと同様に高周波ノイズを原因とするジッタ
ーが生じ易いという問題点がある。したがって、何れの
方式でも、ピットまたは記録マーク間隔を狭めて記録密
度を向上させた場合、それによって生じる符号間干渉に
よるジッターの増加を許すほど余裕は無い。
【0004】これに対して、例えば特開平2−1920
42号公報に示されている、いわゆる光学的微分を用い
た方法が、光学式ディスクの高密度化への取り組みとし
て提案されている。この従来技術は、1つの光源からの
光束を偏光分離して情報トラックの接線方向に部分的に
重なるように2つの光スポットを形成し、光ディスクか
らの反射光を、各々の光スポットに対応するように空間
的に分離して配置された別々の受光部で受光し、これら
2つの受光部の出力信号を差動増幅することにより、ピ
ットによって変調された再生信号波形の微分波形を得、
その微分波形からピット位置を検出し情報を読み取る方
式である。この方式によると、差動増幅を行うことのみ
の処理で再生信号の微分を実現するため、微分回路によ
るノイズ増加を回避できるため、前述のピーク位置検出
方式または微分を用いたエッジ位置検出方式により、ジ
ッターの少ない信号検出が可能となる。更に、ほぼ同一
の光路を通過する同一の光源から発した2つの光束によ
って検出した再生信号の差分を取るため、光ディスクの
反射率の部分的な変化や光源の光量の変動の影響が相殺
され、それらを原因とする、フィルタでは除去できない
信号帯域のノイズおよび高周波のノイズが低減されるこ
とになり、より一層ジッターの少ない信号検出が可能と
なる。つまり、いわゆる光学的微分を用いた信号検出
は、ノイズが原因で生じるジッターを低減させるため、
符号間干渉によって生じるジッターの制限に余裕を与え
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のいわゆる光学的微分方式の構成では、差動を取るた
めの2つの受光部は空間的に分離されているため、互い
の光束の漏れ込みを防ぐためには2つの光スポットは充
分な重なりをもって近接して置くことができない。した
がって、記録マークまたはピット間隔が狭くなると差分
によって得た波形と真の微分波形との違いが大きくな
り、ピーク位置またはエッジ位置の検出誤差が増加する
という問題点を有していた。
【0006】さらに、2つの光スポットを充分近接して
形成することができないため、光学式ディスク上に生じ
る光量分布は単一の光スポットに比べ、かなり広がった
ものになる。光ディスクおよび光磁気ディスクの記録技
術は共に光スポットで生じる熱を使って行うものである
から、広がった光スポットでは密度の高い記録は行うこ
とができない。つまり、この従来技術を記録再生用光学
式ディスク装置に適用するためには、記録用の単一光ス
ポットを形成するための特別な光学系の構成を付加しな
ければならないという問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、ピットまたはマーク間隔を狭めて高密度に記録され
た光ディスクまたは光磁気ディスクであっても、正確に
記録情報を再生し、情報を記録する際にも特別な光学系
の構成を必要とせずに高密度で記録可能なディスク記録
再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本第1の発明のディスク記録再生装置は、点光源と、
その点光源からの光束を光ディスクの情報トラックに集
光させる集光手段と、生じる光スポットを前記光ディス
クの面ぶれ、および情報トラックの偏心に追随させるた
めのフォーカシング制御手段およびトラッキング制御手
段と、ピットまたは記録マークによって変調された反射
光量を検出して情報を読み出す手段とを備えたディスク
記録再生装置であって、前記点光源からの光束を、微少
な分離角度を成し偏光方向が互いに直交した2つの光束
に偏光分離する第1の偏光分離手段を有し、前記第1の
偏光分離手段は、前記光束を偏光方向が互いに直交した
2つの光束に偏光分離し、前記2つの光束は前記集光手
段を通過した後も偏光方向が互いに直交した状態を保持
しつつ光ディスクに集光され、前記光ディスクの情報ト
ラック方向に部分的に重なり合うようにずれた2つの光
スポットを形成し、さらに前記光ディスクから反射され
た光を、偏光の違いから前記2つの光スポット各々に起
因した2つの反射光束に分離する第2の偏光分離手段を
有し、前記第2の偏光分離手段で分離された前記2つの
反射光束を受光する2つの受光部と、前記2つの受光部
の出力信号の差動増幅を行う差動増幅手段と、前記差動
増幅手段の出力信号から前記光ディスクに記録された情
報を検出する情報検出手段とを備えている。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】本発明は上記した構成により、偏光または波長
の違いにより光束を微小角度を成す2つの光束に分離
し、光学式ディスクの情報トラックの方向に部分的に重
なるようにわずかにずれた2つの光スポットを形成し、
これら2つの光スポットから生じる光学式ディスクの反
射光を偏光または波長の違いによって分離するため、2
つの光スポットからの反射光を充分に分離して受光する
ことができる。したがって、2つの光スポットを充分に
近接させることができるため、ピットまたはマーク間隔
が短くなっても正確な微分が可能となる。また、本第1
の発明の構成では、単一の光源を用いているにも関わら
ず、2つの光スポットは充分に近接しているため、その
ままで、従来技術と同様の情報記録を行うことが可能と
なる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施例における光ヘ
ッド光学系の配置図および主要機能のブロック図であ
る。図1において、1は光ディスクを表わし、図に付し
た矢印は情報トラックの接線方向を示す。2は対物レン
ズ、3は対物レンズ2を駆動するアクチュエータであ
る。4は水晶等の複屈折性結晶の光軸に平行に1面をカ
ットし、もう1面は光軸方向に最大勾配をもつように所
望の角度を付けてカットしたわずかな透過偏角を持つ複
屈折性プリズムであり、中央部の厚みは透過する互いに
直交した所定方向の偏光に対して4分の1波長の位相差
を与える厚みを有している。5は偏光特性を持たないビ
ームスプリッタ、6は偏光子、7はコリメータレンズ、
8は半導体レーザー、9は偏光ビームスプリッタ、10
は非点収差を持たせた集光レンズ、11は4分割受光素
子、12は単一の受光素子、13は差動増幅器、14は
情報検出手段、15はトラッキング制御手段、16はフ
ォーカシング制御手段である。
【0014】半導体レーザー8は射出する光束の偏光方
向が、例えば、光ディスク1に向かって光学系の光軸に
ついて紙面に対して反時計回りに45度の角度を成すよ
うに置かれている。この光束はコリメータレンズ7で平
行光束とされ、その方向の偏光が透過するように偏光透
過軸が置かれた偏光子6、およびビームスプリッタ5を
透過し、対物レンズ2の前側焦点位置近傍に置かれた複
屈折性プリズム4によって屈折される。屈折された光束
は、このプリズムの複屈折性によって紙面に平行な偏光
と紙面に垂直な偏光からなる、伝播方向がわずかに異な
る2つの平行光束に分離される。また、この2つの光束
は複屈折性プリズム4によって4分の1波長の位相差を
与えられるため、光束が重なった部分ではほぼ円偏光と
なる。対物レンズ2は、光ディスク1の情報記録面上に
これら2つの光束を集光し、情報トラックの接線方向に
部分的に重なるようにずれた2つの光スポットを形成す
る。各々の光スポットから生じた光ディスク1の反射光
は照射光と同じ光路を戻るため、複屈折性プリズム4を
透過した後では同じ方向に進む光束に合成され、照射光
とほぼ直交した直線偏光に近い偏光状態の光束となる。
この光束のうち、ビームスプリッタ5を反射した光束は
偏光ビームスプリッタ9へ導かれる。ところで、ビーム
スプリッタ5を透過した光束は、その偏光方向が偏光子
6の偏光透過軸とほぼ直交するため、ほとんどの光がこ
れによって遮断される。したがって、半導体レーザー8
への戻り光が低減され、ノイズの少ない発光を実現する
ことができる。偏光ビームスプリッタ9は、光ディスク
1からの反射光のうち、情報トラック方向の偏光を透過
させて集光レンズ10へ導き、それと直交する偏光を反
射させて単一受光素子12へ導く。集光レンズ10は、
4分割受光素子11と共にいわゆる非点収差法によるフ
ォーカスエラー検出を行うべく非点収差を有し、それら
は所定の配置に置かれている。4分割受光素子11の各
出力信号はフォーカシング制御手段16およびトラッキ
ング制御手段15に送られ、これら制御手段は、フォー
カシングエラー検出はいわゆる非点収差法によって、ト
ラッキングエラー検出はいわゆるプッシュプル法によっ
て行い、アクチュエータ3を駆動制御する機能を持つ。
【0015】ここで、2つの光スポットを形成する原理
について更に詳しく説明する。図4はこれを説明する図
である。プリズムの右側から光学系の光軸回りに紙面に
対して45度の角度を成す直線偏光の平行光束が入射
し、複屈折性結晶の光軸はレンズの光軸に垂直で紙面に
平行とすると、紙面に垂直な偏光成分と平行な偏光成分
に対して複屈折性結晶の屈折率が異なるため各偏光成分
はプリズムにより異なった偏角作用を受け、図示した光
束1および光束2に分離される。図4において、波面1
は実線で記した光束1の波面であり、波面2は破線で記
した光束2の波面である。光束の分岐点Pがレンズの前
側焦点位置近傍に置かれ、光ディスクがレンズの光軸に
垂直ならば、分岐点Pを出た2つの光線は光ディスクで
反射されて再び分岐点Pに戻るため、2つの光線に沿っ
た光路長が等しくなる。したがって、光ディスクでの反
射により偏光状態が変化しなければ、光束1と光束2の
波面1および波面2は、波面0と記した位置では、行き
と戻りで一致し、さらに2つの偏光の位相差は半波長と
なる。こうして、光ディスクからの反射光は複屈折性プ
リズムを透過した後再び同方向に進む、偏光方向が入射
光と直交した光束となる。ここで、仮に2つの光スポッ
トの分離距離を0.4μm、対物レンズの焦点距離を5
mm、プリズムの材質を水晶として、光束の偏角及びプ
リズムの頂角を見積ってみる。複屈折性結晶の常光線に
対する屈折率をNo、異常光線に対する屈折率をNe、
透過偏角を各々Eo,Ee、プリズムの頂角をKとする
と、偏角の差は Eo−Ee=(No−Ne)K (1) で表わされる。光スポットの分離距離を偏角の差に直す
と約0.005度、水晶では屈折率差は0.01程度で
あるから、プリズムの頂角Kは、 K=0.5(度) (2) となる。この時、透過偏角は約0.3度である。これら
の数字はこのプリズムが製作上問題の無い形状であるこ
とを示し、また、このような微少な偏角で対物レンズに
光束が入射すれば、コマ収差も問題とならない範囲にあ
るため、対物レンズを傾けた構造にする必要もない。
【0016】以上のように構成された本実施例の光学式
ディスク記録再生装置について、以下その動作について
説明する。光ディスクの再生時に装置は、まず4分割受
光素子11の出力信号をもとに、フォーカシング制御手
段16およびトラッキング制御手段15によってアクチ
ュエータ3を駆動制御し、光ディスク1の情報トラック
に対して、フォーカシングおよびトラッキングを行う。
こうして、情報トラック上にトラック方向に部分的に重
なり合うようにずれた2つの光スポットが形成される。
図5は、光ディスク面上に照射された光スポットの光量
分布を説明する図である。波線で記した光量分布は合成
された光量分布であり、これが実際に光ディスク上に生
じる光量分布である。この光スポットが光ディスクの回
転にともないピットまたは記録マークの上を通過する
と、4分割受光素子11の総和出力および単一受光素子
12の出力に生じる信号は、各々の光スポットからの反
射光量に対応する。これは、光ディスクでの反射では偏
光の回転が生じないため、互いに直交する偏光からなる
2つの光スポットから生じる反射光を偏光ビームスプリ
ッタ9により完全に分離できるからである。
【0017】図6は、ピットまたは記録マークを矩形の
反射率変化と見なし、その上を光スポットが通りすぎる
ときに各光スポットから生じる反射光量とそれらの差分
を模式的に示したものである。光スポット1と記した波
形が4分割受光素子11の出力信号、光スポット2と記
した波形が単一受光素子12の出力信号、差分と記した
波形が差動増幅器13の出力信号に対応する。図示した
ように、光スポット1と光スポット2の反射光量の変化
には、2つの光スポットの分離距離に相当する時間ずれ
が生じるため、差分は元の波形の微分波形となる。こう
して得られた微分波形を用いて情報検出手段14は、光
ディスクの記録フォーマットに従ってピットまたは記録
マークの中心位置の検出またはエッジ位置の検出を行
い、光ディスクに記録されたデジタル情報を読み出す。
図6には、検出されたピット位置およびエッジ位置と実
際のピット位置とのずれが生じているが、このずれ量は
光スポットの分離距離と光スポットの光量分布形状に依
存し、光量の大きさには依存しない量であり、また図示
したように、それらの間隔はピット中心またはエッジの
間隔と等しくなっている。つまり、検出された信号が全
体的に少し遅れるだけで、情報再生上問題とはならな
い。
【0018】光ディスクへの情報記録時には、半導体レ
ーザー8の光量を変調して記録マークを情報トラックに
書き込むことになるが、光ディスク上に形成された2つ
の光スポットの実際の光量分布は、それらが充分に近接
して形成されているために単一の光スポットとあまり変
わらない広がりを持った光量分布となる。したがって、
従来技術と同様の情報記録動作を行うことで、従来技術
と同様の記録マークを形成することができる。
【0019】以上のように本実施例によれば、互いに直
交する偏光によって部分的に重なるようにずらした2つ
の光スポットを光ディスクの情報トラックに形成し、各
々の光スポットからの反射光を偏光分離により完全に分
離して受光し、受光信号の差動増幅を行うことによっ
て、ピットまたは記録マークによって変調された再生信
号の微分波形を得ることができる。微分回路や遅延回路
等を用いずに微分波形が得られるため、電気的ノイズの
増加や回路素子の特性変動による微分波形への影響が回
避され、戻り光量を低減することにより半導体レーザー
を安定に発光させ、さらに、その微分信号は、単一の光
源から得た光を用いて形成した、ほとんど同一の光路を
通る2つの光束から得た受光信号の差動から得ることに
より光源の光量変動、光ディスクの基盤上のゴミおよび
情報記録面の部分的な反射率の変動などによるノイズが
相殺されるため、従来に比べはるかにノイズが低減され
た再生信号の微分を得ることが可能となる。また、光デ
ィスクからの反射光束を完全に分離できるため2つの光
スポットを充分に近接させることが可能となり、正確な
微分波形を得ることができる。さらに、光スポットが充
分に近接しているために、光ディスク上に生じる実際の
光量分布は単一の光スポットとあまり変わらず、記録動
作に際して光スポットを単一のものに切り換える必要が
無い。
【0020】図2は本発明の第1の参考例を示す光ヘッ
ド光学系の配置図および主要機能のブロック図である。
同図において、1は光ディスク、2は対物レンズ、3は
アクチュエータ、5はビームスプリッタ、6は偏光子、
7はコリメータレンズ、8は半導体レーザー、10は非
点収差を持たせた集光レンズ、11は4分割受光素子、
12は単一の受光素子、13は差動増幅器、14は情報
検出手段、15はトラッキング制御手段、16はフォー
カシング制御手段で、以上は図1の構成と同様なもので
ある。図1と異なるのは複屈折性プリズム4の代わりに
平行平面の4分の1波長板21を設け、偏光ビームスプ
リッタ9の代わりに分光ビームスプリッタ24を設け、
半導体レーザー8と異なる波長の第2の半導体レーザー
23を設け、これら2つの光源からの光束を合成するハ
ーフミラー22を設けた点である。半導体レーザー8お
よび23は、それぞれ、例えば、780nm,830n
mの波長の光を発し、これら2つの光束がハーフミラー
22によりわずかな開き角をもって合成されるように配
置されている。このわずかな開き角は、対物レンズによ
って光ディスク上に形成される光スポットが、情報トラ
ックにそって部分的に重なるようにずれた2つの光スポ
ットとなるように設定される。4分の1波長板21は光
ディスクからの反射光を照射光と直交する偏光に変換
し、偏光子6とともに各半導体レーザーへの戻り光を低
減させる目的で用いられている。ビームスプリッタ5を
透過した光束は、対物レンズ2により光ディスク1上に
集光され、部分的に重なるようにずれた2つの光スポッ
トを形成する。光ディスク1からの反射光束のうち、ビ
ームスプリッタ5を反射した光束は分光ビームスプリッ
タ24に導かれ、これによって、例えば、780nmの
光束は反射され、830nmの光束は透過される。透過
した光束は、集光レンズ10により4分割受光素子11
へ集光され、反射した光束は、単一の受光素子12へ導
かれる。4分割受光素子11および非点収差を有する集
光レンズ10は、第1の実施例と同様に配置され、差動
増幅器13、情報検出手段14、トラッキング制御手段
15およびフォーカシング制御手段16は第1の実施例
と同様の役割を果たすため、これらの詳細な説明は省略
する。
【0021】上記のように構成された光学式ディスク記
録再生装置について、以下その動作を説明する。光ディ
スクの再生時には、半導体レーザー8及び23を同時に
発光させ、第1の実施例と同様にフォーカシング制御お
よびトラッキング制御を行うと、光ディスク1上に図5
に示したものと同様の光量分布をもつ2つの光スポット
が形成される。第1の実施例と異なるのは2つの光スポ
ットの波長が異なることである。
【0022】2つの波長の違いはあまり大きくないた
め、光スポットがピットまたは記録マークを通りすぎる
ときに生じる4分割受光素子11及び単一受光素子12
の出力信号は、第1の実施例と同様に図6に示した波形
となり、差動増幅器13の出力信号に微分波形が現われ
ることになる。この微分波形をもとに情報検出手段14
は記録されたデジタル情報を検出する。
【0023】光ディスクへの情報記録時には、半導体レ
ーザー8または23の一方を発光させ、公知の従来技術
と同様の方法で光量を変調させて記録を行う。
【0024】以上のように本参考例によれば、情報トラ
ック方向に部分的に重なるようにずれた2つの光スポッ
トを形成するために波長の異なる2つの光源を用い、2
つの光スポットからの反射光束を波長の違いによって分
離するため、2つの光スポットを充分に近接して形成で
きるため、第1の実施例と同様に再生信号の正確な微分
波形が得られる。また、光源は2つ用いているが、光デ
ィスクの基盤上のゴミおよび記録面の部分的な反射率の
変化によって生じるノイズは、差動検出によって相殺さ
れるため、従来よりはるかに低ノイズな微分信号が得ら
れる。
【0025】図3は本発明の第2の参考例を示す光ヘッ
ド光学系の配置図および主要機能のブロック図である。
同図において、1は光磁気ディスク、2は対物レンズ、
3はアクチュエータ、5はビームスプリッタ、7はコリ
メータレンズ、8および23は半導体レーザー、10は
非点収差を持たせた集光レンズ、11は4分割受光素
子、14は情報検出手段、15はトラッキング制御手
段、16はフォーカシング制御手段、22はハーフミラ
ー、24は分光ビームスプリッタで、以上は図2の構成
と同様なものである。図2と異なるのは、4分の1波長
板21及び偏光子6を廃し、ハーフミラー31、偏光ビ
ームスプリッタ32,35、単一の受光素子33,3
4,36,37、差動増幅器38,39、減算器40、
2分の1波長板41を設け、従来の光磁気ディスク再生
技術に適応させた点である。
【0026】半導体レーザー8および23から発する光
束は、第1の参考例と同様に合成されてビームスプリッ
タ5を透過し、対物レンズ2により光磁気ディスク1上
に集光され、情報トラック方向に部分的に重なるように
ずれた2つの光スポットを形成する。偏光方向は、各偏
光成分の回折効率を等しくするために情報トラックに平
行または垂直な方向が望ましいため、ここでは情報トラ
ックに平行つまり図3において紙面と平行な方向の直線
偏光であるとする。光磁気ディスク1からの反射光束
は、周知の磁気光学効果により偏光方向を回転された直
線偏光となる。この光束は対物レンズ2により再び平行
光束とされ、ビームスプリッタ5を反射して2分の1波
長板41に向かう。2分の1波長板41は、紙面に平行
な偏光が透過するとその偏光方向が45度回転する配置
で置かれている。これは、一般的な光磁気ディスク再生
装置と同様に光磁気信号の差動検出を行うために、偏光
面を偏光ビームスプリッタ32および35に対して45
度傾けるためである。分光ビームスプリッタ24によっ
て、例えば、波長780nmの光束は反射され、波長8
30nmの光束は透過されるとすると、反射した波長7
80nmの光束の一部はハーフミラー31で反射され、
集光レンズ10により4分割受光素子11へ導かれる。
4分割受光素子11および非点収差を有する集光レンズ
10は、第1の実施例と同様に配置され、その出力信号
は、フォーカシング制御手段16およびトラッキング制
御手段15へ導かれている。分光ビームスプリッタ24
を透過した波長830nmの光束は偏光ビームスプリッ
タ35で偏光分離され、単一の受光素子36,37およ
び差動増幅器38によって光磁気信号の差動検出が行わ
れる。また、波長780nmの光束のうちハーフミラー
31を透過した光束は、偏光ビームスプリッタ32、単
一の受光素子33,34および差動増幅器39により、
同様に差動検出が行われる。減算器40は、検出された
2つの光磁気信号の差動を取り、その差動信号が情報検
出手段14へ送られる。
【0027】上記のように構成された本参考例の光磁気
ディスク記録再生装置について、以下その動作を説明す
る。光磁気ディスク1の再生時には、半導体レーザー8
および23を同時に発光させ、第1の参考例と同様にフ
ォーカシング制御およびトラッキング制御を行い、2つ
の異なる波長の光スポットを光磁気ディスク1の情報ト
ラック上に形成する。第1の参考例と異なるのは2つの
光スポットの偏光が同方向の直線偏光であることであ
る。差動増幅器38,39の出力信号の大きさが等しく
なるように相互の増幅率を設定して有れば、2つの波長
の違いはあまり大きくなく、生じる磁気光学効果もあま
り差が無いため、光磁気信号を差動検出する周知の従来
技術によって得られる差動増幅器38,39の出力信号
は、図6に示した光スポット1および2の波形と同様の
波形となる。したがって、減算器40の出力信号は、同
図の差分に相当する波形となり、これは再生信号の微分
となる。情報検出手段14は、第1の実施例および第1
の参考例と同様に、この微分信号をもとに記録されたデ
ジタル情報を検出する。
【0028】光磁気ディスク1への情報記録時には、半
導体レーザー8または23の一方を発光させ、周知の従
来技術と同様の方法で光量または印可磁場を変調させて
記録を行う。
【0029】以上のように本参考例によれば、情報トラ
ック方向に部分的に重なるようにずれた2つの光スポッ
トを形成するために波長の異なる2つの光源を用い、2
つの光スポットからの反射光束を波長の違いによって分
離し、各光束に含まれた光磁気信号を別々に差動検出し
て2つの再生信号を得、これらの差動を検出することで
再生信号の微分を得ることができる。これにより、第1
の実施例および第1の参考例と同様に、正確でノイズの
少ない微分波形が得られる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光学式デ
ィスクの情報トラック上に充分に近接してずらした2つ
の光スポットから得られる2つの再生信号の差動から再
生信号の微分波形を作り出すことによって、ピットまた
は記録マークの間隔が狭くなっても再生信号の正確な微
分を可能にし、信号検出に際して微分処理を行うことに
よる利点を得るだけでなく、微分回路を用いないために
電気的ノイズを従来よりも低減させ、さらに、光学式デ
ィスクの基盤上のゴミおよび情報記録面の部分的な反射
率変化等によって生じる同相ノイズを、信号帯域を含ん
で高周波領域にわたって低減することが可能となる。こ
れによって、様々なノイズが原因で生じるジッターが従
来よりはるかに減少するため、符号間干渉によって生じ
るジッターの許容量に余裕ができる。したがって、ピッ
トまたは記録マークの間隔を狭めて記録密度を向上させ
た光学式ディスクに対し、読み出し誤り率を増大させる
ことなく情報の再生を行い、従来と同様に情報記録動作
を行うことができる光学式ディスク記録再生装置を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における光学式ディスク
記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の参考例における光学式ディスク
記録再生装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の第2の参考例における光学式ディスク
記録再生装置の構成を示すブロック図
【図4】同実施例における偏光によって2つの光スポッ
トを形成する原理を説明する説明図
【図5】同実施例における光学式ディスク上に形成され
る光スポットの光量分布を示す特性図
【図6】同実施例における光スポットがピットまたは記
録マークを通り過ぎるときに生じる反射光量の変化波形
およびそれらの差分波形を示す波形図
【符号の説明】
1 光学式ディスク 2 対物レンズ 3 アクチュエータ 4 複屈折性プリズム 5,22,31 ハーフミラー 6 偏光子 7 コリメータレンズ 8,23 半導体レーザー 9,32,35 偏光ビームスプリッタ 10 集光レンズ 11 4分割受光素子 12,33,34,36,37 単一の受光素子 13,38,39 差動増幅器 14 情報検出手段 15 トラッキング制御手段 16 フォーカシング制御手段 21 4分の1波長板 24 分光ビームスプリッタ 40 減算器 41 2分の1波長板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/095 G11B 7/135 G11B 11/105 551

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点光源と、その点光源からの光束を光デ
    ィスクの情報トラックに集光させる集光手段と、生じる
    光スポットを前記光ディスクの面ぶれ、および情報トラ
    ックの偏心に追随させるためのフォーカシング制御手段
    およびトラッキング制御手段と、ピットまたは記録マー
    クによって変調された反射光量を検出して情報を読み出
    す手段とを備えたディスク記録再生装置であって、 前記点光源からの光束を、微少な分離角度を成し偏光方
    向が互いに直交した2つの光束に偏光分離する第1の偏
    光分離手段を有し、前記第1の偏光分離手段で偏光分離された2つの光束
    を、その偏光状態を保持したまま、前記集光手段で前記
    光ディスクに集光し、 前記光ディスクの情報トラック方向に部分的に重なり合
    うようにずれた2つの光スポットを形成し、 前記光ディスクから反射された光を、偏光の違いから前
    記2つの光スポット各々に起因した2つの反射光束に分
    離する第2の偏光分離手段を有し、 前記第2の偏光分離手段で分離された前記2つの反射光
    を受光する2つの受光部と、前記2つの受光部の出力
    信号の差動増幅を行う差動増幅手段と、 前記差動増幅手段の出力信号から前記光ディスクに記録
    された情報を検出する情報検出手段とを備えたディスク
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の偏光分離手段は、光ディスク
    上に光スポットを形成する集光手段が備えたレンズ素子
    の前側焦点位置近傍に置かれた、前記偏光方向が互いに
    直交した2つの光束の偏光に4分の1波長の位相差を与
    える偏光素子から成ることを特徴とする請求項1に記載
    のディスク記録再生装置。
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