JP3103702B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

Info

Publication number
JP3103702B2
JP3103702B2 JP05073289A JP7328993A JP3103702B2 JP 3103702 B2 JP3103702 B2 JP 3103702B2 JP 05073289 A JP05073289 A JP 05073289A JP 7328993 A JP7328993 A JP 7328993A JP 3103702 B2 JP3103702 B2 JP 3103702B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
magnetic
magnetic thin
head
flux density
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05073289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06290419A (ja
Inventor
恒彦 中村
一憲 竹之内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP05073289A priority Critical patent/JP3103702B2/ja
Publication of JPH06290419A publication Critical patent/JPH06290419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3103702B2 publication Critical patent/JP3103702B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクドライ
ブ,VTR,フロッピーディスクドライブ等に使用さ
れ、情報の記録,再生を行う磁気ヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】主ギャップの両側に高飽和磁束密度磁性
薄膜を形成した構造(ダブルMIG構造と総称する)を
持つ磁気ヘッドは特に優れた性能を示すが、このような
磁気ヘッドとしては、単結晶,多結晶フェライトにより
構成される磁気ヘッドの主ギャップ部近傍にセンダスト
等の高飽和磁束密度磁性薄膜を形成したものが知られて
いる。このように主ギャップ近傍の漏れ磁界を急峻とす
る構造は METALIN GAPまたはMIGと総称
されている。磁気ヘッドのMIG構造の基本的な考え方
は、例えば、実公昭29−11642号公報に開示され
ている。
【0003】図3は、このようなMIG構造の磁気ヘッ
ドを示すもので、一対のフェライトより成るリング型の
磁気ヘッド101の主ギャップ対向面102に高飽和磁
束密度のセンダスト,パーマロイ等の金属、またはアモ
ルファスの高飽和磁束密度磁性薄膜103をスパッタリ
ング,蒸着,イオンプレーティング等により被着し、高
飽和磁束密度磁性薄膜103の間に、例えは、SiO2
−低融点ガラス−SiO2 からなる非磁性薄膜106を
スパッタリング,蒸着,イオンプレーティング等により
被着して構成されている。
【0004】このような磁気ヘッドでは、主ギャップ部
近傍の磁束の飽和を改善し、記録時の発生磁界を急峻に
し、また高保磁力の記録媒体への記録再生を可能とし、
記録密度の高密度化を行うことができる。また、このよ
うなMIG構造の磁気ヘッドは、従来のフェライト単体
より成る磁気ヘッドに対し記録磁界を強く急峻にして記
録密度を向上させることができ、書き込み電流に対する
依存性が低く安定した特性を持っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁気ヘッドでは、主ギャップ対向面102間のギャップ
部に存在する応力により、磁気ヘッドの成形加工中に高
飽和磁束密度磁性薄膜103間の非磁性ギャップ部から
破損が起こり安定した性能が得られないという問題があ
る。即ち、MIG構造のギャップ部の構造が、高飽和磁
束密度磁性薄膜−非磁性薄膜−高飽和磁束密度磁性薄膜
とされ、非磁性ギャップ部を構成する非磁性薄膜106
がSiO2 −低融点ガラス−SiO2 の3層構造で構成
されているため、ここに存在する熱膨張係数の差,また
は加熱により結晶構造が変化することよりギャップ部近
傍に残留応力が発生し、この応力によりギャップ接合後
の成形加工中に非磁性ギャップ部から破損が起こり、安
定した性能が得られないという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドは、
一対のフェライトからなるヘッドコアを、高飽和磁束密
度磁性薄膜−中間非磁性薄膜−非磁性薄膜−中間非磁性
薄膜−高飽和磁束密度磁性薄膜を順次介して接合してな
るとともに、高飽和磁束密度磁性薄膜をセンダスト,パ
ーマロイおよびアモルファスから選ばれる一種により構
成し、非磁性薄膜をSiO2 ,低融点ガラスのうち少な
くとも一種から構成し、中間非磁性薄膜をカルシウムフ
ェライトにより構成してなるものである。
【0007】
【作用】本発明は、中間非磁性薄膜をカルシウムフェラ
イトにより構成することにより、中間非磁性薄膜が、セ
ンダスト,パーマロイおよびアモルファスから選ばれる
一種により構成される高飽和磁束密度磁性薄膜と、Si
2 ,低融点ガラスのうち少なくとも一種から構成され
る非磁性薄膜との中間の熱膨張係数を有することにな
り、中間非磁性薄膜が高飽和磁束密度磁性薄膜と非磁性
薄膜の間の緩衝材となり、高飽和磁束密度磁性薄膜と非
磁性薄膜との間の熱膨張係数の差,加熱による結晶構造
の変化により発生する残留応力を低減させることが可能
となる。
【0008】また、磁気ヘッドとしては硬度が高く、摺
動特性が優れているものが好ましく、しかも、上記した
ような残留応力を低減させるためには、中間非磁性薄膜
は高飽和磁束密度磁性薄膜の熱膨張係数に近い方が良
く、このような特性を有するカルシウムフェライトを中
間非磁性薄膜に適用することにより、磁気ヘッドに作用
する残留応力を低減することが可能となるとともに、磁
気ヘッドとしての特性を向上することが可能となる。
【0009】
【実施例】以下に本発明の磁気ヘッドについて詳細に説
明する。
【0010】図1は、本発明の磁気ヘッドを示すもの
で、一対のフェライトよりなるヘッドコア1の主ギャッ
プ対向面2の両面には、高飽和磁束密度のセンダスト,
パーマロイの金属またはアモルファスからなる高飽和磁
束密度磁性薄膜3(以下、実施例では磁性薄膜という)
がスパッタリング,蒸着,イオンプレーティング等によ
りそれぞれ被着されている。磁性薄膜3の表面には、前
述の薄膜形成方法によりカルシウムフェライトからなる
中間非磁性薄膜4がそれぞれ被着されている。
【0011】この中間非磁性薄膜4はカルシウムフェラ
イトにより構成されており、特に酸化鉄33〜55モル
%、酸化カルシウム45〜67%からなるカルシウムフ
ェライトであることが望ましい(本出願人が先に出願し
た特願平3−189766号参照)。酸化カルシウムが
67%よりも多く、酸化鉄が33%よりも少ないと均一
に成膜できなくなる傾向にあり、酸化鉄が55モル%よ
りも多く、酸化カルシウムが45%よりも少ないと熱膨
張係数が低くなる傾向にあるからである。
【0012】これらの中間非磁性薄膜4の間には、非磁
性ギャップとなる非磁性薄膜6が形成されている。非磁
性薄膜6は、SiO2 −低融点ガラス−SiO2 の3層
構造、SiO2 −低融点ガラスの2層構造、もしくは低
融点ガラスの単層構造から構成されている。
【0013】即ち、一対のヘッドコア1間は、図2に示
すように、磁性薄膜3−中間非磁性薄膜4−非磁性薄膜
6−中間非磁性薄膜4−磁性薄膜3により構成されてお
り、このような構造は加熱することにより接合され、リ
ング型の磁気ヘッドが製造される。磁性薄膜3の厚みは
1〜5μm、中間非磁性薄膜4の厚みは0.1〜0.3
μm、非磁性薄膜6の厚みは0.1〜0.3μm程度に
設定されている。
【0014】そして、中間非磁性薄膜4は、磁性薄膜3
と非磁性薄膜6の中間の熱膨張係数を有している。即
ち、熱膨張係数については磁性薄膜3が125〜170
×10-7/℃、カルシウムフェライトからなる中間非磁
性薄膜4は115〜127×10-7/℃、非磁性薄膜6
を構成するSiO2 が40×10-7/℃、非磁性薄膜6
を構成する低融点ガラスが100×10-7/℃であり、
中間非磁性薄膜4は、磁性薄膜3と非磁性薄膜6の中間
の熱膨張率を有する。
【0015】以上のように構成された磁気ヘッドでは、
一対のヘッドコア1を、磁性薄膜3−中間非磁性薄膜4
−非磁性薄膜6−中間非磁性薄膜4−磁性薄膜3を順次
介して接合し、中間非磁性薄膜4をカルシウムフェライ
トにより構成することにより、中間非磁性薄膜4が、セ
ンダスト,パーマロイの金属,アモルファスから選ばれ
る一種により構成される磁性薄膜3と、SiO2 ,低融
点ガラスのうち少なくとも一種から構成される非磁性薄
膜6との中間の熱膨張係数を有することになり、中間非
磁性薄膜4が磁性薄膜3と非磁性薄膜6の間の緩衝材と
なり、磁性薄膜3と非磁性薄膜6との間の熱膨張係数の
差,加熱による結晶構造の変化により発生する残留応力
を低減させることができる。これにより、磁気ヘッドの
成形加工中に非磁性ギャップ部から破損が生じることを
確実に防止することができ、磁気ヘッドとして安定した
性能を得ることができる。
【0016】また、カルシウムフェライトは、硬度が高
く、摺動特性が優れており、しかも熱膨張係数が約11
0〜130×10-7/℃で、磁性薄膜3であるセンダス
ト,パーマロイの金属,アモルファスの熱膨張係数12
5〜170×10-7/℃に近い非磁性材料であるため、
このような特性を有するカルシウムフェライトを中間非
磁性薄膜4に適用することにより、上記したように磁気
ヘッドに作用する残留応力を低減することができるとと
もに、磁気ヘッドとしての特性を向上することができ
る。
【0017】本発明者は、本発明の効果を確認すべく、
磁性薄膜,非磁性薄膜の材質および中間非磁性薄膜の組
成を変化させて実験を行った。実験は、一対のヘッドコ
アの一方のギャップ対向面にスパッタ法により、表1に
示すように高磁性薄膜とカルシウムフェライトと非磁性
薄膜を順次積層し、他方のヘッドコアのギャップ対向面
にも同様な構成の膜を形成し、両ヘッドコアをギャップ
対向面を合わせて、接合ガラスにより400℃で接合し
た。そして、100個製造したうち、ギャップ不良の比
率を算出し、その結果を表1に記載する。
【0018】
【表1】
【0019】この表1より、中間非磁性薄膜は磁性薄膜
と非磁性薄膜の中間の熱膨張係数を有しており、良品率
も高いことが判る。
【0020】尚、上記実施例では、中間非磁性薄膜4の
間には、非磁性薄膜6を形成した例について説明した
が、本発明では、中間非磁性薄膜の両側に非磁性薄膜を
それぞれ形成しても良い。即ち、ヘッドコアの間が、磁
性薄膜−カルシウムフェライト−2層の非磁性薄膜−カ
ルシウムフェライト−磁性薄膜となるように加熱接合し
ても良い。
【0021】さらに、従来、フェライトからなるヘッド
コア1と磁性薄膜3の間には疑似ギャップとなる非磁性
反応層が存在することが知られており、この非磁性反応
層を軽減し、両者の付着強度を向上させるために、ヘッ
ドコアと磁性薄膜の間にカルシウムフェライト層を形成
しても良い。
【0022】
【発明の効果】本発明の磁気ヘッドでは、高飽和磁束密
度磁性薄膜と非磁性薄膜間の熱膨張係数の差や加熱によ
る結晶構造の変化により発生する残留応力を、磁性薄膜
と非磁性薄膜との中間の熱膨張係数を持つカルシウムフ
ェライトの中間非磁性薄膜を磁性薄膜と非磁性薄膜間に
介在させて緩衝材とすることで低減することができ、成
形加工中に非磁性ギャップ部から破損することを確実に
防止することができるとともに、磁気特性の劣化を防止
することができる。従って、簡便な方法で安定した性能
の磁気ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドの正面図である。
【図2】図1のギャップ近傍を示す拡大図である。
【図3】従来の磁気ヘッドの正面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドコア 2 主ギャップ対向面 3 高飽和磁束密度磁性薄膜 4 中間非磁性薄膜 6 非磁性薄膜
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/127 - 5/325

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のフェライトからなるヘッドコアを、
    高飽和磁束密度磁性薄膜−中間非磁性薄膜−非磁性薄膜
    −中間非磁性薄膜−高飽和磁束密度磁性薄膜を順次介し
    て接合してなるとともに、高飽和磁束密度磁性薄膜をセ
    ンダスト,パーマロイおよびアモルファスから選ばれる
    一種により構成し、非磁性薄膜をSiO2 ,低融点ガラ
    スのうち少なくとも一種から構成し、中間非磁性薄膜を
    カルシウムフェライトにより構成してなることを特徴と
    する磁気ヘッド。
JP05073289A 1993-03-31 1993-03-31 磁気ヘッド Expired - Fee Related JP3103702B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05073289A JP3103702B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁気ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05073289A JP3103702B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁気ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06290419A JPH06290419A (ja) 1994-10-18
JP3103702B2 true JP3103702B2 (ja) 2000-10-30

Family

ID=13513849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05073289A Expired - Fee Related JP3103702B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 磁気ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3103702B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06290419A (ja) 1994-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960005402B1 (ko) 강성재료의 전자화학적 비활성 갭을 갖는 자기헤드
JP3103702B2 (ja) 磁気ヘッド
JPS6218967B2 (ja)
JPH08329409A (ja) 磁気ヘッド
JP2586041B2 (ja) 複合磁気ヘッド
JP2933638B2 (ja) 磁気ヘッドの製造方法
KR0152601B1 (ko) 복합형 자기헤드 코아 및 그 제조방법
JP2521922B2 (ja) 磁気ヘッド
JP3147434B2 (ja) 磁気ヘッド
JPH01285022A (ja) 垂直磁気記録媒体の製造方法
JPH0721513A (ja) 磁気ヘッド
JP2959909B2 (ja) 磁気ヘッド
JP3214716B2 (ja) 磁気ヘッドおよびその製造方法
JP2826660B2 (ja) 浮上型磁気ヘッド
JPH03152706A (ja) 複合型磁気ヘッド
JP2000011314A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPH07225916A (ja) 磁気ヘッド
JPH0589426A (ja) 磁気ヘツド
JPH10241111A (ja) 磁気ヘッド
JPH0668414A (ja) Mig型磁気ヘッド及びその製造方法
JPS61217913A (ja) 磁気ヘツド
JPS6314312A (ja) 磁気ヘツド
JPH02210606A (ja) 磁気ヘッド
JPH08115505A (ja) 磁気ヘッド
JPH0765316A (ja) 磁気ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees