JP3102637B2 - マイクロ波洗濯乾燥機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波洗濯乾
燥機に係るもので、詳しくは、一つの洗濯槽内で洗濯物
の洗濯行程及びマイクロ波を熱源とする乾燥行程を連続
的に行い得るマイクロ波洗濯乾燥機に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、洗濯物の乾燥方法としては、洗
濯物の洗濯行程及び脱水行程が終了されると、使用者
が、乾燥用キーを操作して、乾燥行程を進行させる熱風
乾燥方式が広用されていた。このような従来の熱風乾燥
方式の洗濯機の１例として、図４に示したように、本体
１ａの内部中央に設置された洗濯槽４ｂと、前記本体１
ａ内の洗濯槽４ｂの上方側に装着され、洗濯物の乾燥時
に駆動されて回転するファンモーター１９ａと、前記洗
濯槽４ｂの上方側とファンモーター１９ａ間に連通され
て、洗濯物の乾燥の際、該ファンモーター１９ａが駆動
すると、前記洗濯槽４ｂの内部に空気の供給を案内する
乾燥ダクト１８ａと、該乾燥ダクト１８ａの内部に設置
されて、空気を高温乾燥した状態に加熱するヒーター２
ｂと、前記ファンモーター１９ａの下方側と前記洗濯槽
４ｂの下方側間に設置されて、該洗濯槽４ｂの内部に供
給される高温乾燥した空気により洗濯物から蒸発して凝
縮された水分を案内する凝縮ダクト２３ａと、前記洗濯
槽４ｂの下方側中央と前記本体１ａの一方側壁間に連通
され、水を噴射して前記凝縮ダクト２３ａから凝縮され
た水滴を前記本体１ａの外部に排出させる排水ホース２
７と、を備えて構成されていた。

【０００３】以下、このように構成された従来の熱風乾
燥方式の洗濯機の動作を説明する。先ず、洗濯が終わっ
て、本体１ａ内部の洗濯槽４ｂ内の洗濯物を乾燥させる
ときに、前記本体１ａ内部の上段の一方側に設置された
ファンモーター１９ａが回転すると、乾燥ダクト１８ａ
を経て洗濯槽４ｂの内部に空気が吹き込まれるが、この
とき、該空気は、発熱したヒーター２ｂにより加熱され
て乾燥状態に供給され、該高温乾燥された空気は、洗濯
槽４ｂ内の洗濯物の水分を蒸発させて、洗濯物から湿気
を除去させる。

【０００４】次いで、前記ファンモーター１９ａにより
継続して高温乾燥な空気が供給され、前記洗濯槽４ｂ内
の洗濯物から水分が蒸発して、多湿な空気は該洗濯槽４
ｂの外部に排出されて凝縮ダクト２３ａに移送され、該
凝縮ダクト２３ａでは多量の水が噴射されて空気中の水
分を凝縮させ、このように凝縮された水滴は、排水ホー
ス２７を経て本体１ａの外部に排出される。次いで、前
記湿気が除去されて乾燥された空気は、再び前記ヒータ
ー２ｂにより加熱された後、乾燥ダクト１８ａを経て洗
濯槽４ｂの内部に供給される。

【０００５】次いで、このような行程を反復されて、洗
濯物内の水分が全て蒸発されると、乾燥行程が終了す
る。そして、このような従来例の熱風乾燥洗濯機よりも
洗濯物の乾燥行程が一層迅速に行われ、洗濯物の損傷無
しに洗濯を行って、洗濯行程が終了された後、マグネト
ロンから発振されたマイクロ波を用いて洗濯物を乾燥す
るマイクロ波洗濯乾燥機が米国特許第５，４６３，８２
１号に開示されており、この従来の洗濯乾燥機につい
て、図５〜図７を用いて以下に説明する。

【０００６】先ず、洗濯の終了された洗濯物を乾燥させ
るため、該洗濯物を、本体１ｂの前面中央に設置された
ドアー２ａを開けて、該本体１ｂのドラム２８内部の乾
燥室（図示せず）に投入した後、乾燥用キーを操作し
て、洗濯物の乾燥行程を開始する。即ち、前記ドラム２
８の内周面の複数個のバッフル（Ｂａｆｆｌｅ）２９内
のマグネトロン３０から発振されたマイクロ波が、前記
バッフル２９の側壁に穿孔形成された通孔２９ａを通過
しながら、前記ドラム２８の乾燥室内の洗濯物を加熱乾
燥するが、このとき、前記ドラム２８の側壁には複数個
の通孔が穿孔されているため、空気がドラム２８内の乾
燥室内部に流入されるか、又は、前記バッフル２９の内
部に装着されたマグネトロン３０を冷却する。

【０００７】次いで、前記ドラム２８の側壁には、乾燥
行程の際、前記ドラム２８が回転するきも継続して電源
を供給するパワーライン３１が設置されているため、前
記バッフル２９内のマグネトロン３０に電源が供給さ
れ、前記本体１ｂの下端に装着されたモーター３２の駆
動により前記ドラム２８が回転して、前記マグネトロン
３０から発振されたマイクロ波が前記バッフル２９の複
数個の通孔２９ａを経て前記ドラム２８内の洗濯物を乾
燥させ、エアーファン（図示せず）により前記ドラム２
８の側壁の通孔を経て乾燥室内に流入された空気は、洗
濯物から蒸発された湿気により多湿な状態になり、前記
ドラム２８の後方中央の排気ホール３３を経て本体１ｂ
の外部に排出される一連の過程が反復されて洗濯物の乾
燥行程を終了するようになっていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】然るに、このような従
来の熱風乾燥方式の洗濯機においては、ヒーター又はマ
グネトロンにより空気を加熱し、再び、該高温の乾燥空
気が洗濯物の水分を加熱して蒸発させるという間接加熱
方式を採用しているが、各行程における熱交換の損失が
大きく発生し、乾燥効率が低下して乾燥時間が長くな
り、洗濯物の内部の水分を乾燥させるために、洗濯物の
表面温度を上昇させることになるため、洗濯物が損傷す
るという不都合な点があった。

【０００９】且つ、従来マイクロ波洗濯乾燥機において
は、ドラムの内周面の複数個のバッフル内部に夫々マグ
ネトロン３０が直接的に装着されて、前記ドラムが回転
すると同時にマグネトロンからマイクロ波が放射される
ようになっているため、４０００Ｖ以上の高圧を用いる
マグネトロンに回転接触させて電源を供給すると、スパ
ークが発生して火災の発生率が高くなり、前記ドラムと
マグネトロンの放水構造が不安定で、高速回転が不可能
となり、洗濯及び乾燥の一連の機能を効率的に行うこと
ができず、洗濯の終了された洗濯物を洗濯機から移して
再びドラム内部の乾燥室に投入するようになって、極め
て不便であるという不都合な点があった。

【００１０】そこで、本発明は、このような従来の課題
に鑑みてなされたもので、一つの洗濯槽で、洗濯物の洗
濯行程及びマイクロ波を熱源とする乾燥行程を連続的に
行って、洗濯機と乾燥機とを別途に備えることなく、簡
便に洗濯及び乾燥を行い、洗濯物の乾燥の際に発生する
洗濯物の損傷を防止し、マイクロ波の漏洩を完全に遮断
して安定性を図り得るマイクロ波洗濯乾燥機を提供する
ことを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係るマイクロ波洗濯乾燥機において
は、本体の内部に設置される中空円筒状の外槽３と、前
記外槽３の内部に設置されて洗濯物の洗濯及び乾燥時に
回転する中空円筒状の洗濯槽４と、前記外槽３と洗濯槽
４との後方側壁中央に貫設され、動力伝達手段の駆動力
を受けて洗濯槽４を回転させる駆動シャフト５と、前記
外槽３の後方に装着された支持ブラケット１１の後方中
央に設置され、洗濯物の乾燥の際、マイクロ波を発振す
るマグネトロン１２と、前記マイクロ波を前記洗濯槽４
の内部に供給するマイクロ波放射手段としてのアンテナ
１６と、前記マイクロ波が前記駆動シャフト５の周辺に
漏洩されるのを防止するマイクロ波遮蔽手段と、前記洗
濯物の乾燥の際、前記洗濯槽４の内部に乾燥空気を供給
して、マイクロ波と混合されて蒸発する高温多湿な水蒸
気を凝縮させて、本体１の外部に排出させる循環手段
と、を備えて構成されている。

【００１２】そして、前記動力伝達手段においては、外
槽３の下面に装着されて、洗濯及び乾燥の際、洗濯槽４
を回転させる駆動力を発生するモーター６と、該モータ
ー６のモーター軸７に軸支されて回転する駆動プーリ８
と、前記駆動シャフト５に軸支され、前記駆動プーリ８
の回転力をベルト９を介して、駆動シャフト５に伝達さ
せる従動プーリ１０と、から構成されている。

【００１３】且つ、前記マイクロ波放射手段は、前記マ
グネトロン１２から発生されたマイクロ波を洗濯槽４の
内部に供給するため、一方端が前記マグネトロン１２に
連結されるように、前記駆動シャフト５内の中空部に挿
合されたアンテナ１６から構成されている。又、前記洗
濯槽４内の後方中央には、前記マグネトロン１２を保護
する保護キャップが固定されている。

【００１４】更に、前記マイクロ波遮蔽手段において
は、前記支持ブラケット１１の内方の側面に駆動シャフ
ト５を囲むように固定され、前記駆動シャフト５と所定
隙間を維持して、マグネトロン１２から発振されたマイ
クロ波漏洩を防止するチョークボディー１３と、該チョ
ークボディー１３の内周面側に所定間隔を有して夫々形
成され、中間にチョークルーム１４が夫々切刻形成され
た複数個のチョークシールド１５と、を備えて構成され
ている。

【００１５】そして、前記各チョークルーム１４の入口
部の任意の１地点（Ａ）は、各チョークシールド１５の
内方側面からλ／４だけ離れた位置に設定されている。
且つ、前記循環手段においては、外槽３の上方側に連通
されて、洗濯物の乾燥の際、洗濯槽の内部に空気を供給
する乾燥ダクト１８と、該乾燥ダクト１８の上方側に設
置され、乾燥ダクト１８を経て洗濯槽４の内部に空気を
供給すべく駆動されるファンモーター１９と、該ファン
モーター１９のモーター軸２０に軸支された送風ファン
２１と、前記外槽３の下方側に連通して、洗濯物４の乾
燥の際、洗濯槽４内部の高温多湿な空気を排出する排出
ダクト２２と、前記乾燥ダクト１８と排出ダクト２２間
に連通され、該排出ダクト２２から排出された高温多湿
な凝縮空気を案内する凝縮ダクト２３と、該凝縮ダクト
２３の下方端に連通され、凝縮水を本体１の外部に排出
させる排出口２５とを備えて構成され、前記凝縮ダクト
２３の上方側には、高温多湿な空気を凝縮するとき、給
水を行うための凝縮用給水バルブ２４が貫設されてい
る。

【００１６】従って、このように構成された本発明に係
るマイクロ波洗濯乾燥機によると、一つの洗濯槽で、洗
濯物の洗濯行程及びマイクロ波を熱源とする乾燥行程を
連続的に行うようになっているため、洗濯機と乾燥機と
を別途に備えず、簡便に洗濯物を洗濯及び乾燥させ、洗
濯物の乾燥時に発生する洗濯物の損傷を防止して、効率
的に洗濯及び乾燥を行うことができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に沿って説明するが、従来技術と同様な部分は、同
一の番号を付して説明する。本発明に係るマイクロ波洗
濯乾燥機においては、図１に示したように、中空円筒状
の本体１と、該本体１の前面中央に設置されたドアー２
と、該本体１の内部に設置された中空円筒状の外槽３
と、該外槽３の内部に設置されて、洗濯物の洗濯及び乾
燥時に回転し、複数個の通孔４ａを有する洗濯槽４と、
前記外槽３及び洗濯槽４の後方側壁に、外方側に露出す
るように回転自在に貫設され、前記洗濯槽４を回転させ
る中空部を有する駆動シャフト５と、を備えて構成され
ている。

【００１８】そして、前記外槽３の下面の一方側には、
洗濯及び乾燥の際、前記洗濯槽４を回転させるための駆
動力を発生するモーター６が装着され、該モーター６の
モーター軸７には駆動プーリ８が軸支され、前記駆動シ
ャフト５の露出側端には従動プーリ１０が軸支されて、
それら従動プーリ１０及び駆動プーリ８にはベルト９が
掛合され、前記モーター６の駆動力がベルト９を介して
前記駆動シャフト５に伝達されるように動力伝達手段が
構成されている。

【００１９】且つ、前記外槽３の後方の駆動シャフト５
の露出側に支持ブラケット１１が固定され、該支持ブラ
ケット１１の後方中央には洗濯物の乾燥時にマイクロ波
を発振させるマグネトロン１２が設置され、前記支持ブ
ラケット１１の内方側面にはマイクロ波遮蔽手段として
駆動シャフト５の外周面と所定隙間を維持し、該駆動シ
ャフト５を囲むように前記マグネトロン１２から発振さ
れたマイクロ波の漏洩を防止するフランジ状のチョーク
ボディー１３が固定され、該チョークボディー１３の内
周面側には、所定間隔を置いて複数のチョークルーム１
４が夫々切刻形成されて、それらチョークルーム１４間
に複数のチョークシールド１５が夫々形成され、前記各
チョークルーム１４の入口部の任意の１地点（Ａ）は、
各チョークシールド１５の内方側面からλ／４だけ離れ
た位置に設定されている。

【００２０】又、前記駆動シャフト５内の中空部には、
前記マグネトロン１２から発振されたマイクロ波を洗濯
槽４の内部に供給するため、一方の端部がマグネトロン
１２に連結されるようにマイクロ波放射手段としてのア
ンテナ１６が挿合され、前記洗濯槽４内の後方中央には
該アンテナ１６を保護する保護キャップ１７が固定され
ている。

【００２１】更に、前記外槽３の上方側には、洗濯物の
乾燥の際、前記洗濯槽４の内部に空気を供給する乾燥ダ
クト１８が連通され、該乾燥ダクト１８の上方側には該
乾燥ダクト１８を経て洗濯槽４の内部に空気を供給する
ファン駆動モーター１９が設置され、該ファン駆動モー
ター１９のモーター軸２０には、前記乾燥ダクト１８の
内部で回転する送風ファン２１が軸支されている。

【００２２】且つ、前記外槽３の下方側には、洗濯物の
乾燥の際、洗濯槽４内の高温多湿な空気を排出させる排
出ダクト２２が連通され、前記乾燥ダクト１８と該排出
ダクト２２間には排出ダクト２２を経て排出された高温
多湿な凝縮空気を案内する凝縮ダクト２３が連通され、
該凝縮ダクト２３の上方側には、高温多湿な空気を凝縮
するときに給水を行うための凝縮用給水バルブ２４が貫
設され、前記凝縮ダクト２３の下方端には、凝縮水を本
体１の外部に排出させる排出口２５が連通されて循環手
段が構成されている。

【００２３】以下、このように構成された本発明に係る
マイクロ波洗濯乾燥機の動作について図面を用いて説明
する。先ず、使用者が洗濯槽４の内部に洗濯しようとす
る洗濯物を投入した後、自動選択モードを選択すると、
コントローラー（図示せず）の制御信号により洗濯槽４
の内部に所定水位まで洗濯水が流入した後、外槽３の下
端一方側に装着されたモーター６が駆動して、該モータ
ー６のモーター軸７の駆動プーリ８が回転し、従動プー
リ１０が回転する。

【００２４】従って、前記駆動シャフト５が回転して、
該駆動シャフト５に固定された洗濯槽４が前記外槽３の
内部で駆動シャフト５と共に回転し、前記洗濯槽４内の
洗濯物が洗濯水に流動して、洗濯物と洗濯槽４の内壁と
の摩擦力及び洗剤の分解作用により洗濯物の洗濯行程が
行われ、このような洗濯行程が終了すると、濯ぎ行程及
び脱水行程が継続して行われて洗濯物の洗濯が全て終了
する。

【００２５】次いで、前記外槽３の下端一方側に装着さ
れたモーター６の駆動により前記洗濯槽４は継続して回
転するため、前記洗濯槽４内の洗濯の完了された洗濯物
が遊動するが、このとき、前記外槽３の後方の駆動シャ
フト５の露出側に固定された支持ブラケット１１のマグ
ネトロン１２が作動してマイクロ波が発振され、このよ
うに発振されたマイクロ波は駆動シャフト５内の中空部
に挿入されて、一方端が前記マグネトロン１２に連結さ
れたアンテナ１６に誘導されて、前記駆動シャフト５の
中空部を経て前記洗濯槽４の内部に供給される。

【００２６】次いで、前記外槽３の上方側に連通された
乾燥ダクト１８の上方側に装着されたファンモーター１
９が駆動すると、該ファンモーター１９のモーター軸２
０に連結された送風ファン２１が前記乾燥ダクト１８の
内部で回転して、該乾燥ダクト１８を経て洗濯槽４の内
部に乾燥された空気が供給される。従って、前記洗濯槽
４の内部に供給されるマイクロ波は、前記乾燥ダクト１
８を経て洗濯槽４の内部に供給される空気と共に、洗濯
槽４の内部を流動しながら洗濯物の間に浸透し、洗濯物
に包含された表面水分を集中的に急速に加熱して、水分
を蒸発させるため、高温多湿な水蒸気が空気に包含され
て、前記外槽３の下方側に連通された排出ダクト２２を
経て前記乾燥ダクト１８と排出ダクト２２間に連通され
た凝縮ダクト２３に移送されながら上昇する。

【００２７】このとき、前記高温多湿な水蒸気が凝縮ダ
クト２３を経て上昇した後、前記乾燥ダクト１８を経て
洗濯槽４の内部に逆流する現象を遮断するため、前記凝
縮ダクト２３の上方側の凝縮用給水バルブ２４から給水
が行われて、高温多湿な空気を水分に凝縮させ、前記凝
縮ダクト２３の下方端に連通された排出口２５を経て凝
縮水を本体１の外部に排出させる。

【００２８】その後、凝縮して乾燥された空気は、送風
ファン２１の回転により乾燥ダクト１８を経て洗濯槽４
の内部に供給される行程が反復されるため、該洗濯槽４
内の洗濯物を効率的に乾燥することができる。この場
合、前記マグネトロン１２から発振されたマイクロ波に
より洗濯槽４内の洗濯物が乾燥するとき、前記駆動シャ
フト５が回転し、前記マグネトロン１２は外槽３の後方
の支持ブラケット１１に固着されているため、前記マイ
クロ波が駆動シャフト５の中空部とマグネトロン１２間
の隙間から漏洩され、且つ、該マイクロ波は、前記支持
ブラケット１１の内方側のチョークボディー１３と前記
駆動シャフト５の外周面間の隙間を経て外部に漏洩する
恐れがあるが、このような現象は次のように遮断する。

【００２９】即ち、前記支持ブラケット１１の内方側面
に駆動シャフト５と一定な隙間を維持して、該駆動シャ
フト５を囲んで固定されたチョークボディー１３には、
それぞれチョークルーム１４を有するチョークシールド
１５が複数個形成され、前記各チョークルーム１４の入
口部の任意の１地点Ａが各チョークシールド１５の内側
面からλ／４だけ離れた距離（ｌ）に位置しているた
め、前記各チョークルーム１４の入口部の任意の１地点
Ａにおけるインピーダンスは無限大になって、実際、外
部へのマイクロ波の漏洩が発生されない。

【００３０】且つ、前記チョークボディー１３の内方側
に夫々チョークルーム１４を囲んで複数個のチョークシ
ールド１５が形成されているため、前記駆動シャフト５
とチョークボディー１３間に漏洩されるマイクロ波の入
射角が多様な形状になって、該多様な入射角のマイクロ
波を効率的に遮断することができる。このとき、マイク
ロ波の漏洩を遮蔽するため利用されたチョークシステム
の原理は、前記チョークルーム１４の入口部中の任意の
１地点Ａでのインピーダンスを最大にすると、マイクロ
波の漏洩を防止することができるが、これを図８に示す
伝送線路におけるインピーダンス関係を参照して以下に
説明する。

【００３１】即ち、負荷からｌだけ離れた地点における
入力インピーダンス（Ｚｉｎ）を表すと、下式（１）の
ようになる。

【００３２】

【数１】

【００３３】ここで、Ｚｏは特性インピーダンスで、Ｚ
ｏ及びβは、伝送経路の構造及び誘電率により決まる値
である。従って、前記チョークボディー１３に形成され
たチョークシールド１５は、ショートであるため、Ｚｅ
＝０の面になる。よって、前記チョークシールド１５の
内方側面からｌ＝λ／４（λは、マイクロ波の管内波
長）だけ離れた位置に前記チョークルーム１４の入口部
の任意の１地点Ａを設定すると、該地点におけるインピ
ーダンスは無限大になる。

【００３４】更に、本発明は、このような実施の形態に
限定されるものでなく、請求範囲を外れない限り多様な
形態に変更して使用することができる。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るマイ
クロ波洗濯乾燥機においては、一つの洗濯槽で、洗濯物
の洗濯行程及びマイクロ波を熱源とする乾燥行程を連続
的に行うようになっているため、洗濯機と乾燥機とを別
途に備える必要がなく、簡便に洗濯物を洗濯及び乾燥さ
せて、洗濯物の乾燥の際に発生する洗濯物の損傷を防止
し、チョークシステムを用いてマイクロ波の漏洩を完全
に遮断し、安定性を図り得るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るマイクロ波洗濯乾燥機を示した概
略縦断面図である。

【図２】図１のマイクロ波遮蔽手段を示した縦断面図で
ある。

【図３】図１のチョークボディーを示した部分斜視図で
ある。

【図４】従来の熱風乾燥方式の乾燥機を示した概略横断
面図である。

【図５】従来のマイクロ波洗濯乾燥機の要部を示した概
略切断斜視図である。

【図６】図５の縦断面図である。

【図７】図６のＡ−Ａ′線断面図である。

【図８】伝送線路におけるインピーダンス関係の説明図
である。

【符号の説明】

１…本体 ２…ドアー ３…外槽 ４…洗濯槽 ５…駆動シャフト ６…モーター ７…モーター軸 ８…駆動プーリ ９…ベルト １０…従動プーリ １１…支持ブラケット １２…マグネトロン １３…チョークボディー １４…チョークルーム １５…チョークシールド １６…アンテナ １７…保護キャップ １８…乾燥ダクト １９…ファンモーター ２０…モーター軸 ２１…送風ファン ２２…排出ダクト ２３…凝縮ダクト ２４…凝縮用給水バルブ ２５…排出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−297066（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−189193（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−211200（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−101952（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−72765（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−286189（ＪＰ，Ａ) 実開 昭51−31164（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭51−95066（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭51−17867（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−17797（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭46−42823（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) D06F 58/02

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドラムの回転軸上にマグネトロンが装着
   されたマイクロ波洗濯乾燥機であって、 前記ドラムの外部に位置し、前記ドラムの回転軸上に装
   着されたマグネトロンと、 一方の端部は前記マグネトロンに連結され、他方の端部
   は前記ドラムの内部に位置し、前記ドラムの軸方向と一
   致してマイクロ波を放射する放射用アンテナと、 前記ドラムの内部に位置し、前記放射用アンテナの他方
   の端部を囲んで保護する保護キャップと、円筒状の チョークシールドと前記チョークシールドの内
   部に形成されたチョークルームで構成されるチョーク本
   体であって、前記チョークシールドの天面は複数個に切
   片されかつ切片された各々が内側に屈曲され、各切片が
   前記マグネトロンと放射用アンテナとの連結部分に前記
   マグネトロンから放射されるマイクロ波の漏洩を遮断す
   るように所定間隔を有して放射状に複数個が形成され、
   前記チョークルームは前記円筒状のチョークシールドの
   前記切片と屈曲部分とにより形成される内部に各切片毎
   に形成されたチョーク本体と、 を具備するマイクロ波洗濯乾燥機。