JP3101358B2 - 固体電解質型燃料電池用セパレータ - Google Patents

固体電解質型燃料電池用セパレータ

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JP3101358B2 JP03213087A JP21308791A JP3101358B2 JP 3101358 B2 JP3101358 B2 JP 3101358B2 JP 03213087 A JP03213087 A JP 03213087A JP 21308791 A JP21308791 A JP 21308791A JP 3101358 B2 JP3101358 B2 JP 3101358B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な固体電解質型燃
料電池用セパレータに関するものである。さらに詳しく
いえば、本発明は、セパレータ自体を構成する焼結体
が、高緻密度を有し、耐熱性、耐食性に優れ、良好な電
気伝導度を有するとともに、射出成形可能で成形性に優
れ成形コストを低減させうる上に、金属材料と無機系化
合物との比率を適宜変えることにより、電気伝導度を維
持しつつ、線膨張率等の熱膨張特性の制御が可能となる
ことから、燃料電池の各部材の強固な接合を可能とし、
ガス封止の安定性を向上させることができる固体電解質
型燃料電池用セパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、水素、一酸化炭素、炭化水
素等の燃焼性化学物質やそれを含有する燃料を活物質に
用い、該化学物質や燃料の酸化反応を電気化学的に行わ
せ、酸化過程におけるエネルギー変化を直接的に電気エ
ネルギーに変換させる電池であって、高いエネルギー変
換効率を期待しうるものである。
【0003】中でも特に高い効率を期待しうるものとし
て、近年、第一世代のリン酸型、第二世代の溶融炭酸塩
型に続く第三世代の固体電解質型燃料電池、中でも集積
度の高い平板型のものが注目されている。図4は、この
平板型の3段直列セルの固体電解質型燃料電池の1例の
斜視説明図であって、各固体電解質板41の上面及び下
面にそれぞれカソード42及びアノード43を一体形成
して成る3層構造板をセパレータ44を介して接合集積
し、両端には外部端子45,46をそれぞれ設けて構成
されている。同様にして単位セルの積層数を増減するこ
とにより、多数のセルからなる多段直列型の電池に形成
される。セパレータ44は隣接するセルの電極間を電気
的に接続するとともに、上面に溝44a,下面に溝44
bが形成されて隣接するセルのアノード側及びカソード
側の各ガス通路を形成している。
【0004】しかし、このような平板型のものは、普通
はセパレータがインターコネクタとも称されるように集
電機能を有し、それに適合するような材質の金属、例え
ば耐熱合金で形成されているのに対し、固体電解質はジ
ルコニアを主体とするセラミックスで形成されているた
め、両者間には、800〜1000℃という高温の電池
作動温度に及ぶ環境条件の変動に伴って線膨張係数等の
熱膨張特性にかなりの差異が生じるので、3層構造板と
セパレータ間には応力による歪が生じ、さらには接合強
度が低下したり、クラックが発生したり、接合部にすき
間を生じてガスが漏れ、水素などの燃料と空気などの酸
化剤ガスがクロスリークして活物質としての機能がそこ
なわれたりするおそれがある。
【0005】他方、ランタンクロマイト系(マグネシウ
ムをドープしたもの、LaCrOとニッケルアルミナ
イドとの複合材等)セパレータも知られているが、この
ものは複合酸化物のセラミックスであるために電気伝導
度が十分満足しうるものではなく、還元雰囲気で劣化し
易いという欠点がある。また、円筒型でニッケル・アル
ミニウム/アルミナ系セパレータを薄膜にしたものも提
案されているが、このものは酸化防止コートを必要とす
るという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のセパレータのもつ欠点を克服し、セパレータ自体
を構成する焼結体が高緻密度を有し、耐熱性、耐食性に
優れ、良好な電気伝導度を有するとともに、成形性に優
れる上に、電気伝導度を維持しつつ、熱膨張特性を制御
でき、ガス封止の安定性を向上させることができ、しか
も酸化防止膜を要しない固体電解質型燃料電池用セパレ
ータを提供することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有するセパレータを開発するために種々研
究を重ねた結果、ニッケル基合金又はそれと特定の金属
及び/又は合金との混合物と、特定の無機系化合物とを
特定雰囲気下に焼成して得た焼結体より構成されるセパ
レータがその目的に適合することを見出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ニッケル基合金又は
それとニッケル、コバルト、コバルト基合金、鉄及び鉄
基合金の中から選ばれた少なくとも1種との混合物と、
アルミナ、シリカ、チタニア、酸化インジウム、酸化第
二スズ、炭化ケイ素及び窒化ケイ素の中から選ばれた少
なくとも1種の無機系化合物又はそれを形成しうる化合
物とを非酸化性雰囲気下あるいは真空中で焼成して得た
焼結体より構成されることを特徴とする固体電解質型燃
料電池用セパレータを提供するものである。
【0009】本発明のセパレータを構成する焼結体は、
ニッケル基合金又はそれとニッケル、コバルト、コバル
ト基合金、鉄及び鉄基合金の中から選ばれた少なくとも
1種との混合物(以下、金属材料という)と、前記無機
系化合物又はそれを形成しうる化合物とを好ましくは粉
末状で混合したのち、非酸化性雰囲気下、例えば還元雰
囲気下や不活性ガス雰囲気下などや、あるいは真空中で
焼成することによって得られる。金属材料がニッケル合
金と他の金属及び/又は合金との上記混合物である場合
には、ニッケル合金やニッケル金属を主体とするのが耐
熱性や耐食性に優れるので好ましい。
【0010】このニッケル合金としては、Ni‐Cr系
合金、Ni‐Cr‐Fe系合金、Ni‐Cr‐Mo系合
金、Ni‐Cr‐Mo‐Co系合金、その他Ni‐Cr
‐Mo‐Fe系合金などを挙げることができ、その中で
も特にNi‐Cr系合金が好ましい。これらは単独で用
いてもよいし、また2種以上を組合せて用いてもよい。
その代表的な市販品としては、INCONEL All
oy 600、601、617、625、690、X‐
750、751、NIMONIC Alloy75、8
0A、90や、INCO Alloy HX、UHMな
どがある。
【0011】前記したように、ニッケル基合金とともに
コバルト基合金や鉄基合金等を用いる場合、コバルト基
合金としては、Co‐Cr系合金、Co‐Cr‐Fe系
合金、Co‐Cr‐W系合金、Co‐Cr‐Ni‐W系
合金などが挙げられ、その中でも特にCo‐Cr系合金
が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、また2種
以上を組合せて用いてもよい。その代表的な市販品とし
ては、ヘインズアロイNo.25、ヘインズアロイN
o.188、三菱ステライトNo.6B、UMCo50
などがある。また鉄基合金としては、Fe‐Ni‐Cr
系合金、Fe‐Cr‐Ni系合金、Fe‐Cr‐Ni‐
Co系合金などが挙げられ、その中でも特にFe‐Ni
‐Cr系合金が好ましい。これらは単独で用いてもよい
し、また2種以上を組合せて用いてもよい。その代表的
な市販品としては、INCOLOYAlloy 80
0、800H(T)、802、INCO Alloy
330などがある。
【0012】また、これら金属材料とともに用いられる
無機系化合物は、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化イ
ンジウム、酸化第二スズ、炭化ケイ素及び窒化ケイ素の
中から選ばれた少なくとも1種であって、これらの無機
系化合物は単独で用いてもよいし、また2種以上を組合
せて用いてもよく、中でも特にアルミナが好ましい。
【0013】これらの原料は通常粒径0.05〜500
μmの粉末状で混合し、冷間静水圧プレスあるいは熱間
静水圧プレス等で加圧成形される。次いで、非酸化性雰
囲気下、例えば還元雰囲気や不活性ガス雰囲気下など、
あるいは真空中で焼成を行う。還元雰囲気下で焼成する
場合、雰囲気中の水素濃度には特に制限はないが、好ま
しくは該水素濃度は1〜10%程度とする。また、焼成
温度は1100〜1400℃の範囲内とするのが好まし
い。
【0014】本発明のセパレータにおいては、金属材料
と無機系化合物との比率例えば体積比を適宜調整するこ
とにより、常用のジルコニア系材料より成る固体電解質
とほぼ等しい線膨張率をもたせることが容易にでき、1
000℃付近までの高温に及ぶ環境条件の変動にも十分
に耐えうる各部材の強固な接合が可能になる上に、本来
電気伝導度に優れた金属材料の特性をセパレータとして
十分実用性のある電気伝導度領域内で残すことが、無機
系化合物の比率がある程度まで、例えばアルミナの場合
で75容量%程度までならば可能となる。特に有利に
は、金属材料がニッケル基合金、無機材料がアルミナで
あり、かつ両者の体積比がニッケル基合金:アルミナで
80:20〜25:75の範囲内にあるものが用いられ
る。
【0015】次に、本発明セパレータを用いた固体電解
質型燃料電池について説明する。先ず各部材について説
明すると、固体電解質は酸素伝導性を有するものであれ
ば特に制限されず、例えばイットリア安定化ジルコニア
(YSZ)、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)など
公知の固体電解質が挙げられ、通常は板状に形成され
る。板状体とした場合、その厚さは通常0.05〜0.
3mm、好ましくは0.08〜0.25mmの範囲で選
ばれる。この厚さが0.05mmよりも薄いと、強度が
低下するし、また0.3mmを超えると電流路が長くな
りすぎて好ましくない。
【0016】カソードは酸素や空気などの酸化剤ガス通
路側なので、高温下で酸化剤ガスに対して耐食性のある
導電性材料を用い、多孔状に形成される。例えば、La
Sr1−xMnOなどの導電性複合酸化物粉末を塗
布する。この塗布方法としては、はけ塗り法やスクリー
ン印刷法などが用いられる。その他、多孔状膜の作成方
法としては、CVD法、プラズマCVD法、スパッタ
法、溶射法などが用いられる。また、カソードはガス透
過性となる程度に多孔性に形成する。
【0017】アノードは水素などの燃料ガス通路側なの
で、高温下で燃料ガスに対して耐性のある導電性材料、
例えばNi/ZrOサーメットなどを多孔状に形成す
る。アノードもガス透過性に形成する。また、カソー
ド、アノードは多孔質板にすることが可能であれば、該
多孔質板を固体電解質に付着一体化させて使用すること
もできる。
【0018】このように固体電解質板の両面に各電極を
一体形成したものをセパレータを介して接合集積し、両
端には外部端子をそれぞれ設けることにより、多数のセ
ルからなる多段直列型の電池に形成される。図4のよう
に、セパレータ44は隣接するセルの電極間を電気的に
接続するとともに、両面に溝44a,44bが形成され
て隣接するセルのアノード側及びカソード側のそれぞれ
のガス通路を形成している。溝44a及び44bはそれ
ぞれ水素などの燃料ガス及び空気などの酸素含有ガスに
代表される酸化剤ガスを供給しうるものであれば特に制
限されず、形状や配置等も適宜選定しうるが、通常は図
4に示すように、溝44a,44bは互いに直角方向に
配置される。このように配置すれば、セルを集積後、燃
料ガスの入口及び出口、酸化剤ガスの入口及び出口をそ
れぞれ同じ面上に配置することができ、集積セルとして
ガス供給・排出系の構成を簡単かつ容易とすることがで
きる。
【0019】固体電解質板41、セパレータ44、外部
端子45、46を集積して組み立てるときには、固体電
解質板41の両面に配設された電極すなわちカソード4
2,アノード43とセパレータ44又は外部端子45,
46との間でガスの漏れ(リーク)がないように封止す
ることが必要である。このためには、例えばジルコニア
系の無機接着剤で接着し、軟化点が約800℃のガラス
ペーストで封止すればよい。このガラスペーストは電池
の作動温度(900〜1000℃)で適度に軟化しガス
を封止する。
【0020】こうして組み立てた電池に燃料ガス及び酸
化剤ガスを供給するためには、電池の各溝44a,44
bの両端がそれぞれ同一面にくるように配置されている
ので、それらの面にマニホールドを取り付ければよい。
図5に、マニホールドの取り付け例を示した。上記のよ
うに組み立てた集積型電池本体51を円筒状マニホール
ド52の管内に挿入し、溝44a,44bの出口が管壁
に面するように配置する。電池本体51とマニホールド
52の接続箇所(4ケ所)をガス封止すれば、溝44
a,44bのそれぞれの両端がそれぞれマニホールド5
2の円筒壁と電池本体51で形成された4つのガス通路
53〜56と対応することとなる。
【0021】
【発明の効果】本発明のセパレータは、それを構成する
焼結体が、高緻密度を有し、耐熱性、耐食性に優れ、良
好な電気伝導度を有するとともに、射出成形可能で成形
性に優れ成形コストを低減させうる上に、金属材料と無
機系化合物との比率を適宜変えることにより、電気伝導
度を維持しつつ、線膨張率等の熱膨張特性の制御が可能
となり、さらには該比率を最適化することにより、線膨
張率を燃料電池の固体電解質に用いられるジルコニア系
材料のそれにほぼ等しくしうることから、該セパレータ
を組み込んだ燃料電池において各部材の強固な接合を可
能とし、ガス封止の安定性を向上させることができ、し
かも形状構造をバルク体としうるため薄層体のように酸
化が全体にわたることがないので、酸化防止被膜を必要
としないという顕著な効果を奏する。
【0022】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。 製造例1 粒径3〜7μmのニッケル基合金(INCO社製、商品
名Inconel Alloy600)(以下、合金と
いう)粉末と粒径0.2〜0.5μmのアルミナ粉末と
をボールミルで混合した後、成形圧力2000kg/c
2で冷間静水圧プレスした。得られた成形体を5%水
素含有窒素雰囲気中1350℃で焼成し、焼結体を作製
した。この焼結体は合金/アルミナの体積比2/8から
9/1の範囲で理論密度に対して90%以上の緻密度を
示した。
【0023】次に、この焼結体の諸物性について以下の
とおり調べた。図1に、1000℃での還元雰囲気下で
の合金含有量と電気伝導度との関係をグラフで示した。
これから、合金含有量が約25容量%以上、すなわちア
ルミナ含有量が約75容量%未満ならば十分な電気伝導
度が得られることが分る。
【0024】また、図2に、合金/アルミナ体積比4/
6の場合の電気伝導度と温度との関係、詳しくは電気伝
導度と絶対温度の逆数の1000倍値との関係をグラフ
で示した。これより、電気伝導度は温度上昇とともに低
下して温度依存性を示し、焼結体が金属としての性質を
有することが分る。これから、合金の粒子同士の接触に
より電気伝導の経路が形成されていると考えられる。合
金/アルミナ体積比4/6の焼結体の電気伝導度は10
00℃で880Scm−1である。
【0025】また、図3に、合金/アルミナ体積比と1
000℃における線膨張率との関係をグラフで示した。
これから、合金/アルミナ体積比4/6で線膨張率は1
0.5×10−6−1とジルコニアのそれに近い値を
示すことが分る。
【0026】製造例2 金属材料に製造例1のニッケル基合金30容量部とコバ
ルト基合金(ヘインズアロイ No.25)10容量部
を用い、アルミナの使用量を60容量部としたこと以外
は、製造例1と同様にして、焼結体を作製した。このも
のの1000℃における電気伝導度及び線膨張率はそれ
ぞれ900Scm−1及び10.5×10−6−1
あった。
【0027】製造例3 コバルト基合金に代えて鉄基合金(Incoloy 8
00)を用いたこと以外は、製造例2と同様にして、焼
結体を作製した。このものの1000℃における電気伝
導度及び線膨張率はそれぞれ890Scm−1及び1
0.6×10−6−1であった。
【0028】実施例1 図4の集積様式に従い、3段直列セルの固体電解質型燃
料電池を以下のとおり作製した。先ず、セパレータ4
4、外部端子45,46を製造例1で得た合金/アルミ
ナ体積比4/6の焼結体を用いて作製した。これらのセ
パレータ44及び外部端子45,46はいずれも50×
50×5mmの正方形の板に溝幅2mm、溝深さ2mm
の溝44a,44b,45b,46aを形成したもので
ある。セパレータ44では両面に形成する溝44a,4
4bの方向を直交させた。
【0029】また、固体電解質板41には、イットリア
を3モル%添加したジルコニアである部分安定化ジルコ
ニアからなる50×50×0.2mmの板状物を用い
た。そして、酸素通路側にLaSrMnO
粉末(平均粒径5μm)をはけ塗り法で厚さ0.3m
mに塗布してカソード42とし、水素通路側にNi/Z
rO(10/1重量比)のサーメット混合粉末をはけ
塗り法で厚さ0.3mmに塗布してアノード43とし
た。
【0030】この電極を付設した固体電解質板41とセ
パレータ44、外部端子45,46を図4のように集積
し、この電極付き固体電解質板とセパレータ44の間は
ジルコニア系の無機接着剤で接着し、軟化点が約800
℃のガラスペーストを塗布してガス封止をした。このガ
ラスペーストは電池の作動温度で軟化してガスを封止す
る。
【0031】こうして集積した各電池本体51を図5に
示した円筒状アルミナ製マニホールド52に納めた。マ
ニホールド52と電池本体51との接触部分はガラスペ
ーストを塗布してガス封止した。外部端子45,46に
は、白金リード線57,58を挿入し、電気的接続を行
った。
【0032】このようにして作製した各燃料電池を加熱
した。すなわち、室温から150℃までは1℃/分で加
熱し、ガラスペーストの溶媒を蒸発させた。150〜3
50℃までは5℃/分で昇温した。350℃以上では水
素通路側には、アノードの酸化を防止するため、窒素ガ
スを流し、5℃/分で1000℃まで昇温した。その
後、1000℃に保持してアノード側に水素、カソード
側に酸素を流し、発電を開始した。開放電圧は3.8V
であった。放電特性を表1に示す。ガスクロスリークは
水素で0.1%以下であった。
【0033】実施例2、3 実施例1のセパレータ及び外部端子に代えて、製造例2
で得た焼結体及び製造例3で得た焼結体をそれぞれ用い
て作製したセパレータ及び外部端子を用いたこと以外は
実施例1と同様にして各燃料電池を作製し、発電させ
た。各放電特性を表1に示す。ガスクロスリークは水素
で0.1%以下であった。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 焼結体の1例における合金含有量と電気伝導
度との関係を示すグラフ。
【図2】 合金/アルミナ体積比4/6の焼結体の1例
における電気伝導度と温度との関係を示すグラフ
【図3】 焼結体の1例における合金/アルミナ体積比
と1000℃における線膨張率との関係を示すグラフ
【図4】 本発明のセパレータを用いた平板型の3段直
列セルの固体電解質型燃料電池本体の1例の斜視説明図
【図5】 図4の電池本体をマニホールドに収納して完
成品とした燃料電池の説明図
【符号の説明】
41 固体電解質板 42 カソード 43 アノード 44 セパレータ 44a、44b 溝 45、46 外部端子 51 電池本体 52 マニホールド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 利彦 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 櫻田 智 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−100866(JP,A) 特開 平3−71561(JP,A) 特開 昭64−41172(JP,A) 特開 昭64−7475(JP,A) 特開 昭59−201371(JP,A) 特開 平2−288162(JP,A) 特開 平4−188564(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/00 - 8/24 C22C 19/03

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル基合金又はそれとニッケル、コ
    バルト、コバルト基合金、鉄及び鉄基合金の中から選ば
    れた少なくとも1種との混合物と、アルミナ、シリカ、
    チタニア、酸化インジウム、酸化第二スズ、炭化ケイ素
    及び窒化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種の無機
    系化合物又はそれを形成しうる化合物とを非酸化性雰囲
    気下あるいは真空中で焼成して得た焼結体より構成され
    ることを特徴とする固体電解質型燃料電池用セパレー
    タ。
  2. 【請求項2】 無機系化合物がアルミナである請求項1
    記載のセパレータ。
  3. 【請求項3】 ニッケル基合金とアルミナとの体積比が
    80:20〜25:75である請求項1又は2記載のセ
    パレータ。
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