JP3100798B2 - 急冷金属薄帯製造装置 - Google Patents

急冷金属薄帯製造装置

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JP3100798B2 JP05137526A JP13752693A JP3100798B2 JP 3100798 B2 JP3100798 B2 JP 3100798B2 JP 05137526 A JP05137526 A JP 05137526A JP 13752693 A JP13752693 A JP 13752693A JP 3100798 B2 JP3100798 B2 JP 3100798B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板厚が薄く、かつ平滑
な表面を持つ金属の薄帯を製造する急冷金属薄帯製造装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の高周波化に対応するた
め、単ロール法を用いたアモルファス合金薄帯の極薄化
が研究されているが、特にこれは、高周波化によって増
加する鉄損を低減することを目的としたものである。鉄
損の一構成因子である渦電流損失は、板厚の減少ととも
に小さくなることから、薄帯の極薄化は高周波域での鉄
損の低減に有効である。
【0003】極薄のアモルファス合金薄帯を得るために
は、エアーポケットを減少させることと、安定した湯溜
まり(以下、「パドル」という)の形成が必要である。
エアーポケットとは、鋳造時に、パドルと冷却ロールの
間に巻き込まれたガスの膨張によって生ずる空間であ
る。この部分は熱の伝達が低下するため、反対側の面、
すなわち自由面にもへこみとして現れ、表面の平滑度を
低下させる。薄帯の板厚が厚い場合は影響は比較的小さ
いが、板厚が薄くなると影響が大きくなり、無数のピン
ホール(穴)の形成となって表れる。平滑度が悪く、エ
アーポケットの多い薄帯は、軟磁気特性を劣化させるた
め、板厚低減による効果が相殺されてしまう。
【0004】平滑度を高め、エアーポケットを減少させ
るための方策として、次のような提案がなされている。
すなわち、八木、沢らは、単ロール法において、これを
減圧雰囲気下で行うことを特徴とする極薄アモルファス
合金の製造方法を開示している(特開昭63−2153
48号公報、特開平3−90547号公報、日本学術振
興会アモルファス材料第147委員会第26回研究会資
料6頁)。ここで、単ロール法とは、単一のロールを冷
却体とする金属薄帯製造方法であって、例えばスリット
状のノズルを用いたプラナーフローキャスティング法
(以下、「PFC法」という)がある。PFC法は、ロ
ールとノズルとの間隔を0.03〜1mmに限定し、ロー
ルとノズルによりパドルを支持することで、板厚の均一
な薄帯が得られる。
【0005】八木、沢らが行った製造では、雰囲気を真
空ないし減圧下とすることにより、ロールの急冷面と溶
融金属の間に閉じこめられるガスが減少し、板厚が薄
く、かつ表面の平滑なアモルファス合金薄帯が得られ
る。しかし、このような減圧雰囲気での製造は、真空容
器あるいは減圧容器といった大がかりな設備が必要とな
り、経済性に問題がある。さらに、容器内で製造を行う
ため、薄帯の取り出しが難しく、作業能率が悪いという
欠点があった。
【0006】減圧なしで巻き込みガスを制御する方法と
して、ハワード・ホースト・リーバーマンによる低密度
ガスを吹き付ける方法が開示されている。この方法(特
公平2−18665号公報)は、加熱により低密度化し
た不活性ガス(N、He、Ne、Ar、Kr、Xeお
よびこれらの混合物)を急冷領域に吹き付けることを特
徴とする、表面の平滑なアモルファス合金薄帯を製造す
る方法である。すなわち、あらかじめ加熱により膨張し
て低密度化したガスを吹き付けることによって、ロール
の急冷面と溶融金属の間に閉じこめられるガスの温度上
昇に伴う膨張を抑えることを狙いとしている。この場
合、特別な減圧容器は必要としないが、ガスを低密度化
するための加熱手段が必要となるほか、吹き付けガスの
流量を高めるために経済性の問題がある。また、吹き付
けガスにより、パドルの安定性が悪い。
【0007】巻き込みガスを抑える方策として、次の方
法も提案されている。それは、Wen-Kuan Wang 等(Inte
rnational Jornal of Rapid Solidification,6(1991)28
5-295)によるものである。彼等はPFC法において、パ
ドル上流部の気体をアークプラズマで加熱し、エアーポ
ケットのない表面の平滑な部分を持つ薄帯を作ることに
成功している。しかし、プラズマ形成によりロール表面
が非常に荒れるため、長時間の鋳造には向かず、またロ
ール表面が高温になると考えられることから、アモルフ
ァスを安定に長時間製造できる急冷条件を得るのは困難
と思われる。
【0008】一方、安定したパドルの形成をねらい、H
eガスを流す方法がDavor Pavunaにより提案されている
(Jornal of Materials Science,16(1981)2419-2433)。
Pavunaは、チルブロックメルトスピニング法(以下、
「CBMS法」という)において、パドルにHeを吹き
付け、パドルの安定化を計っている。なお、CBMS法
とは、単孔のノズルを用いた単ロール法の一つであり、
ロールとノズルの間隔を狭い範囲に限定しないことが特
徴である。CBMS法において、丸孔ノズルを通過した
溶湯ジェットはロールに衝突して広がるから、パドルは
不安定である。Pavunaはこの不安定なパドルを安定化す
るために、Heガスの吹き付けを行った。しかし、Pavu
naの方法は極薄化を目的としたものでないため、Heガ
スの吹き付け条件は本発明者等が目的とする極薄化には
適しない。Pavunaの実験において、得られている薄帯は
最も薄くて平均板厚24.6μmであり、平滑度につい
ては厚み方向の振動は4μm(2430頁左欄14行)
もあり、表面の平滑な極薄アモルファスという意味では
全く不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PFC法に
おいて、表面の平滑な薄帯あるいは極薄の薄帯を、減圧
機構やガスの加熱装置が不要な、安価で容易に製造する
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、単一の冷却ロ
ールを用いる急冷金属薄帯製造装置において、下記の
〜の構成部分を具備することを特徴とする急冷金属薄
帯製造装置である。 底面にスリットの幅が0.2〜0.4mmである合金
溶湯を噴出するスリット開口部を有するるつぼ。 上記開口部の上流側に近接して設置されたHeガス
噴出口。 ガス噴出口の位置は、スリット開口部から2〜40
mm、ロール面上0.1〜10mm。 ガス噴出口の形状は、スリットあるいは多孔で、溶
湯ノズルの冷却ロール幅方向に測った長さlに対して
0.8倍以上の長さを有する。 ガスの噴出の方向が、溶湯が接するロール面の接線
を基準として10〜90度の傾きを持つように配置した
ガス噴出口。
【0011】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
に係る急冷金属薄帯製造装置の主要部を、図1に示す。
るつぼに合金を充填し(図示せず)、加熱手段で合金を
溶解し(図示せず)、るつぼ底面の溶湯ノズル2から溶
湯4を噴出する。溶湯は冷却ロール1で冷却され、薄帯
が得られる。ここまでは通常のPFC法と同様である
が、本発明の装置では、この時ガスノズル3を上流側に
設置し、室温のHeガスを少量流せる機構をもたせたこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の最大の特徴であるガス噴出口を、
スリット開口部の上流側の所定の位置に設置する理由に
ついて述べる。単ロール法において、板厚が薄くかつ表
面が平滑な薄帯を得る場合の条件として、エアーポケッ
トを減少させることが必要であることは先に述べた。こ
の場合、安定したパドルの形成が大きく関与する。
【0013】パドルの乱れやそれに伴うエアーポケット
の形成は、次のような作用によると考えられる。パドル
上流のガスは、一定の速度の分布を持ち、この際ロール
表面に吸着した大気中のOやNが、パドルの振動に
乗じてパドルとロールの間にもぐり込み、エアーポケッ
トを形成する。パドルを安定させるには、パドルの上流
かつ近傍で、しかもロール表面に近い部分のガス流を制
御することが必要である。そこで、パドルの上流でHe
ガスをロール面に吹き付ける手段を講じることによっ
て、上流域のガス流を抑制し、Heガスの安定した流れ
をパドル近傍に形成することにより、エアーポケットの
形成が著しく抑制できることを見い出した。これによっ
て、それまで吸着していたOやNをHeガスに置き
換えて、パドルの振動抑制とガスのもぐり込む圧力低減
を同時に達成することが可能な、本発明の装置を完成さ
せるに至った。
【0014】以下に、ガス噴出口の相対位置、形状およ
びガス噴出の方向について説明する。まず、噴出口の相
対位置について述べる。図1に示すガス噴出口とスリッ
ト開口部の距離bは、2〜40mmの範囲に配置する。ガ
ス噴出口の位置をこの範囲とすることにより、Heはロ
ール急冷面のパドル近傍に層流を作り、パドルへのガス
の巻き込みを最小限に抑えることができる。上記距離b
を2mm以下にするとむしろガス流は乱流となり易く、パ
ドルは不安定になり、ガスの巻き込みが多くなる。ま
た、ノズルが冷えてノズル詰まりが起こり易くなる。距
離bを40mm以上にすると、密度の小さいHeはパドル
近傍に到達する前に大気中に飛散してしまい、エアーポ
ケット形成の抑制効果が失われてしまう。
【0015】ロール面からの距離cは、0.1〜10mm
とする。距離cを0.1mm以下にすると、ガス流は乱流
となり易くなる。また、10mm以上ではロール面に到達
するHe量が減り、その結果Heの粘性によりロール面
の移動に引かれてパドルに到達するHe量が減少する。
【0016】次に、ガス噴出口の形状について述べる。
ガス噴出口の形状は、スリットあるいは多孔のいずれで
も良い。ガス噴出口の形状の例を、図2のイ〜ホに示
す。多孔の場合は、ガス流に切れ目が出来ないように孔
を配置するのが望ましい。ただし、パドル全体をHe雰
囲気で囲むため、ガス噴出口の長さ(図3中e)は、溶
湯ノズルの冷却ロール幅方向に測った長さl(図3中
d)に対して、0.8倍以上の長さを持たなければなら
ない。
【0017】さらに、ガス噴出の方向について述べる。
ガス噴出方向の傾きθは、溶湯の噴出軸が接触するロー
ル面の接線を基準として、10〜90度とする。ガス噴
出の方向をこの範囲に制御することにより、Heは層流
を形成し易くなり、エアーポケット発生の抑制効果が得
られる。水平を基準にして下方に測った傾きθが10度
より小さいと、ガス流は、ロール面に垂直な速度成分が
小さくなり、Heと空気の置換が不十分となる。したが
って、パドル近傍のHeガスの層流形成が困難になる。
また、傾きθが90度よりも大きいと、ガス流はロール
移動方向に対して逆方向の流れとなり、乱流を起こし易
くなる。
【0018】Heガス噴出ノズルの底面は、ロール面に
対して平行が望ましい。その理由は、吹き付けたHeガ
スが飛散しにくいからである。前述したように、エアー
ポケットを減少させるためには、安定したHeガス流を
パドル近傍に形成することが重要であり、そのためには
軽いHeガスの上方への飛散を防ぐことが必要となる。
ガス噴出ノズルの底面がパドル側に開いた状態やあるい
はその逆のパドル上流側に開いた状態の場合には、He
ガスが上方へ飛散する確率が高まり、十分な効果が得ら
れない。
【0019】Heガスの飛散防止効果を高める構造とし
て、例えば、図4aのように、ガス噴出ノズルの一方を
溶湯ノズルの方向に延ばしたり、あるいは図4bのよう
に、溶湯ノズルの上流側の幅を広げることにより、さら
に効果を高めることができる。
【0020】次に、溶湯が噴出する、るつぼ底面のスリ
ット幅の数値を限定した理由について説明する。単ロー
ル法において、表面が平滑あるいは極薄の薄帯を得るこ
とを目的とした場合、安定したパドルの形成が不可欠で
ある。図1に示すスリット幅aが0.2mmよりも狭い
と、スリットが目詰まりして、長時間にわたり溶湯の安
定した供給は得られない。また、0.4mmよりも広い
と、溶湯の供給が過剰になり板厚の薄い物は得られな
い。従って、本発明ではスリットの幅を0.2〜0.4
mmと規定する。
【0021】以上のように、スリット開口部の幅を制御
し、かつ形状や位置等を制御したHeガスを流すガス噴
出口を備えた急冷金属薄帯製造装置を用いることによ
り、極薄で、かつ表面の平滑なアモルファス合金薄帯を
製造することができる。
【0022】母合金は、アモルファス形成能や特性を踏
まえ、Fe、Co、Ni、Cr、Sn、Mo、Si、
B、Cなどを所定の組成範囲となるように配合し、溶製
する。急冷ロールは、熱伝導の良いCu、Cu−Cr、
Cu−B、Fe合金等で作られ、急冷面にNi、Cr、
Cu等をメッキしてもよい。ノズルは、石英、アルミナ
(Al)、Si、ZrBC等からなり、
単一のスリットノズルが望ましい。単一ノズルは、ロー
ルの回転方向に測った幅が0.1〜1.0mmの細長いス
リット状開口を一つ持つノズルである。溶湯を噴出させ
るガス圧は、ゲージ圧で0.05〜1Kg/cm2 、ノズル
とロール急冷面のギャップは1mm以下、ロール周速は1
0〜40m/sec が望ましい。
【0023】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基いてさらに説明
する。実施例1 実施例の装置は、次のような構造を有している。すなわ
ち、母合金を充填・溶解する石英製のるつぼがあり、る
つぼの底面には石英製の溶湯噴出用ノズルが接続されて
いる。溶湯ノズルは、単一スリットで、開口部は、長さ
5mm×幅0.2〜0.3mmである。スリットの長手方向
は、ロールの移動方向に垂直になるように設置されてい
る。ノズル底面は、ロール面に平行になるように設置さ
れている。冷却用ロールは、Cu製である。本発明の特
徴であるガス噴出口は、溶湯ノズルの上流側にあり、ス
リット開口部から上流側20mm、ロール面からの距離5
mmのところに位置している。ガス噴出口の形状は、単一
スリットで、開口部は、幅5mm×長さ30mmである。ス
リットは、その長手方向を溶湯ノズルの長手方向に平行
に合わせてある。
【0024】ガス噴出の方向は、ロール面に対して約5
0度の角度をもち、開口部の底面は、ロール面に対して
ほぼ平行になっている。このガス噴出口は、鋳造時に室
温のHeガスを流すことができる構造になっている。材
質は石英である。
【0025】次に、上記の装置を用いて行った鋳造につ
いて述べる。Co69FeSi16Moの組成を有
する母合金を溶製した後、500gを高周波溶解した。
溶解した母合金を溶湯ノズルを通して、周速24m/se
c で回転するロールに噴出し、急冷化し、アモルファス
薄帯を作製した。Heの流量は、5l/min (3.3l
/min ・cm2 )とした。
【0026】噴出圧とスリット幅を変えることにより、
種々の板厚のアモルファス薄帯を作製した。板厚は、次
の二つの方法で測定した。薄帯の断面を光学顕微鏡で写
真撮影し、エアーポケットを無いものとした輪郭板厚t
aと、薄帯の重量、長さ、幅、密度から求めた平均板厚
tbである。エアーポケットの存在により、tbはta
より小さくなる。即ち、tbがtaに近い程、エアーポ
ケットが少なく、表面が平滑であるといえる。表1に本
発明の装置で作製した薄帯の輪郭板厚ta、平均板厚t
b、平滑度tb/taおよび単位長さ当たりのピンホー
ルの数nを示す。比較例として、Heの代わりにArを
吹き付けたもの、およびHeの吹き付けを行わないで作
製(その他の製造条件は同じ)した薄帯についても、表
1に示す。本発明の装置を用いることにより、12μm
以下の極薄領域で、表面の平滑な薄帯が効果的に得られ
ることが分かる。次に、得られた薄帯から外径18mm、
内径12mmのトロイド状の巻鉄心を作製した。重量は、
3.5〜4.5gである。この巻鉄心をAr雰囲気で1
0Oeの磁界をトロイドの円周方向に印加しながら45
0℃で1時間保持し熱処理した。それぞれの試料の10
0kHzと500kHzにおける保磁力と角型比をB−
Hループアナライザで測定した。その結果を、表1に示
す。本発明の装置を用いることにより、高周波において
優れた磁気特性を示す薄帯が得られる。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 ガス噴出口の位置を、溶湯ノズルのスリット開口部から
1.5mm、5mm、20mm、40mm、50mmと変えて設置
した装置を用いて鋳造を行った。これ以外の装置構造お
よび設置条件等は、実施例1と同様である。この装置を
用いて、約11μmの輪郭厚の薄帯を作製した。輪郭板
厚ta、平均板厚tb、平滑度tb/taおよび単位長
さ当たりのピンホールの数nを、表2に示す。溶湯ノズ
ルからの位置が1.5mmでは作製時ノズル詰まりのため
薄帯は得られなかった。
【0029】
【表2】
【0030】実施例3 長さ5mmの溶湯ノズルに対して、ガス噴出口の幅を5mm
に固定し、長さを3mm(比較例)、5mm、30mm(本発
明)に変えたガス噴出口を持つ装置を用いて鋳造を行っ
た。これ以外の装置の構造および設置条件等は、実施例
1と同様である。この装置を用いて、約11μmの輪郭
厚の薄帯を作製した。輪郭板厚ta、平均板厚tb、平
滑度tb/taおよび単位長さ当たりのピンホールの数
nを、表3に示す。ガス噴出口の長さが3mmでは、エア
ーポケットの抑制にあまり効果がなかった。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明の装置を用いることにより、極薄
で穴のない、かつ表面の平滑な薄帯を、減圧機構やガス
の加熱装置を用いることなく、安価で容易に製造するこ
とができる。これにより、実用レベルで、アモルファス
磁心がさらに高い周波数でも使用可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の構成およびガス噴出口の位置関
係を示した説明図である。
【図2】ガス噴出口の形状の例を示した図である。
【図3】ガス噴出口のロール幅方向の長さと、溶湯ノズ
ルの長さとの関係を示した図である。
【図4】(a)および(b)は本発明の効果をより高め
るための構造例を示した図である。
【符号の説明】
1 冷却ロール 2 溶湯ノズル 3 ガス噴出口 4 溶湯 a 溶湯ノズルのスリットの幅 b スリットとガス噴出口の距離 c ロールとガス噴出口の距離 d 溶湯ノズルのスリットの長さ e ガス噴出口の長さ f ロールの幅 θ ガス噴出軸の傾き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−269907(JP,A) 特開 平6−182503(JP,A) 特開 平6−114508(JP,A) 特開 昭58−90354(JP,A) 特開 平6−292950(JP,A) 特開 平4−356336(JP,A) 特開 昭62−114747(JP,A) 特開 昭60−187452(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 360

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一の冷却ロールを用いる急冷金属薄帯製
    造装置において、下記の構成部分を具備することを特徴
    とする急冷金属薄帯製造装置。 底面にスリットの幅が0.2〜0.4mmである合金
    溶湯を噴出するスリット開口部を有するるつぼ。 上記開口部の上流側に近接して設置されたHeガス
    噴出口。 ガス噴出口の位置は、スリット開口部から2〜40
    mm、ロール面上0.1〜10mm。 ガス噴出口の形状は、スリットあるいは多孔で、溶
    湯ノズルの冷却ロール幅方向に測った長さlに対して
    0.8倍以上の長さを有する。 ガスの噴出の方向が、溶湯が接するロール面の接線
    を基準として10〜90度の傾きを持つように配置した
    ガス噴出口。
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