JP3100580B2 - ナトリウム冷却型高速炉の炉心支持装置 - Google Patents

ナトリウム冷却型高速炉の炉心支持装置

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JP3100580B2
JP3100580B2 JP11028624A JP2862499A JP3100580B2 JP 3100580 B2 JP3100580 B2 JP 3100580B2 JP 11028624 A JP11028624 A JP 11028624A JP 2862499 A JP2862499 A JP 2862499A JP 3100580 B2 JP3100580 B2 JP 3100580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクトレス形燃料
集合体を採用したナトリウム型高速炉の炉心支持装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】まず、従来におけるナトリウム冷却型高
速炉の例として、原型炉「もんじゅ」の構成を図5に示
す。図において、1は原子炉格納容器内に据付けた原子
炉容器、2は燃料集合体,制御棒,炉心遮へい体などを
炉心構成要素として構築した炉心、3は制御棒駆動機
構、4は燃料交換装置、5,6は1次冷却材(液体金属
ナトリウム)の入口,出口配管、7は下部炉心支持構造
8と炉心槽9を組合せた炉心支持構造物である。
【0003】ここで、原型炉「もんじゅ」に採用されて
いる燃料集合体10は、図6(a),(b) で示すように断面
六角形になる鞘状のラッパ管(材質:フェライト鋼(例
えばフェライト系ステンレス鋼))10aに多数本を束
ねた燃料ピン10bをワイヤスペーサ10cを介して収
納するとともに、ラッパ管10aの上部にハンドリング
ヘッド10d,および上部遮へい体10e,下部にオリ
フィス孔(1次冷却材の流入口)を開口したエントラン
スノズル10f,およびスペーサパッド10gを組み合
わせた構成になる。
【0004】また、炉心2の鉛直荷重を支える下部炉心
支持構造8は、図6(c) で示すように原子炉容器1内の
下部に設置した支持構造本体(材質:ステンレス鋼(S
US316))8aと、該支持構造本体8aに周縁を担
持した円板状になる上下一対の炉心支持板8b,8c
と、炉心2における炉心構成要素の配列に合わせて前記
炉心支持板8bと8cの間に溶接固定した連結管8dと
からなり、この連結管8dに燃料集合体10のエントラ
ンスノズル10f,および燃料集合体10の外周側に配
列した炉心遮へい体の下端部を上方から差し込んで燃料
集合体を1本ずつ直立姿勢に下支えしている。
【0005】一方、図5において、炉心2の水平荷重
(地震時に作用する水平荷重も含む)を支持する側部炉
心支持構造11は、炉心2の外周を取り巻いて原子炉容
器1内に設置した炉心槽9との間に支持枠を介装して水
平荷重を炉心槽9に伝えて支持するようにしている。
【0006】かかる構成で、中間熱交換器(図示せず)
より入口配管5を通じて原子炉容器1内に導入した1次
冷却材(ナトリウム)は、図6(c) で示すように支持構
造本体8aと下部炉心支持板8cとの間に画成された下
部プレナム8eから燃料集合体10のエントランスノズ
ル10fを通じてラッパ管10aの中を上昇するように
流れ、燃料要素10bを冷却した後に上端のハンドリン
グヘッド10dの開口部から炉内に流出し、1次冷却材
出口配管6を経由して中間熱交換器に戻るように循環送
流される。この状態で炉心2を構築する各燃料集合体の
鉛直荷重は、連結管8d,炉心支持板8b,8c,およ
び支持構造本体8aを介して最終的に原子炉容器1に伝
達して支持される。
【0007】一方、最近になり、ウラン資源を最大限利
用することを目的としたエネルギー供給システムに関し
てその先進的核燃料リサイクル体系の構築に向けた研究
開発が進められており、その核燃料リサイクル体系に相
応しい高速炉(リサイクル炉)の構想に付いての技術報
告が「動燃技法」第105号(平成10年3月発行)に
「リサイクル炉の検討」と題して掲載されている。
【0008】この技術報告では、リサイクル炉心の基本
概念として、環境負荷低減の観点から、従来の高速炉
(原型炉「もんじゅ」)に採用した燃料集合体10(図
6参照)からラッパ管10aを削除し、燃料集合体に取
付けていたハンドリングヘッド10d,上部遮へい体1
0eなどを使用済み燃料集合体から分離して再利用する
ようリサイクルすることにより炉心から発生する固体廃
棄物量の低減化を図り、併せてラッパ管の削除により燃
料体体積比を改善して高い増殖比が得られるようした新
構想に基づく大型燃料集合体が提案されている。
【0009】図7(a),(b) は前記の技術報告に掲載され
た新構想に基づく燃料集合体(以下「ダクトレス形燃料
集合体」と呼称する)の構成図であり、この燃料集合体
12は、多数本の燃料ピン12aの相互間隔をその長手
方向に分散して配したグリッドスペーサ12bで確保す
るとともに、頂部にハンドリングヘッドを備えた上部遮
へい体12cと下部のエントランスノズル12dとの間
を六角の各コーナーに沿って長手方向に配したタイロッ
ド12eでグリッドスペーサ12bを連結するように
し、さらに燃料集合体の中心部に内包して燃料集合体の
剛性部材を兼ねて制御棒の案内管12fを設置した構造
になる。なお、このダクトレス形燃料集合体によれば、
燃料集合体から発生する固体廃棄物の量は従来のラッパ
管形燃料集合体と比べて約50%の削減が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示し
たダクトレス形燃料集合体を採用してナトリウム冷却炉
の炉心(「開放型炉心」と呼称する)を構築する場合に
は、一方において次記のような解決すべき問題点が残
る。
【0011】すなわち、図6に示したラッパ管形燃料集
合体で構成した炉心(「ダクト型炉心」と呼称する)で
は、下部プレナムからエントランスノズル10fを通じ
て燃料集合体10に流入した1次冷却材は、ラッパ管1
0aで囲まれた流路を流れるのでその全流量が燃料ピン
10bの冷却に寄与する。したがって、隣合う燃料集合
体の間に残るギャップ(燃料交換に伴う燃料集合体の炉
心装荷,引き抜き作業を阻害しないように燃料集合体の
間には数mm程度のギャップを確保しておく必要がある)
は燃料ピンの冷却性能に影響しない。
【0012】一方、燃料集合体に図7に示したダクトレ
ス形燃料集合体12を採用し、その外周に配列したダク
ト有りの炉心遮へい体と組合せて構築した「開放型炉
心」では、次記のように燃料集合体12の間に残るギャ
ップが燃料冷却性能に大きな影響を及ぼす。すなわち、
ダクトレス形燃料集合体12を採用した「開放型炉心」
では、炉運転時(炉心温度:550℃)に炉心構成要素
の間にギャップが大きく残っていると、燃料集合体12
のエントランスノズル12d(図7参照)を通じて下部
プレナム側から燃料集合体に流入した一次冷却材が燃料
集合体の開放側面を通じてギャップに流れ出る量が多く
なるようになる。しかも、このギャップを通流する冷却
材は燃料ピン12aの冷却に対する寄与度が低い無効流
となるため、この無効流が多くなると炉心の冷却性能が
損なわれる懸念がある。
【0013】したがって、炉運転時には燃料集合体12
の間に残るギャップはできる限り小さく(好ましくは
0.25mm以下)抑えて一次冷却材の無効流を少なくす
ることが必要である。これに対して、原子炉容器内に炉
心を据付ける初期据付け時(炉内温度は常温)を含め
て、燃料交換時(炉内温度:約200℃)には、炉心構
成要素の間に燃料集合体の装荷,引き抜き性を阻害しな
いように少なくとも2mm程度の範囲のギャップを確保し
ておく必要がある。
【0014】そこで、発明者等は図6(c) に示した原型
炉「もんじゅ」と同様な炉心支持構造8を先記した「開
放型炉心」に採用し、図8のようにダクトレス形燃料集
合体12,およびその外周側に配列した炉心遮へい体1
3を支持した炉心支持構造を想定して炉心各部の熱膨張
を計算して検討したところ、燃料集合体の間のギャップ
gが次のように変化することが明らかになった。なお、
図8において、Oは炉心の中心、pは炉心構成要素間の
ピッチ、14はダクトレス形燃料集合体12のエントラ
ンスノズル12dに挿脱可能に結合した流調モジュー
ル、14aはモジュール内に内蔵した流路抵抗部であ
り、この流調モジュール14は、燃料集合体12の下部
支持,遮へい,一次冷却材の流量調節,および一次冷却
材の通流による燃料集合体の浮上がりを防止するハイド
ロリックホールドダウン機能を持たせたものである。
【0015】すなわち、図8に示した炉心支持方式につ
いて炉心各部の熱膨張を計算したところ、炉心の初期据
付け時の炉内温度を20℃(一様),原子炉運転時にお
ける炉心温度を550℃,下部プレナムの温度を390
℃,燃料交換時における炉内温度を200°(一様)と
仮定し、初期据付時における燃料集合体相互間のギャッ
プgを2mmに設定した場合には、炉運転時にはギャップ
gは初期据付け時と同程度の1.9mm,燃料交換時には
ギャップgが2.4mmとなることが判った。
【0016】これは、燃料集合体12の主要材料が熱膨
張率の小さなフェライト鋼であるのに対して、炉心を支
えている下部炉心支持構造8の炉心支持板8b,8c,
および炉心槽9などの材料はフェライト鋼と比べて熱膨
張率の大きなステンレス鋼で構成されていることに起因
する。すなわち、炉心支持板8b,8cの熱膨張分を考
慮しなければ、各燃料集合体12は炉運転時には熱膨張
してギャップgが縮まるはずであるが、炉運転時には炉
心支持板8b,8cも熱膨張して各燃料集合体12を個
々に支えている各連結管8dがラジアル方向に変位し、
しかもこの変位量が燃料集合体自身の熱膨張よりも大き
くて連結管の配列ピッチが大きくなることから、連結管
に支持した炉心構成要素間のギャップが拡大するように
なる。
【0017】上記から判るように、ダクトレス形燃料集
合体で構成した「開放型炉心」に原型炉「もんじゅ」と
同様な炉心支持構造を採用する場合には、炉運転時には
燃料集合体相互間には大きなギャップが生じるために、
ダクトレス形燃料集合体12に対する一次冷却材の無効
流が増えて所要の燃料冷却性能を確保することが困難と
なる。
【0018】そこで、ダクトレス形燃料集合体を採用し
た「開放形炉心」の炉心支持構造を開発するに当たって
は、次記のような基本的な機能が必要となる。すなわ
ち、 (1) 炉運転中における燃料集合体の間のギャップを、所
要の炉心冷却性能が維持できる範囲に抑えるように縮減
する。
【0019】(2) 燃料交換時には炉心構成要素互間のギ
ャップを燃料集合体の装荷,引き抜き作業に支障のない
範囲に確保する。
【0020】(3) 炉心を支持した状態で炉心構成要素に
過度な反り変形を与えるような過度な荷重を与えない。
【0021】(4) 地震時の水平荷重を炉心槽を介して炉
容器で支持できるようにする。
【0022】(5) 特に、下部炉心支持構造においては、
前項(1) の条件を確保しつつ炉心構成要素の鉛直荷重を
安定よく支持できるようにする。
【0023】本発明は上記の点に鑑みなされたものであ
り、その目的は前記した各項の要件を満足して先記した
「開放型炉心」を安定よく支持できるようにしたナトリ
ウム型冷却高速炉の新規な炉心支持装置を提供すること
にある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、炉心を構築する燃料集合体とし
て、ラッパ管を省略して燃料ピン束の周域を開放したダ
クトレス形燃料集合体を採用するナトリウム冷却型高速
炉を対象に、その炉心の鉛直荷重,水平荷重を支える炉
心支持装置を、炉運転時には炉心構成要素間のギャップ
を狭め、燃料交換時には前記ギャップを広げるような拘
束機能を付与した下部炉心支持装置と側部炉心支持装置
を組合せて構成するものとし、具体的にはその下部炉心
支持装置,および側部炉心支持装置を次記のような態様
で構成する。
【0025】(1) 下部炉心支持装置および側部炉心支持
装置とを、原子炉容器内の下部に設けた炉心支持構造本
体に担持した炉心支持板と、炉心構成要素の配列に合わ
せて前記炉心支持板上に分散配置し、かつ個々に炉心構
成要素の下端部を差し込んで炉心構成要素を直立姿勢に
支える連結管と、該連結管の束を取り巻いてその外周側
に配した拘束バンドとで構成し、前記連結管は外形が六
角形でその周面に上下方向のキーウエイを形成した構造
となし、かつ前記炉心支持板に開口した連結管挿入穴に
遊嵌支持した上で、前記キーウエイを噛み合わせて各連
結管同士を束状に相互連結するようになし、さらに、前
記連結管の束を外周側から炉心の中心に向け拘束バンド
にて拘束するように構成し、この拘束バンドは、炉運転
時には炉心構成要素間のギャップを狭め、燃料交換時に
は前記ギャップを広げるような拘束機能を備えてなるも
のする(請求項1) (2) 前項(1)において、連結管を炉心支持板の板面に分
散開口した連結管挿入穴に1本ずつ嵌挿して鉛直方向に
担持し、かつ前記連結管挿入穴と連結管との間に炉心構
成要素の膨張,収縮に随伴する連結管の変位を許容する
ラジアル方向の遊び間隙を設定する(請求項2)。
【0026】(3) 前項(1)において、拘束バンドを、熱
膨張係数の小さな引っ張部材と熱膨張係数の大きな圧縮
部材とを組合せてその等価熱膨張係数を炉心構成要素の
熱膨張係数よりも小さく調整した複数本のバンドユニッ
トを連結ピンを介してリング状に相互連結した構造とな
し、かつ拘束バンドのユニット連結部をラジアルキーを
介して炉心支持板に支持する(請求項3)。
【0027】(4) 前項(1)において、最外周に並ぶ連結
管を取り囲んで外周面にキーウエイを形成した荷重伝達
用ブロックを配列し、該ブロックを拘束バンドに連結し
た抑え板を介して拘束するようにする(請求項4)。
【0028】(5) 前項(1)において、炉心を取り囲んで
その最外周に並ぶ炉心構成要素の側面に配した炉心支持
枠と、該炉心支持枠を介して炉心を外周側から拘束する
拘束バンドとで構成する(請求項5)。
【0029】(6) 前項(5)において、炉心支持枠が炉心
の最外周に並ぶ炉心構成要素を包囲してその側面に重ね
合わせた分割構造になる周壁状の支持枠と、該支持枠の
相互間の継ぎ目を閉塞するシール部材と、前記支持枠を
取り巻いてその外周側に配した複数のセグメント板から
なる分割構造の支持枠抑え板とからなり、かつ支持枠抑
え板の各セグメント板を拘束バンドに連結する(請求項
6)。
【0030】(7) 前項(5)において、拘束バンドを、熱
膨張係数の小さな引っ張部材と熱膨張係数の大きな圧縮
部材とを組合せてその等価熱膨張係数を炉心構成要素の
熱膨張係数よりも小さく調整した複数本のバンドユニッ
トを連結ピンを介してリング状に相互連結した構造とな
し、かつ拘束バンドのユニット連結部を炉心を囲繞する
炉心槽の内周壁面上に設けたレストレイントリングにラ
ジアルキーを介して連結する(請求項7)。
【0031】前記(1) 〜(4) 項に記した下部炉心支持構
造によれば、炉心構成要素の下端部を支持する連結管同
士をキーウエイにより互いに拘束し合うように連結する
ことで、組立状態では各連結管が等ピッチに保持され、
かつ最外周のコーナー部に並ぶ連結管がラジアル方向に
変位すると、これに対応して各連結管のピッチが一様に
変化するようになる。そこで、あらかじめ炉心の初期据
付け時に連結管の間に適正なギャップを設定し、かつ連
結管を一括してその外周側から拘束バンドで緊縛状態に
拘束しておくことにより、炉運転時,および燃料交換時
にはそのときの炉内温度に対応した拘束バンドの熱膨張
に応じて連結管の相互ピッチ,したがってこの連結管に
支持した炉心構成要素の間のギャップがコントロールさ
れるようになる。この場合に、拘束バンドの熱膨張は温
度上昇による連結管,炉心構成要素の熱膨張に比べて小
さくなるようにあらかじめ調整されているので、炉運転
時には炉内温度の上昇に伴って連結管のピッチ,したが
って該連結管に1本ずつ連結支持された炉心構成要素の
間のギャップが拘束バンドの拘束により相対的に縮減す
る。これにより、一次冷却材の無効流が低く抑えられて
炉心に対する高い冷却性能が確保できる。
【0032】また、燃料交換時には炉内温度が炉運転に
比べて半分以下に低下する。この状態では温度降下に伴
う連結管,炉心構成要素の熱収縮に比べて拘束バンドの
収縮が小さいため、拘束バンドによる締め付けが解除さ
れて炉心構成要素の間のギャップが広がり、これにより
燃料交換作業(装荷,引き抜き)に必要なギャップが確
保されるようになる。
【0033】なお、拘束バンドは下部炉心支持構造の支
持構造本体に対してラジアルキーを介して支持して両者
間の熱膨張差を吸収するようにしているので、拘束バン
ドの拘束機能が阻害されることはない。
【0034】一方、炉心の側部炉心支持構造を前記(5)
〜(7) のように構成して炉心を拘束支持することによ
り、炉運転時には温度上昇による炉心構成要素の熱膨張
に比べて拘束バンドの熱膨張が小さいため、炉心とこれ
を取り巻く拘束バンドとの間の間隔が縮まるようにな
る。これにより、各炉心構成要素を外周側から炉中心に
向けて締め付けるように拘束バンドが働いて炉心構成要
素の間のギャップが減少する。これに対して、燃料交換
時には温度降下による炉心構成要素の収縮に比べて拘束
バンドの収縮が小さいために炉心の締め付けが解除さ
れ、炉心構成要素の間のギャップが広がって燃料交換作
業に必要なギャップに戻る。
【0035】また、側部炉心支持構造の拘束バンドは、
炉心槽の内壁に取付けたレストレイントリングにラジア
ルキーを介して支持し、両者間の熱膨張差を吸収するよ
うにしているので、拘束バンドの拘束機能が阻害される
ことはない。さらに、炉心を取り囲んでその外周側に配
した炉心支持枠,および支持枠抑え板を炉心構成要素の
膨張,収縮に追従できるように周方向に分割した構造と
なし、かつその支持枠の分割継ぎ目をシール部材で閉塞
するようにしたので、炉心に流れる一次冷却材が炉心支
持枠の継ぎ目を通じて外周側に漏れ出るおそれはない。
【0036】しかも、本発明の炉心支持装置では、拘束
バンドと組合せた下部炉心支持構造と側部炉心支持構造
を組合せたことにより、双方の炉心支持構造が互いに協
同して燃料集合体に過大な荷重を加えることなしに、安
定よく支持できる。すなわち、ダクトレス形燃料集合体
を採用した「開放型炉心」に対して、炉心下部で従来の
炉心支持構造のように炉心構成要素を炉心支持板に固定
した連結管で支持したまま、炉心の外周側から前記側部
炉心支持構造の拘束バンドで締めつけると、炉運転時に
はラッパ管形燃料集合体に比べて剛性の低いダクトレス
形燃料集合体に反りを与えるような荷重が作用して燃料
集合体が変形,破損するおそれがあるが、下部炉心支持
構造に先記のように拘束バンドの熱膨張に応じて連結管
が変位する可変ピッチ支持方式を採用したことで、側部
炉心支持構造の拘束機能と協同して燃料集合体に反りを
与えるような過大な荷重を加えることなく、かつその全
長域に亘り炉心構成要素の間に均等なギャップを保持し
て安定支持することが可能となる。また、これにより燃
料集合体に対してその径方向,軸方向の温度分布のばら
つきを低く抑えることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
ないし図4に示す実施例に基づいて説明する。なお、実
施例の図中で図5〜図8に対応する同一部材には同じ符
号を付してその説明は省略する。
【0038】(1) 下部炉心支持構造:まず、ダクトレス
形燃料集合体12と炉心遮へい体13を炉心構成要素1
5としてなる炉心2の鉛直荷重を支える下部炉心支持構
造について、その構成を図1(a),(b) 、および図2(a)
〜(c) に示す。すなわち、下部炉心支持構造8は、図6
(c) と同様に原子炉容器内の下部に設けた炉心支持構造
本体8aに外周縁を支持して担持した上下一対の炉心支
持板8b,8cと、炉心2を構成する炉心構成要素15
の配列に合わせて前記炉心支持板8a,8bに分散配置
し、かつ個々に炉心構成要素15を1本ずつ流調モジュ
ール14を介して直立姿勢に支える本発明になる連結管
16と、連結管16の束を包囲してその外周側に配した
拘束バンド17と、最外周に並ぶ連結管16の外側に配
列した荷重伝達用ブロック18と、一端を拘束バンド1
7に連結し、前記荷重伝達用ブロック18を介して各連
結管16を炉心2の中心Oに向けて押圧する押え板19
との組立体からなる。
【0039】ここで、連結管16はその上下端に形成し
た鍔部の外形が六角形になるステンレス鋼製の筒状の本
体16-1と、該本体16-1の頂部に結合したナット状の
フランジ部16-2からなり、本体16-1の鍔部周面には
凹状と凸状になる上下方向のキーウエイ16aが六角形
の各辺に交互に形成されており、図示のように連結管1
6を配列して炉心支持板に装着した組立状態で、隣り合
う連結管の凹凸キーウエイを噛み合わせて連結管同士が
互いに拘束し合うよう連結されている。また、荷重伝達
用ブロック18,および押え板19の端面にも連結管1
6と同様なキーウエイが形成されており、各部材の相互
間がキーウエイを介して拘束し合うように連結されてい
る。
【0040】また、前記した炉心支持板8b,8cの板
面には、炉心構成要素15の配列に合わせて連結管16
を溶接せずに差し込み支持する連結管挿入穴8b-1,8
c-1が分散開口しており、連結管16は上部炉心支持板
8bと下部炉心支持板8cの間にまたがって1本ずつ前
記の連結管挿入穴に挿入して次記のように遊嵌式に担持
されている。なお、図2(a) で示すように連結管16の
本体16-1を炉心支持板8bと8cの間にセットした状
態で、その頂部にフランジ部16-2を結合して上部炉心
支持板8bを本体16-1の鍔部とフランジ部16-2との
間に挟持するようにしている。また、連結管挿入穴8b
-1,8c-1は、図2(b) で示すように連結管16の外径
寸法よりも一回り大きな長穴とし、炉心2の中心Oを通
るラジアル方向で連結管16の変位を許容するように遊
び間隙dを設定している。
【0041】一方、拘束バンド17は6本のバンドユニ
ット20を連結ピン21を介してリング状に相互連結し
た構成になり、ここでバンドユニット20は図4で示す
ような構造になる。すなわち、バンドユニット20は、
熱膨張率が小さい材料(炭素鋼,低合金鋼,マルテンサ
イト系ステンレス鋼など)で作られた左右両端のクレビ
ス20a,中心軸20b,および内外複数層に同心配置
した円筒形の引っ張り部材20cと、熱膨張率の大きな
材料(オーステナイト系ステンレス鋼など)で作られた
円筒形の圧縮部材20dの組立体からなり、ここで引っ
張り部材20cと圧縮部材20dを交互に同心配置し、
その両端を直列に結合して引っ張り部材と圧縮部材の熱
膨張が互いに打ち消し合うようにした組立体としてな
る。なお、かかる構成になる拘束バンドのバンドユニッ
トは、特公昭63−41432号公報にも開示されてお
り、その円筒形の引っ張り部材20c,圧縮部材20d
の材料(熱膨張率)選定,軸長,およびその層数を調節
することにより、その等価熱膨張率を燃料集合体12の
主要材料であるフェライト鋼の熱膨張率よりも小さく調
整することができる。
【0042】そして、このバンドユニット20は、その
両端のクレビス20aに開口したピン穴20a-1に熱膨
張率の小さい材料で作られた連結ピン21を嵌挿してバ
ンドユニット20を相互連結して拘束バンド17を組立
た上で、連結ピン21を上下の炉心支持板8bと8cの
間にラジアルキーを介して連結し、拘束バンド17と炉
心支持板8b,8cとの間の熱膨張差を吸収するように
している。
【0043】かかる構成になる下部炉心支持構造8で
は、炉心構成要素15の下端部を個々に支持する連結管
16を炉心支持板8b,8cに固定(溶接)することな
く、連結管同士がキーウエイ16aを介して互いに拘束
し合うように連結されているので、図示の組立状態では
各連結管16の相互が等ピッチに保たれ、かつ最外周の
コーナー部に並ぶ連結管16がラジアル方向に変位する
と、これに対応して各連結管の間のピッチが一様に変化
する。そこで、炉心2の初期据付け時にあらかじめ連結
管16の相互間に適正なギャップ(2mm程度)を設定し
ておき、最外周の連結管16に荷重伝達用ブロック1
8,押え板19を介して拘束バンド17で連結管16の
束を一括して外周側から緊縛状態に拘束しておくことに
より、炉運転時,および燃料交換時にはそのときの炉内
温度に対応した拘束バンド17の熱膨張に応じて連結管
相互のピッチ,したがってこの連結管16に支持した炉
心構成要素15の間のギャップがコントロールされるよ
うになる。
【0044】この場合に、拘束バンド17を構成するバ
ンドユニット20の等価熱膨張率は、先記のようにステ
ンレス鋼製の連結管16,炉心遮へい体13,およびフ
ェライト鋼を主材料とする燃料集合体12の熱膨張率よ
りも小さくなるように調整されているので、炉運転時
(炉心温度550℃,下部プレナム温度390℃)には
炉内温度の上昇に伴って熱膨張する連結管16に対し
て、拘束バンド17の拘束による押圧力が押え板19,
荷重伝達用ブロック18を介して炉心2の中心Oに向け
て矢印A方向に作用する。これにより、炉心温度の上昇
に伴って熱膨張する炉心構成要素15の間のギャップが
相対的に縮小する。ここで、拘束バンド17の熱膨張率
を適正に調整すると、試算では初期据付け時に燃料集合
体12の間に設定したギャップ(2mm)を炉運転時に
0.25mmまで縮めることが可能となる。これにより、
図8で述べた一次冷却材の無効流が減少して「開放型炉
心」に対して高い冷却性能が確保できる。なお、拘束バ
ンド17は、炉心温度が600℃にもなる事故時におい
て必要以上に炉心2を拘束して過大な荷重を加えること
がないように、事故時の炉心温度600℃で燃料集合体
相互間のギャップが0となるように拘束バンド17の熱
膨張量を設定するものとする。
【0045】一方、燃料交換時には炉内温度が200℃
にまで低下するので、この状態では温度降下による連結
管16,炉心構成要素15の熱収縮に比べて拘束バンド
17の収縮が小さいため、拘束バンド17による締め付
けが矢印Bで表すように解除されて炉心構成要素15の
間には燃料交換作業(装荷,引き抜き)に必要なギャッ
プ(2〜2.4mm)が確保されるようになる。
【0046】(2) 側部炉心支持構造:次に、炉心2の水
平荷重を支える本発明の側部炉心支持構造を図3(a),
(b) で説明する。すなわち、側部炉心支持構造11は、
炉心2の最外周に並ぶ炉心構成要素15を取り巻いてそ
の側面に配した炉心支持枠22と、該炉心支持枠22を
外周側から拘束する拘束バンド17とから構成されてい
る。
【0047】ここで、炉心支持枠22は炉心2の最外周
に並ぶ炉心構成要素(炉心遮へい体13)を包囲してそ
の側面に重ね合わせた断面波形の板で、かつ炉心2の外
形に合わせて周方向に6分割された周壁状の支持枠23
と、該支持枠23を取り巻いてその外周側に配した複数
のセグメント板からなる支持枠抑え板24と、支持枠2
3の分割継ぎ目を液密に閉塞するシール部材(インコネ
ルなどの耐熱,高弾性材で作られた断面U字形のパッキ
ン)25とからなり、かつ支持枠抑え板24の各セグメ
ント板が個々に拘束バンド17に連結されている。
【0048】また、拘束バンド17は、図1に示した下
部炉心支持構造8に採用したものと同じ構造になり、各
バンドユニット20の等価熱膨張率を炉心構成要素15
の熱膨張率よりも小さく調整したものであり、バンドユ
ニット20の相互間を繋ぐ連結ピン21が炉心槽9の内
周壁面上に設けたレストレイントリング26にラジアル
キーを介して連結されている。なお、図3では側部炉心
支持構造11が炉心2の上端に配備されているが、これ
と同様な側部炉心支持構造11は炉心2の高さ方向に沿
って数カ所(例えば上下2箇所)に分散して配備するも
のとする。
【0049】かかる構成により、炉運転時には、炉心温
度の上昇に伴う炉心構成要素15の熱膨張に比べて拘束
バンド17の熱膨張が小さいために、炉心構成要素15
は拘束バンド17によって炉心2の中心Oに向けて押さ
え込まれるような拘束力を受ける。これにより、炉心構
成要素15の間のギャップが相対的に減少する。この場
合に、炉心構成要素の熱膨張量の計算結果から、拘束バ
ンド17の等価熱膨張率を適切に調整することにより、
炉心2の初期据付け時に燃料集合体12の相互間ギャッ
プを2mmの設定したとして、炉運転時(炉心温度550
℃)にはギャップを下部炉心支持構造11と同様に0.
25mmまで縮めることができる。これにより、図8で述
べた一次冷却材の無効流が減少してダクトレス形燃料集
合体12に対して高い冷却性能が確保できる。
【0050】一方、燃料交換時には、炉内温度が炉運転
時の550℃から200℃まで降下するが、この炉内温
度の降下による炉心構成要素15の収縮に比べて拘束バ
ンド17の収縮が小さいため、拘束バンド17による炉
心2の締め付けが解除される。この結果、炉心構成要素
15の間のギャップが広がり、燃料交換作業作業(装
荷,引き抜き)に必要なギャップ(2〜2.4mm)が確
保されるようになる。
【0051】また、拘束バンド17は炉心槽9の内壁に
取付けたレストレイントリング26にラジアルキーを介
して支持し、両者間の熱膨張差を吸収するようにしてい
るので、拘束バンド17の拘束機能が阻害されることは
ない。さらに、炉心2を取り囲んでその外周側に配した
炉心支持枠23,および支持枠抑え板24を周方向に分
割したことで炉心の熱膨張,収縮に追従でき、かつその
支持枠23の分割継ぎ目をシール部材25で閉塞するよ
うにしたので、炉心2を流れる一次冷却材が炉心支持枠
22の継ぎ目を通じて外周側に漏れ出るのを防止でき
る。
【0052】しかも、実施例の炉心支持装置では、拘束
バンド17を備えた下部炉心支持構造8と側部炉心支持
構造11を組合せたことにより、双方の支持構造が互い
に協同して炉心構成要素15に反りを与えるような荷重
を加えることなしに、安定よく支持できる。すなわち、
ダクトレス形燃料集合体12を採用した「開放型炉心」
に対して、その炉心下部に図6(c) に示した従来の炉心
支持構造を採用して各炉心構成要素15を連結管を介し
て炉心支持板に固定したまま、炉心2の側部から前記し
た側部炉心支持構造11の拘束バンド17で締めつける
と、炉運転時にはラッパ管形燃料集合体に比べて剛性の
低いダクトレス形燃料集合体12に反りを与えるような
荷重が作用して燃料集合体12が変形,破損するおそれ
があるが、図1で述べたように拘束バンド17の熱膨張
に応じて連結管16が変位する可変ピッチ支持方式の下
部炉心支持構造8と組合せることにより、側部炉心支持
構造11の拘束機能と協同して燃料集合体12に不当な
荷重を加えることなく、かつその全長域に亘り炉心構成
要素相互間に均等なギャップを保持して安定支持させる
ことが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の炉心支持装
置によれば、炉心構成要素に過大な荷重を加えることな
く、原子炉運転時には炉心構成要素の相互間のギャップ
を縮小してダクトレス形燃料集合体に対する一次冷却材
の無効流を抑制しつつ、燃料交換時には炉心構成要素相
互間のギャップを、燃料交換作業に支障のない範囲まで
広げることができる。
【0054】また、下部炉心支持構造として請求項1〜
4の構成になる可変ピッチ支持方式の下部炉心支持構造
を採用し、これに請求項5〜7の構成になる側部炉心支
持構造を組合せて炉心を上下で拘束するようにしたこと
により、炉心構成要素の変形,破損を防止しつつその全
長域に亘り均等なギャップを保持して燃料集合体の径方
向,軸方向の温度分布のばらつきを低く抑えて安定よく
炉心を支持することができる。
【0055】これにより、現在,研究開発が進められて
いる先進的核燃料リサイクル体系に適用するリサイクル
炉(高速炉)として、ラッパ管を省略した新構想のダク
トレス形燃料集合体を採用する「開放型炉心」に対し、
一次冷却材の無効流を低減して熱効率の向上に大きく寄
与できる。
【0056】なお、本発明はこれまで説明した大型のダ
クトレス形燃料集合体に限らず、ラッパ管を省略した型
の燃料集合体に対して適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】炉心下部に配した本発明の実施例による下部炉
心支持構造の構成図であり、(a) は側視断面図、(b) は
(a) 図の矢視X−X断面図
【図2】図1における連結管,およびその周辺の詳細な
構造図であり、(a) は側視断面図、(b),(c) はそれぞれ
(a) 図における矢視X−X,Y−Y断面図
【図3】炉心上部に配した本発明の実施例による側部炉
心支持構造の構成図であり、(a) は側視断面図、(b) は
(a) 図の矢視X−X断面図
【図4】図1,および図3における拘束バンドのバンド
ユニット構造を表す軸方向に沿った断面図
【図5】ナトリウム冷却型高速炉の例として挙げた原型
炉「もんじゅ」の原子炉本体の概要構成図
【図6】図5の炉心に採用した燃料集合体,およびその
支持構造図であり、(a) は一部切欠した燃料集合体全体
の外観斜視図、(b) は(a) 図の矢視X−X断面図、(c)
は燃料集合体を支持した下部炉心支持構造の構成断面図
【図7】リサイクル炉の「開放型炉心」に採用する新構
想のダクトレス形燃料集合体の構成図であり、(a) は右
半分を断面した側面図、(b) は(a) 図の矢視X−X断面
【図8】図7のダクトレス形燃料集合体で構成した「開
放型炉心」を図6(c) と同様な下部炉心支持構造を採用
して支持した場合の想定図であり、(a) は炉心の中心を
通るラジアル方向の断面図、(b) は(a) 図の燃料集合体
の一列分を模式的に表した平面図
【符号の説明】 1 原子炉容器 2 炉心 7 炉心支持構造 8 下部炉心支持構造 8a 支持構造本体 8b,8c 炉心支持板 9 炉心槽 11 側部炉心支持構造 12 ダクトレス形燃料集合体 13 炉心遮へい体 15 炉心構成要素 16 連結管 16a キーウエイ 17 拘束バンド 18 荷重伝達用ブロック 19 押え板 20 バンドユニット 21 連結ピン 22 炉心支持枠 23 支持枠 24 支持枠押え板 25 シール部材 26 レストレイントリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21C 15/02 G21C 3/30 L (72)発明者 尾崎 博 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−133385(JP,A) 特開 昭63−133091(JP,A) 特開 昭62−132193(JP,A) 特開2000−19279(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/30 G21C 3/32 G21C 5/06 G21C 5/08 G21C 5/10 G21C 5/14 G21C 5/16 G21C 15/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉心を構築する燃料集合体として、ラッパ
    管を省略して燃料ピン束の周域を開放したダクトレス形
    燃料集合体を採用するナトリウム冷却型高速炉を対象
    に、その炉心の鉛直荷重,水平荷重を支える炉心支持装
    置であって、原子炉容器内の下部に設けた炉心支持装置
    本体に担持した炉心支持板と、炉心構成要素の配列に合
    わせて前記炉心支持板上に分散配置し、かつ個々に炉心
    構成要素の下端部を差し込んで炉心構成要素を直立姿勢
    に支える連結管とを有する下部炉心支持装置と、前記連
    結管の束を取り巻いてその外周側に配した拘束バンドを
    有する側部炉心支持装置とを備え、前記連結管は外形が
    六角形でその周面に上下方向のキーウエイを有し、かつ
    前記炉心支持板に開口した連結管挿入穴に遊嵌支持した
    上で、前記キーウエイを噛み合わせて各連結管同士を束
    状に相互連結する構成とし、さらに、前記連結管の束を
    外周側から炉心の中心に向け拘束バンドにて拘束し、こ
    の拘束バンドは、炉運転時には炉心構成要素間のギャッ
    プを狭め、燃料交換時には前記ギャップを広げる拘束機
    能を備えることを特徴とするナトリウム冷却型高速炉の
    炉心支持装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の炉心支持装置において、連
    結管を炉心支持板の板面に分散開口した連結管挿入穴に
    1本ずつ嵌挿して鉛直方向に担持し、かつ前記連結管挿
    入穴と連結管との間に炉心構成要素の膨張,収縮に随伴
    する連結管の変位を許容するラジアル方向の遊び間隙を
    設定したことを特徴とするナトリウム冷却型高速炉の炉
    心支持装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の炉心支持装置において、拘
    束バンドが、熱膨張率の小さな引っ張部材と熱膨張率の
    大きな圧縮部材とを組合せてその等価熱膨張率を炉心構
    成要素の熱膨張率よりも小さく調整した複数本のバンド
    ユニットを連結ピンを介してリング状に相互連結した構
    造になり、かつ拘束バンドのユニット連結部をラジアル
    キーを介して炉心支持板に支持したことを特徴とするナ
    トリウム冷却型高速炉の炉心支持装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の炉心支持装置において、最
    外周に並ぶ連結管を取り囲んで外周面にキーウエイを形
    成した荷重伝達用ブロックを配列し、該ブロックを拘束
    バンドに連結した抑え板を介して拘束するようにしたこ
    とを特徴とするナトリウム冷却型高速炉の炉心支持装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の炉心支持装置において、側
    部炉心支持装置を、炉心を取り囲んでその最外周に並ぶ
    炉心構成要素の側面に配した炉心支持枠と、該炉心支持
    枠を介して炉心を外周側から拘束する拘束バンドとで構
    成したことを特徴とするナトリウム型高速炉の炉心支持
    装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の炉心支持装置において、炉
    心支持枠が炉心の最外周に並ぶ炉心構成要素を包囲して
    その側面に重ね合わせた分割構造になる周壁状の支持枠
    と、該支持枠の相互間の継ぎ目を閉塞するシール部材
    と、前記支持枠を取り巻いてその外周側に配した複数の
    セグメント板からなる分割構造の支持枠抑え板とからな
    り、かつ支持枠抑え板の各セグメント板を拘束バンドに
    連結したことを特徴とするナトリウム型高速炉の炉心支
    持装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の炉心支持装置において、拘
    束バンドが、熱膨張率の小さな引っ張部材と熱膨張率の
    大きな圧縮部材とを組合せてその等価熱膨張率を炉心構
    成要素の熱膨張率よりも小さく調整した複数本のバンド
    ユニットを連結ピンを介してリング状に相互連結した構
    造になり、かつ拘束バンドのユニット連結部を炉心を囲
    繞する炉心槽の内周壁面上に設けたレストレイントリン
    グにラジアルキーを介して連結したことを特徴とするナ
    トリウム型高速炉の炉心支持装置。
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