JP3099039B2 - 盛土下カルバート - Google Patents

盛土下カルバート

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JP3099039B2 JP08341518A JP34151896A JP3099039B2 JP 3099039 B2 JP3099039 B2 JP 3099039B2 JP 08341518 A JP08341518 A JP 08341518A JP 34151896 A JP34151896 A JP 34151896A JP 3099039 B2 JP3099039 B2 JP 3099039B2
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山間の谷間部など
に盛土によって道路を構築する場合の盛土下カルバート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、日本のように山国で、かつ、国
土が狭い所では、道路の建設用地を平野部などの平坦部
にのみ確保することは困難で、特に高速自動車道路を建
設する場合、山岳に建設することになり、道路は谷間部
を横断して山岳を貫通するようになる。
【0003】このような谷間部に道路を構築する場合、
図5に示すように道路1は山岳2の山腹3を貫通して構
築されることになるため、谷間部4に盛土5を造成する
必要があるが、盛土5の下部には沢水を流すための小さ
な河川である水路6や従来から存在し使用している農道
などの道路7を確保する必要がある。
【0004】そして水路6や道路7の確保のために、従
来、例えば幅10m、高さ5〜10m、長さ100 〜200 m規
模の盛土下カルバート8をトンネルとして構築し、この
盛土下カルバート8を水路6や道路7として使用してい
る。この盛土下カルバート8の構築方法として従来は、
例えば、現場打ちの鉄筋コンクリートでアーチ状に構築
していたが、最近では施工期間を短縮でき、建設コスト
も比較的安価にできるものとして、セメント安定処理土
(強化土あるい人工軟岩)リングによる盛土下カルバー
トがある。
【0005】この盛土下カルバート8は、図6に示すよ
うにセメントと骨材との混合材(ソイルセメント)を人
工軟岩リング(強化土リング)9となる部分に十分に転
圧しながらまき出し、また、この人工軟岩リング9の内
側の部分に一般の土砂(現場発生土であるトンネルの掘
削ずり)20を十分に転圧しながらまき出し、このソイル
セメントと一般の土砂20とを所定の高さ(道路面の高
さ)まで盛り立てたならば、人工軟岩リング9で囲まれ
た内側の一般の土砂20を掘削してトンネルを構築し、水
路6や道路7を造成する。図中10は人工軟岩リング9の
外側に盛り立てた現地発生の一般土砂である。
【0006】一般の土砂20を掘削した後は、一般のトン
ネルを構築する場合と同様にして、図7に示すようにト
ンネル内面に吹き付けコンクリート21を施工し、さらに
その内面に二次覆工として覆工コンクリート22を施工す
る。
【0007】しかし、かかる方法で構築する盛土下カル
バート8は、二次覆工の覆工コンクリート22の施工が完
了するまで、トンネルとしての使用が不可能で、従来か
ら存在して使用していた農道としての道路7も交通止め
の状態となって使用できず、地域住民にとって非常に不
便であると同時に、トンネルの内面を別途覆工するため
工事費も嵩む。
【0008】また、人工軟岩リング9がソイルセメント
のみによって構築されるため、セメントと骨材の混合具
合によって人工軟岩リング9の品質、特に強度が大きく
左右されることが多く、強度的に安定した人工軟岩リン
グ9を確保しにくかった。
【0009】さらに、混合材と一般土砂のまき出しおよ
び転圧作業を行った後に、人工軟岩リング9内の一般の
土砂20を掘削してトンネルを貫通するため、大型掘削機
などを必要として、工事が大規模なものとなる。
【0010】そこで、かかる不都合を解消し、強度的に
安定し、工期もさらに短縮できるものとして、一側面に
補強鉄筋を突出させて形成したハーフPC板をアーチ状
に設置し、その外側にソイルセメントを充填してハーフ
PC板と一体化させ、このソイルセメントの外側に一般
土砂を充填する盛土下カルバートが提案され、このカル
バートではトンネルの内部掘削と二次覆工が省略され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなハーフP
C板を使用する方法は、人工軟岩とハーフPC板とが一
体化するため、人工軟岩リングがトンネルの頂部におい
て円形に構築されるまで、人工軟岩の土圧などの応力を
ハーフPC板が受けることになり、そのため、トンネル
内部のクラックの発生を防止するにはハーフPC板の肉
厚を十分なものとする必要があり、費用が嵩む。
【0012】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、人工軟岩リング側からの土圧を吸収して変形する部
材を別途設けることで従来のハーフPC板に相当するト
ンネルの内壁を形成する部材の肉厚を特に大きくせずに
すみ、施工が容易で短期間に安価に施工でき、強度的に
も信頼できる盛土下カルバートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、プレキャスト(PC)板をアーチ状に設置
し、該プレキャスト(PC)板の外側にセメント安定処
理土による人工軟岩リングを構築し、さらにこの人工軟
岩リングの外側に一般土砂を盛り立てる盛土下カルバー
トであって、前記プレキャスト(PC)板と人工軟岩リ
ングとの間に発泡スチロールなどの人工軟岩リングから
の土圧を吸収する材料を介在させることを要旨とするも
のである。
【0014】請求項1記載の本発明によれば、盛土下に
構築されるトンネルの内面に位置する個所に予めPC板
を設置することで、トンネル内部の一般土砂の転圧や掘
削の作業が省略でき、また、トンネル内周面のコンクリ
ート吹き付けや二次覆工コンクリートの施工も省略でき
る。
【0015】そして、PC板と人工軟岩リングとの間に
発泡スチロールなどの人工軟岩リングからの土圧を吸収
する材料を介在させることにより、PC板に加わる人工
軟岩リングの側からの応力が解放され、PC板をスリム
化でき軽量化できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の盛土下カルバ
ートの実施の形態を示す縦断正面図で、図6に示した従
来例と同一の構成要素には同一の参照符号を付してあ
る。図中、11は谷間部4などに構築するトンネルの施工
場所に設置するアーチ状のプレキャスト(PC)板を示
し、このプレキャスト(PC)板11の外側に人工軟岩リ
ング9からの土圧を吸収する材料として例えば発泡スチ
ロール12などを介装して、その外側にセメントと骨材と
の混合材(ソイルセメント)を人工軟岩リング(強化土
リング)9となる部分に十分に転圧しながらまき出し、
さらにその外側に現地発生の一般土砂10を盛り立てる。
【0017】かかるプレキャスト(PC)板11、発泡ス
チロール12、一般土砂10により盛土下カルバート8であ
るトンネルを施工する方法を説明すると、まず基礎工と
して構築しようとするトンネルの長さ方向にその全長
(例えば200 m)にわたって、幅6m、高さ0.5 mにプ
レキャスト(PC)板11用の基礎としてコンクリート基
礎14を基盤13の上に打設して構築する(図2参照)。こ
の場合、プレキャスト(PC)板11の据え付け部は箱抜
きに形成しておく。これは、トンネル内の道路7が基盤
13上に施工される場合で、固定およびレベル設定のため
である。
【0018】そして、このコンクリート基礎14の上に予
め工場で製作、加工したプレキャスト(PC)板11を設
置する。プレキャスト(PC)板11は例えば4分の1円
の形状のものを両側からレッカーなどにより吊り込ん
で、頂部はめ込みの方式でトンネルの長さ方向に複数枚
を順次組み立て、接合部は樹脂を注入して止水する。
【0019】一方、トンネル内の道路7の下まで人工軟
岩リング8が施工される場合は、図3に示すようにプレ
キャスト(PC)板11はその下部を人工軟岩リング8内
に直接埋め込む。
【0020】次にプレキャスト(PC)板11の外側に発
泡スチロール12を配設し、さらにその外側にセメントと
骨材との混合材(ソイルセメント)を強化土リング(人
工軟岩リング)9となる部分に充填し、その外側に現地
発生の一般土砂10を盛り立てる。
【0021】このソイルセメントの充填は、施工時に材
料自身が流動化するため、型枠が必要となるが、これに
対しては図4にも示すように内側のプレキャスト(P
C)板11と外側の一般土砂10による盛土を型枠として利
用し、また、コンクリートポンプやシュートを使用して
行い、トンネルの両側部から頂点方向に向けて同時に平
行して行う。
【0022】使用するソイルセメントは、現地に設置さ
れた製造プラントで製造するものであり、その特性を下
記の表1に記す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明の盛土下カルバ
ートは、盛土下に構築されるトンネルの内面に位置する
個所に予めPC板を設置することで、トンネル内部の一
般土砂の転圧や掘削の作業が省略でき、また、トンネル
内周面のコンクリート吹き付けや二次覆工コンクリート
の施工も省略できる。
【0025】また、PC板によるトンネル空間の構築が
終了すれば、トンネルとしての使用が一応可能となり、
この時点で従来から谷間部に存在している農道などの交
通止めを解除でき、交通止め期間を短縮できる。
【0026】そして、PC板と人工軟岩リングとの間に
発泡スチロールなどの人工軟岩リングからの土圧を吸収
する材料を介在させることにより、PC板に加わる人工
軟岩リングの側からの応力はこの発泡スチロールで吸収
されてこれが変形することにより解放され、PC板をス
リム化でき軽量化できて安価なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の盛土下カルバートの実施の形態を示す
縦断正面図である。
【図2】本発明の盛土下カルバートの実施の形態を示す
PC板の設置部分の一例を示す縦断正面図である。
【図3】本発明の盛土下カルバートの実施の形態を示す
PC板の設置部分の他の例を示す縦断正面図である。
【図4】本発明の盛土下カルバートの施工状態を示す斜
視図である。
【図5】本発明の盛土下カルバートの施工例を示す一部
切欠いた斜視図である。
【図6】従来の盛土下カルバートを示す縦断正面図であ
る。
【図7】従来の盛土下カルバートの要部の縦断正面図で
ある。
【符号の説明】
1…道路 2…山岳 3…山腹 4…谷間部 5…盛土 6…水路 7…道路 8…盛土下カルバー
ト 9…人工軟岩リング 10…一般土砂 11…プレキャスト(PC)板 12…発泡スチロール 13…基盤 14…コンクリート基
礎 20…一般の土砂 21…吹き付けコンク
リート 22…覆工コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−150898(JP,A) 特開 昭59−85099(JP,A) 特開 昭55−129595(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャスト(PC)板をアーチ状に設
    置し、該プレキャスト(PC)板の外側にセメント安定
    処理土による人工軟岩リングを構築し、さらにこの人工
    軟岩リングの外側に一般土砂を盛り立てる盛土下カルバ
    ートであって、前記プレキャスト(PC)板と人工軟岩
    リングとの間に発泡スチロールなどの人工軟岩リングか
    らの土圧を吸収する材料を介在させることを特徴とする
    盛土下カルバート。
JP08341518A 1996-12-20 1996-12-20 盛土下カルバート Expired - Fee Related JP3099039B2 (ja)

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CN104798615B (zh) * 2014-12-22 2017-09-26 国土资源部退化及未利用土地整治工程重点实验室 一种砒砂岩与沙复配造田水土耦合试验设施

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