JP3097575B2 - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器

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JP3097575B2
JP3097575B2 JP08293610A JP29361096A JP3097575B2 JP 3097575 B2 JP3097575 B2 JP 3097575B2 JP 08293610 A JP08293610 A JP 08293610A JP 29361096 A JP29361096 A JP 29361096A JP 3097575 B2 JP3097575 B2 JP 3097575B2
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    • F28F3/02Elements or assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with recesses, with corrugations
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D9/00Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall
    • F28D9/0093Multi-circuit heat-exchangers, e.g. integrating different heat exchange sections in the same unit or heat-exchangers for more than two fluids

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレート式熱交換
器に関し、特に、蓄熱式空気調和装置等における過冷却
水の生成に適したプレート式熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷房負荷のピーク時における
電力需要の軽減およびオフピーク時における電力需要の
拡大を図ることに鑑みて、冷房負荷のピーク時に冷熱と
して利用するためのスラリー状の氷を冷房負荷のオフピ
ーク時に生成して蓄熱槽に貯蔵しておく蓄熱式空気調和
装置が知られている。
【0003】この種の蓄熱式空気調和装置の一例とし
て、圧縮機、凝縮器、膨張機構およびシェルアンドチュ
ーブ型の過冷却熱交換器を冷媒配管によって順次接続し
て成る冷媒循環回路と、水循環回路とを備えたものが知
られている。
【0004】そして、水循環回路として、例えば図14
に示すように、ポンプ(a)、予熱器(b)、攪拌器(c)、過
冷却熱交換器(d)、過冷却解消器(e)、および蓄熱槽(f)
が水配管によって順次接続して構成されたものが知られ
ている。
【0005】この種の蓄熱式空気調和装置の製氷動作と
しては、まず、蓄熱槽(f)から水配管へ流出した氷核が
混入した水を予熱器(b)で加熱して、氷核を融解する。
そして更に、この水を攪拌器(c)で攪拌することによっ
て、氷核を含まない水だけの状態にする。その後、この
水を過冷却熱交換器(d)において冷媒と熱交換して過冷
却状態まで冷却する。そして、過冷却解消器(e)におい
てこの過冷却状態を解消してスラリー状の氷を生成した
後、この氷を蓄熱槽(f)に供給して貯留する。
【0006】この蓄熱式空気調和装置では、上記のよう
な構成により、過冷却熱交換器(d)には氷核が流入しな
いので、蓄熱媒体熱交換部での凍結による流路の閉塞は
起こりにくい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の蓄熱式
空気調和装置では、以下のような課題があった。
【0008】つまり、過冷却熱交換器(d)の他に予熱器
(b)や攪拌器(c)を別途設ける必要があることから、水循
環回路の設置スペースが大きくなり、蓄熱式空気調和装
置全体のサイズが大きくなるという不都合があった。そ
こで、コンパクトなプレート式熱交換器を使用すること
により装置全体のコンパクト化を図ることが考えられる
が、熱交換器自体のコンパクト化では限度がある。
【0009】また、水循環回路が複雑であり、蓄熱式空
気調和装置の信頼性が損なわれるおそれがあった。
【0010】さらに、予熱器(b)、攪拌器(c)、およびそ
れらを接続する水配管等のため、蓄熱式空気調和装置の
コストが高くなるという問題があった。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、蓄熱式空気調和装置
等をコンパクトで低コストにすることができるプレート
式熱交換器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、プレート式熱交換器において、蓄熱媒体
を加熱する予熱部と、蓄熱媒体を冷却する冷却部とを一
体的に形成することとした。
【0013】具体的には、請求項1に記載の発明が講じ
た手段は、積層された伝熱プレート(P1〜P5)間に、蓄熱
媒体が流れる蓄熱媒体流通路(W)と、熱交換媒体が流れ
る熱交換媒体流通路(R)とが形成され、蓄熱媒体と熱交
換媒体とを熱交換させるプレート式熱交換器において、
上記各伝熱プレート(P1〜P5)の途中には、上記熱交換媒
体流通路(R)側に突出する仕切部(85)が形成され、上記
熱交換媒体流通路(R)には、隣接する伝熱プレートの仕
切部(85,85)が互いに当接することにより、該仕切部(8
5,85)の片側に高温流体流通路(RH)が、他の片側に低温
流体流通路(RC)が区画形成され、上記高温流体流通路(R
H)に蓄熱媒体よりも高温の熱交換媒体が流れ、上記低温
流体流通路(RC)に蓄熱媒体を過冷却状態まで冷却する熱
交換媒体が流れて、蓄熱媒体を予熱する予熱部(53)と蓄
熱媒体を冷却する冷却部(54)とが構成される一方、上記
蓄熱媒体流通路(W)は、予熱部(53)から冷却部(54)に亘
って連続し、蓄熱媒体が予熱部(53)から冷却部(54)へ流
れる構成としたものである。
【0014】上記の発明特定事項により、蓄熱媒体を加
熱する予熱部(53)と、蓄熱媒体を冷却する冷却部(54)と
を一体的に形成することができる。従って、熱交換器自
体の小型化と相まって、蓄熱媒体の循環回路(30)の設置
スペースを小さくすることができ、蓄熱式空気調和装置
(10)全体のサイズをコンパクトにすることが可能とな
る。
【0015】一方、請求項2に記載の発明が講じた手段
は、請求項1に記載のプレート式熱交換器において、高
温流体流通路(RH)及び低温流体流通路(RC)には冷媒循環
回路(20)が接続され、高温流体流通路(RH)から流出した
冷媒が温度を低下させて低温流体流通路(RC)に流入する
構成としたものである。
【0016】上記の発明特定事項により、同一の冷媒循
環回路(20)を循環する冷媒によって、予熱部(53)での蓄
熱媒体の加熱、および冷却部(54)における蓄熱媒体の冷
却を行うことができるので、更に装置のコンパクト化を
達成することができる。
【0017】また、請求項3に記載の発明が講じた手段
は、請求項1に記載のプレート式熱交換器において、高
温流体流通路(RH)と低温流体流通路(RC)との仕切部(85)
は、断熱手段(86)が施された仕切部(87,89)で構成され
ている構成としたものである。
【0018】上記の発明特定事項により、高温流体流通
路(RH)の高温流体と低温流体流通路(RC)の冷媒との間で
無駄な熱交換が行われず、熱損失は生じない。
【0019】また、請求項4に記載の発明が講じた手段
は、請求項1に記載のプレート式熱交換器において、蓄
熱媒体流通路(W)には、下流側に位置して蓄熱媒体を過
冷却状態を解消しない状態で流通させる低乱れ領域(54
b)と、該低乱れ領域(54b)よりも上流側に位置して低乱
れ領域(54b)よりも蓄熱媒体の流れを乱して流通させる
高乱れ領域(54a)とが形成されている構成としたもので
ある。
【0020】上記の発明特定事項により、蓄熱媒体を流
れの乱れの小さい状態で過冷却することができ、攪拌作
用による蓄熱媒体の凍結を確実に回避することができ
る。
【0021】また、請求項5に記載の発明が講じた手段
は、請求項4に記載のプレート式熱交換器において、高
乱れ領域(54a)は、伝熱プレート(P1〜P5)に形成された
伝熱プレート(P1〜P5)の長手方向に対して所定角度を存
した方向に延びるヘリンボーン型の突起列(81a,81b)で
成り、低乱れ領域(54b)は、伝熱プレート(P1〜P5)に形
成された直線状に延びる突起列(81c)で形成されている
構成としたものである。
【0022】上記の発明特定事項により、高乱れ領域(5
4a)及び低乱れ領域(54b)を容易かつ確実に構成すること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。
【0024】−蓄熱式空気調和装置(10)− まず、本発明の熱交換器(50)を用いた蓄熱式空気調和装
置(10)について説明する。
【0025】図1に示すように、蓄熱式空気調和装置(1
0)は、冷媒が循環する冷媒循環回路(20)と、蓄熱媒体で
ある水が循環する水循環回路(30)とを備える。始めに、
冷媒循環回路(20)と水循環回路(30)とを順に説明する。
【0026】−冷媒循環回路(20)− 冷媒循環回路(20)は、圧縮機(21)と、四路切換弁(22)
と、室外熱交換器(23)と、室外電動膨張弁(EV-1)と、室
内電動膨張弁(EV-2)と、室内熱交換器(24)と、アキュム
レータ(25)とが冷媒配管(26)によって順に接続されて成
る可逆運転可能なメイン冷媒回路(27)を備えている。そ
して、上記室内熱交換器(24)及び室内電動膨張弁(EV-2)
が室内ユニットに設けられる一方、圧縮機(21)等の他の
要素機器が室外ユニットに設けられている。
【0027】更に、冷媒循環回路(20)には、蓄熱冷媒回
路(2a)と、種氷生成回路(2b)と、ホットガス通路(2c)と
が設けられている。蓄熱冷媒回路(2a)は、後述する冷蓄
熱運転時や冷蓄熱利用の冷房運転時などに冷媒が循環す
る回路であって、一端が室外熱交換器(23)と室外電動膨
張弁(EV-1)との間に、他端が四路切換弁(22)とアキュム
レータ(25)との間に接続されている。そして、蓄熱冷媒
回路(2a)には、第1電磁弁(SV-1)と、過冷却熱交換器(5
0)の予熱部(53)と、膨張機構である蓄熱電動膨張弁(EV-
3)と、過冷却熱交換器(50)の過冷却生成部(54)と、第2
電磁弁(SV-2)とが順に接続されて構成されている。
【0028】種氷生成回路(2b)は、後述する水循環回路
(30)における種氷を生成するための回路であって、一端
が蓄熱冷媒回路(2a)における蓄熱電動膨張弁(EV-3)と過
冷却熱交換器(50)の過冷却生成部(54)との間に、他端が
過冷却熱交換器(50)と第2電磁弁(SV-2)との間に接続さ
れると共に、キャピラリチューブ(CP)と種氷生成器(13)
が順に接続されて構成されている。
【0029】ホットガス通路(2c)は、冷蓄熱利用の冷房
運転時等に圧縮機(21)の吐出冷媒を過冷却熱交換器(50)
に供給する回路であって、一端が圧縮機(21)の吐出側
に、他端が過冷却熱交換器(50)と第2電磁弁(SV-2)との
間に接続され、第3電磁弁(SV-3)を備えている。
【0030】−水循環回路(30)− 水循環回路(30)は、図2に示すように、蓄熱槽(31)と、
ポンプ(32)と、過冷却熱交換器(50)と、過冷却解消器(3
4)とが水配管(35)によって蓄熱媒体である水の循環が可
能に順に接続されて構成されている。
【0031】種氷生成器(13)は、過冷却熱交換器(50)の
下流側に位置して水配管(35)に取り付けられ、水配管(3
5)を流れる水の一部を冷媒循環回路(20)の冷媒により冷
却氷化し、それを種氷として過冷却解消器(34)に向かっ
て供給するように構成されている。
【0032】過冷却解消器(34)は、中空円筒状の容器よ
り構成され、接線方向に導入した水が旋回流となるよう
に構成されている。そして、過冷却解消器(34)は、種氷
生成器(13)で生成された種氷と過冷却熱交換器(50)で生
成された過冷却水とを撹拌して過冷却を解消するように
構成されている。
【0033】−過冷却熱交換器(50)− 次に、過冷却熱交換器(50)について説明する。
【0034】図3の分解斜視図に示すように、過冷却熱
交換器(50)はプレート式の熱交換器である。この過冷却
熱交換器(50)では、2枚のフレーム(61,62)の間に複数
枚の伝熱プレート(63〜66)が重ね合わされ、この伝熱プ
レート(63〜66)間に流体通路(W,RC,RH)が形成されてい
る。
【0035】伝熱プレート(63〜66)は、金属製の平板が
プレス加工によって波板状に形成されて成り立ってい
る。また、これらの伝熱プレート(63〜66)は、波形状の
異なる第1タイプの伝熱プレート(P1)と第2タイプの伝
熱プレート(P2)とから成り、このプレート式熱交換器(5
0)は、これらの伝熱プレート(P1,P2)が交互に重ね合わ
され、ろう付けや溶接等により一体的に接合されて構成
されている。
【0036】まず、第1タイプの伝熱プレート(P1)につ
いて説明する。図4に示すように、第1タイプの伝熱プ
レート(P1)には、上端近傍と下端近傍にそれぞれ水の流
出入口となる開口(71,72)が設けられている。また、中
央部には、下方に予熱部(53)が、上方に過冷却生成部(5
4)がそれぞれ形成されている。予熱部(53)の隅部には、
対角線状に位置する2つの開口(73,74)が設けられる一
方、過冷却生成部(54)の隅部にも、対角線上に位置する
2つの開口(75,76)が設けられている。そして、各開口
(73〜76)の周囲には、シール部(73a〜76a)が形成されて
いる。
【0037】予熱部(53)及び過冷却生成部(54)の表面
は、それぞれ波型になっており、波を形成する山部(図
4における太線部分)と谷部(図4における細線部分)
とが交互に形成されている。この波形状について詳しく
説明すると、従来の伝熱プレートと同様に、山部と谷部
の延長方向が図4の右方向に向かうにしたがって上側に
傾斜するように配設された上流側傾斜部(81a)と、下側
に傾斜するように配設された下流側傾斜部(81b)とが交
互に形成されたいわゆるヘリンボーン形状となってい
る。
【0038】また、図5に示すように、第2タイプの伝
熱プレート(P2)は、第1タイプの伝熱プレート(63,65)
と同様に、所定位置に開口(71〜76)が設けられて形成さ
れている。すなわち、上部と下部に水の流出入口となる
開口(71,72)が、予熱部(53)の隅部には対角線状に位置
する2つの開口(73,74)が、過冷却生成部(54)の隅部に
も対角線上に位置する2つの開口(75,76)が、それぞれ
設けられている。また、開口(71,72)の周囲には、シー
ル部(71a,72a)が形成されている。そして、予熱部(53)
と過冷却生成部(54)とには、波形状が形成されている。
しかし、第2タイプの伝熱プレート(P2)の波形状は、第
1タイプの伝熱プレート(P1)の波形状とは異なってい
る。
【0039】具体的には、第2タイプの伝熱プレート(P
2)の波形状は、ヘリンボーン形状に形成されているが、
山部と谷部の延長方向が第1タイプの伝熱プレート(P1)
と異なっている。即ち、上述したように、第1タイプの
伝熱プレート(P1)では、図4に示すように左端から下流
側傾斜部(81b)、上流側傾斜部(81a)の順でヘリンボーン
形状が形成されているのに対し、この第2タイプの伝熱
プレート(P2)では、図5に示すように、左端から上流側
傾斜部(81a)、下流側傾斜部(81b)の順でヘリンボーン形
状が形成されている。
【0040】次に、図3〜図5を参照しながら、各伝熱
プレート(63〜66)の配設状態について説明する。第1タ
イプの伝熱プレート(P1)で成る第1プレート(63)は、フ
レーム(61)に向かって突出したシール部(73a〜76a)がフ
レーム(61)に当接することにより、各開口(73〜76)の周
囲をシールした状態でフレーム(61)と接合されている。
つまり、フレーム(61)と伝熱プレート(63)との間では、
開口(71)と開口(72)との間で水の流通が可能になってい
る。
【0041】また、第1プレート(63)の隣には、第2タ
イプの伝熱プレート(P2)で成る第2プレート(64)が配設
されている。第1プレート(63)と第2プレート(64)と
は、互いに向き合う方向に突出したシール部(71a,72a)
が当接することにより、開口(71,72)の周囲をシールし
た状態で接合されている。また、互いに突出するように
形成された仕切部(85)が分離部を形成し、この仕切部(8
5)が互いに当接することにより、予熱部(53)と過冷却生
成部(54)とが区画形成され、それらの領域が互いに分離
している。つまり、開口(73)と開口(74)との間、及び開
口(75)と開口(76)との間でそれぞれ冷媒の流通が可能と
なっており、しかもそれらの開口間を流れる冷媒同士が
混合しないように形成されている。
【0042】更に、第2プレート(64)の隣には、第1タ
イプの伝熱プレート(P1)で成る第3プレート(65)が配設
されている。第3プレート(65)と第2プレート(64)と
は、互いに向き合う方向に突出したシール部(73a〜76a)
が当接することにより、各開口(73〜76)の周囲をシール
した状態で接合されている。また、第3プレート(65)と
第2プレート(64)との間では仕切部(85)は当接していな
いので、開口(71)と開口(72)との間で水の流通が可能に
なっている。
【0043】このようにして、図6に示すように、隣接
する伝熱プレート(P1,P2)間に、水と冷媒がそれぞれ流
れる流路(W,RH,RC)を構成するように、第1タイプの伝
熱プレート(P1)と第2タイプの伝熱プレート(P2)とが交
互に積層され、これらがろう付けにより一体化されてい
る。このろう付け部分は、上述した各シール部(71a〜76
a)、仕切部(85)及び各伝熱プレート(63〜66)の周縁部で
ある。
【0044】次に、予熱部(53)及び過冷却生成部(54)で
の各伝熱プレート(63〜66)の重なり合い状態を説明す
る。図7に示すように、例えば、第1プレート(63)と第
2プレート(64)との間に形成される流路は、この流路断
面において第1プレート(63)に近い領域(図7において
上側の領域)を流れる流体が、第2プレート(64)の山部
を乗り越えながら、この第1プレート(63)の山部の延長
方向に沿って流れるように構成されている。一方、第2
プレート(64)に近い領域(図7において下側の領域)を
流れる流体は、第1プレート(63)の谷部(下方への突出
部)を乗り越えながら、この第2プレート(64)の山部の
延長方向に沿って流れる。
【0045】このように、各伝熱プレート(63〜66)同士
の間には、波形の流路が形成されている。従って、過冷
却熱交換器(50)は、流体が各流路内を流れの乱れの大き
い状態で流れるように構成されている。
【0046】そして、上記のようにして積層された複数
の伝熱プレート(P1,P2)の両端には、フレーム(61,62)が
接合されている。一方のフレーム(61)には、上記各開口
(71〜76)に対応して配管(91〜96)が接続されている。つ
まり、開口(71)に対応した位置には水入口配管(91)が、
開口(72)に対応した位置には水出口配管(92)が設けられ
ている。更に、開口(73)、開口(74)、開口(75)、開口(7
6)に対応した位置には、それぞれ予熱部入口配管(93)、
予熱部出口配管(94)、過冷却部入口配管(95)、過冷却部
出口配管(96)が設けられている。
【0047】このような構成であるので、各伝熱プレー
ト(P1,P2)間には、水流通路(W)と熱交換媒体流通路たる
冷媒流通路(R)とが交互に形成されている。そして更
に、冷媒流通路(R)には、高温流体流通路たる高温冷媒
流通路(RH)と低温冷媒流通路(RC)との分離された2つの
流通路が形成されている。
【0048】つまり、水は、図3に破線で示す矢印のよ
うに、水入口配管(91)を経て、開口(71)から水流通路
(W)に流入して水流通路(W)を流れ、その後開口(72)を経
て、水出口配管(92)から導出されるようになっている。
一方、高温冷媒は、図3に実線の矢印で示すように、予
熱部入口配管(93)を経て、開口(73)から高温冷媒流通路
(RH)に流入して高温冷媒流通路(RH)を流れ、その後開口
(74)を経て、予熱部出口配管(94)から導出されるように
なっている。また、低温冷媒は、同じく図3に実線の矢
印で示すように、過冷却部入口配管(95)を経て、開口(7
5)から低温冷媒流通路(RC)に流入して低温冷媒流通路(R
C)を流れ、その後開口(76)を経て、過冷却部出口配管(9
6)から導出されるようになっている。
【0049】−運転動作− 次に、蓄熱式空気調和装置(10)の運転動作について説明
する。
【0050】−冷蓄熱運転− この運転モードでは、図8に示すように、四路切換弁(2
2)が実線側に切り換えられ、蓄熱電動膨張弁(EV-3)が所
定開度に調整される一方、他の電動膨張弁(EV-1,EV-2)
は閉鎖される。また、第1及び第2電磁弁(SV-1,SV-2)
は開口し、第3電磁弁(SV-3)は閉鎖している。
【0051】この状態において、冷媒循環回路(20)で
は、図8に矢印で示すように、圧縮機(21)から吐出した
ガス冷媒は、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して凝縮
する。その後、この冷媒は、第一電磁弁(SV-1)を通過し
た後、過冷却熱交換器(50)の予熱部入口配管(93)から高
温冷媒流通路(RH)に流入する。
【0052】高温冷媒流通路(RH)に流入した高温の液冷
媒は、予熱部(53)に位置する水流通路(W)を流れる水を
加熱する。そして、この高温冷媒流通路(RH)を通過し、
予熱部出口配管(94)を経ていったん過冷却熱交換器(50)
の外に流出した後、蓄熱電動膨張弁(EV-3)で減圧膨張し
て温度を低下させ、低温の二相冷媒となる。その後、過
冷却熱交換器(50)の過冷却部入口配管(95)を経て、低温
冷媒流通路(RC)に流入する。そこで、過冷却生成部(54)
に位置する水流通路(W)を流れる水を過冷却状態(例え
ば−2℃)まで冷却しながら、自らは蒸発する。そし
て、蒸発した冷媒は、過冷却部出口配管(96)を経て過冷
却熱交換器(50)から流出する。
【0053】その後、この冷媒は、アキュムレータ(25)
を経て圧縮機(21)に吸入される。
【0054】また、本運転にあっては、冷媒の一部が、
蓄熱電動膨張弁(EV-3)の下流側から種氷回路(2b)に分流
し、キャピラリチューブ(CP)により減圧した後、種氷生
成器(13)で蒸発して、アキュムレータ(25)を経て圧縮機
(21)に吸入される。この種氷生成器(13)において、冷媒
は、水配管(35)を流れる水と熱交換し、氷塊を水配管(3
5)の内壁面に生成する。
【0055】一方、水循環回路(30)では、ポンプ(32)を
駆動することにより、蓄熱媒体である水を循環させる。
蓄熱槽(31)から流出した水は、ポンプ(32)を経て、水入
口配管(91)から過冷却熱交換器(50)の水流通路(W)に流
入する。
【0056】そして、この水は、順に開口(71)から、予
熱部(53)、過冷却生成部(54)、開口(72)に向かって流れ
る。この際、予熱部(53)において、高温冷媒流通路(RH)
を流れる高温の冷媒によって加熱されて、氷核を含まな
い水だけの状態になる。つまり、仮に過冷却熱交換器(5
0)内に氷核が混入したとしても、この氷核は予熱部(53)
において加熱されて融解し、過冷却生成部(54)への氷核
の混入は回避される。そして、予熱部(53)を通過した水
は、過冷却生成部(54)で低温冷媒流通路(RC)を流れる低
温の冷媒と熱交換して冷却され、所定の過冷却状態にな
って水出口配管(92)から過冷却熱交換器(50)の外部に流
出する。
【0057】そして、過冷却熱交換器(50)から流出した
過冷却状態の水は、種氷生成器(13)において更に冷却さ
れ、種氷を水配管(35)の内壁面に生成する。その後、こ
の種氷の周囲で氷片が生成され、この氷片を含んだ過冷
却水は過冷却解消器(34)に供給される。そして、過冷却
解消器(34)において、氷片と過冷却水とが撹拌され、蓄
熱用のスラリー状の氷が生成されて蓄熱槽(31)に回収貯
留される。
【0058】以上のようにして、過冷却熱交換器(50)を
用いた冷蓄熱運転が行われる。
【0059】次に、蓄熱式空気調和装置(10)の他の運転
動作について概略説明する。
【0060】−通常冷房運転− この運転モードでは、冷媒循環回路(20)のみを動作させ
る。この運転モードでは、四路切換弁(22)が図1の実線
側に切り換えられ、室内電動膨張弁(EV-2)が過熱度制御
され、室外電動膨張弁(EV-1)を全開状態に、蓄熱電動膨
張弁(EV-3)を全閉状態に制御する。一方、各電磁弁(SV-
1,SV-2,SV-3)は共に閉鎖している。
【0061】この状態において、圧縮機(21)から吐出さ
れたガス冷媒は、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して
凝縮する。その後、この冷媒は室内電動膨張弁(EV-2)で
減圧して二相冷媒となった後、室内熱交換器(24)で蒸発
して、アキュムレータ(25)を経て圧縮機(21)に吸入され
る。この循環動作によって、室内の冷房が行われる。
【0062】−冷蓄熱利用冷房運転− この運転モードでは、図9に示すように、四路切換弁(2
2)を実線側に切り換え、室内電動膨張弁(EV-2)を所定開
度に制御し、他の電動膨張弁(EV-1,EV-3)を全開にす
る。また、第1及び第3電磁弁(SV-1,SV-3)は開口し、
第2電磁弁(SV-2)は閉鎖する。
【0063】この状態で、水循環回路(30)においては、
ポンプ(32)を駆動して冷水を循環する。蓄熱槽(31)内の
冷水はポンプ(32)を経た後、過冷却熱交換器(50)の水流
通路(W)に流入する。そして、予熱部(53)および過冷却
生成部(54)を通過し、高温冷媒流通路(RH)及び低温冷媒
流通路(RC)を流れる高温の冷媒を冷却して、自らは加熱
される。その後、加熱された水は過冷却熱交換器(50)を
流出し、過冷却解消器(34)を通過して蓄熱槽(31)に戻
る。そして、加熱された水は蓄熱槽(31)内に貯留された
氷と熱交換して冷却され、冷水となって、再び蓄熱槽(3
1)から流出して水循環回路を循環する。
【0064】一方、冷媒循環回路(20)においては、圧縮
機(21)から吐出されたガス冷媒は、図9に矢印で示すよ
うに、その一部が、四路切換弁(22)を経て室外熱交換器
(23)に流れ、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して凝縮
する。また、他の吐出冷媒は、ホットガス通路(2c)を経
て、過冷却熱交換器(50)の低温冷媒流通路(RC)及び高温
冷媒流通路(RH)を流れ、水循環回路(30)を循環する冷水
と熱交換を行って凝縮する。そして、室外熱交換器(23)
と過冷却熱交換器(50)で凝縮した冷媒は、合流して室内
電動膨張弁(EV-2)で減圧された後、室内熱交換器(24)で
蒸発し、室内空気を冷却した後、アキュムレータ(25)を
経て圧縮機(21)に吸入される。
【0065】以上の動作によって、蓄熱槽(31)内に貯留
された氷の冷熱を利用した室内冷房運転が行われる。
【0066】−通常暖房運転− この運転モードでは、冷媒循環回路(20)のみを動作させ
る。この運転モードでは、四路切換弁(22)を図1の破線
側に切り換え、室外電動膨張弁(EV-1)を所定開度に制御
し、室内電動膨張弁(EV-2)を全開状態に、蓄熱電動膨張
弁(EV-3)を全閉状態に制御する。一方、各電磁弁(SV-1,
SV-2,SV-3)は共に閉鎖している。
【0067】この状態において、圧縮機(21)から吐出さ
れたガス冷媒は、室内熱交換器(24)に流れて室内空気と
熱交換して凝縮し、室内空気を加熱する。その後、この
冷媒は、室外電動膨張弁(EV-1)で減圧されて二相冷媒と
なった後、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して蒸発す
る。その後、冷媒はアキュムレータ(25)を経て圧縮機(2
1)に吸入される。このような冷媒の循環動作によって室
内の暖房が行われる。
【0068】以上が蓄熱式空気調和装置(10)の運転動作
である。
【0069】このように、本発明によれば、過冷却熱交
換器(50)にプレート式熱交換器を用いることにより、蓄
熱式空気調和装置(10)をコンパクトにすることができ
る。
【0070】そして更に、本発明の過冷却熱交換器(50)
によれば、プレート式熱交換器内に氷核を含んだ水を加
熱して氷核を融解する予熱部(53)と、水を冷却して過冷
却状態にする過冷却生成部(54)とを一体的に設けること
により、水循環回路(30)の大きさを低減することができ
る。そのため、水循環回路(30)の設置スペースを小さく
することができるので、蓄熱式空気調和装置(10)全体を
コンパクトに構成することができる。
【0071】また、従来は必要であった予熱器とその予
熱器を接続するための水配管等とを別途設ける必要がな
いので、水循環回路(30)の構成をより単純化することが
でき、蓄熱式空気調和装置(10)の信頼性を高めることが
できる。
【0072】更に、蓄熱式空気調和装置(10)のコストを
低減することができる。
【0073】なお、本実施形態1では、高温冷媒流通路
(RH)と低温冷媒流通路(RC)とを同一の冷媒回路(30)に接
続したが、別々の回路に接続することも可能である。つ
まり、高温冷媒流通路(RH)には、温水やブライン等の高
温流体が流通する流体回路を接続する一方、低温冷媒流
通路(RC)には冷媒循環回路を接続してもよい。
【0074】
【発明の実施の形態2】実施形態2の熱交換器は、実施
形態1のプレート式熱交換器において、伝熱プレート(P
1,P2)の代わりに、図10に示す伝熱プレート(P3)、及
び図11に示す伝熱プレート(P4)を用いたものである。
【0075】実施形態2の伝熱プレート(P3,P4)では、
過冷却生成部(54)における波形状が上流側部分(54a)と
下流側部分(54b)とで異なっている。上流側部分(54a)の
波形状は実施形態1の伝熱プレート(P1,P2)と同様であ
るが、下流側部分(54b)の波形状は、山部と谷部の延長
方向が鉛直方向となっている。また、この上流側部分(5
4a)と下流側部分(54b)との境界部では、波板の山部同士
及び谷部同士が連続するように折り曲げられている。
【0076】なお、第1伝熱プレート(P3)と第2伝熱プ
レート(P4)とは、予熱部(53)及び過冷却生成部の上流側
部分(54a)においては、実施形態1の第1伝熱プレート
(P1)及び第2伝熱プレート(P2)と同様に、互いの山部と
谷部とが接触し、かつそれらの延長方向が交差するよう
に形成されている。一方、過冷却生成部の下流側部分(5
4b)においては、第1伝熱プレート(P3)と第2伝熱プレ
ート(P4)の互いの山部と谷部とが接触し、かつ延長方向
が一致するように形成されている。
【0077】このような構成であるため、実施形態2の
プレート式熱交換器では、予熱部(53)及び過冷却生成部
の上流側(54a)においては、流体(冷媒、水)は波形の
流路を流れるため乱れの大きい状態となる。一方、過冷
却生成部の下流側(54b)においては、流体は直線状の流
路を流れるため、乱れの少ない流れとなる。
【0078】従って、実施形態2のプレート式熱交換器
では、過冷却生成部の上流側部分(54a)には水の流れを
乱れの大きい流れにする高乱れ領域が形成され、下流側
部分(54b)には水の流れの乱れを少なくする低乱れ領域
が形成されているので、水と冷媒との間の伝熱は下記の
ようになる。
【0079】つまり、予熱部(53)においては、冷媒及び
水は共に乱れの大きい状態で流れているために、高い熱
貫流率で熱交換が行われると共に、流れがよく攪拌する
ので熱交換器に混入した氷核は少ない熱量で確実に融解
する。
【0080】また、過冷却生成部の上流側部分(54a)に
おいても、水及び冷媒は乱れの大きい状態、つまり乱流
状態で流れているために、水は急速に冷却され、この上
流側部分(54a)で氷化しない所定の温度(例えば0℃)
まで冷却される。
【0081】そして、上流側部分(54a)から流れ出た冷
媒及び水は、各々下流側部分(54b)に流れ込み、この下
流側部分(54b)において熱交換を行う。この下流側部分
(54b)では、熱貫流率は上流側部分(54a)ほど高くないた
め、水は徐々に冷却される。そして、水は、この上流側
部分(54b)で所定の過冷却度(例えば−2℃)まで冷却
される。このようにして過冷却状態となった水は、乱れ
の少ない整流状態のまま過冷却熱交換器(50)から流出す
る。
【0082】その結果、実施形態2の熱交換器では、実
施形態1で述べた効果に加え、下記の効果を奏する。
【0083】上述のように、過冷却生成部の下流側部分
(54b)では、水及び冷媒の流れが整流化されるので、攪
拌作用による水の過冷却状態の解消が起こりにくい。そ
のため、熱交換器内での凍結の発生が回避でき、安定し
た過冷却水の生成動作を行うことができる。また、下流
側部分(54b)で水温の大幅変動がないので、熱交換器(5
0)から取り出される水の温度の設定を比較的容易に行う
ことができる。
【0084】
【発明の実施の形態3】実施形態3のプレート式熱交換
器では、実施形態1または実施形態2のプレート式熱交
換器の仕切部(85)に断熱手段(86)を施したものである。
【0085】具体的には、実施形態3では、図12に示
すように、高温冷媒流通路(RH)と低温冷媒流通路(RC)と
の間が断熱材(87)で仕切られた伝熱プレート(P5)を用い
ている。
【0086】従って、実施形態3のプレート式熱交換器
では、高温冷媒流通路(RH)を流れる高温冷媒と、冷温冷
媒流通路(RC)を流れる低温冷媒との間で熱の授受が少な
い。そのため、高温冷媒と低温冷媒との間の無駄な熱交
換による熱損失が少ないため、蓄熱式空気調和装置の性
能が向上する。
【0087】なお、高温冷媒流通路(RH)と低温冷媒流通
路(RC)との間を仕切る断熱手段(86)は、上記の断熱材(8
7)に限られない。例えば、上記の断熱材(87)の他に、図
13(a)及び(b)に示すように、各伝熱プレートの
仕切部(85)に上下に平行に並んだ突出部(88a,88b)を設
けておき、隣接する伝熱プレートと接合して伝熱プレー
ト間に仕切空間(89)を形成し、その仕切空間(89)を真空
状態とすることによって、断熱手段(86)を構成してもよ
い。
【0088】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。
【0089】請求項1に記載の発明によれば、積層され
た伝熱プレート間に蓄熱媒体流通路と熱交換媒体流通路
とを交互に形成し、更にこの熱交換媒体流通路に高温流
体流通路と低温流体流通路とを形成しているので、蓄熱
媒体を加熱する予熱部と、蓄熱媒体を冷却する冷却部と
を一体的に形成することができる。従って、蓄熱媒体の
循環回路の設置スペースを小さくすることができ、蓄熱
式空気調和装置全体のサイズをコンパクトにすることが
可能となる。また、従来は必要であった予熱器とその予
熱器を接続するための水配管等とを別途設ける必要がな
いので、水循環回路を簡単化することができ、蓄熱式空
気調和装置の信頼性が向上する。更に、蓄熱式空気調和
装置のコストを低減することができる。
【0090】請求項2に記載の発明によれば、同一の冷
媒循環回路を循環する冷媒によって、予熱部での蓄熱媒
体の加熱、および冷却部における蓄熱媒体の冷却を行う
ことができるので、更に装置のコンパクト化を達成する
ことができる。
【0091】請求項3に記載の発明によれば、高温流体
流通路と低温流体流通路とは、断熱手段が施された仕切
部によって分離されているので、高温流体流通路を流れ
る高温流体と低温流体流通路を流れる冷媒との間で無駄
な熱交換が行われず、熱損失は生じない。そのため、効
率的な過冷却生成運転が可能となる。
【0092】請求項4に記載の発明によれば、蓄熱媒体
流通路の上流側部分を高乱れ領域とし、下流側部分を低
乱れ領域としたことにより、攪拌作用による蓄熱媒体の
凍結を確実に回避することができる。また、下流側部分
で蓄熱媒体の温度変化が少なくなり、熱交換器出口での
蓄熱媒体の温度調整を容易に行うことができる。その結
果、過冷却生成運転を安定して行うことができる。
【0093】請求項5に記載の発明によれば、高乱れ領
域をヘリンボーン型の突起列で形成し、低乱れ領域を直
線状に延びる突起列で形成することにより、高乱れ領域
及び低乱れ領域を容易かつ確実に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄熱式空気調和装置の冷媒循環回路及び水循環
回路を示す図である。
【図2】水循環回路を示す図である。
【図3】プレート式熱交換器の分解斜視図である。
【図4】実施形態1の第1タイプの伝熱プレートの正面
図である。
【図5】実施形態1の第2タイプの伝熱プレートの正面
図である。
【図6】図3のAA線の断面図である。
【図7】伝熱プレートの重なり合い状態を示す斜視図で
ある。
【図8】冷蓄熱運転時における蓄熱式空気調和装置の回
路図である。
【図9】冷蓄熱利用運転時における蓄熱式空気調和装置
の回路図である。
【図10】実施形態2の第1タイプの伝熱プレートの正
面図である。
【図11】実施形態2の第2タイプの伝熱プレートの正
面図である。
【図12】実施形態3の伝熱プレートの正面図である。
【図13】実施形態3の他の熱交換器を示す図であり、
(a)は伝熱プレートの正面図、(b)は熱交換器の断
面図である。
【図14】従来の蓄熱式空気調和装置の水循環回路を示
す図である。
【符号の説明】
(50) 過冷却熱交換器 (53) 予熱部 (54) 過冷却生成部 (54a) 高乱れ領域 (54b) 低乱れ領域 (71)〜(76) 開口 (81a) 突起列の上流側傾斜部 (81b) 突起列の下流側傾斜部 (87) 断熱材 (89) 仕切空間 (P1) 第1タイプの伝熱プレート (P2) 第2タイプの伝熱プレート (RC) 低温冷媒流通路 (RH) 高温冷媒流通路 (W) 水流通路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 9/00 F25C 1/00 F24F 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層された伝熱プレート(P1〜P5)間に、
    蓄熱媒体が流れる蓄熱媒体流通路(W)と、熱交換媒体が
    流れる熱交換媒体流通路(R)と形成され、蓄熱媒体と
    熱交換媒体と熱交換させるプレート式熱交換器におい
    て、上記各伝熱プレート(P1〜P5)の途中には、上記熱交換媒
    体流通路(R)側に突出する仕切部(85)が形成され、 上記熱交換媒体流通路(R)は、隣接する伝熱プレート
    の仕切部(85,85)が互いに当接することにより、該仕切
    部(85,85)の片側に高温流体流通路(RH)が、他の片側に
    低温流体流通路(RC)が区画形成され、 上記高温流体流通路(RH)に蓄熱媒体よりも高温の熱交換
    媒体が流れ、上記低温流体流通路(RC)に蓄熱媒体を過冷
    却状態まで冷却する熱交換媒体が流れて、蓄熱媒体を予
    熱する予熱部(53)と蓄熱媒体を冷却する冷却部(54)とが
    構成される一方、 上記蓄熱媒体流通路(W)は、予熱部(53)から冷却部(54)
    に亘って連続し、蓄熱媒体が予熱部(53)から冷却部(54)
    へ流れることを特徴とするプレート式熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 高温流体流通路(RH)及び低温流体流通路(RC)には冷媒循
    環回路(20)が接続され、 高温流体流通路(RH)から流出した冷媒が温度を低下させ
    て低温流体流通路(RC)に流入することを特徴とするプレ
    ート式熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 高温流体流通路(RH)と低温流体流通路(RC)との仕切部(8
    5)は、断熱手段(86)が施された仕切部(87,89)で構成さ
    れていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 蓄熱媒体流通路(W)には、下流側に位置して蓄熱媒体を
    過冷却状態を解消しない状態で流通させる低乱れ領域(5
    4b)と、該低乱れ領域(54b)よりも上流側に位置して低乱
    れ領域(54b)よりも蓄熱媒体の流れを乱して流通させる
    高乱れ領域(54a)とが形成されていることを特徴とする
    プレート式熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 高乱れ領域(54a)は、伝熱プレート(P1〜P5)に形成され
    た伝熱プレート(P1〜P5)の長手方向に対して所定角度を
    存した方向に延びるヘリンボーン型の突起列(81a,81b)
    で成り、 低乱れ領域(54b)は、伝熱プレート(P1〜P5)に形成され
    た直線状に延びる突起列(81c)で形成されていることを
    特徴とするプレート式熱交換器。
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