JP3096640B2 - 半導体装置及び表示装置 - Google Patents

半導体装置及び表示装置

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JP3096640B2
JP3096640B2 JP20507396A JP20507396A JP3096640B2 JP 3096640 B2 JP3096640 B2 JP 3096640B2 JP 20507396 A JP20507396 A JP 20507396A JP 20507396 A JP20507396 A JP 20507396A JP 3096640 B2 JP3096640 B2 JP 3096640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(Thin Film Transistor)などの半導体装置及び液晶ディ
スプレイ(LCD:Liqid Crystal Display)などの表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アクティブマトリクス方式LCD
の画素駆動用素子(画素駆動用トランジスタ)として、
透明絶縁基板上に形成された多結晶シリコン膜を能動層
に用いた薄膜トランジスタ(以下、多結晶シリコンTF
Tという)の開発が進められている。
【0003】多結晶シリコンTFTは、非晶質シリコン
膜を能動層に用いた薄膜トランジスタに比べ、移動度が
大きく駆動能力が高いという利点がある。そのため、多
結晶シリコンTFTを用いれば、高性能なLCDを実現
できる上に、画素部(表示部)だけでなく周辺駆動回路
(ドライバ部)までを同一基板上に一体に形成すること
ができる。
【0004】このような多結晶シリコンTFTにおい
て、能動層としての多結晶シリコン膜の形成方法として
は、基板上に直接多結晶シリコン膜を堆積させる方法や
基板上に非晶質シリコン膜を形成した後に、これを多結
晶化する方法等がある。このうち、多結晶シリコン膜を
直接基板に堆積させる方法は、例えば、CVD法を用
い、高温下で堆積させるという比較的簡単な工程であ
る。
【0005】また、非晶質シリコン膜を堆積した後にこ
れを多結晶化するには、固相成長法が一般的である。こ
の固相成長法は、非晶質シリコン膜に熱処理を行うこと
により、固体のままで多結晶化させて多結晶シリコン膜
を得る方法である。多結晶シリコンTFTの製造方法の
一例を図16及び図17に基づいて説明する。
【0006】工程A(図16参照):絶縁基板(例えば
石英ガラス)51上に、通常の減圧CVD法を用いて非
晶質シリコン膜を形成し、更に、窒素(N2)雰囲気
中、温度900℃程度で熱処理を行うことにより、前記
非晶質シリコン膜を固相成長させて多結晶シリコン膜5
2を形成する。前記多結晶シリコン膜52を薄膜トラン
ジスタの能動層として用いるために、フォトリソグラフ
ィ技術、RIE法によるドライエッチング技術により前
記多結晶シリコン膜52を所定形状に加工する。
【0007】前記多結晶シリコン膜52の上に、減圧C
VD法を用いて、ゲート絶縁膜53としてのシリコン酸
化膜を堆積する。 工程B(図17参照):前記ゲート絶縁膜53上に、減
圧CVD法により多結晶シリコン膜を堆積した後、この
多結晶シリコン膜に不純物を注入し、更に熱処理を行っ
て不純物を活性化させる。
【0008】次に、常圧CVD法により、この多結晶シ
リコン膜の上にシリコン酸化膜54を堆積した後、フォ
トリソグラフィ技術、RIE法によるドライエッチング
技術を用いて、前記多結晶シリコン膜及びシリコン酸化
膜54を所定形状に加工する。前記多結晶シリコン膜は
ゲート電極55として使用する。次に、自己整合技術に
より、ゲート電極55及びシリコン酸化膜54をマスク
として、多結晶シリコン膜52に不純物を注入し、ソー
ス/ドレイン領域56を形成する。
【0009】最後に、更に熱処理を行って、ソース/ド
レイン領域56としての不純物を活性化させる。このよ
うな方法は、固相成長や不純物活性化の時に900℃程
度の高い温度を使用することから、高温プロセスと呼ば
れている。また、熱処理にレーザービームアニール法や
RTA法などを用いた低温プロセスを用いた開発も盛ん
になりつつある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来例にあっては、例
えば不純物の活性化が良好に行われないなど、熱処理に
よる熱が有効に活用されない問題がある。本発明は、半
導体装置及び表示装置に関し、斯かる問題点を解決する
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、基板上に複数の半導体素子を集積させた表示装置で
あって、前記複数の半導体素子が熱吸収膜を有する複数
の第1の半導体素子と熱吸収膜を有しない複数の第2の
半導体素子を含み、前記基板上における前記半導体素子
の分布状態にあわせて、前記半導体素子が相対的に多く
密集している個所に前記第2の半導体素子を相対的に多
く集積させ、前記半導体素子が相対的に少ない個所に前
記第1の半導体素子を相対的に多く集積させたものであ
る。
【0012】請求項2に記載の発明は、画素部と周辺駆
動回路部とが同一基板上に形成されたドライバー一体型
の表示装置において、基板上に形成された熱吸収膜と、
この熱吸収膜の上に形成された半導体膜と、この半導体
膜の上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極
と、前記半導体膜に形成された不純物領域とを具備した
半導体スイッチング素子を、前記画素部における画素駆
動用素子及び前記周辺駆動回路部における周辺駆動回路
用素子として用い、前記周辺駆動回路部に位置する熱吸
収膜の熱吸収効果を、前記画素部に位置する熱吸収膜の
熱吸収効果に比べて低くなるように調整したものであ
る。
【0013】請求項3に記載の発明は、画素部と周辺駆
動回路部とが同一基板上に形成されたドライバー一体型
の表示装置であって、前記画素部内に設けられる画素駆
動用素子と、前記周辺駆動回路部内に設けられる周辺駆
動回路用素子とを備え、前記画素駆動用素子内及び前記
周辺駆動回路用素子が半導体スイッチング素子から構成
され、前記半導体スイッチング素子が、前記基板上に形
成された熱吸収膜と、前記熱吸収膜上に形成された半導
体膜と、前記半導体膜の上にゲート絶縁膜を介して形成
されたゲート電極と、前記半導体膜に形成された不純物
領域とを備え、前記画素部内に設けられる前記熱吸収膜
の前記半導体膜に対する面積または厚みの比率を、前記
周辺駆動回路部内に設けられる前記熱吸収膜の前記半導
体膜に対する面積または膜厚の比率に比べ大きくするよ
うに設定したものである。 請求項4に記載の発明は、前
記画素部内の前記熱吸収膜の面積が、前記画素部全体の
面積の0.01〜60%となるように設定されているも
のである。
【0014】請求項5に記載の発明は、周辺駆動回路部
内の前記熱吸収膜の面積が、前記周辺駆動回路部全体の
面積の0.01〜60%となるように設定されているも
のである。
【0015】請求項6に記載の発明は、前記熱吸収膜の
面積が、前記基板全体の面積の0.01〜60%となる
ように設定されているものである。
【0016】請求項7に記載の発明は、前記基板は、液
晶層を挟んで相対向して設けられた一対の基板のうちの
一方の基板であるものである。
【0017】請求項8に記載の発明は、基板上に複数の
半導体素子を集積させた表示装置であって、前記複数の
半導体素子が熱吸収膜を有する複数の第1の半導体素子
と熱吸収膜を有しない複数の第2の半導体素子を含み、
前記基板上における前記半導体素子の分布状態にあわせ
て、前記半導体素子が相対的に多く密集している個所に
前記第2の半導体素子を相対的に多く集積させ、前記半
導体素子が相対的に少ない個所に前記第1の半導体素子
を相対的に多く集積させたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】 本発明を具体化した一実施形態を
図1〜図10に従って説明する。
【0019】工程1(図1参照):石英ガラスや無アル
カリガラスなどの基板1上に、スパッタ法を用いて、タ
ングステンシリサイド(WSix)膜2(膜厚1000
Å、但し50〜2000Åの範囲で調整可能である))
を形成する。スパッタ法では、Wシリサイドの合金ター
ゲットを使用する。
【0020】Wシリサイド(WSi X )の化学 量論的組
成はX=2であるが、合金ターゲットの組成はX>2に
設定する。
【0021】これはWシリサイド膜2の組成がX=2に
近いと、その後の熱処理時に非常に大きな引っ張り応力
が生じ、Wシリサイド膜2にクラックが発生したり、剥
離したりする恐れがあるためである。
【0022】但し、Wシリサイドの抵抗値はX=2の場
合に最も低くなるため、クラックや剥離が生じない程度
にXの上限を設定する必要がある。
【0023】工程2(図2参照):前記Wシリサイド膜
2を、リソグラフィ技術、エッチング技術を用いて、後
述するトランジスタの能動層としての多結晶シリコンと
同じパターンに加工する。 工程3(図3参照):前記基板1及びWシリサイド膜2
を覆うように、SiO 2やSiNなどの絶縁性薄膜3を
CVD法やスパッタ法などにより形成する。具体的に
は、基板1として無アルカリガラスを使用し、その表面
上に常圧又は減圧CVD法により、形成温度350℃
で、膜厚3000〜5000ÅのSiO2膜を形成す
る。
【0024】このSiO2膜の膜厚は、後工程の熱処理
やビーム照射などで基板1中の不純物がこのSiO2
を通過して上層へ拡散しない程度の厚みが必要で、10
00〜6000Åの範囲が適切で、2000〜6000
Åにしたときに拡散防止効果が良好で、その中でも30
00〜5000Åの場合がもっとも適している。また、
絶縁性薄膜3としてSiNを用いた場合の膜厚として
は、1000〜5000Åの範囲が適切で、2000〜
5000Åにしたときに拡散防止効果が良好で、その中
でも2000〜3000Åの場合がもっとも適してい
る。
【0025】工程4(図4参照):前記絶縁性薄膜3の
上に、非晶質シリコン膜4a(膜厚500Å)を形成す
る。この非晶質シリコン膜4aをTFTの能動層として
用いた場合、この能動層が厚すぎると、多結晶シリコン
TFTのオフ電流が増大し、薄すぎるとオン電流が減少
するため、このときの非晶質シリコン膜4aの膜厚は、
400〜800Åの範囲が適切で、500〜700Åに
したときに特性が良好で、その中でも500〜600Å
の場合がもっとも適している。
【0026】前記非晶質シリコン膜4aの形成方法には
以下のものがある。 減圧CVDを用いる方法:減圧CVD法でシリコン膜
を形成するには、モノシラン(SiH4)又はジシラン
(Si26)の熱分解を用いる。モノシランを用いた場
合、処理温度が550℃以下では非晶質、620℃以上
では多結晶となる。そして、550〜620℃では微結
晶を含む非晶質が多くなり、温度が低くなるほど非晶質
に近づいて微結晶が少なくなる。従って、温度条件を変
えるだけで、非晶質シリコン膜4a中の微結晶の量を調
整することができる。
【0027】プラズマCVD法を用いる方法:プラズ
マCVD法で非晶質シリコン膜を形成するには、プラズ
マ中でのモノシランまたはジシランの熱分解を用いる。
実際の工程では、前記の方法を採用し、使用ガス:モ
ノシラン、温度:350℃の条件で、微結晶を含まない
非晶質シリコン膜を形成している。 工程5(図5参照):前記非晶質シリコン膜4aの表面
に波長λ=248nmのKrFエキシマレーザービーム
を走査してアニール処理を行い、非晶質シリコン膜4a
を溶融再結晶化して、多結晶シリコン薄膜4を形成す
る。
【0028】この時のレーザー条件は、アニール雰囲
気:1×10-4Pa以下、基板温度:室温〜600℃、
照射エネルギー密度:100〜500mJ/cm2、走
査速度:1〜10mm/sec(実際には、0.1〜1
00mm/secの範囲の速度で走査可能)である。前
記レーザービームとしては、波長λ=308nmのXe
Clエキシマレーザーを使用してもよい。この時のレー
ザー条件は、アニール雰囲気:1×10-4Pa以下、基
板温度:室温〜600℃、照射エネルギー密度:100
〜500mJ/cm2、走査速度:1〜10mm/se
c(実際には、0.1〜100mm/secの範囲の速
度で走査可能)である。
【0029】また、波長λ=193nmのArFエキシ
マレーザーを使用してもよい。この場合のレーザー条件
は、アニール雰囲気:1×10-4Pa以下、基板温度:
室温〜600℃、照射エネルギー密度:100〜500
mJ/cm2、走査速度:1〜10mm/secであ
る。いずれのレーザービームを用いても、照射エネルギ
ー密度及び照射回数に比例して、多結晶シリコンの粒径
は大きくなるので、所望の大きさの粒径が得られるよう
に、エネルギー密度を調整すればよい。
【0030】本実施例では、このエキシマレーザーアニ
ールに、高スループットレーザー照射法を用いる。即
ち、図14において、101はKrFエキシマレーザ
ー、102はこのレーザー101からのレーザービーム
を反射する反射鏡、103は反射鏡102からのレーザ
ービームを所定の状態に加工し、基板1に照射するレー
ザービーム制御光学系である。
【0031】このような構成において、高スループット
レーザー照射法とは、レーザービーム制御光学系103
によってシート状(150mm×0.5mm)に加工さ
れたレーザービームを、複数パルスの重ね合わせにより
照射する方法で、ステージ走査とパルスレーザ照射を完
全に同期させ、きわめて高精度な重複でレーザーを照射
することでスループットを高めるものである。
【0032】工程6(図6参照):前記多結晶シリコン
膜4を薄膜トランジスタの能動層として用いるために、
フォトリソグラフィ技術、RIE法によるドライエッチ
ング技術により前記多結晶シリコン膜4を所定形状に加
工する。そして、前記多結晶シリコン膜4の上に、ロー
ドロック式減圧CVD装置を用いた減圧CVD法によ
り、ゲート絶縁膜としてのLTO膜(Low Temperature
Oxide:シリコン酸化膜)5(膜厚1000Å)を形成
する。
【0033】工程7(図7参照):前記ゲート絶縁膜5
の上に、減圧CVD法により非晶質シリコン膜(膜厚2
000Å)6aを堆積する。この非晶質シリコン膜6a
は、その形成時に不純物(N型ならヒ素やリン、P型な
らボロン)がドープされているが、ノンドープ状態で堆
積し、その後に不純物を注入してもよい。次に、スパッ
タ法を用い、前記非晶質シリコン膜6aの上にタングス
テンシリサイド(WSix)膜6b(膜厚1000Å)
を形成する。
【0034】そして、常圧CVD法により、前記Wシリ
サイド膜6bの上にシリコン酸化膜7を堆積した後、フ
ォトリソグラフィ技術、RIE法によるドライエッチン
グ技術を用いて、前記多結晶シリコン膜6a、Wシリサ
イド膜6b及びシリコン酸化膜7を所定形状に加工す
る。前記非晶質シリコン膜6aは、前記Wシリサイド膜
6bとともにポリサイド構造のゲート電極6として使用
する。
【0035】工程8(図8参照):前記ゲート絶縁膜5
及びシリコン酸化膜7の上に、常圧CVD法によりシリ
コン酸化膜を堆積し、これを異方性全面エッチバックす
ることにより、前記ゲート電極6及びシリコン酸化膜7
の側方にサイドウォール8を形成する。そして、自己整
合技術により、サイドウォール8をマスクとして、多結
晶シリコン膜4に、加速電圧:80KeV、ドーズ量3
×1013cm-2の条件で、リン(P)イオンを不純物と
して注入し、低濃度の不純物領域9aを形成する。
【0036】工程9(図9参照):前記サイドウォール
8及びシリコン酸化膜7をレジスト10で覆い、再び自
己整合技術により、レジスト10をマスクとして多結晶
シリコン膜4に、加速電圧:80KeV、ドーズ量1×
1015cm-2の条件で、リン(P)イオンを不純物とし
て注入し、高濃度の不純物領域9bを形成することによ
り、LDD(Lightly Doped Drain)構造のソース/ド
レイン領域9を形成する。
【0037】工程10(図10参照):この状態で、R
TA(Rapid Thermal Annealing)法による急速加熱を
行う。即ち、図15において、105はシート状のアニ
ール光を発する光源であり、キセノン(Xe)アークラ
ンプ106とそれを包む反射鏡107を1組として、こ
れを上下に相対向させることにより構成している。10
8、108は基板1を搬送するためのローラー、109
は予熱用のプリヒーター、110は加熱後の基板が急激
に冷却されてひび割れしないようにするための補助ヒー
ターである。
【0038】このような構成において、基板1をプリヒ
ーター106で予熱した後、シート状のアニール光源1
05を通して、熱処理する。この時のRTAの条件は、
熱源:Xeアークランプ、温度:700〜950℃(パ
イロメータ)、雰囲気:N2、時間:1〜3秒である。
RTA法による加熱は、高温を用いるが、きわめて短時
間で終えることができるので、基板1が変形する心配は
ない。
【0039】尚、基板1に対し、急激に高い温度を加え
ることが心配な場合は、RTAを複数回に分けて行って
もよい。即ち、各回の時間は1〜3秒とし、回を重ねる
毎に温度を、初回:400℃〜最終回:700〜950
℃というように段階的に上昇させる。より具体的には、
窒素(N2)雰囲気中で、加熱を例えば6回に分けて行
い、各回ごとの処理温度が段階的に上昇するように設定
してもよい。例えば、初回(1回目):400℃(パイ
ロメータ値、以下同じ)→2回目:500℃→3回目:
550℃→4回目:600℃→5回目:650℃→最終
回(6回目):700℃とし、徐々に温度を上げる。こ
れにより、基板が反ったり破損したりすることのないよ
うにできる。各回の処理時間は例えば1〜3秒である。
【0040】温度の調整は、初回は前記Xeアークラン
プを点灯せず、プリヒーターの熱を用い、2回目以降
は、Xeアークランプのパワーを1KW〜7KWの範囲
で変えることにより行うことができる。前記Xeアーク
ランプの光熱は、多結晶部よりも非晶質部やシリサイド
部に強く吸収されるため、必要な部分のみを重点的に加
熱することが可能になり、(ゲート)配線の低抵抗化や
不純物の活性化に適している。また、後述するようにW
シリサイド膜2を用いた加熱も有効に行うことができ
る。
【0041】そして、この急速加熱により、前記ソース
/ドレイン領域9の不純物が活性化するとともに前記非
晶質シリコン膜6aが多結晶化され、更には、この多結
晶シリコン膜6aとWシリサイド膜6bとによるポリサ
イド構造のゲート電極6のシート抵抗が、約20〜22
Ω/□にまで下がる。また、活性化処理を行ったソース
/ドレイン領域6のシート抵抗も、n型で1〜1.5k
Ω/□、p型で1〜1.2kΩ/□と、高温プロセスで
用いられる拡散炉による高温熱処理と同等のものとな
る。
【0042】特に、本実施例では、多結晶シリコン膜4
に対応して、その下方にWシリサイド膜2を形成してい
る。このWシリサイド膜2は、RTAの熱を吸収する作
用があり、熱を吸収したWシリサイド膜2からの放射熱
によっても前記多結晶シリコン膜4の不純物の活性化が
行われる。即ち、多結晶シリコン膜4を、Xeアークラ
ンプによる熱とWシリサイド膜2からの放射熱とによ
り、直接及び間接的に加熱することにより、多結晶シリ
コン膜4全体を均一に加熱し、活性化がバラツクことな
く良好に行われるようにする。
【0043】Wシリサイド膜2の大きさは、基本的に、
多結晶シリコン膜4と同じかまたはそれ以上であればよ
いが、面内でのパターンの大記載に対応した面積となる
ように調整すれば、なお好ましい。即ち、集積化半導体
デバイスでは、パターンの疎密が基板上に発生するた
め、各トランジスタに均等にWシリサイド膜2を設けた
のでは、場所によって単位面積当りの熱吸収率が異な
り、均一な熱処理が行えず、また、Wシリサイド膜2が
集中する場所での温度が非常に高くなって基板1が変形
する場合がある。そこで、下層に配置した熱吸収膜の単
位面積当りの密度を、その上層に形成されるパターンに
係わらずほぼ一定となるようにすれば、RTAで活性化
するときの温度分布の偏りを解消することができる。具
体的にはドライバー一体型のLCDパネルでは、ドライ
バ部に比べて画素部のトランジスタの密度が低いので、
ドライバ部のトランジスタに対応するWシリサイド膜2
の大きさを、画素部のそれに比べて小さくしてやること
で、基板1全体の温度分布がほぼ均一になる。
【0044】LCDパネルにあっては、回路面積の約1
0%がWシリサイド膜2となるように調整することが好
ましい。この工程により、多結晶シリコンTFT(TF
T:Thin Film Transistor)(A)が形成される。次
に、上記のように製造された多結晶シリコンTFT
(A)を画素駆動素子として用いた透過型構成をとるL
CDの画素部の構成を図11に基づいて説明する。
【0045】工程:層間絶縁膜11の形成に先立ち、
スパッタ法により、前記基板1の画素部領域上にITO
(Indium Tin Oxide)からなる補助容量の蓄積電極12
を形成する。 工程:デバイスの全面に絶縁膜13を形成する。絶縁
膜13の材質としては、シリコン酸化膜、シリケートガ
ラス、シリコン窒化膜などが用いられ、その形成にはC
VD法又はPVD法が用いられる。
【0046】次に、絶縁膜13にソース/ドレイン電極
14とコンタクトするためのコンタクトホールを形成
し、スパッタ法により、そのコンタクトホールを含むデ
バイスの全面にITO膜を形成し、そのITO膜をパタ
ーニングして表示電極15を形成する。 工程:多結晶シリコンTFT(A)が形成された透明
絶縁基板1と、表面に共通電極16が形成された透明絶
縁基板17とを相対向させ、各基板1、17の間に液晶
を封入して液晶層18を形成する。その結果、LCDの
画素部が完成する。
【0047】次に、図12に本実施例におけるアクティ
ブマトリクス方式LCDのブロック構成図を示す。画素
部19には各走査線(ゲート配線)G1 ・・・Gn,Gn+1 ・・・G
mと各データ線(ドレイン配線)D1 ・・・Dn,Dn+1 ・・・Dmと
が配置されている。各ゲート配線と各ドレイン配線とは
それぞれ直交し、その直交部分に画素20が設けられて
いる。そして、各ゲート配線は、ゲートドライバ21に
接続され、ゲート信号(走査信号)が印加されるように
なっている。また、各ドレイン配線は、ドレインドライ
バ(データドライバ)22に接続され、データ信号(ビ
デオ信号)が印加されるようになっている。これらのド
ライバ21、22によって周辺駆動回路部23が構成さ
れている。
【0048】そして、各ドライバ21、22のうち少な
くともいずれか一方を画素部19と同一基板上に形成し
たLCDは、一般にドライバ一体型(ドライバ内蔵型)
LCDと呼ばれている。尚、ゲートドライバ21が、画
素部19の両端に設けられている場合もある。また、ド
レインドライバ22が、画素部19の両側に設けられて
いる場合もある。
【0049】この周辺駆動回路部23のスイッチング用
素子にも前記多結晶シリコンTFT(A)と同等の製造
方法で作成した多結晶シリコンTFTを用いており、多
結晶シリコンTFT(A)の作製に並行して、同一基板
上に形成される。尚、この周辺駆動回路部23用の多結
晶シリコンTFTは、LDD構造ではなく、通常のシン
グルドレイン構造を採用している(もちろん、LDD構
造であってもよい)。
【0050】また、この周辺駆動回路部23の多結晶シ
リコンTFTは、CMOS構造に形成することにより、
各ドライバ21、22としての寸法の縮小化を実現して
いる。図13にゲート配線Gnとドレイン配線Dnとの直
交部分に設けられている画素20の等価回路を示す。
【0051】画素20は、画素駆動素子としてのTFT
(前記薄膜トランジスタAと同様)、液晶セルLC、補
助要領CSから構成される。ゲート配線GnにはTFTの
ゲートが接続され、ドレイン配線DnにはTFTのドレ
インが接続されている。そして、TFTのソースには、
液晶セルLCの表示電極(画素電極)と補助容量(蓄積
容量又は付加容量)CSとが接続されている。
【0052】この液晶セルLCと補助容量CSとによ
り、信号蓄積素子が構成される。液晶セルLCの共通電
極(表示電極の反対側の電極)には電圧Vcomが印加さ
れている。一方、補助容量CSにおいて、TFTのソー
スと接続される側の反対側の電極には定電圧VRが印加
されている。この液晶セルLCの共通電極は、文字通り
全ての画素20に対して共通した電極となっている。そ
して、液晶セルLCの表示電極と共通電極との間には静
電容量が形成されている。尚、補助容量CSにおいて、
TFTのソースと接続される側の反対側の電極は、隣の
ゲート配線Gn+1と接続されている場合もある。
【0053】このように構成された画素20において、
ゲート配線Gnを正電圧にしてTFTのゲートに正電圧
を印加すると、TFTがオンとなる。すると、ドレイン
配線Dnに印加されたデータ信号で、液晶セルLCの静
電容量と補助容量CSとが充電される。反対に、ゲート
配線Gnを負電圧にしてTFTのゲートに負電圧を印加
すると、TFTがオフとなり、その時点でドレイン配線
Dnに印加されていた電圧が、液晶セルLCの静電容量
と補助容量CSとによって保持される。このように、画
素20へ書き込みたいデータ信号をドレイン配線に与え
てゲート配線の電圧を制御することにより、画素20に
任意のデータ信号を保持させておくことができる。その
画素20の保持しているデータ信号に応じて液晶セルL
Cの透過率が変化し、画像が表示される。
【0054】ここで、画素20の特性として重要なもの
に、書き込み特性と保持特性とがある。書き込み特性に
対して要求されるのは、画素部19の仕様から定められ
た単位時間内に、信号蓄積素子(液晶セルLC及び補助
容量CS)に対して所望のビデオ信号電圧を十分に書き
込むことができるかどうかという点である。また、保持
特性に対して要求されるのは、信号蓄積素子に一旦書き
込んだビデオ信号電圧を必要な時間だけ保持することが
できるかどうかという点である。
【0055】補助容量CSが設けられているのは、信号
蓄積素子の静電容量を増大させて書き込み特性及び保持
特性を向上させるためである。すなわち、液晶セルLC
は、その構造上、静電容量の増大には限界がある。そこ
で、補助容量CSによって液晶セルLCの静電容量の不
足分を補うわけである。ここで、図18に熱吸収膜であ
るWシリサイド膜62が設けられる領域を示す平面図で
ある。
【0056】同図に示す如く、Wシリサイド膜62は多
結晶シリコン膜64とほぼ同じ領域(図中ハッチングで
示す)に設けられている。図中、74はソース/ドレイ
ン電極、75は画素電極であり、80はドレインライ
ン、81はゲートラインである。周辺駆動回路部では、
画素部に比べて半導体膜が多く密集しているので、熱吸
収膜は半導体膜の領域内でより小さな大きさで設けられ
ていることが好ましい。
【0057】図19は、本発明における熱吸収膜の他の
例を示す平面図である。同図を参照して、熱吸収膜62
は、多結晶シリコン膜のチャネル部64a(図中ハッチ
ングで示す)の部分にのみ設けられている。集積化半導
体デバイスでは、上述のように、パターンの疎密が基板
上に発生するため、各トランジスタに均等にWシリサイ
ド膜62を設けたのでは、場所によって単位面積当りの
熱吸収率が異なり、均一な熱処理が行えず、また、Wシ
リサイド膜62が集中する場所での温度が非常に高くな
って基板61が変形する場合がある。
【0058】そこで、下層に配置した熱吸収膜62の単
位面積当りの密度を、その上層に形成されるパターンに
係わらずほぼ一定となるようにすれば、RTAで活性化
するときの温度分布の偏りを解消することができる。本
実施形態のようなドライバー一体型のLCDパネルで
は、周辺駆動回路部23に比べて画素部19のトランジ
スタ(A)の密度が低いので、周辺駆動回路部23のト
ランジスタ(A)に対応するWシリサイド膜62の面積
を、画素部のそれに比べて小さくしてやることで、基板
61全体の温度分布がほぼ均一になる。
【0059】LCDパネルにおいて、周辺駆動回路23
は透光性を必要としないので、この部分のWシリサイド
膜62の大きさの調整範囲は、0から周辺駆動回路部2
3全領域まで可能である。図20は、画素部、周辺駆動
回路部、及びそれ以外の領域における熱吸収膜の面積比
率を説明するための平面図である。
【0060】上述のように、熱吸収膜は、基板61全体
でほぼ均等に設けられていることが好ましい。画素部2
0では、回路部全体の面積の0.01%〜60%である
ことが好ましく、より好ましくは10%〜50%であ
り、周辺駆動回路部24では、回路部全体の面積の0.
01%〜60%であることが好ましく、より好ましくは
10%〜50%であり、画素部20及び周辺駆動回路部
24以外の領域25においては、全体の面積の0.01
%〜60%設けられていることが好ましく、より好まし
くは10%〜50%である。
【0061】以上の実施形態において、前記Wシリサイ
ド膜2の大きさは、基本的に、多結晶シリコン膜4と同
じか又はそれ以上であればよいが、面内でのパターンの
大きさに対応した面積となるように調整すれば、なお好
ましい。また、LCDパネルにおいて、周辺駆動回路部
23は透光性を必要としないので、この部分のWシリサ
イド膜2の大きさの調整範囲は、0から周辺駆動回路部
23全領域まで可能である。
【0062】尚、Wシリサイド膜2の面積を変える以外
に、膜厚を変える手法もある。Wシリサイドを用いた場
合の膜厚は、200Å〜1000Åであり、より好まし
くは、半導体素子の密度が高い領域は200Å〜300
Å、半導体素子の密度が低い領域は400Å〜600Å
であり、非晶質シリコンを用いた場合には、1000Å
〜4000Åであり、より好ましくは、2000Å〜3
000Åである。いずれの材料の場合も、概ね密度の高
い領域は密度の低い領域に対して厚みは半分程度であれ
ばよい。
【0063】以上、本実施形態により製造した多結晶シ
リコンTFTにあっては、いわゆる低温プロセスで行う
ことができ、しかも、良質の多結晶シリコン膜を能動層
として使用している。本発明者の実験によれば、nチャ
ネルのMOS型多結晶シリコンTFTでの移動度μnが
200cm2/V・S以上、pチャネルのMOS型多結
晶シリコンTFTでの移動度μpが150cm2/V・
S以上と、高い性能のトランジスタを実現できることが
分かった。
【0064】このような高性能TFTにあっては、例え
ば、μn=50cm2/V・S、μp=20cm2/V・
Sが要求されるNTSCテレビ信号表示用LCDパネル
にも十分に適用可能であり、μn=50cm2/V・
S、μp=20cm2/V・S、しきい値電圧:2V
(nチャネル)、−5V(pチャネル)、S値(Sub-th
reshold swing):0.2V/decade、オン・オ
フ比:1×107の特性を得ることができる。
【0065】また、移動度が高い分、TFTの駆動能力
が向上するので、TFTのサイズを小さくすることがで
き、従来能動層として非晶質シリコンを用いたトランジ
スタのサイズ(W/L=34/10μm)に比べて、1
/8以下のサイズ(W/L=8/5μm)に縮小するこ
とができる。更には、高品質の能動層であるので、トラ
ンジスタOFF時のリーク電流も少なく、そのぶん補助
容量の面積も1/3以下に縮小することができる。
【0066】具体的には、サイズ2.4型で、画素ピッ
チ:50.0(H)μm×150(V)μm、画素数:
23万ドット(320×3(RGB)×240)と、従
来型のパネルに比べて3倍以上の高密度画素を有しなが
らも、55%という高開口率(従来比:1.5倍)のも
のを得ることができ、高輝度化を実現できる。以上の実
施形態は以下のように変更してもよく、その場合でも同
様の作用、効果を得ることができる。
【0067】1)Wシリサイド膜2に代えて、非結晶質
シリコン膜や多結晶シリコン膜などの半導体膜を用い
る。これらのシリコン膜には不純物がドープされていて
もよい。このように、導電性膜又は半導体膜を用いるこ
とにより、この熱吸収膜に電圧を印加することで、TF
Tを、LSIに用いられるMOSトランジスタのように
4端子デバイスとして動作させて、しきい値電圧をコン
トロールできると共に、ガラス基板を用いた場合には、
基板内のイオンを静電的にシールドするため、ガラス基
板内のイオンによるトランジスタの特性劣化及び可動イ
オンが形成する電位によるTFTへの悪影響を防止する
ことができる。
【0068】2)Wシリサイド膜2に代えて、MoSi
2、TiSi2、TaSi2、CoSi2などの高融点金属
シリサイド、その他、W、Mo、Co、Cr、Ti、T
aなどの高融点金属を用いてもよい。更には、使用温度
が低い場合には(約450℃以下)、AlやAuなどの
いわゆる低融点金属を用いてもよい。Wシリサイド膜も
含めて、これらの金属膜は、光を通さない性質を有して
いるので、以下の通りの効果を有する。
【0069】a)光の散乱を防止すると共に液晶セルに
斜めから入ろうとする不要な光を遮るので、LCDデバ
イスとしてコントラストが高くなる。 b)TFTに入ろうとする光を遮るので、光によるリー
ク電流を減少させてTFTとしての特性を向上させると
共に光によるTFT自身の劣化を防止する。
【0070】3)工程4において、非晶質シリコン膜を
減圧CVD法により、例えば、モノシランガスを用い、
温度580℃で堆積させる。これにより、非晶質シリコ
ン膜4aは微結晶を含んだ膜となる。微結晶を含んだ非
晶質シリコン膜を固相成長法により多結晶化することに
より、結晶粒径が小さくなる分移動度は若干低下する
が、結晶成長を短時間で終えることができる。
【0071】4)工程4において、非晶質シリコン膜4
aを減圧CVD法、プラズマCVD法によらず、常圧C
VD法、光励起CVD法、蒸着法、EB(Electron Bea
m)蒸着法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、スパッ
タ法からなるグループの内のいずれか一つの方法によっ
て形成する。 5)多結晶シリコン膜4のチャネル領域に相当する部分
に不純物をドーピングして多結晶シリコンTFTのしき
い値電圧(Vth)を制御する。固相成長法で形成した多
結晶シリコンTFTにおいては、Nチャネルトランジス
タではディプレッション方向にしきい値電圧がシフト
し、Pチャネルトランジスタではエンハンスメント方向
にしきい値電圧がシフトする傾向にある。また、水素化
処理を行った場合には、その傾向がより顕著となる。こ
のしきい値電圧のシフトを抑えるには、チャネル領域に
不純物をドーピングすればよい。
【0072】6)前記工程5に代えて以下の工程を行
う。 工程5a:電気炉により、窒素(N2)雰囲気中、温度
600℃程度で約20時間の熱処理を行うことにより、
前記非晶質シリコン膜4aを固相成長させて多結晶シリ
コン膜4を形成する。 7)工程5aで形成したこの多結晶シリコン膜4は、膜
を構成する結晶に転位等の欠陥が多く存在するととも
に、結晶間に非晶質部分が残っている可能性があり、リ
ーク電流が多くなる危惧がある。
【0073】そこで、工程5aの後、基板1をRTA法
又はレーザーアニール法により急速加熱し、多結晶シリ
コン膜2の膜質を改善する。 8)工程1や工程7において、スパッタ法以外のPVD
方法(真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビ
ームデポジション法、クラスターイオンビーム法など)
を用いて、Wシリサイド膜2、6bを形成する。この場
合にも、前記したスパッタ法の場合と同様な理由によ
り、Wシリサイド(WSiX)の組成をX>2に設定す
る。
【0074】9)工程1や工程7において、CVD法を
用いてWシリサイド膜2、6bを形成する。そのソース
ガスとしては、六フッ化タングステン(WF6)とシラ
ン(SiH4)を用いればよい。成膜温度は、350〜
450℃前後とする。この場合にも、前記したスパッタ
法の場合と同様な理由により、Wシリサイド(WS
X)の組成をX>2に設定する。CVD法はPVD法
に比べ、段差被覆性が優れているため、Wシリサイド膜
の膜厚をより均一にすることができる。
【0075】10)プレーナ型だけでなく、逆プレーナ
型、スタガ型、逆スタガ型などあらゆる構造の多結晶シ
リコンTFTに適用する。 11)多結晶シリコンTFTだけでなく、絶縁ゲート型
半導体素子全般に適用する。また、太陽電池や光センサ
などの光電変換素子、バイポーラトランジスタ、静電誘
導型トランジスタ(SIT:Static Induction Transist
or)などの多結晶シリコン膜を用いるあらゆる半導体装
置に適用する。
【0076】
【発明の効果】本発明にあっては、以下の通りの優れた
効果を奏する。 1)熱吸収膜の存在により、不純物領域の活性化状態が
均一で優れた品質の半導体装置を得ることができる。 2)良質な半導体膜を有する半導体装置を短時間で得る
ことができる。
【0077】3)表示性能に優れたLCDデバイスなど
の表示装置を提供することができる。 4)熱処理の際の基板の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図2】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図3】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図4】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図5】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図6】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図7】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図8】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図9】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説明
するための断面図である。
【図10】本発明を具体化した一実施例の製造工程を説
明するための断面図である。
【図11】LCDの画素部の製造方法を説明するための
概略断面図である。
【図12】アクティブマトリクス方式LCDのブロック
構成図である。
【図13】画素の等価回路図である。
【図14】エキシマレーザーアニール装置の構成図であ
る。
【図15】RTA装置の構成図である。
【図16】従来例の製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図17】従来例の製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図18】本発明における熱吸収膜の形成領域の一例を
示す平面図である。
【図19】本発明における熱吸収膜の形成領域の他の例
を示す平面図である。
【図20】本発明における画素部、周辺駆動回路部、及
びその他の基板上の領域における熱吸収膜の面積比率を
説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 Wシリサイド膜(熱吸収膜) 3 絶縁性薄膜(絶縁膜) 4 多結晶シリコン膜(半導体膜) 5 LTO膜(ゲート絶縁膜) 6 ゲート電極 9 不純物領域 A TFT(半導体素子、半導体スイッチング素子) 62 Wシリサイド膜(熱吸収膜)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/12 G02F 1/136 500 H01L 21/88 S (72)発明者 森本 佳宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 米田 清 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−53143(JP,A) 特開 昭59−110114(JP,A) 特開 平6−34997(JP,A) 特開 平2−194626(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 G02F 1/1368 H01L 21/336 H01L 27/12 H01L 21/20 H01L 21/3205

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の半導体素子を集積させた
    半導体装置であって、 前記複数の半導体素子が熱吸収膜を有する複数の第1の
    半導体素子と熱吸収膜を有しない複数の第2の半導体素
    子を含み、 前記基板上における前記半導体素子の分布状態にあわせ
    て、前記半導体素子が相対的に多く密集している個所に
    前記第2の半導体素子を相対的に多く集積させ、前記半
    導体素子が相対的に少ない個所に前記第1の半導体素子
    を相対的に多く集積させた半導体装置
  2. 【請求項2】 画素部と周辺駆動回路部とが同一基板上
    に形成されたドライバー一体型の表示装置において、基
    板上に形成された熱吸収膜と、この熱吸収膜の上に形成
    された半導体膜と、この半導体膜の上にゲート絶縁膜を
    介して形成されたゲート電極と、前記半導体膜に形成さ
    れた不純物領域とを具備した半導体スイッチング素子
    を、前記画素部における画素駆動用素子及び前記周辺駆
    動回路部における周辺駆動回路用素子として用い、前記
    周辺駆動回路部に位置する熱吸収膜の熱吸収効果を、前
    画素部に位置する熱吸収膜の熱吸収効果に比べて低く
    なるように調整したことを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 画素部と周辺駆動回路部とが同一基板上
    に形成されたドライバー一体型の表示装置であって、前
    記画素部内に設けられる画素駆動用素子と、 前記周辺駆動回路部内に設けられる周辺駆動回路用素子
    とを備え、前記画素駆動用素子内及び前記周辺駆動回路
    用素子が半導体スイッチング素子から構成され、前記半
    導体スイッチング素子が、前記基板上に形成された熱吸
    収膜と、前記熱吸収膜上に形成された半導体膜と、前記
    半導体膜の上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート
    電極と、前記半導体膜に形成された不純物領域とを備
    え、前記画素部内に設けられる前記熱吸収膜の前記半導
    体膜に対する面積または厚みの比率を、前記周辺駆動回
    路部内に設けられる前記熱吸収膜の前記半導体膜に対す
    る面積または膜厚の比率に比べ大きくするように設定し
    た表示装置。
  4. 【請求項4】 前記画素部内の前記熱吸収膜の面積が、
    前記画素部全体の面積の0.01〜60%となるように
    設定されている請求項3に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 周辺駆動回路部内の前記熱吸収膜の面積
    が、前記周辺駆動回路部全体の面積の0.01〜60%
    となるように設定されている請求項3に記載の表示装
    置。
  6. 【請求項6】 前記熱吸収膜の面積が、前記基板全体の
    面積の0.01〜60%となるように設定されている
    求項3に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記基板は、液晶層を挟んで相対向して
    設けられた一対の基板のうちの一方の基板であることを
    特徴とした請求項2又は3に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 基板上に複数の半導体素子を集積させた
    表示装置であって、前記複数の半導体素子が熱吸収膜を
    有する複数の第1の半導体素子と熱吸収膜を有しない複
    数の第2の半導体素子を含み、前記基板上における前記
    半導体素子の分布状態にあわせて、前記半導体素子が相
    対的に多く密集している個所に前記第2の半導体素子を
    相対的に多く集積させ、前記半導体素子が相対的に少な
    い個所に前記第1の半導体素子を相対的に多く集積させ
    た表示装置。
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