JP3096487B2 - バルビツレート検定法、トレーサー、免疫抗原、抗体およびキット - Google Patents

バルビツレート検定法、トレーサー、免疫抗原、抗体およびキット

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバルビツレート検定法、
トレーサー、免疫抗原、抗体およびキット、詳しくは、
流体、特に血清、血漿または尿などの生物学的流体中の
バルビツレートの量を測定する蛍光偏光免疫学的検定操
作のための方法および試薬、並びに該試薬の製造法に関
する。更に詳しくは、本発明は、(1)試料中のバルビツ
レートの量を測定する試薬(トレーサーおよび抗体、お
よびトレーサーと抗体を含有するキット)、(2)抗体を
発生させるのに用いる免疫抗原化合物、(3)トレーサー
および免疫抗原化合物を製造する合成法、および(4)当
該検定を行う分析法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】バルビツ
レートは中枢神経系抑制薬である。治療上、バルビツレ
ートは鎮静薬、催眠薬および抗けいれん薬として用いら
れている。バルビツレートの法的利用可能性は衰退しつ
つあるが、バルビツレートは頻繁に乱用される鎮静薬あ
るいは催眠薬であって、一般に自殺をするために用いら
れている。
【0003】バルビツレートの生理学的吸収、作用およ
び毒性は、広範囲に変化し、かつ5−置換基およびイミ
ノ−水素の性質に左右される。血液中の約35%のバル
ビツレートは血漿プロテインと結合する。バルビツレー
トは各種の組織や器官に分布する。バルビツレートは主
に肝臓で代謝し、そして数種のものを除き、一般に主に
非活性代謝産物として尿の中に***される。
【0004】最も普通に乱用されるバルビツレートは、
短時間作用乃至中間時間作用型の、セコバルビタール、
ペントバルビタール等である。これらのバルビツレート
は、刺激薬の使用に基づく興奮状態を和らげるのに広く
用いられている。これら薬物に対する耐性は、慢性使用
によって進行し、そして該薬物の過剰投与量あるいは突
然の退薬のいずれかによって死を招くことがある。
【0005】従来、尿中のバルビツレート量は一般的
に、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスク
ロマトグラフィー(GC)、酵素免疫学的検定法(EI
A)、基質−結合蛍光免疫学的検定法(SLFIA)およ
び放射免疫学的検定法(RIA)によって測定されてい
た。これらの方法は、薬物量の検出に対してかなり特異
的であるが、欠点を否定できない。すなわち、HPLC
およびGC法には試料の抽出操作が必要で、かつ検定時
間が長い。EIAおよびSLFIAでは共に酵素反応が
必然的に伴い、かつ以下の欠点を有する。 1)試薬が比較的に不安定である。 2)EIAまたはSLFIAの酵素反応に影響を及ぼし
うる、生物学的試料中のいずれかの成分(たとえば酵素
インヒビターまたは類する反応を触媒促進する酵素)が
検定結果に影響を及ぼす。 3)EIAおよびSLFIAは吸収度または蛍光のいず
れかを測定し、そして吸収度または蛍光に影響を及ぼし
うる、生物学的試料中のいずれかの成分(たとえば脂
質、ヘモグロビン、ビリルビンまたは他の発色団もしく
は発光団)が該検定から得られる結果の正確さに影響を
及ぼす。一方、RIAの試薬は以下の欠点を有する。 i) 半減期が短い。 ii) 放射能が生命を危険にさらす。 iii)放射性物質の貯蔵および廃棄に問題が付随する。
【0006】一般に、試験試料中のリガンドを測定する
のに、競合結合免疫学的検定法が使用されている。ここ
で、“リガンド"は、競合結合免疫学的検定法で定量的
に測定される、生物学的に興味のある物質である。リガ
ンドは標識試薬、または“リガンド類縁体"もしくは
“トレーサー"と競合するが、これはリガンドおよびリ
ガンド類縁体に対し特有の抗体における限られた数の結
合部位においてである。試料中のリガンド濃度は、抗体
に結合するリガンド類縁体の量を決定する。結合するリ
ガンド類縁体の量は、試料中のリガンド濃度に反比例す
るが、これはリガンドおよびリガンド類縁体がそれぞ
れ、その濃度に比例して抗体に結合するからである。
【0007】蛍光偏光は、競合結合免疫学的検定法にお
いて生じるトレーサー−抗体接合の量を測定するのに定
量手段を付与する。蛍光偏光法は、蛍光標識化合物が、
平面偏光によって励起されるとき、分子回転の速度に対
して逆比的に関係する偏光率を持つ蛍光を発するという
原理に基づく、従って、トレーサー−抗体接合を有する
蛍光標識が平面偏光と共に励起されると、発光団(fluor
ophore)は光が吸収されおよび発射される時間の間で回
転するのを抗体によって抑制されるため、発射した光は
高偏光の状態のままで残存する。これに対し、未結合ト
レーサーが平面偏光によって励起されると、その回転は
対応するトレーサー−抗体接合の回転よりはるかに速く
なる。その結果、未結合トレーサー分子から発した光は
偏光しなくなる。
【0008】これまで、尿におけるバルビツレートや他
の“乱用薬物"の蛍光偏光法による正確な測定が妨げら
れてきた問題は、リボフラビン干渉にある。リボフラビ
ン、あるいはビタミンB2は多くの食品や商業上入手し
うるビタミン補給品の一般的成分である。リボフラビン
は主に尿中に***され、かつフルオレセインに極めて類
する蛍光スペクトルを有する。その結果、尿試料中にた
とえ大したことのない量でもリボフラビンが存在する
と、間違った結果をもたらしうる干渉が起る。リボフラ
ビンの正常な消費では、痕跡量を越えるリボフラビンを
尿中に生成させるとは思われないが、バルビツレート使
用の発覚の阻止を望む人による過剰量のビタミン補給品
の消費によって、試験結果が容易にゆがめられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、一般に
用いられるバルビツレートに対するより均一なクロス反
応性(cross−reactivity)にある。さらに本発明は、特
にリボフラビン干渉を伴わないバルビツレートの測定に
対し、トレーサー、該トレーサーの製造法、および該ト
レーサーを用いる検定法を提供することによって、当該
技術の進歩を図るものである。
【0010】すなわち、本発明はバルビツレートの蛍光
偏光検定法、該検定法に用いるトレーサー、免疫抗原お
よび抗体、試薬キット、並びに上記トレーサー、免疫抗
原および抗体の製造法に関連する。
【0011】本発明の第1の観点は、新規構造を有する
ユニークなトレーサーおよび免疫抗原の発見に関係す
る。この第1観点によれば、当該トレーサーおよび免疫
抗原はそれぞれ、式:
【化11】 および
【化12】 で示され、式中、トレーサー[27]の場合、Wは酸素ま
たは硫黄;R1は直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ1
個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、トータル1
〜12個の炭素原子および0〜1個のハロゲン原子を有
する、アルキル、アルケニル、アリール、またはアルキ
ニル基;R3はR4−Fl;Flはフルオレセインまたはフル
オレセイン誘導体;およびR4は(a)直鎖または分枝鎖状
に配列され、かつ1個以下の脂肪族または芳香族環構造
を持ち、炭素原子およびO、N、S、PまたはFのヘテ
ロ原子をトータルで0〜15個有する結合基、または
(b)トータル0〜5個のヘテロ原子を有する結合基であ
る。また免疫抗原[2]の場合、Wは酸素または硫黄;R1
は1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、トータ
ル1〜12個の炭素原子および0〜1個のハロゲン原子
を有する、アルキル、アルケニル、アリール、またはア
ルキニル基;R2はR−Q;Qはポリ(アミノ酸)、ポリ(ア
ミノ酸)誘導体、または他の免疫抗原的に活性な担体;お
よび O ‖ Rは(a)末端にQに結合する−CH2−、−CH=、−C−または−NH−を 有する結合基、(b)直鎖または分枝鎖状に配列され、か
つ1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、炭素原
子およびO、N、S、PまたはFのヘテロ原子をトータ
ルで0〜20個有する結合基、または(C)トータル0〜
7個のヘテロ原子を有する結合基である。
【0012】本発明の第2の観点は、新規な免疫抗原に
対して製造される単クローン性または多クローン性抗体
に関係する。この第2観点によれば、該抗体は免疫抗原
[2]に応じて製造される。本発明の最も好ましい抗体
は、式:
【化13】 で示される新規な免疫抗原[29]に応じて製造される。
【0013】本発明の第3の観点によれば、免疫抗原
は、式[2]において、Wが酸素または硫黄;R1が直鎖ま
たは分枝鎖状に配列され、かつ1個以下の脂肪族または
芳香族環構造を持ち、トータル1〜12個の炭素原子を
有する、アルキル、アルケニル、アリールまたはアルキ
ニル基;R2がCH2−R−X; XがNH2、Cl、Br、I、OH、CO2H、O−C−Cl、−C−CH2I、 ‖ O −CHO、−C−CH3、または ‖ O
【化14】 ;およびRが直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ1個
以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、7個以下のヘ
テロ原子、または炭素原子およびヘテロ原子をトータル
で0〜20個有する結合基である化合物[2]を、ポリ
(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫抗原
的に活性な担体とカップリング反応させる工程から成る
方法によって合成することができる。
【0014】本発明の第4の観点によれば、式[27]に
おいて、Wが酸素または硫黄;R1が直鎖または分枝鎖状
に配列され、かつ1個以下の脂肪族または芳香族環構造
を持ち、トータル1〜12個の炭素原子を有するアルキ
ル、アルケニルまたはアルキニル基;R3がCH2−R−
Y;YがNH2、COOH、COCl、SO3H、SO2
l、SH、CHO、CN、OHまたはI;およびRが直鎖
または分枝鎖状に配列され、かつ1個以下の脂肪族また
は芳香族環構造を持ち、10個以下のヘテロ原子、また
は炭素原子およびヘテロ原子をトータルで0〜20個有
する結合基である化合物[27]を、フルオレセインまた
はフルオレセイン誘導体とカップリング反応させること
による、トレーサーの製造法が提供される。
【0015】好ましくは、トレーサーは、式[27]にお
いて、WおよびR3が前記と同意義;R1が分枝鎖状に配
列され、かつ環構造を持たない、4または5個の炭素原
子を有するアルキル基;YがNH2またはCOOH;およ
びRが直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ環構造を持
たない、3個以下のヘテロ原子、または炭素原子および
ヘテロ原子をトータルで3〜5個有する結合基である前
駆体[27]をカップリング反応させることによって製造
される。
【0016】好ましいフルオレセイン誘導体としては、
アミノ、アミド、アミジノ、尿素、チオ尿素、カルバミ
ド、チオカルバミドまたはトリアジニルアミノ誘導体が
挙げられる。現時点で最も好ましい誘導体はアミノ誘導
体、特にアミノメチルフルオレセインである。
【0017】本発明の第5の観点は、リボフラビンによ
る潜在的蛍光干渉の排除に関係する。当該検定法で用い
る各試料または1種以上の試薬のいずれかに、直接リボ
フラビン結合プロテイン(RBP)を加えると、RBPは
存在する全リボフラビンと結合してRBP−リボフラビ
ン錯体となり、このようにして蛍光干渉が排除される。
この目的に、他の蛍光消光物質も利用することができ
る。
【0018】本発明の第6の観点によれば、バルビツレ
ート濃度の検出または測定法が提供される。試料を、バ
ルビツレート抗血清と、およびバルビツレート抗血清の
存在に対して検知しうる蛍光偏光応答をもたらすことが
できるフルオレセイン含有バルビツレート誘導体と接触
せしめる。得られる溶液に平面偏光を通して、蛍光偏光
応答を得、次いでこの蛍光偏光応答を、試料中のバルビ
ツレートの量の測度として検出する。
【0019】本発明の第7の観点は、単一検定法で一般
使用のバルビツレートを検出するのに有用な安定化した
試薬キットに関係する。この試薬キットは、本発明の新
規方法で試薬として用いる新規トレーサー、またはその
塩を含有する。本発明に係る試薬キットの他の成分とし
ては、リボフラビンによる蛍光干渉を減少させるのに有
効量のリボフラビン結合プロテインおよび一般使用のバ
ルビツレートを明確に認知しかつ該バルビツレートに結
合しうる免疫抗原に対して産生する抗体試薬および本発
明の新規トレーサー試薬を含有する溶液が挙げられる。
【0020】本発明の他の目的および付随利点について
は、以下の詳細な説明および実施例の記載から容易に理
解されるだろう。
【0021】下記に示す式中、記号「Fl」はフルオレセ
イン成分を表わし、他の各種記号については後記で説明
する。式:
【化15】 は、本発明に従って準定量的に測定される各種バルビツ
レートの一般構造式を示す。式:
【化16】 は、本発明の免疫抗原並びに該免疫抗原の製造に用いる
各種反応体の一般構造式を示す。式:
【化17】 は、本発明のトレーサーに含まれるフルオレセイン成分
の交互構造式を示す。式:
【化18】 は、式[2]がトレーサーの前駆体を表わすとき、フル
オレセイン成分を式[2]の前駆体にカップリングさせる
各種結合基を示す。式:
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】 は、本発明に係るトレーサーの各種具体例の構造式を示
す。式:
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】 は、本発明で用いる免疫抗原の形成に使用するハプテン
反応体の各種具体例の構造式を示す。式:
【化41】 は、本発明のトレーサー並びに該トレーサーの製造に用
いる各種反応体の一般構造式を示す。式:
【化42】 は、本発明の好ましい免疫抗原を示す。式:
【化43】 は、本発明の最も好ましい免疫抗原を示す。式:
【化44】 は、本発明の最も好ましいトレーサーを示す。式:
【化45】 は、本発明の好ましいトレーサーを示す。
【0022】本発明は、フルオレセインおよびフルオレ
セイン誘導体の使用を要する。特に、本発明のトレーサ
ー化合物の有用性に対してフルオレセインおよびその誘
導体の必要な性質は、フルオレセインの蛍光である。フ
ルオレセインは式[3]で示されるように、環境の酸濃
度(pH)に基いて2つの互変異性体で存在する。開環
(酸)型において、多数の共役二重結合が存在し、開環型
のフルオレセイン(およびフルオレセイン成分を含有す
る化合物)は、約4×10-9秒の励起状態寿命後に、ブ
ルー光を吸収し、かつグリーン蛍光を発することが可能
となる。開環型と閉環(ラクトン)型が共存すると、開環
および閉環型の分子の相対濃度は、pHレベルの調整に
よって容易に変えられる。一般に、本発明のトレーサー
化合物は、生理学的に許容しうる塩(たとえばナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)の溶液で存在す
ることにより、本発明の分析法で使用する場合、開環蛍
光型で存在することが可能となる。存在する特定の塩
は、pHレベルの調整に用いる緩衝剤に左右される。た
とえば、リン酸ナトリウム緩衝剤が存在すると、本発明
のトレーサー化合物は一般に、ナトリウム塩の開環型で
存在する。
【0023】なお、本明細書において個々の化合物また
はより大なる化合物の一成分として用いる語句“フルオ
レセイン"は、蛍光の点を除き、個々の分子に存在する
場合、開環および閉環型の両方を含むことを意味する。
開環型は蛍光を起す上で必要である。
【0024】フルオレセイン分子の炭素原子の番号付け
は、該分子の開環型または閉環型のいずれを考慮するか
によって変化する。すなわち、フルオレセインおよびそ
の化合物に関する文献において、炭素原子の番号付けは
一定していない。閉環型において、フェニル環上のラク
トンのカルボニルに対しパラ位の炭素の番号は6であ
る。開環型において、フェニル環上のカルボン酸基に対
するパラ位の炭素の番号は5である(式[3]参照)。この
開示において、閉環型での番号付けを採用するが、それ
は合成に用いられる原料が最も一般的に、かかるシステ
ムで番号付けされているからである。従って、フルオレ
セインおよびその化合物のカルボキシル基と反対側の炭
素原子の番号を“6"とする。
【0025】抗体と複合しない溶液状態のトレーサー
は、蛍光の吸収および再発射に必要な時間より少ない時
間で自由に回転しうる。その結果、再発射した光は比較
的ランダムに配向するので、抗体と複合しないトレーサ
ーの蛍光偏光は低く、ゼロに近づく。特定抗体と共に複
合すると、形成されるトレーサー−抗体錯体は、比較的
小さなトレーサー分子より遅い、抗体分子の回転を装う
ことにより、偏光の増大が観察される。従って、リガン
ドが抗体部位に対しトレーサーと競合するとき、得られ
る自由トレーサーとトレーサー−抗体錯体の混合物の蛍
光の観察される偏光は、トレーサーの値とトレーサー−
抗体錯体の値の中間値を呈示する。試料が高濃度のリガ
ンドを含有する場合、観察される偏光値は自由トレーサ
ーの値に接近、すなわち低くなる。試験試料が低濃度の
リガンドを含有する場合は、偏光値は結合トレーサーの
値に接近、すなわち高くなる。免疫学的検定の反応混合
物を、垂直そして水平に偏光する光で連続的に励起し、
次いで発射光の垂直成分のみを分析することにより、反
応混合物中の蛍光の偏光を正確に測定することができ
る。測定されるリガンドの偏光と濃度の明確な関係は、
キャリブレータの偏光値を公知濃度のリガンドで測定す
ることによって確立される。試料中のリガンド濃度は、
この方法で作成した標準曲線から外挿することができ
る。
【0026】本発明によって形成される特定の抗体およ
びトレーサーは、極めて良好な検定法をもたらすことが
わかった。
【0027】本発明の記載に先立って、広範なバルビツ
レート特異性を持つ免疫学に基づく診断試験を開発する
問題(すなわち、式[1−1〜6]で示されるような一般
使用のバルビツレートに対し、免疫学的検定法で用いら
れ、かつリガンドおよびトレーサーに対し特異的な抗体
の特異性の欠如またはより均一なクロス反応性)は、1
つのバルビツレートに対してそれぞれ特異的な数種の抗
血清を患者の試料と混合することにより解決された。し
かし、この異なるバルビツレート特異性を持つ抗体の混
合によって、感度が低く、クロス反応性が乏しく、かつ
ロットからロットの抗血清ブレンドの変異性が大きいと
いう重大な欠点を持つ検定法をもたらす。
【0028】本発明は上記問題を解決した。驚くべきこ
とに、広範なバルビツール特異性を持つ免疫学に基づく
診断試験の開発は、免疫競合環境において、たった1つ
のバルビツール構造に対し産生するモノクローン性また
は多クローン性抗体を、適当なトレーサー(蛍光−標識
バルビツレート誘導体)との組合せで使用した場合に可
能であることがわかった。最適な組合せは、免疫抗原と
5員環構造を含有するトレーサーであることがわかっ
た。本発明の検定法において、この広範なバルビツレー
ト特異性は、抗血清中に含有される抗体を産生するのに
用いるトレーサーおよび免疫抗原を以下の条件を満足す
るよう設計することによって達成される。すなわち、
(1)トレーサーおよび免疫抗原は共に、一般使用のバル
ビツレートに類する化学構造を有すること、および(2)
抗血清中に含有される抗体は、トレーサーに対し特異的
であるよりはむしろクロス反応性を示し、このためトレ
ーサーとの結合親和力が小さく、抗体とトレーサーの結
合の置換を可能ならしめること。試料中の各種バルビツ
レートは、同様に抗体からトレーサーを置換する能力を
有するため、一般使用の各種バルビツレートのためのよ
り等価な検出システムがもたらされる。広範なバルビツ
ール特異性を持つ免疫学に基づく診断試験をもたらす、
抗体とトレーサーのいずれの組合せも、全く予測しえる
ものではない。すなわち、他の組合せではなく上記組合
せを必然的に伴う一定の実験から得られる有利な結果
は、全く予想外のものである。
【0029】従って、本発明の方法は以下の点で、当該
分野で記載の関連技術とは著しく相違する。すなわち、
免疫学検定法の免疫学試薬の多特異性は一般に該検定法
の2つの重要な免疫学試薬(トレーサーおよび抗体)を産
生するのに、2種のバルビツレート誘導体を使用するこ
とによって達成される点である。本発明は、広範なバル
ビツレートに対し同等に応答する並外れた能力を有す
る、より等価なバルビツレート検出システムを提供す
る。加えて、本発明は、数種の免疫学試薬の混合から生
じる上記免疫学反応性に関して、当該分野で記載の検定
法の不確実性を解消する。さらに、本発明の免疫学的検
定法の広い特異性は、現在市場に出ており、かつ生物学
的試料のバルビツレートを検定するキットに含まれる、
検定法の特異性より優れている。すなわち、本発明の免
疫学的検定法は、当該分野で記載の方法あるいは社会一
般に公開される他の方法と比べて、より急速でかつ正確
なバルビツレート検定法を付与するが、その理由は以下
の通りである。 (1)分析前に検体処理の必要がないこと、 (2)広スペクトルのバルビツレート特異性を有するこ
と、 (3)抗体特異性がバルビツレートに類する化合物以外の
実質的全ての化合物の検出を排除するため、試料中の1
種以上のバルビツレートの存在を正確に測定すること、 (4)一般使用のバルビツレート間のクロス反応性が乏し
いため、高濃度過大評価に基づき確認できないバルビツ
レート濃度を持つ試料の別途分析を阻止すること、およ
び (5)不均質な免疫学的検定操作と異なる均質な検定法で
あって、最終偏光表示数値を読む前に、結合トレーサー
を未結合トレーサーから分離する必要がないこと。
【0030】このように、本発明の免疫学的検定法は特
に、以下の点で有利である。すなわち、当該分野で記載
の問題(低感度、乏しいクロス反応性、および抗血清ブ
レンドのロットからロットの広い変異性)を有すること
なく、身体流体中の広範なバルビツレート薬物を検出す
るのに使用しうる点である。かかる免疫学的検定法は、
スクリーニング検定の使用が望ましい。何故なら、バル
ビツレートスクリーニング検定において、使用する抗体
をバルビツレートに類するどの化合物にも同等に反応さ
せることが望しく、かつ当該検定法が法医学、臨床医学
および産業界において広い適用性を有するからである。
【0031】試薬および試薬キット 本発明の免疫抗原およびトレーサーは共に、前記の一
般構造式で示すことができる。試料中のバルビツレート
の存在またはその量を測定する本発明の新規方法の目的
は、抗体の認知部位に対しバルビツレートとトレーサー
を競合させることである。この目的達成において、ヘプ
テンおよびトレーサーの構造における大きな変動が可能
となる。本発明の目的において、“ハプテン"は免疫抗
原の前駆体であって、一般に、免疫学的活性な担体に結
合するのに適当な基を持つ置換バルビツレート誘導体か
らなる。
【0032】生物学的流体中のバルビツレートの存在ま
たはその量を測定する本発明の新規な試薬キットは、前
記式[27](式中、W,R1,R3、FlおよびR4は前記と
同意義)の第1トレーサーの塩、および前記式[2](式
中、W,R1,R2,QおよびRは前記と同意義)の構造を有
する免疫抗原に対して産生する単クローン性または多ク
ローン性抗体を包含する。一般に、抗体は一般使用のバ
ルビツレートに類する構造を持つ免疫抗原に対して産生
し、トレーサーは一般使用のバルビツレートに類する構
造を有するが、免疫抗原の構造に類しない構造を有す
る。好ましくは、試薬キットはリボフラビンによる蛍光
干渉を減少させるのに有効量のリボフラビン結合プロテ
インをも含有する。試薬キットでの使用に最も好ましい
トレーサーは、前記式[30]のトレーサーであるが、試
薬キットでの使用に最も好ましい抗体は、前記式[29]
の免疫抗原に産生する抗体である。試薬キットでの使用
に最も好ましいトレーサーと抗血清の組合せは、前記式
[30]のトレーサーと前記式[29]の免疫抗原に対して
産生する単クローン性または多クローン性抗体の組合せ
である。
【0033】免疫抗原の構成 使用できる抗体は、多種のバルビツレート誘導体から
産生することができる。環上の5位に官能基を持つ化合
物から作られる免疫抗原は、動物の抗体を産生すること
ができ、かかる抗体は適当なトレーサーと組合せること
により、本発明に係るバルビツレート検定法で用いられ
る。
【0034】本発明の免疫抗原は、前記式[2]の一般構
造式で示され、本発明の好ましい型において、免疫抗原
は前記式[2]の一般構造式からも誘導される。本発明の
最も好ましい免疫抗原は、前記式[29]で示される。免
疫抗原は、下記合成法および実施例の記載から説明され
るように、前記式[2]の化合物をポリ(アミノ酸)もしく
はポリ(アミノ酸)誘導体または他の免疫抗原的に活性な
担体とカップリング反応させることによって製造するこ
とができる。
【0035】本発明の免疫抗原の最も好ましい型におい
て、使用するポリ(アミノ酸)はチログロブリンである
が、アルブミン類、血清プロテイン、たとえばグロブリ
ン類、眼レンズ(ocular lens)プロテイン、リポプロテ
インなどを含む各種のプロテイン担体を使用しうること
を理解すべきである。プロテイン担体の具体例として
は、チログロブリン以外に、チロキシン結合グロブリ
ン、牛血清アルブミン、キーホールリンペット(keyhole
limpet)ヘモシアニン、卵オボアルブミン、牛ガンマグ
ロブリン等が挙げられる。別法として、アスパラテート
などの、十分な数の有効カルボキシレート基を有する合
成ポリ(アミノ酸)を使用することができ、同様に反応性
官能基を持つ他の合成または天然ポリマー物質も使用で
きる。
【0036】本発明の免疫抗原のほとんどは、免疫抗原
的に活性な担体にハプテンを結合させる、−CH2−、
−CH=または しやすいRを前記式[2]の化学式の変化しやすいQへ直
接結合させる。当該分野で公開されていないこれらの免
疫抗原の1つの利点は、本発明の免疫抗原の免疫抗原的
活性担体成分へ、免疫抗原のハプテン成分を直接結合さ
せる非ペプチド結合が極めて安定であることである。す
なわち、本発明の免疫抗原は、たとえばヤマオカらの
「J.Immunological Methods」(28、51、197
9年)に記載の免疫抗原より安定である。ヤマオカらが
記載するペプチド結合とは異なり、本発明の多くの新規
免疫抗原で採用する結合基は、生物学的環境における加
水分解に対する感受性が著しく少ない。たとえば、前記
式[21]、[22]および[23]に官能基を持った新規ハ
プテンが示されており、かかるハプテンはヨードアセタ
ミドの基を含有し、かつ塩基性pHにて、免疫抗原的活
性担体にカップリング反応することができ、これによっ
て非ペプチド結合が形成される。また前記式[24]、
[25]および[26]のそれぞれに示されるハプテンは、
還元アミノ化法によって、免疫抗原的活性担体にカップ
リング反応することができ、この結果、非ペプチド結合
が形成される。
【0037】本発明の好ましい免疫抗原は、前記式[2
8]の構造を有する。本発明の最も好ましい免疫抗原
は、前記式[29]で示される。
【0038】トレーサーの構成 本発明のトレーサーの構造の可能な変動は、ハプテンの
構造の可能な変動と比べてはるかに大きい。本発明のト
レーサーは、前記式[27](式中、W,R1,R3,Flおよ
びR4は前記と同意義)の一般構造式で示される。本発明
の好ましい型において、トレーサーは前記式[5]〜[3
1]のいずれかの構造式で示される。本発明の最も好ま
しいトレーサーは、前記式[30]で示される。
【0039】トレーサーは、たとえば前記式[4−1〜
12]で示されるアミノ、アミジノ、トリアジニルアミ
ノ、カルバミド、チオカルバミド、カルバモイル、チオ
カルバモイルまたはスルホニルカルバモイル基によっ
て、フルオレセイン誘導体に結合するバルビツレート誘
導体である。トレーサーは、下記合成法および実施例の
記載から説明されるように、アミノ基、カルボン酸基、
スルホン酸基、メルカプト基、ヒドロキシル基、イミデ
ート基、ヒドラジド基、イソシアネート基、チオイソシ
アネート基、クロロホルメート基、クロロチオホルメー
ト基、カルボン酸クロリド基、クロロスルホニルカルバ
モイル基などを含有するバルビツレート誘導体に、適当
なフルオレセイン誘導体を結合させることによって製造
される。
【0040】具体例として、以下に示すフルオレセイン
誘導体のいずれかを使用することができる。 Fl−CH2−NH2,アミノメチルフルオレセイン Fl−NH2,フルオレセインアミン Fl−CO2H,カルボキシフルオレセイン Fl−NHCOCH2I,α−ヨードアセタミドフルオレ
セイン Fl−NHCOCH2Br,α−ブロモアセタミドフルオレ
セイン 式:
【化46】 の2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル
アミノフルオレセイン(DTAF)式:
【化47】 の4−クロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン
−2−イルアミノフルオレセイン Fl−NCS、フルオレセインチオイソシアネート
【0041】本発明の新規トレーサーにおける、フルオ
レセイン成分とバルビツレート環部間の炭素−炭素二重
結合の存在は、抗体との最適相互作用となるようトレー
サーを有利に配向することが、予想外にもわかった。す
なわち、本発明のトレーサーは、トレーサーのフルオレ
セインとリガンド成分間にエチレン(−CH=CH−)結
合基を有することにより、以下に示す2つの予期しえな
い有利な特性を具備する。 (1)安定性が大きいこと、および (2)トレーサーのフルオレセイン(またはフルオレセイ
ン誘導体)とリガンド成分間の相互作用が減少する結
果、抗体への結合力が増大すること。
【0042】本発明のトレーサーが結合基の二重結合に
基づき、驚くべき安定性に高いという最初の特性は、下
記表1に示すデータによって証明される。表1
【表1】 表1(つづき)
【表2】
【0043】上記表1のデータによれば、トレーサーの
フルオレセインとリガンド成分間にエチレン(−CH=
CH−)結合基を有するトレーサー(表1つづき)は、か
かるエチレン結合基を欠くトレーサー(表1)と比べ、各
種の温度での安定性がかなり大きいことが認められる。
エチレン結合基を含有するトレーサーの安定性は、2〜
8℃および45℃の両温度において、1日目と7日目と
でほぼ同等であるが、かかるエチレン結合基を欠くトレ
ーサーでは、2〜8℃の温度において7日目には安定性
が30%減少し、しかも温度45℃における7日目で
は、実質的に全ての結合能力を失う(偏光値の80%以
上)。
【0044】二重結合を欠く化合物は約12時間の寿命
を有するため、合成後12時間で不安定となるが、二重
結合を含有する化合物では、かなり長い期間にわたって
安定のままで存在する。下記表2(a)および2(b)に示す
データによれば、トレーサーのフルオレセインとリガン
ド成分間にエチレン(−CH=CH−)結合基を有するト
レーサーは、各種の温度において、少なくとも1年およ
び1年半にわたって安定のままで存在しうることが認め
られる。なお、表2(a)に示すデータを作成するのに、
前記式[5]の化学構造を持つトレーサーを使用し、一
方、表2(b)に示すデータを作成するのに、前記式[3
0]の化学構造を持つトレーサーを使用した。これらの
データから、当該トレーサーは長期間にわたって安定で
あることが認められる。
【0045】 表2(a) 期間 温度(℃) 偏光値 平均純強度 0日 2−8 209.17 3400−5000 1日 2−8 206.61 3290−4733 2日 2−8 207.07 3200−4670 3日 −20 207.38 3395−4965 2−8 208.05 3367−4895 37 207.60 3400−4910 45 205.51 3400−4950 1週間 −20 208.46 3300−4800 2−8 208.25 3400−4900 37 202.78 3500−5000 45 200.11 3550−5200 2週間 −20 208.85 3180−4635 2−8 210.41 3100−4590 4週間 2−8 210.35 3395−4988 2ケ月 2−8 207.21 3282−4777 4ケ月 2−8 205.59 3210−4775 8ケ月 2−8 206.85 3150−4677 1年 2−8 204.85 3161−4615 18ケ月 2−8 199.29 3304−4798 表2(b) 期間 温度(℃) 偏光値 平均純強度 0日 2−8 177.29 2686 1日 2−8 177.23 2732 2日 2−8 178.32 2698 3日 −20 178.48 2706 2−8 176.45 2664 4日 37 176.53 2649 45 176.56 2690 1週間 2−8 178.69 2705 37 180.02 2710 45 175.96 2681 2週間 2−8 178.01 2642 37 179.81 2652 45 172.69 2760 4週間 2−8 184.16 2669 2.5ケ月 2−8 176.47 2692 4ケ月 2−8 175.53 2665 6.5ケ月 2−8 176.90 2741 9ケ月 2−8 174.34 2816
【0046】二重結合を含有する化合物に関し、かかる
二重結合を欠く化合物と比較しての第2の重要な利点が
ある。二重結合を含有しない化合物の場合、該化合物の
フルオレセイン(またはフルオレセイン誘導体)とリガン
ド成分間にかなりの相互作用が起り、免疫学的検定法に
おいて抗体に対し結合するリガンド成分の能力が損うと
いう不都合な結果となる。これに対し、二重結合を含有
する化合物は結果的に厳正な立体化学を具備する。すな
わち、フルオレセイン(またはフルオレセイン誘導体)と
リガンド成分間に相互作用はほとんどなく、免疫学的検
定法においてリガンド成分は抗体に対し自由に結合する
状態となる。
【0047】抗体 本発明の抗体は、上記免疫抗原に対する羊の応答を喚起
することによって製造される。当業者にとって周知の方
法で、動物またはインビトロ培養の免疫反応能細胞に免
疫抗原を一連の接種で投与する。理解すべき点は、本明
細書で詳述する実験において、バルビツレート免疫抗原
に対し羊が好ましい免疫性宿主であるが、上述の化学構
造に抗体を産生しうるインビボまたはインビトロ宿主も
使用できることである。本発明の最も好ましい抗体は、
前記式[29]の免疫抗原に対し産生する抗体である。
【0048】免疫抗原の合成 本発明の免疫抗原は、前記式[2](Xがクロロホルメー
ト、アルデヒド、カルボキシル、アミノ、塩素、臭素、
ヨウ素またはヒドロキシのとき)の一般構造式で示され
るようなハプテンを、ポリ(アミノ酸)または他の免疫抗
原的活性担体にカップリング反応させることによって作
られる。ポリ(アミノ酸)または他の担体成分はハプテン
に対し、カルバメート、アミド、チオエーテル、エーテ
ル、ジアゾまたはアミノ結合基によって結合させること
ができる。最も好ましい具体例において、ポリ(アミノ
酸)はチログロブリンで、免疫抗原は前記式[29]の構
造を有する。
【0049】免疫抗原は、アルデヒド、カルボキシル、
アミノ、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシドまたはヨー
ドアセトニル基を含有するハプテンを、ポリ(アミノ酸)
または他の免疫学的活性担体にカップリング反応させる
ことによって製造される。アルデヒドは、ポリ(アミノ
酸)または他の免疫学的活性担体のアミノ基と共にシッ
フ(Schiff)塩基を形成することにより、カップリング
反応を行うことができる。シッフ塩基を直ぐにシアノホ
ウ水素化ナトリウムで還元して、安定なアミノメチル結
合基を形成する。ポリ(アミノ酸)のカルボキシル基の活
性化は、ハプテンおよびポリ(アミノ酸)を、1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノ−プロピル)カルボ−ジイミ
ド(EDC)、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DDC)、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノ
エチル)カルボジイミド、メチル−p−トルエンスルホネ
ートなどと混合することにより行うことができる。ヒド
ラジドの場合は、非芳香族アミノの場合と同様な方法で
カップリング反応を行う。アルキル、クロロ、ブロモお
よびヨード誘導体とスルホネートエステルは、強アルカ
リ性条件下でチロシン残基のフェノール性ヒドロキシル
基をアルキル化して、アルキルアリールエーテルを形成
し、またシステインの遊離スルフヒドリル基の硫黄をア
ルキル化してチオエーテルを形成する。これらの反応に
おいて、好ましい誘導体はヨードアセトニル類およびヨ
ージド類である。
【0050】上記ハプテン(免疫抗原前駆体)の合成は、
2つの一般法の一方で行う。前記式[2]に、本発明方法
の好ましい具体例に係る免疫抗原前駆体が示されてい
る。この製法は、適当な置換マロネートまたはシアノア
セテートエステルを、保護されたアルコール官能基を有
するブロモアルキルアルコール、好ましくはテトラヒド
ロピラニルアルコールでアルキル化することにより進行
する。かかる中間体を尿素で環化するには、上記反応体
の溶液混合物を、マグネシウムメトキシド、マグネシウ
ムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、またはカリウムt−ブトキシドなどの塩基で処
理することによって行うことができる。保護された官能
基を暴露し、化合物をポリ(アミノ酸)または他の担体に
カップリング反応させる。
【0051】免疫抗原の5−ヨードアセトニルバルビツ
レート前駆体は、末端二重結合を持つ5−アルケン基を
有する、適当な5,5−ジ置換バルビツレート(前記式
[2])を、ヨージド/水と反応させることによって製造
される。この方法で、3−ヒドロキシ−ヨードバルビツ
レートを製造する。対応するα−ヨードアセトニルバル
ビツレートは、これらの化合物をクロム系酸化剤(たと
えばジョーンズ試薬など)で酸化することによって得ら
れる。
【0052】末端二重結合を有する適当な5−アルケニ
ルバルビツレート(前記式[2])をメタノール中、−78
℃にてオゾン分解することにより、アルデヒドを製造す
ることができる。アルデヒド(前記式[2])を得る他の好
ましい方法は、適当な置換マロネートエステルまたはシ
アノアセテートエステルを、好ましくはアセタルとして
の、保護されたアルデヒド官能基を有するブロモアルキ
ルアルデヒド反応させることによる。かかる中間体を尿
素で環化するには、上記反応体の溶液混合物を、ナトリ
ウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメト
キシド、またはカリウムt−ブトキシドなどの塩基で処
理することによって行うことができる。保護された官能
基を暴露し、化合物をポリ(アミノ酸)または他の担体に
カップリング反応させる。
【0053】適当なアルデヒドをクロム系酸化剤(たと
えばジョーンズ試薬など)で酸化することにより、カル
ボン酸を得る。カルボキシアルキルバルビツレートまた
はカルボキシアルケンバルビツレートの好ましい合成法
は、適当な5−置換バルビツレート(前記式[2])をトリ
エチルアミン、水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキ
シドなどの塩基の存在下、ハロゲンアルキルエステルま
たはハロゲンアルケニルエステルと反応させた後、適当
なバルビツレートエステルを濃塩酸、40%硫酸などの
鉱酸で加水分解することによる。
【0054】アルキルハライドは、アルコールを塩化水
素、臭化水素またはヨウ化水素で処理するか、あるいは
塩化チオニルなどのハロゲン化試薬で処理することによ
り製造することができる。これらのハライドは、比較的
中性条件下で直接、遊離スルフヒドリル基または担体
に、または強塩基性条件下でポリ(アミノ酸)のチロシル
残基などにおけるようなフェノール類にカップリングす
る。
【0055】トレーサーの合成 本発明の2つの好ましいトレーサーの構造は、前記式
[5]および[31]に示される。本発明の最も好ましいト
レーサーの構造は、前記式[30]に示される。
【0056】本発明のトレーサーは、フルオレセイン成
分またはフルオレセイン誘導体を、前記式[27](式
中、W,R1,R3,FlおよびR4は前記と同意義)の一般構
造にカップリング反応させることによって作られる。
【0057】フルオレセイン成分は、前記式[4−1〜
12]で示されるアミド、アミン、尿素、チオ尿素、カ
ルバメート、チオカルバメート、トリアジニルアミノま
たはスルホニルカルバメート結合基によって、アミノ、
カルボキシル、アルデヒド、酸クロリド、イミデートま
たはアルコキシ官能基に結合させることができる。好ま
しい具体例において、フルオレセイン誘導体はアミノメ
チルフルオレセインであって、これを前記式[27](式
中、R1は(メチル)ブチルまたは1−メチルプロピルお
よびR3は−CH2、−COOHまたは−CH2−CH=
CH−CO2Hである)で示される前駆体にカップリング
反応させる。最初に、バルビツレートのカルボン酸を用
いて混合無水物を形成することにより、適当なカルボキ
シアルケニルバルビツレートをアミノエチルフルオレセ
インにカップリング反応させる。混合無水物はイソブチ
ルクロロホルメートを用いて製造される。好ましい方法
では、ジメトキシエタンを用いる。
【0058】他の活性化基、たとえば酸クロリド、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシスクシ
ンイミド、p−ニトロフェノール、および2−エチル−
5−フェニルイソキサゾリウム−3'−スルホネートを
使用でき、また他の溶剤、たとえばテトラヒドロフラ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、およびヘキサメチレンホスホルアミドを使用でき
る。反応体はアミド結合を形成する条件下でカップリン
グ反応させることが好ましく、また混合無水物法を用い
ることが最も好ましい。使用できるトレーサーは、各種
のバルビツレートから製造することができる。
【0059】アミノ、ヒドラジニル、ヒドラジドなどの
末端アミノ基を有する全てのバルビツレートを、活性エ
ステル法または混合無水物法によりカルボキシフルオレ
セインにカップリング反応させ、また単に両物質を溶液
状態で混合することによって、フルオレセインイソチオ
シアネート、DTAF、またはアルコキシDTAFにカ
ップリング反応させる。アミノ基は、ホスゲンまたはチ
オホスゲンと反応させることにより、それぞれイソシア
ネート基またはチオイソシアネート基に変換することが
できる。次いでこれらをアミノメチルフルオレセインと
縮合して、トレーサーを製造する。
【0060】末端アルデヒド基を有する全てのバルビツ
レートを、ホウ水素化ナトリウムによる還元アミノ化で
アミノメチルフルオレセインにカップリング反応させ
る。
【0061】末端ヒドロキシル基を有する全てのバルビ
ツレートを、ホスゲンと反応させた後、溶液状態のアミ
ノメチルフルオレセイン、DTAF、α−ヨードアセタ
ミドフルオレセイン、α−ブロモアセタミドフルオレセ
イン、またはフルオレセインイソチオシアネートと反応
させることにより、フルオレセインにカップリング反応
させることができる。5−ヨードアセトニル基を有する
全てのバルビツレートをアミノメチルフルオレセインに
カップリング反応させて、トレーサーを製造する。
【0062】注目すべき点は、本発明の観点の中に、フ
ルオレセイン成分とバルビツレート環間の炭素−炭素二
重結合の存在が、抗体との最適相互作用が得られるよう
にトレーサーを配向させるといった知見が含まれること
である。
【0063】検定法 本発明の個々のトレーサーおよび抗体は、バルビツレー
トの蛍光偏光検定法において驚くべき良好な結果をもた
らすことがわかった。
【0064】前記式[1−1〜6]に、本発明に従って定
量的または定性的に測定されるバルビツレートの幾つか
の一般構造が示されている。
【0065】本発明の検定法は、分析前にいかなる検体
処理も必要とせず、かつ該検定法によって広範なスペク
トルバルビツレート特異性が示されることから、従来法
のほとんどと比べて、より急速かつ正確なバルビツレー
ト検定法を付与する。かかる検定システムは試料中のバ
ルビツレートの存在を正確に測定するが、それは抗体特
異性がバルビツレート類似化合物以外のほとんどの化合
物の検出を阻止するからである。
【0066】本発明の生物学的流体中のバルビツレート
の存在またはその量を測定する新規な方法は、 (A)試料を、前記式[2](式中、W,R1,R2,QおよびR
は前記と同意義)の構造を有する免疫抗原に対して産生
する単クローン性または多クローン性抗体を含有するバ
ルビツレート抗血清と、および前記式[27](式中、W,
1,R3,FlおよびR4は前記と同意義)の構造を有し、
バルビツレート抗血清の存在に対し検出しうる蛍光偏光
応答をもたらすことができるトレーサー化合物と接触せ
しめる工程、 (B)工程(A)から得られる溶液に平面偏光を通して、蛍
光偏光応答を得る工程、次いで (C)工程(B)の溶液の蛍光偏光応答を、試料中のバルビ
ツレートの存在またはその量の測度として検出する工程
からなる。
【0067】この方法の最も好ましい型では、前記式
[29]の構造を有する免疫抗原に対して製せられる単ク
ローン性または多クローン性抗体を、前記式[30]の構
造を有するトレーサーと共に使用する。しかしながら、
これらの抗体と共に使用する他の好ましいトレーサー
は、前記式[31]の構造を有するトレーサーである。
【0068】本発明の分析法、すなわち、本発明のトレ
ーサー化合物および免疫抗原を用いる蛍光免疫学的検定
法によってバルビツレートを測定する方法によれば、バ
ルビツレートを含有するまたはバルビツレートを含有し
ているのではないかと思われる試料を、トレーサーの生
理学的に許容しうる塩およびバルビツレートに対し特異
的な抗体と混合する。抗体は上述の免疫抗原を用いて製
造される。バルビツレートとトレーサーは限られた抗体
結合部位で競合する結果、錯体が形成する。トレーサー
および抗体の濃度を一定に維持することにより、バルビ
ツレート−抗体錯体と形成されるトレーサー−抗体錯体
の比率は、試料中のバルビツレートの量に正比例する。
従って、混合物を平面偏光で励起し、次いでトレーサー
およびトレーサー−抗体錯体によって発せられる蛍光の
偏光値を測定すると、試料中のバルビツレートの存在を
測定することができる。
【0069】結果は、純ミリ偏光単位およびスパン(ミ
リ偏光単位において)の観点から定量化することができ
る。純ミリ偏光単位の測定は、バルビツレートの非存在
下、最大量のトレーサーが抗体に結合したとき、最大偏
光を表示する。純ミリ偏光単位が高くなればなるほど、
抗体に対するトレーサーの結合がよくなる。スパンは、
トレーサーがバルビツレートの非存在下で抗体に対し最
大に結合したときの純ミリ偏光と、トレーサーが明示濃
度のバルビツレートの存在下で抗体に対し結合したとき
の純ミリ偏光との較差である。最大スパンは、当該検定
法が検出しうるリガンド濃度の範囲を規定する。大きな
スパンは、データの良好な数的分析をもたらす。好まし
い抗体−トレーサー組合せは、少なくとも80ミリ偏光
単位のスパンを有する。小さなスパンは、各環境に応じ
て許容することができる。
【0070】本発明方法を実施するときのpHは、トレ
ーサーのフルオレセイン成分を開環型で存在せしめうる
のに十分なpHでなければならない。pHは通常約3〜1
2、より一般的には約5〜10、最も好ましくは約6〜
9の範囲であってよい。種々の緩衝剤を用いることによ
り、検定操作中のpHを維持することができる。代表的
な緩衝剤としては、ボレート、ホスフェート、カーボネ
ート、トリス(tris)、バルビタールなどが挙げられる。
本発明にとって、特定緩衝剤の使用に限定されるもので
ないが、トリスおよびホスフェート緩衝剤が好ましい。
緩衝剤のカチオン部は一般に、溶液状態のトリス塩のカ
チオン部を決定する。
【0071】試料中に存在するリボフラビンに結合し
て、リボフラビン結合プロテイン(RBP)−リボフラビ
ン錯体とするため、試料または1種以上の検定試薬へR
BPを加えて、リボフラビンによる潜在的な蛍光干渉を
削除してもよい。RBPはM.W.(分子量)約3200
0のプロテインで、通常卵白から単離される。卵白から
単離すると、RBPの各分子は1分子のリボフラビンを
含有する。このホロプロテイン型のRBPは、酸性条件
下の透析でアポプロテイン型に変換して、結合リボフラ
ビンを除去しなければならない。本発明で用いるRBP
アポプロテインは、ミズーリ州セントルイス市のシグマ
・ケミカル・カンパニーから商業上入手可能である。使
用量に制限はないが、試料中の実質的に全ての遊離リボ
フラビンを結合させるのに十分な量を条件とする。
【0072】以下、本発明の好ましい改良した検定法に
ついて、詳しく説明する。この検定法は“均質検定法"
であって、結合トレーサーと未結合トレーサーを分離し
ていない溶液から最終偏光値を読み取ることを意味す
る。このことは、数値の読み取り可能前に未結合トレー
サーから結合トレーサーを分離しなければならないよう
な、不均質免疫学的検定法にない優れた別異の利点であ
る。
【0073】本発明の蛍光偏光検定法に用いる試薬は、
バルビツレート用抗体とバルビツレートトレーサーから
成る。付加的に、予備処理溶液、希釈緩衝剤、バルビツ
レートキャリブレータおよびバルビツレート対照を含む
極めて通常の溶液の調製が望まれる。これらの試薬の代
表的溶液の幾つかは以下に記載され、かつイリノイ州ア
ボット・パークのアボット・ラボラトリーズから検定用
“キット(kits)"で商業上入手することができる。
【0074】本発明の最も好ましい検定法の場合、本明
細書で示す全ての百分率は、他に特別明示しない限り重
量/容量である。現時点で好ましいトレーサー配合は、
pH6.2の0.1モルホスフェート緩衝剤、5%5−
スルホサリチル酸ナトリウム、0.1%ナトリウムアジ
ド、および0.01%牛ガンマグロブリンの150ナノ
モルトレーサーである。抗血清配合は、pH7.5の
0.1モルトリス緩衝剤、0.1%ナトリウムアジド、
0.1%牛ガンマグロブリンおよび2%エチレングリコ
ール(v/v)で希釈した羊血清から成る。希釈緩衝剤は、
pH7.5の0.1モルリン酸ナトリウム、0.1%ナ
トリウムアジドおよび0.01%牛ガンマグロブリンか
ら成る。予備処理溶液は、0.01%牛ガンマグロブリ
ン、pH7.5の0.1モルトリス緩衝剤、0.1%ナ
トリウムアジドおよび10mg/mlリボフラビン結合プロ
テインから成る。バルビツレートカリブレータは、濃度
0.0、200、400、700、1200、および2
000ナノグラム/mlの正常なヒトの尿中のセコバルビ
タールから成り、保存剤として0.1%ナトリウムアジ
ドが有用である。正常なヒトの尿中のセコバルビタール
から成るバルビツレート対照は、濃度300、800お
よび1500ナノグラム/mlで供給され、保存剤として
0.1%ナトリウムアジドもまた有用である。
【0075】好ましい操作は特に、イリノイ州アボット
・パークのアボット・ラボラトリーズから共に入手しう
る、アボット・TDx(登録商標)クリニカル・アナライ
ザー(Clinical Analyzer、臨床分析器)やアボットA
Dx(登録商標)ドラッグス・オブ・アブュース・システ
ム(Drugs of Abuse System、乱用系の薬物)と共
に使用するようになっている。最小50μlの尿が必要
である。TDxまたはADx試料カートリッジの試料容器
の中へ直接、キャリブレータ、対照または未知試料をピ
ペットで計量して入れる。この操作の利点の1つは、試
料に特別な調製を要しないことである。この点から、本
発明の検定操作は十分な自動制御方式である。
【0076】手動で検定が行われている場合、試料を希
釈緩衝剤中予備処理溶液と混合し、バックグラウンド値
を読む。次いでトレーサーおよび抗体で試験溶液に混入
する。培養後、蛍光偏光値を読む。
【0077】各カリブレータ、対照または試料の純蛍光
偏光値を測定し、アボットTDxアナライザーなどの計
器の出力テープにプリントする。非直線回帰分析を用
い、各キャリブレータ対その濃度の偏光値をプロットす
ることにより、標準曲線を予め計器に生成しておく。記
憶したキャリブレーション曲線から各対照または試料の
濃度を読み、出力テープにプリントする。
【0078】上記好ましい操作に関し、注目すべき点
は、トレーサー、抗体、予備処理溶液、キャリブレータ
および対照を約2〜8℃に貯蔵し、一方、希釈緩衝剤を
周囲温度で貯蔵すべきである。標準曲線および対照は2
週間毎に処理し、各キャリブレータおよび対照は二回重
複で処理すべきである。全ての試料を二回重複で処理す
ることができる。
【0079】なお、理解すべき点は、上記本発明の詳細
な説明および以下に挙げる実施例はあくまで例示であっ
て、本発明の技術的範囲を限定するものではない。各種
の改変は当業者にとって自明であり、従って、本発明の
技術的範囲は特許請求の範囲およびその法的均等範囲の
みによって制限されるものである。
【0080】
【実施例】実施例1〜3は、本発明に従って行った実験
を示す。実施例1〜3および25は抗体の産生に用いる
免疫抗原の製造に関し、実施例4〜8は免疫抗原および
トレーサーの前駆体の合成に関し、および実施例9〜2
4および26はトレーサーの製造に関する。なお、実施
例24には本発明の最も好ましいトレーサーの製造が、
また実施例25には本発明の最も好ましい免疫抗原の製
造が記載されている。
【0081】実施例1 5−(1−メチルブチル)−5−(β−ヒドロキシ−v−ヨ
ードプロピル)バルビツール酸:5g(0.022モル)の
5−(1−メチルブチル)−5−(アリル)バルビツール酸
を180mlの水中にて、還流コンデンサー下で75〜8
5℃に加熱し、反応混合物に6gのヨージドを2時間に
わたって少量づつ加える。反応混合物を7時間攪拌加熱
する。反応混合物を冷却して沈澱せしめる。結晶をブフ
ナー漏斗で濾別し、水洗する。生成物をエタノール(5
0ml)より晶出させて、5.57gの所望物質を得る。
【0082】5−(1−メチルブチル)−5−ヨードアセ
トニルバルビツール酸:1gの5−(1−メチルブチル)−
5−(β−ヒドロキシ−v−ヨードプロピル)バルビツー
ル酸を75mlのアセトンに溶解する。10%硫酸中の重
クロム酸カリウムの0.33モル溶液30mlを加える。
反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで200mlの酢
酸エチルで抽出し、塩水、水で洗い、有機層を硫酸マグ
ネシウム上で乾燥する。酢酸エチルを減圧除去し、粗固
体物質を70%エタノールより晶出させる。無色結晶の
所望生成物の収量519mg。
【0083】5−(1−メチル)ヨードアセトニルバルビ
ツール酸と牛血清アルブミン(BSA)のカップリング反
応:226mgのBSAを47mlのホスフェート(0.1M
緩衝剤、pH8)および520μlのN,N'−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)に溶解する。この溶液に、530ml
のDMF中の152mgの5−(1−メチルブチル)−5−
ヨードアセトニルバルビツール酸を加える。反応混合物
を室温で36時間攪拌する。得られる溶液を水に対して
徹底的に透析し、凍結乾燥して208mgの所望複合物(c
onjugate)を得る。
【0084】実施例2 1−ブロモメチルテトラヒドロピラニルエーテル:氷浴
で冷却した2−ブロモエタノール(125g、1.0当
量)に、p−トルエンスルホン酸(触媒量)を加える。アル
ゴン雰囲気下攪拌しながら、ジヒドロピラン(93g、
1.1当量)を滴下する。滴下終了時、反応液を室温で
1時間攪拌する。残渣を短路蒸留で精製して、約125
gの生成物を得る。
【0085】フェニル−テトラヒドロピラニルオキシエ
チルジエチルマロネート:DMF中のジエチルフェニル
マロネート(76ml、1.0当量)に、NaH(13.1
g、1.0当量、64.14%鉱油分散体)を加える。反
応液を50℃で0.5時間攪拌し、次いで1−ブロモ−
2−テトラヒドロピラニルエタノール(80ml、1.5
当量)を加え、反応液を60℃で18時間攪拌する。反
応混合物を中和し、溶媒を減圧除去する。残渣を短路蒸
留で精製し、約46gの生成物を得る。
【0086】THP−ヒドロキシエチルフェノバルビタ
ール:マグネシウム削りくず(3.7g、1.2当量)をア
ルゴン雰囲気下、乾燥メタノールに溶解する。THP−
マロネート(46g、1.0当量)および尿素(9.9g、
1.3当量)をいっしょに乾燥メタノールに溶解し、次
いでこれを上述のマグネシウム溶液に加える。48時還
流後、さらに尿素(9.9g、1.3当量)とマグネシウ
ムメトキシド(Mg3.7g、1.2当量)を加える。さら
に24時間還流後、溶媒を除去し、残渣を5%HCl水
溶液に溶かし、次いでエーテルで抽出する。エーテル層
から生成物を取出し、エーテル/ヘキサンより晶出させ
て、約13gの物質を得る。
【0087】5−フェニル−5−ヒドロキシエチルバル
ビツール酸:THP−ヒドロキシエチルフェノバルビタ
ール(19g)を酢酸/水(50:50)に加熱下で溶解す
る。溶液を還流し、脱保護をTLC(シリカゲル、メタ
ノール/塩化メチレン=10:90)で監視する。反応の
終了時、溶媒を減圧除去し、残渣をエタノール/水より
晶出させる。白色粉末の生成物の収量8.7g。
【0088】5−フェニル−5−ヒドロキシエチルバル
ビツール酸とBSAの複合(接合)ヒドロキシエチルフェ
ニルバルビタール(500mg)を乾燥した新蒸留THF
(10ml)に懸濁する。溶液に攪拌下ホスゲンを15分間
吹込んだ後、溶液にアルゴンを吹込み、過剰のホスゲン
を除去する。15分後、THFを減圧除去し、残渣をエ
チルエーテルと共にトリチュレートする。乾燥後、白色
粉末の生成物の収量約520mg。
【0089】0.1N(pH8)のホスフェート緩衝剤(7
ml)中のBSA(500mg、1.0当量)の溶液に先ずD
MF(3ml)を加え、次いで得られる溶液に、予めTHF
(1ml)に溶解したヒドロキシエチルフェノバルビタール
のクロロホルメート(50mg)を加える。クロロホルメー
トは激しく攪拌しながら加え、反応液をさらに3時間攪
拌する。
【0090】溶液を、蒸留水で溶離するPIDカラムに
て精製する。2つのピークを集め、最初のは100mgの
生成物、2つ目は400mgの生成物を含有する。紫外線
で調べると、両試料ともプロテインとフェノバルビター
ルを含有することがわかった。
【0091】実施例3 ジエチル−2−(1−メチルブチル)マロネート:ナト
リウム金属(5.24g、0.23g原子)を25mlの無水
エタノールと反応させる。この溶液に攪拌下、ジエチル
マロネート(36.0ml、0.24モル)を滴下する。溶
液を加熱還流し、2−ブロモペンタン(29.0ml、
0.23モル)を滴下する。一夜還流後、反応液を冷却
し、エタノールを回転エバポレータにて除去する。生成
物を水洗し、MgSO4で乾燥し、分留して35.7gの
所望生成物を得る。
【0092】ジエチル−2−(1−メチルブチル)−2
−(5−ペンテニル)−マロネートカリウム金属(1.7
1g、0.04g原子)を30mlの無水t−ブチルアルコー
ルと反応させる。次いで反応液を75℃に加熱し、ジエ
チル−2−(1−メチルブチル)−マロネート(10.0
3g、0.04モル)を滴下する。4時間還流後、攪拌し
ながら1−ブロモ−5−ペンテン(6.4g、0.04モ
ル)を滴下する。反応液を一夜還流し、次いで水に注
ぎ、エーテルで抽出する。エーテル抽出物をMgSO4
乾燥し、エーテルを回転エバポレータにて蒸発させて、
所望物質を得る。
【0093】5−(1−メチルブチル)−5−(ペンテニ
ル)−バルビツール酸:ナトリウム金属(0.98g、0.
04g原子)をメタノール(15ml)と反応させた後、尿素
(5.14g、0.09モル)を加える。次いでジエチル
2−(1−メチルブチル)−2−(5−ペンテニル)−マロ
ネート(6.08g。0.02モル)を加える。2日間還
流後、メタノールを留去する。残渣を1N水酸化ナトリ
ウム溶液に溶解し、エーテルで抽出し、次いで塩酸で酸
性化して、白色沈澱のバルビツール酸化合物を得る。
【0094】5−(4−ブタナール)−5−(1−メチル
ブチル)−バルビツール酸:上記バルビツレートのメタノ
ール溶液に−78℃でオゾンを通す。溶液がブルーとな
った後、窒素を吹込んで過剰のオゾンを除去する。次い
でジメチルスルフィドを加え、溶液を室温で一夜攪拌す
る。溶媒を減圧除去して、0.62gの所望アルデヒド
を得る。
【0095】上記アルデヒドとBSAの複合:25mlの
水、5mlのジメチルホルムアミドおよび5mlのエタノー
ルの溶液に、188mgのBSAを加える。溶液のpHを
6.2に調整し、上記アルデヒド(18.6mg、0.0
7ミリモル)を加える。1時間攪拌後、シアノホウ水素
化ナトリウム(472mg、7.5ミリモル)を加え、反応
液を一夜攪拌する。次いで物質を、pH9の水に対して
透析し、そしてpH7の水に対して透析する。物質を凍
結乾燥して、113mgのバルビツール酸−BSA複合物
を得る。
【0096】実施例4 5−(1−メチルブチル)−5−ホルミルメチルバルビ
ツール酸:ナトリウム・セコバルビタール(5.30g、
22.2ミリモル)のメタノール溶液に、溶液がブルー
色に変わるまで、オゾン流を通す。反応液に窒素を通し
て過剰のオゾンを除去した後、ジメチルスルフィド(1
4ml)を加える。反応液を室温で一夜攪拌した後、溶媒
を回転エバポレータにて除去する。次いでアルデヒドを
シリカプレッププレート(prep prate)にて、酢酸エチ
ル/ヘキサン(1:1)を用いて精製する。
【0097】実施例5 ジメチル−2−(3−メチルシクロヘキシル)−マロネー
ト:ナトリウム金属(7.02g、0.30g原子)を無水
メタノール(250ml)と反応させる。次いでこれにジメ
チルマロネート(70ml)を滴下し、その間反応温度を5
0℃に維持する。次いでこの溶液に、3−メチルシクロ
ヘキシルブロミド(54.0g、0.30モル)を滴下
し、反応液を一夜還流する。メタノールを回転エバポレ
ータにて除去し、残った物質をエーテルと水間に分配す
る。エーテル層を分離し、MgSO4で乾燥し、蒸発して
黄色油状物を得る。この物質を95〜106℃および
1.2mmHg圧の蒸留に付し、透明油状物を得る。
【0098】ジメチル2−(5−ヘキセニル)−2−(3
−メチルシクロヘキシル)−マロネート:無水N,N−ジ
メチルホルムアミド(50ml)中の水素化ナトリウム
(2.53g、0.06モル)のスラリーに、ジメチル2
−(3−メチルシクロヘキシル)−マロネート(14.4
6g、0.06モル)を滴下する。滴下終了後、もはや水
素が発生しなくなるまで、反応液を攪拌する。次いで反
応液に、1−ブロモ−6−ヘキセン(10.33g、、
0.06モル)を滴下した後、攪拌する。反応の進行に
伴って、シリカプレートにて酢酸エチル/ヘキサン(4
0:60)を用いる分析クロマトグラフィーに付す。反応
の終了後、水(20ml)を加え、溶媒のほとんどを高減圧
下で除去する。残った物質を水とエーテル間に分配し、
エーテル層を2回水洗する。エーテル溶媒をMgSO4
乾燥し、蒸発して粘稠黄色油状物を得る。次いで生成物
を127〜134℃および0.44mmHg圧にて蒸留
し、透明油状物を得る。
【0099】5−(3−メチルシクロヘキシル)−5−
(5−ヘキセニル)バルビツール酸:ナトリウム金属(1.
24g、0.05g原子)を無水エタノール(75ml)と反
応させる。反応の終了後、尿素(5.16g、0.08モ
ル)を加え、次いで上記マロネート(6.67g、0.0
2モル)を加える。60時間還流後、エタノールを蒸発
し、物質を水(pH4)と酢酸エチル間に分配する。酢酸
エチル層をMgSO4で乾燥し、蒸発して白色ゴム状物質
を得る。次いでこの物質をシリカプレッププレートに
て、酢酸エチル/ヘキサン(40/60)で精製して、純
粋なバルビツール酸化合物を得る。
【0100】5−(3−メチルシクロヘキシル)−5−ホ
ルミルブチルバルビツール酸:メタノール(20ml)に溶
解した上記バルビツール酸化合物(40mg、0.13ミ
リモル)の溶液に、溶液がブルーになるまでオゾンを通
す。溶液に窒素を通して過剰オゾンを除去し、ジメチル
スルフィド(2ml)を加える。一夜攪拌後、溶媒を除去し
て、所望アルデヒドを白色ゴム状物質で得る。
【0101】実施例6 sec−ブチルジメチルマロネート:ナトリウム金属
(6.9g)を120mlの無水メタノールと反応させる。
この溶液に39.6g(0.3モル)のジメチルマロネー
トを加える。反応混合物を還流し、2−ブロモブタン
(41.1g。0.3モル)を加える。16時間還流後、
反応混合物を冷却し、メタノールを減圧除去する。生成
物をエチルエーテルで抽出し、次いで水および半飽和塩
水で洗う。有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥する。減
圧蒸発でエチルエーテルを除去後、粗油状物を分留し
て、24gの所望生成物を得る(b.p.95−105℃/
15mmHg)。
【0102】5−sec−ブチルバルビツール酸:110ml
の無水エタノールを7.72gのナトリウム金属と反応
させる。次いで17.6g(0.1モル)のジメチルsec−
ブチルマロネートを加えた後(約5分後)、尿素(6.7
2g)を加える。反応混合物を15時間還流し、60mlの
エタノールを留去する。残渣に200mlの水を加えた
後、20mlの濃硫酸を加える。沈殿した結晶を濾別す
る。次いで生成物を水より再結晶して、8gの無色結晶
を得る。
【0103】5−sec−ブチル−5−(カルベトキシ−1
−プロピレン)バルビツール酸:二ッ首100mlフラスコ
に、265mg(6.625ミリモル)の水素化ナトリウム
(60%油状分散体)を入れる。水素化ナトリウムをヘキ
サンで洗い、次いで5mlのTHF中の1219mgの5−
sec−ブチルバルビツール酸を加えた後、50mlのジメ
チルホルムアミドを加える。反応混合物を室温で1.5
時間攪拌し、912μlのエチルブロモクロトネートを
加えた後、900mgの無水ヨウ化ナトリウムを加える。
反応混合物を48時間還流し、次いで回転蒸発で乾燥す
る。残渣を酢酸エチルで抽出し、水、5%重亜硫酸ナト
リウム、塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥する。
溶媒を除去し、粗物質をシリカゲルにて、溶離剤として
酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーで精製す
る。所望生成物の収率78%。
【0104】5−sec−ブチル−5−(カルボキシ−1−
プロピレン)バルビツール酸:152mgの5−sec−ブチ
ル−5−カルベトキシ−1−プロピレンバルビツール酸
を15mlの濃塩酸中で、45分間還流する。反応混合物
を蒸発乾固して、所望生成物を無色結晶で得る(収率9
5%、m.p.168〜171℃)。
【0105】実施例7 250mgの5−(1−メチルブチル)−5−カルベトキシ
メチルバルビツール酸を25mlの濃塩酸中で、45分間
還流する。反応混合物を冷却し、沈殿した結晶を濾別す
る。水より再結晶して、190mgの無色結晶を得る(m.
p.238〜240℃)。
【0106】実施例8 200mgの5−(1−メチルブチル)−5−カルベトキシ
プロピルバルビツール酸を25mlの濃塩酸と共に、1時
間還流する。反応混合物を減圧蒸発し、固体残渣を水よ
り晶出させる。無色結晶(m.p.189〜192℃)の収
量120mg。
【0107】実施例9 5−sec−ブチル−5−カルボキシ−1−プロピレンバ
ルビツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップリ
ング反応:26.8mg(0.1ミリモル)の5−sec−ブチ
ル−5−カルボキシ−1−プロピレンバルビツール酸を
0.3mlの無水DMFに溶解し、この溶液に、0.3ml
のDMFに溶解した20mgのジシクロヘキシルカルボジ
イミドを加えた後、0.3mlのDMF中の11.5mgの
N−ヒドロキシスクシンイミドを加える。反応混合物を
室温で攪拌する。30分後、42mgのアミノメチルフル
オレセインを加える。20時間後、反応混合物を回転蒸
発で乾燥し、シリカゲルにて溶離剤として酢酸エチル/
酢酸(100:0.2)を用いるカラムクロマトグラフィ
ーで精製する。
【0108】実施例10 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシ−1−プロピ
レンバルビツール酸とアミノメチルフルオレセインのカ
ップリング反応:本例では、出発物質として28.2mg
(0.1ミリモル)の5−(1−メチルブチル)−5−カル
ボキシクロトニルバルビツール酸、11.5mgのN−ヒ
ドロキシスクシンイミド、20mgのジシクロヘキシルカ
ルボジイミドおよび42mgのアミノメチルフルオレセイ
ンを用い、実施例9の操作に従って製造を行う。生成物
をシリカゲルにて、溶離剤として酢酸エチル/酢酸(1
00:0.2)を用いる分取薄層クロマトグラフィーで精
製する。
【0109】実施例11 5−イソプロピル−5−(カルボキシ−1−プロピレン)
バルビツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップ
リング反応:本例では、出発物質として21.4mgの5
−エチル−5−カルボキシメチルバルビツール酸、1
1.5mgのN−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジ
シクロヘキシルカルボジイミドおよび42mgのアミノメ
チルフルオレセインを用い、実施例9の操作に従って製
造を行う。生成物をシリカゲルにて、溶離剤として酢酸
エチル/酢酸(100:0.2)を用いる分取薄層クロマ
トグラフィーで精製する。
【0110】実施例12 5−エチル−5−カルボキシメチルバルビツール酸とア
ミノメチルフルオレセインのカップリング反応:本例で
は、出発物質として21.4mgの5−エチル−5−カル
ボキシメチルバルビツール酸、11.5mgのN−ヒドロ
キシスクシンイミド、20mgのジシクロヘキシルカルボ
ジイミドおよび42mgのアミノメチルフルオレセインを
用い、実施例9の操作に従って製造を行う。生成物をシ
リカゲルにて、溶離剤として酢酸エチル/酢酸(100:
0.2)を用いるクロマトグラフィーで精製する。
【0111】実施例13 5−sec−ブチル−5−カルボキシメチルバルビツー
ル酸とアミノメチルフルオレセインのカップリング反
応:本例では、出発物質として24mgの5−sec−ブチル
−5−カルボキシメチルバルビツール酸、11.5mgの
N−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジシクロヘキ
シルカルボジイミドおよび42mgのアミノメチルフルオ
レセインを用い、実施例9の操作に従って製造を行う。
生成物をシリカゲルにて、溶離剤として酢酸エチル/酢
酸(100:0.2)を用いる分取薄層クロマトグラフィ
ー(PTLC)で精製する。
【0112】実施例14 sec−ブチル−5−カルボキシエチルバルビツール酸と
アミノメチルフルオレセインのカップリング反応:本例
では、出発物質として26mgの5−sec−ブチル−5−
カルボキシエチルバルビツール酸、11.5mgのN−ヒ
ドロキシスクシンイミド、20mgのジシクロヘキシルカ
ルボジイミドおよび42mgのアミノメチルフルオレセイ
ンを用い、実施例9の操作に従って製造を行う。生成物
をシリカゲルにて、溶離剤として酢酸エチル/酢酸(1
00:0.2)を用いるPTLCで精製する。
【0113】実施例15 5−sec−ブチル−5−カルボキシプロピルバルビツー
ル酸とアミノメチルフルオレセインのカップリング反
応:本例では、出発物質として28mgの5−sec−ブチル
−5−カルボキシプロピルバルビツール酸、11.5mg
のN−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジシクロヘ
キシルカルボジイミドおよび42mgのアミノメチルフル
オレセインを用い、実施例9の操作に従って製造を行
う。生成物を溶離剤として酢酸エチル/酢酸(100:
0.2)を用いるPTLCで精製する。
【0114】実施例16 5−sec−ブチル−5−カルボキシブチルバルビツール
酸とアミノメチルフルオレセインのカップリング反応:
本例では、出発物質として29mgの5−sec−ブチル−
5−カルボキシブチルバルビツール酸、11.5mgのN
−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジシクロヘキシ
ルカルボジイミドおよび42mgのアミノメチルフルオレ
セインを用い、実施例9の操作に従って製造を行う。生
成物を溶離剤として酢酸エチル/酢酸(100:0.2)
を用いるPTLCで精製する。
【0115】実施例17 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシジメチルバル
ビツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップリン
グ反応:本例では、出発物質として24mgの5−(1−メ
チルブチル)−5−カルボキシメチルバルビツール酸、
11.5mgのN−ヒドロキシスクシンイミド、20mgの
ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび42mgのアミノ
メチルフルオレセインを用い、実施例9の操作に従って
製造を行う。生成物をシリカゲルにて溶離剤として酢酸
エチル/酢酸(100:0.2)を用いるPTLCで精製
する。
【0116】実施例18 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシエチルバルビ
ツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップリング
反応:本例では、出発物質として25mgの5−(1−メチ
ルブチル)−5−カルボキシエチルバルビツール酸、1
1.5mgのN−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジ
シクロヘキシルカルボジイミドおよび42mgのアミノメ
チルフルオレセインを用い、実施例9の操作に従って製
造を行う。生成物をシリカゲルにて、溶離剤として酢酸
エチル/酢酸(100:0.2)を用いるPTLCで精製
する。
【0117】実施例19 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシプロピルバル
ビツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップリン
グ反応:本例では、出発物質として26.5mgの5−(1
−メチルブチル)−5−カルボキシプロピルバルビツー
ル酸、11.5mgのN−ヒドロキシスクシンイミド、2
0mgのジシクロヘキシルカルボジイミドおよび42mgの
アミノメチルフルオレセインを用い、実施例9の操作に
従って製造を行う。生成物をシリカゲルにて溶離剤とし
て酢酸エチル/酢酸(100:0.2)を用いるPTLC
で精製する。
【0118】実施例20 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシブチルバルビ
ツール酸とアミノメチルフルオレセインのカップリング
反応:本例では、出発物質として28mgの5−(1−メチ
ルブチル)−5−カルボキシブチルバルビツール酸、1
1.5mgのN−ヒドロキシスクシンイミド、20mgのジ
シクロヘキシルカルボジイミドおよび42mgのアミノメ
チルフルオレセインを用い、実施例9の操作に従って製
造を行う。生成物をシリカゲルにて溶離剤として酢酸エ
チル/酢酸(100:0.2)を用いるPTLCで精製す
る。
【0119】実施例21 5−(1−メチルブチル)−5−カルボキシメチルバルビ
ツール酸とフルオレセインアミド(異性体)の複合:5−
(1−メチルブチル)−5−カルボキシメチルバルビツー
ル酸(58.3mg)に、塩化チオニル(2ml)を加え、溶液
を1.5時間還流する。過剰の塩化チオニルを減圧除去
し、油状物を冷却する。これに、乾燥ピリジン(1ml)中
のフルオレセインアミド(異性体1)の溶液を加える。物
質をシリカプレッププレートにて、酢酸エチル/酢酸
(100:0.2)を用いるクロマトグラフィーに付し、
所望トレーサーを得る。
【0120】実施例22 5−(3−メチルシクロヘキシル)−5−カルボキシブチ
ルバルビツール酸の複合:本例では、出発物質として2
1mgの5−(3−メチルシクロヘキシル)−5−カルボキ
シブチルバルビツール酸、6.9mgのN−ヒドロキシス
クシンイミド、19.9mgのジシクロヘキシルカルボジ
イミドおよび24mgのアミノメチルフルオレセインを用
い、実施例9の操作に従って製造を行う。
【0121】実施例23 5−(1−メチルブチル)−5−ホルミルメチルバルビツ
ール酸とアミノメチルフルオレセインの複合:2mlの水お
よびpH6の2mlのメタノールの溶液に、5−(1−メチ
ルブチル)−5−ホルミルメチルバルビツール酸(141
mg、0.58ミリモル)およびアミノメチルフルオレセ
イン(210mg、0.58ミリモル)を加える。N,N−
ジメチルホルムアミドを滴下して溶解を完了する。1時
間攪拌後、直ちにシアノホウ水素化ナトリウム(38.
8mg)を加える。一夜攪拌後、溶媒を蒸発し、物質を逆
相分取プレート(シリカゲル)にて、溶離剤としてメタノ
ール/水/トリフルオロ酢酸を用い精製する。
【0122】実施例24 ジエチルシクロペンチルマロネート(最も好ましいトレ
ーサー、前記式[30]の製造):80mlの無水エタノール
中の4.6g(0.2モル)のナトリウム金属の溶液に、
30.4ml(0.2モル)のジエチルマロネートを加え
る。得られる混合物を少し攪拌して、粘稠白色沈殿物を
生成する。この懸濁液に、21.4ml(0.2モル)のシ
クロペンチルブロミドを加える。混合物を12時間加熱
し、次いで周囲温度に冷却する。回転蒸発でエタノール
のほとんどを除去し、得られる残渣を250mlの水で希
釈し、ジエチルエーテル(100ml×3)で抽出する。コ
ンバインした抽出物をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃
縮する。6インチのビグレウクス(Vigreaux)カラムに
て、6mmHgで蒸留を行い、32.232gの無色液体
(b.p.122〜125℃)を得る。
【0123】5−シクロペンチルバルビツール酸:50m
lの無水エタノール中の3.48g(151ミリモル)のナ
トリウム溶液に、3.02g(50ミリモル)の尿素およ
び上記製造したジエチルシクロペンチルマロネート10
g(44ミリモル)を加える。形成する粘稠白色スラリー
を、12時間還流する。回転蒸発でエタノールのほとん
どを除去し、残渣を100mlの水で希釈し、100mlの
98%H2SO4で酸性化する。形成する白色固体を濾取
し、真空ポンプで乾燥する。固体を水より再結晶し、さ
らに5%水/エタノールより2回目の再結晶を行って、
7.006gの無色板状結晶(m.p.222〜223℃)
を得る。
【0124】5−シクロペンチル−5−[(エトキシカル
ボニル)−2−プロペニル]バルビツール酸:1.0mlの
テトラヒドロフランおよび1.0mlのジメチルホルムア
ミドの混合物中の、上記製造した200mg(1.02ミ
リモル)のバルビツール酸化合物の溶液を、1.0mlの
ジメチルホルムアミド中の32mg(80%鉱油分散体、
1.07ミリモル)の水素化ナトリウム(予め5mlのペン
タンで3回洗っておく)の懸濁液に加える。周囲温度で
1時間攪拌後、168μl(1.22ミリモル)のエチル
4−ブロモクロトネートを加え、反応液を70℃に加温
し、12時間攪拌する。溶液を冷却し、回転エバポレー
タにて濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水(1ml×2)で洗
う。溶液をMgSO4上で乾燥し、濃縮する。ヘキサンを
詰めた1×18cmカラムにて、それぞれ50mlの10
%,20%,30%,50%および70%酢酸エチル/ヘ
キサンで溶離するクロマトグラフィーを行って、297
mgの透明淡黄色油状物を得る。
【0125】5−シクロペンチル−5−[3−カルボキ
シ−2−プロペニル]バルビツール酸:1.0mlのジメト
キシエタン中の前記実験で製造した292mg(0.94
ミリモル)のエステルの溶液に、5.0mlの15%H2
4水溶液を加える。混合物を45分間還流し、冷却す
る。溶液を濃縮して粘稠油状物とし、酢酸エチルで希釈
し、水(1ml×2)で洗う。MgSO4上で乾燥し、溶媒除
去を行って246mgのオフホワイト固体を得る。固体を
6mlの水中で煮沸し、冷却して132mgの白色固体(m.
p.226〜227℃)を得、晶出させ、次いで濾過で単
離する。
【0126】5−[3−[(2a−フルオレセイニル)メチ
ルアミノカルボニルオキシ]−2−プロペニル]−5−シ
クロペンチル−バルビツール酸:300μlのジメトキシ
エタン中の前記実験で製造した7.8mg(27μモル)の
酸化合物の冷却(0℃)溶液に、3.6μl(27μモル)
のイソブチルクロロホルメートを加える。溶液を周囲温
度に加温し、1.3時間攪拌する。該溶液を0℃に再冷
却し、これに200μlのジメチルホルムアミド中の1
0.9mg(27μモル)のアミノメチルフルオレセイン塩
酸塩および7.6μl(54μモル)のトリエチルアミン
の第2溶液を加え、次いで溶液を周囲温度に加温し、1
2時間攪拌する。溶媒をポンプ減圧で除去し、残渣を溶
離剤として80%メタノール/クロロホルムを用いる分
取薄層クロマトグラフィーで精製する。主要な蛍光バン
ドを10%メタノール/クロロホルムで溶離し、濃縮し
てから10.2mgのオレンジ色固体を得る。
【0127】実施例25 ジエチルシクロペンテニルマロネート(最も好ましい免
疫抗原、前記式[29]の製造):−78℃に冷却維持した
174g(2.63モル)の新しい解重合したシクロペン
タジエンに、87.5g(2.50モル)のHClガスを加
える。その間に、400mlの無水エタノール中の21.
4g(0.93モル)のナトリウムの溶液に、152ml
(1.0モル)のジエチルマロネートを加える。HClの
添加終了後、該マロネート溶液に−78℃に維持した粗
黄色クロリドを1ml部づつ加える。かなりの熱が発生
し、黄色が消え、そして各部を加える毎に、多量の白色
沈澱が形成する。次いで懸濁液を17時間攪拌し、回転
蒸発でエタノールのほとんどを除去し、200mlの水を
加えて反応を抑え、ジエチルエーテル(100ml×5)で
抽出する。コンバインした抽出物をMgSO4上で乾燥
し、濾過し、濃縮して透明黄色油状物とする。この物質
の一部を0.5mmHgで蒸留して、19.091gの透明
グリーン油状物(b.p.91〜94℃)を得る。
【0128】5−(2−シクロペンテニル)バルビツール
酸:このバルビツール酸化合物は、上記5−シクロペン
チルバルビツール酸の場合に記載した操作に従って合成
した。
【0129】5−(2−シクロペンテニル)−5−[3−
(エトキシカルボニル)プロピル]バルビツール酸:4mlの
テトラヒドロフランおよび17mlのジメチルホルムアミ
ドの混合物中の、434mg(3.79ミリモル)の水素化
カリウム(予めヘキサン5mlで3回洗っておく)の懸濁液
に、上記製造した700mg(3.60ミリモル)の5−
(2−シクロペンテニル)バルビツール酸を加える。混合
物を1時間攪拌した後、0.51ml(3.96ミリモル)
のエチル2−ブロモプロピオネートおよび178mg
(1.18ミリモル)の無水ヨウ化ナトリウムを加える。
溶液を12時間還流し、周囲温度に冷却せしめ、72時
間攪拌する。回転蒸発で溶媒のほとんどを除去し、水を
加えて反応を抑え、10mlの酢酸エチルで4回抽出す
る。コンバインした抽出物をMgSO4上で乾燥し、濾過
し、濃縮する。シリカゲルにて、5%メタノール/クロ
ロホルムで溶離するクロマトグラフィーに付して、91
7mgの淡黄色油状物を得る。
【0130】5−(2−シクロペンテニル)−5−(3−
カルボキシプロピル)バルビツール酸:2mlのテトラヒド
ロフラン中の前記実験で製造した737mg(2.51ミ
リモル)のエステルの溶液に、6mlの5%硫酸/水の溶
液を加える。混合物を周囲温度で数日間攪拌する。反応
液を回転エバポレータで濃縮し、残渣をシリカゲルに
て、2%,5%および10%メタノール/クロロホルム
で溶離するクロマトグラフィーに付し、215mgの白色
結晶物質を得る。
【0131】5−(2−シクロペンテニル)−5−カルボ
キシプロピルバルビツール酸とサイログロブリンのカッ
プリング反応:12.65mg(4.7×10-5モル)の5
−(2−シクロペンテニル)−5−カルボキシプロピルバ
ルビツール酸を1.0mlのp−ジオキサンに溶解して、
5−(2−シクロペンテニル)−5−カルボキシプロピル
バルビツール酸を、混合無水物のサイログロブリンにカ
ップリング反応させる。この混合物に、8×10-5モル
のトリエチルアミンおよび8×10-5モルのイソブチル
クロロホルメートを加える。反応液を室温で2時間攪拌
し、その間、微細な白色沈殿物が形成する。この懸濁液
を、11.0mlの0.005Mホウ酸ナトリウム(pH
9.5)に溶解した牛サイログロブリン(200mg)の急
攪拌溶液に加える。室温で2時間攪拌後、混合物を4交
替(それぞれ2l)の0.05Mリン酸ナトリウム(pH
7.5)に対して透析する。なお、透析は2〜8℃で実
施し、各透析緩衝剤を交替する間隔を少なくとも8時間
とした。透析後、最終プロテイン濃度をロウリィ法(Lo
wry Method)[J.Biol.Chem.,Vol.193、2
65−275頁(1951年)参照]で測定し、かつ置換
度をTNBS(トリニトロベンゼンスルホネート)滴定で
測定した。
【0132】実施例26 ジエチル[3−メチル−2−ブテニル]マロネート(好ま
しいトレーサー、前記式[31]の製造):10mlのテトラ
ヒドロフランおよび5mlのジメチルホルムアミドの混合
物中の、422mgの水素化ナトリウム(80%鉱油分散
体、14.1ミリモル、予めペンタン3mgで3回洗って
おく)の冷却(0℃)懸濁液に、2.04ml(13.4ミリ
モル)のジエチルマロネートを加える。混合物を周囲温
度に加温し、0.6時間撹拌する。次いでプレニルブロ
ミド(2.00g、13.4ミリモル)を注入し、溶液を
周囲温度で30分間、次いで還流温度で1時間撹拌す
る。次に溶液を周囲温度まで冷却せしめ、12時間撹拌
する。水を加えて反応を抑え、10%水性硫酸でpH3
に酸性化し、エーテル(10ml×2)で抽出する。コンバ
インした洗液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮
する。シリカゲルにて、4%, 7%および10%エーテ
ル/ヘキサンで溶離するクロマトグラフィーを行い、濃
縮して2.734gの透明無色油状物を得る。
【0133】5−[3−メチル−2−ブテニル]バルビツ
ール酸:1.0mlの無水エタノール中の70mg(3.03
ミリモル)のナトリウムの溶液に、61mgの尿素(1.0
1ミリモル)を加えた後、前記実験で製造した200mg
のジエチルフェニルマロネート(0.88ミリモル)を加
える。溶液を12時間静かに還流する。回転蒸発でエタ
ノールのほとんどを除去し、残渣を水に希釈する。溶液
をpH3に酸性化し、酢酸エチル(10ml×2)で抽出す
る。コンバインした有機相を無水硫酸マグネシウム上で
乾燥し、濃縮して214mgのオフホワイト固体とする。
【0134】5−[3−メチル−2−ブテニル]−5−ア
リルバルビツール酸:前記反応で製造した固体を、0.
5mlのテトラヒドロフランおよび1.0mlのジメチルホ
ルムアミドの混合物に溶解し、33mgの水素化ナトリウ
ム(80%鉱油分散体、1.09ミリモル)を加え、混合
物を1時間撹拌する。次いでアリルブロミド(0.11m
l、1.13ミリモル)を加え、溶液を周囲温度で72時
間撹拌する。希塩酸をpH3まで加えて反応を抑え、酢
酸エチル(10ml×3)で抽出する。コンバインした抽出
物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮する。シリ
カゲルにて、20%, 30%および40%酢酸エチル/
ヘキサンで溶離するクロマトグラフィーを行い、100
mgの無色油状物を得る。
【0135】5−[4−ヒドロキシ−3−メチル−2−
ブテニル]−5−アリルバルビツール酸:1.0mlのジク
ロロメタン中の前記実験で製造したバルビツール酸誘導
体(100mg、0.42ミリモル)の溶液に、6mg(42
μモル)のサリチル酸および9mg(84μモル)の二酸化
セレンを加える。懸濁液を水浴に置き、t−ブチルハイ
ドロパーオキシドの3.8Mベンゼン無水溶液0.29
ml(1.09ミリモル)を加える。次いで懸濁液を周囲温
度で12時間激しく撹拌する。反応混合物を濃縮し、シ
リカゲルカラムにて直接、40%, 50%, 60%およ
び70%酢酸エチル/ヘキサンで溶離するクロマトグラ
フィーに付す。幾つかの出発物質および他の生成物に加
えて、21mgの無色油状物を単離する。
【0136】5−[4−[(2a−フルオレセイニル)メチ
ルアミノカルボニルオキシ]−3−メチル−2−ブテニ
ル]−5−アリルバルビツール酸:200μlのテトラヒ
ドロフラン中の前記実験で製造した5mg(20μモル)の
油状物の冷却(0℃)溶液に、200μlのホスゲンの1
2%ベンゼン溶液を加える。溶液を周囲温度に加温し、
0.6時間撹拌する。回転蒸発で溶媒を除去し、残渣を
100μlのジメチルホルムアミドに再溶解し、200
μlのジメチルホルムアミドおよび5.6μl(40μモ
ル)のトリエチルアミンの混合物中の、8mg(20μモ
ル)のアミノメチルフルオレセイン塩酸塩の溶液を加え
る。溶液を周囲温度で12時間撹拌する。溶媒を減圧ポ
ンプで除去し、残渣を10%メタノール/クロロホルム
で溶離する薄層クロマトグラフィーで精製する。主要バ
ンドを80%メタノール/クロロホルムで溶離し、濃縮
して6.6mgのオレンジ色固体を得る。
【0137】前記式[28]の構造を持つ免疫抗原に対し
産生するバルビツレート用抗体および前記式[5]のバル
ビツレートトレーサーは、バルビツレートの蛍光偏光免
疫学的検定法において、驚くべき良好な結果をもたらす
ことがわかった。しかしながら、トレーサーを抗体の最
も好ましい組合せは、前記式[30]の構造を持つトレー
サーと、前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対し産生
する単クローン性または多クローン性抗体との組合せで
ある。
【0138】本発明方法の別の利点は、ゼロと区別でき
る分析物の最低測定可能濃度を95%の信頼で規定す
る。当該検定法の感度がセコバルビタールに対する測定
で約60ng/mlであることである。
【0139】さらに本発明方法の重要な利点は、一般使
用の多数のバルビツレートに対するクロス反応性であ
る。本発明方法によって、一般使用のバルビツレートの
クロス反応性が試験される。それぞれの場合において、
正常なヒトの無薬物尿に既知量(200ng/ml)のバルビ
ツレート試験化合物を加えた後、アボット・ラボラトリ
ーズのTDxクリニカル・アナライザーまたはADxドラ
ッグス・オブ・アブュース・システムで、化合物を検定
する。
【0140】トレーサーが前記式[5]の構造を有し、抗
体が前記式[28]の構造を持つ免疫抗原に対して産生す
る、本発明検定法による、一般使用のバルビツレートの
代表的なクロス反応性データを下記表3(a)に示す。な
お、表中の5つの欄は、以下の情報を示す。 (1)欄1は、検定する個々のバルビツレートを示す。 (2)欄2は、無薬物尿に加えるバルビツレート試験化合
物の量を示す。 (3)欄3は、得られるヒト尿中に検出されるバルビツレ
ート試験化合物の量を示す。 (4)欄4は、検定する個々のバルビツレートを過大評価
(1.0より大、たとえば1.33)または過小評価
(1.0より小、たとえば0.83)するファクターを示
す。 (5)欄5は、クロス反応率を示す。
【0141】 表3(a) 1 2 3 4 5 セコバルビタール 200 ng/mL 200 ng/mL 1.00 100% アモバルビタール 200 ng/mL 310 ng/mL 1.55 155% ブタルビタール 200 ng/mL 201 ng/mL 1.00 100% ペントバルビタール 200 ng/mL 210 ng/mL 1.05 105% フェノバルビタール 200 ng/mL 210 ng/mL 1.05 105% タルブタール 200 ng/mL 180 ng/mL 0.90 90%
【0142】表に挙げたバルビツレートのそれぞれを、
標準として使用され、かつクロス反応率100%(評価
ファクター1.0)を有すると判定されたセコバルビタ
ールと比較する。ファクター1.0とは、当該検定法が
正常なヒトの無薬物尿に最初に添加した試験化合物の実
際濃度を過大評価または過小評価のいずれもしないこと
を示す。換言すれば、正常なヒトの無薬物尿に200ng
のセコバルビタールを加えたときに、得られる尿試料中
に約200ngのセコバルビタールが検出されることを示
す。すなわち、ファクターが1.0に近づくにつれて、
分析される個々の試験化合物に対する検定法がより正確
となる。このファクターおよびクロス反応性は共に、ア
ボット・ラボラトリーズのTDxクリニカル・アナライ
ザーまたはADxドラッグス・オブ・アブュース・シス
テムの数値を読むことによって測定することができ、ま
たこれらの測定器は、検定中に実際に検出されるバルビ
ツレートの量を下記の数式から測定するのに使用しうる
ものである。
【0143】
【0144】欄5に示されるクロス反応率は、下記の数
式から算出される。 得られるヒト尿中に検出される試験化合物の濃度 クロス反応率(%)= 正常なヒトの無薬物尿に添加される試験化合物の濃度 ×100
【0145】しかしながら、本発明の検定法の最も好ま
しい具体例において、トレーサーが前記式[30]の構造
を有し、抗体が前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対
して産生する、一般使用のバルビツレートの代表的クロ
ス反応性データを下記表3(b)に示す。
【0146】 表3(b) 1 2 3 4 5 セコバルビタール 200 ng/mL 200 ng/mL 1.00 100% アモバルビタール 200 ng/mL 85 ng/mL 0.43 43% アプロバルビタール 200 ng/mL 123 ng/mL 0.62 62% ブタルビタール 200 ng/mL 227 ng/mL 1.13 113% ブタバルビタール 200 ng/mL 489 ng/mL 2.24 224% ブラロバルビタール 200 ng/mL 188 ng/mL 0.94 94% ペントバルビタール 200 ng/mL 129 ng/mL 0.65 65% フェノバルビタール 200 ng/mL 140 ng/mL 0.70 70% タルブタール 200 ng/mL 531 ng/mL 2.65 265%
【0147】本発明の他の利点は、非バルビツレート化
合物との低クロス反応性である。クロス反応性はまた、
一般使用のバルビツレートに類する化学構造を有する化
合物を用いて試験する。一般使用のバルビツレートに類
する化学構造を有する化合物に対する低クロス反応性を
示す代表的クロス反応性データを、下記表4(a)(前記式
[5]の構造を持つトレーサーの場合)および表4(b)(前
記式[30]の構造を持つトレーサーの場合)に示す。な
お、表4(a)および4(b)中の5つの欄は、前記表3(a)
の場合に記載したのと同じ情報を示す。
【0148】 表4(a) 1 2 3 4 5 グルテチミド 10 μg/mL 180 ng/mL 0.018 1.80% 1 μg/mL ND p−ヒドロキシ フェニトイン 100 μg/mL 1200 ng/mL 0.012 1.20% 10 μg/mL 340 ng/mL 0.034 3.40% 1 μg/mL NDフェニトイン 100 μg/mL 1020 ng/mL 0.0102 1.02% 10 μg/mL 320 ng/mL 0.032 3.20% 1 μg/mL ND プリミドン 100 μg/mL 320 ng/mL 0.0032 0.32% 10 μg/mL 90 ng/mL 0.009 0.90% 1 μg/mL ND イブプロフェン 100 μg/mL 70 ng/mL 0.0007 0.07% 10 μg/mL ND 1 μg/mL ND OH-イブブロフェン 1000 μg/mL 60 ng/mL 0.00006 0.006% 100 μg/mL ND 10 μg/mL ND 1 μg/mL ND フェノプロフェン 430 μg/mL 290 ng/mL 0.00067 0.067% 215 μg/mL 180 ng/mL 0.00084 0.084% ナプロキセン 100 μg/mL 70 ng/mL 0.0007 0.07% 10 μg/mL ND ND=非検出: 該検定法の感度(60ng/ml)より小さい濃度
【0149】 表4(b) 1 2 3 4 5 グルテチミド 10 μg/mL 480 ng/mL 0.048 4.80% 1 μg/mL 89 ng/mL 0.089 8.90% p−ヒドロキシ フェニトイン 500 μg/mL 218 ng/mL 0.00004 0.04% 100 μg/mL 101 ng/mL 0.00010 0.10% 10 μg/mL ND プリミドン 100 μg/mL 195 ng/mL 0.00019 0.19% 10 μg/mL NDアミノク゛ルテチミト゛ 100 μg/mL 412 ng/mL 0.00041 0.41% 10 μg/mL 117 ng/mL 0.00117 1.17% 1μg/mL ND
【0150】数種の一般使用のバルビツレート、並びに
他のバルビツレートおよびバルビツレート類似構造に類
する化学構造を有する化合物に対する低クロス反応性を
示す代表的クロス反応性データを、下記表5に示す。こ
の場合、免疫抗原は前記式[29]の構造を持ち、トレー
サーは前記式[30]および[31]の構造を持つ。
【0151】 表5 前記式[31] 前記式[30] 化合物 添加濃度 検出濃度 クロス反応率 検出濃度 クロス反応率 (ng/mL) (ng/mL) (%) (ng/mL) (%) アルフェナール 1200 HI >167 1130 94 アモバルビタール 1200 870 73 490 41 アプロバルビタール 1200 1670 139 920 77 ブラロバルビタール 1200 1910 159 1400 117 ブタバルビタール 1200 HI >167 HI >167 ブタルビタール 1200 HI >167 2000 167 ブトバルビタール 1200 NA NA 580 48 シクロペント バルビタール 1200 HI >167 HI >167 ペントバルビタール 1200 770 64 740 62 フェノバルビタール 1200 1280 107 740 62 タルブタール 1200 HI >167 HI >167NA=入手不可
【0152】 表5(つづき) クロス反応性の望ましくない化合物 前記式[31] 前記式[30] 化合物 添加濃度 検出濃度 クロス反応率 検出濃度 クロス反応率 (ng/mL) (ng/mL) (%) (ng/mL) (%) フェニトイン 100 90 0.09 40 0.04 HPPH(フェニトイン 代謝産物) 500 290 0.058 200 0.001 イブプロフェン 1000 50 0.005 20 0.002 ナプロキセン 100 20 0.02 20 0.02 フェノプロフェン 200 40 0.02 30 0.015 グルテチミド 10 470 4.70 470 4.70プリミドン 100 240 0.24 180 0.18
【0153】さらに、下記表6(a)に記載の化合物は、
1.0、10.0および100.0μg/mlで試験した
とき、前記式[5]の構造を持つトレーサーに対し、0.
06μg/ml以下のクロス反応性結果を示す。
【0154】 表6(a) アセトアミノフェン アセチルサリチル酸 アルプラゾラム アミノピリン アミトリプチリン アモキシシリン d,l−アンフェタミン アンピシリン アンタブュース アポモルフィン アテノロール アトロピン ベンゾカイン ベンゾイルエクゴニン カフェイン 次亜塩素酸カルシウム カルバマゼピン セファレキシン クロルジアゼポキシド クロロキノン クロルフェニラミン クロルプロマジン クロルプロパミド シメチジン クロニジン コカイン コデイン シクリジン デキストロメトルファン ジアゼパム ジフルニザール ジゴキシン エクゴニン エフェドリン エピネフリン エリスロマイシン エストリオール エストロン−3−スルフェ ート フルラゼパム フロセミド ゲンチジン酸 グアイヤコールグリセリル ヒドロクロロチアジド 4−OH−PIP−フェン エーテル シクリジン イミプラミン インドメタシン レボチロキシン ロキサピン メペリジン メフェニトイン メプロバメート メタドン d,l−メタンフェタミン メタクワロン メチルドパ メチプリロン メトプロロール モルフィン ナフィシリン ナロキソン ナロルフィン ナルトレキソン ニコチン ニコチン酸 ニフェジピン ノルエチンドロン オキサゼパム ペニシリン フェンシクリジン フェンメトラジン フェノチアジン フェンテルミン フェニルブタゾン フェニルプロパノラミン ピロキシカム 塩化カリウム プロメタジン プロマジン プロポキシフェン プロプラノロール キニーネ 二硫酸キニーネ キニジン テルブタリン テトラサイクリン デルタ−8−テトラヒドロ カンナビノールカルボン酸 デルタ−9−テトラヒ テトラヒドロゾリン テオフィリン ドロカンナビノールカ ルボン酸 チオプロパゼート トリアムテレン トリフルオペラジン トリメトプリム 尿酸 ゾメピラック
【0155】下記表6(b)に記載の化合物は、100.
0μg/mlで試験したとき、前記式[30]の構造を持つ
トレーサーに対し、60ng/ml以下のクロス反応性結果
を示す。
【0156】 表6(b) アセトアミノフェン アセトプロマジン N−アセチル−1−システィン アセチルサリチル酸 アルファプロジン アルプラゾラム アルプレノロール アマンタジン アミノピリン アミトリプチリン シス−10−OH−アミトリプチリン トランス−10−OH−アミトリプチリン アモキシシリン d,l−アンフェタミン p−OH−アンフェタミン アンピシリン アニレリジン アンタビュース アポモルヒネ アプロバルビタール アスパルテーム アテノロール アトロピン アザタジン ベクロメタゾン ベナクチジン ベンゾカイン 安息香酸 ベンゾイルエクゴイニン ベンズトロピン ベンジルペニシリン ブロモクリプチンメシレート ブロムフェニラミン ブピバカイン ブスピロン ブトルファノール カフェイン 次亜塩素酸カルシウム カルバマゼピン カルバマゼピン−10,11−エポキシド カリソプロドール カルフェナジン セファレキシン セファロリジン クロラール水和物 クロラムフェニコール クロルジアゼポキシド エフェドリン クロロキン クロロチアジド クロルフェニラミン クロルプロマジン クロルプロパミド クロルゾキサゾン コレステロール シメチジン シプロフロキサシン クレマスチン クリンダマイシン クロミプラミン クロニジン コカイン コデイン コルチゾン β−コルトール シクラゾシン シクリジン シクロベンザプリン シクロゾシン シプロヘプタジン デオキシコルチコステロン デシプラミン デキストロメトルファン ジアセチルモルヒネ ジアゼパム ジベンゼピン ジブカイン ジエチルプロピオン ジフルニザール ジギトキシン ジゴキシン ジヒドロコデイン ジヒドロモルヒネ 10,11−ジヒドロキシカルバマゼピン ジルチアゼム ジフェンヒドラミン ジフェノキシレート ジフェニルヒダントイン ジピリダモール ドーパミン ドチェピン ドキセピン ドキシラミン エクゴニン エフェドリン エピネフリン エリスロマイシン エストラジオール エストリオール エストロン−3−スルフェート エタンブトール エチナメート 4−エチル−2,5−ジメトキシ エチルモルヒネ アンフェタミン(DOET) フェンカムファミン フェンフルラミン フェノプロフェン(*) フェンタニル フルフェナム酸 フルオキセチン フルフェナジン フルラゼパム フル−ビプロテン フロセミド ゲンチジン酸 グリコピロレート グアイヤコールグリセリルエーテル ハロペリドール 馬尿酸 ヒスタミン ヒドララジン ヒドロクロロチアジド ヒドロコドン ヒドロコルチゾン ヒドロモルホン 5−ヒドロキシインドール−3−酢酸 5−ヒドロキシインドール−2− ヒドロキシジン カルボン酸 イブプロフェン(**) COOH−イブプロフェン(**) OH−イブプロフェン(**) イミノスチルベン イミプラミン インドール−3−酢酸 インドール−3−酪酸 インドメタシン イプロニアジド イソプロテレノール イソクスプリン ケタミン ケトプロフェン ラベタロール レバロルファン レボルファノール レボチロキシン リドカイン ロペラミド ロラタジン ロラゼパム ロクサピン LSD マプロチリン メフェナム酸 メラニン メペリジン メフェニトイン メピバカイン メプロバメート メスカリン メタドン メタドン一次代謝産物 d−メタンフェタミン d,l−メタンフェタミン メタピリレン メタクワロン メトカルバモール メトトリメプラジン メトキシフェナミン メトキシプロマジン メトスクシミド 4−メチル−2,5−ジメトキシ 3,4−メチレンジオキシアンフェタミ アンフェタミン(DOM) ン(MDA) 3,4−メチレンジオキシ−N− 3,4−メチレンジオキシ−メタンフェ エチルアンフェタミン(MDE) タミン(MDMA) メチルフェニデート メチプリロン メトクロプラミド メトプロロール メトロニダゾール 6−モノアセチルモルヒネ モノエチルグリシンキシリジド モルヒネ (MEGX) モルヒネ−3β−D−グルクロニド ナフシリン ナルブフィン ナロルフィン ナロキソン ナルトレキソン ナファゾリン ナプロキセン(*) ニコチンアミド ニコチン ニコチン酸 ニフェジピン p−ニトロフェノール ノミフェンシン ノルクロリアゼポキシド N−ノルコデイン ノルドキセピン ノルエチンドロン N−ノルモルヒネ N−ノルオキシモルホン N−ノルプロポキシフェン ノルトロポキシフェン ノルトリプチリン シス−10−OH−ノルトリプチリン トランス−10−OH−ノルトリプチ ニリドリン リン オクトパミン オピプラモール オロチン酸 オルフェナドリン オキサゼパム オキシコドン オキシメタゾリン オキシモルホン オキシフェンブタゾン パーネート ペモリン ペニシリンG ペンタゾシン フェナセチン フェンシクリジン 4−OHピップフェンシクリジン 1−フェンシクロヘキシルアミン フェンジメトラジン フェネルジン フェネチルアミン フェンホルミン フェニラミン フェンメトラジン フェノチアジン フェンテルミン フェニルブタゾン フェニルプロパノールアミン フェニルトロキサミン フェニトイン ピセナドール ピペラセタジン 1−ピペラジノシクロヘキシフェン ピロキシカム 塩化カリウム プラゾシン プレドニゾロン プレドニゾン プレグネノロン プリロカイン プロベネシド プロカインアミド プロカイン プロクロルペラジン プロゲステロン プロリンタン プロマジン プロメタジン プロポキシフェン プロプラノロール プロピルヘキセドリン プロトリプチリン プソイドエフェドリン ピリラミン キニジン キニン ラニチジン サリチル酸 スコポラミン セロトニン ストリキニン スドキシカム スルファメタジン スルファメトキサゾール スルファチアゾール スリンダク テルブタリン テストステロン テトラカイン テトラサイクリン 11−ノル−デルタ−9−テトラヒドロ カンナビノール−9−カルボン酸(***) テトラヒドロコルチゾン テトラヒドロゾリン テバイン テニルジアミン テオフィリン チオプロパゼート チオリダジン チオチキセン トルブタミド トラゾドン トリアムテレン トリフルオペラジン トリフルプロマジン トリヘキスフェニジル トリメトプリム トリミプラミン トリペレナミン トリプロリジン トロパ酸 トロピン トリプタミン チラミン 尿酸 ワルファリン ゾメピラック *) 500μg/mlで試験 **) 1000μg/mlで試験 ***) 10μg/mlで試験
【0157】本発明方法の他の利点は、尿中に普通に検
出される化合物による干渉が無いことである。本発明の
検定法(トレーサーは前記式[5]の構造を有し、抗体は
前記式[28]の構造を持つ免疫抗原に対して産生する)
では、正常なヒトのバルビツレート含有尿へ薬物を添加
したとき、該添加薬物(下記表7に記載の濃度の化合物
で、尿に普通に検出され、かつ本発明の検定法の如き全
ての免疫学的検定法を干渉する能力を有し、このため、
潜在的に検定法の結果を不正確にする化合物)の検出誤
差が10%以下である。本発明の検定法の最も好ましい
具体例(トレーサーは前記式[30]の構造を有し、抗体
は前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対して産生す
る)は、尿に普通に検出される化合物による干渉が同様
に無くなることを明らかにした。
【0158】 表7 化合物 試験濃度 アセトン 1.0 g/dL アスコルビン酸 1.5 g/dL ビリルビン 0.250mg/dL クリアチニン 500.0mg/dL エタノール 1.0 g/dL グルコース 2.0 g/dL NaCl 6.0 g/dL シュウ酸 100.0mg/dL プロティン 0.05 g/dL リボフラビン 7.5mg/dL 溶解赤血球 115.0mg/dL (Hgb 濃度) 尿素 6.0 g/dL
【0159】本発明方法の他の利点は、各試料間(1つ
の試料から他の試料へ)の薬物から生じるキャリオーバ
ーが少ないことである。前記式[5]の構造を有するトレ
ーサーおよび前記式[28]の構造を持つ免疫抗原に対し
て産生する抗体を用い、アボット・ラボラトリーズのA
Dxドラッグス・オブ・アブュース・システムで119
5μg/mlの正常なヒトの尿中のセコバルビタール溶液
を検定し、次いでクリニカル・アナライザーの同じキャ
ロウセル(carousel)で正常なヒトの無薬物尿の試料を検
定した後、下記数式からキャリオーバーを算出した。 無薬物尿中に検出されるセコバルビタールの測定濃度 キャリオーバー率(%)= セコバルビタール溶液の濃度 ×100
【0160】キャリオーバーを測定したところ、0.0
2%以下であった。前記式[30]の構造を有するトレー
サーおよび前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対して
産生する抗体を用い、500μg/mlの正常なヒトの尿
中のセコバルビタール溶液を検定した後、同様にキャリ
オーバーを測定したところ、0.03%以下であった。
【0161】さらに、本発明方法の他の利点は、薬物測
定の正確さである。本発明の、前記式[5]の構造を有す
るトレーサーおよび前記式[28]の構造を持つ免疫抗原
に対して産生する抗体を用いる検定法の正確さも、極め
て好都合のものであった。検定法の再現性は、2週間に
及ぶ13回の検定操作において、4つの複製をそれぞれ
正常なヒトの尿中の0.4、0.6および1.0μg/m
lのセコバルビタールで検定することにより判断した。
各複製の濃度は、実験の1日目のシングルでの標準曲線
操作から判定した。これらの実験の結果として、たとえ
ば変動率は6%以下であった。代表的データを下記表8
(a)に示す。
【0162】 表8(a) 濃度(μg/mL) 標的値(n=52) 0.4 0.6 1.00 平均 0.41 0.60 1.00 操作内の標準偏差 0.02 0.02 0.03 操作内の変動率(%) 5.10 2.95 3.05 操作間の標準偏差 0.02 0.02 0.04 操作間の変動率(%) 5.28 3.48 3.83
【0163】前記式[30]の構造を有するトレーサーお
よび前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対して産生す
る抗体を用いる検定法の再現性は、2週間に及ぶ10回
の検定操作において、5つの複製をそれぞれ正常なヒト
の尿中300、800および1500ng/mlのセコバル
ビタールで検定することにより判断した。これらの実験
結果として、たとえば変動率は7%以下であった。代表
的データを下記表8(b)に示す。
【0164】 表8(b) 濃度(μg/mL) 標的値(n=50) 300 800 1500 平均 286.31 804.77 1448.04 操作内の標準偏差 8.41 37.88 37.99 操作内の変動率(%) 2.94 4.71 2.62 操作間の標準偏差 17.73 40.83 45.12 操作間の変動率(%) 6.19 5.07 3.12
【0165】加えて、両組合せおよびパネルモードの3
つの複製において、乱用薬物検定用のアボット・ラボラ
トリーズのADxシステムズ・マルチコンスチチューエ
ント・ロウ・コントロールを操作することにより、正確
さを測定した。代表的データを下記表9(a)(トレーサー
は前記式[5]の構造を有し、抗体は前記式[28]の構造
を持つ免疫抗原に対して産生する)および表9(b)(トレ
ーサーは前記式[30]の構造を有し、抗体は前記式[2
9]の構造を持つ免疫抗原に対して産生する)に示す。
【0166】 表9(a) 濃度(μg/mL) 標的値(n=54) 0.6 平均 0.59 操作内の標準偏差 0.03 操作内の変動率(%) 4.51 操作間の標準偏差 0.03 操作間の変動率(%) 4.73
【0167】 表9(b) 濃度(μg/mL) 標的値(n=54) 300 平均 273 操作内の標準偏差 16.88 操作内の変動率(%) 6.18 操作間の標準偏差 16.90 操作間の変動率(%) 6.19
【0168】さらに、本発明方法の利点は検定法の正確
さである。本発明の検定法の回復の正確さは、正常なヒ
トの尿および希釈緩衝剤に、既知量のセコバルビタール
を表10(a)では0.2、0.4、0.7、1.2およ
び2.0μg/mlのレベルまで、また表10(b)では20
0、400、700、1200および2000ng/mlの
レベルまで加えて、2組のキャリブレータを調製するこ
とによって判定した。尿キャリブレータを用いてキャリ
ブレーションを行い、このキャリブレーションに対し、
アボット・ラボラトリーズのTDxクリニカル・アナラ
イザーで2組のキャリブレータを検定した。回復率は、
下記数式に従って算出した。 代表的データを下記表10(a)(トレーサーは前記式
[5]の構造を有し、抗体は前記式[28]の構造を持つ免
疫抗原に対して産生する)および表10(b)(トレーサー
は前記式[30]の構造を有し、抗体は前記式[29]の構
造を持つ免疫抗原に対して産生する)に示す。
【0169】 表10(a) 標的濃度 緩衝剤中の濃度 尿中の濃度 回復率 (μg/mL) (μg/mL) (μg/mL) 0.2 0.18 0.20 111.1 0.4 0.38 0.41 107.9 0.7 0.69 0.72 104.4 1.2 1.16 1.22 105.2 2.0 1.96 2.02 103.1 平均回復率=106.3±3.2%
【0170】 表10(a) 標的濃度 緩衝剤中の濃度 尿中の濃度 回復率 (μg/mL) (μg/mL) (μg/mL) 200 185 200 92.5 400 398 412 96.6 700 699 692 101.0 1200 1231 1256 98.0 2000 2047 2068 99.0 平均回復率=97.1±2.5%
【0171】また本発明の検定法を以下の方法により、
他のバルビツレートの検出法、たとえばガスクロマトグ
ラフィー(GC)/マススペクトロ(MS)、同位元素標識
免疫定量法(RIA)およびEMIT(登録商標)と比較し
た。すなわち、この比較で無薬物尿検体とバルビツレー
ト含有尿検体とバルビツール代謝産物を検定した。代表
的データを下記表11(a)(トレーサーは前記式[5]の構
造を有し、抗体は前記式[28]の構造を持つ免疫抗原に
対して産生する)、表11(b)(トレーサーは前記式[3
0]の構造を有し、抗体は前記式[29]の構造を持つ免
疫抗原に対して産生する。EMITと比較)、および表
11(c)(トレーサーは前記式[30]の構造を有し、抗体
を前記式[29]の構造を持つ免疫抗原に対して産生す
る。RIAと比較)に示す。
【0172】 表11(a) 試料タイプ 試料の数 本発明 試験法(GC/MS) EMIT/
d.a.u. (Pos/Neg) (Pos/Neg) (Pos/Neg) 0.50μg/mL 149 149/0 149/0 149/0
【0173】 表11(b) 試料タイプ 試料の数 TDx ADx EMIT GC/MS (N) (Pos/Neg) (Pos/Neg) (Pos/Neg) (Pos/Neg) <200ng/mL 128 0/128 0/128 0/128 21, 2/0 200ng/mL 101 101/0 101/0 100/1 99/23, 4 試料No. TDx ADx EMIT GC/MS 同定化合物 ng/mL ng/mL Pos/Neg ng/mL 1 110.62 73 POS 226 フェノバルビタール 2 156.69 150 NEG 230 フェノバルビタール 3 1911.93 高 POS 0 グルテチミド 4 245.13 283 NEG 193 フェノバルビタール
【0174】 表11(c) 試料タイプ 試料の数 TDx ADx RIA GC/MS (N) (Pos/Neg) (Pos/Neg) (Pos/Neg) (Pos/Neg) <200ng/mL 108 0/108 11/107 0/108 21, 2/9 200ng/mL 91 91/0 91/0 78/13 97 NT, 91/0 試料No. TDx ADx RIA GC/MS 同定化合物 ng/mL ng/mL Pos/Neg ng/mL 1 184.13 203 NEG 202 フェノバルビタール 2 125.00 127 NEG 207 フェノバルビタール
【0175】本発明について上述の如く個々の場合につ
いて説明したが、当業者であれば本発明の精神に即して
多くの改変や変更を適宜に成しうるであろう。これらの
改変や変更は、特許請求の範囲および発明の詳細な説明
に基づく技術的範囲に属するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 405/12 C07D 405/12 G01N 33/536 G01N 33/536 D // A61K 39/395 A61K 39/395 D (72)発明者 ルイス・エイ・カンタレロ アメリカ合衆国60060イリノイ州マンデ レイン、ダンレア・ドライブ1319番 (72)発明者 ロバート・エドワード・ダブラー アメリカ合衆国60031イリノイ州ガーニ ー、アデレ・ドライブ5041番 (72)発明者 ジョナサン・グロウト アメリカ合衆国60030イリノイ州グレイ スレイク、ダーハム・レイン753番 (72)発明者 パトリック・エフ・ジョナス アメリカ合衆国60085イリノイ州ワウク ガン、アレキサンダー・コート1608番 (72)発明者 ジェイン・アン・ネルソン アメリカ合衆国60074イリノイ州パラテ ィン、コンスティテューション・ドライ ブ3、623番 (56)参考文献 特開 昭58−113189(JP,A) 特開 昭57−150680(JP,A) 特開 昭62−14064(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/533 G01N 33/536 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、Wは酸素または硫黄; R1は直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ1個以下の
    脂肪族または芳香族環構造を持ち、トータル1〜12個
    の炭素原子および0〜1個のハロゲン原子を有する、ア
    ルキル、アルケニル、アリール、またはアルキニル基; R3はR4−Fl; Flはフルオレセインまたはフルオレセイン誘導体;およ
    びR4は(a)直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ1個以
    下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、炭素原子および
    O、N、S、PまたはFのヘテロ原子をトータルで0〜
    15個有する結合基、または(b)トータル0〜5個のヘ
    テロ原子を有する結合基である)で示されるトレーサ
    ー。
  2. 【請求項2】 R1がトータル2〜7個の炭素原子を有
    するアルキル基、およびR4が炭素原子およびヘテロ原
    子をトータルで0〜10個有する結合基である請求項1
    に記載のトレーサー。
  3. 【請求項3】 式、 【化2】 で示される請求項1に記載のトレーサー。
  4. 【請求項4】 式、 【化3】 で示される請求項1に記載のトレーサー。
  5. 【請求項5】 生物学的流体中のバルビツレートの存在
    もしくはその量を測定する方法であって、 (A)試料を、式: 【化4】 (式中、Wは酸素または硫黄; R1は1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、ト
    ータル1〜12個の炭素原子および0〜1個のハロゲン
    原子を有する、アルキル、アルケニル、アリール、また
    はアルキニル基; R2はR−Q; Qはポリ(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体、または他
    の免疫抗原的に活性な担体;および O ‖ Rは(a)末端にQに結合する−CH2−、−CH=、−C−または−NH−を有 する結合基、(b)直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ
    1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、炭素原子
    およびO、N、S、PまたはFのヘテロ原子をトータル
    で0〜20個有する結合基、または(c)トータル0〜7
    個のヘテロ原子を有する結合基である)の免疫抗原に対
    して産生する単クローン性または多クローン性抗体を含
    有するバルビツレート抗血清と、およびバルビツレート
    抗血清の存在に対して検知しうる蛍光偏光応答をもたら
    すことができる、請求項1に記載のトレーサー化合物と
    接触せしめ、 (B)工程(A)から得られる溶液に平面偏光を通して、蛍
    光偏光応答を得、次いで (C)工程(B)の溶液の蛍光偏光応答を、試料中のバルビ
    ツレートの存在もしくはその量の測度として検出するこ
    とを特徴とするバルビツレートの測定法。
  6. 【請求項6】 抗体が式: 【化5】 の免疫抗原に対して産生する請求項5に記載の測定法。
  7. 【請求項7】 トレーサー化合物が式: 【化6】 の化合物である請求項5に記載の測定法。
  8. 【請求項8】 トレーサー化合物が式: 【化7】 の化合物である請求項6に記載の測定法。
  9. 【請求項9】 生物学的流体中のバルビツレートの存在
    もしくはその量を測定する試薬キットであって、 (A)請求項1に記載のトレーサー、および (B)式: 【化8】 (式中、Wは酸素または硫黄; R1は1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、ト
    ータル1〜12個の炭素原子および0〜1個のハロゲン
    原子を有する、アルキル、アルケニル、アリール、また
    はアルキニル基; R2はR−Q; Qはポリ(アミノ酸)、ポリ(アミノ酸)誘導体、または他
    の免疫抗原的に活性な担体;および O ‖ Rは(a)末端にQに結合する−CH2−、−CH=、−C−または−NH−を有 する結合基、(b)直鎖または分枝鎖状に配列され、かつ
    1個以下の脂肪族または芳香族環構造を持ち、炭素原子
    およびO、N、S、PまたはFのヘテロ原子をトータル
    で0〜20個有する結合基、または(c)トータル0〜7
    個のヘテロ原子を有する結合基である)の免疫抗原に対
    して産生する単クローン性または多クローン性抗体を包
    含することを特徴とする試薬キット。
  10. 【請求項10】 リボフラビンによる蛍光干渉を減少さ
    せるのに有効量のリボフラビン結合プロテインをさらに
    包含する請求項9に記載の試薬キット。
  11. 【請求項11】 抗体が式: 【化9】 の免疫抗原に対して産生する請求項9または10に記載
    の試薬キット。
  12. 【請求項12】 トレーサーが式: 【化10】 のトレーサーである請求項9または10に記載の試薬キ
    ット。
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