JP3095086B2 - 可変容量型圧縮機のトルク算出装置 - Google Patents

可変容量型圧縮機のトルク算出装置

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JP3095086B2
JP3095086B2 JP03261949A JP26194991A JP3095086B2 JP 3095086 B2 JP3095086 B2 JP 3095086B2 JP 03261949 A JP03261949 A JP 03261949A JP 26194991 A JP26194991 A JP 26194991A JP 3095086 B2 JP3095086 B2 JP 3095086B2
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    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H1/3204Cooling devices using compression
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載の原動機等
の駆動源によりエンジンにより駆動される可変容量型圧
縮機によって熱交換器を通し冷媒を循環させる冷凍サイ
クルを備えたシステムに係り、特に、当該システムの可
変容量型圧縮機のトルクを算出するに適したトルク算出
装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、例えば、特開昭62ー41951号
公報に示されているようにアイドル回転速度制御装置に
おいては、冷凍サイクルの固定容量型圧縮機のトルクが
同圧縮機の低圧側冷媒圧力をほぼ一定にするように制御
されることを前提に、エンジンの負荷として作用する圧
縮機のトルクが同圧縮機の高圧側冷媒圧力にほぼ比例し
て変化することに着目して、エンジンのアイドル回転速
度制御にあたり、当該圧縮機の高圧側冷媒圧力をトルク
に相当するものとして検出して活用するようにしたもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成において、圧縮機として可変容量型圧縮機を採用し
た場合、そのトルクは、同圧縮機の容量の変化によって
も変化する。しかし、上述の構成においては、エンジン
のアイドル回転速度の制御にあたり、圧縮機の高圧側冷
媒圧力を考慮しているものの、同圧縮機の容量までは考
慮していない。従って、圧縮機のトルクがアイドル回転
速度制御に適正に活用されているとはいえず、エンジン
のアイドル回転速度の制御精度が低下してしまう。その
結果、例えば、圧縮機の容量が小さいときにアイドル回
転速度が高いと、燃費の悪化を招き、一方、圧縮機の容
量が大きいときにアイドル回転速度が低いと、エンスト
や不快な振動を生じるという不具合がある。また、可変
容量型圧縮機の容量をも考慮してトルクを決定するよう
にしたとしても、圧縮機の本来のトルクが外乱等の要因
により実際の値とは大きく異なる値となってエンジンの
負荷として作用する場合には、エンジンのアイドリング
状態を良好には維持できないという事態が生ずるおそれ
がある。
【0004】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処すべく、車両に搭載の原動機等の駆動源により駆動さ
れる可変容量型圧縮機によって熱交換器を通し冷媒を循
環させる冷凍サイクルを備えたシステムにおいて、可変
容量型圧縮機の高圧側冷媒圧力だけでなく同圧縮機の容
量の変化をも考慮して、駆動源の負荷として作用する当
該圧縮機のトルクを算出するとともに、この圧縮機の算
出トルクを、外乱等による影響とはかかわりなく、実際
に予測される正常な範囲内の値に制限するようにしよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、本発明の構成上の特徴は、図1にて例示するごと
く、車両に搭載した原動機等の駆動源により駆動される
可変容量型圧縮機によって熱交換器を通し冷媒を循環さ
せる冷凍サイクルを備えたシステムにおいて、前記圧縮
機からの冷媒の吐出圧を決定する吐出圧決定手段1と、
前記熱交換器の熱交換能力を決定する熱交換能力決定手
段2と、前記決定吐出圧及び前記決定熱交換能力に応じ
前記圧縮機のトルクを算出するトルク算出手段3と、こ
のトルク算出手段3の算出トルクを、吐出圧決定手段1
の決定吐出圧に応じ、所定のトルク制限領域内の値に制
限するように修正するトルク修正手段4とを設けるよう
にしたことにある。
【0006】
【作用】このように本発明を構成したことにより、前記
冷凍サイクルが、前記駆動源により駆動される前記圧縮
機の容量に応じ、前記熱交換器を通して冷媒を循環させ
ている状態において、吐出圧決定手段1が前記圧縮機か
らの冷媒の吐出圧を決定するとともに、熱交換能力決定
手段2が前記熱交換器の熱交換能力を決定すると、トル
ク算出手段3が前記決定吐出圧及び前記決定熱交換能力
に応じ前記圧縮機のトルクを算出する。すると、トルク
修正手段4が、前記算出トルクを、吐出圧決定手段1の
決定吐出圧に応じ、前記トルク制限領域内の値に制限す
るように修正する。
【0007】
【発明の効果】以上のように、前記トルクの算出が、前
記決定吐出圧のみならず、前記圧縮機の容量をも加味し
てなされるので、前記冷凍サイクルに可変容量型圧縮機
を採用した場合の同圧縮機のトルクが精度よく得られ
る。従って、前記算出トルクを活用すれば、前記駆動源
の作動等を精度よく制御できる。また、前記トルク制限
領域を前記圧縮機のトルクの通常予測される正常な範囲
に合わせておけば、前記算出トルクが、外乱や吐出圧決
定手段1、熱交換能力決定手段2或いはトルク算出手段
3の異常等のために、前記トルク制限領域から外れるこ
とがあっても、前記算出トルクが、トルク修正手段4に
より、吐出圧決定手段1の決定吐出圧に応じ、前記トル
ク制限領域内の値に修正される。従って、このような演
算トルクの修正に基づき前記駆動源の作動等の制御をす
ることとなり、その結果、同駆動源の作動等に対しフェ
イルセーフ効果を確保し得る。
【0008】
【実施例】以下、本発明のー実施例を図面により説明す
ると、図2は、車両用エンジンのアイドル回転速度を、
エアコンディショナの一部を構成する冷凍サイクルRc
の作動との関連にて制御するにあたり、本発明を適用し
た例を示している。エンジンは吸気管10を有してお
り、この吸気管10内にはスロットル弁10aが配設さ
れている。しかして、このスロットル弁10aは、当該
車両のアクセルペダルの踏み込みに伴う開度に応じ、吸
気管10内への吸入空気量を調整する。このことは、エ
ンジンが、吸気管10内への吸入空気量及び噴射燃料量
に基づき混合気を形成し燃焼室内に供給して燃焼させる
ことを意味する。アイドル調整弁10bは、吸気管10
のバイパス管路10c内に介装されており、このアイド
ル調整弁10bは、その開度に応じ、スロットル弁10
aの上流から下流への吸入空気流のバイパスを許容す
る。
【0009】冷凍サイクルRcは、可変容量型圧縮機2
0を備えており、この圧縮機20は、その付設の電磁ク
ラッチ30の選択的係合に伴い、エンジンからベルト機
構を介し動力伝達を受けて駆動される。しかして、この
圧縮機20は、その回転速度及び容量の変化に応じ、エ
バポレータ40から配管P1 を通して冷媒を吸入圧縮
し、この圧縮冷媒を、高温高圧にて配管P2 内に吐出す
る。凝縮器50は、冷却ファン50aの空冷作用に伴
い、配管P2 内の圧縮冷媒を凝縮し凝縮冷媒として配管
P3内に付与する。気液分離器60は、配管P3からの凝
縮冷媒をガス相成分と液相成分とに分離し、この液相成
分を循環冷媒として配管P4 に付与する。膨張弁70
は、配管P1 内の冷媒の温度に対する感温筒70aの検
出結果に応じた開度にて、配管P4からの冷媒を膨張さ
せて配管P5を通しエバポレータ40に付与する。エバ
ポレータ40は、配管P5 からの膨張冷媒の蒸発作用に
応じ流入空気流を冷却するとともに、同冷媒を配管P1
を通し圧縮機20に還流する。なお、凝縮器50は、エ
ンジンルーム内に位置している。
【0010】次に、アイドル調整弁10b及び電磁クラ
ッチ30のための電気回路構成を図2を参照して説明す
る。操作スイッチSWは、エアコンディショナを作動さ
せるとき操作されて操作信号を発生する。回転速度セン
サ80は、圧縮機20の回転速度Ncを検出してこの検
出結果に比例する周波数にて回転速度パルスを生ずる。
外気温センサ90は、凝縮器50と当該車両のフロント
グリルとの間に位置しており、この外気温センサ90
は、当該車両の外気の温度を検出し外気温検出信号とし
て発生する。冷媒温センサ100は、凝縮器50の表面
に付設されており、この冷媒温センサ100は、凝縮器
50の表面温度を検出し、凝縮冷媒の温度を表す冷媒温
検出信号として発生する。
【0011】波形整形器110は回転速度センサ80か
らの各回転速度パルスを順次波形整形し整形パルスとし
て発生する。A−D変換器120は、外気温センサ90
からの外気温検出信号及び冷媒温センサ100からの冷
媒温検出信号をそれぞれディジタル変換し外気温ディジ
タル信号及び冷媒温ディジタル信号として発生する。マ
イクロコンピュータ130は、図3及び図4に示すフロ
ーチャートに従い、コンピュータプログラムを、波形整
形器110及びA−D変換器120との協働により実行
し、この実行中において、アイドル調整弁10b、電磁
クラッチ30及び冷却ファン50aにそれぞれ接続した
各駆動回路140、150及び160の制御に必要な演
算処理を行う。但し、上述のコンピュータプログラムは
マイクロコンピュータ130のROMに予め記憶されて
いる。なお、マイクロコンピュータ130は、当該車両
のイグニッションスイッチIGの閉成によりバッテリB
から給電されて作動状態となり、操作スイッチSWから
の操作信号に応答してコンピュータプログラムの実行を
開始する。
【0012】ところで、本実施例において、本発明者等
は、圧縮機20の高圧側冷媒圧及び容量の双方を加味し
た同圧縮機20のトルクの決定を、以下に述べる事項に
基づき可能とした。一般に、圧縮機20のトルクをTで
表すと、このトルクTは、次の数1により表される。
【0013】
【数1】
【0014】但し、この数1において、K及びmはそれ
ぞれ定数であって、K=2/100、及びm=0.12
3とする。Phは圧縮機20の圧縮冷媒の吐出圧、即ち
高圧側冷媒圧(kg/(cm・cm)ABS)を表す。
Psは、圧縮機20の冷媒の吸入圧を表し、Ps=3
(kg/(cm・cm)ABS)とする。また、Vcは
圧縮機20の圧縮冷媒の吐出容積を表す。従って、数1
において、高圧側冷媒圧Ph及び吐出容積Vcを除く右
辺の諸量は既知の値をとるから、Ph及びVcが決定さ
れれば、トルクTの決定が可能である。
【0015】然るに、吐出容積Vcは、冷凍サイクルR
cの冷媒流量Grとの関係において次の数2を満足す
る。
【0016】
【数2】Vc=Gr/(Nc・F) 但し、数2において、Grは冷凍サイクルRcの冷媒流
量(kg/hour)を表す。また、F=9.2/10
000である。従って、圧縮機20の回転速度Ncと冷
媒流量Grが決定されれば、吐出容積Vcの決定が可能
となる。よって、冷媒流量Grの決定の可否が主要な問
題となる。
【0017】そこで、凝縮器50の表面における温度、
即ち、A−D変換器120からの外気温ディジタル信号
の値(以下、外気温Tacという)と、凝縮器50内の
凝縮冷媒温、即ちA−D変換器120からの冷媒温ディ
ジタル信号の値(以下、凝縮冷媒温Trcという)との
間の温度差が大きい(例えば、TrcがTacよりもか
なり高い)ときには凝縮器50の放熱能力が大きいため
に冷媒流量Grも多く、一方、凝縮冷媒温Trcと外気
温Tacとの差が小さいときには冷媒流量Grが少ない
という物理現象に着目して、TacとTrcとの温度差
に基づいて冷媒流量Grを決定することを試みた。
【0018】一般に、凝縮器50は、圧縮機20からの
高温高圧の圧縮冷媒を冷却凝縮し気相及び液相の二相の
凝縮冷媒として流出する。然るに、凝縮器50内の冷媒
との関連において凝縮器50の放熱量Qrcを考察して
みると、この放熱量Qrcは、凝縮器50の冷媒流入口
と冷媒流出口との間の冷媒エンタルピー差△i(kca
l/kg)及び冷媒流量Grとの関係において次の数3
を満足することが知られている。
【0019】
【数3】Qrc=△i・Gr かかる場合、△iは、主に凝縮冷媒の潜熱分に相当し、
例えば、冷媒をR12としたとき、図5(A)に示すご
とく、凝縮冷媒温Trcとの関係にいて曲線Laでもっ
て特定される。そこで、この曲線Laを直線Laaでもっ
て近似すれば、次の数4が得られる。
【0020】
【数4】△i=D−E・Trc その結果、数3は、次の数5に変換される。
【0021】
【数5】Qrc=(D−E・Trc)・Gr 一方、凝縮器50の表面での外気温Tacとの関連にお
いて凝縮器50の放熱量Qacを考察してみると、この
放熱量Qacは次の数6により特定される。
【0022】
【数6】 Qac=Gac・Φ・0.24・(Trc−Tac) 但し、Gacは凝縮器50への流入外気流量(kg/h
our)を表し、また、Φは温度効率を表す。ここで、
外気流の流速が車両の走行速度と対応し、車両の走行速
度がエンジンの回転速度にほぼ対応し、さらにエンジン
の回転速度が圧縮機20の回転速度Nc(r.p.
m.)と対応することに鑑みると、Gac・Φは、凝縮
器50の表面(即ち前面)での外気流の流速Vk(m/
s)、即ち圧縮機20の回転速度Ncとの関係において
図5(B)に示すごとく曲線Lbでもって特定される。
そこで、この曲線Lbを直線Lbbでもって近似すれば、
次の数7が得られる。
【0023】
【数7】Gac・Φ=B+C・Nc 但し、B=950及びC=0.35とする。その結果、
数6は、次の数8に変換される。
【0024】
【数8】 Qac=(B+C・Nc)・0.24・(Trc−Tac) なお、エンジンのアイドリング時には、冷却ファン50
aからの空気流量のみ故、数7において、Gac・Φ
は、一定とみなしてよい。
【0025】以上の前提のもとに、凝縮器50内の凝縮
冷媒からの放熱量Qrcは空気側へ放熱されることに基
づき、Qrc=Qacが成立する。従って、両数5及び
8より、次の数9が得られる。
【0026】
【数9】 Gr=A(B+C・Nc)(Trc−Tac)/(D−E・Trc) 但し、A=0.24、B=950、C=0.35、D=
38、及びE=0.18である。以上述べたことによ
り、トルクTの決定が可能であることが確認できた。
【0027】以上のように構成した本実施例において、
イグニッションスイッチIGの閉成によりエンジンを始
動させるとともにマイクロコンピュータ130を作動状
態におく。かかる状態において、操作スイッチSWから
操作信号を発生させると、マイクロコンピュータ130
が、図3及び図4のフローチャートに従いステップ20
0にてコンピュータプログラムの実行を開始し、ステッ
プ210にて初期化の処理をし、変数nを「1」とセッ
トし、かつ電磁クラッチ30の係合に必要なクラッチ出
力信号及び空冷ファン50aの駆動に必要なファン出力
信号を発生する。すると、電磁クラッチ30が、マイク
ロコンピュータ130からのクラッチ出力信号に応答し
て駆動回路150により駆動されて係合し、圧縮機20
がエンジンからベルト機構及び電磁クラッチ30を介し
動力を受けて駆動される。また、空冷ファン50aが、
マイクロコンピュータ130からのファン出力信号に応
答して駆動回路160により駆動される。
【0028】しかして、冷凍サイクルRcにおいては、
圧縮機20が、その容量に応じ、配管P1内の冷媒を吸
入圧縮し高温高圧の圧縮冷媒として配管P2内に吐出
し、凝縮器50が、冷却ファン50aによる冷却作用に
伴い配管P2 からの圧縮冷媒を凝縮し凝縮冷媒として配
管P3内に付与し、気液分離器60が配管P3からの凝縮
冷媒中の液相成分を循環冷媒として配管P4内に付与
し、膨張弁70が配管P1内の冷媒の温度に応じ配管P4
からの冷媒を膨張させて配管P5を通しエバポレータ4
0に付与し、かつエバポレータ40がその流入冷媒の蒸
発作用に応じ流入空気流を冷却する。
【0029】ステップ210における演算処理後、マイ
クロコンピュータ130が、ステップ220にて、A−
D変換器120から外気温Tac及び凝縮冷媒温Trc
を入力され、かつ、ステップ220aにて、波形整形器
110からの各整形パルスに応じ圧縮機20の回転速度
Ncを演算する。ついで、マイクロコンピュータ130
が、ステップ230において、上述の数9に基づきステ
ップ220における外気温Tac及び凝縮冷媒温Trc
並びにステップ220aにおける回転速度Ncに応じ冷
凍サイクルRcの冷媒流量Gr(kg/hour)を演
算し、ステップ240にて、上述の数2に基づき同演算
冷媒流量Gr及びステップ220aにおける回転速度N
cに応じ圧縮機20の圧縮冷媒の吐出容積Vc(cc)
を演算し、かつ、ステップ250にて、次の数10に基
づきステップ220における凝縮冷媒温Trcに応じ冷
凍サイクルRcの高圧側冷媒圧Phを演算する。
【0030】
【数10】Ph=f(Trc) 但し、数10は、数9及び数2とともにマイクロコンピ
ュータ130のROMに予め記憶されている。
【0031】現段階において、演算吐出容積Vcが圧縮
機20の最大吐出容積Vcm以上であれば、マイクロコ
ンピュータ130が、ステップ260にて「NO」と判
別し、ステップ260aにて、次の数11に基づきステ
ップ250における高圧冷媒圧Phに応じ圧縮機20の
トルクTaを演算する。
【0032】
【数11】
【0033】一方、演算吐出容積Vcが圧縮機20の最
大吐出容積Vcmよりも小さければ、マイクロコンピュ
ータ130が、ステップ260にて「YES」と判別
し、ステップ260bにて、次の数12に基づきステッ
プ250における高圧冷媒圧Phに応じ圧縮機20のト
ルクTbを演算する。
【0034】
【数12】
【0035】但し、数11は、数1において、T=Ta
及びVc=Vcmとおけば得られる。一方、数12は、
数1において、T=Tbとおけば得られる。また、数1
1及び数12並びに最大吐出容積Vcmは、マイクロコ
ンピュータ130のROMに予め記憶されている。
【0036】上述のようにステップ260aでの演算処
理が終了すると、マイクロコンピュータ130が、ステ
ップ260c〜ステップ260fにて、ステップ260
aにおけるトルクTaを次の数13及び数14との関連
にて所定のトルク制限領域内に制限するに必要な演算処
理を行う。即ち、マイクロコンピュータ130が、ステ
ップ260cにて、次の数13に基づきステップ250
における高圧側冷媒圧Phに応じ下限トルクT1 を演算
するとともに、ステップ260aにおけるトルクTaを
下限トルクT1と比較判別する。
【0037】
【数13】T1=Ka・Ph+Kb
【0038】
【数14】T2=Kc・Ph+Kd 但し、数13におけるKa及びKb並びに数14におけ
るKc及びKdは、共に定数である。
【0039】現段階にて、トルクTaが下限トルクT1
以下であるとき、マイクロコンピュータ130が、ステ
ップ260cにて「NO」と判別し、次のステップ26
0dにて、ステップ260cにおけるトルクT1 をトル
クTaとセットしてコンピュータプログラムをステップ
260eに進める。一方、トルクTaが下限トルクT1
よりも大きいときには、マイクロコンピュータ130
が、ステップ260cにて「YES」と判別しコンピュ
ータプログラムをステップ260eに進める。
【0040】このようにコンピュータプログラムがステ
ップ260c或いはステップ260dからステップ26
0eに進むと、マイクロコンピュータ130が数14に
基づきステップ250における高圧側冷媒圧Phに応じ
上限トルクT2を演算するとともに、ステップ260a
におけるトルクTaを上限トルクT2 と比較判別する。
【0041】現段階にて、トルクTaが上限トルクT1
以上であるとき、マイクロコンピュータ130が、ステ
ップ260eにて「NO」と判別し、次のステップ26
0fにて、ステップ260eにおける上限トルクT2 を
トルクTaとセットしてコンピュータプログラムをステ
ップ260gに進める。一方、トルクTaが上限トルク
T2 よりも小さいときには、マイクロコンピュータ13
0が、ステップ260eにて「YES」と判別しコンピ
ュータプログラムをステップ260gに進める。このよ
うにしてコンピュータプログラムがステップ260e或
いはステップ260fからステップ260gに進むと、
マイクロコンピュータ130が、ステップ260d或い
はステップ260fにおけるトルクTaをTnとセット
する。一方、上述のようにステップ260bにおける演
算が終了したときには、マイクロコンピュータ130
が、ステップ260hにてステップ260bにおけるト
ルクTbをTnとセットする。
【0042】ここで、上述のようにステップ260aに
おけるトルクTaを数13及び数14との関連にて所定
のトルク制限領域内に制限するようにした根拠について
説明する。その前提として、上述のように圧縮機20の
トルクが、同圧縮機20の高圧側冷媒圧にほぼ比例して
変化し、かつ同圧縮機20の容量変化に応じて変化する
ことから、圧縮機20のトルクの高圧側冷媒圧に対する
変動幅を予測できることを本発明者等は確認した。
【0043】ところで、上に述べた数11及び数12に
おいて、トルクTa及びTbは、高圧側冷媒圧Phの変
化に応じ、図6の各直線Lc及びLdに沿いそれぞれ変
化する。然るに、トルクTaの高圧側冷媒圧Phの変化
に伴う正常な変化領域は、通常、数13で特定される直
線Lc1、数14で特定される直線Lc2及び直線Ldに
よって囲われる領域に相当すると予測される。そこで、
この領域を上述の所定のトルク制限領域として定め、ス
テップ260aにおけるトルクTaが、外乱等により、
前記トルク制限領域外の値となるときは、同トルクTa
を前記トルク制限領域内の値に制限することとした。こ
れによって、エンジンのアイドリング時には存在し得な
いと考えられる圧縮機20のトルクが異常な値として決
定されるのを未然に防止して、外乱やマイクロコンピュ
ータ130の異常等に対する本発明装置のフェイルセー
フを実現し得るものである。なお、上述の数13及び数
14はマイクロコンピュータ130のROMに予め記憶
されている。
【0044】上述のようにステップ260g或いはステ
ップ260hにおける演算処理が終了したとき、エンジ
ンの回転速度が600(r.p.m.)〜700(r.
p.m.)にあれば、エンジンがアイドリング状態にあ
るとの判断のもとに、マイクロコンピュータ130が、
ステップ270にて、ステップ220aにおける回転速
度Ncとの関連にいて「YES」と判別する。そして、
マイクロコンピュータ130が、ステップ270aに
て、圧縮機20の目標回転速度Ncoからステップ22
0aにおける回転速度Ncを減算し、この減算結果(N
co−Nc)をn=1との関連で偏差E1 とセットす
る。但し、目標回転速度Ncoはマイクロコンピュータ
130のROMに予め記憶されている。次に、マイクロ
コンピュータ130が、ステップ280にてn=1に基
づき「YES」と判別し、ステップ280aにおいて、
n=1との関連にて、E0=E1=0とセットし、かつ、
アイドル調整弁10bの目標開度を表す駆動電圧V0 を
初期駆動電圧V00とセットする。なお、ステップ280
aの処理は、初回のステップ280bの演算処理を適切
に行うための初期設定である。
【0045】ついで、マイクロコンピュータ130が、
ステップ280bにて、次の数15に基づき、ステップ
270aにおける偏差E1 及びステップ280aにおけ
る偏差E0=0及び駆動電圧V0に応じ駆動電圧V1を演
算する。
【0046】
【数15】 Vn=Vn-1+Kp(En−En-1)+(θ/Ti)・En 但し、Kp、θ及びTiは、それぞれ、制御定数を表
す。また、数15はマイクロコンピュータ130のRO
Mに予め記憶されている。
【0047】ステップ280bにおける演算処理が終了
すると、マイクロコンピュータ130が、ステップ29
0にて、ステップ280bにおける駆動電圧V1 を開度
出力信号として発生し、これに応答して駆動回路140
が、アイドル調整弁10bを、駆動電圧V1 に相当する
目標開度に開く。このため、スロットル弁10aの上流
から下流へのバイパス管路10cを通る空気流のバイパ
ス量がアイドル調整弁10bの目標開度により調整され
てエンジンのアイドリング状態を維持する。なお、マイ
クロコンピュータ130は、ステップ290aにて、n
=n+1=2と更新する。そして、マイクロコンピュー
タ130が、ステップ270の判別が「YES」の間、
以上述べた作動を1サイクル毎にnを加算更新しながら
繰り返す。
【0048】エンジンのアイドリング状態の成立に伴い
当該車両をアクセルペダルの踏み込みに応じ走行状態に
おくと、マイクロコンピュータ130が、ステップ22
0aにおける最新の回転速度Ncに基づきアイドリング
状態にないとの判断のもとに、ステップ270にて「N
O」と判別し、コンピュータプログラムをステップ27
0bに進める。すると、マイクロコンピュータ130
が、ステップ270bにて、最新のトルクTnと1サイ
クル前に演算されたトルクTn-1との差(Tn−Tn-
1)をトルク差△Tとセットする。
【0049】然る後、マイクロコンピュータ130が、
ステップ270cにて、次の数16に基づき1サイクル
前に演算された駆動電圧Vn-1及びステップ270bで
のトルク差△Tに応じ駆動電圧Vnを演算する。
【0050】
【数16】Vn=Vn-1+a・△T 但し、数16においてaは定数を表す。また、数16
は、マイクロコンピュータ130のROMに予め記憶さ
れている。
【0051】しかして、マイクロコンピュータ130
が、ステップ290において、ステップ270cでの駆
動電圧Vnを開度出力信号として発生し、これに応答し
て駆動回路140がアイドル調整弁10bを駆動電圧V
nに相当する目標開度に開く。このため、スロットル弁
10aの上流から下流へのバイパス管路10cを通る空
気流のバイパス量がアイドル調整弁10bの開度により
調整される。このとき、吸気管10内のスロットル弁1
0aを介する空気流量は同スロットル弁10aの踏み込
み量に応じて調整される。また、ステップ290での演
算後、マイクロコンピュータ130が、ステップ290
aにて、n=n+1と更新してコンピュータプログラム
をステップ220に戻す。
【0052】上述のように当該車両の走行中においてス
テップ270にて「NO」との判別を繰り返す演算処理
状態にあっては、数9に基づく冷媒流量Grの演算、数
2に基づく容積Vcの演算及び数10に基づく高圧冷媒
圧Phの演算が繰り返され、かつ、ステップ260にお
ける判別の繰り返しに伴いステップ260a(又はステ
ップ260b)における数11(又は数12)に基づく
トルクTa(又は、トルクTb)の演算が繰り返され
る。かかる場合、トルクTaは、ステップ260c〜ス
テップ260fでの演算処理を通じ前記トルク制限領域
内の値、即ち高圧側冷媒圧Phに応じたトルクT1 とト
ルクT2 との間の値に制限される。そして、マイクロコ
ンピュータ130が、ステップ270bにて、トルクT
aの制限値(又は、トルクTb)の先行値と最新値との
差をトルク差△Tとして繰り返し演算し、ステップ27
0cにて、数16に基づき駆動電圧Vn-1及びトルク差
△Tに応じ駆動電圧Vnを繰り返し演算し、ステップ2
90にて同駆動電圧Vnを開度出力信号として発生す
る。なお、Vc<Vcmの成立状態では数16から容易
に理解されるように、TbがVcの変化に比例して変化
するように決定される。換言すれば、駆動電圧Vnが数
16に基づき常に最新のトルク差△Tでもって繰り返し
決定される。
【0053】このような状態において当該車両を停止さ
せてそのエンジンをアイドリング状態におくと、マイク
ロコンピュータ130が、ステップ270にて、ステッ
プ220aでの現段階における回転速度Ncに基づき
「YES」と判別する。そして、マイクロコンピュータ
130が、ステップ270aにて、圧縮機20の目標回
転速度Ncoからステップ220aにおける最新の回転
速度Ncを減算し、この減算結果(Nco−Nc)を偏
差Enとセットし、ステップ280にて、n≠1に基づ
き「NO」と判別し、ステップ280bにて、数15に
基づき、1サイクル前に演算された駆動電圧Vn-1(ス
テップ270の判別が「NO」から「YES」になった
直後は1サイクル前のステップ270cで演算された駆
動電圧に等しい)、1サイクル前に演算された偏差En
-1及びステップ270aにおける最新の偏差Enに応じ
駆動電圧Vnを演算する。
【0054】ついで、マイクロコンピュータ130が、
ステップ290にて、ステップ280bにおける駆動電
圧Vnを開度出力信号として発生し、ステップ290a
にて変数nの加算更新処理をする。上述のようにステッ
プ270における「YES」との判別に伴いステップ2
90にて開度出力信号がマイクロコンピュータ130か
ら生ずると、駆動回路140が前記開度出力信号の値、
即ち、ステップ290での駆動電圧Vnに応じてアイド
ル調整弁10bの開度を調整する。このことは、アイド
ル調整弁10bが現段階での調整開度でもってエンジン
のアイドリング状態を維持することを意味する。
【0055】以上説明したように、エンジンのアイドリ
ング状態から当該車両を走行させると、ステップ270
における判別が「YES」から「NO」に反転し、以
後、このステップ270における「NO」との判別の繰
り返しのもとにコンピュータプログラムの実行が繰り返
される。即ち、このコンピュータプログラムの実行の繰
り返し状態においては、ステップ230〜ステップ25
0にて、数9に基づく冷媒流量Grの演算、数2に基づ
く容積Vcの演算及び数10に基づく高圧側冷媒圧Ph
の演算が繰り返され、かつ、ステップ260における判
別の繰り返しに伴いステップ260a(又はステップ2
60b)における数11(又は数12)に基づくトルク
Ta(又はトルクTb)の演算が繰り返される。また、
ステップ260aにおけるトルクTaの演算毎にステッ
プ260c〜ステップ260fにて数13及び数14に
基づきトルクTaが前記トルク制限領域内の値に繰り返
しセットされる。
【0056】従って、ステップ260aにおけるトルク
Ta(又はステップ260bにおけるトルクTb)が、
高圧側冷媒圧Phのみならず圧縮機20の容積Vcの変
化を加味して精度よく演算されるので、精度のよいトル
ク演算が簡単になし得るとともに圧縮機20の容積やト
ルクの検出に必要な特殊な容量センサやトルクセンサが
不要となる。また、ステップ260aにおけるトルクT
aがトルクT1 とトルクT2 との間にないときにはこれ
らのトルクの間の値にトルクTaを制限するので、圧縮
機20のトルクが、通常予測されないような異常な値に
なることがない。また、駆動電圧Vnがステップ260
g又は260hでのセットトルクに応じ繰り返し演算さ
れるので、エンジンを再びアイドリング状態においたと
きは、ステップ270での「YES」との判別の直前に
演算された駆動電圧Vn-1(即ち、ステップ270cで
演算された駆動電圧Vn)に基づいてステップ280b
にて駆動電圧Vnを演算し開度出力信号としてステップ
290にて発生し、かつこの開度出力信号の値に基づい
てアイドル調整弁10bの開度を調整する。このため、
エンジンの再度のアイドリング状態での回転速度が、常
に適正な範囲のトルクのもとに、精度よくかつ良好に維
持され得る。
【0057】換言すれば、上述のような当該車両の走行
中において、エアコンディショナの負荷の増大に伴い圧
縮機20の容量が増大しても、この容量の増大、即ちト
ルクの増大及び駆動電圧Vnの増大を、ステップ260
a(又は260b)及びステップ270cにおいて繰り
返し演算し、かつその後、エンジンを再びアイドリング
状態においたときには、増大した駆動電圧でもってステ
ップ280bにて駆動電圧Vnを演算し開度出力信号と
して発生することとなるので、アイドル調整弁10bの
開度が、増大したエアコンディショナの負荷、即ち増大
した圧縮機20のトルクに見合う駆動電圧Vnに応じて
調整される。
【0058】このため、上述のようにエンジンを再度ア
イドリング状態においても、その直前の圧縮機20の増
大トルク、即ちアイドル調整弁10bのバイパス空気流
の増大流量でもってエンジンの出力を確保できるので、
エンジンの再度のアイドル状態を回転速度の落ち込みを
伴うことなく円滑に維持できる。また、上述のようにト
ルクTaが前記トルク制限領域外の値になることがない
ので、外乱やマイクロコンピュータ130の異常状態と
はかかわりなく、本発明装置のフェイルセーフ効果を維
持しつつ、エンジンのアイドリング状態を常に良好に維
持できる。
【0059】なお、本発明の実施にあたっては、前記実
施例とは異なり、ステップ220aにおける回転速度N
cを、エンジンのアイドリング状態での値、例えば85
0(r.p.m.)に特定した上でステップ230以後
の演算処理を行うようにしてもよい。また、本発明の実
施にあたっては、前記実施例における数12による放熱
量Qacの演算に関しては、凝縮冷媒温Trcに代え
て、凝縮器50の冷媒出口の冷媒温を採用して行っても
よい。
【0060】また、前記実施例においては、凝縮器50
との関連においてQac=Qrcに基づき冷媒流量Gr
を演算するようにしたが、これに代えて、エバポレータ
40との関連において以下のように冷媒流量Grを求め
るようにしてもよい。即ち、エバポレータ40の放熱量
Qreとその冷媒の潜熱分△ieとの関連を表す数17
は、数3に対応して次のように表される。
【0061】
【数17】Qre=△ie・Gr また、エバポレータ40の放熱量Qaeは数8に対応し
て次の数18により特定される。
【0062】
【数18】 Qac=Gae・Φ・0.24(Tae−Tre)・k 但し,Taeはエバポレータ40の吸気温を表す。ま
た、Treはエバポレータ40内の冷媒温(又は、エバ
ポレータ40の冷媒出口温)を表す。また、Gae・Φ
は、エアコンディショナのブロワの風量で決定される。
kは定数で「2」である。
【0063】以上より、Qae=Qreに基づき、数9
に対応して数19が成立する。
【0064】
【数19】 Gr=Gae・Φ・0.24(Tae−Tre)・k/△ie なお、前記実施例における外気温センサ90はエバポレ
ータ40の吸気温センサとして利用する。また、冷媒温
センサ100は、エバポレータ40の冷媒温センサとし
て利用する。かかる場合、当該冷媒温センサに代えて、
エバポレータ40からの流出空気流の温度を検出するエ
バ後センサを採用してもよい。
【0065】また、本発明の実施にあたり、前記実施例
における冷媒温センサ100は、図7に示すごとく、凝
縮器50の凝縮配管51の屈曲部に板バネ51aにより
圧接支持するようにしてもよい。また、本発明の実施に
あたり、数10により吐出圧Phを求めることなく、圧
力センサにより圧縮機20の吐出圧を直接求めるように
してもよい。
【0066】さらに、本発明の実施にあたり、前記実施
例ではアイドル状態になる直前のトルクに応じてアイド
ル制御の初期値を与えるようにし、トルクに応じたアイ
ドル回転速度がこの初期値としてのみ与えられるものを
説明したが、これは、アイドル中の容量変化が少なくト
ルク変動も少ないため、偏差Enによるフィードバック
制御のみでアイドル回転速度を安定に制御できることを
前提にしたものである。従って、アイドル中にも容量が
急激に変化するとともにトルクが変化するものでは、ア
イドル中にもトルクを演算し、かつこのトルクに応じて
アイドル回転速度を制御するようにしてもよい。
【0067】また、本発明の実施にあたっては、図6に
て示した各直線Lc1、Lc2及びLdで囲われる領域
は、必要に応じ適宜予測される範囲にて変更して実施し
てもよい。また、前記実施例においては、本発明をエン
ジンのアイドル回転速度制御に適用した例について説明
したが、これに限らず、例えば、電磁クラッチ30の係
合力を適正に制御するにあたり本発明を適用して実施し
てもよい。また、前記実施例においては、圧縮機20の
駆動源としてエンジンを採用するようにした例について
説明したが、これに代えて、電気自動車における電動機
等を圧縮機20の駆動源として採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲の記載に対する対応図である。
【図2】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートの前段部である。
【図4】同フローチャートの後段部である。
【図5】潜熱△iと凝縮冷媒温Trcとの関係を示すグ
ラフ及びGac・Φと外気流の流速Vc及び回転速度N
cとの関係を示すグラフである。
【図6】トルク制限領域を特定する各トルクTa、T
b、T1及びT2の間の関係を高圧側冷媒圧Phとの関連
にて示すグラフである。
【図7】冷媒温センサの取付位置の変形例を示す図であ
る。
【符号の説明】
Rc…冷凍サイクル、20…圧縮機、40…エバポレー
タ、50…凝縮器、80…回転速度センサ、90…外気
温センサ、100…冷媒温センサ、130…マイクロコ
ンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 宏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−248673(JP,A) 特開 昭64−60780(JP,A) 特開 昭56−85581(JP,A) 特開 平2−115582(JP,A) 特開 平2−27177(JP,A) 特開 昭62−41951(JP,A) 実開 昭59−182059(JP,U) 実開 平2−20792(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 49/00 F02D 29/04 F02D 45/00 364

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両に搭載した原動機等の駆動源により駆
    動される可変容量型圧縮機によって熱交換器を通し冷媒
    を循環させる冷凍サイクルを備えたシステムにおいて、 前記圧縮機からの冷媒の吐出圧を決定する吐出圧決定手
    段と、 前記熱交換器の熱交換能力を決定する熱交換能力決定手
    段と、 前記決定吐出圧及び前記決定熱交換能力に応じ前記圧縮
    機のトルクを算出するトルク算出手段と、 前記トルク算出手段の算出トルクを、前記吐出圧決定手
    段の決定吐出圧に応じ、所定のトルク制限領域内の値に
    制限するように修正するトルク修正手段とを設けるよう
    にしたことを特徴とする可変容量型圧縮機のトルク算出
    装置。
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