JP3091761U - 縦型破砕処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】２以上の協働する破砕ローターにより、廃瓦、
スレート、タイルその他の窯業製品廃棄物（被処理物に
同じ。）の衝撃破砕を複式処理し、所望寸法範囲の破砕
処理物を得る。 【解決手段】縦型破砕処理装置Ｘが、ケーシング１上部
に開口するホッパー２を有し、該ホッパー２の下方に破
砕室３を有し、該破砕室３に２基の破砕ローター４，５
を上下２段に配設し、該破砕ローター４，５の回転方向
前面に衝撃板６を立設し、背面には破砕室３の断面減少
方向に排出誘導板７を傾設するとともに、破砕室３外の
ケーシング１内に一の駆動源８を収設している。破砕ロ
ーター４，５を同一方向に回転駆動し、ホッパー１投入
した被処理物を自由落下させながら上下２段の破砕ロー
ター４，５を潜らせて衝撃破砕をおこなう。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、２軸破砕処理装置に係り、詳しくは、廃瓦、スレート、タイルその 他の窯業製品廃棄物（以下、被処理物。）の衝撃破砕を複式処理するための縦型 破砕処理装置に関する。ここで、衝撃破砕に係る複式処理は２段階処理と同義で ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、本考案の被処理物や建材その他の固体原料を衝撃破砕により粉粒化 する破砕機又は粉砕機が知られている。

【０００３】 ここでは、２以上の協働する回転子に取着した破砕刃を含む打撃部材により衝 撃破砕をおこなう破砕手段〔本考案に関し破砕ローター〕を多軸構成し、かつ、 段違いに配置して複式処理するようにしたものがみられる。したがって、本考案 に関し、破砕手段を横並びに配置した横型のものは除外される。

【０００４】 例えば、特公平３−４９６１８号「複式衝撃破砕機」では、２基の破砕ロータ ーを階段状に併設して、原料のショートパスを防止し、製品粒度のトップサイズ を小さくするものとしている。

【０００５】 また、特開昭６０−１２１４３号「２ロータ式衝撃粉砕機の駆動装置」にみら れるように、１個のモーターで２個のローターを異なる周速で回転させるように したものがある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、本考案の被処理物に関し、砕石指標の４０ｍｍ以下の破砕寸法 であれば破砕処理物（製品粒度）が不揃いであっても敷石、植木の底敷等に再利 用できるものであり、機械的に量産すれば窯業の分野で廃棄物の有効利用に大き く貢献する。生産現場での使用を考慮すれば、コンパクトかつ堅固で処理能力の 高い破砕処理装置が要請される。

【０００７】 本考案は、このような事情に鑑みなされたものであって、上記課題を解消し、 窯業製品廃棄物に係る被処理物の衝撃破砕を複式処理するための縦型破砕処理装 置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

課題を解決するため本考案は、被処理物の衝撃破砕を複式処理するための縦型 破砕処理装置であって、 ケーシング上部に開口するホッパーを設け、該ホッパーの下方に破砕室を設け、 該破砕室に２基の破砕ローターを上下２段に配設し、該破砕ローターの回転方向 前面に衝撃板を立設し、背面には前記破砕室の断面減少方向に排出誘導板を傾設 するとともに、前記破砕室外のケーシング内に一の駆動源を収設して前記破砕ロ ーターを同一方向に回転駆動してなり、ホッパー投入した被処理物を自由落下さ せながら上下２段の破砕ローターを潜らせて衝撃破砕をおこなうようにしたこと を特徴とするものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を添付図面を参照して以下具体的に説明する。

【００１０】 図１は、本考案の一実施である縦型衝撃破砕装置（以下、実施例装置。）の右 側面視縦断面説明図である。

【００１１】 図２は、同じく正面視縦断面説明図である。

【００１２】 図３は、同じく右側面視説明図である。

【００１３】 図４は、図３中ＡＡ断面視説明図である。

【００１４】 図５は、実施例装置の左側面視説明図である。

【００１５】 図６は、同じく平面視説明図である。

【００１６】 図示するように、実施例装置（Ｘ）は、ケーシング（１）上部に開口するホッ パー（２）を設け、該ホッパー（２）の下方に破砕室（３）を設け、該破砕室（ ３）に２基の破砕ローター（４，５）を上下２段に配設している。破砕ローター （４，５）の回転方向前面に衝撃板（６）を立設し、背面には破砕室（３）の断 面減少方向に排出誘導板（７）を傾設している。破砕室（３）外のケーシング（ １）内に一のモーター（８）〔駆動源〕を収設して２基の破砕ローター（４，５ ）をチェーンベルト（９）〔動力伝達要素〕を介して同一方向に回転駆動し、ホ ッパー（１）投入した被処理物を自由落下させる。

【００１７】 ここで、破砕ローター（４，５）の回転子はドラム（41,51)であって、複数の 打撃部材(42,52) をドラムの軸周り放射方向に等配設置し、かつ、その軸方向に 列設したものとしている。

【００１８】 また、被処理物の破砕寸法を調整するために、下段の破砕ローター（５）の支 持装置にスライド固定手段(53)を設け、衝撃板（６）に対する下段の破砕ロータ ー（５）の設置距離を離接方向に変更可能としている。

【００１９】 さらに、ホッパー（２）の被処理物案内板(21)に被処理物の送り手段(22)を設 け、該被処理物案内板(21)の斜面に臨ませてゲート板(23)を可動対置し、投入さ れた被処理物の滞留を防止するようにしている。図示の送り手段(22)は送り羽根 を軸装したものであるが、ローラーコンベア等を構成要素としてもよい。

【００２０】 参考までに、実施例装置の仕様を表１に示す。

【００２１】

【表１】

【００２２】

【考案の効果】

本考案は以上の構成よりなるものであり、これによれば被処理物を２基の破砕 ローラーにより２段階に衝撃破砕するので破砕能力が向上し、所望の破砕寸法に 効率良く破砕処理できる。

【００２３】 また、下段の破砕ローラーをスライド固定すことにより、破砕寸法を調整でき るので、多種類の廃瓦に対応できる。

【００２４】 さらに、廃瓦等の粘度製品は比較的重く、形状的にもホッパー内で滞留しがち でるが、送り装置とゲート板を設けたことにより、破砕室への連続投入を平滑に おこなうことができる。

【００２５】 全体として、装置はコンパクトかつ堅固であり、連続稼動により破砕処理物を 量産できるので、窯業の分野における廃棄物の有効利用に大きく貢献することが 期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例装置の右側面視縦断面説明図である。

【図２】同じく正面視縦断面説明図である。

【図３】同じく右側面視説明図である。

【図４】図３中ＡＡ断面視説明図である。

【図５】実施例装置の左側面視説明図である。

【図６】同じく平面視説明図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ ホッパー 21 被処理物案内板 22 送り手段 23 ゲート板 ３ 破砕室 ４ 上段破砕ローター 41 ドラム 42 打撃部材 ５ 下段破砕ローター 51 ドラム 52 打撃部材 53 スライド固定手段〔支持装置〕 ６ 衝撃板 ７ 排出誘導板 ８ モーター〔駆動源〕 ９ チェーンベルト〔動力伝達要素〕 Ｘ 縦型衝撃破砕処理装置〔実施例装置〕

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２以上の協働する回転子に取着した破砕
   刃を含む打撃部材により衝撃破砕をおこなう多軸破砕処
   理装置において、廃瓦、スレート、タイルその他の窯業
   製品廃棄物（以下、被処理物。）の衝撃破砕を複式処理
   するための縦型破砕処理装置であって、ケーシング上部
   に開口するホッパーを設け、該ホッパーの下方に破砕室
   を設け、該破砕室に２基の破砕ローターを上下２段に配
   設し、該破砕ローターの回転方向前面に衝撃板を立設
   し、背面には前記破砕室の断面減少方向に排出誘導板を
   傾設するとともに、前記破砕室外のケーシング内に一の
   駆動源を収設して前記破砕ローターを同一方向に回転駆
   動してなり、ホッパー投入した被処理物を自由落下させ
   ながら上下２段の破砕ローターを潜らせて衝撃破砕をお
   こなうようにしたことを特徴とする縦型破砕処理装置。
2. 【請求項２】 破砕ローターの回転子がドラムであっ
   て、複数の打撃部材を前記ドラムの軸周り放射方向に等
   配設置し、かつ、その軸方向に列設したものである請求
   項１記載の縦型破砕処理装置。
3. 【請求項３】 被処理物の破砕寸法を調整するために、
   下段の破砕ローターの支持装置にスライド固定手段を設
   け、衝撃板に対する下段の破砕ローターの設置距離を離
   接方向に変更可能とした請求項１又は２記載の縦型破砕
   処理装置。
4. 【請求項４】 ホッパーの被処理物案内板に被処理物の
   送り手段を設け、該被処理物案内板の斜面に臨ませてゲ
   ート板を可動対置し、投入された被処理物の滞留を防止
   するようにした請求項１乃至３のいずれか１項記載の縦
   型破砕処理装置。