JP3089902B2 - チェーン駆動装置 - Google Patents

チェーン駆動装置

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JP3089902B2 JP05182801A JP18280193A JP3089902B2 JP 3089902 B2 JP3089902 B2 JP 3089902B2 JP 05182801 A JP05182801 A JP 05182801A JP 18280193 A JP18280193 A JP 18280193A JP 3089902 B2 JP3089902 B2 JP 3089902B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/18DOHC [Double overhead camshaft]

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両エンジン
のような内燃機関のカムシャフトを所定のタイミングで
回転させる動力伝達装置として用いられるチェーン駆動
装置の改良に関し、特に、チェーンからスプロケットに
入力される振動加振力が低減されるようにしたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のチェーン駆動装置10
の構成を示す正面図であり、このチェーン駆動装置10
を車両エンジンの吸排気弁を駆動させるカムシャフトを
回転させる装置として用いた場合を例にとって説明す
る。即ち、チェーン駆動装置10は、図示しない車両エ
ンジンのクランクシャフトに直結されたクランク側スプ
ロケット1(歯数N)と、図示しないカムシャフトに直
結されたカム側スプロケット3(歯数2N)と、これら
クランク側スプロケット1及びカム側スプロケット3の
両方に巻掛けられたチェーン2と、クランク側スプロケ
ット1及びカム側スプロケット3間のチェーン軌道に沿
って配設され且つチェーン2の軌道の既定,チェーン2
のばたつきの防止,チェーン2へのテンション付加等を
行うチェーンガイド4,5と、から構成されている。従
って、クランクシャフトからクランク側スプロケット1
に伝達された回転駆動力は、チェーン2を介してカム側
スプロケット3に伝達され、そこからカムシャフトに伝
達される。
【0003】なお、図10に示す記号のうち、Aはクラ
ンク側スプロケット1のチェーン2との噛み込み点、B
はクランク側スプロケット1のチェーン2の離脱点、
A' はカム側スプロケット3のチェーン2との噛み込み
点、B' はカム側スプロケット3のチェーン2の離脱
点、βはクランク側スプロケット1とチェーン2との巻
付け角、β' はカム側スプロケット3とチェーン2との
巻付け角、ωはクランクシャフトの回転角速度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、クランク側ス
プロケット1が1回転する間に、噛み込み点A,離脱点
Bのそれぞれをチェーン2の駒2aがN回通過する(こ
の周期運動を、チェーン噛み合い1次成分若しくはエン
ジン回転N次成分と呼ぶ。)が、チェーン2の軌道が噛
み込み点Aでは直線軌道から多角形軌道に変化し且つ離
脱点Bでは多角形軌道から直線軌道に変化することに起
因して、図11に示すように、駒2aが変位εの強制変
位変動を繰り返すことになる。かかる強制変位変動の時
間的変化は図12に示すようになる。
【0005】そして、噛み込み点A,離脱点Bのそれぞ
れにおいて、チェーン慣性力の反作用により、チェーン
2からクランク側スプロケット1に、回転角速度ωのN
倍の周期振動、即ち、sin(Nω)の振動加振力が入
力されてしまうのである。また、そのような振動加振力
は、同様の理由から、カム側スプロケット3の噛み込み
点A' ,離脱点B' のそれぞれにも入力されてしまう。
【0006】そして、その振動加振力が、クランクシャ
フトやカムシャフトに伝搬し、さらにエンジンブロック
等を加振して、そこから外へ放射され騒音レベルの悪化
を招いてしまうのである。ちなみに、このような現象
は、特に内燃機関に用いられるチェーン駆動システムで
顕著に現れ、それ以外の一般的なチェーン駆動システム
ではあまり問題にはならない。その理由は、内燃機関で
は、チェーンの駆動速度が一般に比較してかなり高いた
めこの速度の二乗に比例するチェーン慣性力で決定され
る振動加振力が特に大きくなる傾向にあり、顕著になり
易いからである。つまり、この現象は、ほぼ内燃機関の
チェーン駆動システム固有の問題ともいえる。
【0007】なお、このような不具合を解決することを
目的とした従来の技術として、特開昭58−19395
9号公報に記載されたものがあり、かかる従来の技術
は、チェーン2がスプロケット1,3に噛み込まれる直
前におけるチェーン軌道を、予め強制的に変位εの分だ
け押し込むローラ等を設けることにより、強制変位変動
を抑制するようにしていた。
【0008】即ち、上記従来の技術は、チェーン噛み込
み時におけるチェーンとスプロケットとの衝突による打
音の低減を目的としてなされたものであるが、本発明者
等が行った現象解析によれば、特にエンジンの低回転領
域(例えば、2500rpm以下の領域)では、そのよ
うな衝突による打音よりも、むしろ上述したような振動
加振力に起因して放射される騒音が支配的であることが
判った。
【0009】従って、チェーン噛み込み点のみを対象と
した上記従来の技術では、十分な騒音低減効果を得るこ
とはできないのであり、十分な効果を得るためには、チ
ェーン離脱点に対しても強制変位変動を抑制するローラ
等を設けることが必要になるのであるが、図10に示し
たようなチェーンガイド4,5の他に各噛み込み点A,
A' ,離脱点B,B' ごとにそのようなローラ等を設け
ることは、スペース的な余裕が十分にある場合は別にし
て、現実問題としてエンジン本体のサイズが大きくなる
等の別の不具合を招いてしまうし、そのようなローラ等
の部材を設けると、そのローラとチェーンとの接触部で
新たな振動が発生する等の問題点も生じてしまう。
【0010】本発明は、このような従来の技術が有する
種々の問題点に着目してなされたものであって、別途新
たな部材を設けなくてもチェーンからスプロケットに入
力される振動加振力に起因する騒音を低減することがで
きるチェーン駆動装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数のスプロケット及びそ
れらスプロケットに巻掛けられたチェーンを少なくとも
有し且つ当該チェーンを介して前記複数のスプロケット
間で駆動力を伝達させるチェーン駆動装置において、前
記チェーンの前記スプロケットに対する巻付け駒数を二
倍にした値を、前記チェーンの前記スプロケットに対す
る巻付け角が90度未満の場合には奇数、90度以上の
場合には偶数にしたものである。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の発明は、複数のスプロケット及びそれらスプロ
ケットに巻掛けられたチェーンを少なくとも有し且つ当
該チェーンを介して前記複数のスプロケット間で駆動力
を伝達させるチェーン駆動装置において、前記チェーン
の前記各スプロケットに対する巻付け駒数を二倍にした
値を、前記チェーンの前記各スプロケットに対する巻付
け角が90度未満の場合には奇数、90度以上の場合に
は偶数となるように前記チェーンに接触するチェーンガ
イドを設けたものである。
【0013】なお、巻付け駒数Kとは、図10に示す例
であれば、クランク側スプロケット1ではチェーン噛み
込み点Aから離脱点Bまでの間に存在する駒2aの個数
であり、カム側スプロケット3ではチェーン噛み込み点
A' から離脱点B' までの間に存在する駒2aの個数で
ある。そして、上記請求項1又は請求項2記載の発明に
おける巻付け駒数Kを二倍にした値2Kは、寸分の狂い
もなく整数である必要はなく、実質的に整数と見なせる
程度の値であればよい。従って、例えば製造誤差等によ
って±数%の狂いがあったとしても大きな不具合はな
い。
【0014】
【作用】図4(a)及び(b)は、最も単純な例として
歯数Nが等しい二枚のスプロケット1,3とこれらに巻
掛けられたチェーン2とからなるチェーン駆動装置10
(従って、巻付け角はいずれも180度である。)を示
していて、図4(a)では歯数N=5のスプロケット
1,3を、図4(b)では歯数N=6のスプロケット
1,3を用いている。なお、これら図4(a)及び
(b)に示す例は、本発明の作用を説明するのに好適で
あるため利用したに過ぎず、現実にはこのような構成の
チェーン駆動装置10が用いられることは皆無といって
よい。
【0015】先ず、図4(a)に示す例は、歯数Nが奇
数のスプロケット1,3を用いている場合であるが、例
えばスプロケット1のチェーン噛み込み点Aとチェーン
離脱点Bとに着目すると、チェーン噛み込み点Aにチェ
ーン2の駒が存在する場合には、チェーン離脱点Bには
チェーン2の各駒間の中心部分が存在することになるか
ら、チェーン噛み込み点Aにおけるチェーン2の各駒の
強制変位変動と、チェーン離脱点Bにおけるチェーン2
の各駒の強制変位変動とは、スプロケット1に対して同
相に発生することになる。
【0016】従って、チェーン2からスプロケット1の
チェーン噛み込み点Aに入力される振動加振力FA と、
チェーン2からスプロケット1のチェーン離脱点Bに入
力される振動加振力FB とは同相になるから、それら振
動加振力FA ,FB を併せた加振力がスプロケット1か
らシャフト側に伝達されてしまう。このような現象はス
プロケット3においても同様である。
【0017】一方、図4(b)に示す例は、歯数Nが偶
数のスプロケット1,3を用いている場合であるが、同
様にスプロケット1のチェーン噛み込み点Aとチェーン
離脱点Bとに着目すると、チェーン噛み込み点Aにチェ
ーン2の駒が存在する場合には、チェーン離脱点Bにも
チェーン2の駒が存在することになるから、チェーン噛
み込み点Aにおけるチェーン2の各駒の強制変位変動
と、チェーン離脱点Bにおけるチェーン2の各駒の強制
変位変動とは、スプロケット1に対して逆相に発生する
ことになる。
【0018】従って、チェーン2からスプロケット1の
チェーン噛み込み点Aに入力される振動加振力FA と、
チェーン2からスプロケット1のチェーン離脱点Bに入
力される振動加振力FB とは逆相になるから、それら振
動加振力FA ,FB が相殺され、理論的にはチェーン2
からスプロケット1に入力されるトータルの振動加振力
は零になる。このような現象はスプロケット3において
も同様である。
【0019】この図4に示す例は、巻付け角が180度
の特殊な例であるが、このような振動加振力FA ,FB
の相殺現象は、その巻付け角が180度以外の場合にも
生ずるのであり、本発明者等は、チェーンのスプロケッ
トに対する巻付け駒数Kを二倍にした値2Kと、チェー
ンのスプロケットに対する巻付け角βとを適宜選定する
ことにより、上述した振動加振力FA ,FB の相殺現象
を適宜利用できることを見出したのである。
【0020】図5及び図6は巻付け角βが90度以上の
場合の例であり、図5はスプロケット1の巻付け駒数K
が7(2Kが偶数)の場合、図6は巻付け駒数Kが7.5
(2Kが奇数)の場合である。また、図7及び図8は巻
付け角βが90度未満の場合の例であり、図7は巻付け
駒数Kが3(2Kが偶数)の場合、図8は巻付け駒数が
3.5(2Kが奇数)の場合である。なお、図5乃至図8
において、チェーン2からスプロケット1のチェーン噛
み込み点Aに入力される振動加振力FA と平行な方向を
H方向、振動加振力FA に直交する方向をV方向として
表している。
【0021】そして、チェーン2からスプロケット1に
は、チェーン噛み込み点Aから振動加振力FA が入力さ
れ、チェーン離脱点Bから振動加振力FB が入力される
ことから、チェーン2からスプロケット1に入力される
トータルの振動加振力Fは、それら振動加振力FA ,F
B のベクトル和となる。従って、振動加振力FA ,FB
の両ベクトルのなす角が、90度よりも大きくなるよう
にすれば、トータルの振動加振力Fの絶対値は、振動加
振力FA ,FBの絶対値よりも小さくなるのである。そ
して、図4を伴って説明した振動加振力FA ,FB の位
相関係及び図5乃至図8のそれぞれの状況からも判るよ
うに、巻付け駒数Kの二倍の値2Kが、巻付け角βが9
0度以上の場合には偶数、巻付け角βが90度未満の場
合には奇数の場合に、振動加振力FA ,FB の両ベクト
ルのなす角が、90度よりも大きくなるのである。
【0022】図9は、歯数N=18のスプロケットにお
ける巻付け駒数K,巻付け角β及び振動加振力FのH方
向成分,V方向成分の関係を示すグラフであり、このグ
ラフによれば、振動加振力FのH方向成分が、V方向成
分に比べて短い周期で変化する、具体的には、巻付け駒
数Kが0.5変化するのに伴って最小値及び最大値を繰り
返すように変化することが判る。そして、一般的な内燃
機関に用いられるチェーン駆動装置は、その構造上、チ
ェーン張力が作用する(つまり、チェーン噛み込み点A
から入力される力を受ける)V方向は剛性が高く、特に
振動に注意しない場合にはH方向の剛性が低い傾向にあ
る。従って、H方向の振動対策を行うことが特に有効と
いえる。
【0023】従って、図のグラフに○印で表すよう
に、振動加振力FのH方向成分が低い値を採る場合、即
ち、巻付け角βが90度以上の場合には巻付け駒数Kの
二倍の値2Kが偶数、巻付け角βが90度未満の場合に
は巻付け駒数Kの二倍の値2Kが奇数の場合が、その近
傍の巻付け角において最も良好な振動低減効果を期待で
きる効果点となるのである。
【0024】以上から、請求項1又は請求項2記載の発
明にあっては、チェーン噛み込み点から入力される振動
加振力とチェーン離脱点から入力される振動加振力とが
互いに相殺し合う方向にスプロケットに作用するから、
チェーンからスプロケットへ入力されるトータルの振動
加振力は、未対策の場合に比べて小さくなる。特に、請
求項2記載の発明にあっては、スプロケット間のチェー
ン軌道上のチェーンに接触することによりチェーン軌道
の既定,チェーンのばたつきの防止,チェーンへのテン
ション付加等を行うチェーンガイドを適宜配設すること
により、即ち、スプロケットの径,歯数,位置等はその
ままで、通常のチェーン駆動装置に必要なチェーンガイ
ドの形状や配設位置等を適宜選定することにより、チェ
ーン噛み込み点から入力される振動加振力とチェーン離
脱点から入力される振動加振力とが互いに相殺し合う方
向にスプロケットに作用するようになる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例を示す図であり、これ
は、車両エンジンの一形式であるV型DOHCエンジン
のカムシャフトを駆動させるチェーン駆動装置10に本
発明を適用したものである。
【0026】即ち、かかるチェーン駆動装置10は、ク
ランクシャフトに直結されたクランク側スプロケット1
の回転駆動力を、チェーン2,2を介して、カムシャフ
トに直結されたカム側スプロケット3,…,3に伝達さ
せる装置である。また、各スプロケット1,3,…,3
のそれぞれの間のチェーン2,2の軌道上には、チェー
ン2,2に接触することによりチェーン軌道の既定,チ
ェーン2のばたつきの防止,チェーン2へのテンション
付加等を行うチェーンガイド4,5が配設されている。
なお、チェーンガイド5は、主にチェーン2へのテンシ
ョン付加を行うガイドであることから、テンショナガイ
ドとも一般には呼ばれている。
【0027】そして、本実施例では、各チェーンガイド
4,5のチェーン2との接触面の形状やその配設位置を
適宜選定することにより、チェーン2の各スプロケット
1,3に対する巻付け駒数Kの二倍の値2Kを、チェー
ン2の各スプロケット1,3に対する巻付け角βが90
度未満の場合には奇数、90度以上の場合には偶数にな
るようにしている。
【0028】つまり、巻付け角β及び巻付け駒数Kは、
各スプロケット1,3の径や歯数、各スプロケット1,
3同士の相対的な配設位置,チェーン2の各駒の大きさ
等の制約条件を受けて大雑把には決まってしまうことか
ら、各チェーンガイド4,5の配設位置等を適宜調整す
ることにより微調整を行って、図9に示す効果点のいず
れかに落ち着くようにするのである。
【0029】このような構成とした結果、チェーン2か
ら各スプロケット1,3に入力される振動加振力は、そ
れら各スプロケット1,3内で相殺されるようになり、
従って各スプロケット1,3からクランクシャフト,カ
ムシャフトに伝達される振動のレベルが低減し、エンジ
ンブロック等から放射される騒音レベルが低減するので
ある。図2は、エンジンブロックの振動レベルを表す周
波数特性図であり、特に、低回転領域において大きな振
動低減効果が得られることが判る。
【0030】そして、本実施例にあっては、チェーンガ
イド4,5の形状や配設位置を適宜選定することにより
所望の構成を実現することとしたため、その他のレイア
ウト、例えばスプロケット1,3の径や配設位置等を変
更する必要がないという利点がある。つまり、従来のエ
ンジンに適用されているチェーン駆動装置10の構造を
大幅に変更しなくても本発明を容易に適用することがで
きるのである。
【0031】なお、上記実施例では、本発明をV型DO
HCエンジン用のチェーン駆動装置10に適用した場合
について説明したが、本発明の適用対象はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、図3(a)又は(b)に示
すようなV型でないDOHCエンジ用のチェーン駆動
装置10であってもよいし、或いは、車両エンジン以外
に適用されるチェーン駆動装置であってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チェーンのスプロケットに対する巻付け駒数Kを二倍に
した値2Kを、チェーンのスプロケットに対する巻付け
角βが90度未満の場合には奇数、90度以上の場合に
は偶数にしたため、チェーンからスプロケットに入力さ
れる振動加振力同士が相殺するようになり、その振動加
振力に起因して発生していた騒音を低減することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す正面図である。
【図2】実施例の効果を説明する周波数特性図である。
【図3】本発明の他の実施例の構成を示す正面図であ
る。
【図4】本発明の作用を説明するための概念図である。
【図5】巻付け角βが90度以上、巻付け駒数Kが7の
場合にチェーンからスプロケットに入力される振動加振
力FA ,FB を説明する概念図である。
【図6】巻付け角βが90度以上、巻付け駒数Kが7.5
の場合にチェーンからスプロケットに入力される振動加
振力FA ,FB を説明する概念図である。
【図7】巻付け角βが90度未満、巻付け駒数Kが3の
場合にチェーンからスプロケットに入力される振動加振
力FA ,FB を説明する概念図である。
【図8】巻付け角βが90度以上、巻付け駒数Kが3.5
の場合にチェーンからスプロケットに入力される振動加
振力FA ,FB を説明する概念図である。
【図9】巻付け角β,巻付け駒数K及び振動加振力の関
係を表すグラフである。
【図10】従来のチェーン駆動装置の正面図である。
【図11】チェーンの強制変位振動を説明する概念図で
ある。
【図12】強制変位変動の振幅を説明する図である。
【符号の説明】
1 クランク側スプロケット 2 チェーン 3 カム側スプロケット 4,5 チェーンガイド 10 チェーン駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−193959(JP,A) 特開 平3−297792(JP,A) 実開 平3−79243(JP,U) 特公 昭44−15703(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 7/08 F16H 7/06 F16H 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスプロケット及びそれらスプロケ
    ットに巻掛けられたチェーンを少なくとも有し且つ当該
    チェーンを介して前記複数のスプロケット間で駆動力を
    伝達させるチェーン駆動装置において、前記チェーンの
    前記スプロケットに対する巻付け駒数を二倍にした値
    を、前記チェーンの前記スプロケットに対する巻付け角
    が90度未満の場合には奇数、90度以上の場合には偶
    数にしたことを特徴とするチェーン駆動装置。
  2. 【請求項2】 複数のスプロケット及びそれらスプロケ
    ットに巻掛けられたチェーンを少なくとも有し且つ当該
    チェーンを介して前記複数のスプロケット間で駆動力を
    伝達させるチェーン駆動装置において、前記チェーンの
    前記各スプロケットに対する巻付け駒数を二倍にした値
    を、前記チェーンの前記各スプロケットに対する巻付け
    角が90度未満の場合には奇数、90度以上の場合には
    偶数となるように前記チェーンに接触するチェーンガイ
    ドを設けたことを特徴とするチェーン駆動装置。
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