JP3089347U - 体脂肪測定機能付きテレビ用リモコン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テレビ用リモコンに体脂肪測定機能を持たせ
ることで、気軽に体脂肪の測定を行えるようにし、しか
も、生体インピーダンス測定用電極を実質上２電極法と
し、体脂肪測定の構成を簡単化できる体脂肪測定機能付
きテレビ用リモコンを提供する。 【解決手段】 テレビ用リモコン１を用いて体脂肪を測
定する際に、正弦波信号が印加されている実質上２電極
法の接続構成を有する電流印加電極７ａ，７ｂおよび電
圧測定電極７ｃ，７ｄに被測定者の身体を接触させ、こ
のとき変化する電圧測定電極７ｃ，７ｄ間の電圧が所定
サンプリング内で所定回数一致したとき、この電圧が生
体インピーダンスの測定結果とされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、テレビ装置における放送チャンネルやビデオの録画チャンネルの選 局操作などを行うためのテレビ用リモコンを用いて被測定者の体脂肪の測定を行 う体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から知られている体脂肪測定装置は、被測定者の体重・身長・性別・年齢 などの身体データを入力し、対になった電極２組を有する４電極法により被測定 者の身体に微弱な電流を流して生体インピーダンスを測定し、この生体インピー ダンスと前記身体データとに基づいて被測定者の体脂肪（体脂肪率や体脂肪量） を算出している。

【０００３】 この種の体脂肪測定装置としては、被測定者が一方の電極対を左手で把持し、 他方の電極対を右手で把持して測定するタイプのものや、被測定者が左足を一方 の電極対に載せ、右足を他方の電極対に載せて測定するタイプのものが知られて いる。また、このようなタイプの体脂肪測定装置は、体脂肪測定専用の単独商品 として商品化されているものが多い。

【０００４】 一方、テレビ用リモコンを用いて、料理による健康管理をするために、例えば 特開平７−５９０２２号公報に記載されているように、テレビ用リモコンを操作 して料理名および料理材料名を指定し、テレビ装置側のマイコンで、テレビ用リ モコンにより指定された料理または料理材料のカロリー値を算出し、テレビ装置 の画面に前記カロリー値を表示させるようにしたテレビ装置が知られている。

【０００５】 また、体重測定に加え、体脂肪率も測定する機能も有する、例えば、特開平９ −１１９８５９号公報に記載の体重計が知られている。この体重計では、暖房便 座を用いて被測定者の体重を測定する他に、便座表面の複数箇所に被測定者の電 気抵抗を検出して電気信号に変換する電極部を設け、前記電極部からの電気信号 に基づいて体内抵抗値を求め、この体内抵抗値と体重とから体脂肪率を得て表示 手段に表示するように構成されている。

【０００６】 また、体脂肪（体脂肪率）測定のみに用いられる体脂肪測定装置としては、例 えば、特開平１１−２８５４７７号公報に記載の体脂肪計や、特開２０００−３ ３３９２７号公報に記載の体脂肪率計が知られている。

【０００７】 前者の体脂肪計では、インピーダンス測定用電極に流れる電流値の変化から生 体内インピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、この測定した生体内 インピーダンスと体重・身長などの個人データとから体脂肪率や脂肪量などの身 体データを演算する演算処理手段と、体重計や身長計やデータ処理装置などの外 部機器との間でデータ通信を行うデータ通信手段とを備え、特に、生体インピー ダンス測定用電極に、データ通信用接続端子としての機能を持たせ、モード切換 スイッチにより、インピーダンス測定モードとデータ通信モードを切り換え可能 にし、データ通信専用の接続端子を不要にするものである。

【０００８】 後者の体脂肪率計では、被測定者の左の尻部を左側の第１尻電極および第２尻 電極に、右の尻部を右側の第１尻電極および第２尻電極にそれぞれ接触させ、左 右いずれか一方の手を第１手電極および第２手電極に接触させ、前記六つの電極 のうち、同じ身体部位に対する二つの電極を一組とした三組の電極のうち、任意 の二組の第１電極に高周波信号を印加し、第２電極から生体抵抗電位を検出して 生体インピーダンスを測定し、身体の胴体部を含む体脂肪率を算出できるように なっている。

【０００９】 また、マッサージチェアに体脂肪計を取り付けた、例えば、特開２０００−３ ４２６４４号公報に記載されているマッサージチェアが知られている。このマッ サージチェアでは、人体に導電接触すべき電極を介して人体インピーダンスを測 定する人体インピーダンス測定手段と、性別・年齢・身長・体重の個人データ（ 身体データ）を入力する個人データ入力手段と、これらの人体インピーダンスと 個人データに基づいて体脂肪率を算出する体脂肪率算出手段とを含み構成され、 マッサージチェアに座ったまま、体脂肪を測定できるようになっている。

【００１０】 また、携帯電話やＰＨＳに運動量計と体脂肪計の機能を取り付けた、例えば特 開２００１−３４６７８４号公報に記載の運動量計付き携帯／ＰＨＳが知られて いる。この運動量計付き携帯／ＰＨＳでは、電極を介して人体インピーダンスを 測定する人体インピーダンス測定手段と、測定した人体インピーダンスに基づい て体脂肪率を算出する体脂肪率算出手段とを備え、算出した体脂肪率を携帯電話 などの表示部に表示するようになっている。

【００１１】 また、テレビ用リモコンを用いてストレスを解消する、例えば公開実用昭和６ １−１６６６７６号公報に記載されたリモコン装置が知られている。このリモコ ン装置は、電極および／または温度センサに人体を接触することにより得られる 抵抗値および／または皮膚温度を測定し、その測定結果をテレビなどの画面に表 示するようになっている。したがって、被測定者は、このリモコン装置を用いて 例えば皮膚温度を測定し、テレビ画面に表示された皮膚温度などを見ながら、ス トレス解消方向になるように、例えば「手足が暖かくなる」などと暗示をかけ、 どのようにしたら皮膚温度数値を上げることができるのかを体得によってストレ ス解消の訓練をすることができるようになっている。

【００１２】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の体脂肪測定装置は、体脂肪測定専用の単独商品として商品化 されているものが多く、日常よく使用され、いつでも部屋内の手の届く所にある 電器製品に体脂肪測定機能を設けたものは少ない。また、体重計や風呂などに体 脂肪測定機能を設けた複合商品は存在するものの、これらの複合商品は、いつで も部屋内の手の届く所にあるわけではなく、気の向いたときに気軽に体脂肪を測 定するのには不向きであった。このため、いつでも気の向いたときに気軽に体脂 肪を測定するには、単独商品としての体脂肪測定装置を別途購入する必要があり 被測定者にとって経済的負担が大きくなっていた。

【００１３】 そこで、家庭内において良く利用されるテレビ用のリモコンに体脂肪測定機能 を持たせることが考えられるが、上述した公報の従来技術ではテレビ用のリモコ ンを用いて体脂肪を測定していない。

【００１４】 なお、特開平７−５９０２２号公報に記載されたテレビ装置は、リモコンによ り指定された料理または料理材料のカロリー値を算出するものであって体脂肪を 測定するものではないので、上記のような課題を解決することができない。

【００１５】 また、特開平９−１１９８５９号公報に記載の体重計は、暖房便座を用いて体 脂肪を測定する暖房便座との複合商品になるものであって、テレビ用リモコンを 用いて体脂肪を測定するものではないので、上記のような課題を解決することが できない。

【００１６】 また、特開平１１−２８５４７７号公報に記載の体脂肪計では、体脂肪を測定 するための生体インピーダンス測定用電極に、データ通信用接続端子としての機 能を持たせ、モード切換スイッチにより、インピーダンス測定モードとデータ通 信モードを切り換え可能にし、データ通信専用の接続端子を不要にすることを目 的とする単独商品となるものであって、テレビ用リモコンを用いて体脂肪を測定 するものではないので、上記のような課題を解決することができない。

【００１７】 また、特開２０００−３３３９２７号公報に記載の体脂肪率計では、被測定者 の左の尻部を左側の第１尻電極および第２尻電極に、右の尻部を右側の第１尻電 極および第２尻電極にそれぞれ接触させ、左右いずれか一方の手を第１手電極お よび第２手電極に接触させ、前記六つの電極のうち、同じ身体部位に対する二つ の電極を一組とした三組の電極のうち、任意の二組の第１電極に高周波信号を印 加し、第２電極から生体抵抗電位を検出して生体インピーダンスを測定し、身体 の胴体部を含む体脂肪率を算出できるようにする単独商品となるものであって、 テレビ用リモコンを用いて体脂肪を測定するものではないので、上記のような課 題を解決することができない。

【００１８】 また、特開２０００−３４２６４４号公報に記載されたマッサージチェアでは 人体に導電接触すべき電極を介して人体インピーダンスを測定する人体インピー ダンス測定手段と、性別・年齢・身長・体重の個人データを入力する個人データ 入力手段と、これらの人体インピーダンスと個人データに基づいて体脂肪率を算 出する体脂肪率算出手段とを含み構成され、マッサージチェアに座ったまま、体 脂肪を測定できるようにするマッサージチェアとの複合商品となるものであって テレビ用リモコンを用いて体脂肪を測定するものではないので、上記のような課 題を解決することができない。

【００１９】 また、特開２００１−３４６７８４号公報に記載の運動量計付き携帯／ＰＨＳ では、電極を介して人体インピーダンスを測定する人体インピーダンス測定手段 と、測定した人体インピーダンスに基づいて体脂肪率を算出する体脂肪率算出手 段とを備え、算出した体脂肪率を携帯電話などの表示部に表示するようになって いる携帯電話などとの複合商品になるものであって、テレビ用リモコンを用いて 体脂肪を測定するものではないので、上記のような課題を解決することができな い。

【００２０】 また、公開実用昭和６１−１６６６７６号公報に記載されたリモコン装置は、 電極および／または温度センサに人体を接触することにより得られる抵抗値およ び／または皮膚温度を測定し、テレビ画面に表示された皮膚温度などを見ながら ストレス解消方向になるように、例えば「手足が暖かくなる」などと暗示をかけ て、どのようにしたら皮膚温度数値を上げることができるのかを体得によってス トレス解消の訓練をするものであって、体脂肪の測定には用いられていないので 目的が異なる。

【００２１】 本考案は上記のような課題を解決するためになされたもので、テレビ用リモコ ンに体脂肪測定機能を持たせることで、気軽に体脂肪の測定を行えるようにし、 しかも、生体インピーダンス測定用電極を実質上２電極法とし、体脂肪測定の構 成を簡単化できる体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンを提供することを目的と する。

【００２２】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために請求項１の考案は、テレビ装置におけるチャンネル 設定やモード設定を操作するための複数のキーを有するキー操作部と、前記キー 操作部のキー操作内容に対応する操作信号を前記テレビ装置に送信する送信部と 、前記キー操作部および前記送信部を制御すると共に所定の処理を行うマイコン とを備えたテレビ用リモコンにおいて、所定周波数の方形波信号を作成する方形 波作成回路と、前記方形波作成回路から出力された方形波信号を正弦波信号に波 形整形する波形整形回路と、被測定者の身体が接触することで閉回路を形成し前 記波形整形回路から出力された正弦波信号による電流を被測定者の身体を介して 流すための一対の電流印加電極と、被測定者の身体に流れた電流により生じた前 記電流印加電極間の電位差を被測定者の生体インピーダンスに関連する測定電圧 として取り出すための一対の電圧測定電極と、前記電圧測定電極から取り出され た電圧を直流検波する直流検波回路と、前記直流検波回路により直流検波された 検波電圧をデジタル値に変換するアナログ／デジタル変換回路とを備え、前記一 対の電流印加電極の一方側電極と前記一対の電圧測定電極の一方側電極とを接続 すると共に前記一対の電流印加電極の他方側電極と前記一対の電圧測定電極の他 方側電極とを接続して実質上２電極法の構成とし、被測定者の体脂肪を測定する 際に、先ず被測定者が体内にペースメーカーを持っているかどうかのチェックを 行うためのチェック項目を表示するペースメーカーチェック手段と、該ペースメ ーカーチェック手段によりペースメーカーを持っていないことが確認され、ペー スメーカーが無しと判断された後、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定者の体 重と年齢と身長と性別とを含む身体データを前記キー操作部のキー操作により設 定する身体データ設定手段と、被測定者の身体を前記電流印加電極および前記電 圧測定電極の少なくとも一方に接触させたとき、前記デジタル値が予め定めたサ ンプリング周期内で連続して所定回数一致したときのデジタル値を被測定者の体 脂肪算出のための生体インピーダンスの測定結果とする測定手段とを前記マイコ ンに設け、前記生体インピーダンスの測定結果と前記身体データとを前記送信部 により前記テレビ装置側に送信し、前記テレビ装置側において受信した生体イン ピーダンスおよび身体データに基づいて被測定者の体脂肪を算出させ、この算出 結果を前記テレビ装置の画面に表示させるようにしたことを特徴とする体脂肪測 定機能付きテレビ用リモコンを提供する。

【００２３】 この考案においては、テレビ用リモコンを用いてチャンネル設定（テレビ放送 チャンネルやビデオ録画チャンネルの設定）やモード設定（テレビ放送受信やビ デオ録画のモード設定）を行うことができると共に、被測定者の体脂肪を測定す ることができる。特に、被測定者の生体インピーダンスを測定するための電極は 実質上２電極法の構成を採用しているので、生体インピーダンスを測定するため の構成は簡単になる。

【００２４】 被測定者の体脂肪を測定する際に、先ず被測定者が体内にペースメーカーを持 っているかどうかのチェックを行うためのチェック項目を表示し、ペースメーカ ーを持っていないと被測定者により設定され、ペースメーカーが無しと判断され た後に体脂肪の測定が可能になるので、安全性が高い。

【００２５】 このような安全性が確認された後、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定者の 体重と年齢と身長と性別とを含む身体データが前記キー操作部のキー操作により 前記マイコンに設定され、この後、被測定者の身体を前記電流印加電極および前 記電圧測定電極の少なくとも一方に接触させ、前記デジタル値が予め定めたサン プリング周期内で連続して所定回数一致したとき、このときのデジタル値が被測 定者の体脂肪算出のための生体インピーダンスの測定結果とされる。このように 所定回数一致したときのデジタル値が生体インピーダンスの測定結果とされるの で、信頼性の高い測定結果が得られる。

【００２６】 そして、この生体インピーダンスの測定結果と前記身体データとが前記送信部 により前記テレビ装置側に送信され、前記テレビ装置側において受信した生体イ ンピーダンスおよび身体データに基づいて被測定者の体脂肪が算出され、この算 出結果が前記テレビ装置の画面に表示される。

【００２７】 請求項２の考案は、テレビ装置におけるチャンネル設定やモード設定を操作す るための複数のキーを有するキー操作部と、前記キー操作部のキー操作内容に対 応する操作信号を前記テレビ装置に送信する送信部と、前記キー操作部および前 記送信部を制御すると共に所定の処理を行う制御処理部とを備えたテレビ用リモ コンにおいて、所定周波数の電気信号を作成する電気信号作成手段と、被測定者 の身体が接触することで閉回路を形成し前記電気信号作成手段から出力された電 気信号を被測定者の身体を介して流すと共に被測定者の身体に流れた電流により 被測定者の身体間に生じる電位差を被測定者の生体インピーダンスに関連する測 定電圧として取り出すための生体インピーダンス測定用電極とを備え、被測定者 の体脂肪を測定する際に、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定者の体重と年齢 と身長と性別とを含む身体データを前記キー操作部のキー操作により設定する身 体データ設定手段と、被測定者の身体を前記生体インピーダンス測定用電極に接 触させたとき、前記生体インピーダンス測定用電極からの電圧が予め定めたサン プリング周期内で所定回数一致したときの電圧値を、被測定者の体脂肪算出のた めの生体インピーダンスの測定結果とする測定手段とを、前記制御処理手段に設 け、前記生体インピーダンスの測定結果と前記身体データとを前記送信部により 前記テレビ装置側に送信し、前記テレビ装置側において、受信した生体インピー ダンスおよび身体データに基づいて被測定者の体脂肪を算出させ、この算出結果 を前記テレビ装置の画面に表示させるようにしたことを特徴とする体脂肪測定機 能付きテレビ用リモコンを提供する。

【００２８】 この考案においては、テレビ用リモコンを用いてチャンネル設定（テレビ放送 チャンネルやビデオ録画チャンネルの設定）やモード設定（テレビ放送受信やビ デオ録画のモード設定）を行うことができると共に、被測定者の体脂肪を測定す ることができる。特に、被測定者の生体インピーダンスを測定するための電極は 実質上２電極法を採用しているので、生体インピーダンスを測定するための構成 は簡単になる。

【００２９】 被測定者の体脂肪を測定する際に、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定者の 体重と年齢と身長と性別とを含む身体データが前記キー操作部のキー操作により 前記制御処理部に設定され、この後、被測定者の身体を前記生体インピーダンス 測定用電極に接触させ、前記生体インピーダンス測定用電極からの電圧が予め定 めたサンプリング周期内で所定回数一致したとき、このときの電圧値が被測定者 の体脂肪算出のための生体インピーダンスの測定結果とされる。このように所定 回数一致したときの電圧値が生体インピーダンスの測定結果とされるので、信頼 性の高い測定結果が得られる。

【００３０】 そして、この生体インピーダンスの測定結果と前記身体データとが前記送信部 により前記テレビ装置側に送信され、前記テレビ装置側において受信した生体イ ンピーダンスおよび身体データに基づいて被測定者の体脂肪が算出され、この算 出結果が前記テレビ装置の画面に表示される。

【００３１】 請求項３の考案は、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンに おいて、前記電気信号作成手段は、所定周波数の方形波信号を作成する方形波作 成回路と、前記方形波作成回路から出力された方形波信号を正弦波信号に波形整 形する波形整形回路とを備えたので、被測定者の生体インピーダンスを測定する のに精度の高い正弦波信号を用いることができる。また、方形波信号の周波数を 変えれば、出力される正弦波信号の周波数も変えることができるので、生体イン ピーダンスの測定誤差の最も少ない周波数に予め設定しておけば、生体インピー ダンスの測定精度が向上する。

【００３２】 請求項４の考案は、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンに おいて、前記生体インピーダンス測定用電極は、被測定者の身体が接触すること で閉回路を形成し前記電気信号作成手段から出力された電気信号を被測定者の身 体を介して流すための一対の電流印加電極と、被測定者の身体に流れた電流によ り生じた前記電流印加電極間の電位差を被測定者の生体インピーダンスに関連す る測定電圧として取り出すための一対の電圧測定電極とを備え、前記一対の電流 印加電極の一方側電極と前記一対の電圧測定電極の一方側電極とを接続すると共 に、前記一対の電流印加電極の他方側電極と前記一対の電圧測定電極の他方側電 極とを接続して実質上２電極法の構成としたので、生体インピーダンスの測定に 必要な電極は４電極あるが、実質的には２電極になり、この分、構成が簡単にな る。

【００３３】 請求項５の考案は、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンに おいて、前記生体インピーダンス測定用電極から取り出された電圧を直流検波回 路により直流検波し、更に、この直流検波されて得られた検波電圧をアナログ／ デジタル回路によりデジタル値に変換し、前記デジタル値が予め定めた周期内で 所定回数一致したときのデジタル値を、被測定者の体脂肪算出のための生体イン ピーダンスの測定結果とするので、安定度の高い生体インピーダンスの測定結果 が得られる。

【００３４】 請求項６の考案は、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンに おいて、被測定者の体脂肪を測定する際に、前記制御処理部は、先ず被測定者が 体内にペースメーカーを持っているかどうかのチェックを行うためのチェック項 目を表示し、ペースメーカーを持っていないことが確認され、ペースメーカーが 無しと判断したときのみ、被測定者の体脂肪測定処理を実行するようにしたので 、被測定者は体脂肪を測定する前に、安全性を確認することができる。

【００３５】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面を参照しつつ、本考案の実施の形態について説明する。図１は 本考案の一実施形態に係る体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンの構成を示す斜 視図である。図１（a）は通常にテレビ装置を操作する場合のテレビ用リモコン の構成を示す斜視図である。図１（ｂ）は体脂肪を測定する場合のテレビ用リモ コンの構成を示す斜視図である。

【００３６】 テレビ用リモコン１は、テレビ放送のチャンネルの選局やビデオ録画のチャン ネルの選局などを行うと共に、被測定者の体脂肪の測定を行い、体脂肪の測定結 果をテレビ場面に表示させることができるものであり、本体部２と開閉部３ａ， ３ｂとから構成されている。

【００３７】 本体部２には、キー操作部４と液晶表示部５と測定スイッチ６とが設けられて いる。開閉部３ａには、表側に突起８が設けられ、内側に生体インピーダンスを 測定するための一対の電流印加電極７ａ，７ｂが設けられている。また、開閉部 ３ｂには、内側に生体インピーダンスを測定するための一対の電圧測定電極７ｃ ，７ｄが設けられている。電流印加電極７ａと電圧測定電極７ｃは本体部２の内 部に設けられた図示しない電気ケーブルで接続されている。電流印加電極７ｂと 電圧測定電極７ｄは本体部２の内部に設けられた図示しない電気ケーブルで接続 されている。電流印加電極７ａは電気ケーブル９ａを介して本体部２の内部の回 路に接続されている。電流印加電極７ｂは電気ケーブル９ｂを介して本体部２の 内部の回路に接続されている。電圧測定電極７ｃは電気ケーブル９ｃを介して本 体部２の内部の回路に接続されている。電圧測定電極７ｄは電気ケーブル９ｄを 介して本体部２の内部の回路に接続されている。

【００３８】 開閉部３ａ，３ｂは、テレビ用リモコン１の使用状態において手前側となる箇 所に設けられており、蝶版１０により開閉自在なように本体部２に取り付けられ ている。これら開閉部３ａ，３ｂは、図示しないバネ部材により常に上下に開放 する方向への力が働いており、係止部１１を係止することにより閉じた状態とさ れ（図１（ａ））、係止部１１の係止を解除することによりバネ部材の力で開放 されて半開きの状態とされる（図１（ｂ））。

【００３９】 開閉部３ａが半開きの状態から完全に開ききった状態にすると、開閉部３ａに 設けられた突起８によって、本体部２に設けられた測定スイッチ６が押されるよ うになっている。また、開閉部３ａ，３ｂが開いたとき、電流印加電極７ａ，７ ｂと電圧測定電極７ｃ，７ｄは、テレビ用リモコン１の使用状態において手前側 に位置するようになっている。

【００４０】 テレビ用リモコン１は、体脂肪を測定しないときには、開閉部３ａ，３ｂを閉 じて電流印加電極７ａ，７ｂと電圧測定電極７ｃ，７ｂを格納した状態で使用さ れる。体脂肪を測定するときには、係止部１１の係止を解除して開閉部３ａ，３ ｂを開くことにより、電流印加電極７ａ，７ｂと電圧測定電極７ｃ，７ｄが露出 されて生体インピーダンスの測定が可能となる。生体インピーダンスの測定は、 被測定者が、例えば左手の親指と人差し指とで電流印加電極７ａと電圧測定電極 ７ｃとを摘むと共に、右手の親指と人差し指とで電流印加電極７ｂと電圧測定電 極７ｄとを摘み、開閉部３ａ，３ｂを押さえて完全に開ききった状態とすること で行われる。このとき、開閉部３ａに設けられた突起８により、本体部２に設け られた測定スイッチ６が押されることで、電流印加電極７ａ，７ｂへの電流の供 給が開始され、これにより、生体インピーダンスの測定が行われるようになって いる。

【００４１】 図２は図１に示すテレビ用リモコン１におけるキー操作部４の構成図である。 このキー操作部４は、複数のテンキー４０、体重入力キー４１、身長入力キー４ ２、性別入力キー４３、年齢入力キー４４、ユーザ選択キー４５、終了キー４６ 、表示切換キー４７、送信キー４８、および測定キー（体脂肪測定キー）４９を 備えている。また、キー操作部４は、テレビ装置の電源をオン/オフするための 電源キー５０と、テレビ装置から出力される音量を調整する音量キー５１，５２ を備えている。

【００４２】 測定キー４９は、ＴＶ機能モードから体脂肪測定モードに切り換えるときに操 作され、終了キー４６は、体脂肪測定モードを終了し、ＴＶ機能モードへ切り換 えるときに操作される。テンキー４０は、テレビ放送のチャンネルの選局と、体 脂肪測定のための体重・身長・性別・年齢などの身体データの設定のために操作 される。身長データの設定は、体脂肪測定モードにおいて、体重入力キー４１、 身長入力キー４２、性別キー４３、年齢入力キー４４をそれぞれ押した後、テン キー４０を操作して、それらの数値を入力することで行われる。ユーザ選択キー ４５は、体脂肪を測定するユーザ（被測定者）を選択するときに操作される。ま た、表示切換キー４７は、テレビ装置において表示される測定結果の表示種別を 切り換えるときに操作され、送信キー４８は、前記身体データと生体インピーダ ンスをテレビ装置へ送信するときに操作される。

【００４３】 図３は本考案の一実施形態に係る体脂肪測定機能付きテレビ用リモコンの電気 的構成を示すブロック図である。このテレビ用リモコン１において、マイコン２ ０は、テレビ用リモコン１の制御に必要なプログラムなどの情報が記憶されたＲ ＯＭ２３、データ処理に必要な情報を記憶するＲＡＭ２２、ＲＯＭ２３およびＲ ＡＭ２２の情報に基づいて制御や処理を行うＣＰＵ２１、およびＣＰＵ２１に対 して外部からの情報を入力したり外部へ情報を出力したりするＩ／Ｏポート１８ を基本的に備え、更に、所定周波数（例えば５０ＫHz）の方形波信号を作成する 方形波作成回路２４と、後述するＤＣ検波回路２９から入力されたアナログ電圧 をデジタル値に変換するアナログ／デジタル変換回路としてのＡ／Ｄポート１７ とを備えている。

【００４４】 マイコン２０のＩ／Ｏポート１８には、テレビ装置におけるチャンネル設定や モード設定を操作するための複数のキーを有するキー操作部４と、設定情報や操 作情報などを表示する液晶表示部５と、体脂肪を測定するときにオンされる測定 スイッチ６とが接続されている。また、マイコン２０には、キー操作部４のキー 操作内容に対応する操作信号を赤外線などでテレビ装置に送信する送信部２８が 接続されている。

【００４５】 また、このテレビ用リモコン１は、前記方形波作成回路２４から出力された方 形波信号を正弦波信号に波形整形する波形整形回路２５と、被測定者の身体が接 触することで閉回路を形成し前記波形整形回路から出力された正弦波信号による 電流を被測定者の身体を介して流すための一対の電流印加電極７ａ，７ｂと、被 測定者の身体に流れた電流により生じた電流印加電極７ａ，７ｂ間の電位差を被 測定者の生体インピーダンス２７に関連する測定電圧として取り出すための一対 の電圧測定電極７ｃ，７ｄと、前記電圧測定電極７ｃ，７ｄから取り出された電 圧を直流検波するＤＣ検波回路（直流検波回路）２９とを備えている。

【００４６】 特に、本実施形態では、電流印加電極７ａと電圧測定電極７ｃとが接続される と共に、電流印加電極７ｂと電圧測定電極７ｄとが接続されて、実質上２電極法 の電極構成を採っている。

【００４７】 なお、図３に示すテレビ用リモコン１において、方形波作成回路２４はマイコ ン２０内に設けたが、これに限らず、マイコン２０の外に設けても良い。また、 波形整形回路２５はマイコン２０の外に設けたが、これに限らず、マイコン２０ 内に設けても良い。

【００４８】 図４は上述した２電極法の詳細な構成を示すブロック図である。図４において ３０は被測定者の身体を示し、ａは被測定者の左手の親指、ｃは被測定者の左手 の人指し指、ｂは被測定者の右手の親指、ｄは被測定者の左手の人差し指をそれ ぞれ示す。

【００４９】 体脂肪測定時には、被測定者の例えば左手の親指ａを電流印加電極７ａに接触 させ、左手の人差し指ｃを電圧印加電極７ｃに接触させ、また、右手の親指ｂを 電圧印加電極７ｂに接触させ、右手の人差し指ｄを電圧印加電極７ｄに接触させ ると、電流印加電極７ａと電流印加電極７ｂとの間に印加された正弦波信号は、 被測定者の左手の親指ａおよび人差し指ｃと、身体３０と、右手の親指ｂおよび 人差し指ｄとの間で流れる。即ち、この正弦波信号による電流が被測定者の生体 インピーダンス２７を流れることになり、この生体インピーダンス２７間の電圧 を電圧印加電極７ｃ，７ｄで取り出し、さらにＤＣ検波回路２９でＤＣ検波する 。この検波された電圧Ｖは生体インピーダンス２７に関連する測定電圧となる。

【００５０】 図５は本実施形態に係るテレビ用リモコン１の体脂肪測定時の動作を示す信号 波形図である。図５（１）はマイコン２０の方形波作成回路２４から出力される 方形波信号を示し、図５（２）は前記方形波信号を波形整形回路２５で波形整形 された正弦波信号を示す。また、図５（３）は被測定者が肥満で生体インピーダ ンス２７が大きい場合のＤＣ検波回路２９の出力電圧（測定電圧）を示し、図５ （４）は被測定者がやせで生体インピーダンス２７が小さい場合のＤＣ検波回路 ２９の出力（測定電圧）を示す。

【００５１】 図６は本実施形態に係るテレビ用リモコン１で操作されるテレビ装置の電気的 構成を示すブロック図である。図６において、テレビ装置６０は、テレビ電波を 受信するためのアンテナ６１、チューナ６２、復調回路部６３、映像表示回路部 ６４、ＯＳＤ回路部６５、映像表示部６６、音声出力回路部６７、スピーカ６８ 、リモコン受信部６９、体脂肪算出部７０、メモリ７１、データ記憶部７２、グ ラフ作成部７３、マイコン７４、および上記各部に電力を供給する電源部７５を 備えている。

【００５２】 テレビ装置６０は、マイコン７４の制御の元、チューナ６２によって受信周波 数を選局されたチャンネルの周波数に同調させることで、アンテナ６１を介して テレビ放送信号を高周波信号の形態で受信する。受信した高周波信号は、復調回 路部６３で復調され、映像表示回路部６４で映像信号が再生されると共に、音声 出力回路部６７で音声信号が再生される。映像表示回路部６４で再生された映像 信号は、ＯＳＤ回路部６５を介して映像表示部６６へ送られ、映像表示部６６で テレビ放送の映像が表示される。ＯＳＤ回路部６５は、テレビ放送のチャンネル や体脂肪の測定結果などを、映像表示部６６で表示する映像上にＯＳＤ表示する ための回路である。また、音声出力回路部６７で再生された音声信号はスピーカ ６８へ送られ、スピーカ６８でテレビ放送の音声が出力される。

【００５３】 リモコン受信部６９は、テレビ用リモコン１から送信された赤外線信号を受信 する。体脂肪算出部７０は、リモコン受信部６９で受信した体脂肪測定信号に含 まれる体重・身長・性別・年齢などの身体データと生体インピーダンスとに基づ いて体脂肪率を算出する。メモリ７１は、体脂肪算出部７０で算出した体脂肪率 に応じたアニメキャラクター画像を記憶している。データ記憶部７２は、体脂肪 算出部７０で算出した体脂肪率や、そのときの身体データを記憶し、蓄積してい く。グラフ作成部７３は、データ記憶部７２に記憶されている身体データに基づ いて体脂肪率の推移を折れ線グラフや棒グラフなどのグラフとして作成する。

【００５４】 マイコン７４は、テレビ装置６０に設けられた図示しない電源スイッチが操作 された場合、またはリモコン受信部６９でテレビ用リモコン１からのオン／オフ 信号を受信した場合、電源部７５のオン／オフを制御する。マイコン７４は、リ モコン受信部６９で選局信号を受信すると、チューナ６２によって受信周波数を 選局されたチャンネルの周波数に同調させ、選局されたチャンネルのテレビ放送 の映像を映像表示部６６に表示させると共に、その音声をスピーカ６８から出力 させる。

【００５５】 また、マイコン７４は、リモコン受信部６９で体脂肪測定信号を受信すると、 体脂肪算出部７０で体脂肪率を算出させ、この算出した体脂肪率を映像表示部６ ６に表示中のテレビ放送の映像上にＯＳＤ表示させる。また、マイコン７４は、 体脂肪率を映像表示部６６に表示した後、リモコン受信部６９で表示切換信号を 受信すると、メモリ７１から体脂肪率に対応するアニメキャラクターを読み出し て、そのアニメキャラクターを映像表示部６６にＯＳＤ表示させたり、データ記 憶部７２から過去のデータを読み出し、グラフ作成部７３で今回のデータと合わ せて体脂肪率の推移グラフを作成し、そのグラフを映像表示部６６にＯＳＤ表示 させる。また、終了信号を受信すると、これらの体脂肪の測定結果の表示を終了 して、テレビ放送を通常表示する。

【００５６】 図７は本実施形態におけるテレビ用リモコン１の動作を示すフローチャートで ある。このフローチャートおよび図１〜図６も参照して本実施形態におけるテレ ビ用リモコン１の動作について以下説明する。

【００５７】 先ず、ステップＳ１でマイコン２０を初期設定した後、次のステップＳ２で、 テレビ用リモコン１のキー入力を初期設定する。

【００５８】 次のステップＳ４では、テレビ用リモコン１を普通のテレビのリモコンとして 使うのか、体脂肪の測定に使うのかのモードを判断する。そして、テレビ用リモ コン１を体脂肪の測定に使うモードであると判断した場合は、ステップＳ７に進 み、被測定者がペースメーカーを備えているか否かをチェックするためのチェッ ク項目を液晶表示部５に表示し（ペースメーカーチェック手段）、これにより被 保険者はチェックし、この結果、被測定者がペースメーカーを備えていると判断 した場合は、測定時にペースメーカーに悪影響を与える虞があるので、測定をす るための処理を中止し、一方、被測定者がペースメーカーを備えていないと判断 した場合は、測定しても差し支えがないので、次のステップＳ１８に進む。

【００５９】 ステップＳ１８では、体脂肪を測定したい人の身長・体重・性別・年齢などの 身体データを、テレビ用リモコン１のキーを操作してＲＡＭ２２に入力する（身 体データ設定手段）。また、ステップＳ１８では、マイコン２０の方形波作成回 路２４から出力された例えば５０ＫHzの方形波信号を波形整形回路２５で正弦波 信号に整形し、この正弦波信号を電流印加電極７ａ，７ｂに印加した状態で被測 定者は、例えば、左手の親指ａと人差し指ｃで電流印加電極７ａと電圧測定電極 ７ｃを摘み、右手の親指ｂと人差し指ｄで電流印加電極７ｂと電圧測定電極７ｄ を摘む。

【００６０】 これにより、被測定者の身体３０に微電流が流れ、生体インピーダンス２７に より電圧測定電極７ｃと電圧測定電極７ｄとの間に肥満度に応じた電位差が生じ る。そして、この電位差による電圧が電圧測定電極７ｃ，７ｄ間から出力され、 この電圧測定電極７ｃ，７ｄ間から出力された電圧は、ＤＣ検波回路６に与えら れ、ＤＣ検波電圧としてマイコン２０のＡ／Ｄポート１７に入力される。即ち、 このステップＳ１８では被測定者の身体３０に正弦波信号を流すことにより、被 測定者の生体インピーダンス２７が測定され、その生体インピーダンス２７に応 じたＤＣ検波電圧が測定結果としてマイコン２０のＡ／Ｄポート１７に入力され ることになる。

【００６１】 ステップＳ１９（測定手段）では、マイコン２０はステップＳ１８の処理で得 た測定結果をＡ／Ｄポート１７でデジタル値に変換し、このデジタル値が予め定 めたサンプリング周期内で連続所定回数、例えば連続１０回一致するか否かを判 断し、連続１０回一致したと判断すれば、そのデジタル値（測定結果）が信頼性 の高い値と見なし、次のステップ２０に進む。

【００６２】 ステップＳ２０では、その測定結果をキーコードに変換し、次のステップＳ２ １で、そのキーコードに変換された測定結果をテレビ用リモコン１の送信部２８ から赤外線で出力し、テレビ装置６０に送信する。これにより、テレビ装置６０ は前記測定結果を受信して、内部に備えられているマイコン７４と体脂肪算出部 ７０で演算を行い、画面に被測定者が肥満であるかの情報を表示する。ステップ Ｓ２１の処理をした後はステップＳ３に戻る。

【００６３】 なお、テレビ装置６０において、テレビ用リモコン１からの測定結果を受信す ると、テレビ画面に体脂肪が数値で表示され、リモコン１の表示切換キー４７を 押すと、体脂肪の数値がアニメキャラクター表示に切り換り、更に表示切換キー ４７を押すと、折れ線グラフや棒グラフなどのグラフ表示に切り換る。

【００６４】 一方、ステップＳ４において、モードが通常のテレビ用のリモコンに設定され ていると判断した場合は、ステップＳ５に進み、テレビ用リモコン１のキー入力 チェック（キー入力の有無のみのチェック）を行い、ステップＳ６でキー入力が 有りと判断した場合はステップＳ７に進む。また、キー入力が無いと判断した場 合はステップＳ３に戻る。

【００６５】 ステップＳ７では、テレビ用リモコン１のどのキーが押されているかをチェッ クし、この押された入力キーを、次のステップＳ８でキーナンバーに変換し、更 にステップＳ９で、そのキーナンバーをキーコードに変換する。そして、ステッ プＳ１０において、入力キーの二重押しがないと判断した場合は、次のステップ Ｓ１１に進む。また、入力キーの二重押しが有ると判断した場合はステップＳ３ に戻る。

【００６６】 ステップＳ１１では、キーコードを送信用データに変換し、この送信用データ に変換されたキーコードを、ステップＳ１２においてテレビ用リモコン１から赤 外線で出力する。ステップＳ１３では、テレビ装置６０側のマイコン７４がリモ コン１のどのキー入力であるかのチェックを行い、次のステップＳ１４において 入力キーをキーナンバーに変換し、更に、ステップＳ１５で、そのキーナンバー をキーコードに変換する。そして、ステップＳ１６では、そのキーコードにより キー入力が有るか否かを判断し、キー入力が有ると判断した場合は、ステップＳ １１に戻り、ステップＳ１１からステップＳ１５までの処理を繰り返す。また、 ステップＳ１６においてキー入力が無いと判断した場合はステップＳ３に戻る。

【００６７】 上述した実施形態によれば、被測定者の体脂肪を測定する際に、先ず被測定者 が体内にペースメーカーを持っているかどうかのチェックを行うためのチェック 項目を表示し、ペースメーカーを持っていないということを被測定者により確認 され、ペースメーカーが無しと判断された後に体脂肪の測定を行うので、安全性 が高い。

【００６８】 また、被測定者の身体を電流印加電極と電圧印加電極とに接触させ、電極電圧 に対応するデジタル値が予め定めた周期内で所定回数一致したときのデジタル値 を、被測定者の体脂肪算出のための生体インピーダンスの測定結果とするので、 安定度の高い生体インピーダンスの測定結果を得ることができる。

【００６９】 なお、上記実施形態では、被測定者は、例えば、左手の親指ａと人差し指ｃで 電流印加電極７ａと電圧測定電極７ｃを摘み、右手の親指ｂと人差し指ｄで電流 印加電極７ｂと電圧測定電極７ｄを摘んで測定したが、それに限らず、左手の親 指ａで電流印加電極７ａを押さえ、右手の親指ｂで電流印加電極７ｂを押さえて も測定することができる。要するに、被測定者の例えば左手が電流印加電極７ａ または電圧測定電極７ｂの何れかに接触し、右手が電流印加電極７ｂまたは電圧 測定電極７ｄの何れかに接触させれば、測定が可能になる。

【００７０】

【考案の効果】

以上説明したように請求項１の考案によれば、テレビ用リモコンによって、体 脂肪測定のための体重・身長・年齢・性別などの身長データの設定と生体インピ ーダンスの測定を行い、テレビ装置側で、前記身体データと生体インピーダンス に基づいて体脂肪を算出させ、体脂肪の算出結果を表示させるようにしたので、 単独商品として体脂肪測定装置を別途購入する必要がなく、被測定者の経済的負 担を軽減できる。

【００７１】 また、テレビ用リモコンは、テレビ装置が置いている家庭内では、常に手元に あるので、いつでも気軽に体脂肪を測定することができる。また、体脂肪の測定 結果がテレビ画面に表示されるので、体脂肪の測定結果の表示が大きく見易いも のとなり、また、体脂肪の測定結果を様々な方法で表示することができ、被測定 者にとって楽しみなものとなる。

【００７２】 また、テレビ用リモコンによって、体脂肪測定のための体重・身長・年齢・性 別などの体格データの設定と生体インピーダンスの測定を行い、処理能力の高い テレビ装置側で、前記体格データと生体インピーダンスに基づいて体脂肪を算出 させ、体脂肪の算出結果を表示させるので、テレビ用リモコンの本来の性能を落 とさず、しかも、コストアップをせずに体脂肪測定の機能を付加することができ る。

【００７３】 また、被測定者の生体インピーダンスを測定するための電極は実質上２電極法 を採用しているので、生体インピーダンスを測定するための構成は簡単になる。

【００７４】 また、被測定者の体脂肪を測定する際に、先ず被測定者が体内にペースメーカ ーを持っているかどうかのチェックを行うためのチェック項目を出力し、ペース メーカーを持っていないと被測定者により設定され、ペースメーカーが無しと判 断された後に体脂肪の測定が可能になるので、安全性が向上する。

【００７５】 また、前記安全性が確認された後、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定者の 体重と年齢と身長と性別とを含む身体データが前記キー操作部のキー操作により 前記マイコンに設定され、この後、被測定者の身体を前記電流印加電極に接触さ せ、前記デジタル値が所定回数一致したときのデジタル値が被測定者の体脂肪算 出のための生体インピーダンスの測定結果とされる。このように所定回数一致し たときのデジタル値が生体インピーダンスの測定結果とされるので、信頼性の高 い測定結果が得られる。

【００７６】 請求項２の考案によれば、テレビ用リモコンによって、体脂肪測定のための体 重・身長・年齢・性別などの身長データの設定と生体インピーダンスの測定を行 い、テレビ装置側で、前記身体データと生体インピーダンスに基づいて体脂肪を 算出させ、体脂肪の算出結果を表示させるようにしたので、単独商品として体脂 肪測定装置を別途購入する必要がなく、被測定者の経済的負担を軽減できる。ま た、テレビ用リモコンは、テレビ装置が置いている家庭内では、常に手元にある ので、いつでも気軽に体脂肪を測定することができる。また、体脂肪の測定結果 がテレビ画面に表示されるので、体脂肪の測定結果の表示が大きく見易いものと なり、また、体脂肪の測定結果を様々な方法で表示することができ、被測定者に とって楽しみなものとなる。

【００７７】 また、テレビ用リモコンによって、体脂肪測定のための体重・身長・年齢・性 別などの体格データの設定と生体インピーダンスの測定を行い、処理能力の高い テレビ装置側で、前記体格データと生体インピーダンスに基づいて体脂肪を算出 させ、体脂肪の算出結果を表示させるので、テレビ用リモコンの本来の性能を落 とさず、しかも、コストアップをせずに体脂肪測定の機能を付加することができ る。

【００７８】 また、被測定者の生体インピーダンスを測定するための電極は実質上２電極法 を採用しているので、生体インピーダンスを測定するための構成は簡単になる。

【００７９】 また、体脂肪測定時に、被測定者の身体が電流印加電極と電圧測定電極に接触 させときに変化する電圧に対応するデジタル値が予め定めたサンプリング周期内 で所定回数一致したときのデジタル値が被測定者の体脂肪算出のための生体イン ピーダンスの測定結果とされるので、信頼性の高い測定結果が得られる。

【００８０】 また、被測定者の生体インピーダンスを測定するための電極は実質上２電極法 を採用しているので、生体インピーダンスを測定するための構成は簡単になる。

【００８１】 請求項３の考案によれば、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモ コンにおいて、前記電気信号作成手段は、所定周波数の方形波信号を作成する方 形波作成回路と、前記方形波作成回路から出力された方形波信号を正弦波信号に 波形整形する波形整形回路とを備えたので、被測定者の生体インピーダンスを測 定するのに精度の高い正弦波信号を用いることができる。また、方形波信号の周 波数を変えれば、出力される正弦波信号の周波数も変えることができるので、生 体インピーダンスの測定誤差の最も少ない周波数に予め設定しておけば、生体イ ンピーダンスの測定精度が向上する。

【００８２】 請求項４の考案によれば、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモ コンにおいて、前記生体インピーダンス測定用電極は、被測定者の身体が接触す ることで閉回路を形成し前記電気信号作成手段から出力された電気信号を被測定 者の身体を介して流すための一対の電流印加電極と、被測定者の身体に流れた電 流により生じた前記電流印加電極間の電位差を被測定者の生体インピーダンスに 関連する測定電圧として取り出すための一対の電圧測定電極とを備え、前記一対 の電流印加電極の一方側電極と前記一対の電圧測定電極の一方側電極とを接続す ると共に前記一対の電流印加電極の他方側電極と前記一対の電圧測定電極の他方 側電極とを接続して実質上２電極法の構成としたので、生体インピーダンスの測 定に必要な電極は４電極あるが、実質的には２電極になり、この分、構成が簡単 になる。

【００８３】 請求項５の考案によれば、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモ コンにおいて、前記生体インピーダンス測定用電極から取り出された電圧を直流 検波回路により直流検波し、更に、この直流検波されて得られた検波電圧をアナ ログ／デジタル回路によりデジタル値に変換し、体脂肪測定時に変化する前記デ ジタル値が所定回数一致したときのデジタル値を被測定者の体脂肪算出のための 生体インピーダンスの測定結果とするので、安定度の高い生体インピーダンスの 測定結果が得られる。

【００８４】 請求項６の考案によれば、請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモ コンにおいて、被測定者の体脂肪を測定する際に、先ず被測定者が体内にペース メーカーを持っているかどうかのチェックを行うためのチェック項目を出力し、 ペースメーカーを持っていないと被測定者により設定され、ペースメーカーが無 しと判断されたときのみ、被測定者の体脂肪測定処理を実行するようにしたので 被測定者は体脂肪を測定する前に、安全性を確認することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）（ｂ）は本考案の一実施形態に係る体
脂肪測定機能付きテレビ用リモコンの構成を示す斜視図
である。

【図２】 図１に示すテレビ用リモコンにおけるキー操
作部の構成図である。

【図３】 本考案の一実施形態に係る体脂肪測定機能付
きテレビ用リモコンの電気的構成を示すブロック図であ
る。

【図４】 本考案の一実施形態における２電極法の詳細
な構成を示すブロック図である。

【図５】 本考案の一実施形態におけるテレビ用リモコ
ンの体脂肪測定時の動作を示す信号波形図である。

【図６】 本考案の一実施形態のテレビ用リモコンによ
って操作されるテレビ装置の電気的構成を示すブロック
図である。

【図７】 本考案の一実施形態におけるテレビ用リモコ
ンの動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ テレビ用リモコン ４ キー操作部 ７ａ，７ｂ 電流印加電極（生体インピーダンス測定用
電極） ７ｃ，７ｄ 電圧測定電極（生体インピーダンス測定用
電極） １７ Ａ／Ｄポート（アナログ／デジタル変換回路） ２０ リモコン用マイコン（制御処理部） ２４ 方形波作成回路（電気信号作成手段） ２５ 波形整形回路（電気信号作成手段） ２７ 生体インピーダンス ２８ 送信部 ２９ ＤＣ検波回路（直流検波回路） ６０ テレビ装置

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テレビ装置におけるチャンネル設定やモ
   ード設定を操作するための複数のキーを有するキー操作
   部と、前記キー操作部のキー操作内容に対応する操作信
   号を前記テレビ装置に送信する送信部と、前記キー操作
   部および前記送信部を制御すると共に所定の処理を行う
   マイコンとを備えたテレビ用リモコンにおいて、所定周
   波数の方形波信号を作成する方形波作成回路と、前記方
   形波作成回路から出力された方形波信号を正弦波信号に
   波形整形する波形整形回路と、被測定者の身体が接触す
   ることで閉回路を形成し前記波形整形回路から出力され
   た正弦波信号による電流を被測定者の身体を介して流す
   ための一対の電流印加電極と、被測定者の身体に流れた
   電流により生じた前記電流印加電極間の電位差を被測定
   者の生体インピーダンスに関連する測定電圧として取り
   出すための一対の電圧測定電極と、前記電圧測定電極か
   ら取り出された電圧を直流検波する直流検波回路と、前
   記直流検波回路により直流検波された検波電圧をデジタ
   ル値に変換するアナログ／デジタル変換回路とを備え、
   前記一対の電流印加電極の一方側電極と前記一対の電圧
   測定電極の一方側電極とを接続すると共に前記一対の電
   流印加電極の他方側電極と前記一対の電圧測定電極の他
   方側電極とを接続して実質上２電極法の構成とし、被測
   定者の体脂肪を測定する際に、先ず被測定者が体内にペ
   ースメーカーを持っているかどうかのチェックを行うた
   めのチェック項目を表示するペースメーカーチェック手
   段と、該ペースメーカーチェック手段によりペースメー
   カーを持っていないことが確認され、ペースメーカーが
   無しと判断された後、被測定者の体脂肪測定に必要な被
   測定者の体重と年齢と身長と性別とを含む身体データを
   前記キー操作部のキー操作により設定する身体データ設
   定手段と、被測定者の身体を前記電流印加電極および前
   記電圧測定電極の少なくとも一方に接触させたとき、前
   記デジタル値が予め定めたサンプリング周期内で連続し
   て所定回数一致したときのデジタル値を被測定者の体脂
   肪算出のための生体インピーダンスの測定結果とする測
   定手段とを、前記マイコンに設け、前記生体インピーダ
   ンスの測定結果と前記身体データとを前記送信部により
   前記テレビ装置側に送信し、前記テレビ装置側において
   受信した生体インピーダンスおよび身体データに基づい
   て被測定者の体脂肪を算出させ、この算出結果を前記テ
   レビ装置の画面に表示させるように構成したことを特徴
   とする体脂肪測定機能付きテレビ用リモコン。
2. 【請求項２】 テレビ装置におけるチャンネル設定やモ
   ード設定を操作するための複数のキーを有するキー操作
   部と、前記キー操作部のキー操作内容に対応する操作信
   号を前記テレビ装置に送信する送信部と、前記キー操作
   部および前記送信部を制御すると共に所定の処理を行う
   制御処理部とを備えたテレビ用リモコンにおいて、所定
   周波数の電気信号を作成する電気信号作成手段と、被測
   定者の身体が接触することで閉回路を形成し前記電気信
   号作成手段から出力された電気信号を被測定者の身体を
   介して流すと共に被測定者の身体に流れた電流により被
   測定者の身体間に生じる電位差を被測定者の生体インピ
   ーダンスに関連する測定電圧として取り出すための生体
   インピーダンス測定用電極とを備え、被測定者の体脂肪
   を測定する際に、被測定者の体脂肪測定に必要な被測定
   者の体重と年齢と身長と性別とを含む身体データを前記
   キー操作部のキー操作により設定する身体データ設定手
   段と、被測定者の身体を前記生体インピーダンス測定用
   電極に接触させたとき、前記生体インピーダンス測定用
   電極からの電圧が予め定めたサンプリング周期内で所定
   回数一致したときの電圧値を被測定者の体脂肪算出のた
   めの生体インピーダンスの測定結果とする測定手段と
   を、前記制御処理部に設け、前記生体インピーダンスの
   測定結果と前記身体データとを前記送信部により前記テ
   レビ装置側に送信し、前記テレビ装置側において、受信
   した生体インピーダンスおよび身体データに基づいて被
   測定者の体脂肪を算出させ、この算出結果を前記テレビ
   装置の画面に表示させるように構成したことを特徴とす
   る体脂肪測定機能付きテレビ用リモコン。
3. 【請求項３】 前記電気信号作成手段は、所定周波数の
   方形波信号を作成する方形波作成回路と、前記方形波作
   成回路から出力された方形波信号を正弦波信号に波形整
   形する波形整形回路とを備え、正弦波信号を出力するこ
   とを特徴とする請求項２に記載の体脂肪測定機能付きテ
   レビ用リモコン。
4. 【請求項４】 前記生体インピーダンス測定用電極は、
   被測定者の身体が接触することで閉回路を形成し前記電
   気信号作成手段から出力された電気信号を被測定者の身
   体を介して流すための一対の電流印加電極と、被測定者
   の身体に流れた電流により生じた前記電流印加電極間の
   電位差を被測定者の生体インピーダンスに関連する測定
   電圧として取り出すための一対の電圧測定電極とを備
   え、前記一対の電流印加電極の一方側電極と前記一対の
   電圧測定電極の一方側電極とを接続すると共に前記一対
   の電流印加電極の他方側電極と前記一対の電圧測定電極
   の他方側電極とを接続して実質上２電極法の構成とする
   ことを特徴とする請求項２に記載の体脂肪測定機能付き
   テレビ用リモコン。
5. 【請求項５】 前記生体インピーダンス測定用電極から
   取り出された電圧を直流検波回路により直流検波し、更
   に、この直流検波されて得られた検波電圧をアナログ／
   デジタル回路によりデジタル値に変換し、前記デジタル
   値が予め定めたサンプリング周期内で所定回数一致した
   ときのデジタル値を、被測定者の体脂肪算出のための生
   体インピーダンスの測定結果とすることを特徴とする請
   求項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコン。
6. 【請求項６】 被測定者の体脂肪を測定する際に、前記
   制御処理部は、先ず被測定者が体内にペースメーカーを
   持っているかどうかのチェックを行うためのチェック項
   目を表示し、ペースメーカーを持っていないことが確認
   され、ペースメーカーが無しと判断したときのみ、被測
   定者の体脂肪測定処理を実行することを特徴とする請求
   項２に記載の体脂肪測定機能付きテレビ用リモコン。