JP3088082U - 充填飲料製品内の異物検出機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲料容器の中の色差の少ない異物、特にカ
ビ等を検出したい。 【解決手段】容器を回転して止め、撮像を２回する事に
より、移動した異物を２枚の画像差で検出する手段を持
つ検出機。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、飲料製品の自動品質検査の技術分野に属するものである。

【０００２】

【従来の技術】

飲料の製造ラインでは光学的な検査機が設置されているが、一定期間倉庫で保 管された製品の出荷検査の降りには、完成品なので容器全面にラベルが貼ってあ る為、一本づつ底から透かして目視検査をしている。数種の自動検査も試みられ たが、過検出や見逃しで実用的ではなく、現在は一台も使用されていない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

飲料容器は底面及び側面に凹凸が多くあり、光の屈折、反射の影響で、検査す る為の容器データ、内容物データ、異物データが画像処理技術では分離できない 。雑多のデータの中から、異物のみを検出させることが課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

雑多な色データが出るので、色差の少ない異物、特にカビ類の検出は従来の画 像処理技術では無理がある。そこで次の様な方式で検出する。 先ず、容器を回転させる。すると、中の液体も回転する。その時に異物、カビ類 が混入していた場合、同じ様に回転する。次に、容器の回転を止める。この時、 内容液は回転し続ける。ここで一回撮像すると、ある位置に異物が写る。この画 像を記憶させた後、もう一回撮像すると異物の位置の違う画像が写る。２回目の 画像から１回目の画像を引き算すると、元の異物のあった位置は＋が、今の異物 の位置は−が出る事になる。 この様に、容器、内溶液、異物の色データを無視して、動いたもののみを検出す る事で異物検出を解決した。但し、異物なしの良品の場合も、内溶液は動くので 多少のしきい値は必要である。この際、誤差の原因となる容器の形態、照明の当 たり方は、同じ条件下で２度撮像するので全く無視できる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について、図面をもとにして説明する。 先ず、図１に於いて、容器搬入コンベアで運ばれてきた検査用容器は、回転 を与えるベルトで、反時計方向に回り出し進行方向に送られる。容器底面は傾 斜させたボールコンベアが回転を与えるベルト側に傾斜しているので、回転 ベルトに押し付けられながら進行する。回転により内容液が反時計方向に回り出 した時点で、両サイドの容器挟み送りコンベアに挟まれて撮像位置で停止する 。停止した撮像位置の容器”は照明からの分散光で底面に向かって均一にな る様照明し、これを撮像カメラで撮像する。撮像画像は画像処理部で画像処 理し、デジタル化した画像はフレーム記憶部に入る。この画像は良品の場合、 図２の良品１回目撮像画像Ａ１で、容器の影響で明暗の画像となる。次に図１の 引き算部▲１０▼での２回目画像は、図２の良品２回目撮像画像Ａ２となり、内 容液が動いているので、わずかな差の出た良品判別画像Ａ３の様に、細かい差画 像となる。これは、図１の判別部▲１２▼で判別する。尚、撮像タイミング、演 算タイミング、しきい値は制御部▲１１▼で行う。そこで異物有りの場合、図３ に於いて、異物有り１回目撮像画像Ｂ１の如く、異物は明暗の一部として撮像さ れ、判別はできない。ところが２回目撮像では、異物有り２回目撮像画像Ｂ２の 如く異物の位置が動いている。これを異物が明確に出た判別画像Ｂ３で見ると、 １回目の画像で異物の無かった所に２回目では異物が移動していてという様に、 異物の位置は固定させられないので、両方の場所に＋もしくは−で差が出るので 判別は容易となる。尚、制御部▲１１▼からのしきい値で水の動き等の余計な表 示は消去させる。異物有りは、異物有り表示ライト▲１３▼で知らせるか排出す るかの方式で異物検出機として働く。

【０００６】

【考案の効果】

現在、全数目視検査を行っているが、紫外線対策ということで、上から下まで のフルラベルと称する全ラベルの製品が多くなってきたことや、対バリア対策と いうことで、ＭＸナイロン入りの半透明容器の出現で、益々目視検査が困難とな って来ている為、飲料業界では待望の検査機である。そして、最も大切な事は、 消費者に異物、カビ等の製品を出さない事が最大の効果である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本機の動作説明図である。

【図２】本機の良品検出説明図である。

【図３】本機の異物検出説明図である。

【符号の説明】 容器搬入コンベア 検査用容器 ’ 回転中の容器 ” 撮像位置の容器 ”’ 検出終了後の送出容器 回転を与えるベルト 傾斜させたボールコンベア 容器挟み送りコンベア 照明 撮像カメラ 画像処理部 フレーム記憶部 ▲１０▼ 引き算部 ▲１１▼ 制御部 ▲１２▼ 判別部 ▲１３▼ 異物有り表示ライト ▲１４▼ 画像モニター Ａ１ 良品１回目撮像画像 Ａ２ 良品２回目撮像画像 Ａ３ わずかな差の出た良品判別画像 Ｂ１ 異物有り１回目撮像画像 Ｂ２ 異物有り２回目撮像画像 Ｂ３ 異物が明確に出た判別画像

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 充填飲料内の異物、特にカビ等の検出機
   の手段として １． 検査対象飲料容器を傷めずに回転させ、中の液体
   を動かす手段。 ２． 同上容器を停止させ上部から照明を当て、底面を
   １回撮像し、記憶する手段。 ３． 容器をそのままにして、再度底から内面を撮像す
   る手段。 ４． １回目の記憶画像から２回目の画像を差し引く手
   段。 ５． １回目と２回目の画像が同じならば、画像差は零
   となり、異物なしの良品判定。異物があった場合、２回
   の撮像により画像差が＋もしくは−で出るので、異物あ
   りとする判定手段。 以上の構成を有する、充填飲料製品内の異物検出機。