JP3086753B2 - ビデオ・カメラおよびその合焦方法 - Google Patents

ビデオ・カメラおよびその合焦方法

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JP3086753B2
JP3086753B2 JP04219543A JP21954392A JP3086753B2 JP 3086753 B2 JP3086753 B2 JP 3086753B2 JP 04219543 A JP04219543 A JP 04219543A JP 21954392 A JP21954392 A JP 21954392A JP 3086753 B2 JP3086753 B2 JP 3086753B2
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清隆 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,固体電子撮像素子によって被
写体像を予備撮影することにより得られる映像信号を用
いて測光と合焦制御を行なうビデオ・カメラ(スチル/
ムービ・ビデオ・カメラおよびスチル・ビデオ・カメラ
を含む)およびその合焦方法に関する。
【0002】
【背景技術】多くのビデオ・カメラは,露光量を自動的
に設定する自動露光調節(いわゆるAE)機能と,自動
的に合焦制御を行う自動焦点調節(いわゆるAF)機能
とを有している。これらの機能は,まず自動露光調節を
行い,次に自動焦点調節を行うというように時系列的に
達成されるので,そのために比較的長い時間がかかる。
とくに,固体電子撮像素子を用いて被写体を予備撮影
し,その映像信号を用いて自動露光調節および自動合焦
調節を行う場合には,1フィールドの映像信号の出力に
は1/60秒かかるので,上記両調節のために何回も予備
撮影するとかなりの時間がかかるおそれがある。
【0003】
【発明の概要】この発明は,固体電子撮像素子から予備
撮影により得られる映像信号を用いて自動露光調節と自
動焦点調節を達成するビデオ・カメラにおいて,これら
の自動露光調節と自動焦点調節とを短い時間で行うこと
ができるようにするものである。
【0004】この発明は,固体電子撮像素子からフレー
ム周期で出力される1フレーム2フィールドの映像信号
のうちの一方のフィールドの映像信号から取出される輝
度信号成分を測光領域にわたって積分することにより測
光値を得,他方のフィールドの映像信号から取り出され
る測距のための高周波成分を測距領域にわたって積分す
ることにより合焦制御のための積分値を得,上記測光値
に基づく露光量が調整されたことを条件として,上記積
分値に基づいて合焦位置の調整を行うビデオ・カメラに
おいて,予測測距のための測距センサ,上記測距センサ
から得られる測距データに基づいて撮像レンズを合焦位
置から一方向に偏った初期位置に位置決めする初期位置
決め手段,および上記撮像レンズを上記一方向とは逆方
向にフレーム周期で所定距離ずつ移動させながら,上記
高周波成分の積分を複数フィールドについてフィールド
ごとに行い,複数フィールドについての上記積分値の最
大値に対応する位置に上記撮像レンズを位置決めする合
焦制御手段を備えていることを特徴とする。
【0005】この発明によるビデオ・カメラの合焦方法
は,測距センサを用いて予備測距を行い,この予備測距
により得られた測距データに基づいて,撮像レンズを合
焦位置から一方向に偏った位置に初期位置決めし,測距
のための高周波成分の積分を上記撮像レンズを上記一方
向とは逆方向に所定距離ずつ移動させながら複数フィー
ルドについてフィールドごとに行い,複数のフィールド
について得られた積算値の最大値に対応する位置に上記
撮像レンズを位置決めするものである。
【0006】この発明のビデオ・カメラにおいては,合
焦制御のための映像信号の高周波成分の積分を露光量が
適切に調整されたのちに行うようにしているので,正確
な合焦制御が可能となる。
【0007】特にこの発明においては,予備測距のため
の測距センサから得られる測距データに基づいて,撮像
レンズを合焦位置付近,より正確には合焦位置から一方
向に偏った初期位置に位置決めしておき,撮像レンズを
上記一方向とは逆方向に所定距離ずつ移動させながら,
映像信号から取出される測距のための高周波成分の積分
値を得,その最大値に対応する位置に撮像レンズを最終
的に位置決めしているから,高精度の合焦が迅速に達成
できる。
【0008】この発明においては,被写体を予備撮影す
ることにより固体電子撮像素子から読出される1フレー
ムを構成する2フィールドの映像信号について,自動露
光制御のための積分と自動合焦制御のための積分とがフ
ィールドごとに交互に行われる。すなわち,測距処理を
行っている間にも測光処理が並行して行われるから,そ
の間に露光条件が変ったときには,そのことが即座に検
出される。
【0009】この発明の好ましい実施態様によれば,合
焦制御のための積分動作中に露光量が変更されたときに
は,露光量の変更後に改めて合焦制御のための積分が行
われる。合焦制御中に露光条件の変更があった場合に
は,正確な合焦制御が保証されない。露光条件の変更
は,環境の変化,被写体の動き等によって生じる。この
実施態様によれば,合焦制御中に露光条件の変更があっ
た場合には改めて高周波成分の積分をやりなおすので,
常に正確な合焦制御が可能となり,動きのある被写体に
追従した合焦制御も可能となる。
【0010】
【実施例】以下,この発明をディジタル・スチル・カメ
ラに適用した実施例について,図面を参照しながら詳細
を説明する。
【0011】図1は,この発明の実施例のディジタル・
スチル・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【0012】撮像光学系には,撮像レンズ24,絞り(図
示略)および固体電子撮像素子(イメージ・センサ)と
してのCCD4が含まれる。必要ならば機械的シャッタ
が設けられるが,一般的にはシャッタ機能はCCD4の
制御によって実現される電子シャッタによって達成され
る。撮像レンズ24は被写体像をCCD4に結像させるも
ので,CPU3によって制御される撮像レンズ駆動装置
25によって移動され合焦位置に位置決めされる。
【0013】この実施例では予備測光のために測光セン
サ26が,予備測距のために測距センサ27がそれぞれ設け
られており,これらのセンサ26および27による測光デー
タおよび測距データはCPU3に与えられる。CPU3
は測光センサ26から得られる測光データに基づいて,絞
り値およびシャッタ速度の少なくとも一方を制御するこ
とにより,CCD4への露光量がほぼ妥当な範囲内に入
るようにする。CPU3はまた,測距センサ27からの測
距データに基づいて撮像レンズ駆動装置25を介して撮像
レンズ24を合焦位置の付近に位置決めする。
【0014】このような予備測光に基づく概略的な露光
量調整および予備測距に基づく概略的な合焦制御ののち
に,予備撮影が行われる。この予備撮影によってCCD
4から得られる映像信号を利用して測光値の算出と精密
な露光制御,および精度の高い合焦制御が行われること
になる。これらの高精度の露光制御および合焦制御につ
いては後に詳述する。
【0015】クロック信号発生回路(以下,CGとい
う)1は,クロック信号CLK,CCD4の水平転送路
を駆動するための水平転送パルスH,不要電荷掃出しの
ための基板抜きパルスSUB,Aフィールド垂直転送パ
ルスVAおよびBフィールド垂直転送パルスVBを発生
する。さらに,CG1はフィールド・インデックス信号
FI,ストロボ発光のためのXタイミング信号XTMを
発生する。
【0016】クロック信号CLKは,同期信号発生回路
(以下,SSGという)2に与えられ,SSG2はこの
クロック信号CLKに基づいて水平同期信号HDおよび
垂直同期信号VDを発生し,CG1に与える。
【0017】水平転送パルスHはCCD(固体電子撮像
素子)4に与えられる。基板抜きパルスSUBおよびA
フィールド垂直転送パルスVAはVドライバ5を介し
て,Bフィールド垂直転送パルスVBはVドライバ6を
介して,それぞれCCD4に与えられる。
【0018】フィールド・インデックス信号FI,Xタ
イミング信号XTMおよび水平同期信号HDは,CPU
3に与えられる。このCPU3からCG1には露光条件
が設定されたことを示すシャッタのイネーブル信号TS
ENおよびCCD4における露光を開始するための電子
シャッタ制御信号TS1が与えられる。
【0019】CCD4では,基板抜きパルスSUB,A
フィールド垂直転送パルスVA,Bフィールド垂直転送
パルスVBおよび水平転送パルスHによって,インター
レース撮影が行われ,AフィールドとBフィールドの映
像信号(GRGBの色順次信号)が1フィールド期間ご
とに交互に生成されて,順次読み出される。CCD4の
駆動(撮像および映像信号の読出し)は,少なくとも撮
影時と,それに先だつ精密な測光処理および測距処理の
ために行われる。
【0020】CCD4から出力される被写体像を表わす
AフィールドおよびBフィールドの映像信号は,相関二
重サンプリング回路(CDS)7を通して色分離回路8
に与えられ,3原色,G(緑),R(赤)およびB
(青)の色信号に分離される。
【0021】この色信号G,R,Bは可変利得増幅回路
(以下,GCAという)9に与えられる。GCA9の具
体的回路例が図2に示されており,GCA9はR,Gお
よびBのそれぞれの信号について設けられた可変利得増
幅器91r,92r,91g,92gおよび91b,92bを含んで
いる。このGCA9において,CCD4に設けられた色
フィルタにおける光透過率のフィルタの色間のばらつき
の補正(以下,色フィルタ感度比補正という)が増幅器
91r,91gおよび91bによって行われ,ホワイト・バラ
ンス調整が増幅器92r,92gおよび92bによって行われ
た後,その出力色信号R,G,Bはガンマ補正回路10に
与えられる。これは後述する合焦制御を高精度に行うた
めであり,その詳細は後に述べる。合焦制御の目的のた
めには少なくとも色フィルタ感度比補正を行えばよい
が,これに加えてホワイト・バランス調整も行えば一層
好ましい。
【0022】GCA9の出力色信号R,G,Bは,ガン
マ補正回路10で階調補正が行われて,クランプおよびリ
サンプリング回路11に入力する。
【0023】クランプおよびリサンプリング回路11は,
3つの色信号R,G,Bをクランプし,かつリサンプリ
ングによってCCD4における色フィルタ配置に一致し
たGRGB…の色順次信号に再変換する。この色順次信
号はゲイン・コントロールおよびブランキング回路12に
入力する。ゲイン・コントロールおよびブランキング回
路12は,色順次信号を記録のために適当なレベルに増幅
するとともにこれにブランキング信号を加える。ゲイン
・コントロールおよびブランキング回路12の出力信号は
切換スイッチ13の第1の入力端子S1に与えられる。
【0024】本撮影に先だち上述したように精密な測光
処理(露光制御)および合焦制御が行われる。測光処理
は予備撮影によってCCD4から得られる映像信号の低
周波成分を利用して行なわれ,合焦制御は上記映像信号
の高周波成分を利用して行われる。
【0025】測光処理のために,CCD4の撮影領域内
に設けられた測光領域(後述する)内の画像を表わす映
像信号の低周波成分を取出すために,YL 合成回路15,
ゲート回路16,積分回路17および増幅回路18が設けられ
ている。増幅回路18の出力信号は切換スイッチ13の第2
の入力端子S2に与えられる。
【0026】一方,合焦制御のために,CCD4の撮影
領域内に設けられた測距領域(後述する)内の画像を表
わす映像信号の高周波成分を取出すために,ゲート回路
19,バンド・パス・フィルタ(以下,BPFという)2
0,検波回路21,積分回路22および増幅回路23が設けら
れている。増幅回路23の出力信号は切換スイッチ13の第
3の入力端子S3に与えられる。
【0027】切換スイッチ13はCPU3によって制御さ
れ,ゲイン・コントロールおよびブランキング回路12,
増幅回路18および増幅回路23の出力信号のいずれか1つ
を選択して出力する。切換スイッチ13の出力信号はA/
D変換器14に与えられ,ディジタル・データに変換され
る。
【0028】本撮影に先だつ測光処理および合焦制御に
おいては切換スイッチ13は入力端子S2またはS3のい
ずれかの入力信号を選択して出力する。後述するよう
に,切換スイッチ13は原則的に入力端子S2とS3との
間で1フィールドごとに切換えられる。1フレームを構
成するAフィールド(第1フィールド)の期間において
は入力端子S2が選択されることにより測光処理が行わ
れ,Bフィールド(第2フィールド)の期間においては
入力端子S3が選択されることにより合焦制御が行なわ
れる。1フレームを構成するAフィールド画像とBフィ
ールド画像とはほぼ同時点の視野像を表わしていると考
えられるので,このようにAフィールドの映像信号を測
光処理のために,Bフィールドの映像信号を合焦処理の
ためにそれぞれ用いることができる。このような測光処
理および合焦制御において,A/D変換器14の出力デー
タはCPU3に取込まれる。
【0029】測光処理,それに基づく露光制御(絞りや
シャッタの制御),および合焦制御(撮像レンズ24の位
置決め)の後に本撮影が行われる。このとき切換スイッ
チ13は入力端子S1を選択するように切換えられる。本
撮影によりCCD4から得られる映像信号が上述した回
路7,8,9,10,11,12および切換スイッチ13を経て
A/D変換器14に入力し,このA/D変換器14でディジ
タル画像データに変換され,画像データ処理回路(図示
略)でY/C分離,データ圧縮等の加工が加えられたの
ち,メモリ・カード等の記録媒体に記録されることにな
る。
【0030】本撮影に先だつ測光処理(およびそれに基
づく露光制御)ならびに合焦制御のうち,まず測光処理
について説明する。
【0031】測光処理は上述のようにYL 合成回路15,
ゲート回路16,積分回路17および増幅回路18を用いて行
われる。YL 合成回路15にはGCA9の出力色信号R,
G,Bが与えられている。
【0032】これら回路の具体的な電気的構成の一例が
図3に示されている。CPU3はゲート回路16を制御す
るウインドウ信号WIND1および積分回路17をリセッ
トするリセット信号HLRST1を出力する。これらの
信号WINDおよびHLRSTのタイミングについては
後述する。
【0033】GCA9から出力される色信号R,Gおよ
びBはYL 合成回路15で加算され,相対的に低周波の輝
度信号YL(以下単に輝度信号YL という)が生成され
る。この輝度信号YL は,所要の水平走査期間において
ウインドウ信号WIND1が与えられている期間ゲート
回路16を通過する。積分回路17はリセット信号HLRS
T1が与えられたときにリセットされ,その後ゲート回
路16から入力する輝度信号YL を積分する。積分回路17
の積分信号は増幅回路18で増幅されたのち,積分回路17
がリセットされる直前に切換スイッチ13を経てA/D変
換器14に入力しこのA/D変換器14によって測光用ディ
ジタル積分データに変換され,CPU3に取込まれる。
積分回路17および増幅回路18の基準電圧V1,V2はこ
れらに適当なオフセットを与えるものである。
【0034】この実施例の測光処理においては,視野内
の平均的な明るさを測定するアベレージ測光(以下,A
V測光という)と,視野内の主要被写体の明るさを測定
するスポット測光(以下,SP測光という)とが行われ
る。これは特に,視野内の主要被写体と背景の明るさが
異なり,それに応じた適切な露光条件を設定する必要の
ある場合に有用である。
【0035】また,この実施例では積分回路17による積
分とA/D変換器14によるA/D変換動作および加算処
理とが,水平走査期間ごとに交互に行われる。
【0036】図4はCCD4の撮影領域30内に設定され
たAV測光領域およびSP測光領域を示すものである。
【0037】AV測光領域は基本的に撮影領域のほぼ全
域にわたって設定される。この実施例ではAV測光領域
は,横方向が水平同期信号HDの立下り(水平走査期間
の開始の時点)から16μsの経過後,40μsの期間に設
定され,縦方向が第35番目の水平走査ラインから第246
番目の水平走査ラインまでの間に設定される。
【0038】SP測光領域は,撮影領域30内の任意位置
に小さな領域として設定される。この実施例ではSP測
光領域は撮影領域30の中央部に設定され,横方向が水平
同期信号HDの立下りから28.5μsの経過後の15μsの
期間に,縦方向が第87番目の水平走査ラインから第194
番目の水平走査ラインまでの間に設定されている。
【0039】CPU3に付随するメモリには測光用エリ
アと測距用エリアとが設けられている。測光用エリアに
はAV測光領域データ・エリアとSP測光領域データ・
エリアとがある。
【0040】AV測光領域が垂直走査方向においてSP
測光領域と重ならない範囲においては,AV測光領域に
おける1水平走査ライン置きの積分が行なわれる。垂直
走査方向においてAV測光領域とSP測光領域とが重な
っている範囲においては,AV測光領域のための水平走
査ラインにそう積分とSP測光領域のための水平走査ラ
インにそう積分とが交互に行なわれる。A/D変換,積
分回路のリセット積分,データの加算処理のために上記
の積分は1水平走査ライン置きに行なわれる。
【0041】図5に示されるように,第34番目の水平走
査ラインから第86番目の水平走査ラインまでの間では,
ゲート回路16に,水平同期信号HDの立下りから16μs
後にパルス幅40μsのウインドウ信号WIND1が与え
られる。そして,積分回路17による輝度信号YL の積分
と,この積分動作が行なわれた水平走査期間の次の水平
走査期間における積分信号のA/D変換,積分回路17の
リセットおよびメモリのAV測光領域データ・エリアへ
の積分データの加算とが,水平走査期間毎に交互に繰返
して行なわれる(AV測光領域の測光)。
【0042】第87番目の水平走査ラインから第194 番目
の水平走査ラインまでの間では,ゲート回路16に,水平
同期信号HDの立下りから28.5μs後に立上るパルス幅
15μsのウインドウ信号WIND1と,水平同期信号H
Dの立下りから16μs後に立上るパルス幅40μsのウイ
ンドウ信号WIND1とが交互に与えられる。
【0043】パルス幅15μsのウインドウ信号WIND
1が積分回路17に与えられ輝度信号YL の積分が行なわ
れたときには,積分動作が行なわれた水平走査期間の次
の水平走査期間において積分信号のA/D変換,積分回
路17のリセット,メモリのSP測光領域データ・エリア
への積分データの加算が行なわれる(SP測光領域の測
光)。また,パルス幅40μsのウインドウ信号WIND
1が積分回路17に与えられ輝度信号YL の積分が行なわ
れたときには,積分動作が行なわれた水平走査期間の次
の水平走査期間において積分信号のA/D変換,積分回
路17のリセット,メモリのAV測光領域データ・エリア
への積分データの加算が行なわれる(AV測光領域の測
光)。
【0044】第195 番目の水平走査ラインから第246 番
目の水平走査ラインまでの間では,上述した第34番目の
水平走査ラインから第86番目の水平走査ラインまでの間
と同様に,パルス幅40μsのウインドウ信号WIND1
に基づく輝度信号YL の積分とこの積分で得られた積分
データの処理とが水平走査期間毎に交互に繰返し行われ
る(AV測光領域の測光)。
【0045】CPU3は,パルス幅40μsのウインドウ
信号WIND1に基づいて得られる1水平走査ラインに
ついての積分データを後述する手順によって1フィール
ド期間にわたってAV測光領域データ・エリアにおいて
加算して,AV測光値EVAVを算定する。
【0046】さらに,CPU3は上記AV測光値EVAV
の算定とは別個に,パルス幅15μsのウインドウ信号W
IND1に基づいて得られる1水平走査ラインについて
の積分データを後述する手順によって1フィールド期間
にわたってSP測光領域データ・エリアにおいて加算し
て,SP測光値EVSPを算定する。
【0047】図6はCPU3が行うAV測光処理および
SP測光処理の全体的な動作を示すものである。
【0048】CPU3は測光処理を開始するにあたっ
て,上述したように測光センサ26から得られる測光デー
タに基づいて露光条件の初期設定を行い,この初期露光
条件が実現されるようにアイリスおよび電子シャッタの
少なくともいずれか一方を制御する(ステップ50)。予
備測光を行わずに,初期露光条件として統計的に最もあ
りうる露光条件,たとえば露光量Ev=10(絞りF4,
シャッタ速度1/60秒,または絞りF2.8 ,シャッタ速
度1/125 秒)を設定するようにしてもよい。
【0049】AV測光領域内の水平走査期間になると
(ステップ51),AV測光領域のためのウインドウ信号
WIND1を出力してそのパルス幅の間,積分回路17に
積分動作を行わせる(ステップ52)。このウインドウ信
号WIND1が立下ったのち,A/D変換器14を駆動し
て積分回路17の積分信号のA/D変換を行わせて,積分
データを得る。
【0050】次に,得られた積分データがあらかじめ定
められた所定の範囲内にあるかどうかを判断する(ステ
ップ53)。これは,得られた積分データを1水平ライン
分の測光値として使用できるかどうかを判定することで
ある。測光の対象となった水平走査ラインにそう部分に
おいて輝度信号YL が飽和しているような場合には,そ
の積分データは測光値として使用するには適当ではな
い。この所定の範囲の上限値は,CCD4のダイナミッ
ク・レンジ,GCA9や増幅回路18のゲイン等を考慮し
て,飽和している輝度信号YL に基づく積分データを排
除できる程度に定められる。一方,測光の対象となった
水平走査ラインにそう部分がきわめて暗く,輝度信号Y
L は殆どノイズ成分によるものであるような場合にもそ
の積分データを測光値として用いるのは適切ではない。
そこで,ノイズ成分が支配的となっている積分データを
排除するレベルに上記所定範囲の下限値が定められる。
【0051】得られた積分データが所定の範囲内の値で
ある場合には,その積分データをメモリのAV測光領域
データ・エリアの値に加算して(ステップ54),まだ測
光領域内であれば(ステップ55)ステップ52に戻る。積
分データが所定の範囲外の場合には,ライン数カウンタ
を1インクレメントし(ステップ57),積分データの加
算処理は行わない。すなわちその積分データは測光値と
して使用しない。ライン数カウンタは,積分データが所
定範囲外にある水平ライン数を計数するものである。こ
のライン数カウンタの値が所定値以内であれば(ステッ
プ58),ステップ55を経てステップ52に戻る。
【0052】AV測光領域のうち垂直方向においてSP
測光領域と重なっていない部分については,上述の動作
を,2水平走査期間を1周期として繰返す。得られた積
分データはAV測光領域データ・エリアに加算される。
【0053】垂直方向においてAV測光領域とSP測光
領域とが重なっている部分においては,AV測光のため
のウインドウ信号WIND1とSP測光のためのウイン
ドウ信号WIND1とが交互に出力され,同じように輝
度信号YL の積分,積分信号のA/D変換,積分データ
が所定範囲内にあるかどうかのチェックが行われる。A
V測光のためのウインドウ信号WIND1のパルス幅に
わたる積分によって得られた積分データはAV測光領域
データ・エリアに加算され,SP測光のためのウインド
ウ信号WIND1のパルス幅にわたる積分によって得ら
れた積分データはSP測光領域データ・エリアに加算さ
れる。ステップ53の判定においてNOと判定されたライ
ンの数を計数するライン数カウンタもAV測光領域とS
P測光領域に対してそれぞれ設けられており,NOと判
定されたラインの数が両測光領域で別個に計数される。
ステップ58における判断のための所定のライン数もAV
測光領域とSP測光領域とについて異なる値を設定して
おいてもよい。
【0054】AV測光領域の範囲外に出ると(ステップ
55),それまでに得られたAV測光領域およびSP測光
領域における積分データの各加算値をそれぞれ用いて,
AV測光領域のAV測光値EVAVおよびSP測光領域の
SP測光値EVSPがそれぞれ算出される(ステップ5
6)。AV測光値EVAVおよびSP測光値EVSPの演算
は,各測光領域において積分データの加算値を,積分デ
ータとして加算されたライン数で除すことにより,一水
平走査線当りの積分値の平均値を求める演算,および平
均値に適当な定数を乗ずる演算を含む。積分データとし
て加算されたライン数は,各測光領域内の水平走査ライ
ンの半数から対応するライン数カウンタの値を減算する
ことにより求められる。
【0055】CPU3は,得られた測光値EVAVおよび
EVSPに基づいて,絞り,シャッタ速度,ストロボ発光
の有無等の露光条件を決定する。
【0056】また,CPU3は,積分データが所定範囲
外にある水平ライン数を計数するライン数カウンタの値
が所定数を越えた場合には(ステップ58),露光条件を
変更(ステップ59)して,メモリの測光用エリアをクリ
アした後に,次のフレームの開始の時点においてステッ
プ51からの測光処理を繰返す。ステップ58の判断は,A
V測光領域についてのみ行ってもよいし,AV測光領域
およびSP測光領域の両方についてそれぞれ行ってもよ
い。
【0057】露光条件の変更にさいしては,各水平ライ
ンにそう積分データの多くが上記所定範囲を越えている
場合には,露光量を初期設定露光量よりも少くし,逆の
場合には露光量を多くするというように露光量を1段階
(たとえば±2Ev)ずつ変更するとよい。初期露光量
が視野の実際の明るさとそれほどかけ離れていない場合
には(上述のように予備測光している場合には特に),
図6に示す測光処理を1〜2回(1フレーム〜2フレー
ム期間)繰返すことにより,適切な露光量が求まるであ
ろう。
【0058】いずれにしても,適切な測光値が得られた
かどうかの判定処理に関しては,図15の説明において再
び触れることになる。
【0059】図7は,上記測光処理によって得られたA
V測光値EVAVとSP測光値EVSPに基づいて,露光条
件を設定するためにCPU3が行なう処理手順を示すフ
ローチャートである。
【0060】CPU3は,SP測光値EVSPとAV測光
値EVAVの差ΔEV=EVSP−EVAVをとり(ステップ
60),次に,この測光値の差ΔEVが零以上であるか,
零と−0.5 EVの間にあるか,−0.5 EVと−2EVの
間にあるか,または−2EV以下であるかの判定を行な
う(ステップ61,63)。
【0061】測光値の差ΔEVが0≦ΔEVであると判
定された場合,すなわち中央部の主被写体が明るく背景
が暗いと判定された場合には,CPU3はSP測光値E
SPに基づいて露光条件の設定を行なう(ステップ6
2)。AV測光値EVAVに基づいて露光条件を設定する
と主要被写体が暗く撮影されてしまうからであり,撮影
者が最も撮影したいと考える主要被写体が適正露光され
ることが最善であるからである。
【0062】−0.5 EV≦ΔEV<0であると判定され
た場合,すなわち主被写体と背景との輝度差が小さいと
判定された場合には,CPU3はAV測光値EVAVに基
づいて露光条件の設定を行なう(ステップ64)。AV測
光値EVAVに基づいて露光条件を定めれば,主要被写体
と背景がともに適正露光されると考えてよいからであ
る。−2EV<ΔEV<−0.5 EVと判定された場合,
すなわち背景の方が明るくかつ主要被写体と背景との輝
度差が比較的大きいと判定された場合には,CPU3は
EVAV−1EVの値に基づいて露光条件の設定を行なう
(ステップ65)。すなわち,この場合には背景が明るい
ので背景がやや暗くなるように露光補正(逆光補正)を
することになる。
【0063】ΔEV≦−2EVと判定された場合,すな
わち主要被写体が背景よりも暗くしかもその輝度差が非
常に大きいと判定された場合には,ストロボを発光をし
て主要被写体を明るくする必要があるので,CPU3は
日中シンクロ撮影を行なう。すなわち,ストロボ発光の
準備とストロボ発光時の露光条件を設定する(ステップ
66)。この場合は,前述したような逆光補正によっても
主要被写体を適正露光させることができずストロボ発光
による補正が適切と判断されるためである。
【0064】次に合焦制御について説明する。
【0065】再び図1を参照して,ゲイン・コントロー
ルおよびブランキング回路12の出力信号はゲート回路19
に入力する。ゲート回路19はCPU3から与えられるウ
インドウ信号WIND2によって制御される。ゲイン・
コントロールおよびブランキング回路12の出力信号は所
要の水平走査期間においてウインドウ信号WIND2が
与えられている期間,ゲート回路19を通過してBPF20
に入力する。
【0066】BPF20は,その入力信号から合焦制御に
必要な高周波成分を取出すものであり,BPF20の出力
信号は検波回路21に入力する。このBPF20から出力さ
れる高周波成分信号は検波回路21によって検波され,積
分回路22において積分され,さらに増幅回路23によって
増幅された後,切換スイッチ13が入力端子S3を選択し
ているときにA/D変換器14に入力し,そのA/D変換
器14で合焦制御用ディジタル・データに変換されて,C
PU3に取込まれる。
【0067】A/D変換器14から与えられたディジタル
・データは,撮影領域内に設定された後述する測距領域
の水平走査期間にわたる積分により得られる積分データ
であり,CPU3はこの積分データを測距領域の垂直走
査期間にわたって加算して,測距用データを算定し,こ
のデータに基づいて合焦制御を行う。詳細については後
述する。
【0068】一般に焦点が合っていず画像がぼけている
場合には撮影によりCCDから得られる映像信号に含ま
れる高周波成分は少ない。焦点が合ってくると映像信号
の高周波成分が多くなり,正しく合焦した位置で映像信
号に含まれる高周波成分は最大となる。この実施例では
このような事実に基づいて合焦制御を行っており,BP
F20には映像信号の高周波成分を取出すために約1.5 〜
2.5 MHzの通過帯域が設定されている。
【0069】一方,CCD4に設けられた色フィルタ
は,この実施例では図8に示すように,水平方向にGR
GBの繰返しで配列されている。CCD4の読出しクロ
ック周波数を13.5MHzとすると,緑色(G)のフィル
タが設けられた受光素子(フォトダイオード)から得ら
れる映像信号には6.8 MHzの繰返し周波数成分が,赤
色(R)および青色(B)については3.4 MHzの繰返
し周波数成分が含まれることになる。
【0070】ゲート回路19を通ってBPF20に入力する
映像信号は,クランプおよびリサンプリング回路11にお
いて図8に示す色フィルタ配列に変換された色信号成分
から構成されるものであるから,この映像信号中には,
被写体像を表わす周波数成分に加えて,上述した色フィ
ルタ配列に起因する繰返し周波数成分(3.4 MHzおよ
び6.8 MHz)が含まれている。
【0071】色フィルタ配列に起因する繰返し周波数成
分は,R,G,Bの各色フィルタ間における光透過率の
相違,すなわち色フィルタによる感度比の相違,および
ホワイト・バランスがくずれていることに依存して増減
する。たとえば,各色フィルタの光透過率がすべて同じ
値でかつ完全にホワイト・バランスがとれていたと仮定
し,真白の被写体を撮影したとすると,色フィルタ配列
に起因する繰返し周波数成分は殆ど無くなるであろう。
【0072】GCA9は,色フィルタ配列に起因する繰
返し周波数成分をできるだけ除去するために,色フィル
タの光透過率の相違に基づく映像信号のレベルの変動を
補正する,およびホワイト・バランスを調整するための
ものである。
【0073】すなわち,再び図2を参照して,色フィル
タ感度比補正を行うときにはホワイト・バランス調整用
の増幅器92r,92g,92bのゲインGr2,Gg2,Gb2
適当な所定のゲイン(たとえばセンタ・ゲイン程度)に
設定しておき,かつ増幅器91gのゲインGg1を固定して
おき,ある色温度(通常5500K程度)におけるG信号に
対する他の色信号R,Bのレベルを,増幅器91r,91b
のゲインGr1,Gb1を変えることにより調整する。一旦
調整したのちはこれらのゲインGr1,Gg1,Gb1は固定
しておく。ホワイト・バランス調整はよく知られている
ように色センサの検出信号に基づいて少くとも増幅器92
r,92bのゲインGr2,Gb2を制御することにより行わ
れる。これは,色温度が高くなるとゲインGr2を高く,
ゲインGb2を低くし,色温度が低くなるとゲインGr2
低く,ゲインGb2を高くすることにより行われる。G信
号の増幅器91g,92gのゲインGg1,Gg2は固定してお
いてもよい。
【0074】図9および図10は,BPF20の通過帯域,
ならびにGの色フィルタ配列に起因する繰返し周波数成
分(中心周波数fG =6.8 MHz),RまたはBの色フ
ィルタ配列に起因する繰返し周波数成分(中心周波数f
R/B =3.4 MHz)および被写体像を表わす映像信号の
輝度信号のスペクトルを示すものである。
【0075】図9は,色フィルタ感度比補正およびホワ
イト・バランス調整のいずれもが行われていない場合を
示している。色フィルタ配列,とくにRおよびBの色フ
ィルタ配列に起因する繰返し周波数成分の一部(ハッチ
ングで示す)がBPF20の通過帯域内に入り込んでい
る。したがって,この場合にはBPF20を通過した映像
信号には色フィルタ配列に起因する繰返し周波数成分が
かなり含まれてしまうことになる。
【0076】図10は色フィルタ感度比補正およびホワイ
ト・バランス調整の両方を行った場合を示している。B
PF20の通過帯域内に入り込んでいる色フィルタに起因
する繰返し周波数成分はかなり少なくなっている。した
がって,この場合にはBPF20を通過した映像信号の殆
どは被写体像を表わすものと考えてよい。色フィルタ配
列に起因する繰返し周波数成分に妨害されない良好な合
焦処理が期待できることになる。
【0077】GCA9の最低限の機能は,色フィルタ感
度比補正をすることであり,これによって色フィルタ配
列に起因する繰返し周波数成分による妨害がかなり少な
くなる。好ましくはGCA9は色フィルタ感度比補正と
ホワイト・バランス補正の両方を達成する。これによっ
て一層適切な合焦制御が保証される。
【0078】図11は,CCDの撮影領域30内に設定され
た測距領域を示すものである。この測距領域は,主要被
写体が存在する確率の高い撮影領域30の中央部に設定さ
れる。この実施例では,水平方向については図4に示さ
れるSP測光領域よりも小さな領域として設定されてい
る。もちろん,測距領域を撮影領域30内の任意の場所に
任意の広さに設定可能であるのはいうまでもない。
【0079】図12に示されるように,Bフィールド期間
において,第87番目の水平同期信号HDの立下りから31
μs経過した後に10μsパルス幅のウインドウ信号WI
ND2がゲート回路19に与えられ,前述したように,こ
のウインドウ信号WIND2が与えられている間,ゲー
ト回路19は回路12の出力信号を通過させる。BPF20で
取出された高周波成分信号は検波回路21を経て積分回路
22に与えられ,積分される。積分回路22の積分出力信号
は増幅回路23および切換スイッチ13を経て,次の水平走
査期間においてA/D変換器14によりディジタル・デー
タに変換されてCPU3に与えられる。積分回路22はA
/D変換処理ののちリセット信号HLRST2によりリ
セットされる。CPU3は,このディジタル・データを
メモリの測距用エリアの先のデータ(第1番目の場合に
はクリアされているので零である)に加算して記憶す
る。測距用エリアは第86番目の水平同期信号HDに同期
してまたはBフィールドの開始にあたってクリアされて
いる。
【0080】以上のようにして,測距領域内における1
本の水平走査ラインにそうBPF20による高周波成分信
号の検出,この高周波成分信号の検波および積分と,積
分信号のA/D変換および水平走査期間における積分デ
ータの加算とが水平走査期間毎に交互に繰返して行われ
る。そして,この繰返しは,第194 番目の水平走査期間
まで,すなわち測距領域内の全域にわたって行われる。
【0081】したがって,測距領域内における走査が終
了した時点においてはメモリの測距用エリアには,BP
F20を通過した高周波信号の測距領域全域にわたる積分
値を表わす測距用加算データがストアされていることに
なる。
【0082】上述したように測距センサ27を用いた予備
測距において被写体までのおおよその距離が測定されて
いる。この予備測距データに基づいて撮像レンズ24は合
焦位置と考えられる少し手前の位置(初期位置という)
まで繰出される。
【0083】CCD4から出力される映像信号の高周波
成分の測距領域にわたる積分動作は,撮像レンズ24を10
μmずつ前方に繰出しながら,少なくとも6回(すなわ
ち6フレーム期間にわたって各フレーム期間のBフィー
ルド期間において)行われる。上記の初期位置(撮像レ
ンズ24の繰出し量=0μm)においてまず第1の測距用
加算データが得られる。次のフレーム期間において,初
期位置から撮像レンズ24を10μm繰出した位置(撮像レ
ンズ繰出し量=10μm)において第2の測距用加算デー
タが得られる。同様にして撮像レンズ24を10μmずつ繰
出しながら第3〜第6の測距用加算データが得られる。
このようにして得られた6位置の加算データは図13に示
すようにメモリの所定エリアに記憶される。
【0084】図14は図13に示す6位置における測距用加
算データをグラフに表わしたものである。撮像レンズ24
の初期位置は真の合焦位置の少し手前である。この位置
から撮像レンズ24が10μmずつ繰出され,各位置で測距
用加算データが得られる。映像信号に含まれる高周波信
号の積分値は真の合焦位置で最大となる。撮像レンズ24
の単位繰出し量は10μmで非常に微小距離であるから,
測距用加算データが最大値を示す位置を真の合焦位置と
みなしても誤差はきわめて小さい。したがって,測距用
加算データが最大値を示す位置に撮像レンズ24が位置決
めされることにより高精度の合焦が達成できる。
【0085】上述した測光処理と合焦制御のための測距
用加算データ収集処理はフィールド毎に交互に行われ
る。しかしながら,露光条件が設定される前に得られた
測距用加算データは無効化され,露光条件の設定が行わ
れた後に得られる測距用加算データのみが有効とされ
る。これは得られる測距用加算データの値が露光条件に
よって異なるため,露光条件が適切に設定されていない
状態では正確な測距用加算データを得ることができない
ためである。
【0086】図15は予備測光,予備測距処理ならびにそ
の後に行われる予備撮影に基づく露光制御および合焦制
御の全体的な手順を示すものである。
【0087】CPU3はまず測光センサ26の測光信号に
基づく予備測光および測距センサ27からの測距信号に基
づく予備測距を行う(ステップ70)。予備測光に基づい
て露光条件の初期設定が行われ(ステップ71),予備測
距に基づいて撮像レンズ24が初期位置まで繰出される
(ステップ72)。
【0088】次に,切換スイッチ13が入力端子S2に接
続される(ステップ73)。これによって,Aフィールド
期間において図6に示した手順で測光および測光値の演
算が行われる(ステップ74,75)。これは図6のステッ
プ51〜56の処理に対応する。
【0089】このようにして求められた測光値が適切か
否かの判断が行われる(ステップ76)。この判断は図6
のステップ58の判断を含む。ステップ58の判断に加え
て,好ましくは測光値がステップ71で設定された露光条
件に対応する範囲内のものかどうかの判断も行われる。
【0090】得られた測光値が適切であると判断された
場合には,その測光値に基づいて露光条件(絞り値,シ
ャッタ速度)が設定され,この露光条件となるように絞
りの絞り値およびシャッタ速度が設定される(ステップ
80)。これは図7に示す処理に対応する。
【0091】続いて切換スイッチ13が入力端子S3側に
切換えられる(ステップ81)。Bフィールドの映像信号
の読出しが開始されると,上述したように測距領域にお
ける水平走査線にそう映像信号の積分,積分信号のA/
D変換,A/D変換された積分データの加算が測距領域
の全体にわたって行われる(ステップ82,83)。
【0092】上述したように測距用加算データはフレー
ム(Bフィールド)毎に撮像レンズ24を10μmずつ繰出
しながら収集される。撮像レンズ24の繰出し回数を計数
するためにカウンタが設けられている。
【0093】測距領域について加算データが得られる
と,上記カウンタがインクレメントされるとともに(ス
テップ84),撮像レンズ24が10μm繰出される(ステッ
プ85)。得られた加算データは図13に示すメモリ・エリ
アに記憶される。
【0094】1フレーム毎にステップ73〜76,80〜85の
処理が繰返され,カウンタの値が5を超えると(ステッ
プ86),図13に示すエリアの6回分の測距用加算データ
が相互に比較され,その最大値が求められる(ステップ
87)。そして最大の測距用加算データに対応する位置に
撮像レンズ24が変位させられ,そこに位置決めされる。
図13に示す例でいうと,初期位置から30μm繰出された
位置に撮像レンズ24が位置決めされる。
【0095】以上のようにして,測光と測距が終了し露
光条件の設定および合焦が行われると,切換スイッチ13
が入力端子S1に切換えられて,本撮影に移る。
【0096】ステップ76において測光値が不適切な範囲
にあると判定されたときには,露光条件が変更される
(ステップ77)。これは図6のステップ59に対応し,測
光値が大きい値の場合には露光量が少なくされ,逆の場
合には露光量が多くされる。
【0097】次に図13に示すメモリ・エリアの今までに
得られた測距用加算データがすべてクリアされ(ステッ
プ78),さらにカウンタがクリアされ,かつ撮像レンズ
24が初期位置に戻される(ステップ79)。これは,適正
な露光条件が設定されていない状態で得られる測距用加
算データを合焦制御に使用しないようにするためであ
る。この後,ステップ74に戻り,Aフィールドの走査に
同期して再び測光が行われる。
【0098】上述したように測光と測距はフィールドご
とに交互に行われる。測距処理を行っている間にも測光
処理を並行して行うのは,測距処理を行っている間に,
たとえば被写体が動いたり変更したり,ズーム・アップ
またはズーム・ダウンしたり,急に陽光がさして明るく
なったりすることにより,露光条件が変った場合,ステ
ップ78,79においてそれまでに記憶されていた加算デー
タやカウンタをクリアにして,改めて測距を行うためで
ある。
【0099】上記実施例においては,CCD4に設けら
れた色フィルタの光透過率にばらつきがあるので,この
ばらつきをGCA9によって補正している。色フィルタ
に色ごとのばらつきのないいわゆる補償フィルタが設け
られたCCDを用いれば,GCAによる色フィルタばら
つき補正は不要となる。GCA9はホワイト・バランス
調整のみを行えばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例によるディジタル・スチル・
ビデオ・カメラの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】可変利得増幅回路の具体例を示す回路図であ
る。
【図3】図1のディジタル・スチル・ビデオ・カメラに
おける測光のために必要な回路部分のより具体的な電気
的構成を示す回路図である。
【図4】撮影領域内に設定された測光領域を示す図であ
る。
【図5】測光処理を示すタイム・チャートである。
【図6】CPUによる測光処理の手順を示すフローチャ
ートである。
【図7】CPUによる露光条件の設定処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図8】CCDの色フィルタの配列を示す図である。
【図9】色フィルタ感度比補正およびホワイト・バラン
ス補正を行わない場合のBPFの通過帯域,ならびに色
フィルタの配列に起因する繰返し周波数および映像信号
中の輝度信号のスペクトルを示すグラフである。
【図10】色フィルタ感度比補正およびホワイト・バラ
ンス補正を行った場合のBPFの通過帯域,ならびに色
フィルタの配列に起因する繰返し周波数および輝度信号
のスペクトルを示すグラフである。
【図11】撮影領域内に設定された測距領域を示す図で
ある。
【図12】測距処理を示すタイム・チャートである。
【図13】測距用加算データの記憶エリアを示す図であ
る。
【図14】合焦のための測距用加算データを示すグラフ
である。
【図15】CPUによる露光制御および合焦制御の処理
の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 CPU 4 CCD(固体電子撮像素子) 8 色分離回路 9 GCA(増幅回路) 11 クランプおよびリサンプリング回路 13 切換スイッチ 14 A/D変換器 15 YL 合成回路 16 ゲート回路 17 積分回路 18 増幅回路 19 ゲート回路 20 バンド・パス・フィルタ 21 検波回路 22 積分回路 23 増幅回路 24 撮像レンズ 25 撮像レンズ駆動装置 26 測光センサ 27 測距センサ
フロントページの続き (72)発明者 荒井 実 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士 写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−164176(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/232 G02B 7/28 G03B 7/091 H04N 5/235 - 5/243

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電子撮像素子からフレーム周期で出
    力される1フレーム2フィールドの映像信号のうちの一
    方のフィールドの映像信号から取出される輝度信号成分
    を測光領域にわたって積分することにより測光値を得,
    他方のフィールドの映像信号から取り出される測距のた
    めの高周波成分を測距領域にわたって積分することによ
    り合焦制御のための積分値を得,上記測光値に基づく露
    光量が調整されたことを条件として,上記積分値に基づ
    いて合焦位置の調整を行うビデオ・カメラにおいて, 予測測距のための測距センサ, 上記測距センサから得られる測距データに基づいて撮像
    レンズを合焦位置から一方向に偏った初期位置に位置決
    めする初期位置決め手段,および 上記撮像レンズを上記
    一方向とは逆方向にフレーム周期で所定距離ずつ移動さ
    せながら,上記高周波成分の積分を複数フィールドにつ
    いてフィールドごとに行い,複数フィールドについての
    上記積分値の最大値に対応する位置に上記撮像レンズを
    位置決めする合焦制御手段, を備えたビデオ・カメラ。
  2. 【請求項2】 上記高周波成分の積分動作中に露光量が
    変更されたとき,露光量の変更後に改めて上記高周波成
    分の積分および上記撮像レンズの合焦位置調整を行うよ
    う上記合焦制御手段を制御する手段を備えた請求項1に
    記載のビデオ・カメラ。
  3. 【請求項3】 固体電子撮像素子からフレーム周期で出
    力される1フレーム2フィールドの映像信号のうちの一
    方のフィールドの映像信号から取出される輝度信号成分
    を測光領域にわたって積分することにより測光値を得,
    他方のフィールドの映像信号から取り出される測距のた
    めの高周波成分を測距領域にわたって積分することによ
    り合焦制御のための積分値を得,上記測光値に基づく露
    光量が調整されたことを条件として,上記積分値に基づ
    いて合焦位置の調整を行うビデオ・カメラにおいて, 測距センサを用いて予備測距を行い, この予備測距により得られた測距データに基づいて,撮
    像レンズを合焦位置か ら一方向に偏った位置に初期位置
    決めし, 上記高周波成分の積分を上記撮像レンズを上記一方向と
    は逆方向に所定距離ずつ移動させながら複数フィールド
    についてフィールドごとに行い, 複数のフィールドについて得られた積算値の最大値に対
    応する位置に上記撮像レンズを位置決めする, ビデオ・カメラの合焦方法。
  4. 【請求項4】 上記高周波成分の積分動作中に露光量が
    変更されたとき,露光量の変更後に改めて上記高周波成
    分の積分および上記撮像レンズの合焦位置調整を行う,
    請求項3に記載のビデオ・カメラの合焦方法。
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