JP3086370B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JP3086370B2
JP3086370B2 JP05344208A JP34420893A JP3086370B2 JP 3086370 B2 JP3086370 B2 JP 3086370B2 JP 05344208 A JP05344208 A JP 05344208A JP 34420893 A JP34420893 A JP 34420893A JP 3086370 B2 JP3086370 B2 JP 3086370B2
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俊明 宮代
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、像担持体上に形成した
各色のトナー像を転写装置により転写材上に転写してカ
ラー画像を得るカラー画像形成装置に関し、特にその転
写装置に設けられた転写材担持手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】複数色のトナー像を重ね合わせることに
より転写材上にカラー画像を得るカラー画像形成装置に
は、像担持体上に帯電、露光、現像によってトナー像を
形成し、トナー像が得られる度に転写材上に転写する工
程を、各色について繰り返すことにより、転写材上に複
数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を得る方法が
ある。この種のカラー画像形成装置は、ドイツ特許DE
2607727号公報、特開昭50−50935号公報
等に記載された構成により実用化されている。
【0003】図7は、上記のカラー画像形成装置を示す
断面図であり、図示のように、装置内に像担持体として
感光ドラム1を備え、感光ドラム1の周囲には、ローラ
帯電器からなる一次帯電器3、複数の現像器を有する回
転式現像装置4、転写装置10A及びクリーナ26が設
置されている。又感光ドラム1の上方には、露光装置を
構成するレーザダイオード11、高速モータ12によっ
て回転される多面鏡13、それとレンズ14及び折り返
しミラー15が配置される。
【0004】感光ドラム1は、直径40mmのアルミニ
ウムシリンダーの外周面に有機感光体(OPC)からな
る光導電体を塗布してなっている。光導電体はアモルフ
ァスSi、CdS、Se等でもよい。感光ドラム1は図
示しない駆動手段によって、100mm/秒の周速で図
示の矢印方向に回転される。
【0005】現像装置4は、その中心の回転軸9aの回
りに回転する支持体9を備え、支持体9にイエロー現像
器4a、マゼンタ現像器4b、シアン現像器4c及びブ
ラック現像器4dを設置してなっている。現像器4a、
4b、4c、4d内には、それぞれ一成分現像剤のイエ
ロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラック
トナーが収容されている。
【0006】各現像器4a、4b、4c、4d内には、
図8に示すように、その開口面5a、5b、5c、5d
に臨む箇所に、現像剤担持体として現像スリーブ8a、
8b、8c、8dが設置されている。更に各現像器4
a、4b、4c、4d内には、塗布ローラ6a、6b、
6c、6d、及びトナー規制部材7a、7b、7c、7
dが設置されている。現像スリーブ8a、8b、8c、
8dの回転に伴い、塗布ローラ6a、6b、6c、6d
により現像スリーブ8a、8b、8c、8d上にトナー
が塗布され、トナー規制部材7a、7b、7c、7dに
より塗布されたトナーを規制して、トナーに摩擦帯電電
荷が付与されると共に、現像スリーブ8a、8b、8
c、8d上に薄層のトナー層が形成される。このトナー
規制部材7a〜7dはトナーの帯電極性と反対に帯電す
る材料が好ましく、トナーが負極性に帯電される場合に
はナイロン等が、正極性に帯電される場合にはシリコー
ンゴム等が良い。
【0007】各現像器4a〜4dの現像スリーブ8a〜
8dの周速は、感光ドラム1に対する周速比で1.0〜
2.0倍の範囲となるように選択することが好ましい。
各現像器4a〜4dは感光ドラム1に面したときに、そ
れらの開口面5a〜5dが常に感光ドラム1に対向する
ように駆動される。これら現像器4a〜4dの駆動方法
の詳細は、特開昭50−93437号公報に記載されて
いる通りである。
【0008】転写装置10Aは転写材担持手段として転
写ドラム10を備え、転写ドラム10の周囲には、吸着
ローラ23、除電帯電器2、分離爪24、クリーナ27
及び除電ローラ28が配設されている。転写ドラム10
は、その外周面の一所に、転写材把持部材のグリッパ2
2を有している。転写ドラム10は図示しない駆動手段
によって、感光ドラム1と略同速で矢印方向に回転され
る。
【0009】画像形成装置は、上記構成にて、先ず、帯
電器3に−700Vの直流電圧に周波数700Hz、V
pp(ピーク・ツウ・ピーク電圧)−1500Vの交流
電圧を重畳した電圧を印加して、帯電器3により感光ド
ラム1の表面を約−700Vに一次帯電する。次いで、
レーザダイオード11に第1色目の例えばイエローの画
像模様に従った信号を入力してイエローの画像模様の光
を発生させ、光路16を通って感光ドラム1に照射して
露光し、感光ドラム1上に光照射部が略−100Vのイ
エローの画像模様の静電潜像が形成される。感光ドラム
1上に形成されたイエローの画像模様の静電潜像は、感
光ドラム1の回転に伴い現像装置4と対向した現像部
で、そこに位置されたイエロー現像器4aによって現像
され、感光ドラム1上に第1色目のイエロートナー像が
形成される。
【0010】一方、転写装置10Aの転写ドラム10に
転写材カセット17内から転写紙が、ピックアップロー
ラ18によって感光ドラム1の画像と同期して供給され
る。転写ドラム10は、供給された転写紙をグリッパ2
2によって把持して図の矢印方向に回転することによ
り、感光ドラム1と対向した画像転写部へ搬送する。画
像転写部へ搬送された転写紙は、図示しない電源により
転写ドラム10と感光ドラム1との間に印加された転写
電圧によって、感光ドラム1上のイエロートナー像が転
写される。
【0011】この転写と同時に転写電圧によって転写紙
に電荷が注入され、転写ドラム10の表面に転写紙が静
電吸着されて保持される。この転写ドラム10への転写
紙の静電吸着を強化するために、転写ドラム10の転写
紙の給紙部近くに前記の吸着ローラ23を設置して吸着
用の電圧を印加することにより、グリッパ22による把
持後に予め転写紙を静電吸着するようにされることが多
い。
【0012】イエロートナー像の転写が終了した感光ド
ラム1は、クリーナ26に設置したファーブラシ、ブレ
ード等のクリーニング部材によって表面の残留トナーを
清掃して除去した後、帯電器3による一次帯電以下の画
像形成操作が行なわれる。
【0013】以上のような感光ドラム1の一次帯電、露
光による静電潜像の形成、静電潜像の現像によるトナー
像の形成、得られたトナー像の転写紙上への重ね合わせ
た転写を、第2色目以降のマゼンタ、シアン、ブラック
についても行なうことにより、転写紙上にイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重ね合わ
せて転写したカラー画像が得られる。
【0014】4色のトナー像の転写が終了した転写紙
は、次いで転写ドラム10の周囲に配置された除電帯電
器2によって除電した後、その下流側の分離爪24によ
り転写ドラム10から剥離して定着装置25に送られ
る。そしてそこで加熱及び加圧により4色のトナー像を
定着して、トナー像の混色及び転写紙への固定を行な
い、フルカラーの永久像とされた後、画像形成装置の機
外に排出される。好ましくは、転写紙が剥離された転写
ドラム10は、ファーブラシ、ウエブ等のクリーニング
部材を備えたクリーナ27によって表面の残留トナーが
清掃される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写装置1
0Aの転写ドラム10は、図9に示すように、芯金とな
る金属シリンダー10a上に、柔軟な導電性の発泡ゴム
や発泡樹脂の発泡体からなる導電性弾性層10bを設
け、その上に誘電体層10cを設けてなっている。
【0016】本例では、金属シリンダー10aはアルミ
ニウム製とされ、弾性層10bは厚さ50〜200μ
m、体積抵抗率104 〜105 Ω・cmの導電性シート
を巻き付けて形成し、誘電体層10cは、誘電体シート
として厚さ50〜100μmのPVdF(ポリフッ化ビ
ニリデン)フィルムを巻き付けて形成した。
【0017】この転写ドラム10と感光ドラム1とは接
触しており、それらの接触箇所で中心線方向に0.1〜
10.mmのニップを有し、転写ドラム10の表面が凹
んだ形になっている。図7に示すように、転写ドラム1
0が矢印方向に回転し、その転写ドラム10上に吸着ロ
ーラ23により転写紙が吸着されると、吸着ローラ23
は解除して転写ドラム10から離れる。
【0018】転写ドラム10上に担持された転写紙への
感光ドラム1上のトナー像の転写は、次の通りである。
感光ドラム1上の第1色目のマゼンタトナー像は、転写
ドラム10のシリンダー10aに1.0kVの転写バイ
アスを印加することにより転写され、転写ドラム10が
1回転した後、次に第2色目のシアントナー像が1.5
kVの転写バイアスを印加することにより転写され、順
次、転写バイアスが可変され、第3色目のイエロートナ
ー像が転写バイアス2.0kVで転写され、第4色目の
ブラックトナー像が転写バイアス2.5kVで転写され
る。
【0019】しかしながら、この従来の転写ドラム10
では、その導電性弾性層10bを構成する導電性の発泡
ゴム又は発泡樹脂が、図11に示すように、ゴム又は樹
脂のマトリックスR中に空気孔hが単独で存在する単独
の発泡体になっているために、転写ドラム10の表面を
十分に柔軟にすることが難しく、転写時に感光ドラム1
と転写ドラム10との間に介在する転写紙及びトナー像
に負荷がかかり、これが原因で各色のトナー像を転写し
て得られたカラー画像に、特にライン中央部の濃度薄を
生じたり、画像乱れを生じるという欠点があった。
【0020】本発明者等が検討したところによれば、こ
の問題は、導電性弾性層10bを連続発泡体で構成する
ことにより解決可能であることが見出された。即ち、図
10に示すように、ゴム又は樹脂のマトリックスR中の
空気穴hが連続的につながっている発泡体を用いること
である。
【0021】発泡体の硬度をアスカー硬度計(例えば高
分子計器(株)製アスカー硬度計F型)で測定すると、
図11の空気穴hがマトリックス中に単独で存在する単
独発泡体では、硬度が90度以上であるのに対し、図1
0の空気穴hがマトリックスR中で連続的につながって
いる連続発泡体では、硬度を70度以下にすることがで
きる。即ち、転写ドラム10の表面を十分に柔軟にする
ことができ、画像乱れを改善することが可能となった。
【0022】しかしながら、本発明者等が更に検討した
結果、次のような不都合が判明した。
【0023】1)連続発泡体は、単独発泡体に比べて空
気穴が多いために、連続発泡体による弾性層10bは、
機械的強度が弱い; 2)連続発泡体は、空気穴が多いために、図10及び図
11に示すように、連続発泡体による弾性層10bが誘
電体層10cと接触した場合に、単独発泡体による弾性
層のときよりも、マトリックスRが実際に接触する面積
が小さくなる。
【0024】このため、次のような問題が生じる。
【0025】1)前述したように、転写ドラム10は感
光ドラム1との接触箇所で、中心方向に0.1〜10m
mのニップを有し、転写ドラムの表面が凹んだ形になっ
ている。本例では、感光ドラム1の外径が41mm、転
写ドラム4の外径が164mmであり、ニップが0.5
mmの場合には約1%(長さで1.5mm)だけ画像が
伸びる。即ち転写ドラムの回転が1%速く、逆に言えば
感光ドラムに転写ドラムが引っ張られたようになってい
る。そのために、長期間の使用により回転中に、転写ド
ラム10の弾性層10bが感光ドラム1に円周方向に引
っ張られた状態となるので、弾性層10bとアルミニウ
ムシリンダー10aが滑り、弾性層が伸びて感光ドラム
との間のニップ量が初期の設定と変わる。このために感
光ドラムと転写ドラム間の接触面積が変化して、転写条
件(転写バイアス条件)が変化する。具体的には、接触
面積が小さくなって転写電流が小さくなり、転写される
トナー量が減って画像濃度が低下する。又は更に長時
間、引っ張られることにより、アルミニウムシリンダー
とのズレ量が多くなり、弾性層自身が破損する場合があ
る。
【0026】2)弾性層10bが連続発泡体による場
合、単独発泡体と比べて、誘電体層10cとの接触面積
が小さく、誘電体層の静電容量Cも小さくなり、従って
転写に必要な電荷量Qも減少するため、感光ドラム1か
ら転写紙側へ移動するトナー量も減少し、画像濃度が薄
くなる。所謂転写効率が悪くなるという問題が生じる。
【0027】本発明の目的は、転写材担持手段の弾性層
の芯金からの剥離や割れ等を防止し、転写時に像担持体
との間に介在する転写材及びトナー像に掛かる負荷を軽
減でき、高い転写効率で良好に転写することにより、濃
度薄や画像乱れのない高品位なカラー画像を容易に得る
ことができるカラー画像形成装置を提供することであ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
カラー画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発
明は、導電性基体と、導電接着層を介して前記導電性基
体上に設けられる導電性弾性層と、前記導電性弾性層上
に設けられ転写材を担持する誘電体層と、を備える転写
材担持手段を有し、像担持体と前記転写材担持手段に担
持された転写材とを接触させて前記像担持体から前記転
写材担持手段に担持された転写材に各色のトナー像を順
次重ねて静電的に転写するカラー画像形成装置におい
て、前記導電性弾性層は前記誘電体層を介して少なくと
も転写材全体を支持する連続発泡体を備え、前記転写材
担持手段は前記連続発泡体と前記誘電体層との間に導電
層を備え、前記導電層は前記連続発泡体のスキン層によ
り形成されることを特徴とするカラー画像形成装置であ
る。
【0029】
【0030】
【実施例】実施例1 図1及び図2は、本発明の特徴部を最も良く表す図面
で、図1は、本発明のカラー画像形成装置の一実施例に
おける転写装置及びその周辺部を示す断面図、図2は、
転写装置に設置された転写材担持手段としての転写ドラ
ムの層構成を示す断面図である。
【0031】本画像形成装置において、図1の転写材カ
セット17から転写紙Pをピックアップローラ18によ
り取り出して、転写装置の転写ドラム20に供給し、供
給された転写紙Pは、吸着ローラ23により転写ドラム
20に巻き付けられる。このようにして転写ドラム20
に担持された転写紙Pは、転写ドラム20の回転に伴い
感光ドラム1と対向した画像転写部を通って複数回搬送
され、その転写部を通過する際に、図示しない転写帯電
手段により感光ドラム1上の各色のトナー像が順次、重
ね合わせて転写される。このようにして4色のトナー像
を重ねてカラー画像が形成された転写紙Pは、図示しな
い除電帯電手段及びその下流の分離爪24により転写ド
ラム20から分離して定着ローラ25に搬送され、そこ
でトナー像の定着が行なわれた後、画像形成装置の機外
に排出される。転写ドラム20の表面は、転写紙Pの排
出後に除電ローラ28により除電される。
【0032】本実施例における転写、吸着、除電の各バ
イアス条件は次の通りである。
【0033】1色目転写バイアス : 500V 2色目転写バイアス : 700V 3色目転写バイアス : 900V 4色目転写バイアス : 1100V 吸着バイアス : 直流、電圧=−1000V 除電バイアス : 交流、周波数=500〜700H
z、ピーク間電圧=4kV
【0034】本実施例において、転写ドラム20は、図
2に示すように、導電性基体としての金属シリンダー2
0a上に、導電接着層として導電性の両面接着テープ2
0eを介して導電性弾性層20bを設け、更にその上に
導電層20cを設けてから、誘電体層20dを設けてな
っており、上記の転写バイアスはこの金属シリンダー2
0aに印加される。
【0035】本発明の大きな特徴は、導電性弾性層20
bを金属シリンダー20a上に強固に設けるために、導
電性両面テープ20e等からなる導電接着層により弾性
層20bを接着し、又弾性層20bと誘電体層20dと
の間の接触抵抗を低くするために、弾性層20b上に導
電層20cを介して誘電体層20dを設けることであ
る。
【0036】本実施例によれば、金属シリンダー20a
は肉厚3.5mmのアルミニウムシリンダーからなり、
接着テープ20eは、厚さ100μm、体積抵抗率1×
104 Ω・cm以下の全体が導電性の両面接着テープか
らなり、接着テープ20eを金属シリンダー20aの表
面上に貼り付けて導電接着層とした。導電性弾性層20
bは、厚さ5.5mm、体積抵抗率1×104 Ω・cm
のウレタンの発泡スポンジシートからなり、接着テープ
20eで貼り付けることにより金属シリンダー20a上
に設けた。この発泡スポンジは、先の図10に示した空
気孔hがマトリックスR中でつながって存在している連
続発泡体である。
【0037】導電層20cはカーボンを分散したポリエ
チレン又はポリプロピレンシートからなり、その厚さは
40〜60μm、体積抵抗率は1×103 〜1×105
Ω・cmである。誘電体層20eはPVdF(ポリフッ
化ビニリデン)シートからなり、その厚さは75μm、
体積抵抗率は5×1013〜1×1016Ω・cmである。
【0038】導電性弾性層20bを構成するウレタン発
泡スポンジシート(厚さ5.5mm)の硬度は、アスカ
ーF(高分子計器(株)製アスカー硬度計F型による硬
度)で45〜55度であった。又弾性層20bの上に導
電層20cとなる50μm厚のポリプロピレンシートを
重ねて、その上に誘電体層20dとなる75μm厚のP
VdFシートを重ねて、転写ドラム20の層構成を再現
した積層体を作り、その積層体のPVdFシートの表面
上で硬度を測定したところ、アスカーC2硬度(高分子
計器(株)製アスカー硬度計C2型による硬度)で30
〜35度であった。
【0039】導電性弾性層20bは、転写ドラム20上
に担持する転写紙の面積よりも少なくとも広い領域に設
けることが必要である。本実施例では、最大幅215m
m、長さ410mmの転写に対し、ウレタン発泡スポン
ジシートの寸法を幅220mm、長さ450mmとし
た。これを両面テープ20eにより金属シリンダー20
a上に、円周方向に転写紙の先端部近傍から420mm
まで幅215mmの領域で接着し、幅方向は2.5mm
((220−215)÷2=2.5)、長手方向は15
mm((450−420)÷2=15)の幅で接着させ
ないでおいた。又このときの感光ドラム1(直径41m
m)と転写ドラム20(直径164mm)の接触部での
中心方向のニップ量は、0.2〜0.6mmであった。
【0040】図3に、本実施例の構成の転写ドラム20
と、その導電層20cを欠いた構成の比較例の転写ドラ
ムの場合における、転写効率と転写バイアスとの関係を
示す。図3において、実線は本実施例1の転写ドラムの
場合、破線は比較例の転写ドラムの場合である。比較例
の導電層20cがない転写ドラムは、PVdFシートか
らなる誘電体層20dが弾性層20bと直接接触してい
る。
【0041】図3に示されるように、感光ドラムから転
写ドラム表面に転写バイアスによる電界力で移動するト
ナー量、即ち転写効率が80%以上のバイアス領域は、 本実施例 :V1=820V 比較例 :V2=480V となっており、明らかに、本実施例の方がトナーを転写
紙上に効率よく転写できる領域が広くなっている。又転
写効率が80%以上となる適正な転写バイアスが、本実
施例の方が低いバイアス側にシフトしている。
【0042】このように、本発明によれば、導電性弾性
層20bと誘電体層20dとの間に導電層20cを介挿
して、これらの間の接触抵抗を下げたので、転写効率を
改善できており、これにより鮮明な画像が得られるよう
になった。
【0043】又転写ドラム20と感光ドラム2とが摺接
した状態で30万回回転駆動したところ、本実施例の転
写ドラム20では、弾性層20bがアルミニウムシリン
ダー20aから剥れたり、破損したりすることがなく、
十分な耐久力を備えていた。
【0044】このように、本発明によれば、金属シリン
ダー20a上に弾性層20bを、導電性両面テープ20
e等による導電接着層を介して強固に接着したので、弾
性層20bに高い耐久性を得られるようになった。
【0045】又別の効果として、弾性層20bが連続発
泡体であるために導電層20cとの接触面積が小さくて
なっても、導電層20c自体の抵抗が1×106 Ω・c
m以下と低いので、弾性層20bからの導電層20cを
介した誘電体層20dへの給電を十分に行なうことがで
きる。又導電層20cに転写ドラム20の軸方向端部か
ら給電するのとは異なり、アルミニウム金属シリンダー
20aから導電性接着層20e、弾性層20b、導電層
20c、誘電体層20dへと、転写ドラム20の断面方
向に中心から外側に給電するので、誘電体層20dの全
面に亙り均一な帯電が得られる。
【0046】実施例2 図4は、本発明の他の実施例における転写ドラムを示す
構成図である。本実施例では、実施例1において、転写
ドラム20の導電性弾性層20b上に、導電シートから
なる導電層20cを設ける代わりに、誘電体層20dの
一方の面にアルミニウム蒸着層を有するPVdFシート
を用いて、誘電体層20dと同時にその内側にアルミニ
ウム蒸着層からなる導電層20c′を形成したことが特
徴である。
【0047】上記のPVdFシートは、厚さ75μm、
幅232mm、長さ510mmであり、アルミニウム蒸
着層は、そのPVdFシートの一面に800〜1200
Åの厚さで形成した。このアルミニウム蒸着層の導電層
20c′と、その内側の弾性層20bとの間は、接着し
ていないのでミクロ的に見ると空気層が介在する。弾性
層20bと誘電体層20dとの間が、このようなアルミ
ニウム蒸着層の導電層20c′からなっていても、本発
明の転写ドラム構成による効果は、実施例1のときと同
様に発揮され、鮮明な画像を得ることができる。
【0048】本実施例の転写ドラム20の硬度は、実施
例1と比較すると若干低く、導電性弾性層20bを構成
するウレタン発泡スポンジのシート(厚さ5.5mm)
の上に、アルミニウム蒸着層(厚さ1000Å)有する
75μm厚のPVdFシートを重ねて、PVdFシート
の表面上で硬度を測定したところ、アスカーC2硬度で
30〜33度であった。又弾性層20b上ではアスカー
F硬度で50〜55度であった。
【0049】又弾性層20bは実施例1と同一に構成し
ており、アルミニウムシリンダーの金属シリンダー20
aの全面上に、導電性両面接着テープ20eでウレタン
発泡スポンジシートを接着して、弾性層20bを形成し
てある。
【0050】本実施例によっても、転写ドラム20の導
電性弾性層20bと誘電体層20dとの間の接触抵抗を
下げて、転写効率の改善により鮮明な画像が得られ、又
弾性層20bの耐久性を向上することができる等の効果
を得ることができる。
【0051】実施例3 図5は、本発明の他の実施例における転写ドラムを示す
構成図である。本実施例では、図5に示すように、アル
ミニウムシリンダー20aに、導電接着層20e′を介
して導電性弾性層20bを接着しており、その接着領域
は、円周方向に420mm、幅方向に215mmとし
た。接着層20e′は、アルミニウムシリンダー20a
上に導電接着剤を塗布して設けられ、その電気抵抗値は
1×106Ω・cm以下、厚みは100μm以下であ
る。
【0052】導電性弾性層20bは、EPDMゴムを素
材とした連続発泡体の発泡スポンジによって5.5mm
厚に形成した。その発泡スポンジは、アスカーF硬度が
60〜65度程度、更に誘電体層20d上のアスカーC
2硬度が50〜53度程度であり、電気抵抗値が5×1
5 Ω・cm以下である。
【0053】このようなEPDMゴムの発泡スポンジを
使用すると、その発泡時に薄皮状の生成層であるスキン
層が形成されているので、そのスキン層を弾性層20b
と誘電体層20dとの間に挟み込むように形成すること
ができる。本実施例では、導電層20c′として、この
EPDMゴム発泡スポンジからなる弾性層20bのスキ
ン層を利用した。
【0054】誘電体層20dは、実施例1と同様、PV
dFシートを用いて構成しており、弾性層20b上にそ
の導電層20c′上から巻き付けて形成した。
【0055】本実施例によっても、実施例1〜2と同
様、本発明の特徴的な転写ドラム構成により、転写効率
を改善して鮮明な画像を得ることができ、又弾性層20
bの耐久性も向上することができる。
【0056】実施例4 図6は、本発明の他の実施例における転写ドラムを示す
構成図である。本実施例では、図6の転写ドラム20に
おいて、アルミニウムシリンダー20a上へ設ける導電
性弾性層20bは、EPDMゴムを素材にした連続発泡
と単独発泡が混合した発泡スポンジシートを使用した。
その発泡スポンジの硬度は、アスカーFで60〜70度
で、電気抵抗値は1×106 Ω・cm以下である。
【0057】導電性弾性層20bのシリンダー20aへ
の接着には、実施例3と同様に、導電接着層20e′に
よって行なった。前述したように、転写紙が担持される
領域は少なくとも接着していることが必要であり、本実
施例では、最大幅215mm、長さ220mmの転写紙
に対し、弾性層20bの接着領域を円周方向に420m
m、幅方向に220mmとした。
【0058】誘電体層20d′は、導電層20cに用い
た導電性シート上にシリコーン樹脂を50〜100μm
に塗布、乾燥して形成した。このシリコーン樹脂塗布層
からなる誘電体層20d′の体積抵抗率は、1×104
〜1×106 Ω・cmであった。
【0059】本実施例の転写ドラム20の硬度は、誘電
体層20d′上でのアスカーC2で30〜35度以下で
あった。
【0060】本実施例によっても、本発明の特徴的な転
写ドラム構成により、これまでと同様な効果が奏され
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、導電性
基体と、導電接着層を介して導電性基体上に設けられる
導電性弾性層と、導電性弾性層上に設けられ転写材を担
持する誘電体層と、を備える転写材担持手段を有し、像
担持体と転写材担持手段に担持された転写材とを接触さ
せて像担持体から転写材担持手段に担持された転写材に
各色のトナー像を順次重ねて静電的に転写するカラー画
像形成装置において、導電性弾性層は誘電体層を介して
少なくとも転写材全体を支持する連続発泡体を備え、転
写材担持手段は連続発泡体と誘電体層との間に導電層を
備え、導電層は連続発泡体のスキン層により形成される
ので、転写効率を改善して鮮明な画像を得ることがで
き、又弾性層の耐久性も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成装置の一実施例におけ
る転写装置及びその周辺部を示す断面図である。
【図2】図1の転写装置に設置された転写ドラムの層構
成を示す断面図である。
【図3】図2の構成の転写ドラムとその導電層を欠いた
比較例の転写ドラムとによる転写効率の違いを示すグラ
フである。
【図4】本発明の他の実施例における転写ドラムの層構
成を示す断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例における転写ドラムの
層構成を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施例における転写ドラムの
層構成を示す断面図である。
【図7】従来のカラー画像形成装置を示す断面図であ
る。
【図8】図7の画像形成装置に設置された現像装置を示
す断面図である。
【図9】図7の画像形成装置に備えられた転写装置の転
写ドラムの層構成を示す断面図である。
【図10】本発明で転写ドラムの導電性弾性層に使用す
る連続発泡体の発泡形態を示す説明図である。
【図11】従来例で転写ドラムの導電性弾性層に使用す
る単独発泡体の発泡形態を示す説明図である。
【図12】図10の連続発泡体からなる弾性層と誘電体
層との接触状態を示す説明図である。
【図13】図5の単独発泡体からなる弾性層と誘電体層
との接触状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 20 転写ドラム 20a 金属シリンダー 20b 導電性弾性層 20c 導電層 20c′ 導電層 20d 誘電体層 20d′ 誘電体層 20e 導電性両面接着テープ 20e′ 導電性接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮代 俊明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 加藤 基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 竹内 昭彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−35255(JP,A) 特開 平5−204263(JP,A) 特開 平2−310566(JP,A) 特開 平4−214579(JP,A) 特開 平5−6074(JP,A) 特開 昭57−111573(JP,A) 特開 平1−134477(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/01 114

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体と、導電接着層を介して前記
    導電性基体上に設けられる導電性弾性層と、前記導電性
    弾性層上に設けられ転写材を担持する誘電体層と、を備
    える転写材担持手段を有し、像担持体と前記転写材担持
    手段に担持された転写材とを接触させて前記像担持体か
    ら前記転写材担持手段に担持された転写材に各色のトナ
    ー像を順次重ねて静電的に転写するカラー画像形成装置
    において、 前記導電性弾性層は前記誘電体層を介して少なくとも転
    写材全体を支持する連続発泡体を備え、前記転写材担持
    手段は前記連続発泡体と前記誘電体層との間に導電層を
    備え、前記導電層は前記連続発泡体のスキン層により形
    成されることを特徴とするカラー画像形成装置。
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