JP3083705B2 - 化粧金属板用ポリエステルフイルム - Google Patents

化粧金属板用ポリエステルフイルム

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JP3083705B2
JP3083705B2 JP10825494A JP10825494A JP3083705B2 JP 3083705 B2 JP3083705 B2 JP 3083705B2 JP 10825494 A JP10825494 A JP 10825494A JP 10825494 A JP10825494 A JP 10825494A JP 3083705 B2 JP3083705 B2 JP 3083705B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧金属板用ポリエステ
ルフイルムに関し、更に詳しくは優れた成形加工性を示
し、かつ耐溶剤性、耐汚染性、耐熱性、意匠性及び表面
性に優れた、家庭電化製品用等の化粧金属板に有用な
金属板用ポリエステルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属板に樹脂を被覆した被覆金属板は防
錆性等が優れているため従来から使用されているが、特
に鋼板等の金属板に印刷層等を有する塩化ビニル樹脂を
被覆した化粧鋼板(化粧金属板)は、建材類、家庭電化
製品、乗り物類等用として広く用いられている。
【0003】しかし、塩化ビニル樹脂を被覆した化粧鋼
板は、使用時間の経過とともに表面の塩化ビニル樹脂層
が紫外線や熱、水分等の影響により劣化したり、塩化ビ
ニル樹脂中の可塑剤が揮発して失われるため、表面特性
が著しくて低下することや、甚だしい変色を呈する等の
欠点を有している。
【0004】かかる欠点を改良するために、被覆塩化ビ
ニル樹脂の上に例えばアクリル樹脂層を塗設する方法
(特開平3−32834号公報)、アクリル樹脂系フイ
ルムを積層する方法(特開昭56−162649号公
報)或いはフッ素樹脂塗料を塗設する方法(特開昭63
−293048号公報)等が提案されている。
【0005】また、塩化ビニル樹脂の代わりにポリオレ
フィン樹脂を用いる方法(特開昭63−159028号
公報)も提案されている。
【0006】しかし、アクリル樹脂層を塗設する方法や
アクリル樹脂系フイルムを積層する方法ではアクリル樹
脂の耐溶剤性が劣る欠点があり、フッ素樹脂を用いた場
合は樹脂としての特性は優れるが経済的でないことの欠
点がある。またポリオレフィン樹脂を用いる方法はポリ
オレフィン樹脂の耐熱性が劣る等の欠点がある。
【0007】また、塩化ビニル樹脂の代わりに耐溶剤
性、耐汚染性、耐熱性、経済性及び表面性等の特性が優
れている二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム
を金属板に積層する方法が考えられる。しかしこのポリ
エチレンテレフタレートフイルムは、その剛性が強いた
め、成形加工性が劣るという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
用いられてきた化粧金属板用樹脂の上記問題を解決し、
成形加工性、耐溶剤性、耐汚染性、耐熱性、意匠性及び
表面性のすべてをバランス良く満足する化粧金属板用ポ
リエステルフイルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の如
き問題のない化粧金属板用ポリエステルフイルムを開発
すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0010】すなわち本発明は、融点が210〜245
℃の共重合ポリエステルよりなり、厚みが5〜100μ
mの二軸延伸ポリエステルフイルムであって、該フイル
ムの縦方向および横方向の熱収縮応力の最大値が130
〜300gf/mm2の範囲であり、かつ150℃で3
0分間加熱収縮させた際のフイルムの縦方向熱収縮率が
3.0〜5.0%であり、横方向熱収縮率が0.5〜
3.0%であることを特徴とする化粧金属板用ポリエス
テルフイルムである。
【0011】本発明でいう共重合ポリエステルは、ジカ
ルボン酸成分とジオール成分とからなる飽和ポリエステ
ルであって、融点が210〜245℃の範囲の共重合ポ
リエステルであり、共重合ポリエチレンテレフタレート
を特に好ましい例として挙げることができる。
【0012】このジカルボン酸成分としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸等の如き芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族
ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の如き脂
環族ジカルボン酸等を例示することができる。またジオ
ール成分としてはエチレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール等の如き脂肪族ジオール、ネオペ
ンチルグリコールの如き分岐したグリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等の如きポリオ
キシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ルの如き脂環族ジオール等を例示することができる。こ
れらは、融点が210〜245℃の範囲の共重合ポリエ
ステルの成分として使用することができる。
【0013】共重合成分の割合は、その種類にもよるが
結果としてポリマー融点が、210〜245℃、好まし
くは215〜240℃、更に好ましくは220〜235
℃の範囲になる割合である。ポリマー融点が210℃未
満では耐熱性が劣る。一方、ポリマー融点が245℃を
超えると、ポリマーの結晶性が大きすぎて成形加工性が
損なわれる。
【0014】ここで、ポリエステルの融点測定は、Du
Pont Instruments 910 DSC
を用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求める方法
による。なお、サンプル量は約20mgとする。
【0015】本発明における共重合ポリエステルは、そ
の製造方法によって限定されることはない。例えば、エ
チレンテレフタレートを主たる構成成分とする共重合ポ
リエステルを製造するにはテレフタル酸、エチレングリ
コール及び共重合成分をエステル化反応させ、ついで得
られる反応生成物を重縮合反応させて共重合ポリエステ
ルとする方法、あるいはジメチルテレフタレート、エチ
レングリコール及び共重合成分をエステル交換反応さ
せ、ついで得られる反応生成物を重縮合反応させて共重
合ポリエステルとする方法が好ましく用いられる。
【0016】共重合ポリエステルの製造においては必要
に応じ他の添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤等を添加することができる。かか
る酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系
化合物、ヒンダードアミン系化合物、硫黄原子含有エス
テル化合物等を、また紫外線吸収剤としては、例えばベ
ンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、
サシレート系化合物等を挙げることができる。
【0017】本発明における共重合ポリエステルには製
膜の際、或いは積層体を取扱う際の作業性を良好なもの
にするため不活性粒子等の滑剤を含有させるのが好まし
く、該不活性粒子としては、例えば周期律表第IIA、第
IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機微粒子(例
えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、二酸化ケイ素など)或いはシリコーン樹脂、架橋ポ
リスチレン等の如き耐熱性のよい高分子よりなる有機微
粒子等を挙げることができる。
【0018】かかる滑剤の含有量は、フイルム製造工程
におけるフイルムの巻き取り性が良好になる量、或いは
積層体を取扱う際の作業性が良好になる量とすることが
好ましい。一般に粒径の大きな滑剤は少量、粒径の小い
さな滑剤は多量添加することが好ましい。例えば、平均
粒径2.0μmのシリカの場合は0.05重量%程度、
平均粒径0.3μmの二酸化チタンでは、0.3重量%
程度添加することが好ましい。また、意図的に滑剤の含
有量を調整することにより、フイルムを不透明にするこ
ともできる。例えば二酸化チタンを10〜15重量%添
加することにより、遮光性の良好な白色フイルムとする
ことができる。
【0019】上記滑剤等の添加剤は、共重合ポリエステ
ルの重縮合反応の際に添加する方法、或いはフイルムの
製膜の際に共重合ポリエステル添加する方法によりポリ
エステルフイルムに配合することができる。
【0020】本発明のポリエステルフイルムは、フイル
ムの縦方向および横方向の熱収縮応力の最大値が130
〜300gf/mm2 の範囲のもの、好ましくは150
〜300gf/mm2 のものである。
【0021】この熱収縮応力は、金属板に貼り合わせた
フイルムの表面性に対し影響を与える。即ち、縦方向、
横方向のどちらか一方向でも熱収縮応力が130gf/
mm 2 未満であると、フイルムを加熱して金属板に貼り
合わせる際にフイルムの熱収縮が不十分なため金属板へ
の密着が不完全なものとなり、平坦で表面性の良好なフ
イルムとして貼り合わせることがでない。この結果、貼
り合わせたフイルムの表面に凹凸が現れ、いわゆるゆず
肌と呼ばれるゆずの肌状の凹凸のある表面となり、表面
性の良好な製品を得ることができない。
【0022】一方、フイルムの縦方向、横方向のどちら
か一方向の熱収縮応力が300gf/mm2 を超える
と、フイルムを加熱して金属板に貼り合わせる(以下
『加熱ラミネート』ということがある)際にフイルムの
熱収縮が大きくなりすぎ、貼り合わせたフイルムの表面
に縮みシワ模様(リンクル)と呼ばれるシワが発生し、
また艶のないくすんだ表面となるため、良好な製品を得
ることが出来ない。
【0023】また、本発明のポリエステルフイルムは、
縦方向および横方向の熱収縮応力の最大値を示す温度
(以下『ピーク温度』ということがある)が150〜2
05℃の範囲内であることが好ましく、更に155〜2
00℃、特に160〜195℃であることが好ましい。
【0024】このピーク温度は、金属板に加熱ラミネー
トしたフイルムの表面性に対し影響を与えることがあ
る。即ち、加熱ラミネートはフイルム加熱温度を通常1
50℃よりも高温度で実施するが、ピーク温度が150
℃未満では通常の加熱温度では適度な熱収縮応力を得る
ことが難しく、良好なフイルムを得ることができない。
また、フイルムの収縮応力を適度なものとするには、加
熱ラミネートの際のフイルム加熱温度を150℃よりも
低温度にすればよいが、加熱温度をかかる温度まで下げ
るとフイルムと金属板との接着力が不足し十分なラミネ
ートを行うことができない。
【0025】また、ピーク温度が205℃を超える場
合、適度な熱収縮応力を得るためには加熱ラミネートの
際のフイルム加熱温度を205℃を超える温度とする
が、かかる温度ではフイルムが破断し易くなるため好ま
しくなく、また加熱ラミネートの際のフイルム加熱温度
を205℃よりも低温度にすると、ラミネートの際の加
熱によるフイルムの熱収縮応力が最大に到達せず、良好
なフイルム表面を得ることができない。
【0026】なお、フイルムの熱収縮応力及びピーク温
度は、真空理工(株)製 SINKU−RIKO TM
−3000型 THERMO−MECHANICAL
ANALYZERを用い、ポリエステルフイルムを室温
から昇温速度10℃/分でポリエステルが溶融する直前
の温度まで昇温させて測定することにより求めることが
できる。測定に使用するフイルムのサイズは、15mm
×5mmとする。
【0027】更に、本発明のポリエステルフイルムは、
150℃で30分間処理した際のフイルムの熱収縮率
が、縦方向は3.0〜5.0%、特に3.0〜4.5%
であることが好ましく、横方向は0.5〜3.0%、特
に0.7〜2.5%であることが好ましい。縦方向の熱
収縮率が小さ過ぎると金属板と貼り合わせる際に、フイ
ルムの熱収縮を利用することが難しく、平坦で表面性の
良好なフイルムとして貼り合わせることが難しい。この
結果フイルムの表面がゆず肌状の凹凸となり易く、良好
な製品が得られ難い。縦方向の熱収縮率が大き過ぎると
金属板と貼り合わせる際にフイルムの熱収縮が大きくな
りすぎ、縮みシワ模様や艶のないくすんだ表面となり易
く、良好な製品が得られ難い。
【0028】また、横方向の熱収縮率が小さ過ぎると金
属板と貼り合わせる際に、フイルムの熱収縮が利用でき
難く、平坦で表面性の良好なフイルムとして貼り合わせ
ることが難しい。この結果フイルムの表面がゆず肌状の
凹凸となり易く、良好な製品が得られ難い。横方向の熱
収縮率が大き過ぎると金属板と貼り合わせる際にフイル
ムの熱収縮が大きくなりすぎ、縮みシワ模様の表面とな
り、良好な製品が得られ難い。更に、横方向のフイルム
の縮みが大きくなりすぎ金属板のエッジ部分に良好にフ
イルムを貼り合わせる事ができず製品にならない部分が
多くなり生産性が悪くなり易い。
【0029】尚、フイルムの縦方向の熱収縮率は横方向
の熱収縮率よりも大きいことが好ましい。この理由は金
属板にフイルムを加熱ラミネートする工程で、フイルム
は縦方向にはロールで巻き出し及び巻き取りを行うため
にテンションのかかった状態で、一方横方向にはフリー
の状態で工程を通過するため、良好な表面性の化粧金属
板を得るのに上記の熱収縮率が異なるフイルムを用いる
ことが適するためである。
【0030】本発明の二軸延伸フイルムは、従来より知
られている製膜方法を用いて製造することができる。例
えば、共重合ポリエステルをシート状に溶融押出し、急
冷して未延伸フイルムをつくり、これをロール加熱、赤
外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して縦延伸フイルム
を得る。この縦方向の延伸は2個以上のロールの周速差
を利用して行うのが好ましい。延伸温度は共重合ポリエ
ステルのガラス転移点(以下『Tg』ということがあ
る)より高い温度、更にはTgより20〜40℃高い温
度とするのが好ましい。縦方向の延伸倍率は、目的とす
るフイルムの物性にもよるが、2.5倍以上3.6倍以
下とするのが好ましい。延伸倍率をこの範囲にするとフ
イルムの厚み斑が良好となり、製膜中に破断し難くなる
ため好ましい。
【0031】縦延伸フイルムは、続いて、横方向に延伸
し、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して二軸延伸フイル
ムとすることが好ましいが、これらの処理はフイルムを
走行させながら行うことができる。横方向の延伸は共重
合ポリエステルのガラス転移点より20℃高い温度から
始めることが好ましく、ポリエステルの融点(以下『T
m』ということがある)よりも120〜30℃低い温度
まで昇温しながら行うことが好ましい。この延伸開始温
度は(Tg+40)℃以下であることが好ましく、例え
ばイソフタル酸を12モル%共重合したポリエチレンテ
レフタレートの場合73〜113℃の温度範囲にあるこ
とが好ましい。また延伸最高温度はTmよりも100〜
40℃低い温度であることが好ましい。
【0032】横方向の延伸過程での昇温は連続的でも段
階的(逐次的)でもよく、通常は逐次的に昇温する。例
えばステンターの横方向延伸ゾーンをフイルム走行方向
に沿って複数に分け、各ゾーンごとに所定温度の加熱媒
体を流すことで昇温する。横方向の延伸開始温度が低す
ぎるとフイルムの破れが起こり、好ましくない。また延
伸最高温度が(Tm−120)℃よりも低いとフイルム
の熱収縮が大きくなり、また幅方向の物性の均一性が低
下するため好ましくない。一方延伸最高温度が(Tm−
30)℃より高いとフィルムが柔らかくなり、外乱等に
よってフイルムの破れが起こりるため好ましくない。
【0033】横方向の延伸倍率は、目的とするフイルム
の物性にもよるが、2.7倍以上、更には3.0倍以上
とするのが好ましく、4.0倍以下とするのが好まし
い。横方向の延伸倍率をこの範囲にするとフイルムの厚
み斑が良好となり、製膜中に破断し難くなるため好まし
い。
【0034】尚、前述した縦方向および横方向の熱収縮
率を有するポリエステルフイルムを得るには、縦方向お
よび横方向の二軸延伸を施す際に、特に逐次的に二軸延
伸を施す際に、縦方向の延伸倍率を2.5〜3.6倍、
横方向の延伸倍率を2.7〜4.0倍とし、熱固定温度
を150〜230℃とすることが好ましい。
【0035】本発明のポリエステルフイルムは、厚みが
5〜100μmであり、好ましくは7〜75μm、更に
好ましくは、10〜50μmである。厚みが5μm未満
では加工時に破れ等が生じやすくなり、一方100μm
を超えるものは本発明の目的に対し不必要であるばかり
でなく不経済である。
【0036】本発明のポリエステルフイルムを貼り合わ
せる金属板としては、鋼、鉄、アルミニウム、ブリキ、
ステンレス等といった一般に金属板と呼ばれる板であ
る。
【0037】本発明における化粧金属板は、本発明のポ
リエステルフイルムを金属板に積層せしめて得られる化
粧金属板であり、少なくとも片面に印刷層を設けたポリ
エステルフイルムを用いることが好ましい。この印刷層
はポリエステルフイルムの金属板との積層面に設けるこ
とが好ましい。
【0038】また、本発明の化粧金属板は、本発明のポ
リエステルフイルムの片面に印刷層を設け、この印刷層
面の上にポリ塩化ビニルフイルムが積層せしめてあり、
このポリ塩化ビニルフイルムの上に更に金属板が積層せ
しめて得られる化粧金属板であることが更に好ましい。
【0039】本発明のポリエステルフイルムの片面に印
刷を施し、接着剤を用いてポリ塩化ビニルフイルムを基
材として貼り合わせて積層体とし、該積層体のポリ塩化
ビニルフイルム面に接着剤を用いて金属板に貼り合わせ
て得られる化粧金属板は耐久性が優れたものであるため
特に好ましい。
【0040】本発明におけるポリ塩化ビニルとしては、
従来から化粧金属板に用いられているポリ塩化ビニルを
用いることができ、例えばポリ塩化ビニル、或いは塩化
ビニルと共重合し得る他のモノマー(例えば、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル等)と塩化ビニルとの共重合体
を例示できる。
【0041】本発明の化粧金属板の印刷インクに用いる
樹脂としては、ポリエステルフイルムに対して接着性を
有するアクリル系樹脂、ゴム系樹脂、エポキシ系樹脂、
ウレタン系樹脂、アミノ系樹脂もしくはポリエステル系
樹脂の1種あるいは2種以上を含むものであることが好
ましい。印刷インクに添加する顔料としては、通常イン
クの顔料として使用されている無機顔料、有機顔料、金
属の粉末の1種又は2種以上を用いることができる。
【0042】また、本発明の化粧金属板の接着剤として
は、例えば、ポリウレタン系、フェノール系、フラン
系、尿素系、メラミン系、ポリエステル系、エポキシ
系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂、酢酸ビニル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、及びその部分加水分解物、
エチレン−アクリル酸共重合体、アクリル系樹脂、ポリ
アミド等の熱可塑性樹脂、ブタジエン−アクリロニトリ
ルゴム、ネオプレン、その他ゴム誘導体、その他ニカ
ワ、カゼイン、天然樹脂、アラビアゴム等の1種又は2
種以上を主成分とする接着剤を挙げることができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0044】[実施例1〜4及び比較例1〜5]平均粒
径1.5μmの球状単分散シリカを0.1重量%添加含
有し、表1に示す成分を共重合した共重合ポリエチレン
テレフタレートを表1に示す温度で溶融押出し、急冷固
化して未延伸フイルムを得た。
【0045】この未延伸フイルムを表1に示す条件で縦
方向に延伸し、次いで横方向に延伸し、続いて熱固定処
理した後、横方向に4.5%弛緩して厚み25μmの二
軸延伸フイルムを得た。
【0046】
【表1】
【0047】上記実施例1〜4、比較例1〜5で得られ
た計9種類のフイルムを、エステル系接着剤を用いて1
00μmの塩化ビニルフイルムと貼り合わせて積層フイ
ルムとし、約200℃に加熱した板厚0.5mmの亜鉛
メッキ鋼板の片面にエポキシ系接着剤を用いて貼り合わ
せ、鏡面ロールでミラーエンボス処理、続いて冷却して
化粧金属板を得た。得られた化粧金属板について観察を
行い、下記の基準で評価した。また、加工性についても
下記の方法で評価した。各々の評価結果を表2に示す。
【0048】(1)艶 ○:貼り合わせ後のフイルム表面に艶がある。 △:貼り合わせ後のフイルム表面にやや艶がある。 ×:貼り合わせ後のフイルム表面に艶がない。
【0049】(2)縮みシワ ○:貼り合わせ後のフイルム表面にシワが見られない。 △:貼り合わせ後のフイルム表面に若干シワが見られ
る。 ×:貼り合わせ後のフイルム表面にシワが見られる。
【0050】(3)ゆず肌 ○:貼り合わせ後のフイルム表面にゆず肌が見られな
い。 △:貼り合わせ後のフイルム表面にゆず肌が少し見られ
る。 ×:貼り合わせ後のフイルム表面にゆず肌が見られる。
【0051】(4)加工性 JISK−5400に基づきエリクセン値の破断距離法
により評価した。即ちエリクセン試験機を用いて、フイ
ルム被覆化粧金属板の金属板側から鋼球を押し出して、
試験片を変形させたときにフイルムに割れ及びはがれを
生じるまでの押し出し距離を測定した。
【0052】
【表2】
【0053】表2の結果から本発明のフイルムを用いた
化粧金属板は成形加工性、表面性に優れていることがわ
かる。
【0054】
【発明の効果】本発明の化粧金属板用ポリエステルフイ
ルムは、金属板に貼り合わせて得られる化粧金属板の成
形加工性及び表面性に優れたものであり、化粧金属板用
ポリエステルフイルムとして極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 67:02 (56)参考文献 特開 平5−269920(JP,A) 特開 平6−71747(JP,A) 特公 昭63−13828(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 B29C 55/12 C08J 5/18 CFD

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が210〜245℃の共重合ポリエス
    テルよりなり、厚みが5〜100μmの二軸延伸ポリエ
    ステルフイルムであって、該フイルムの縦方向および横
    方向の熱収縮応力の最大値が130〜300gf/mm
    2の範囲であり、かつ150℃で30分間加熱収縮させ
    た際のフイルムの縦方向熱収縮率が3.0〜5.0%で
    あり、横方向熱収縮率が0.5〜3.0%であることを
    特徴とする化粧金属板用ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】縦方向および横方向の熱収縮応力の最大値
    を示す温度が150〜205℃の範囲内である請求項1
    記載の化粧金属板用ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】金属板の片面に請求項1又は2記載のポリ
    エステルフイルムを積層せしめた化粧金属板。
  4. 【請求項4】金属板とポリエステルフイルムの間にポリ
    塩化ビニルフイルムを積層せしめた請求項記載の化粧
    金属板。
JP10825494A 1994-05-23 1994-05-23 化粧金属板用ポリエステルフイルム Expired - Fee Related JP3083705B2 (ja)

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