JP3083532U - 宝石類の鑑別書 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、照射する光の種類によって色が変化す
ることがある宝石類について発行される宝石類の鑑別書
に関して、色の変化を正確に伝えることが可能な宝石類
の鑑別書を提供することを課題としている。 【解決手段】 照射する光の種類によって色が変化する
ことがある宝石類について発行される宝石類の鑑別書で
あって、宝石の種類の記載（２）、鑑別の結果の記載
（３〜１３）とともに、異なった光源を用いて撮影し
た、互いに異なった色に変化している写真（１４、１
５）をそれぞれ、表示あるいは添付したことを特徴とす
る宝石類の鑑別書。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は宝石類の鑑別書に係り、より詳しくは、特に照射する光によって色が 変化することがある宝石類について発行される鑑別書において、宝石の種類と鑑 別の結果の記載とともに、異なった光源を用いて撮影した写真をそれぞれ、表示 あるいは添付したことを特徴とする宝石類の鑑別書に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、宝石類については鑑別書が発行されており、この鑑別書により、当 該宝石類の種類と、天然かどうか等が証明されている。

【０００３】 ここで、従来から発行されている一般的な鑑別書について説明すると、従来か ら発行されている宝石鑑別書には、宝石の種類と、宝石を科学的に分析、検査し た鑑別結果としての、透明度と色、カットの形式、重量、寸法、屈折率、比重、 偏光性、多色性、蛍光性等が記載されており、これにより、当該宝石の種類と、 それが天然かどうかが証明される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、宝石の中には、照射する光によって異なった色に変化する特性を有 するものが存在しており、例えばアレキサンドライトと呼ばれる宝石は、自然光 や蛍光灯等の紫外線を含む光の下では青または青緑に見えるが、紫外線を含まな い白熱灯等の下では赤く見えるという特性を備えているが、前述の従来の鑑別書 では、このような宝石の特性を十分に証明することが困難であった。

【０００５】 即ち、従来から発行されている宝石鑑別書には、前述の記述とともに宝石の写 真が表示あるいは添付されるが、従来から鑑別書に表示あるいは添付されている 写真は、一つの光源、具体的には自然光あるいは蛍光灯を光源として用いて撮影 されたものが一般的であり、またその写真の枚数は１枚のみであった。そのため に、従来の鑑別書では、照射する光の種類により色が変化することがある宝石の 場合には、その色の変化を正確に伝えることが困難であった。

【０００６】 そこで、本考案は、特に照射する光の種類によって色が変化することがある宝 石類について発行される宝石類の鑑別書に関して、色の変化を正確に伝えること が可能な宝石類の鑑別書を提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の宝石類の鑑別書は、照射する光の種類によって色が変化する宝石類に ついて発行される宝石類の鑑別書であって、宝石の種類、鑑別の結果の記載とと もに、異なった光源を用いて撮影した、互いに異なった色に変化している写真を それぞれ、表示あるいは添付したことを特徴としている。

【０００８】 本考案の宝石類の鑑別書では、宝石の種類、鑑別の結果の記載とともに、異な った光源を用いて撮影した、互いに異なった色に変化している写真をそれぞれ、 表示あるいは添付している。そのため、自然光や蛍光灯の下で撮影した写真のみ を表示あるいは添付していた従来の宝石鑑別書と異なり、特に照射する光の種類 によって色が変化することがある宝石に関しては、その色の変化を正確に伝える ことが可能である。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の宝石類の鑑別書では、宝石の種類や、透明度と色、カットの形式、重 量、寸法、屈折率、比重、偏光性、多色性、蛍光性等の鑑別の結果の記載ととも に、異なった光源を用いて撮影した、互いに異なった色に変化している写真をそ れぞれ、表示あるいは添付している。

【００１０】 ここで前記異なった光源としては、紫外線を含む自然光又は蛍光灯と、紫外線 を含まない白熱灯が好ましく、これによれば、自然光や蛍光灯の下で撮影した場 合と白熱灯の下で撮影した場合とで異なった色に変化するアレキサンドライトの 場合などは、その色の変化を正確に伝えることが可能である

【００１１】 また、前記異なった光源を用いて撮影した互いに異なった色に変化している写 真としては、必ずしも１枚づつにする必要は無く、２方向以上の角度から撮影し た複数枚の写真により構成すると良く、例えば、異なった光源を用いて、それぞ れ平面の写真と側面の写真を撮影してそれらの写真を表示あるいは添付してもよ く、これにより、宝石類の色の変化のみならず、形状等をも正確に伝えることが 可能である。

【００１２】

【実施例】

本考案の宝石類の鑑別書（以下単に「鑑別書」と言う。）の実施例について図 面を参照して説明すると、図１は本実施例の鑑別書１を示す平面図であり、図に おいて２の欄は、宝石の種類が記載される箇所である。

【００１３】 また、図において３〜１１には、鑑別の結果が記載される。即ち、３の欄には 透明度と色が記載され、４の欄にはカットの形式が記載され、５の欄には重量が 記載され、６の欄には寸法が記載される。

【００１４】 更に、７の欄には屈折率が記載され、８の欄には比重が記載され、９の欄には 偏光性が記載され、１０の欄には蛍光性が記載され、そして、１１の欄には分光 性が記載される。

【００１５】 また、１２の欄には、備考として、検査石や商品に関する特記事項が記載され ており、更に１３の欄には、宝石を数十倍に拡大した状態で検査した結果等が記 載されている。

【００１６】 次に、図において１４、１５は当該宝石の写真であり、本実施例における鑑別 書では、従来の鑑別書と異なり、２枚の写真を表示している。そして、この２枚 の写真はそれぞれ、異なった光源によって撮影した写真としている。

【００１７】 即ち、１４の写真は、従来から鑑別書に表示あるいは添付される写真と同様に 、自然光の下で撮影した写真としており、例えばアレキサンドライトの場合には 青又は青緑に見える写真となっている。

【００１８】 一方、１５の写真は、紫外線を含まない光、例えば白熱灯を光源として撮影し た写真としており、例えばアレキサンドライトの場合には赤く見える写真となっ ている。

【００１９】 このように、本実施例の宝石鑑別書では、異なった光源を用いて撮影した写真 をそれぞれ表示あるいは添付しているために、光源の種類によって色が変化する 宝石類の場合などは、その変化した状態の色を正確に伝えることができるという 利点がある。

【００２０】 なお、このとき、前記異なった光源を用いて撮影した写真を、それぞれ複数枚 表示あるいは添付しても良い。即ち、図１に示す鑑別書では宝石の平面状態のみ の写真を表示あるいは添付しているが、例えば、異なった光源でそれぞれ、宝石 の平面状態の他に側面状態等の撮影も行い、それらの写真を鑑別書に表示あるい は添付してもよく、これにより、光源によって変化する色の状態を正確に伝える ことができるとともに、宝石類の形状等をも正確に伝えることが可能である。

【００２１】 このように、本考案の宝石鑑別書によれば、特に照射する光の種類によって色 が変化することがある宝石類に関しては、色の変化を正確かつ容易に知ることが でき、更に、異なった光源でそれぞれ複数の方向から撮影した複数枚づつの写真 を表示あるいは添付することにより、その形状等をも正確かつ容易に知ることが でき、鑑別書としての価値及び有用性を高めることが可能である。

【００２２】 なお、本考案の宝石類の鑑別書は、前述したように、異なった光源を用いて撮 影した写真をそれぞれ表示あるいは添付した点を特徴としており、鑑別書の記載 事項およびその配置等は特に限定されず、必ずしも前述した記載でなくてもよく また前述した配置による記載である必要も無い。

【００２３】

【考案の効果】

本考案の宝石類の鑑別書は以上説明した形態で実施され、以下に記載するよう な効果を奏する。

【００２４】 本考案の宝石類の鑑別書は、照射する光の種類によって色が変化する宝石類に ついて発行される宝石類の鑑別書であって、宝石の種類、鑑別の結果の記載とと もに、異なった光源を用いて撮影した、互いに異なった色に変化している写真を それぞれ、表示あるいは添付したことを特徴としている。

【００２５】 このように、本考案の宝石類の鑑別書では、宝石の種類、鑑別の結果の記載と ともに、異なった光源を用いて撮影した、互いに異なった色に変化している写真 をそれぞれ、表示あるいは添付しているため、自然光や蛍光灯の下で撮影した写 真のみを表示あるいは添付していた従来の宝石鑑別書と異なり、特に照射する光 によって色が変化することがある宝石類については、光源によって変化する色の 状態を正確に伝えることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の宝石類の鑑別書の第一実施例を説明す
るための平面図である。

【符号の説明】

１ 鑑別書 ２ 宝石の種類 ３〜１３ 鑑別結果 １４ 自然光の下で撮影した写真 １５ 白熱灯の下で撮影した写真

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】照射する光の種類によって色が変化するこ
   とがある宝石類について発行される宝石類の鑑別書であ
   って、 宝石の種類の記載（２）、鑑別の結果の記載（３〜１
   ３）とともに、異なった光源を用いて撮影した、互いに
   異なった色に変化している写真（１４、１５）をそれぞ
   れ、表示あるいは添付したことを特徴とする宝石類の鑑
   別書。
2. 【請求項２】前記異なった光源が自然光と白熱灯である
   ことを特徴とする請求項１に記載の宝石類の鑑別書。
3. 【請求項３】前記異なった光源を用いて撮影した互いに
   異なった色に変化している写真はそれぞれ、複数の方向
   から撮影した写真により構成されていることを特徴とす
   る請求項１又は請求項２に記載の宝石類の鑑別書。