JP3082531B2 - 電極チップの溶着検知方法およびその装置 - Google Patents

電極チップの溶着検知方法およびその装置

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JP3082531B2 JP05228482A JP22848293A JP3082531B2 JP 3082531 B2 JP3082531 B2 JP 3082531B2 JP 05228482 A JP05228482 A JP 05228482A JP 22848293 A JP22848293 A JP 22848293A JP 3082531 B2 JP3082531 B2 JP 3082531B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極チップをサーボモ
ータの回転によって移動させるスポット溶接の技術に関
し、とくに電極チップのフィードバック制御を利用した
電極チップと被溶接物との溶着を検知する方法およびそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の生産工場では、車両ボデーの溶
接作業の多くは溶接ロボットによって行なわれる。図1
2は、溶接ロボットによるスポット溶接作業の一例を示
している。図12に示すように、溶接ロボット1には、
溶接ガン2が取付けられている。溶接ガン2は、溶接ロ
ボット1によって予め教示された車両ボデー6の溶接位
置(打点位置)に逐次位置決めされるようになってい
る。
【0003】溶接ガン2は、電極チップ3と電極チップ
4とを有しており、電極チップ3が空気圧によって作動
する加圧シリンダ5によって昇降される。溶接ロボット
1によって溶接ガン2が位置決めされた状態では、車両
ボデー6の溶接部位は電極チップ3と電極チップ4とに
よって加圧され、両電極間に溶接電流が流され、スポッ
ト溶接が行なわれる。
【0004】スポット溶接においては、電極チップの損
耗等に起因する溶接品質の低下を防止するため、溶接電
流は所定値よりも多少高めに設定されている。そのた
め、電極チップの研摩後、電極チップ交換後などには特
に高い溶接電流が電極チップを介して被溶接物に流れ、
電極チップと被溶接物とが溶着することがある。
【0005】図13に示すように、従来の加圧シリンダ
によるスポット溶接の場合では、電極チップ3、4が被
溶接物である車両ボデー6に溶着した場合は、溶接ガン
2の加圧開放ができなくなり、加圧開放動作以降の動作
に進むことができなくなる。そのため、溶接作業時間が
予め設定されたサイクルタイムをオーバーすることにな
り、ランプ等の点灯によって溶接異常であることが作業
者に知らされる。
【0006】図14は、図13に示す電極チップ3、4
の溶着Aが発生した場合の対策手順を示している。ステ
ップ11で電極チップ3、4の溶着Aが発生すると、ス
テップ12においてサイクルタイムオーバーによって溶
接異常である旨のランプが点灯し、その旨が作業者に知
らされる。溶接異常が作業者に知らされると、ステップ
13において溶接ガン2が加圧解放動作にもかかわらず
閉じているか否かが目視によって確認される。ここで、
電極チップ3、4と被溶接物6との溶着によって溶接ガ
ン2が閉じていると作業者によって確認された場合は、
ステップ14で作業者が溶接ライン内に入り、電極チッ
プ3、4と被溶接物6との溶着の外しが行われる。
【0007】ステップ13において、溶接ガン2が開い
ていると作業者によって確認された場合は、ステップ1
5に進み、溶接が完了しているか否かが作業者によって
確認される。ここで、溶接が完了していると確認された
場合は、ステップ16に進み、溶接作業の再開によって
次の溶接位置に溶接ガン2が移動する。ステップ15に
おいて、溶接が完了していないと確認された場合は、ス
テップ17に進み、その溶接位置でのスポット溶接を実
施し、溶接作業が再開される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
の方法によって電極チップと被溶接物との溶着の検知を
行う場合は、溶着の検知は作業者の目視によって行わざ
るを得ないので、電極チップの溶着の検知に時間がかか
る。したがって、電極チップの溶着に起因する生産ライ
ンの停止時間が長くなり、生産性の点で問題がある。ス
ポット溶接における溶着検出の先行技術として、実開平
2−32385号公報が知られているが、この場合は、
加圧保持の終了時点後、溶着検出のためにワークに電流
を流さなければならないので、上述と同様に溶着の検知
に時間がかかる。また、溶着検出専用の電源や電流セン
サ、増幅回路等が必要となり、装置の構成が複雑とな
る。
【0009】本発明は、スポット溶接における電極チッ
プと被溶接物との溶着を素早く検知することが可能な電
極チップの溶着検知方法およびその装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る電極チップの溶着検知方法およびその溶
着検知装置は、つぎのように構成されている。 (1)サーボモータの回転により電極チップを移動さ
せ、該電極チップの実際の位置を指令位置に追従させる
フィードバック制御を用いたスポット溶接であって、前
記電極チップが取付けられた溶接ガンの加圧解放動作時
に、少なくとも電極チップの指令位置と電極チップの実
際の位置との差が規定値を越えている場合は、電極チッ
プと被溶接物との溶着が生じていると判定することを特
徴とする電極チップの溶着検知方法。 (2)被溶接物に対して電極チップを進退させるサーボ
モータと、電極チップの位置を検出する電極位置検出手
段と、前記電極チップが指令位置まで移動するようにサ
ーボモータに指令を与える位置指令手段と、溶接ガンの
加圧解放動作時に、前記電極位置検出手段によって検出
される電極チップの位置と前記位置指令手段による電極
チップの指令位置との差が規定値を越えている場合は、
電極チップと被溶接物との溶着が生じていると判定し、
異常表示を指令する溶着判定手段と、を備えたことを特
徴とする電極チップの溶着検知装置。
【0011】
【作用】このように構成された電極チップの溶着検知方
法およびその装置においては、電極チップと被溶接物と
が溶着している場合は、電極チップが指令位置に追従し
て動くことができなくなる。そのため、溶着状態にある
溶接ガンの加圧解放動作時には、電極チップの指令位置
と電極チップの実際の位置との差が大きくなり、規定値
を越えることになる。電極チップが溶着していない状態
では、電極チップの位置は指令位置に迅速に追従するの
で、指令位置と電極チップの位置との差を規定値と比較
することにより、電極チップと被溶接物との溶着の有無
が判定可能となる。この溶着判定は、溶接ガンの加圧解
放動作開始と同時に行われるので、従来のような目視に
よる溶着の確認や、加圧保持の終了時点後に溶着検出の
ためにワークに電流を流す方法に比べて、溶着の検知を
素早く行うことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る電極チップの溶着検知
方法およびその装置の望ましい実施例を、図面を参照し
て説明する。
【0013】第1実施例 図1ないし図6は、本発明の第1実施例を示しており、
とくに自動車のボデーのスポット溶接に適用した例を示
している。まず、本発明の溶着検知方法が適用されるス
ポット溶接装置について説明する。
【0014】図5は、スポット溶接装置の全体構成を示
している。図5に示すように、スポット溶接装置20
は、溶接ガン21、溶接ロボット61、制御手段71等
から構成されている。溶接ガン21は、溶接ロボット6
1の手首部65に取付けられている。溶接ガン21の開
放、加圧動作および溶接ロボット61の動きは、制御手
段71によって制御されるようになっている。
【0015】図5に示すように、溶接ガン21は、つぎ
のように構成されている。溶接ガン21は、C形フレー
ム22を有しており、C形フレーム22の下部にはホル
ダ23を介して電極チップ24が装着されている。C形
フレーム22の上部には、サーボモータ26が取付けら
れている。サーボモータ26の出力軸には、軸継手27
を介してボールネジ28が連結されている。ボールネジ
28は、軸受部29a,29bを介してC形フレーム2
2に回転可能に保持されている。ボールネジ28には、
ナット30が螺合されている。ナット30は、ボールネ
ジ28の回転に伴ってボールネジ28の軸方向に移動す
るようになっている。
【0016】ナット30の外周部には、連結部材31が
取付けられている。連結部材31の一端には、ホルダ3
2を介して電極チップ33が装着されている。電極チッ
プ33は、サーボモータ26の回転によって軸方向に移
動するようになっている。電極チップ33の位置は、サ
ーボモータ26の後部に設けられた電極位置検出手段と
してのエンコーダ34により検出可能となっている。本
実施例では、サーボモータ26の回転量によって間接的
に電極チップ33の位置を検出しているが、電極チップ
33の進退距離を直接検出する電極位置検出手段であっ
てもよい。
【0017】C形フレーム22には、薄板鋼板からなる
被溶接物(車両ボデー)90の位置ずれを吸収するため
のイコライザ(位置ずれ補正機構部)41が取付けられ
ている。イコライザ41は、後述する溶接ロボット61
の手首に連結されている。C形フレーム22は、イコラ
イザ41を介して後述する溶接ロボット61の手首部6
5にフローティングされた状態で保持されている。
【0018】電極チップ33は、図示されないケーブル
を介してキックレスケーブル55の一方に電気的に接続
されている。電極チップ24は、C形フレーム22を介
してキックレスケーブル55の一方に電気的に接続され
ている。キックレスケーブル55の他方は、溶接ロボッ
ト61に固定された溶接トランス56に接続されてい
る。溶接トランス56は、タイマ機能を有するコントロ
ーラ57を介して溶接電源(図示略)に接続されてい
る。コントローラ57は、後述する制御手段71と接続
されている。
【0019】溶接ロボット61は、制御軸が6軸であり
各制御軸毎に設けられたサーボモータ62によって駆動
されるようになっている。溶接ロボット61は、周知の
技術であるので、これに関する詳細な説明は省略する。
【0020】溶接ロボット61の動きは、制御手段71
によって制御されるようになっている。制御手段71に
は、複数の溶接位置が教示されており、溶接ロボット6
1は教示された溶接位置に溶接ガン21を位置決めする
ようになっている。制御手段71には、溶接ロボット6
1の各制御軸の位置情報が入力されており、これに基づ
いて溶接ロボット61によって移動される溶接ガン21
の位置情報が把握される。また、制御手段71には、電
極チップ33の位置情報が電極位置検出手段としてのエ
ンコーダ34から入力される。
【0021】図6は、制御手段71の概略構成を示して
いる。制御手段71は、メインCPU72、サーボCP
U73、インタフェース74、サーボアンプ75から構
成されている。メインCPU72の第1の軌道計算部7
2aは、溶接ロボット61自体の軌道計算をする機能を
有しており、第2の軌道計算部72bは、溶接ロボット
61の軌道を加味した溶接ガン21の電極チップ33の
軌道計算を行う機能を有している。また、メインCPU
72の加圧力設定部72cは、各溶接打点毎に設定され
る加圧力に対応する負荷電流を指令する機能を有してい
る。
【0022】サーボCPU73は、第1の軌道計算部7
2aからの計算値とフィードバックされる速度、位置の
値との差を算出し、溶接ロボット61を予め教示された
溶接位置へ所定の速度で移動する指令機能を有してい
る。図5における溶接ロボット61は、各制御軸毎にサ
ーボモータ62の速度を検出するタコジェネレータ63
と、位置検出用のセンサ64とを有している。
【0023】サーボCPU73は、第2の軌道計算部7
2bからの計算値とフィードバックされる速度、位置の
値との差を算出し、電極33を所定の位置へ所定の速度
で移動する指令機能を有している。図6における溶接ガ
ン21は、サーボモータ26による電極チップ33の移
動速度を検出するタコジェネレータ35と、位置検出用
のエンコーダ34を有している。また、サーボCPU7
3は、メインCPU72における加圧力設定部72cか
らの指令情報とフィードバックされた負荷電流値との差
により、加圧力に対応した負荷電流を求める機能を有し
ている。
【0024】インタフェース74は、サーボCPU73
からのデジタル信号をアナログ信号に変換する機能を有
している。サーボアンプ75は、溶接ロボット61の各
制御軸のサーボモータ62に流れる電流を検出し、フィ
ードバックされた電流値と指令値との差に基づいてサー
ボモータ62の負荷電流を制御するようになっている。
同様に、サーボアンプ75は、溶接ガン21の電極チッ
プ33を移動させるサーボモータ26に流れるモータ電
流を検出するモータ電流検知手段として機能しており、
フィードバックされた電流値と指令値との差に基づいて
サーボモータ26のモータ電流を制御するようになって
いる。
【0025】制御手段71のメインCPU72には、図
4に示す溶着判定手段76が形成されている。溶着判定
手段76には、位置指令手段であるサーボCPU73か
らの電極チップ33の指令位置(PCMD )情報と、電極
位置検出手段であるエンコーダ34からの電極チップ3
3の実際の位置(PE )情報が逐次入力されている。溶
着判定手段76は、溶接ガン21の加圧解放動作時に、
電極チップ33の指令位置PCMD と実際の電極チップ3
3の位置PE との差が規定値(スレッショルド値)を越
えている場合は、電極チップ24、33と被溶接物90
との溶着が生じている旨の判定し、表示手段77に異常
表示を指令する機能を有している。溶着判定手段76
は、メインCPU72に格納されたプログラムから構成
されている。
【0026】本実施例における電極チップ33の指令位
置PCMD は、電極チップ33の最終位置を示すものでは
なく、最終位置に到達する過程における指令位置であ
る。したがって、本実施例では数msec(8msec
程度)毎に、指令位置PCMD と電極チップ33の実際の
位置PE が溶着判定手段76に入力され、入力時点毎に
溶着の有無の判定が行われる。
【0027】つぎに、本発明の電極チップの溶着検知方
法および作用について説明する。自動車の組立ラインで
はコンベアによって車両ボデーが間欠的に移動され、車
両ボデーの停止時にスポット溶接作業が行なわれる。車
両ボデーが所定の位置に位置決めされると、待期状態に
あった溶接ロボット61によって溶接ガン21が溶接位
置に向って移動される。
【0028】図2は、溶接チップ24、33と被溶接物
90との溶着検知の処理手順を示している。ステップ1
00にて処理が開始され、ステップ111に進んで、溶
接ガン21の加圧開放指令後における電極チップ33の
指令位置PCMD と、実際の電極チップ33の位置情報P
E が監視される。つぎに、ステップ102に進んで指令
位置PCMD と電極33の実際の位置PE との差が規定値
(スレッショルド値)を越えたか否かが溶着判定手段7
6によって判断される。ここで、|PE −PCM D |が規
定値を越えていると判断された場合は、ステップ103
に進んで電極チップ24、33が被溶接物90と溶着し
ていると判断し、ステップ104に進んで表示手段77
のランプが点灯し、その旨が作業者に知らされる。
【0029】このように、電極チップ24、33と被溶
接物90とが溶着している状態では、被溶接物90に対
して電極チップ24、33は動くことができないので、
図3の特性に示すように、指令位置PCMD に対して実際
の電極チップ33の位置PEとの差が大きくなり、電極
チップ24、33が被溶接物90に溶着していると判断
される。ステップ102において、電極チップ33の指
令位置PCMD と電極チップ33の実際の位置PE との差
が規定値を越えていないと判断された場合は、電極チッ
プ24、33の溶着は生じていないとみなしてステップ
105に進み、溶接作業が継続される。ステップ104
およびステップ105の処理が終了すると、ステップ1
06に進み、溶着検知の処理は完了する。
【0030】第2実施例 図7ないし図9は、本発明の第2実施例を示している。
第2実施例が第1実施例と異なるところは、サーボモー
タのモータ電流を加味した溶着検知方法であり、その他
の部分は第1実施例に準じるので、準じる部分に第1実
施例と同一の符号を付すことにより準じる部分の説明を
省略し、異なる部分についてのみ説明する。後述する他
の実施例も同様とする。
【0031】図9に示すように、本実施例では溶着判定
手段76には、電極チップ33の指令位置PCMD と、実
際の電極チップ33の位置PE と、サーボモータ26の
モータ電流値iMが入力されている。溶着判定手段76
は、溶接ガン21の加圧解放動作時に、電極チップ33
の指令位置PCMD と電極チップ33の実際の位置PE
の差が規定値を越え、かつサーボモータ26のモータ電
流値iMが規定値(スレッショルド値)を越えている場
合は、電極チップ24、33と被溶接物90との溶着が
生じていると判定し、表示手段77に異常表示を指令す
る機能を有している。本実施例において、電極チップ2
4、33の溶着の検知にサーボモータ26のモータ電流
チップiMを加味しているのは、断線等によるサーボモ
ータ26の故障等を考慮したものであり、電極チップ3
3の位置検出だけでは判定信頼性が低下するからであ
る。
【0032】このように構成された第2実施例において
は、図7に示す手順で溶着検知の処理が行われる。図7
は、ステップ111、112の処理のみが第1実施例と
異なっている。ステップ111では溶接ガン21の加圧
解除動作後に、電極チップ33の指令位置PCMD と実際
の電極チップ33の位置PE との差と、サーボモータ2
6のモータ電流値iMが監視される。この処理が終了す
ると、ステップ112に進む。
【0033】ステップ112においては、電極チップ3
3の指令位置PCMD と実際の電極チップ33の位置PE
との差が規定値を越え、かつサーボモータ26のモータ
電流値iMが規定値を越えたか否かが判断される。ここ
で、|PE −PCMD |とiMが共に規定値を越えている
と判断された場合は、ステップ103に進み、電極チッ
プ24、33の溶着であると判断される。
【0034】ステップ112において、|PE −PCMD
|とiMが共に規定値を超えていない場合は、電極チッ
プ24、33の溶着は発生していないとみなし、ステッ
プ105に進んで溶接作業が続行される。このように、
電極チップ24、33が被溶接物90と溶着している場
合は、電極チップ33が被溶接物90から離れようとす
る際には、図8に示すように、サーボモータ26には大
きなモータ電流が流れるので、溶着の有無の判断が確実
となる。
【0035】第3実施例 図10および図11は、本発明の第3実施例を示してい
る。第1実施例および第2実施例では、電極チップ2
3、33と被溶接物90との溶着を検知するのみの構成
としたが、本実施例では溶着した部分を加圧解放動作に
よって外すことを可能にしたものである。
【0036】図10は、溶着した部分を自動で外すこと
を可能にした処理手順を示しており、第2実施例の図7
の処理にステップ121の処理を付加したものである。
本実施例においては、図10のステップ103で電極チ
ップ24、33が溶着していると判断された場合は、ス
テップ121に進み、図11に示すように、サーボモー
タ26のモータ電流を段階的に上昇させて加圧解放力を
高め、溶接ガン21の開放が試行される。ここで、モー
タ電流を段階的に上昇させるのは、溶接ガン21の強制
開放によって被溶接物90の溶着部が変形するのを防止
するためである。
【0037】ステップ121において、溶接ガン21が
開放したと判断された場合は、ステップ105に進んで
溶接作業が続行される。ステップ121において、溶接
ガン21が開放しないと判断された場合は、ステップ1
04に進み、表示手段77によって異常表示が表示され
る。したがって、本実施例では溶着の程度が比較的小さ
い場合は、自動で溶着を外すことが可能となるので、作
業者による溶着部分の外し作業が不要となり、第1実施
例および第2実施例に比べて溶接装置の休止時間が大幅
に短縮される。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、つぎの効果が得られ
る。 (1)溶接ガンの加圧解放動作時に、少なくとも電極チ
ップの指令位置と電極チップの実際の位置との差が規定
値を越えている場合は、電極チップと被溶接物との溶着
が生じていると判定するようにしたので、電極チップと
被溶接物との溶着を素早く検知することができる。した
がって、電極チップの溶着に起因する生産ラインの停止
時間を短縮することができ、生産性を高めることができ
る。 (2)電極チップのフィードバック制御の機能を溶着検
知に利用しているので、従来のような電極チップの溶着
検知のための特殊機器類を必要とせず、溶着検知装置の
簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電極チップの溶着検
知方法が適用されるスポット溶接装置の概略構成図であ
る。
【図2】図1のスポット溶接装置による電極チップの溶
着検知の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1のスポット溶接装置における電極チップの
指令位置と実際の電極チップの位置との関係を示す特性
図である。
【図4】図1のスポット溶接装置における溶着検知の制
御ブロック図である。
【図5】図1のスポット溶接装置の全体構成図である。
【図6】図5における制御手段の制御系統図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る電極チップの溶着検
知の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8のステップ112における溶着判定に用い
られる電極チップの位置とサーボモータのモータ電流と
の関係を示す特性図である。
【図9】図8の溶着判定処理に基づく溶着検知の制御ブ
ロック図である。
【図10】本発明の第3実施例に係る電極チップの溶着
検知の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図10のステップ121の処理におけるサー
ボモータのモータ電流の変化を示す特性図である。
【図12】従来のスポット溶接作業の一例を示す斜視図
である。
【図13】図12のスポット溶接作業における電極チッ
プと被溶接物との溶着状態を示す拡大断面図である。
【図14】図12の溶着状態を検知するための従来の作
業処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 スポット溶接装置 21 溶接ガン 26 サーボモータ 33 電極チップ 34 電極位置検出手段 73 位置指令手段 75 モータ電流検知手段 76 溶着判定手段 77 表示手段 90 被溶接物 PE 電極チップの指令位置 PCMD 電極チップの実際の位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/00 - 11/36 330

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータの回転により電極チップを
    移動させ、該電極チップの実際の位置を指令位置に追従
    させるフィードバック制御を用いたスポット溶接であっ
    て、前記電極チップが取付けられた溶接ガンの加圧解放
    動作時に、少なくとも電極チップの指令位置と電極チッ
    プの実際の位置との差が規定値を越えている場合は、電
    極チップと被溶接物との溶着が生じていると判定するこ
    とを特徴とする電極チップの溶着検知方法。
  2. 【請求項2】 被溶接物に対して電極チップを進退させ
    るサーボモータと、 電極チップの位置を検出する電極位置検出手段と、 前記電極チップが指令位置まで移動するようにサーボモ
    ータに指令を与える位置指令手段と、 溶接ガンの加圧解放動作時に、前記電極位置検出手段に
    よって検出される電極チップの位置と前記位置指令手段
    による電極チップの指令位置との差が規定値を越えてい
    る場合は、電極チップと被溶接物との溶着が生じている
    と判定し、異常表示を指令する溶着判定手段と、を備え
    たことを特徴とする電極チップの溶着検知装置。
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