JP3079303U - コマ玩具遊戯台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一の回転特性を有するコマ玩具であってもコ
マ玩具遊戯台上で回転させることによって回転特性に変
化を与え、ゲームの楽しさをコマ玩具固有の回転特性か
ら脱却し、遊びの幅を広げることができるコマ玩具遊戯
台を提供すること。 【解決手段】遊戯台部１の上面には回転するコマ玩具を
載置する載置台部２が設けられ、該載置台部２には、載
置したコマ玩具の回転特性を変化させる特性変化付与手
段Ａが配置され、上記特性変化付与手段Ａは上記遊戯台
部１に設けられた操作手段Ｂによりコマ玩具遊戯台の外
部から操作可能であること

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、コマ玩具遊戯台、詳しくは回転するコマ玩具に外力を与えてコマ玩 具の回転状態を変化させるコマ玩具遊戯台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コマ玩具は非常にポピュラーな玩具であり、長年にわたり子供たちの遊 びに供されてきた。しかし、その遊びはコマ玩具を回転させるだけのものであっ たため、遊びが単調になり子供たちから飽きられる恐れがあった。そこで、コマ 玩具を複数のパーツで構成し、そのパーツを組み合わせることによって回転特性 がプレイヤーの好みの回転特性になるようなコマ玩具が提案され、実用に供され ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、パーツを入手するためにはパーツ購入に係る費用が発生し、費 用を掛けたコマ玩具が優れた回転特性を備えるという問題があった。

【０００４】 本考案は上記問題点を解消し、同一の回転特性を有するコマ玩具であっても遊 戯台上で回転させることによって回転特性に変化を与え、ゲームの楽しさをコマ 玩具固有の回転特性から脱却し、遊びの幅を広げることができるコマ玩具遊戯台 を提供することをその課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案に係るコマ玩具遊戯台は、以下の要件を備え ることを特徴とする。 （イ）遊戯台部の上面には回転するコマを載置する載置台部が設けられ、該載置 台部には、載置したコマ玩具の回転特性を変化させる特性変化付与手段が設けて あること （ロ）上記特性変化付与手段は上記遊戯台部に設けられた操作手段により上記遊 戯台の外部から操作可能であること

【０００６】 なお、前記コマ玩具遊戯台は以下の要件を備えることが好ましい。 （イ）前記特性変化付与手段は前記載置台部上に形成された円形の開口部から露 出するように配置された回転板で構成され、上記載置台部の開口部の周縁は開口 部に向かって下方に傾斜していること （ロ）前記操作手段は前記遊戯台に摺動可能に配置されたスライド部材で構成さ れ、上記回転板の回転はスライド部材のスライド動作に連係すること （ハ）上記スライド部材の一端は遊戯台からスライド操作可能に突出しているこ と

【０００７】 また、コマ玩具遊戯台は以下の要件を備えていてもよい。 （イ）前記特性変化付与手段は前記載置台部上に形成された開口部から露出する ように配置された載置板で構成され、該載置板には露出穴が形成され該露出穴の 周縁は開口部に向かって下方に傾斜していること （ロ）前記操作手段は前記遊戯台の内部に揺動可能に配置された跳ね上げ板で構 成され、該跳ね上げ板の一端は受け皿部が形成され、該受け皿部は上記露出穴か ら上方に突出可能に配置されるとともに、他端は押下操作可能に遊戯台の外部に 突出していること

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１は本発明に係るコマ玩具遊戯台の一例を示し、このコマ玩具遊戯台は２人 のプレイヤーがコマ玩具を対戦させる際に使用されるもので、遊戯台部１の上面 には載置台部２が配置されている。

【０００９】 載置台部２は中央に大きな円形の開口部３が形成され、この開口部３にはコマ 玩具ａの回転特性を変化させる特性変化付与手段Ａが設けられている。この特性 変化付与手段Ａは開口部３の径よりやや小さな径の回転板５で構成され、この回 転板は下面中央に歯車６が形成されるととも、遊戯台部１に形成された軸受部１ ０に軸支され、後述する操作手段Ｂによって回転させられるようになっている。 なお、上記回転板の周縁は段部５ａが形成され、その段部５ａが開口部３の周縁 の下側に入り込んで回転板５が開口部３から飛び出さないようになっている。

【００１０】 遊戯台部１の中心には上記回転板５を支持する軸受部１０が形成され、軸受部 １０を中心に所定間隔をおいて２つのガイドレール１１が並設されている。この ガイドレール１１には操作手段Ｂである２つのスライド部材２０の前部の係合縁 ２１がそれぞれ係合してガイドされ、このスライド部材２０の端部は２人のプレ イヤーが向き合ってスライド操作できるように遊戯台部１の両側に形成された切 り欠き部９から外側に突出し、その端部には抓み部２２が形成されている。

【００１１】 そして、スライド部材２０の内側面には長手方向にラックギヤ２３が形成され 、このラックギヤ２３には遊星ギヤ２４が噛合可能に配置されている。この遊星 ギヤ２４は軸２５がガイドレール１１と平行に形成された長孔の軸受２６にそれ ぞれ軸支され、ラックギヤ２３に噛合して回転しながらスライド部材２０のスラ イド方向に移動できるようになっており、遊戯台部１に対してスライド部材２０ を引くように引き操作した場合は遊星ギヤ２４が回転板５の歯車６に噛合する方 向に移動し、遊戯台部１に対してスライド部材２０を押し込むように押し操作し た場合は遊星ギヤ２４が回転板５の歯車６から離反する方向に移動するようにな っている。

【００１２】 なお、図２において、符号３０は止め板であって、この円板状の止め板３０は 裏面に下方に突出した連結軸３１が遊戯台部１に形成された支柱３２に図示しな いネジで遊戯台部１の裏面から固定され、２つの長孔３３には遊星ギヤ２４の軸 ２５の上端が係合し、回転板５の歯車６は中央の開口部３４を貫通して止め板３ ０の下側に配置された遊星ギヤ２４に噛合できるようになっている。この止め板 ３０は回転板５を下から支えるとともに長孔３３で遊星ギヤ２４の軸２５をガイ ドしている。

【００１３】 次に、上記コマ玩具遊戯台の使用態様について説明する。先ず２人のプレイヤ ーはコマ玩具ａ、ａ´を図示しないスターターで回転させ、図２（ａ）に示すよ うに、載置台部２上の回転板５にそれぞれ落下させる。回転板５上に落とされた コマ玩具ａは、回転板５が内側に向かってなだらかな下り斜面になっているので 、回転しながら中心に向かって互いに接近するように移動してくる。プレイヤー は抓み部２２を持ってスライド部材２０の操作をする。

【００１４】 スライド部材２０を一杯に押し込んだ状態では図３（ａ）に示すように、ラッ クギヤ２３と遊星歯車２４との噛み合いは外れている。プレイヤーはタイミング を見て引き操作をすると、この引き操作によってラックギヤ２３に噛合している 遊星ギヤ２４は回転板５の歯車６に回転しながら噛合し、回転板５を回転させる ことができる（図３（ｂ）参照）。

【００１５】 プレイヤーによる引き操作の速度が回転板の回転速度に比例するので、回転板 上のコマ玩具ａ、ａ´は回転板５に乗って回転方向に移動したり、回転板５の外 周方面に飛ばされたり、回転板５により移動速度や移動方向に変化が付加される ことにより回転板５上を予期しない動きをするので、相手のコマ玩具との接触状 況や回転状況が変化し、お互いに同じ回転特性を備えたコマ玩具同士であっても 、回転板５が回転するという動作環境が変化するため、回転板５が回転する度に 異なる対戦状態を作ることができるとともに、機能アップした強いコマ玩具と対 戦し一方的にゲームの決着がつく場合と異なり、勝負が一方的に決定することが なくなり、子供にとって興味深いコマ玩具遊びを楽しむことができる。

【００１６】 なお、スライド部材２０を引ききった状態では、スライド部材２０の段部２０ ａが遊戯台部の内壁に当たって移動が規制されるとともに、ラックギヤ２３と遊 星歯車２４との噛み合いが外れ、回転板５の回転に影響を与えることはない。

【００１７】 そして、図４、図５はコマ玩具遊戯台の他の例を示し、このコマ玩具遊戯台は 特性変化付与手段Ａを開口部４１が２つ形成された載置板４０で構成し、操作手 段Ｂを先端に受け皿部５１が形成された跳ね上げ板５０で構成し、上記受け皿部 ５１が上記載置板４０の開口部４１から上方に突出するようにしたもので、遊戯 台部１には跳ね上げ板５０を回動可能に支持する支持部２７が突出して形成され ている。なお、上記載置板４０の上面は中央に向かって全体がなだらかな下向き の傾斜がつけられ、開口部４１の周縁は更に開口部４１に向かって傾斜面４３が 形成され、載置板４０上に載ったコマ玩具は、自然に受け皿部５１に案内される ようになっている。そして、上記載置板４０は裏面に突出形成された連結軸４４ が支柱３２に図示しないネジで遊戯台部１の裏面から固定されている。

【００１８】 跳ね上げ板５０は先端には上面が凹面上の受け皿部５１が形成され、後端には 跳ね上げ板５０を揺動操作させる操作板５２が形成されている。この跳ね上げ板 ５０は両側部に突出形成された支軸５３が上記支持部２７に支持され、揺動する ことにより先端の受け皿部５１が上下動するようになっているものである。

【００１９】 ところで、跳ね上げ板５０の先端側が重くなるように支軸５３の位置が設定さ れているので、常に受け皿部５１側は下降するように回動し、その下降位置はそ れぞれ軸受２６に跳ね上げ板５０の前部５０ａの下面が当接することにより規制 されている。跳ね上げ板５０が軸受２６に当接しているときには、受け皿部５１ の周縁は載置板４０の開口部４１に露出し、その周縁は開口部４１の周縁とほぼ 面一になるように形成され、載置板４０上のコマ玩具が受け皿部５１上に移動で きるようになっている。

【００２０】 上記構成のコマ玩具遊戯台によれば、先ず２人のプレイヤーはコマ玩具を図示 しないスターターで回転させ、載置台部２上の載置板４０にそれぞれ落下させる 。載置板４０上に落とされたコマ玩具は、載置板４０が内側に向かってなだらか な下り斜面になっているので、回転しながら中心に向かって移動してくると、開 口部４１の周縁の傾斜面４３がさらに下方に傾斜しているので、開口部４１に向 かってコマ玩具は移動する。開口部４１には受け皿部５１が位置しているので受 け皿部５１上にコマ玩具は移動する。

【００２１】 受け皿部５１は上面が凹面状に形成されているので一旦受け皿部５１に載った コマ玩具は受け皿部５１から再び載置板４０上に戻ることはない。ここでプレイ ヤーは操作板５２を下方に押し下げると跳ね上げ板５０は勢いよく回動し、切り 欠き部９に当接して、跳ね上げ板５０の回動が瞬時に止まるので、先端の受け皿 部５１は載っているコマ玩具ａを上方に跳ね上げ、コマ玩具ａはジャンプする。 このことにより相手のコマ玩具ａ´の位置を確認しタイミングよくコマ玩具を跳 ね上げれば、跳ね上げられたコマ玩具ａが相手のコマ玩具ａ´上に落下して、相 手のコマ玩具ａ´を載置板４０上からはじき出したりして、ゲームを勝利するこ とができる。

【００２２】 上述のように、コマ玩具の回転特性に変化を与えることにより機能アップした 強いコマ玩具ａと対戦して一方的にゲームの決着がつく場合と異なり、同機能の コマ玩具同士を跳ね上げ板の操作によって機能アップすることができ、機能アッ プした強いコマ玩具が一方的にゲームを支配することがなくなり、コストをかけ たコマ玩具が常に勝つという問題を回避することができる。

【００２３】

【考案の効果】

請求項１の考案によれば、コマ玩具遊戯台上でコマ玩具を対戦させて遊ぶ際に 、コマ玩具自身が備えた回転特性以外に外力を加えることにより回転特性を変化 させることができるので、特性変化付与手段の操作次第では構造が同一で回転特 性が同一のコマ玩具同士の対戦であってもそのゲームの決着が変わり、ゲームが コマ玩具自体の備えた回転特性に左右されることはなくなる。

【００２４】 また、高機能を備えたコマ玩具が常にゲームの主導権を握ることがなくなるの で、ゲームが一方的に決定する弊害が回避され、より楽しいコマ玩具遊びを楽し むことができる。

【００２５】 請求項２の考案によれば、スライド部材を引き操作することによりゲームの舞 台となる回転板が回転し、コマ玩具に変化を与えることができゲームをより楽し むことができる。

【００２６】 請求項３の考案によれば、跳ね上げ板を操作することにより、コマ玩具をジャ ンプさせることができ、単に回転するだけのコマに飛び上がる回転特性を付与す ることができ、ゲームに大きな変化を与えることができゲームを更に興味深いも のにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコマ玩具遊戯台を説明する分解斜
視図平面図

【図２】（ａ）（ｂ）はコマ玩具遊戯台の使用態様を説
明する平面図

【図３】スライド部材と回転板の関係を説明する載置台
部を取り外した状態の遊戯台部の平面図

【図４】他の例のコマ玩具遊戯台を説明する分解斜視図
平面図

【図５】（ａ）（ｂ）は他の例の載置台部を取り外した
状態及び取り付けた状態を示すコマ玩具遊戯台の平面図

【図６】跳ね上げ板の作動状態を説明する要部断面図

【符号の説明】

１ 遊戯台部 ２ 載置台部 ３ 開口部 ５ 回転板 ２０ スライド部材 ４０ 載置板 ５０ 跳ね上げ板 ５１ 受け皿部 Ａ 特性変化付与手段 Ｂ 操作手段

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 以下の要件を備えることを特徴とするコ
   マ玩具遊戯台。 （イ）遊戯台部の上面には回転するコマを載置する載置
   台部が設けられ、該載置台部には、載置したコマ玩具の
   回転特性を変化させる特性変化付与手段が設けてあるこ
   と （ロ）上記特性変化付与手段は上記遊戯台部に設けられ
   た操作手段により上記遊戯台の外部から操作可能である
   こと
2. 【請求項２】 以下の要件を備えることを特徴とする請
   求項１記載のコマ玩具遊戯台。 （イ）前記特性変化付与手段は前記載置台部上に形成さ
   れた円形の開口部から露出するように配置された回転板
   で構成され、上記載置台部の開口部の周縁は開口部に向
   かって下方に傾斜していること （ロ）前記操作手段は前記遊戯台に摺動可能に配置され
   たスライド部材で構成され、上記回転板の回転はスライ
   ド部材のスライド動作に連係すること （ハ）上記スライド部材の一端は遊戯台からスライド操
   作可能に突出していること
3. 【請求項３】以下の要件を備えることを特徴とする請求
   項１記載のコマ玩具遊戯台。 （イ）前記特性変化付与手段は前記載置台部上に形成さ
   れた開口部から露出するように配置された載置板で構成
   され、該載置板には露出穴が形成され該露出穴の周縁は
   開口部に向かって下方に傾斜していること （ロ）前記操作手段は前記遊戯台の内部に揺動可能に配
   置された跳ね上げ板で構成され、該跳ね上げ板の一端は
   受け皿部が形成され、該受け皿部は上記露出穴から上方
   に突出可能に配置されるとともに、他端は押下操作可能
   に遊戯台の外部に突出していること