JP3078809B1 - 飲料抽出装置 - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 常に所望の高温水を確実に吐出パイプへと導
くことができると共に、構造も簡単で、組立作業も容易
にでできる。 【解決手段】 湯沸かしタンク５の上端開口を閉鎖する
密閉蓋６と、密閉蓋６の上面に突出した蒸気抜パイプ用
の第１パイプ３７と、給水タンク２と湯沸かしタンク５
とを密閉蓋６上の第２パイプ３８を介して連結する給水
パイプ７と、コーヒー粉、紅茶葉等をセットするチャン
バー８と、湯沸かしタンク５内の沸騰水を第３パイプ３
９を介してチャンバー８上方へ導くを吐出パイプ９と、
貯蔵容器１０を載置し貯蔵容器１０内の抽出液を保温す
るウォーマー１２と、ヒータを制御して所定温度に操作
する温度制御機構とを具備してなる飲料抽出装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコーヒー、紅茶等の抽出
を行う飲料抽出装置であって、給水タンクの水を給水パ
イプを経て湯沸かしタンク内へと導く注水パイプの取り
付けに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、業務用として用いられる飲料抽出
装置は、装置本体内前方上部の給水タンクと、ヒータを
備えた有底筒状の湯沸かしタンクと、湯沸かしタンクの
上端開口を閉鎖する密閉蓋と、密閉蓋の上面に突出した
蒸気抜パイプ用の第１パイプと、給水パイプ用の第２パ
イプと、吐出パイプ用の第３パイプと、第２パイプの下
面に垂下した注水パイプと、給水タンクと湯沸かしタン
クとを密閉蓋上の第２パイプを介して連結する給水パイ
プと、コーヒー粉、紅茶葉等をセットするチャンバー
と、湯沸かしタンク内の沸騰水を第３パイプを介してチ
ャンバー上方へ導くを吐出パイプと、チャンバー底面よ
り抽出された抽出液を貯える貯蔵容器と、貯蔵容器を載
置し貯蔵容器内の抽出液を保温するウォーマーと、ヒー
タを制御して所定温度に操作する温度制御機構とを具備
し、給水タンクに所望の水を給水すると給水パイプを通
じて湯沸かしタンク内に入り、この湯沸かしタンク内の
水がヒータにて加熱されて沸騰する。

【０００３】更に、給水タンクに必要とする所定の水を
追加すると給水パイプを通じて湯沸かしタンク内に追加
の水が供給され、湯沸かしタンク内でこの追加の水に相
当する沸騰水がサイホン現象の働きにて吐出パイプを通
じてチャンバー上部へ吐出される。このチャンバーには
濾紙を敷いた後、コーヒー粉、紅茶葉等の原料をセット
し、このチャンバー上部より吐出された沸騰水は原料と
混合し、チャンバー下部より抽出液となって滴下され、
容器内に溜められる。この容器内の抽出液はウォーマー
にて暖められて、常時、暖かいコーヒー、紅茶等を飲め
るようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の飲
料抽出装置にあっては、密閉蓋の上面に密閉蓋を貫通し
て蒸気抜パイプ用の第１パイプと、給水パイプ用の第２
パイプと、吐出パイプ用の第３パイプとをそれぞれ装着
し、密閉蓋の下面に第２パイプと連通した注水パイプを
設け、この注水パイプの上端外周に環状のフランジを設
け、この環状のフランジを密閉蓋の下面にスポット溶接
していたので、湯沸かしタンク内の沸騰による水蒸気が
密閉蓋の下面に付着し、スポット溶接した注水パイプの
環状のフランジと接触、腐食して、溶接個所の剥離を急
速に促進させ、溶接個所を離脱、注水パイプの上端と密
閉蓋の下面との間に隙間を生じて、給水パイプからの水
が湯沸かしタンク内下部へと注がれず、湯沸かしタンク
上面に注がれてしまい、湯沸かしタンク上層部が常に温
い水となって、所望の高温水を吐出パイプより排出する
ことができないという問題点があった。

【０００５】そこで、本発明はこのような従来の飲料抽
出装置が有していた課題を解決したものであって、常に
所望の高温水を確実に吐出パイプへと導くことができる
と共に、構造も簡単で、組立作業も容易にでできること
を目的とした飲料抽出装置を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の飲料抽出装置は、装置本体１Ａ内上部の給
水タンク２と、ヒータ３を備えた有底筒状の湯沸かしタ
ンク５と、湯沸かしタンク５の上端開口を閉鎖する密閉
蓋６と、密閉蓋６の上面に突出した蒸気抜パイプ用の第
１パイプ３７と、給水パイプ用の第２パイプ３８と、吐
出パイプ用の第３パイプ３９と、第２パイプ３８の下面
に垂下した注水パイプ４０と、給水タンク２と湯沸かし
タンク５とを密閉蓋６上の第２パイプ３８を介して連結
する給水パイプ７と、コーヒー粉、紅茶葉等をセットす
るチャンバー８と、湯沸かしタンク５内の沸騰水を第３
パイプ３９を介してチャンバー８上方へ導くを吐出パイ
プ９と、チャンバー８底面より抽出された抽出液を貯え
る貯蔵容器１０と、貯蔵容器１０を載置し貯蔵容器１０
内の抽出液を保温するウォーマー１２と、ヒータを制御
して所定温度に操作する温度制御機構とを具備してなる
飲料抽出装置であって、上記注水パイプ４０の下端を密
閉蓋６の第２パイプ３８上方より差し込んで、密閉蓋６
下方に垂下し、上端を第２パイプ３８の上端に係止保持
してなる構成としている。また、第２パイプ３８の上端
に係止保持する注水パイプ４０の上端部外周壁を第２パ
イプ３８の内径よりも大きなラッパ状に形成している構
成としている。さらに、第２パイプ３８の内周壁に係合
部を設ける一方、注水パイプ４０の外周壁に係合部に係
止する係止部を設けている構成としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
に基づき説明する。図中、図１は本発明実施例の正面
図、図２は本発明実施例の縦断面図、図３は本発明実施
例の上部拡大縦断面図、図４は本発明実施例の要部を示
す縦断面図、図５は本発明実施例の要部を示す分解斜視
図、図６は本発明の他実施例の要部を示す縦断面図。

【０００８】飲料抽出装置１は特にオフィス等で使用さ
れる業務用のものであって、装置本体１Ａ内上部の給水
タンク２と、装置本体内に配置したヒータ３を備えた熱
板４と、この熱板４上に載置した湯沸かしタンク５と、
湯沸かしタンク５と上端開口を閉鎖する密閉蓋６と、給
水タンク２と湯沸かしタンク５とを連結する給水パイプ
７と、装置本体１Ａの上端開口を閉鎖する装置本体用蓋
１８と、コーヒー粉、紅茶葉等の原料をセットするすり
ばち状のチャンバー８と、湯沸かしタンク５内の沸騰水
をチャンバー８上方へ導く吐出パイプ９と、チャンバー
８底面より抽出された抽出液を貯蔵する貯蔵容器１０
と、この貯蔵容器１０を載置し、かつ貯蔵容器１０内の
抽出液を保温する装置本体１Ａ前方下部の台座部１１の
ウォーマー１２と、コンセントからの電源をコントロー
ルするマイクロコンピュータによる電気回路機構とから
なっている。

【０００９】飲料抽出装置１の装置本体１Ａは、台枠の
両側に平板状のフレームを立設した骨組枠を設け、この
骨組枠の前面に合成樹脂材料による側面視コ字状の前枠
を係合すると共に縦方向に分割され、かつ合成樹脂材料
の側枠を骨組枠の左右両側よりそれぞれ係合して側面視
コ字状で、かつ上部前方を嘴部１５とし、下部前方を台
座部１１とし、後部を筒状胴部５９としている。

【００１０】装置本体１Ａは図３に示すように、筒状胴
部５９内に湯沸かしタンク５を着脱自在に内蔵し、この
湯沸かしタンク５の下方に湯沸かしタンク５の下部を支
える下部ホルダー３０を固定し、湯沸かしタンク５の上
方に湯沸かしタンク５の上部を支える上部ホルダー３３
を固定している。この上部ホルダー３３は湯沸かしタン
ク５を挿入自在とする開口を設け、この開口の前方に筒
状胴部５９の上部前方を通って嘴部１５の下部を覆う嘴
部下板部６０を設けている。この上部ホルダー３３の嘴
部下板部６０は上壁に後述の給水タンク２の支え軸４９
に係合する保持軸５１を突設している。

【００１１】装置本体１Ａの上端開口を形成する周壁の
外側周りには所定の間隔を隔てて複数の外向きの爪を設
けている。装置本体１Ａは下部ホルダー３０下方に電源
コード収納部１３を設けている。この装置本体１Ａは嘴
部１５内上部に給水タンク２を内蔵し、嘴部１５下方に
チャンバーホルダー５４と共にチャンバー８を収納自在
に装着している。チャンバー８は合成樹脂材料にてすり
鉢状に形成しており、底面に複数の小孔を形成してい
る。

【００１２】チャンバー８は予め濾紙を敷いた後、この
濾紙上にコーヒー粉、紅茶葉等の原料をセットして、嘴
部１５下端で吐出パイプ９先端下方に配置している。チ
ャンバーホルダー５４はチャンバー８を上方より収納
し、装置本体１Ａに前後収納自在に装着している。

【００１３】装置本体１Ａの上端開口を閉鎖する装置本
体用蓋１８は外周に低い側壁を備えた皿状を逆位にした
形状に形成しており、この周側内壁に所定の間隔を隔て
装置本体１Ａの爪に相当する複数の爪用溝を設けてい
る。この複数の爪用溝の一つは装置本体１Ａから装置本
体用蓋１８を取り外すための取り外し用の爪用溝であっ
て、装置本体１Ａのハンドル載置部に載置したハンドル
２１に隠れる位置の側内壁に形成している。この取り外
し用の爪用溝の上部にコインを差し込み取り外し用の爪
を押し込むための透孔を形成している。

【００１４】この装置本体用蓋１８は前部で給水タンク
２上方に位置する個所に開閉自在の給水タンク用開閉蓋
１９を設けている。この装置本体用蓋１８は、給水タン
ク用開閉蓋１９はより離れた周囲の内壁に下向きで二つ
のリブからなる環状溝を形成している。この環状溝内に
はポリエチレン発泡体またはシリコン発泡体からなるク
ッション材が押し詰められており、後述の給水タンク２
の水受け容器の口元がこのクッション材に当接するよう
にしている。

【００１５】湯沸かしタンク５は、ステンレス材料等に
て有底筒状に形成しており、図３に示すように、この湯
沸かしタンク５の上端開口を内側より着脱自在の 密閉
蓋６にて閉鎖している。 この湯沸かしタンク５は、上
端開口に近い筒状上部周囲にこの湯沸かしタンク５を上
下方向に補強するための内方に窪んだ環状ビードを設け
ている。この環状ビードは後述の 密閉蓋６の外周に張
設したシールパッキン５７を当接するようにしている。

【００１６】湯沸かしタンク５は後述の熱板４上に着脱
自在に装着しており、この湯沸かしタンク５の底面を熱
板４の上面形状に沿って中央内側に向けて窪んだ山形状
に形成している。この湯沸かしタンク５の底面は、熱板
４との伝熱効率がよければよく、熱板４の上面形状が平
面状であればそれに沿う平面状に形成してもよい。この
湯沸かしタンク５の底面のコーナーは、大きな円弧状に
形成している。このコーナーの円弧状により湯沸かしタ
ンク５の底面の掃除を容易にしている。

【００１７】湯沸かしタンク用の密閉蓋６は図２、図３
に示すように、湯沸かしタンク５の上端開口の内側に落
とし蓋形式で着脱自在に装着して、上部中央を締付部材
３５にて押圧されている。この密閉蓋６は金属製材料に
てほぼ平板状に形成し、この平板状の外周端に縦断面コ
字状のシールパッキン５７を張設している。このシール
パッキン５７は湯沸かしタンク５の環状ビード上に当接
して、湯沸かしタンク５の上端開口を閉鎖している。

【００１８】この密閉蓋６は図３乃至図５に示すよう
に、上面に湯沸かしタンク５内と連通する蒸気抜パイプ
用の第１パイプ３７と、湯沸かしタンク５内と連通する
給水パイプ用の第２パイプ３８と、湯沸かしタンク５内
と連通する吐出パイプ用の第３パイプ３９とを設けてい
る。この第１パイプ３７は密閉蓋６の後方に密閉蓋６と
垂直に溶接されている。

【００１９】第２パイプ３８は第１パイプ３７の前方に
あって、下端周壁を密閉蓋６に垂直に溶着して密閉蓋６
を上下に貫通している。４０は注水パイプで、下端を密
閉蓋６の第２パイプ３８上方より差し込んで、密閉蓋６
を貫通し、密閉蓋６下方に垂下しており、上端を第２パ
イプ３８の上端に係止保持している。この注水パイプ４
０は上端部外周壁を第２パイプ３８の内径よりも大きな
ラッパ状に形成しており、差し込まれた注水パイプ４０
のラッパ状の上端部が第２パイプ３８の上端に係止して
いる。

【００２０】この第２パイプ３８は密閉蓋６を上下に貫
通して、密閉蓋６の上面で溶着すれば、湯沸かしタンク
５内の水蒸気と接触することもないので、溶接個所の剥
離もない。又、第２パイプ３８を貫通した密閉蓋６下面
部分の注水パイプ４０は湯沸かしタンク５内にあっても
密閉蓋６上面部分が第２パイプ３８と接合しているため
離脱することがないので、給水タンク７からの水を確実
に湯沸かしタンク５内下方に注水することができる。

【００２１】この第２パイプ３８は図６に示すように、
差し込まれた注水パイプ４０を強固に保持するために内
周壁に環状または単一の突起からなる係合部６４を設け
てもよい。この第２パイプ３８の係合部６４に相対して
図６に示すように、注水パイプ４０の外周壁に環状また
は単一のくぼみからなる係止部６５を設けてもよい。第
３パイプ３９は合成樹脂材料にて形成されており、中央
前方にあって下端を密閉蓋６に無嵌め装着して、上端を
斜め下前方に向けて設けている。

【００２２】密閉蓋６を湯沸かしタンク５の上部開口に
密に当接する締付部材３５は図３に示すように、装置本
体１Ａの上部ホルダー３３に両端を着脱自在に装着する
縦断面下向きコ字状の当て板と、この当て板の中央に貫
通螺着して密閉蓋６に下端を当接するノブボルトとから
なっている。

【００２３】このノブボルトは下端が密閉蓋６と当接押
圧すると、さらにノブボルトを回しても当て板上のノブ
が空回りして、これ以上の押圧する力が働かないように
制約されて、常に一定の押圧力が働くようにしている。
この当て板とノブボルトとは上記の働きをすれば両者を
一体的に形成してもよい。この締付部材３５の着脱によ
って、密閉蓋６は容易に湯沸かしタンク５の上部開口よ
り着脱することができる。

【００２４】湯沸かしタンク５を加熱する熱板４は、ヒ
ータ３を備え熱伝導性の良好な金属材料、特にアルミダ
イキャスト等により中央開口の円板状に形成している。
この熱板４を加熱するヒータ３は、シーズヒータによ
り熱板４の下部周壁にリング状に埋設している。この熱
板４の中央開口には湯沸かしタンク５内の水の温度を感
知し、かつ湯沸かしタンク５が熱板４上に載置したとき
にのみ電源をＯＦＦするセンサー部材２８が熱板４上に
突出自在に装着している。

【００２５】この熱板４の下面を覆う熱板カバーは装置
本体１Ａ内の下部ホルダー３０にビス止めしており、熱
板４と共に装置本体１Ａ内に固定している。この熱板カ
バーは熱板４の熱を装置本体１Ａ内下部に放熱しないよ
うに熱遮蔽の働きをしている。

【００２６】３１はガラス繊維等の断熱材で、加熱され
た湯沸かしタンク５の胴体からの放熱を防ぐよう湯沸か
しタンク５の胴体を囲んで円筒状に形成している。この
円筒状の断熱材３１の内周に外筒３２を設けている。こ
の外筒３２は金属性材料にて円筒状に形成されており、
湯沸かしタンク５を自由に出し入れできる大きさの直径
に形成している。この外筒３２は外筒外周に巻き付けら
れた断熱材３１と共に下端を熱板４外周の熱板カバー上
面に載置し、上端を装置本体１Ａ内の上部ホルダー３３
に固定している。

【００２７】この断熱材３１は、組立前に外筒３２に巻
き付ければよいので、組立作業が簡単に行える。そし
て、断熱材３１の内側への倒れを外筒３２にて防止して
おり、しかもこの外筒３２の内周が湯沸かしタンク５の
着脱時のガイド筒としての働きをするために、湯沸かし
タンク５を容易に着脱することができる。

【００２８】又、断熱材３１が外筒３２と上部ホルダー
３３によって、上方より目視できないようにしているの
で、断熱材３１の見苦しさと断熱材３１のガラス繊維に
よる痒さを防ぐことができる。さらに後述の密閉蓋６の
押圧による湯沸かしタンク５の縦方向への湾曲をこの断
熱材３１と外筒３２とが防止しているので、湯沸かしタ
ンク５の縦方向に対する補強を強化することができる。

【００２９】６１はガラス繊維やウレタンフォーム等の
断熱材にて短い筒状に形成した筒状断熱材で、上部ホル
ダー３３上に湯沸かしタンク５の胴体上部からの放熱を
防ぐよう湯沸かしタンク５の上部外周を囲んでいる。６
２はガラス繊維やウレタンフォーム等の断熱材にて平板
状に形成した上壁断熱材で、図３に示すように、密閉蓋
６上面からの放熱を防ぐよう密閉蓋６上面を覆ってい
る。このようにして湯沸かしタンク５と密閉蓋６との周
りを断熱材３１、外筒３２、筒状断熱材６１、及び上壁
断熱材６２で全て覆うこととなるので、保温効果は確実
に向上することとなる。

【００３０】給水タンク２は、給水容器４４と、給水容
器４４を内蔵した水受け容器４５との二重構造からなっ
ている。この給水容器４４は、合成樹脂材料にて浅い小
鉢状に形成されており、中央の底をＬ型段状に形成して
最下端を開口している。この給水容器４４は、装置本体
用蓋１８の給水タンク用開閉蓋１９の下方に配置するよ
うにしている。

【００３１】この給水容器４４の底の開口には上側より
Ｌ型段部にメッシュフイルターが張設されており、この
メッシュフイルター上のＬ型段部内側壁に沿って着脱自
在な環状枠を装着している。この環状枠内のメッシュフ
イルター上には活性炭を装着している。この環状枠の外
壁には小さな突起が適宜の間隔を隔てて複数形成されて
いて、この突起がＬ型段部に当接して、Ｌ型段部に環状
枠がきつく嵌め込まれるようになっている。この給水容
器４４は、水受け容器４５との間に隙間があり、特に後
述の水受け容器４５に連結した蒸気抜パイプとの間には
大きな隙間が生じるように形成されている。

【００３２】水受け容器４５は、後方下向きに傾斜した
傾斜底を有した浅い側壁の筒状に形成されており、後部
側壁上部に蒸気抜パイプ用のパイプを連結している。こ
の蒸気抜パイプ用のパイプよりも下方で離れた位置に給
水パイプ７を連結している。４９は傾斜底の下壁と一体
形成された支え軸で、上部ホルダー３３及び係止部材の
保持軸に係合するようにしている。

【００３３】この水受け容器４５の上部開口を形成する
壁の上端は、装置本体用蓋１８の環状溝に嵌合し、この
環状溝内のクッション材に密に当接している。このよう
に給水タンク７は、給水容器４４を内蔵した水受け容器
４５の支え軸４９を装置本体１Ａの上部ホルダー３３に
設けた保持軸５１に係合し、水受け容器４５の上端を装
置本体用蓋１８の環状溝に嵌合しているだけで全く固定
個所のない構造としている。

【００３４】給水パイプ７は、水受け容器４５の傾斜底
の後端に水受け容器４５と一体成形しているが、水受け
容器４５と別体に成形しても何ら支障をきたすことはな
い。この水受け容器４５と一体成形された給水パイプ７
は、水受け容器４５に近い入り口を大きな口とし、密閉
蓋６の第２パイプ３８と連通する出口を段上の付いた小
口径部としている。この給水パイプ７の小口径部が密閉
蓋６の第２パイプ３８の上部外側に嵌合している。

【００３５】この給水パイプ７は、水受け容器４５の後
端と密閉蓋６との間の距離を近づけて液流路を極端に短
くしており、水受け容器４５と密閉蓋６に最も離れたコ
ーナーの壁面を大きな角度で形成している。このコーナ
ーの大きな角度により泡溜まりがなくなり給水圧力が落
ちることがなくなっている。吐出パイプ９は、後端を密
閉蓋６の第３パイプ３９に嵌合し、先端を自由端とし後
述のチャンバー８上方に配置している。この吐出パイプ
９は密閉蓋６と別体にして密閉蓋６と共に着脱自在とし
ているが、第３パイプ３９と一体成形しても何ら支障を
きたすものでない。

【００３６】蒸気抜パイプ５０は、ゴム材料等の弾性材
料にてチューブに形成されており、一端を水受け容器４
５の蒸気抜パイプ用のパイプに嵌合し、他端を密閉蓋６
の蒸気抜パイプ用の第１パイプ３７に嵌合している。こ
の蒸気抜パイプ５０は密閉蓋６の取り付け、取り外し時
に水受け容器４５の蒸気抜パイプ用のパイプか若しくは
密閉蓋６の蒸気抜パイプ用の第１パイプ３７のどちらか
一方を抜いた状態にして作業を行ってもよい。

【００３７】この先端自由端の吐出パイプ９は別として
給水パイプ７及び 蒸気抜パイプ５０は、容易に密閉蓋
６の第２パイプ３８及び第１パイプ３７より着脱するこ
とができる。５２は係止部材であって、上部ホルダー３
３のシャワーボール用の透孔を覆うように形成されてお
り、中央上部に上部ホルダー３３の透孔よりも小さい吐
出パイプ用孔を形成し、この吐出パイプ用孔の周りに水
受け容器４５の支え軸４９に係合する保持軸５１と同じ
作動をする保持軸５１を垂設し、中央下部にシャワーボ
ール用開口を形成している。

【００３８】この係止部材５２は、給水タンク７と共に
着脱自在としている。この係止部材５２は、吐出パイプ
用孔に吐出パイプ９の自由端を下向きにして挿入してい
る。５３はシャワーボールで、上面に環状鍔を備えた網
目半球状に形成されており、この環状鍔を係止部材５２
のシャワーボール用開口に下側より差し込んで係止めし
ている。

【００３９】コーヒー粉、紅茶葉等の原料をセットする
すりばち状のチャンバー８は、チャンバーホルダー５４
と共に装置本体１Ａの前部に前後摺動自在に収納してい
る。チャンバー８底面より抽出された抽出液を貯蔵する
貯蔵容器１０は、熱伝導性の良好なガラス製一重びんで
ある。この貯蔵容器１０を載置し、貯蔵容器１０内の抽
出液を保温するウォーマー１２は、ホーローにて形成さ
れており、装置本体１Ａの前方下部の台座部１１に設け
ており、下面に保温ヒータとセンサーとを設けている。

【００４０】マイクロコンピュータによる電気回路機構
は、湯沸かしタンク５の離脱時には通電せず、また湯沸
かしタンク５の内に水なしの空焚きには通電しない湯沸
かしタンク通電制御手段と、湯沸かしタンク５の内の高
温水を高温状態から低温状態に予め設定された時間維持
し、その後高温状態に復帰させる湯沸かしタンク低温維
持動作手段と、さらにウォーマー１２においても常時保
温状態を維持し、貯蔵容器１０の離脱時には通電せず、
また貯蔵容器１０内に水なしの空焚きには通電しない貯
蔵容器通電制御手段とを備えている。

【００４１】抽出液の摘出にあたっては先ず、給水タン
ク２に給水すると給水パイプ７を介して、湯沸かしタン
ク５内に溜まる。電源を入れると熱板４により加熱され
て湯沸かしタンク５内の水が熱湯となる。この熱湯とな
った後に給水タンク２に必要量の水を供給すると、注水
パイプ４０を介して湯沸かしタンク５内の下部に供給さ
れた水の量だけ熱湯がサイホン現象によって吐出パイプ
９を通りシャワーボール５３内へ摘下し、予めチャンバ
ー８にセットされたコーヒー粉、紅茶葉等の原料が濾紙
を介して抽出液となってチャンバー８底面より流れ出
る。この流れ出た抽出液を貯蔵容器１０内に蓄えてお
き、貯蔵容器１０をウォーマー１２に載置すれば、ウォ
ーマー１２の加熱によって常時暖かいコーヒー、紅茶等
の飲料を味わうことができる。

【００４２】以上本発明の代表例と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ本発明にいう目的を達成し、以下に
いう効果を有する範囲内において適宜改変して実施する
ことができるものである。

【００４３】

【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明にいうところの飲料抽出装置は装置本体内上部の給
水タンクと、ヒータを備えた有底筒状の湯沸かしタンク
と、湯沸かしタンクの上端開口を閉鎖する密閉蓋と、密
閉蓋の上面に突出した蒸気抜パイプ用の第１パイプと、
給水パイプ用の第２パイプと、吐出パイプ用の第３パイ
プと、第２パイプの下面に垂下した注水パイプと、給水
タンクと湯沸かしタンクとを密閉蓋上の第２パイプを介
して連結する給水パイプと、コーヒー粉、紅茶葉等をセ
ットするチャンバーと、湯沸かしタンク内の沸騰水を第
３パイプを介してチャンバー上方へ導くを吐出パイプ
と、チャンバー底面より抽出された抽出液を貯える貯蔵
容器と、貯蔵容器を載置し貯蔵容器内の抽出液を保温す
るウォーマーと、ヒータを制御して所定温度に操作する
温度制御機構とを具備してなる飲料抽出装置であって、
上記注水パイプの下端を密閉蓋の第２パイプ上方より差
し込んで、密閉蓋下方に垂下し、上端を第２パイプの上
端に係止保持してなる構成としている。また、第２パイ
プの上端に係止保持する注水パイプの上端部外周壁を第
２パイプの内径よりも大きなラッパ状に形成している構
成としている。さらに、第２パイプの内周壁に係合部を
設ける一方、注水パイプの外周壁に係合部に係止する係
止部を設けている構成としているので、注水パイプは密
閉蓋を貫通することとなって、密閉蓋の下面と接合する
ことがなく、給水パイプからの供給される水は湯沸かし
タンク内下方に垂下した注水パイプの下端より出ること
となり、常に所望の高温水を確実に吐出パイプへと導く
ことができる。又、この注水パイプは下端を密閉蓋下方
に垂下するように第２パイプ上方より差し込むだけなの
で、構造も簡単で、組立作業も極めて容易となる。更
に、この注水パイプの上端部が第２パイプの内径よりも
大きなラッパ状に形成しているので、差し込まれた注水
パイプがラッパ状の下方で第２パイプ上端内径と接合
し、注水パイプを簡単確実に係止する。更に又、第２パ
イプ内周壁の係合部と注水パイプの外周壁の係止部とが
係止するので、第２パイプに注水パイプを強固に係止保
持するという顕著な効果を期待することが出来るに至っ
たのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の正面図

【図２】本発明実施例の縦断面図。

【図３】本発明実施例の上部拡大縦断面図。

【図４】本発明実施例の要部を示す縦断面図。

【図５】本発明実施例の要部を示す分解斜視図。

【図６】本発明の他実施例の要部を示す縦断面図。

【符号の説明】

１…飲料抽出装置 １Ａ…装置本体 ２…給水タンク ３…ヒータ ５…湯沸かしタンク ６…密閉蓋 ７…給水パイプ ８…チャンバー ９…吐出パイプ １０…貯蔵容器 ３７…第１パイプ ３８…第２パイプ ３９…第３パイプ ４０…注水パイプ ５４…チャンバーホルダー ５６…水平部 ５７…シールパッキン ６４…係合部 ６５…係止部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置本体（１Ａ）内上部の給水タンク
   （２）と、ヒータ（３）を備えた有底筒状の湯沸かしタ
   ンク（５）と、湯沸かしタンク（５）の上端開口を閉鎖
   する密閉蓋（６）と、密閉蓋（６）の上面に突出した蒸
   気抜パイプ用の第１パイプ（３７）と、給水パイプ用の
   第２パイプ（３８）と、吐出パイプ用の第３パイプ（３
   ９）と、第２パイプ（３８）の下面に垂下した注水パイ
   プ（４０）と、給水タンク（２）と湯沸かしタンク
   （５）とを密閉蓋（６）上の第２パイプ（３８）を介し
   て連結する給水パイプ（７）と、コーヒー粉、紅茶葉等
   をセットするチャンバー（８）と、湯沸かしタンク
   （５）内の沸騰水を第３パイプ（３９）を介してチャン
   バー（８）上方へ導くを吐出パイプ（９）と、チャンバ
   ー（８）底面より抽出された抽出液を貯える貯蔵容器
   （１０）と、貯蔵容器（１０）を載置し貯蔵容器（１
   ０）内の抽出液を保温するウォーマー（１２）と、ヒー
   タを制御して所定温度に操作する温度制御機構とを具備
   してなる飲料抽出装置であって、上記注水パイプ（４
   ０）の下端を密閉蓋（６）の第２パイプ（３８）上方よ
   り差し込んで、密閉蓋（６）下方に垂下し、上端を第２
   パイプ（３８）の上端に係止保持してなることを特徴と
   した飲料抽出装置。
2. 【請求項２】 第２パイプ（３８）の上端に係止保持す
   る注水パイプ（４０）の上端部外周壁を第２パイプ（３
   ８）の内径よりも大きなラッパ状に形成していることを
   特徴とする請求項１記載の飲料抽出装置。
3. 【請求項３】 第２パイプ（３８）の内周壁に係合部を
   設ける一方、注水パイプ（４０）の外周壁に係合部に係
   止する係止部を設けていることを特徴とする請求項１記
   載の飲料抽出装置。