JP3078275B2 - 液体または気体バリヤーストレーナー用材料 - Google Patents
液体または気体バリヤーストレーナー用材料Info
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Description
リヤー性を有する成形品用材料に関し、さらに詳しく
は、チューブ、タンク、ストレーナー、各種カバー等の
流体の移送、流体の保存またはろ過などの流体処理に用
いられる液体または気体バリヤー性を有する成形品用材
料に関する。
機械的性質を有することから、特に自動車や電気製品な
どの部品用の射出成形材料として幅広く利用されてい
る。
コール、フレオンガス、ガソリンなどの液体や気体を透
過する性質があり、この性質による種々の問題が生じて
いる。例えば、冷凍装置関係のフレオンチューブとして
ナイロン製チューブを用いた場合はフレオンを透過して
しまい装置内のフレオンが減少するという問題が生じ、
自動車分野のブレーキタンクとしてナイロン製タンクを
用いた場合はブレーキフルード中に水分が混入していく
という問題が生じ、ガソリンタンクとしてナイロン製タ
ンクを用いた場合はガソリン中に水分が混入するという
問題が生じる。またポリエチレン−ナイロンの2層以上
から構成されるガソリンタンクを用いた場合でもあまり
ナイロン層が薄いとやはりガソリンが透過し、公害規制
等に適合しなくなる問題が生じる。
れバリヤー特性の異なる樹脂を複数層重ね合せ、規格を
満足する試みがなされてきた。しかし、これらも成形品
を製造する工程が複雑であり、また、依然として十分に
満足できるバリヤー性を得ることができないという問題
がある。
の成形品は、上記のとおり液体または気体を透過するこ
とによる種々の問題点を有している。
その成形品が優れた液体または気体バリヤー性を有する
成形品用材料を提供することを目的とする。
ド樹脂に層状珪酸塩を配合することにより、ポリアミド
樹脂が有する優れた機械的および熱的性質を保持もしく
は向上させながら、さらに従来から有していた他の樹脂
に比べて優れている酸素やガソリンのバリヤー性(透過
防止性)をより向上させ、また、比較的劣っていた水分
やアルコールが透過しやすいという欠点を改良しうると
いうことを見出して本発明を完成するに至った。
る成形品用材料は、(A)平均分子量9,000〜3
0,000のポリアミド樹脂または該ポリアミド樹脂を
含む樹脂混合物100重量部、および(B)1辺が0.
002〜1μmで、厚みが6〜20Åであり、それぞれ
が平均的に20Å以上離れて前記(A)成分中に均一に
分散されている層状珪酸塩0.05〜10重量部からな
ることを特徴とする。
分は、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂を含む樹脂
混合物である。
合(−CONH−)を有するものであり、具体的には、
ε−カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、ω−エナ
ントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウ
ンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α
−ピペリドンなどから得られる重合体または共重合体;
ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウン
デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミンなどのジアミンとテレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン
酸とを重縮合して得られる重合体もしくは共重合体もし
くはこれらのブレンド物を例示することができる。
量が9,000〜30,000のものが好ましい。
ーとの混合物の場合に用いる他の樹脂としては、ポリプ
ロピレン、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレートなどを例示することができる。
アミド樹脂の含有量が40重量%以上であることが好ま
しい。
(B)成分は成形品用材料に優れた液体または気体バリ
ヤー性を付与することに資する成分である。
1μmで、厚みが6〜20Åの一単位を言うものであ
る。
それぞれが平均的に20Å以上の層間距離を保ち、均一
に分散するものであることが好ましい。ここで層間距離
とは層状珪酸塩の平板の重心間の距離を言い、均一に分
散するとは層状珪酸塩の一枚一枚が、もしくは平均的に
重なりが5層以下の多層物が平行に、またはランダム
に、もしくは平行とランダムが混在した状態で50重量
%以上が、好ましくは70重量%以上が局所的な塊を形
成することなく分散する状態を言う。
酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成さ
れる層状フィロ珪酸鉱物を例示することができる。具体
的には、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライ
ト、ノントロナイト、ヘクトライト、スティブンサイト
などのスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハ
ロイサイトなどを例示することができ、これらは天然の
ものであっても、合成されたものであってもよい。
(A)成分100重量部に対して(B)成分が0.05
〜10重量部である。(B)成分の配合割合が0.05
重量部未満であると液体また気体バリヤー性の改良効果
が小さく、10重量を超えると成形品の衝撃強さおよび
引張り破断点伸びが悪くなり、ポリアミド樹脂が本来的
に有する優れた特性を損なってしまうので好ましくな
い。
料、顔料、繊維状補強物、粒子状補強物、可塑剤、耐熱
性、発泡剤および難燃剤などを適宜、適量を配合するこ
とができる。
限されるものではなく、例えば次の方法を適用すること
ができる。
土鉱物である場合には、膨潤化剤と接触させて、予め層
間を拡げて層間にモノマーを取り込みやすくした後、ポ
リアミドモノマーと混合し、重合する方法(特開昭62
−74957号公報参照)によってもよい。また、膨潤
化剤に高分子化合物を用い、予め層間を100Å以上に
拡げて、これをポリアミド樹脂もしくはこれを含む樹脂
と溶融混練して均一に分散させる方法によってもよい。
が、優れた液体または気体のバリヤー性を示す理由は明
らかではないが、ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩がミク
ロに分散することにより、液体または気体の流路を妨げ
る作用をするものと考えられる。
バリヤー性を必要とする各種用途に適用することができ
る。適用できる用途としては、ガソリンタンク、アルコ
ールタンク、フユーエルチューブ、フユーエルストレー
ナー、ブレーキオイルタンク、クラッチオイルタンク、
パワーステアリングオイルタンク、クーラー用フレオン
チューブ、フレオンタンク、キャニスター、エアークリ
ーナー、吸気系部品などを例示することができる。
00gを10Lの水に分散し、これに51.2gの12
−アミノドデカン酸と24mLの濃塩酸を加え、5分間撹
拌したのち、ろ過した。さらにこれを十分洗浄したの
ち、真空乾燥した。この操作により、12−アミノドデ
カン酸アンモニウムイオンとモンモリロナイトの複合体
を調製した。複合体中の層状珪酸塩分は80重量%とな
った。また、この複合体のX線回析による測定では珪酸
塩層間距離が18.0Åであった。
−カプロラクタム、1kgの水および100gの前記複合
体を入れ、100℃で反応系内が均一な状態になるよう
に撹拌した。さらに温度を260℃に上昇させ、15kg
/cm2の加圧下で1時間撹拌した。その後、放圧し、水分
を反応容器から揮散させながら、常圧下で3時間反応を
行った。反応終了後、反応容器の下部ノズルから、スト
ランド状に取り出した反応物を水冷し、カッティングを
行い、ポリアミド樹脂(平均分子量15,000)およ
びモンモリロナイトからなるペレットを得た。このペレ
ットを熱水中に浸漬し、未反応のモノマー(約10%)
を抽出、除去したのち、真空中で乾燥して、本発明の成
形品用材料を得た。なお、この材料をX線回析により層
間距離を測定したところ100Å以上であった。
オン、水およびガソリンに対するバリヤー性を試験し
た。結果を表に示す。
し、外径が1/2インチで、厚みが1mmのチューブを調
製した。
断し、これをブレードで補強した(フレオン注入後にチ
ューブに圧力が加わるため)。このチューブにフレオン
R−22(ダイキン工業(株)製、ダイフロン22)を
充満するまで注入し、密封した。なおこの注入は、−4
0℃で行い常温に戻し、チューブに付着した水分をふき
取り、さらに一度100℃で22時間乾燥させて付着水
分を除去したのちの重量を初期値とした。次に、このフ
レオン注入チューブについて23℃で2時間および10
0℃で22時間の合計24時間の乾燥操作を10日以上
繰り返して1日の平均的な単位面積当たりのフレオン透
過量を測定した。
ブに塩化カルシウム(水分吸収剤)を充満するまで充填
し、密封した。次に、このチューブを40℃で相対湿度
90%の雰囲気中に10日以上放置し、1日の平均的な
単位面性当たりの水分透過量を測定した。
石油化学工業(株)製)および接着剤(アドマー;三井
石油化学工業(株)製)を用い、Hizex 8200(外層)/
アドマー(中間層)/成形材料(内層)=0.6mm厚/
0.2mm厚/0.1mm厚、から構成される60mm(直
径)×200mmの容積約500mLのボトルを三層ブロー
成形機により調製した。このボトルに250ccのガソリ
ンを注入し、密閉して60℃の雰囲気下に12週間放置
した。ボトル全体の重量減少により、1日の平均的なガ
ソリンの単位面積当たりのガソリン透過量を測定した。
なお、前記内層を含まないボトルのガソリン透過量は内
層を含む場合の100倍以上であることから、前記外層
および中間層は今回の測定結果において考慮する必要が
ないものである。
記の成形条件で射出成形して機械的性質測定用の試験片
を調製した。この試験片について下記の各試験を行っ
た。結果を表に示す。
3 250℃;C4(ノズル)250℃ 射出圧力:600kg/cm2 金型温度:88℃ 射出時間:10秒 冷却時間:20秒
行った。
外は実施例1と同様にして成形材料を得、さらに各測定
を行った。結果を表に示す。
外は実施例1と同様にして成形材料を得、さらに各測定
を行った。結果を表に示す。
様にして成形材料を得、さらに各測定を行った。結果を
表に示す。表示は透過率が小さいほどバリヤー性が優れ
ていることを表す。
脂が有する優れた機械的及び熱的性質を保持もしくは向
上させながら液体および気体に対する優れたバリヤー性
を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)平均分子量9,000〜30,0
00のポリアミド樹脂または該ポリアミド樹脂を含む樹
脂混合物100重量部、および(B)1辺が0.002
〜1μmで、厚みが6〜20Åであり、それぞれが平均
的に20Å以上離れて前記(A)成分中に均一に分散さ
れている層状珪酸塩0.05〜10重量部からなる液体
または気体バリヤーストレーナー用材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016564A JP3078275B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 液体または気体バリヤーストレーナー用材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016564A JP3078275B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 液体または気体バリヤーストレーナー用材料 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22138788A Division JPH0739540B2 (ja) | 1988-09-06 | 1988-09-06 | 液体または気体バリヤー性を有する成形品用材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269376A JPH11269376A (ja) | 1999-10-05 |
JP3078275B2 true JP3078275B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=11919791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11016564A Expired - Lifetime JP3078275B2 (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 液体または気体バリヤーストレーナー用材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3078275B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20090026408A (ko) * | 2007-09-10 | 2009-03-13 | 코리아에프티 주식회사 | 나노 컴포지트를 이용한 자동차용 플라스틱 필러넥 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP11016564A patent/JP3078275B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11269376A (ja) | 1999-10-05 |
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