JP3076499U - ピッキング報知システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッキングによる解錠操作があったとき直ち
に自動警報を発生させ、侵入者に驚愕感を与えて速やか
に退散させる。 【解決手段】 ピッキングによる解錠操作振動を検出し
て警報を発生するピッキング警報装置１と、ピッキング
警報装置１に設けられて、ピッキングによる解錠操作振
動をトリガーとして警報信号を送信する送信機３とを有
し、送信機から送信された警報信号を受信して起動され
る携帯電話機４により、音声による自動通報を行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、玄関ドアーのシリンダー錠などを住人以外の他人がピッキングによ って無断解除していることを送受信手段を用いて報知するピッキング報知システ ムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

最近、ピッキングと呼ばれる手口、すなわち特殊な工具を使用して玄関ドアー の錠をこじ開け、無断で他人の家屋に侵入して窃盗を働くという事件が多発して いる。この窃盗による被害者の家屋では、ピッキング操作によって容易に解錠で きる旧式のシリンダー錠が用いられていることが多いとされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなピッキング操作による解除を防止するには、前記シ リンダー錠に代えて構造が複雑で高価な錠前に交換したり、錠前を複数個取り付 けたり、種類が異なる他の錠前を組み合わせて用いる必要があり、居住者にとっ て経済的負担を強いられるという問題があった。なお、従来から、無断解錠によ り他人が室内に侵入したことを検知して警報音を発生する警報装置が提供されて いるが、これでは窃盗を免れることができない。

【０００４】 一般に、警報音はそのレベルが高い程、外部からの侵入者に驚愕感を与えて退 散させる効果がある。このため、警報音を侵入者が家屋に侵入する以前に発生さ せることが望ましい。侵入した後では窃盗防止効果が薄い。

【０００５】 本考案は前記のような問題点に着目してなされたものであり、ピッキングによ る解錠操作があったとき直ちに自動的に警報を発生させて、家屋に侵入しようと する者には驚愕感を与えて速やかに退散させるとともに、周辺または遠隔にいる 第３者にも窃盗の予備行為があることを報知して、必要な対策を速やかに採れる ようにすることで、窃盗事故に至ることを未然に防止することができるピッキン グ報知システムを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的達成のため、本考案にかかるピッキング報知システムは、ピッキング による解錠操作振動を検出して警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキ ング警報装置に設けられて、前記ピッキングによる解錠操作振動をトリガーとし て警報信号を送信する送信機とを有し、該送信機から送信された警報信号を受信 して起動される携帯電話機により、音声による自動通報を行うようにしたもので ある。

【０００７】 また、本考案にかかるピッキング報知システムは、ピッキングによる解錠操作 振動を検出して警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング警報装置に 設けられて、前記ピッキングによる解錠操作振動をトリガーとして警報信号を送 信する送信機とを有し、該送信機から送信された警報信号を受信したリモートコ ントロールサイレンに、大音量の警報音を一定時間自動発生させるようにしたも のである。

【０００８】 また、本考案にかかるピッキング報知システムは、ピッキングによる解錠操作 振動を検出して警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング警報装置に 設けられて、前記ピッキングによる解錠操作振動をトリガーとして警報信号を送 信する送信機とを有し、該送信機から送信された警報信号を受信して起動される 監視カメラに、一定時間内で少なくとも錠前付近を撮影して記録させるようにし たものである。

【０００９】 また、本考案にかかるピッキング報知システムは、前記携帯電話機が、前記送 信機からの警報信号を受信したとき、電源スイッチがオンに投入されて、その携 帯電話機に、予め登録してある他の電話機の電話番号に自動ダイアルさせ、該他 の電話機を通して音声による自動通報を行わせるようにしたものである。

【００１０】 また、本考案にかかるピッキング報知システムは、前記携帯電話機が前記ダイ ヤルによっても他の電話機に接続されなかった場合には、その携帯電話機に、予 め登録してあるさらに他の電話機の電話番号に順にダイヤルさせ、該他の電話機 を通して音声による自動通報を行わせるようにしたものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図について説明する。図１は本考案のピッキング 報知システムの構成を示す概念図であり、同図において、１はピッキングによる 解錠操作振動を検出して警報を発生するピッキング警報装置で、このピッキング 警報装置１には警報器としてのサイレン２が取り付けられている。また、このピ ッキング警報装置１には前記のピッキングによる解錠操作振動をトリガーとして 警報信号をＵＨＦ帯域の微弱電波にのせて送信する送信機としてのリモートコン トロール送信機３が取り付けられている。

【００１２】 また、このリモートコントロール送信機３は手動送信用の送信スイッチ３ａを 備えており、この送信スイッチ３ａを必要に応じ手動操作することで、前記のよ うなＵＨＦ帯の微弱電波の送信を行うことができる。また、前記リモートコント ロール送信機３から送信される電波は、例えば１８ビットのアドレスコードで変 調されているので、そのアドレスコードに一致した受信機に対してのみ通信が行 えることとなる。

【００１３】 ところで、前記ピッキング警報装置１は、例えば、図２に示すような構成を持 つ。これは、錠前の解錠操作に伴って発生する振動を検出するセンサーを持った センサー部１１と、このセンサー部１１の出力信号を増幅する低周波増幅器１２ と、この低周波増幅器１２からの出力信号の検波および遅延処理によって、ピッ キングによる解錠操作に伴うピッキング振動を検出するピッキング振動検出回路 としての検波器／遅延回路１３と、そのピッキング振動が所定時間を超えて継続 したか否かを検出するための計時タイマー１４と、そのピッキング振動信号が所 定時間を超えたとき、サイレンドライブ回路１６を所定時間（例えば１分間）駆 動する警報時間設定タイマー１５と、サイレンドライブ回路１６により駆動され る警報器としての前記サイレン２と、警報信号を外部に供給する外部出力端子１ ７とを備えている。

【００１４】 従って、このピッキング警報装置１にあっては、センサー部１１にて解錠操作 に伴い発生する振動を検出し、ピッキング振動信号検出回路１３により前記振動 の中からピッキング操作によって発生するピッキング振動を検出し、このピッキ ング振動が所定時間継続したとき、警報器であるサイレン２を設定時間内で作動 させて自動警報を行うことができる。

【００１５】 なお、前記ピッキング警報装置１は全体として、図３に示すようなケース１９ 内に収められ、このケース１９の上部に取り付けられた吊り紐２０を、玄関ドア ー内側の錠ノブ２１に懸架させ、両面接着テープ等で玄関ドアー等に固着される 。このため、前記センサーは、錠前に対するピッキング操作に伴う振動信号を検 出できる。

【００１６】 また、図１において、４は自動通報機能を持った携帯電話機であり、これに前 記送信機３からのピッキング振動にもとづく前記警報信号を受信する受信回路を 有する携帯電話自動通報装置Ｐが装着されている。また、この携帯電話機４は、 この携帯電話自動通報装置Ｐの出力信号を受けて、電源スイッチが自動的にオン とされるとともに、予めメモリに登録してある電話番号の電話機、例えば３台の 電話機（図では携帯電話機としてある）５ａ、５ｂ、５ｃに電話をかけ、電話が 接続されると、録音・再生用ＩＣメモリに予め録音されている音声を再生し、ピ ッキング発生を音声通報する機能を有する。

【００１７】 なお、この通報を行った後、例えば３０秒間だけ電話を接続状態に保って、携 帯電話機４から入力されるピッキング警報装置１１周辺の音声を前記電話機５ａ 〜５ｃに伝えるようにすることができる。また、前記通報後または前記３０秒間 を経過した後、携帯電話機４にて通話モードが切断される。

【００１８】 さらに、図１において、６は警報器としてのリモートコントロールサイレンで あり、これが送信機３からの警報信号を受信機を有する。また、このリモートコ ントロールサイレン６は前記送信機３からの前記警報信号を受けて、例えば１２ ０ｄＢの大音量の警報音を６０秒間出力した後、自動停止するように機能する。 なお、このリモートコントロールサイレン６は電池を内蔵しており、配線工事が 不要となっている。

【００１９】 また、７は玄関ドアー付近のほか、必要に応じ家屋内の通路などに設置された 監視カメラであり、これが送信機３からの前記警報信号を受信する受信回路を有 する。この監視カメラ７は前記解錠操作振動を受けると自動的に起動されて、所 定の撮影領域内の人の動きなどを、例えば６０秒間だけ撮影して記録する。これ により、この監視カメラ７を常時動作状態にしておく必要がなくなり、必要時の み動作させて内蔵の電池の消耗を抑えることができる。

【００２０】 次に動作を説明する。まず、玄関ドアー内側の錠ノブ２１に、ピッキング警報 装置１の本体となるケース１９を、図３に示すように、吊り紐２０を用いて懸架 させ、両面接着テープ等で玄関ドアーに固着させ、電源スイッチ（図示しない） を投入して動作可能状態にする。この状態で、錠ノブ２１のシリンダー錠に対す るピッキングによる解錠操作が行われると、このピッキングによる振動を、ピッ キング警報装置１が検出するとともに、この検出信号にもとづいて、自身が持つ サイレン２を鳴動させる。この鳴動音により窃盗等を目的として家屋に侵入しよ うとする者に驚愕感を与えて、速やかに退散させることができる。

【００２１】 一方、前記ピッキングによる解錠操作振動は送信機３に供給され、送信機３は この信号をトリガーとして、ＵＨＦの微弱電波をアンテナを通じて送信する。こ こで、携帯電話機４に装着されている携帯電話自動通報装置Ｐが働き、携帯電話 機４の電源スイッチがオンに投入され、自身に内臓されたメモリに予め登録され ている電話番号の他の電話機にダイアルする。このダイアルにより電話が繋った 場合には、予め録音・再生ＩＣに登録してある音声（警報メッセージ）を再生し て、その電話機を通してピッキング操作されていることの通報を行うことができ る。

【００２２】 この場合において、前記ダイアルにも拘らず電話が繋らない場合、例えばその 電話番号の電話機のハンドセットが取られなかった場合には、携帯電話機に予め 登録してある、さらに他の例えば３箇所の携帯電話機などの電話機５ａ〜５ｃの 電話番号に順番にダイアルする。繋った場合には、これらの電話機５ａ〜５ｃを 通じて前記ピッキングの発生を音声によって報知する。

【００２３】 一方、前記微弱電波をリモートコントロールサイレン６が受信回路で受信した 場合には、このリモートコントロールサイレン６は、例えば１２０ｄＢの大音量 の警報音を発生して、家屋に無断侵入しようとする者の退散を促すとともに、玄 関ドアー付近のほか、家屋の周辺にピッキング操作があったことを報知すること ができる。従って、家屋の住人や近隣者が必要な措置、例えば１１０番通報する などの措置をとることができる。

【００２４】 さらに、前記微弱電波を監視カメラ７が自身の受信回路により受信した場合に は、監視カメラ７が起動されて、例えば玄関ドアー付近や周辺の撮影を開始し、 その撮像データを例えば６０秒間記録する。これにより、侵入しようとしてピッ キング操作を行っている者の映像が得られ、これを後に再生することで、その者 の特定を容易に行うことができる。

【００２５】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、ピッキングによる解錠操作振動を検出して警 報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング警報装置に設けられて、前記 ピッキングによる解錠操作振動をトリガーとして警報信号を送信する送信機とを 設けて、該送信機から送信された警報信号を受信して起動される携帯電話機によ り、音声による自動通報を行うようにしたので、ピッキングによる解錠操作があ ったとき直ちに自動警報を発生させて、侵入者に驚愕感を与えて速やかに退散さ せるとともに、周辺または遠隔にいる第３者にも窃盗の予備行為があることを報 知して、必要な対策を速やかに採ることができ、これにより窃盗事故に至ること を未然に防止することができるという利点が得られる。

【００２６】 また、本考案によれば、ピッキング操作を検出したとき、リモートコントロー ルサイレンにより、大音量の警報音を一定時間自動発生させるようにしたので、 家屋に侵入しようとする者に大きな驚愕感を与えて、さらに速やかに退散させる ことができるという効果が得られる。

【００２７】 また、本考案によれば、ピッキング操作を検出したとき、監視カメラにより、 一定時間内で少なくとも錠前付近の映像を撮影して記録させるようにしたので、 撮像画像の再生によって窃盗予備者の特定を容易に行うことができるという効果 が得られる。

【００２８】 さらに、前記携帯電話機に、前記送信機からの警報信号を携帯電話自動通報装 置Ｐが受信したとき、携帯電話の電源スイッチをオンに投入させるとともに、予 め設定された他の電話機の電話番号に自動ダイアルさせて、該他の電話機を通し て音声による自動通報を行わせるようにしたので、他の電話機を持つ友人、家族 にピッキングが行われていることを報知でき、これにより窃盗に対する種々の対 策を速やかに採ることができるという効果が得られる。

【００２９】 また、本考案によれば、前記携帯電話機が前記ダイヤルによっても他の電話機 に接続されなかった場合には、その携帯電話機に予め登録してあるさらに他の電 話機の電話番号に順にダイヤルさせ、該他の電話機を通して音声による自動通報 を行わせることで、電話機を持つ複数の他の者にピッキングが行われていること を同時に報知できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の一形態によるピッキング報知シ
ステムの構成を示す概念図である。

【図２】図１におけるピッキング警報装置を示すブロッ
ク図である。

【図３】図１におけるピッキング警報装置の使用状態を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ピッキング警報装置 ２ サイレン（警報器） ３ 送信機 ４ 携帯電話機 ５ 他の電話機 ６ リモートコントロールサイレン ７ 監視カメラ Ｐ 携帯電話自動通報装置

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピッキングによる解錠操作振動を検出し
   て警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング
   警報装置に設けられて、前記ピッキングによる解錠操作
   振動をトリガーとして警報信号を送信する送信機と、該
   送信機から送信された警報信号を受信して起動され、音
   声による自動通報を行う携帯電話機とを備えたことを特
   徴とするピッキング報知システム。
2. 【請求項２】 ピッキングによる解錠操作振動を検出し
   て警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング
   警報装置に設けられて、前記ピッキングによる解錠操作
   振動をトリガーとして警報信号を送信する送信機と、該
   送信機から送信された警報信号を受信して大音量の警報
   音を一定時間自動発生するリモートコントロールサイレ
   ンとを備えたことを特徴とするピッキング警報システ
   ム。
3. 【請求項３】 ピッキングによる解錠操作振動を検出し
   て警報を発生するピッキング警報装置と、該ピッキング
   警報装置に設けられて、前記ピッキングによる解錠操作
   振動をトリガーとして警報信号を送信する送信機と、該
   送信機から送信された警報信号を受信して起動され、一
   定時間内で少なくとも錠前付近を撮影して記録する監視
   カメラとを備えたことを特徴とするピッキング報知シス
   テム。
4. 【請求項４】 前記携帯電話機は、前記送信機からの警
   報信号を受信したとき、電源スイッチがオンに投入され
   て、予め登録してある他の電話機の電話番号にダイアル
   して、該他の電話機を通して音声による自動通報を行う
   ことを特徴とする請求項１に記載のピッキング報知シス
   テム。
5. 【請求項５】 前記携帯電話機が前記ダイヤルによって
   も他の電話機に接続されなかった場合には、予め登録し
   てあるさらに他の電話機の電話番号に順にダイヤルし
   て、該他の電話機を通して音声による自動通報を行うこ
   とを特徴とする請求項４に記載のピッキング報知システ
   ム。