JP3073990B1 - オゾナイザ― - Google Patents

オゾナイザ―

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JP3073990B1
JP3073990B1 JP11298226A JP29822699A JP3073990B1 JP 3073990 B1 JP3073990 B1 JP 3073990B1 JP 11298226 A JP11298226 A JP 11298226A JP 29822699 A JP29822699 A JP 29822699A JP 3073990 B1 JP3073990 B1 JP 3073990B1
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anode electrode
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ozonizer
shaft body
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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 未溶解オゾンの混入を抑止したオゾン水が得
られるオゾナイザーを提供する。 【解決手段】 円柱状軸体に白金製金網製陽極電極とイ
オン交換膜(13)と金網製陰極電極とを、夫々が圧接
するように巻き付けると共に、該陽極電極を円柱状軸体
の軸方向に所定間隔で間欠的に巻き付けるか、前記陽極
電極と陰極電極との間を軸方向に所定間隔で間欠的に絶
縁してオゾナイザーエレメントを形成する。そして、該
オゾナイザーエレメントを水が流過する筒状流路に、そ
の中心軸が水の流過方向を向くようにして収納し、該陽
極電極と陰極電極との間に直流電圧を印加して、水の流
過方向に放電部と非放電部とが交互に位置するようにな
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオゾナイザーに関す
るもので、さらに詳しくは、水を電気分解してオゾンが
溶存した水(以下、オゾン水という。)を得るオゾン水
用のオゾナイザーに関するものである。
【0002】従来、オゾン水を得る方法としては放電法
と電解法とが知られており、放電法は無声放電電界中に
酸素ガス(空気を原料とすることもある。)を通過させ
て、高濃度のオゾンガスを作り、このオゾンガスと水と
を接触させてオゾンを水に溶解するようになしている。
しかし、この方法は設備が大型で、しかも高濃度のオゾ
ンガスを一旦発生させてから水中に溶解させるので、オ
ゾンガス漏洩の危険性があり、さらに水中に未溶解の気
相のオゾンが残存して、このオゾンが空気中に放出させ
ることもあるので、オゾン臭いという問題点を有すると
共に、オゾン水を利用する場所の空気をオゾンで汚染す
るという問題点を有している。
【0003】また、電解式のオゾナイザーは、水を電気
分解して陽極電極側に発生する酸素中にオゾンが混入す
るので、このオゾンを電解中の水に直接溶解させるよう
になしたものである。なお、従来この電解式オゾナイザ
ーで、電気分解用の両電極間に薄いイオン交換膜を介在
させ、電気分解を効率化するとオゾン濃度が高くなり、
陽極電極には触媒機能を有した白金を使用するとオゾン
の発生効率が高まることも知られている。
【0004】さらに、上記電気分解用の両電極を金網状
とすると、より効率的な電気分解が生ずることも知られ
ており、従来は、平板状のイオン交換膜の両面に金網製
の白金電極を重ねて、陽極電極側を水が電極とイオン交
換膜の露出面との双方に接しして流過するようになした
方式のオゾナイザーが最も効率的なオゾナイザーと言わ
れている。
【0005】上記電解式のオゾナイザーは、発生したオ
ゾンが直ちに水に溶解されるので、オゾンガス漏洩の危
険性は少なく、装置も小型化されるという利点を有する
も、平板形状で、30cm以上の比較的広い面積のイ
オン交換膜が必要とされ、なお大型となる問題点と、電
極をイオン交換膜に平均的に圧接保持しないと、均一な
オゾン発生効率が得られないので、制作上高い寸法精度
が要求されるものであった。すなわち、従来の平板式の
電解式オゾナイザーはイオン交換膜に電極を均一に圧接
するために、精密な機械加工や塑性変形する特殊な電極
材または集電板を必要とする問題点を有していた。
【0006】さらに、この電解式のオゾナイザーを使用
しても、微小な気泡状のオゾンがオゾン水中に懸濁・残
存し、得られた直後のオゾン水はオゾン臭があり、クリ
ーンルームや診察室等の密閉空間での使用に疑問が生ず
る問題点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
問題点に鑑み、オゾン発生効率が高く、小型で製造が容
易で、さらにはオゾン水中に懸濁する微小オゾン気泡ま
でをもオゾン水中に効果的に溶解できるオゾナイザーを
提供することを課題としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、円柱状軸体11に白金製金網で構成した
陽極電極12を、該陽極電極12の外側にイオン交換膜
13を、さらにこのイオン交換膜13の外側に金網製の
陰極電極14を、夫々が圧接するように巻き付けると共
に、該陽極電極12を円柱状軸体11の軸方向に所定間
隔で間欠的に巻き付けるか、前記陽極電極12と陰極電
極14との間を円柱状軸体11の軸方向に所定間隔で間
欠的に絶縁してオゾナイザーエレメント10を構成し、
上記オゾナイザーエレメント10を水が流過する筒状流
路20内に、その円柱状軸体11の中心軸が水の流過方
向を向くようにして収納し、該陽極電極12と陰極電極
14との間に直流電圧を印加して、水の流過方向に放電
部と非放電部とが交互に位置するようになした技術的手
段を講じたものである。
【0009】それ故、本発明オゾナイザーは、筒状流路
20内を流過する水がオゾナイザーエレメント10部位
で電気分解されて、水素と酸素とオゾンとが発生し、オ
ゾンは水に溶け易いので、直ちに水中に溶解してオゾン
水が得られる作用を呈するのは従来の平面型の電解式オ
ゾナイザーと同じである。
【0010】また、本発明はオゾナイザーエレメント1
0が従来の平面形状でなく、円柱状となっているので、
コンパクト化できる作用を呈し、円柱状のオゾナイザー
エレメント10は、陽極電極12,イオン交換膜13,
陰極電極14を順次巻き付けるのみで(必要に応じて締
着バンド等で締着する。なお、実施例としてはテフロン
糸を最外周面に巻き付けて締着固定する。)容易に相互
を圧接して固定できる作用を呈するものである。
【0011】また、本発明は水の流過方向に放電部と非
放電部とが交互に位置するようになしてあるので、オゾ
ンの発生部と溶解部とが交互に複数組み合わされるため
溶解効率が向上する作用を呈するものである。
【0012】つぎに、請求項2の発明は、軸方向に大径
部11aと小径部11bとが交互に位置する円柱状軸体
11の大径部11a,11a,11a・・・の表面に該
円柱状軸体11の長手方向一端側から他端側に向かう螺
旋状の細い凹溝11cを設け、該円柱状軸体11の大径
部11aに陽極電極12を巻き付け、該陽極電極12,
12,12・・・の外側にイオン交換膜13を、さらに
このイオン交換膜13の外側に金網製の陰極電極14
を、夫々が圧接するようにオゾナイザーエレメント10
を構成し、上記オゾナイザーエレメント10を水が流過
する筒状流路20内に、その円柱状軸体11の中心軸が
水の流過方向を向くようにして収納し、該陽極電極12
と陰極電極14との間に直流電圧を印加して、水の流過
方向に放電部と非放電部とが交互に位置するようになし
た技術的手段を講じたものである。
【0013】それ故、本発明は、前記「請求項1」の作
用に加え、円柱状軸体11の大径部11a,11a,1
1a・・・の表面に螺旋状の細い凹溝11cを設けたの
で、原料の水が複雑な流れとなって、発生したオゾンを
オゾン発生場所から直ちに他の場所に移動させ、オゾン
発生効率を高める作用を呈する。
【0014】また、本発明は、円柱状軸体11とイオン
交換膜13との間に形成される原料水の流過流路が、小
径部11bで拡径されこの流路断面積の変化で複雑な渦
流が生じてオゾン気泡を効果的に溶解する作用を呈する
ものである。
【0015】次に、請求項3の発明は、軸方向に大径部
11aと小径部11bとが交互に位置する円柱状軸体1
1の大径部11a,11a,11a・・・の表面に該円
柱状軸体11の長手方向一端側から他端側に向かう螺旋
状の細い凹溝11cを設け、該円柱状軸体11の大径部
11aに陽極電極12を巻き付け、該陽極電極12,1
2,12・・・の外側にイオン交換膜13を、さらにこ
のイオン交換膜13の外側に金網製の陰極電極14を、
夫々が圧接するようにオゾナイザーエレメント10を構
成し、上記オゾナイザーエレメント10を水が流過する
筒状流路20内に、該陽極電極12の外面が筒状流路2
0の内周面に接触するようになすか、該陰極電極14と
筒状流路20との間で該筒状流路20の上流側に設けた
オゾナイザーエレメント10の保持リング21で同心状
に保持して収納し、該陽極電極12と陰極電極14との
間に直流電圧を印加して、水の流過方向に放電部と非放
電部とが交互に位置するようになした技術的手段を講じ
たものである。
【0016】それ故、本発明は、前記「請求項1」の作
用に加え、陰極電極14側は水が金網をその面方向に横
切る量に制限され、陽極電極12側は水が金網をその面
方向に横切って流れると共に、螺旋の細い凹溝11c内
をも流れるため、両者に流量の差を設ける作用を呈する
ものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な具体的実施の形
態を記載すると、円柱状軸体11はテフロン樹脂製で直
径10mm・長さ90mmのものを使用し、20mm間
隔で直径を6mmに縮径した幅10mmの小径部11b
を設けている。凹溝11cを螺子状となし、該凹溝11
cは深さ略1.5mmの正三角形の一部となるV型溝と
なし四条を設けた。そして、陽極電極12は55メッシ
ュの白金網を使用し、20mm幅で大径部10aに巻き
付けた。また、イオン交換膜13はナフィオン膜((デ
ュポン社(社名)製・450番・厚み0.15mm)を
使用し、陰極電極14は陽極電極12と同じ白金の金網
を使用した。そして、このようにして構成したオゾナイ
ザーエレメント10を、肉厚2mm・外径20mmのナ
イロン樹脂製パイプの筒状流路20内に収納し、該オゾ
ナイザーエレメント10の上流端の外周と筒状流路20
内周面との間に、外径16mm・内径約11mm・幅3
mmのナイロン樹脂製の保持リング21を介装した。ま
た、各陽極電極12,12,12・・・と陰極電極14
とはリード線15a,15bを図示しない電源に連結
し、その間に直流12Vを印加したところ、通水時、電
流は電極1cmあたり約0.7アンペア流れた。そし
て、筒状流路20内を流れる水の量を毎分1.0リット
ルとしたところ、出口のオゾン水のオゾン濃度は7から
10ppmで、水の量を毎分2.5リットルとするとオ
ゾン水のオゾン濃度は約5ppm、水の量を毎分5.0
リットルとするとオゾン水のオゾン濃度は約2.5pp
mであり、5ppmの得られたオゾン水はオゾン臭を感
ずることはなかった。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面にしたがっ
て説明する。図中、10が本発明オゾナイザーの主要部
を構成するオゾナイザーエレメントで、このオゾナイザ
ーエレメント10は、中心が円柱状軸体11で、その外
側に、白金製金網で構成した陽極電極12・イオン交換
膜13・金網製の陰極電極14を、夫々が順に圧接する
ように巻き付けてある。
【0019】上記円柱状軸体11はテフロン製のものを
使用したが、耐オゾン性と非電導性を有したものであれ
ば、セラミック等のその他の材質のものを使用しても差
し支えない。また、上記陽極電極12は白金の金網が使
用されている。この種、オゾナイザーに白金を使用する
ことは従来公知で、白金は電気分解によるオゾン発生効
率が高まる触媒機能があるとされている。
【0020】そして、上記陽極電極12を金網状とする
と金網はその網目から水を通すのは無論であるが、表裏
両面に板等を重ねてその間に水を圧送すると、水は金網
を構成する針金の湾曲した隙間を迂回して金網の面方向
にも流れる(以下、面方向の流れという。)ことができ
る。そして、この金網の面方向の流れは針金部位で複雑
に方向転換するので、この方向の流れは複雑な流れとな
り、発生したばかりのオゾンとの接触頻度を高め、発生
したオゾンを発生部位より即座に別の場所に移動させ電
気分解、及びオゾン発生効率を高めるものである。
【0021】また、後記するイオン交換膜13を挟持し
ての電気分解では、電極がイオン交換膜に接触している
部位とイオン交換膜13が露出する面との境界部位付近
での電気分解がもっとも強く行われ、オゾンの発生率が
よいもので、金網を使用することで陽極電極12とイオ
ン交換膜との接触境界部位が多くなるので、陽極電極1
2は金網状となすのがよいとされている。
【0022】また、上記イオン交換膜13はナフィオン
膜が使用でき、この種イオン交換膜13は固体ではある
が電解質で、電気分解の陽極電極12と陰極電極14と
をこのイオン交換膜13を両面に重ねることで、両者の
距離を近づけることが可能となり、低電圧での激しい電
気分解が可能となるものである。
【0023】さらに、前記陰極電極14は、同じく金網
状のものが使用され、その材質は耐食性金属であればよ
いが、白金、金、銀等を使用すると触媒機能でオゾン発
生効率が高まることが知られている。なお、チタンの網
に白金をメッキしたものは耐食性に優れオゾン発生効率
も高いもので、また長時間使用しても白金が溶け出るこ
とが無く実用的には白金製と同等に取扱えるものであっ
た。
【0024】上記陽極電極12・イオン交換膜13・陰
極電極14は、それ自体はこの種オゾナイザーに使用す
ることが知られていたが、本発明では、これらを前記し
た円柱状軸体11に順次巻き付けて相互に圧接するよう
に重ねてある。なお、該円柱状軸体11は、単なる円柱
状で無論差し支えないが、図示例では外面に螺旋状に細
い凹溝11cを一端から多端に連結するように設け、こ
の凹溝11c内を水が流過するようになしてある。
【0025】また、本発明では上記陽極電極12を円柱
状軸体11の軸方向に所定間隔で間欠的に巻き付ける
か、前記陽極電極12と陰極電極14との間を円柱状軸
体11の軸方向に所定間隔で間欠的に絶縁してある。す
なわち、本発明では、後記するように、オゾナイザーエ
レメント10の軸方向(本願では円柱状軸体11の軸方
向という)に放電部と非放電部とを交互に位置されたも
ので、図2例が陽極電極12を円柱状軸体11の軸方向
に所定間隔で間欠的に巻き付けてなる。また、図3例
は、陽極電極12は円柱状軸体11の一端から多端に至
るまで連続して巻き付けるが、この陽極電極12とイオ
ン交換膜13との間に所定幅の絶縁テープ16,16,
16・・・を所定の間隔で介挿し、図2例と同等に放電
部と非放電部とが交互に位置するようになしてある。
【0026】上記陽極電極12・イオン交換膜13・陰
極電極14・絶縁テープ16は予め筒状に形成してこれ
を順次円柱状軸体11に圧着気味に被せていけばよい
が、夫々可撓性を有しているので平面状に構成したもの
を用意して、該円柱状軸体11に巻き付けるようになせ
ばよく、巻き付け始端部と終端部とは重ならないように
なすのがよいのは無論であるが、実際には多少重なる部
位があっても著しい効率低下はなかった。
【0027】上記のように、円柱状軸体11に陽極電極
12・イオン交換膜13・陰極電極14・絶縁テープ1
6を順次巻き付けて取り付けると、高い寸法精度が容易
に得られるものである。なお、巻き付けた最後の陰極電
極14は接合両端をスポット溶接、ロー付け、縫合、結
び止め、または図示しない締着帯で締着したり、糸を巻
きつけて締着して、合わせ目が開くのを防止すればよい
ものである。
【0028】そして、本発明は上記オゾナイザーエレメ
ント10を水が流過する筒状流路20内に、その円柱状
軸体11の中心軸が水の流過方向を向くようにして収納
し、該陽極電極12と陰極電極14との間に直流電圧を
印加して、水の流過方向に放電部と非放電部とが交互に
位置するようになしてある。該筒状流路20はナイロン
樹脂等の非導電性材で構成され、一端に水の流入口22
aを、他端に流出口22bを設け、該流入口22aより
筒状流路20内に流入した水が流出口22bより流出す
るようになしてある。
【0029】上記オゾナイザーエレメント10は、その
円柱状軸体11の中心軸が水の流過方向を向くようにし
てあるので、流過する水は、金網状の陽極電極12と同
じく金網状の陰極電極14との部位を、その金網を構成
する針金を包み込んで複雑に流れ方向を変えながら面方
向に流れることになる。したがって、陽極電極12側で
は水の電気分解で酸素とオゾンのガスが発生し、これら
は水の微小な渦流に巻き込まれ、オゾンは直ちに水に溶
解してオゾン水となる。なお、オゾンと同時に発生した
酸素ガスは、オゾンガスに比べて水への溶解度が低い
(ヘンリー係数が10倍異なる。)ので、ほとんどは水
中に未溶解気泡として懸濁して流出口22bに向かうこ
とになる。
【0030】しかし、オゾンは溶解性が大きいことに間
違えはないが、実際には流出口22bより流出するオゾ
ン水はオゾン臭がするもので、一部未溶解オゾンが微小
気泡となって懸濁している。従って、この未溶解オゾン
を確実に溶解させれば効率向上に益することになるが、
その量は1パーセントに満たないわずかな量であるの
で、効率の面からは改良の価値は認められないとされ
る。しかし、このオゾン水を使用する場所に、オゾンガ
スが放出されることは作業環境を悪化することになるの
で、防止せざるを得ない。オゾンガスを人が吸い込む
と、その濃度・量にもよるが、粘膜等を損傷して危険な
ことがある。従って、クリーンルームや診察室等の限ら
れた密閉性のある場所でオゾン水を使用する場合、この
わずかな未溶解オゾンガスの混入も抑止すべきである。
【0031】上記未溶解オゾンガスの混入抑止のため、
本発明では、上記したように、円柱状軸体11の軸方向
に放電部と非放電部とを交互に位置させ、オゾン発生部
と攪拌部とが交互に位置するようになしてある。すなわ
ち、水が流過するに従って、放電部でオゾンと接触し、
非放電部で十分な攪拌を行い、本発明はこの両者を繰り
返すことで未溶解オゾンの混入を抑止するものである。
【0032】一方、陰極電極14側では、電気分解で水
素ガスが発生し、気泡となって水と共に流出口22bに
向かう。そして、上記陽極電極12側を流過した水と、
陰極電極14側を流過した水とは、オゾナイザーエレメ
ント10の下流側で混合されることになる。しかし、陰
極電極14側で発生した気相の水素はオゾンが溶解した
オゾン水とは、ほとんど反応しないとされている。
【0033】次に、「請求項2」の発明は、軸方向に大
径部11aと小径部11bとが交互に位置する円柱状軸
体11の大径部11a,11a,11a・・・の表面に
該円柱状軸体11の長手方向一端側から他端側に向かう
螺旋状の細い凹溝11cを設け、該円柱状軸体11の大
径部11aに陽極電極12を巻き付け、該陽極電極1
2,12,12・・・の外側にイオン交換膜13を、さ
らにこのイオン交換膜13の外側に金網製の陰極電極1
4を、夫々が圧接するようにオゾナイザーエレメント1
0を構成してある。
【0034】すなわち、本発明は図4および図5に示す
ように、円柱状軸体11を間欠的に縮径して、大径部1
1aと小径部11bとが円柱状軸体11の軸方向に交互
に位置するようになしてある。そして、大径部を放電部
となし、小径部11bは水の流過流路断面積を局所的に
拡大し流路面積の変化に伴う渦流の発生を惹起し混合効
率を高めようとしたものである。
【0035】なお、上記オゾナイザーエレメント10を
水が流過する筒状流路20内に、その円柱状軸体11の
中心軸が水の流過方向を向くようにして収納し、該陽極
電極12と陰極電極14との間に直流電圧を印加して、
水の流過方向に放電部と非放電部とが交互に位置するよ
うになしたのは請求項1と同じである。
【0036】次に、「請求項3」の発明は、軸方向に大
径部11aと小径部11bとが交互に位置する円柱状軸
体11の大径部11a,11a,11a・・・の表面に
該円柱状軸体11の長手方向一端側から他端側に向かう
螺旋状の細い凹溝11cを設け、該円柱状軸体11の大
径部11aに陽極電極12を巻き付け、該陽極電極1
2,12,12・・・の外側にイオン交換膜13を、さ
らにこのイオン交換膜13の外側に金網製の陰極電極1
4を、夫々が圧接するようにオゾナイザーエレメント1
0を構成してあるのは請求項2と同じである。
【0037】そして、本発明は、上記オゾナイザーエレ
メント10を水が流過する筒状流路20内に、該陽極電
極12の外面が筒状流路20の内周面に接触するように
なすか、該陰極電極14と筒状流路20との間で該筒状
流路20の上流側に設けたオゾナイザーエレメント10
の保持リング21で同心状に保持して収納してある。
【0038】従って、本発明では陽極電極12側では該
陽極電極12を面方向に水が流れると共に、凹溝11c
内をも水が流れる。これに比べ、陰極電極14側はこの
陰極電極14を面方向にのみ水が流れることになり、凹
溝11cの断面積にもよるが、陽極電極12側をより水
が流過できるようになすことができる。そして、オゾン
が発生する陽極電極12側により多くの水を流過させる
ことで効率を向上できるものである。
【0039】そして、該陽極電極12と陰極電極14と
の間に直流電圧を印加して、水の流過方向に放電部と非
放電部とが交互に位置するようになしてあるのは請求項
1および請求項2と同じである。
【0040】なお、本発明オゾナイザーは容量を増やす
場合はヘッダーに複数個を並列に連結すればよく、オゾ
ン濃度を高めたい場合は複数個を直列に連結すればよ
い。なお、前記「発明の実施の形態」で例示した具体例
を二本直列に連結したところ、オゾン水のオゾン濃度は
毎分2.5リッターの流水量で10+α(ppm)で、
オゾンの飽和濃度は20℃・1気圧で18ppmとされ
ているので、直列に連結する場合は2〜4本が実用範囲
といえるものである。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のごときで、円柱状軸体1
1に白金製金網で構成した陽極電極12を、該陽極電極
12の外側にイオン交換膜13を、さらにこのイオン交
換膜13の外側に金網製の陰極電極14を、夫々が圧接
するように巻き付けてオゾナイザーエレメント10を構
成してあるので、電解部の寸法精度を簡易な構成で容易
に製造できるオゾナイザーを提供できるものである。
【0042】また、本発明は、放電部と非放電部とを交
互に位置させたので、未溶解オゾンの混入が抑止できる
オゾナイザーを提供できるものである。ちなみに、本発
明の効果を調べるため、現在知られている他のオゾン水
生成法との比較試験を行った。この試験には、従来多く
使われている、高濃度オゾンガスを水中に曝気溶解する
ガス溶解法と、最近普及し始めて平板式オゾン水電解生
成法、そして本発明の生成方式が選ばれた。ガス溶解法
においては、PSA酸素濃縮機で空気中の酸素を約90
%に濃縮し、沿面放電法のセラミックオゾナイザーによ
って約20000ppmのオゾンガスを生成し、水中に
吹き込んで約5ppmのオゾン水を生成した。一方、平
板式オゾン水電解法においては、電極面積30cm
白金陽極と、前記ナフィオン450膜を使用した電極に
軟水を供送して、約5ppmのオゾン水を得た。また、
本方式においては前記実施形態のものを使用して5pp
mのオゾン水を得た。
【0043】上記各方式のオゾン水より放散されるオゾ
ンガスの濃度を測定するため、オゾン水はそれぞれ1リ
ットル容量のガラス製ビーカーに入れ、水面より、50
mm上に北川式ガス検知管の吸入口を配設し、検知管方
式によりそのガス濃度を測定した。その結果、ガス溶解
法において、水温20℃の場合放散ガス濃度は15〜1
7ppmに達し、次いで、平板式オゾン水電解法におい
ては3〜4ppm、さらに本発明法の場合、検知管感度
の最低限目盛りである0.1ppm以下であり、本方式
の効果が立証されたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明オゾナイザーの一部縦断面正面図であ
る。
【図2】オゾナイザーエレメント部位の縦断面図であ
る。
【図3】別の実施例での、オゾナイザーエレメント部位
の縦断面図である。
【図4】さらに別の実施例での、オゾナイザーエレメン
ト部位の縦断面図である。
【図5】さらに、別の実施例での、オゾナイザーエレメ
ント部位の縦断面図である。
【符号の説明】
10 オゾナイザーエレメント 11 円柱状軸体 11a 凹溝 11b 凹溝 12 陽極電極 13 イオン交換膜 14 陰極電極 20 筒状流路 21 保持リング

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状軸体(11)に白金製金網で構成
    した陽極電極(12)を、該陽極電極(12)の外側に
    イオン交換膜(13)を、さらにこのイオン交換膜(1
    3)の外側に金網製の陰極電極(14)を、夫々が圧接
    するように巻き付けると共に、該陽極電極(12)を円
    柱状軸体(11)の軸方向に所定間隔で間欠的に巻き付
    けるか、前記陽極電極(12)と陰極電極(14)との
    間を円柱状軸体(11)の軸方向に所定間隔で間欠的に
    絶縁してオゾナイザーエレメント(10)を構成し、 上記オゾナイザーエレメント(10)を水が流過する筒
    状流路(20)内に、その円柱状軸体(11)の中心軸
    が水の流過方向を向くようにして収納し、該陽極電極
    (12)と陰極電極(14)との間に直流電圧を印加し
    て、水の流過方向に放電部と非放電部とが交互に位置す
    るようになしたオゾナイザー。
  2. 【請求項2】 軸方向に大径部(11a)と小径部(1
    1b)とが交互に位置する円柱状軸体(11)の大径部
    (11a,11a,11a・・・)の表面に該円柱状軸
    体(11)の長手方向一端側から他端側に向かう螺旋状
    の細い凹溝(11c)を設け、該円柱状軸体(11)の
    大径部11aに陽極電極(12)を巻き付け、該陽極電
    極(12,12,12・・・)の外側にイオン交換膜
    (13)を、さらにこのイオン交換膜(13)の外側に
    金網製の陰極電極(14)を、夫々が圧接するようにオ
    ゾナイザーエレメント(10)を構成し、 上記オゾナイザーエレメント(10)を水が流過する筒
    状流路(20)内に、その円柱状軸体(11)の中心軸
    が水の流過方向を向くようにして収納し、該陽極電極
    (12)と陰極電極(14)との間に直流電圧を印加し
    て、水の流過方向に放電部と非放電部とが交互に位置す
    るようになしたオゾナイザー。
  3. 【請求項3】 軸方向に大径部(11a)と小径部(1
    1b)とが交互に位置する円柱状軸体(11)の大径部
    (11a,11a,11a・・・)の表面に該円柱状軸
    体(11)の長手方向一端側から他端側に向かう螺旋状
    の細い凹溝(11c)を設け、該円柱状軸体(11)の
    大径部11aに陽極電極(12)を巻き付け、該陽極電
    極(12,12,12・・・)の外側にイオン交換膜
    (13)を、さらにこのイオン交換膜(13)の外側に
    金網製の陰極電極(14)を、夫々が圧接するようにオ
    ゾナイザーエレメント(10)を構成し、 上記オゾナイザーエレメント(10)を水が流過する筒
    状流路(20)内に、該陽極電極(12)の外面が筒状
    流路(20)の内周面に接触するようになすか、該陰極
    電極(14)と筒状流路(20)との間で該筒状流路
    (20)の上流側に設けたオゾナイザーエレメント(1
    0)の保持リング(21)で同心状に保持して収納し、 該陽極電極(12)と陰極電極(14)との間に直流電
    圧を印加して、水の流過方向に放電部と非放電部とが交
    互に位置するようになしたオゾナイザー。
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