JP3073551B2 - 非晶質アルミノ珪酸塩およびその製造方法 - Google Patents

非晶質アルミノ珪酸塩およびその製造方法

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JP3073551B2 JP03163525A JP16352591A JP3073551B2 JP 3073551 B2 JP3073551 B2 JP 3073551B2 JP 03163525 A JP03163525 A JP 03163525A JP 16352591 A JP16352591 A JP 16352591A JP 3073551 B2 JP3073551 B2 JP 3073551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質アルミノ珪酸塩
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】非晶質ア
ルミノ珪酸塩は、結晶性アルミノ珪酸塩に劣らないカチ
オン交換能を持ち、高い吸油性能を具備していることか
ら、洗剤用ビルダ−、製紙用充填材として多用され、そ
の特性の改良も種々試みられている。即ち、カチオン交
換能や吸油性能のみを優先したアルミノ珪酸塩について
は多々改良が行なわれ、例えば、特公昭59−1659
6号公報には高いカチオン交換能を有する無定形珪酸塩
が開示されている。また特開昭61−17411号公報
には、反応中のアルカリ度を限定し、吸油量の大きい非
晶質アルミノ珪酸塩を得る方法を開示している。さら
に、特開昭61−111911号公報にはカルシウムを
0.10〜720モル含有してなるケイ酸カルシウムが
開示されており、高い吸油率を有していることが報告さ
れている。
【0003】しかしながら、これらの報告はいずれもカ
チオン交換能や吸油性能の向上のみを目的としたもので
あり、洗剤組成物としての洗浄性能を考慮したものでは
ない。洗剤組成物としての洗浄性能を考慮する場合に
は、多価金属イオン不溶出の特性を有することが併せて
要求される。即ち、アルミノ珪酸塩を洗剤組成物として
用いる場合、前記のカチオン交換能や吸油性能の向上に
加えて、洗浄能力低下の点から該組成物からのAlイオ
ンの溶出を防止することが要求される。これはAlイオ
ンが溶出することにより、人体皮脂汚れ中の脂肪酸とA
lイオンが反応して汚れのバインダーとなり、洗浄能力
を低下させることになるからである。またさらに洗濯液
中の泥の分散性を悪くし、再汚染をおこしてしまうこと
となるからである。しかしながら、従来よりそのような
吸油性能と洗浄性能を兼ね備えたアルミノ珪酸塩は見出
されていないのが実情である。
【0004】従って、本発明の目的は、吸油性能と洗浄
性能を兼ね備えた非晶質アルミノ珪酸塩を提供すること
にある。本発明の他の目的は、そのような前記非晶質ア
ルミノ珪酸塩の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、特定の組成からなる
非晶質アルミノ珪酸塩に優れた吸油性能と洗浄性能が存
しており、洗剤組成物として有用であることを見出し本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は、 (1)aMeO・bM2 O・Al2 3 ・cSiO2
表わされる非晶質アルミノ珪酸塩(但し、Meはアルカ
リ土類金属、Mはアルカリ金属を示し、a=0.001
〜0.100(但し、0.100は除く)、b=0.2
00〜2.000、c=0.500〜5.000を示
す)であって、pH3以上の水に対するAlイオン溶解
度が、3mg/1g以下であることを特徴とする非晶質
アルミノ珪酸塩、および (2)アルミナ源溶液とシリカ源溶液をアルカリ土類金
属の存在下で反応させるに際し、仕込み組成としてのM
2 O/H2 O(但し、Mはアルカリ金属を示す)のモル
比が1×10-3〜1×100 およびMeO/H2 O(但
し、Meはアルカリ土類金属を示す)のモル比が1×1
-7〜1×10-1であることを特徴とする、pH3以上
の水に対するAlイオン溶解度が3mg/1g以下の
晶質アルミノ珪酸塩の製造方法に関する。
【0006】本発明の非晶質アルミノ珪酸塩において、
Meで表示されるアルカリ土類金属としては特に制限さ
れるものではないが、通常、安価であり工業的に得やす
いという観点からカルシウム、マグネシウムが用いられ
る。組成比率はa=0.001〜0.100(但し、
0.100を除く)であり、本発明では特にアルカリ土
類金属酸化物を含有し、かつ前記の組成比率からなるこ
とに特徴がある。即ち、アルカリ土類金属酸化物を含有
しないものではAlイオン溶解度が3mg/1g以上と
なり、含有していても0.001モル未満ではAlイオ
ン溶解度低減効果が小であり、0.100モルを超えて
含有していると吸油能、カチオン交換能が低下するので
好ましくない。
【0007】Mで表示されるアルカリ金属としても特に
制限されるものではないが、通常洗剤配合物の点からナ
トリウム、カリウムが好適に用いられる。組成比率はb
=0.200〜2.000である。また、SiO2 の組
成比率はc=0.500〜5.000である。
【0008】本発明のアルミノ珪酸塩は、非晶質であ
り、またカチオン交換容量が通常150meq/100
g以上、好ましくは200meq/100g以上であ
り、かつ吸油量が150ml/100g以上、好ましく
は200ml/100g以上の特性を有する。ここで、
カチオン交換容量とは、試料を塩化カルシウム溶液中に
加え25℃で15分間撹拌した後、5種C番の濾紙を用いて
吸引濾過を行い、得られた濾液中のCa量をEDTA滴
定により測定して求めたものをいう。また、吸油量と
は、試料を粉砕しJIS K 6220の吸油量測定法によって測
定したものをいう。
【0009】また、本発明の非晶質アルミノ珪酸塩は、
pH3以上の水に対するAlイオン溶解度が、通常3m
g/1g以下、好ましくは2mg/1g以下である。こ
こで、Alイオン溶解度は洗浄性能の指標となるもので
あるが、これは試料をイオン交換水(pH 7)に懸濁し、25
℃で1時間撹拌した後、孔サイズ0.2 μmのメンブラン
フィルターを用いて吸引濾過を行ない、濾液中のAlイ
オン濃度をプラズマ発光分析により測定して求めたもの
をいう。
【0010】本発明の非晶質アルミノ珪酸塩を製造する
には、アルミナ源溶液とシリカ源溶液をアルカリ土類金
属の存在下で反応させることにより容易に調製すること
ができる。アルミナ源溶液としては、通常アルミン酸ア
ルカリ金属塩溶液が用いられ、例えばアルミン酸ナトリ
ウム、アルミン酸カリウム等が安価及び工業的に得やす
いという観点から好ましく用いられる。これらは必要に
応じて苛性アルカリおよび水を用いて、適宜のモル比お
よび濃度に調整して用いられる。例えば、水酸化アルミ
ニウム及び水酸化ナトリウムを水中に混合後加熱溶解し
てアルミン酸ナトリウム溶液を調製し、この溶液を水に
撹拌しながら加えアルミナ源溶液とすることができる。
また、このようなモル比および濃度の調整は、反応槽に
あらかじめ水を導入し、これに高濃度のアルミン酸アル
カリ金属塩溶液および苛性アルカリを加えることにより
行うこともできる。
【0011】シリカ源溶液としては、通常水ガラスが用
いられ、水に溶解してシリカ源溶液とすることができ
る。アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシ
ウム等が挙げられ、例えば塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム等が好ましく用いられる。これらのアルカリ土類
金属化合物は、アルミン酸ナトリウム溶液と混合してア
ルミナ源溶液中に含ませてもよく、水ガラスと共に水に
溶解してシリカ源溶液中に含ませてもよい。またアルカ
リ土類金属化合物を単独で水に溶解して用いてもよい。
【0012】アルミナ源溶液とシリカ源溶液をアルカリ
土類金属の存在下で反応させるには、アルミナ源溶液を
攪拌している中にシリカ源溶液を滴下して反応させても
よく、水を攪拌している中にアルミナ源溶液とシリカ源
溶液を同時に滴下して反応させてもよい。特にアルカリ
土類金属化合物を単独で水に溶解して用いる場合は、該
溶解液を攪拌している中にアルミナ源溶液とシリカ源溶
液を同時に滴下して反応させてもよい。
【0013】本発明の前記のような組成を有する非晶質
アルミノ珪酸塩を得るには、仕込組成としてMeO/A
2 3 のモル比は通常0.001〜0.100、好ま
しくは0.005〜0.095、M2 O/Al2 3
モル比は通常0.2〜5.0、好ましくは0.5〜4.
0、SiO2 /Al2 3 のモル比は通常0.5〜1
0、好ましくは1.0〜8.0、M2 O/H2 Oのモル
比は通常1×10-3〜1×100、好ましくは2×10
-3〜2×10-1、MeO/H2Oのモル比は1×10-7
〜1×10-1、好ましくは5×10-7〜5×10-2とな
るようにして調製される。
【0014】反応温度は通常10〜100℃、好ましく
は20〜100℃であり、反応時間は反応温度によって
も異なるが通常0〜120分間、好ましくは1〜60分
間である。反応終了後は、常法により処理され生成物を
得ることができる。例えば、通常1〜300分間加熱熟
成を行ない、析出した沈澱物を濾過または遠心分離によ
り混合物から分離し、洗浄および乾燥後、粉砕すること
により本発明のアルミノ珪酸塩の粉体を得ることができ
る。このようにして得られた本発明のアルミノ珪酸塩の
粉体は、洗剤組成物中に含有させて用いることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何
ら限定されるものではない。尚、本実施例及び比較例に
おける測定値は、次に示す方法により測定した。
【0016】(1)カチオン交換容量 試料を無水物換算で0.1gを精秤し、塩化カルシウム溶液
(CaCO3 にして500ppm)100ml 中に加え、25℃で15
分間撹拌した後、5種C番の濾紙を用いて吸引濾過を行
う。その濾液50mlを取って濾液中のCa量をEDTA滴
定により測定し、その値より試料のカルシウムイオン交
換容量を求めた。
【0017】(2)吸油量 試料を乳鉢で粉砕し、JIS K 6220の吸油量測定法によっ
て測定した。
【0018】(3)Alイオン溶解度 試料1gをイオン交換水(pH 7)50mlに懸濁し、25℃で1時
間撹拌した後、孔サイズ0.2μmのメンブランフィルタ
ーを用いて吸引濾過を行なう。濾液中のAlイオン濃度
を、プラズマ発光分析により測定し、その値よりAlイ
オン溶解度を求めた。
【0019】実施例1 水酸化アルミニウム100重量部及び水酸化ナトリウム59
重量部をイオン交換水60重量部中に混合後加熱溶解し、
Na2 O 20.3 重量%、Al2 3 28.2重量%、Al2
3 /Na2 O=0.847(モル比)のアルミン酸ナトリウ
ム溶液を予め調製しておく。この溶液384gをイオン交換
水6600gに撹拌しながら加え、30℃に保持しアルミナ源
溶液とする。また、3号水ガラス(Na2 O 9.5重量
%、SiO2 29.0重量%、SiO2 /Na2 O=3.15(モ
ル比) )880gと塩化カルシウム二水和物1.56gをイオン
交換水660gに溶解し、シリカ源溶液とする。アルミナ源
溶液をホモミキサーを用いて、5000rpmの回転数で撹拌
している中に、シリカ源溶液を20分間で滴下した。滴下
後10分間撹拌を続けた後、100℃で10分間加熱熟成を行
い、次いで濾過洗浄を行なった。得られた湿潤ケーキを
100℃で11時間乾燥を行なった後解砕して、本発明のア
ルミノ珪酸塩粉体を得た。得られた粉体の組成は、原子
吸光分析及びプラズマ発光分析の結果CaO/Al2
3 =0.009 Na2 O/Al2 3 =0.95 SiO2 /Al2 3 =3.59 となった。又、カチオン交換容量は323meq/100g、吸油
量は308ml/100g、Alイオン溶解度は0.4mg/gであっ
た。
【0020】実施例2 実施例1と同様の操作により、アルミン酸ナトリウム溶
液を調製し、この溶液192gと塩化カルシウム二水和物7.
8gをイオン交換水10300gに加え、アルミナ源溶液とす
る。また、3号水ガラス440gをイオン交換水1030gに加
え、シリカ源溶液とする。アルミナ源溶液を30℃に保持
したまま、ホモミキサーを用いて5000rpmの回転速度で
撹拌している中に、シリカ源溶液を15分間で滴下した。
滴下後10分間撹拌を続けた後100℃で10分間加熱熟成を
行い、以下、実施例1と同様の操作を行なって、アルミ
ノ珪酸塩粉体を得た。得られた粉体の組成は、CaO/
Al2 3 =0.047 Na2 O/Al2 3 = 0.47 SiO2 /Al2 3 =1.07 であった。又、カチオン交換容量は261meq/100g、吸油
量は298ml/100g、Alイオン溶解度は0.9mg/gであっ
た。
【0021】実施例3 実施例1と同様の操作によりアルミン酸ナトリウム溶液
を調製し、この溶液384gをイオン交換水110gに加えアル
ミナ源溶液とする。また、3号水ガラス440gと塩化カル
シウム二水和物4.7gをイオン交換水65gに溶解しシリカ
源溶液とする。イオン交換水2830gを40℃に保持したま
ま、ホモミキサーによって5000rpmの回転速度で撹拌し
ている中に、アルミナ源溶液及びシリカ源溶液をマイク
ロチューブポンプを用いて20分間で同時に滴下した。滴
下後10分間撹拌を続けた後、100℃で20分間加熱熟成を
行い、以下、実施例1と同様の操作を行なって、アルミ
ノ珪酸塩粉体を得た。得られた粉体の組成は、CaO/
Al2 3 =0.015 Na2 O/Al2 3 = 0.87 SiO2 /Al2 3 =2.27 であった。又、カチオン交換容量は312meq/100g、吸油
量は338ml/100g、Alイオン溶解度は1.8mg/gであっ
た。
【0022】実施例4 実施例1と同様の操作によりアルミン酸ナトリウム溶液
を調製し、この溶液384gをイオン交換水110gに加えアル
ミナ源溶液とする。また、3号水ガラス440gをイオン交
換水65gに加えシリカ源溶液とする。イオン交換水1670g
に塩化マグネシウム六水和物21.5gを溶解させた塩化マ
グネシウム溶液を40℃に保持したまま、ホモミキサーに
より5000rpmの回転速度で撹拌している中に、アルミナ
源溶液及びシリカ源溶液を、20分間で同時に滴下した。
滴下後20分間撹拌した後、10分間加熱熟成を行ない、以
下、実施例1と同様の操作を行なって、アルミノ珪酸塩
粉体を得た。得られた粉体の組成は、CaO/Al2
3 =0.054 Na2 O/Al2 3 = 1.00 SiO2 /Al2 3 = 1.80 であった。又、カチオン交換容量は302meq/100g、吸油
量は286ml/100g、Alイオン溶解度は0.8mg/gであっ
た。
【0023】実施例5〜15 表1に記載の割合となるような仕込みの組成物から、実
施例1〜4と同様な方法でアルミノ珪酸塩粉体を製造し
た。得られた粉体の組成物、カチオン交換容量、吸油
量、Alイオン溶解度を検討し、その結果を併せて表1
に示した。
【0024】
【表1】
【0025】比較例1実施例1と同様の操作によりアル
ミン酸ナトリウム溶液を調製し、この溶液384gをイオン
交換水6600gに加えアルミナ源溶液とする。また、3号
水ガラス440gをイオン交換水660gに加え、これをシリカ
源溶液とする。アルミナ源溶液を40℃に保持したまま、
ホモミキサーにより5000rpmの回転速度で撹拌している
中に、シリカ源溶液をマイクロチューブポンプを用いて
20分間で滴下した。滴下終了後、10分間撹拌を続けその
後100℃で10分間加熱熟成を行ない、以下、濾過乾燥を
実施例1と同様の操作で行なって、アルミノ珪酸塩を得
た。この粉体のカチオン交換容量、吸油量はそれぞれ33
3meq/100g、290ml/100gであったが、Alイオン溶解度
は3.6mg/gであり、アルカリ土類金属を含有する、本発
明のアルミノ珪酸塩に比べ、Alイオンが溶出した。
【0026】比較例2実施例1と同様の操作によりアル
ミン酸ナトリウム溶液を調製し、この溶液384gと水酸化
カリウム11.9gをイオン交換水2690gに加えアルミナ源溶
液とする。また、3号水ガラス440gをイオン交換水660g
に加え、これをシリカ源溶液とする。アルミナ源溶液を
30℃に保持したまま、ホモミキサーにより5000rpmの回
転速度で撹拌している中に、シリカ源溶液をマイクロチ
ューブポンプを用いて20分間で滴下した。滴下終了後、
10分間撹拌を続けその後100℃で10分間加熱熟成を行な
い、以下、濾過乾燥を実施例1と同様の操作により行な
い、アルミノ珪酸塩を得た。この粉体のカチオン交換容
量、吸油量はそれぞれ340meq/100g、215ml/100gであっ
たが、Alイオン溶解度は4.3mg/gであり、アルカリ土
類金属を含有する、本発明のアルミノ珪酸塩に比べ、A
lイオンが溶出した。
【0027】比較例3実施例1と同様の操作によりアル
ミン酸ナトリウム溶液を調製し、この溶液384gをイオン
交換水110gに加えアルミナ源溶液とする。また、3号水
ガラス550gをイオン交換水65gに溶解しシリカ源溶液と
する。イオン交換水5580gを50℃に保持したまま、ホモ
ミキサーによって5000rpmの回転速度で撹拌している中
に、アルミナ源溶液及びシリカ源溶液をマイクロチュー
ブポンプを用いて10分間で同時に滴下した。滴下終了
後、20分間撹拌を続けその後100℃で10分間加熱熟成を
行ない、以下、濾過乾燥を実施例1と同様の操作により
行ない、アルミノ珪酸塩を得た。この粉体のカチオン交
換容量、吸油量はそれぞれ270meq/100g、292ml/100gで
あったが、Alイオン溶解度は3.2mg/gであり、アルカ
リ土類金属を含有する、本発明のアルミノ珪酸塩に比
べ、Alイオンが溶出した。
【0028】比較例4 実施例1と同様の操作により、アルミン酸ナトリウム溶
液を調製し、この溶液192gと塩化カルシウム二水和物78
gをイオン交換水5150gに加え、アルミナ源溶液とする。
また、3号水ガラス440gをイオン交換水330gに加え、シ
リカ源溶液とする。アルミナ源溶液を60℃に保持したま
ま、ホモミキサーを用いて5000rpmの回転速度で撹拌し
ている中に、シリカ源溶液を10分間で滴下した。滴下後
10分間撹拌を続けた後100℃で20分間加熱熟成を行い、
以下、濾過乾燥を実施例1と同様の操作により行なっ
て、アルミノ珪酸塩を得た。この粉体の組成は、CaO
/Al2 3 =0.410 Na2 O/Al2 3 = 0.37 SiO2 /Al2 3 = 1.03 であり、カルシウムを多く含有していた。また、Alイ
オン溶解度は、0.5mg/gであったが、カチオン交換容量
及び吸油量はそれぞれ、84meq/100g、144ml/100gであっ
て、本発明のアルミノ珪酸塩に比べ劣るものであった。
【0029】比較例5 実施例1と同様の操作により、アルミン酸ナトリウム溶
液を調製し、この溶液128gをイオン交換水560gに加え、
アルミナ源溶液とする。また、3号水ガラス550gをイオ
ン交換水65gに加え、シリカ源溶液とする。イオン交換
水1800gに塩化マグネシウム六水和物を71.8gを溶解した
塩化マグネシウム溶液を70℃に保持したまま、ホモミキ
サーを用いて5000rpmの回転速度で撹拌している中に、
シリカ源溶液及びアルミナ源溶液を10分間で同時に滴下
した。滴下後20分間撹拌を続けた後100℃で10分間加熱
熟成を行い、以下、濾過乾燥を実施例1と同様の操作に
より行なって、アルミノ珪酸塩を得た。この粉体の組成
は、MgO/Al2 3 = 0.240 Na2 O/Al2
3 = 0.46 SiO2 /Al2 3 = 3.20 であり、マグネシウムを多く含有していた。また、Al
イオン溶解度は、0.7mg/gであったが、カチオン交換容
量及び吸油量はそれぞれ、118meq/100g、132ml/100gで
あって、本発明のアルミノ珪酸塩に比べ劣るものであっ
た。比較例1〜5における仕込組成、粉体組成、カチオ
ン交換容量、吸油量、Alイオン溶解度について表2に
示した。
【0030】
【表2】
【0031】試験例粉末原料(牛脂石鹸、ゼオライトA
(35重量%相当分)、非晶質アルミノ珪酸塩、炭酸ソ
ーダ(平均粒径290μ)、2号珪酸ソーダ、芒硝、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダ及び
蛍光染料)を攪拌転動造粒機(レディゲミキサー)に入
れ、ポリオキシエチレンドデシルエーテルとヤシ油ジエ
タノールアミドを徐々に導入し、次いでポリエチレング
リコール溶融物を添加し、平均粒径402μの粉末洗浄
剤生地を得た。これに酵素、香料及び少量のゼオライト
A(5重量%相当分)を加え、混合し、下記組成の最終
洗剤製品を得た。非晶質アルミノ珪酸塩として、実施例
1により得られたものを使用した例を配合例1とし、比
較例1により得られたものを使用した例を配合例2とし
た。
【0032】洗剤配合組成: ・ポリオキシエチレンドデシルエーテル 25wt
% (エチレンオキサイド平均付加モル数=8 融点15℃、HLB 10.14 ) ・ヤシ油ジエタノールアミド 3 ・牛脂石鹸 2 ・ゼオライトA(平均粒径4μ) 30 ・非晶質アルミノ珪酸塩 15 ・炭酸ソーダ(平均粒径 290μ) 8 ・2号ケイ酸ソーダ 5 ・芒硝 4.7 ・ポリエチレングリコール(Mw6000) 2 ・カルボキシメチルセルロース 2 ・ポリアクリル酸ソーダ(Mw8000) 2 ・酵素 0.5 ・香料 0.3 ・蛍光染料 0.5
【0033】次いで、配合例1および配合例2を用い
て、以下の方法によって洗浄テストを行った。 泥汚れ汚染布(人工汚染布): 鹿沼園芸用赤玉土を120 ℃±5℃で4hr乾燥後粉砕、15
0Mesh(100 μm)パスのものを 120℃±5℃で2hr乾燥
後、土150gを1000リットルのパークレンに分散し、金巾
#2023 布をこの液に接触、ブラッシングし、分散液の除
去、過剰付着汚れを脱落させる(特開昭55−26473 号公
報)。 皮脂/カーボン汚れ汚染布(人工汚染布): (モデル皮脂/カーボン汚れ組成) カーボンブラック 15% 綿実油 60% コレステロール 5% オレイン酸 5% パルミチン酸 5% 液体パラフィン 10% 上記組成物1kgを80リットルのパークレンに溶解分散
し、金巾 #2023布を浸漬して汚れを付着させた後パーク
レンを乾燥除去する。
【0034】洗浄条件及び評価方法: 評価用洗剤水溶液1リットルに10cm×10cmの綿の泥汚れ
汚染布又は皮脂/カーボン汚れ汚染布(人工汚染布)を
各5枚入れ、ターゴトメーターにて100rpmで次の洗浄条
件で洗浄した。 (洗浄条件) 洗浄時間 10分 洗浄濃度 0.133 % 水の硬度 4° 水 温 20℃ ススギ 水道水にて5分間 洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の460nm に
おける反射率を自記色彩計(島津製作所製)を用いて測
定し、次式によって洗浄率(%)を求めた。洗浄率
(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(原布
の反射率−洗浄前の反射率)×100
【0035】その結果、配合例1での洗浄率は、皮脂/
カーボン汚れ汚染布で70%、泥汚れ汚染布で68%で
あり、一方、配合例2での洗浄率は、皮脂/カーボン汚
れ汚染布で60%、泥汚れ汚染布で55%の結果を示
し、本発明の非晶質アルミノ珪酸塩を配合した洗剤組成
物は優れた結果を示した。
【0036】
【発明の効果】本発明の非晶質アルミノ珪酸塩は、優れ
たカチオン交換能および吸油性能を有すると同時にAl
イオン溶解度が低く、吸油性能と洗浄性能を兼ね備えた
特性を有する。従って、これを含有する洗剤組成物は、
従来の非晶質アルミノシリケートを配合したものより、
高い洗浄性能を示し、またAlイオンの溶出量が少な
く、反応性の少ない粉末であるため、純ポリマーへの充
填物、担体として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−100405(JP,A) 特開 昭61−111911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/20 - 33/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 aMeO・bM2 O・Al2 3 ・cS
    iO2 で表わされる非晶質アルミノ珪酸塩(但し、Me
    はアルカリ土類金属、Mはアルカリ金属を示し、a=
    0.001〜0.100(但し、0.100は除く)
    b=0.200〜2.000、c=0.500〜5.0
    00を示す)であって、pH3以上の水に対するAlイ
    オン溶解度が、3mg/1g以下であることを特徴とす
    る非晶質アルミノ珪酸塩
  2. 【請求項2】 カチオン交換容量が150meq/10
    0g以上であって、かつ吸油量が150ml/100g
    以上であることを特徴とする請求項1記載の非晶質アル
    ミノ珪酸塩。
  3. 【請求項3】 アルミナ源溶液とシリカ源溶液をアルカ
    リ土類金属の存在下で反応させるに際し、仕込み組成と
    してのM2 O/H2 O(但し、Mはアルカリ金属を示
    す)のモル比が1×10-3〜1×100 およびMeO/
    2 O(但し、Meはアルカリ土類金属を示す)のモル
    比が1×10-7〜1×10-1であることを特徴とする
    pH3以上の水に対するAlイオン溶解度が3mg/1
    g以下の非晶質アルミノ珪酸塩の製造方法。
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