JP3072587B2 - 長尺物掴み旋回吊具 - Google Patents

長尺物掴み旋回吊具

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JP3072587B2
JP3072587B2 JP7090304A JP9030495A JP3072587B2 JP 3072587 B2 JP3072587 B2 JP 3072587B2 JP 7090304 A JP7090304 A JP 7090304A JP 9030495 A JP9030495 A JP 9030495A JP 3072587 B2 JP3072587 B2 JP 3072587B2
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gripping
lifting plate
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伸一 朝田
貞夫 田中
隆義 東藤
美徳 西村
勝彦 安斎
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Fukushima Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築用タワーク
レーンのストックヤードなどにおいて該建築用タワーク
レーンのマストなどの長尺物の積み降ろしに使用する長
尺物掴み旋回吊具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築用タワークレーン用マストはそれを
数段積み上げてクレーンを所望の高さに設定位置させる
ために用いられる支持柱(架構)であるが、これらマス
トはストックヤードに何段にも積み上げられるなどして
保管され、使用時にこのストックヤードから搬出されて
建築現場に持ち込まれる。なお、これらのマストには横
断面形状が角形、或いは、丸形の形状のものがあり、ま
た、その長さ、断面寸法等、大きさもいろいろと異なる
ものがある。しかして、このようなマストは、従来、ス
トックヤードに多数積み上げられた状態で保管されてい
るが、これを使用するときには人力でマストの両端にフ
ックを掛けワイヤを使用して玉掛けを行い一つ一つトラ
ックへ積み込んで使用現場へ輸送し、使用現場でまた同
様な玉掛け作業によりトラックから荷降ろしして引き取
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなマストの積み込み、荷降ろし時の人力による玉掛け
作業はマストが何段にも多数積み上げられた状態の高所
に上がって行わねばならない作業であって非常に危険な
作業であり、特に、雨や風のある日には作業を中止する
こともあった。また、そのような玉掛け作業は非常に効
率の悪い作業である。
【0004】本発明は上述のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、高所での危険な玉掛け作業を排して安
全かつ効率の良い吊り上げ作業を可能とする建築用タワ
ークレーン用マストなどの長尺物の掴み旋回吊具を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の長尺物掴み旋回吊具は、 (1)揚重機によって吊り下げ可能であり長手方向に延
びた軸線を有し該軸線方向の両端部にそれぞれ移動駆動
装置により該軸線方向に移動可能に取付けられ被掴み物
である長尺物の端部を掴み得る掴み部を有した吊上板を
備えた吊具本体と、該吊具本体に取付けられ該吊具本体
の軸線と交差する方向の相対する水平方向に推進力を発
生する旋回推進機とを備え、該吊具本体の両端部のそれ
ぞれの吊上板の掴み部を該長尺物の両端部のそれぞれの
係合部に係合させて該長尺物を掴み吊り下げ得る構成に
すると共に、該吊具本体に下面に滑り防止部材を張り付
けてなる被掴み物接地板を該滑り防止部材が被掴み物で
ある長尺物の上面に接地可能なように上下動自在に軸着
垂下させて設け、揚重機で吊具本体を吊り下げて被掴み
物の上方に降下させて該吊上板で被掴み物を掴むときに
該被掴み物接地板を被掴み物の上面に接地させて吊具本
体の旋回を阻止し得る構成にした
【0006】
【0007】()また、上記(1)の長尺物掴み旋回
吊具において、該吊上板の掴み部には、被掴み物である
長尺物の両端部の係合部の位置又は形状又は大きさに適
合し得る形状を有した掴み部を備えたアタッチメントを
着脱自在に取付け得る構成とした。
【0008】()また、上記(1)又は(2)の長尺
物掴み旋回吊具において、該吊具本体の両端部の吊上板
の掴み部は、該被掴み物である長尺物の両端部の位置又
は形状又は大きさの異なる係合部に適合可能なように吊
上板の異なる複数位置に設けられている構成にした。
【0009】
【作用】上記(1)の構成の長尺物掴み旋回吊具では、
被掴み物としての長尺物である例えば、タワークレーン
用マストの吊り上げ対象物の上部の真上に揚重機である
クレーンによって長尺物掴み旋回吊具を吊り下げて位置
させた後、旋回ブロア等の旋回推進機を駆動させて吊具
本体に相対する水平方向に推進力を発生させて吊具を上
面視で左右に旋回させて吊具の軸線方向を該マストの軸
線方向と一致させる。上記クレーンによって旋回吊具を
吊り上げ対象物の上部の真上に位置させるときには、旋
回吊具の両端部の吊上板はそれぞれ油圧シリンダ等の移
動駆動装置によって吊具の両端部側に移動されて開かれ
ており吊り上げ対象物のマストの両端から離れた位置に
設定されている。
【0010】この状態から移動駆動装置を作動させて両
側の吊上板をそれぞれ吊具の中央側に移動させて両側の
吊上板を互いに閉じるようにしてマストの両端に近づ
け、該両側の吊上板でマストの両端面を挟み込むように
して吊上板に取付けられている掴み部としての爪がマス
トの両端面に形成されている係合部に係合されて引っ掛
けることにより、吊上板でマストを掴む。この後、クレ
ーンによって旋回吊具を吊り上げトラックに積み込む。
【0011】トラックの荷台に載置したら吊上板の移動
駆動装置を作動させて両側の吊上板を吊具の両端側に移
動させて吊上板を互いに開き、その掴み部とマストの係
合部の係合を解く。そして、ストックヤードの次の吊り
上げ対象のマストを上記と同様な作用で掴んで吊り上げ
てトラックに積み込む。以下、同様な積み込み作業を繰
り返し行いトラックに積み込む。その後、トラックで使
用現場へ搬送する。使用現場でマストをトラックから荷
降ろしするときも長尺物掴み旋回吊具で同様な掴み作用
を行って荷降ろしを行う。
【0012】しかして、吊り上げ対象物のマストに対す
る吊具の方向位置合わせは旋回推進機により、また、マ
ストの掴み作業は移動駆動装置の駆動によって吊上板に
よって掴むことにより、従来のようにマストの端部にフ
ックを掛けるなどして人力により玉掛け作業を行う必要
はなく、安全に、かつ、効率良くマストの掴み作業を行
うことができる。さらに、吊上板は吊具にその軸線方向
に移動可能に取付けられているので長さの異なるマスト
であっても掴むことができる。
【0013】そして、クレーンにより旋回吊具を吊り上
げ対象のマストの上部の真上に吊り下げて位置させ、旋
回推進機を駆動させて吊具を左右に旋回させて吊り下げ
対象のマストと吊具の方向を一致させた状態で、即ち、
マストの長手方向の軸線を吊具の長手方向の軸線と一致
させた状態で、吊具本体を吊具に取付けた吊上板の掴み
部と吊り上げ対象のマストの係合部との高さが一致する
高さまで降下させ、抑え板の下面のゴム板等の滑り防止
部材をマストの上面に接地させる。そうすると、クレー
ンに吊り下げられている吊具が風などの影響により左右
に旋回しようとしてもそれを滑り防止部材とマスト上面
の間の摩擦力で阻止することができ、前記のとおり一
度、吊具とマストの方向を一致させた状態を維持するこ
とができ、この状態で移動駆動装置を作動させて吊上板
を閉じることにより、円滑に吊上板の掴み部とマストの
係合部を係合させることができ吊上板で円滑にマストを
掴むことができる。
【0014】上記()の構成では、既に吊上板に取付
けてある掴み部を利用してアタッチメントを装着して該
アタッチメントの掴み部を長尺物の係合部に係合させる
ことにより吊上板で長尺物を掴んで吊り上げることがで
きるので、アタッチメントを種々用意しておくことによ
り吊上板を吊具本体から取り外して交換する必要などが
なく種々の形状をした係合部を有する長尺物を吊り上げ
ることができる。
【0015】また、該アタッチメントを使用することに
より、例えば端面に相似形の係合部を有した大きさの異
なる被掴み物を掴むときに、吊上板に最小の幅寸法を有
した被掴み物の係合部に適合する幅の掴み部を取付ける
と共に、該吊上板をその掴み部の幅に相応した幅寸法の
吊上板に形成しておくことにより、該最小の幅寸法を有
した被掴み物の係合部より大きい幅寸法を有した被掴み
物を掴むときには掴み部の幅を大きく形成したアタッチ
メントを使用して幅の大きい係合部をもった被掴み物を
掴むようにすることができ、吊上板を徒に幅の大きい吊
上板とすることなく、また、大きい幅に形成して該大き
い幅寸法の被掴み物の係合部にも適合する掴み部をも前
記小さい幅寸法の被掴み物の係合部に適合する幅寸法の
掴み部に加えて取付けた吊上板で、横に接して並べられ
た該小さい幅寸法の被掴み物を掴むときに該幅の広い掴
み部で掴み対象の被掴み物の隣の掴み物をも掴んでしま
ったり該隣の掴み物に吊上板が干渉するという現象を無
くすることができ、掴み作用に支障を来すことを防止し
て吊り上げ作業を能率的に行うことができる。
【0016】上記()の構成では、吊上板に予め被掴
み物(吊り上げ物)の両端部の形状又は位置又は大きさ
が異なる係合部に合わせて掴み部が形成されているの
で、係合部の形状又は位置又は大きさが異なるマストな
どの長尺物を同じ一つの吊上板で掴むことが可能とな
り、作業を能率化することが可能となる。
【0017】
【実施例】次に、図面に示した実施例により本発明を詳
細に説明する。図面はいずれも本発明の実施例を示すも
のであり、図1は長尺物掴み旋回吊具の正面図、図2は
図1の平面図、図3は図1の右側面図、図4は吊上板を
示す図1のIV線矢視正面図、図5は図4の右側面図であ
る。
【0018】図1乃至図3に示すように、長尺物掴み旋
回吊具は長手方向に延びた軸線を有した旋回吊具本体A
とそれに一体に取付けた旋回推進部Bで構成されてい
る。旋回吊具本体Aは中央部を継ぎ手2によって軸線を
一致させて一体に連結されてなる本体軸1と該本体軸1
の左右両端部に本体軸1と軸線を一致させてそれぞれ連
接されて形成され所定長さを有せしめられてなるスライ
ド軸3と、該左右のスライド軸3に上部のボス31部を
摺動かつ移動可能に嵌着され下方に所定長さ延びて垂下
してなる吊上板30とで構成されている。
【0019】本体軸1のスライド軸3の形成点付近には
上部に吊り金具11を取付けた支軸ボス10が圧入され
て本体軸1に一体に取付けられており、該支軸ボス10
の下部にはブラケット12が取付けられている。該支軸
ボス10上部のスライド軸側の端部とスライド軸端の間
にはそれぞれの上方に突設したブラケットの間にガイド
ロッド4がスライド軸3と軸線を平行にして取付けられ
ている。
【0020】前記支軸ボス10の下部のブラケット12
には吊上板移動駆動装置としてのトラニオン型の油圧シ
リンダ13が、本体軸1及びスライド軸3と軸線方向を
一致させ、かつ、本体軸1の真下に位置させて、枢支さ
れて取付けられおり、該油圧シリンダ13のピストンロ
ッド先端は、吊上板30の上部の吊具本体の中央側であ
る内側に取付けられたブラケット33に枢着されて連結
されている。このことにより、油圧シリンダ13を作動
させてピストンロッドを伸縮させることにより吊上板3
0をスライド軸3に支持させてかつ沿わせて支軸ボス1
0のスライド軸側の端部とスライド軸端との間を吊具本
体の軸線方向に移動可能に構成される。吊上板30のボ
ス31の上端部には前記ガイドロッド4を挟むようにし
て間隔をおいて2枚のガイド板32が互いに平行に突設
されており、吊上板30がスライド軸3に沿って摺動す
るときにスライド軸3の軸芯回りの回転を阻止するよう
に構成されている。
【0021】吊具本体の中央部分の下方には平面が矩形
状の被掴み物接地板としてのマスト接地板21が本体軸
1の真下に位置させて本体軸1に軸着されて垂下されて
設けられている。即ち、マスト接地板21は、矩形状の
マスト接地板21の四隅に下端が該接地板21に固着さ
れ上端にストッパが形成されて上方に垂直に延びたガイ
ド兼支持軸22が本体軸1に固着して取付けた支持金具
5の分岐部5bに取付けられたガイド管23に軸着、支
持されることにより、垂れ下げられた状態で上下方向に
移動自在に設けられている。マスト接地板21の下面に
は全面に滑り防止部材としてのゴム板21aが張り付け
られている。
【0022】この構成により、吊具本体Aを吊り上げ対
象の被掴み物であるマストの上方に吊具本体Aと平行に
所定位置に降下させたときには該マスト接地板21の下
面のゴム板21aが該マストの上面に接地し、揚重機で
あるクレーンに吊り下げられた吊具本体Aの風などによ
る旋回を阻止し、吊具本体両側の吊上板30によるマス
トの掴み作業を確実なものとすることができる。
【0023】吊上板30には図1乃至図4に示すように
被掴み物としての角形マスト(1)70をその係合部と
してのマスト70の四隅の略三角形状の板の斜面72
(図3参照)に係合させて掴むための掴み部としての爪
34が吊上板30の縦中心線に対して対称位置に傾けら
れて取付けられている。また、吊上板30の縦中心線上
の最下部には別の掴み部を構成する(後記アタッチメン
ト60又は90を取付けることにより別の掴み部を構成
する)ための内部を円筒形にくり抜いた中空円筒状のブ
ラケット35が取付けられている。該ブラケット35の
両側には後記するピン型アタッチメント90の抜け止め
防止部材を取付けための金具36が取付けられている。
【0024】一方、旋回吊具本体Aの後部には旋回推進
部Bが旋回吊具本体Aに一体に取付けられている。な
お、図1乃至図3において旋回推進部Bは2点鎖線で示
した。旋回推進部Bはその基体(枠体)40を旋回吊具
本体Aの本体軸1に固着して取付けた前記支持金具5の
分岐部5bによって連結されている。該旋回推進部Bの
基体40は旋回吊具本体Aの本体軸1の長手方向と同方
向に延在して形成されており、基体40の右端側と左端
側にはそれぞれ旋回推進機として右旋回ブロア41およ
び左旋回ブロア43が取付けられている。
【0025】該右旋回ブロア41の基体中央部側の近傍
には同ブロア41駆動用の油圧モータ42が取付けら
れ、また、該左旋回ブロア43の基体中央部側の近傍に
は同ブロア43駆動用の油圧モータ44が取付けられて
いる。該右旋回ブロア41の軸端と同用油圧モータ42
の軸端の間および該左旋回ブロア43の軸端と同用油圧
モータ44の軸端の間にはそれぞれVプーリ45、46
を介してVベルト47が巻き掛けられている。
【0026】基体40のほぼ中央部の前方側には油圧ポ
ンプ駆動用のガソリンエンジン50が設置され、その後
方側には該エンジン50により駆動される油圧ポンプ5
1が設置されている。該エンジン50の隣には油タンク
53が取付けられ、油タンク53の後方には油圧ユニッ
ト52が設置されている。該油圧ユニット52には、左
右の油圧モータ44、42の駆動を切り換えるための電
磁切替弁、油圧モータ駆動圧力調整用の圧力制御弁、前
記吊具本体Aの吊上板移動駆動用の左右の油圧シリンダ
13を駆動するための電磁切替弁や圧力制御弁、およ
び、該油圧モータ44、42や油圧シリンダ13等の各
機器の作動を司るための圧油を供給する油配管や油路を
構成したマニホールドなど必要な油圧機器が備えられて
いる。
【0027】該油圧ユニット52に隣接した位置にはバ
ッテリー(蓄電池)54が設置され、エンジン50始動
用電源としておよびエンジン始動や前記各油圧制御機器
の操作して油圧モータ44、42や油圧シリンダ13、
13を遠隔操作するための無線機の電源として使用され
る。エンジン50の右隣には操作盤・受信機盤55が設
置されている。基体40のほぼ中央部の後方には吊り金
具56が取付けられている。
【0028】以上のように構成された長尺物掴み旋回吊
具において、図1、図3に示すように、ワイヤロープR
1、R2をそれぞれ左右の吊り金具11に取付けると共
に、別のワイヤロープR3を吊り金具11に取付けて3
本吊りとして揚重機であるクレーンによって吊り上げた
状態で、油圧モータ42を駆動させて右旋回用ブロア4
1を駆動させると、図2に矢印Cで示す方向に風が噴出
されて吊具の長手方向の軸線と直交する矢印Cと逆方向
である前方方向の水平方向に推進力が発生され、長尺物
掴み旋回吊具は図中矢印Dで示すように平面視で右方向
に旋回される。また、油圧モータ44を駆動させて左旋
回用ブロア43を駆動させれば図2に矢印Eで示す方向
に風が噴出されて吊具の長手方向の軸線と直交する矢印
Eと逆方向である前方方向の水平方向に推進力が発生さ
れ、長尺物掴み旋回吊具は図中矢印Fで示すように平面
視で左方向に旋回される。
【0029】また、例えば、吊具が矢印Dで示す方向に
旋回しているときにその旋回を停止させるには、油圧モ
ータ44を駆動させて左旋回用ブロア43を駆動させれ
ばよく、吊具が矢印Fで示す方向に旋回しているときに
その旋回を停止させるには、油圧モータ42を駆動させ
て右旋回用ブロア41を駆動させればよい。
【0030】しかして、ストックヤードに横方向と縦方
向に多数積み上げらている被掴み物であるマスト〔な
お、ここではマストとして角形マスト(1)70を掴む
場合を説明する。〕を掴んで吊り上げるには、クレーン
で長尺物掴み旋回吊具を吊り下げて左右の吊上板30を
互いに吊り上げ対象のマスト70の軸方向の長さよりも
大きく開き、かつ、右旋回ブロア41又は左旋回ブロア
43を駆動させて吊具を上面視で右方向又は左方向に旋
回させて吊具の長手方向の軸線方向と吊り上げ対象のマ
スト70の長手方向の軸線方向を一致させた状態で、ク
レーンで長尺物掴み旋回吊具を該マスト70の真上から
マスト70の上面に向けて降ろして来る。
【0031】そして、マスト70の両端面に形成されて
いる係合部72と旋回吊具の吊上板30に取付けられて
いる掴み部としての爪34の高さが一致する状態まで旋
回吊具を下降させると旋回吊具に軸着されて垂下されて
いるマスト接地板21がその下面のゴム板21aをマス
ト70の上面に接地して載置される。この状態で掴み開
始準備が完了するが、この状態ではマスト接地板21の
下面がマスト70の上面に接地している故、クレーンに
よってワイヤロープR1、R2、R3によって吊り下げ
られている旋回吊具が単独で風やその他の外力によって
旋回しようとしてもそれが防がれる。従って、一旦、掴
み準備を完了した状態を維持することができる。
【0032】そして、左右の油圧シリンダ13、13を
駆動させて左右の吊上板30を吊具の内側に移動させて
互いに閉じると、吊上板30の左右の爪34、34がマ
スト70の係合部としての左右の斜面72、72に係
合、合致されてマスト70は吊上板30によって掴まれ
る。このように両側の吊上板30を閉じてマスト70を
掴んだ状態を図1乃至図3に示している。なお、本実施
例ではマスト70〔角形マスト(1)〕は両端面の四隅
にほぼ三角形状のリブ71が取付けられたものとなって
おり、このリブ71の斜面72を係合部として利用する
ものである。また、このリブ71は同じ形状寸法のマス
ト72を例えばビルの建設現場で複数、縦方向に積み上
げてタワークレーンを組み立てるときにマスト同士の接
合面となるものである。図3に示すように本実施例では
吊上板30の爪34の傾斜上面34a(図4参照)が該
リブ71の斜面72と係合する。なお、上記の吊具の旋
回制御や掴み操作は地上から無線によって遠隔操作する
ことができる。
【0033】このようにしてマスト70を旋回吊具で掴
んだ後、クレーンで旋回吊具を吊り上げトラックに積み
込む。トラックの荷台に載置したら油圧シリンダ13作
動させて両側の吊上板30を吊具の両端側に移動させて
吊上板30同士を互いに開き、その爪34とマスト70
の係合部72の係合を解く。そして、ストックヤードの
次の吊り上げ対象のマスト70を上記と同様な作用で掴
んで吊り上げてトラックに積み込む。
【0034】なお、本実施例の吊上板30では図3に示
すように吊上板30の横方向の最大幅が被掴み物の角形
マスト(1)70の横幅よりも小さくして形成してある
のでクレーンで旋回吊具を吊り下げて該マスト70を掴
むまでの過程で吊上板30が吊り上げ対象のマスト70
の隣に並べられて保管されているマスト70に接触又は
干渉して掴み作用の安定化が阻害されることが防止され
る。
【0035】以下、同様な積み込み作業を繰り返し行い
トラックに積み込む。その後、トラックでビルの建設現
場等の使用現場へ搬送する。使用現場でマスト70をト
ラックから荷降ろしするときも長尺物掴み旋回吊具で同
様な掴み作用を行って荷降ろしを行う。
【0036】しかして、本実施例の旋回吊具では、吊り
上げ対象物であるマスト70に対する旋回吊具の方向位
置合わせは旋回推進機としての右・左旋回ブロア41、
43により、また、マスト70の掴み作業は移動駆動装
置としての左右の油圧シリンダ13、13の作動によっ
て吊上板30、30によって掴むことにより、従来のよ
うにマストの端部にフックを掛けるなどして人力により
玉掛け作業を行う必要はなく、安全に、かつ、能率良く
マスト70の掴み作業を行うことができる。
【0037】なお、吊上板30は吊具にその軸線方向に
移動可能に取付けられているので長さの異なるマストで
あっても掴むことができるように構成されている。さら
に本実施例の吊具ではマスト接地板21が取付けられて
いることにより、右・左旋回ブロア41、43の作動に
よって一旦マスト70と吊具の方向性を一致させた状態
を維持して左右の吊上板30同士を移動させて閉じてマ
スト70を掴むときに、爪34と係合部72の係合動作
を円滑かつ容易に行うことができる。
【0038】なお、この実施例では、上記のように吊具
に被掴み物接地板としてのマスト接地板21を軸着して
垂下させて設けた場合を示したが、マスト接地板21を
設けなくても右又は左旋回ブロア41、43を作動調整
して吊具とマスト70の方向性を一致させつつ両側の吊
上板30を閉じて掴み作業を行うこともできる。
【0039】さらに、以上の実施例では旋回吊具の旋回
推進部Bに旋回推進機として左右2基の旋回ブロア4
3、41を取付けたが、いずれか1基のみ旋回ブロアを
取付けてこれを油圧モータで正逆に回転駆動するように
することもできる。
【0040】次に、図6乃至図11に基づいてアタッチ
メント(1)の構成およびこれを用いてマストを掴む場
合について説明する。なお、このアタッチメント(1)
は前記図1および図3に示した角形マスト(1)70と
端面形状が相似形の矩形状であり角形マスト(1)70
よりも端面の寸法(横×高さ)が大きくその係合部と係
合部の横幅が大きい角形マスト(2)70A(又は70
B)を掴む場合に用いるものである。
【0041】図6乃至図8に基づいてアタッチメント
(1)の構成を説明すると、アタッチメント(1)60
は、平板の両側を下方に折曲されて斜め部を形成され全
体形状を正面視でほぼ八字状に形成された本体部材61
とその内部空間に配設され正面視で中央部に内空の円筒
形ピン63を取付けられ両端を本体部材61に一体に接
合させてなる脚部材62で主として構成され、該本体部
材61にはその斜め部の後方位置で斜め部に沿ってマス
ト端面当接板64aが取付けられ、また、上下方向に吊
上板30の側面に接合させるためのガイド板65取付け
られ、また、該ガイド板65の下部と脚部材62の間に
は吊上板30の前面に当接され連結ボルト穴67が穿設
された取付板66が取付けられている。ピン63の前面
には内空の拡径部63aが連接されている。
【0042】このように構成されたアタッチメント
(1)60を吊上板30に取付けたときの状態を図9、
図10に示す。アタッチメント(1)60は前記図1乃
至図5に示した吊上板30にその吊上板30に既に取付
けてある爪34、34を利用してその爪の上面の34a
にアタッチメント(1)60の本体部材61の斜め部の
裏面61bを接合させて、また、その吊上板30の中央
下部に取付けられている中空円筒状のブラケット35を
利用し、該ブラケット35の中空孔にアタッチメント
(1)の脚部材62の円筒形ピン63を嵌入させて取付
ける。そして、アタッチメント(1)の取付板66と吊
上板30とを連結ボルト穴67にボルトを差し込んでナ
ットで締めつけることによりアタッチメント(1)が吊
上板30から離脱しないようにする。なお、アタッチメ
ント(1)は使用しないときは吊上板30から取り外す
ことができる。
【0043】このように吊上板30にアタッチメント
(1)60を取付けることにより、アタッチメント
(1)60の本体部材61の斜め部の上面61aは吊上
板30の新たな掴み部として形成される。このアタッチ
メント(1)60によって前記図1および図3に示した
角形マスト(1)70よりも端面の寸法(横幅W×高さ
H)が大きくその係合部72と係合部72間の横幅が大
きい角形マスト(2)70A又は70Bを掴んだ状態を
図11に示している。このアタッチメント(1)60を
使用するときでもそのアタッチメント(1)60の横幅
は角形マスト(2)70A又は70Bの横幅Wよりも小
さく形成されており、掴み時に隣接する角形マスト
(2)70A又は70Bへの干渉を防ぐことができる。
【0044】このように、アタッチメント(1)60を
吊上板30に取付けて使用することにより、吊上板30
を吊具本体Aのスライド軸3から取り外して別に製作す
るなどした大きさの異なる吊上板と交換する必要がな
く、掴み作業を能率的に行えることはもとより、前記図
3に示す角形マスト(1)を掴むときのように、吊上板
の横幅を掴んで吊り上げるべき最少幅の角形マスト
(1)に合わせて形成した吊上板30としておけば、吊
上板を徒に幅の大きい吊上板とすることなく、また、前
記図3に示すように最少幅の角形マスト(1)を掴むと
きには、該アタッチメント(1)60を吊上板30から
取り外して該吊上板30に取付けてある爪34、34を
使用することにより、マストが多数横に接しられて隣接
して併置されているような場合に例えば後記図14に示
す実施例の吊上板を使用する場合のように両隣のマスト
をも掴んでしまったり吊上板30が該両隣のマストに接
触又は干渉するなどして掴み作用に支障を来すことを防
止することでき、掴み作業を確実かつ円滑に能率良くに
行うことができる。
【0045】次に、図12および図13に基づいて別の
アタッチメント(2)を用いて丸形マストを掴むときの
実施例を説明する。図12には吊上板30の中央最下部
の中空円筒状ブラケット35に、アタッチメント(2)
としての中空円筒状の本体の端部に止めフランジ90a
を取付けてなる吊上用ピン90、を嵌入して装着した状
態を示している。該ピン90の先端側が吊上板30の表
面から吊具本体の中央側に所定長さ突出されて装着され
ており、このピン90の突出部の上面が掴み部を構成す
る。なお、該ピン90の抜け止めとして吊上板30側に
取付けられた金具36の孔に割ピン91が該ピン90の
該フランジ90aの外側で半径方向に向けて挿通され
る。なお、このアタッチメント(2)としての吊上用ピ
ン90としては前記アタッチメント(1)60を使用し
ないときには常時、吊上板30に装着しておき、前記掴
み部である爪34、34とは異なる別の掴み部として構
成しておいてもよい。
【0046】このようにアタッチメント(2)としてピ
ン90を取付けた吊上板30によって図13に示すよう
にピンの突出部を被掴み物としての丸形マスト80の係
合部である内周面頂部81に係合させることにより丸形
マスト80を掴んで吊具で吊り上げる。
【0047】このようにピン構造のアタッチメントとす
れば、直径の異なる色々な大きさの円筒形の丸形マスト
であっても一つのピンで掴むことができる。また、ブラ
ケット35を利用してアタッチメント(2)としてのピ
ン90を吊上板30の中央最下部に取付けて掴み部とし
て丸形マスト80を掴むようにすることにより、丸形マ
スト80がその上方に位置する角形マスト用の掴み部で
ある一対の爪34、34に接触又は当接することが防が
れ丸形マスト80を円滑に掴むことができる。
【0048】次に、図14乃至図19に基づいて、吊上
板を前記吊上板30と別形状の吊上板30Aとし、これ
に複数種類の掴み部を複数個所に取付けた場合の実施例
を説明する。なお、図14乃至図19は前記図4に相当
させて示した吊上板の正面図でありその上部分の記載は
省略した。
【0049】この実施例の吊上板30Aは図14に示す
ように下部が二股状に形成され、この吊上板30Aに
は、掴み部として、吊具の中央側の内側面の最上部に正
面視で水平に設けたほぼ矩形状の爪38が取付けられ、
その下部に縦中心線に対して対称位置の左右両側に一対
の斜め爪34A、34Aが取付けられ、さらにその下部
の左右の脚部下端で縦中心線に対して対称位置の左右両
側に一対の爪37、37が取付けられている。そして、
この実施例の吊上板30Aの二股脚部の横幅は図15又
は図16に示すように吊り上げるべき種々大きさの異な
る角形マストの内で横幅が最大のマストに相当した大き
さの横幅とされている。なお、これら3種類の爪は図示
していないがマストの係合部に差し込まれてマストを掴
んで吊り上げ得るように図14の紙面と直角方向(吊具
の長手方向)に所定距離長さ突出されて形成されてい
る。
【0050】そして、この吊上板30Aを取付けた旋回
吊具を用いて、角形マストの内で端面寸法(横幅W×高
さH)が最少寸法の角形マスト(1)70〔なお、この
マストは前記図1、図3で示した角形マストと同寸法の
マストである。〕を掴むときには、図14に示すよう
に、中間高さに取付けられた左右一対の斜め爪34A、
34Aをマスト70の係合部である上部二隅のリブ71
の斜面72に係合させて掴むことができる。なお、図1
4乃至図19においてそれぞれマストを掴む対象となる
掴み部の爪にはハッチングを施して示した。
【0051】また、前記角形マスト(1)70よりも端
面寸法(横幅W×高さH)が大きい角形マスト(2)7
0Aを掴むときには、図15に示すように、吊上板30
Aの最下段に取付けられた左右一対の爪37、37をマ
スト70Aの上部二隅のリブ71の斜面72の下部分と
それに連なるリブ71の平行部を係合部として該係合部
に係合させて掴むことができる。
【0052】さらに、前記図15に示した角形マスト
(2)70と端面寸法(横幅W×高さH)は同じである
がリブ71の大きさが小さい角形マスト(3)70Bを
掴むときには、図16に示すように、前記角形マスト
(2)70を掴む場合と同様に吊上板30Aの最下段に
取付けられた左右一対の爪37、37をマスト70Aの
上部二隅のリブ71の斜面72の下部分とそれに連なる
リブ71の平行部を係合部として該係合部に係合させて
掴むことができる。この場合はリブ71の高さは小さい
ので吊上板30Aは前記図15の角形マスト(2)70
を掴む場合に比べて上方に位置する。
【0053】一方、この吊上板30Aを取付けた旋回吊
具を用いて丸形マストを掴むときは図17乃至図19に
示したようにして行われる。図17は最小径の丸形マス
ト80Aを掴む場合であり、吊上板30Aの最上部に取
付けた水平でほぼ矩形状の爪38を使用して該爪38を
丸形マスト80Aの端部の内周面の頂部分を係合部82
としてここに係合させることにより掴む。なお、爪38
の吊具の長手方向の突出長さは該爪38の下部に位置し
た左右一対の爪34A、34Aの突出長さよりも長くし
てマスト80Aの端面が該爪34Aの端面に当接しても
マスト80Aの軸方向(長手方向)の内部に爪38が入
り込むように形成されている。
【0054】また、図18に示すように、該丸形マスト
80Aよりも所定量直径の大きい丸形マスト80Bを掴
むときも同様に爪38を使用して該マスト80Bの係合
部83に係合させる。そして、図19に示すように、該
丸形マスト80Bよりもさらに所定量直径が大きい丸形
マスト80Cを掴む場合は該爪38の上部にアタッチメ
ント(3)100を取付け、これをマスト80Cの係合
部84に係合させて掴む。このようにすると、丸形マス
ト80Cの端面側の外周面の最下段の両側の爪37、3
7の内側部への干渉を防いで円滑な吊上ができる。
【0055】以上のとおり、吊上板30Aに予め、被掴
み物であるマストの両端面の形状又は位置又は大きさが
異なる係合部に合わせて掴み部として複数種類の爪3
8、34A、37が異なる複数個所に取付けられている
ので、係合部の形状又は位置又は大きさが異なる角形マ
スト70、70A、70Bおよび丸形マスト80A、8
0B、80Cの長尺物を同じ一つの吊上板30Aで掴む
ことができ、作業能率を向上させることができる。
【0056】なお、以上の図14乃至図19の吊上板3
0Aとした場合は、図3や図11或いは図11で示され
るように被掴み物としてのマストが横に接して多数併置
されている場合には、使用しない爪で隣に置かれたマス
トも掴んでしまうこともあるが(例えば、図14で示す
場合に、角形マスト70の両隣に角形マスト(1)が接
しられて並べられている場合には、両側の吊上板30A
を閉じてマスト70の端面を挟む込むときに最下部の左
右両側に位置する爪37、37も爪34Aと同時にマス
ト70の端面の内部に入り込みので、吊具を吊り上げた
ときに爪37、37でそれぞれ左右のマストを引っ掛け
て持ち上げることになる。)、マスト70が互いに離さ
れて横に並べられている場合にはそのようなことなく、
異なる形状、大きさ、位置の係合部を有した種々異なる
被掴み物を有効に掴んで吊り上げることができる。
【0057】以上の実施例では長尺物の掴み物がタワー
クレーン用マストである場合を示したが、本発明は他の
異なる種々の長尺物に適用可能である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
長尺物掴み旋回吊具はつぎのように優れた効果を奏す
る。
【0059】請求項1の長尺物掴み旋回吊具では、被掴
み物である例えばタワークレーン用のマストに対する吊
具の方向位置合わせを旋回推進機によって行い、また、
該マストの掴み作業は移動駆動装置の作動によって両側
の吊上板によって掴むことができるので、例えば多数、
何段にも積み上げられて置かれている場合でも、積み上
げられたマストの上に作業員が登り、マストの端部にフ
ックを掛けるなどして人力により玉掛け作業を行う必要
はなく、安全にして、かつ、能率良くマストの掴み作業
を行うことができる。さらに、吊上板は吊具にその軸線
方向に移動可能に取付けられているので長さの異なるマ
ストであっても掴むことができる。
【0060】そして、吊具本体に上下動自在に軸着して
取付けた被掴み物接地板によって、一旦、吊具とマスト
の方向を一致させた状態を維持することができ、この状
態で移動駆動装置を作動させて両側の吊上板を互いに閉
じて吊上板の掴み部とマストの係合部を係合させること
ができるので、円滑にマストを掴んで吊り上げることが
できる。
【0061】請求項の長尺物掴み旋回吊具では、既に
吊上板に取付けてある掴み部を利用してアタッチメント
を取付けて該アタッチメントにより別の異なる長尺物を
掴んで吊り上げることができるので、アタッチメントを
種々用意しておくなどして、吊上板を吊具本体から取り
外して交換する必要がなく、種々の大きさ、形状の係合
部を有する長尺物を吊り上げることができる。
【0062】また、該アタッチメントを使用することに
より、例えば端面に相似形の係合部を有した大きさの異
なる被掴み物を掴むときに、吊上板に最小の幅寸法を有
した被掴み物の係合部に適合する幅の掴み部を取付ける
と共に、該吊上板をその掴み部の幅に相応した幅寸法の
吊上板に形成しておくことにより、該最小の幅寸法を有
した被掴み物の係合部より大きい幅寸法を有した被掴み
物を掴むときには掴み部の幅を大きく形成したアタッチ
メントを使用して幅の大きい係合部をもった被掴み物を
掴むようにすることができ、吊上板を徒に幅の大きい吊
上板とすることなく、また、大きい幅に形成して該大き
い幅寸法の被掴み物の係合部にも適合する掴み部をも前
記小さい幅寸法の被掴み物の係合部に適合する幅寸法の
掴み部に加えて取付けた吊上板で、横に接して並べられ
た該小さい幅寸法の被掴み物を掴むときに該幅の広い掴
み部で掴み対象の被掴み物の隣の掴み物をも掴んでしま
ったり該隣の掴み物に吊上板が干渉するという現象を無
くすることができ、掴み作用に支障を来すことを防止し
て吊り上げ作業を能率的に行うことができる。
【0063】請求項の長尺物掴み旋回吊具では、吊上
板に予め被掴み物の両端部の形状又は位置又は大きさが
異なる係合部に合わせて掴み部が形成されているので、
係合部の形状又は位置又は大きさが異なるマストなどの
長尺物を同じ一つの吊上板で掴むことができ、作業能率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長尺物掴み旋回吊具の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】吊上板を示す図1のIV線矢視正面図である。
【図5】図4の右側面図である。
【図6】アタッチメント(1)を示す正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図6の右側面図である。
【図9】吊上板にアタッチメント(1)を装着した状態
を示す正面図である。
【図10】図9の右側面図である。
【図11】図9に示すアタッチメント(1)を装着した
吊上板で角形マストを掴んだ状態を示す正面図である。
【図12】吊上板に別のアタッチメント(2)を装着し
た状態を示す吊上板の下部分側面図である。
【図13】アタッチメント(2)を装着した吊上板で丸
形マストを掴んだ状態を示す正面図である。
【図14】別形状とした吊上板に異なる複数個所に複数
種類の掴み部としての爪を取付けた吊上板の他の実施例
であり、かつ、該吊上板で幅、高さ寸法が最も小さい角
形マストを掴んだ状態を示す図である。
【図15】図14に示す吊上板により、図14の角形マ
ストよりも幅、高さ寸法が大きくかつその係合部の幅寸
法も大きい角形マストを掴んだ状態を示す図である。
【図16】図14に示す吊上板により、図15の角形マ
ストと幅、高さ寸法は同じであるがその係合部の大きさ
寸法が小さい角形マストを掴んだ状態を示す図である。
【図17】図14に示す吊上板により、最少直径の丸形
マストを掴んだ状態を示す図である。
【図18】図14に示す吊上板により、図17の丸形マ
ストよりも直径の大きい丸形マストを掴んだ状態を示す
図である。
【図19】図14に示す吊上板により、図18の丸形マ
ストよりもさらに直径の大きい丸形マストを掴んだ状態
を示す図である。
【符号の説明】
A 旋回吊具本体 B 旋回推進部 1 本体軸 2 本体軸継ぎ手 3 スライド軸 13 油圧シリンダ(吊上板移動駆
動装置) 21 マスト接地板(被掴み物接地
板) 30、30A 吊上板 31 吊上板ボス 34 爪(掴み部) 35 中空円筒状ブラケット(他の
掴み部形成用) 34A、37、38 爪(掴み部) 40 旋回推進部基体(枠体) 41 右旋回ブロア(旋回推進機) 43 左旋回ブロア(旋回推進機) 50 エンジン 60 アタッチメント(1)〔枠組
み構造〕 70、70A、70B 角形マスト(被掴み物) 71 マスト端面リブ 72 リブ斜面(係合部) 80 丸形マスト(被掴み物) 81 係合部 80A、80B、80C 丸形マスト(被掴み物) 82、83、84 係合部 90 アタッチメント(2)〔ピン構
造〕 100 アタッチメント(3)〔平板構
造〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東藤 隆義 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 西村 美徳 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店 大阪本店内 (72)発明者 安斎 勝彦 福島県福島市三河北町9番80号 株式会 社福島製作所内 (56)参考文献 特開 平7−2485(JP,A) 特開 平4−179695(JP,A) 特開 平7−206374(JP,A) 実開 昭59−74987(JP,U) 実開 平5−95977(JP,U) 実開 昭62−157884(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 1/10,1/28,1/30 B66C 1/42,1/44,13/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚重機によって吊り下げ可能であり長手
    方向に延びた軸線を有し該軸線方向の両端部にそれぞれ
    移動駆動装置により該軸線方向に移動可能に取付けられ
    被掴み物である長尺物の端部を掴み得る掴み部を有した
    吊上板を備えた吊具本体と、該吊具本体に取付けられ該
    吊具本体の軸線と交差する方向の相対する水平方向に推
    進力を発生する旋回推進機とを備え、該吊具本体の両端
    部のそれぞれの吊上板の掴み部を該長尺物の両端部のそ
    れぞれの係合部に係合させて該長尺物を掴み吊り下げ得
    る構成にすると共に、該吊具本体に下面に滑り防止部材
    を張り付けてなる被掴み物接地板を該滑り防止部材が被
    掴み物である長尺物の上面に接地可能なように上下動自
    在に軸着垂下させて設け、揚重機で吊具本体を吊り下げ
    て被掴み物の上方に降下させて該吊上板で被掴み物を掴
    むときに該被掴み物接地板を被掴み物の上面に接地させ
    て吊具本体の旋回を阻止し得る構成にしたことを特徴と
    する長尺物掴み旋回吊具。
  2. 【請求項2】 該吊上板の掴み部には、被掴み物である
    長尺物の両端部の係合部の位置又は形状又は大きさに適
    合し得る形状を有した掴み部を備えたアタッチメントを
    着脱自在に取付け得る構成にしたことを特徴とする請求
    項1記載の長尺物掴み旋回吊具。
  3. 【請求項3】 該吊具本体の両端部の吊上板の掴み部
    は、該被掴み物である長尺物の両端部の位置又は形状又
    は大きさの異なる係合部に適合可能なように吊上板の異
    なる複数位置に設けられていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の長尺物掴み旋回吊具。
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