JP3070318B2 - 交流電動機の加速・減速制御方法 - Google Patents

交流電動機の加速・減速制御方法

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JP3070318B2
JP3070318B2 JP4359575A JP35957592A JP3070318B2 JP 3070318 B2 JP3070318 B2 JP 3070318B2 JP 4359575 A JP4359575 A JP 4359575A JP 35957592 A JP35957592 A JP 35957592A JP 3070318 B2 JP3070318 B2 JP 3070318B2
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裕之 米澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧形インバータによ
り駆動される交流電動機の加速・減速制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機の加速・減速制御方法の第1
の従来技術としては、予め設定された加速時間及び減速
時間に従って電圧形インバータを運転することにより、
誘導電動機を加速・減速制御する方法が知られている。
また、第2の従来技術として、加速中は誘導電動機電
流、減速中は電圧形インバータの直流中間部の電圧上昇
により、演算周期毎に周波数変化量を補正制御する方法
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来技術による
と、誘導電動機に接続される負荷機械に応じて、設定加
速時間、設定減速時間を調整する必要があり、非常に煩
わしいという問題があった。また、第2の従来技術で
は、慣性が大きい場合や重負荷の場合、これらが電圧形
インバータの出力周波数に反映される結果、ハンチング
を起こしやすいという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、加速・減速時間
の設定や調整に煩わされることもなく操作性を向上させ
ると共に、円滑な加速・減速を可能にしてハンチング等
を解消した交流電動機の加速・減速制御方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、請求項1に記載するように、電圧形
インバータにより駆動される交流電動機の加速・減速制
御方法において、 インバータの出力周波数が、加速また
は減速を開始した当初の周波数から設定周波数に到達す
るまでの時間を1回の加速サイクルまたは減速サイクル
とした場合に、前回の加速サイクルまたは減速サイクル
の前後におけるインバータの出力周波数差と加速または
減速に要した時間とに基づき前記出力周波数の傾きを演
算し、この傾きに従って今回の加速サイクルまたは減速
サイクルの当初から加速または減速を行うと共に、今回
の加速サイクルまたは減速サイクル内で加速または減速
中に交流電動機のトルクが制限値を越えると加速または
減速を停止し、トルクが制限値以下になると前記傾きに
従って再び加速または減速を行っていき、今回の加速サ
イクルまたは減速サイクルに相当する時間と、設定周波
数と今回の加速サイクルまたは減速サイクルの当初の出
力周波数との差を記憶して次回の加速サイクルまたは減
速サイクルにおける制御時に用いるものである。
【0006】 第2の発明は、請求項2に記載するよう
に、電圧形インバータにより駆動される交流電動機の加
速・減速制御方法において、 インバータの出力周波数
が、加速または減速を開始した当初の周波数から設定周
波数に到達するまでの時間を1回の加速サイクルまたは
減速サイクルとした場合に、 前回の加速サイクルまたは
減速サイクルの前後におけるインバータの出力周波数差
と加速または減速に要した時間とに基づき前記出力周波
数の傾きを演算し、この傾きに従って今回の加速サイク
ルまたは減速サイクルの当初から所定時間、加速または
減速を行うと共に、加速または減速中に交流電動機のト
ルクが制限値を越えると加速または減速を停止し、トル
クが制限値以下になると前記傾きに従って再び加速また
減速を行っていき、その後、所定時間間隔ごとに、今
回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点におけ
る出力周波数と現時点における出力周波数との差と、今
回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点から現
時点までの時間とに基づいて出力周波数の傾きを演算
し、この傾きに従って現時点での加速または減速を行う
と共に、加速または減速中に交流電動機のトルクが制限
値を越えると加速または減速を停止し、トルクが制限値
以下になると、前記所定時間間隔ごとに演算した傾きに
従って再び加速または減速を行うものである。
【0007】 第3の発明は、請求項3に記載するよう
に、電圧形インバータにより駆動される交流電動機の加
速・減速制御方法において、 インバータの出力周波数
が、加速または減速を開始した当初の周波数から設定周
波数に到達するまでの時間を1回の加速サイクルまたは
減速サイクルとした場合に、 前回の加速サイクルまたは
減速サイクルの前後におけるインバータの出力周波数差
と加速または減速に要した時間とに基づき前記出力周波
数の傾きを演算し、今回の加速サイクルまたは減速サイ
クルの当初から出力周波数が所定値に到達するまでは、
前記傾きに従って加速または減速を行うと共に、加速ま
たは減速中に交流電動機のトルクが制限値を越えると加
速または減速を停止し、トルクが制限値以下になると前
記傾きに従って再び加速または減速を行っていき、その
後、出力周波数が所定間隔の周波数に到達するごとに、
今回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点にお
ける出力周波数と現時点における出力周波数との差と、
今回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点から
現時点までの時間とに基づいて出力周波数の傾きを演算
し、この傾きに従って現時点での加速または減速を行う
と共に、加速または減速中に交流電動機のトルクが制限
値を越えると加速または減速を停止し、トルクが制限値
以下になると、前記所定間隔の周波数に到達するごとに
演算した傾きに従って再び加速または減速を行うもので
ある。
【0008】
【作用】第1の発明では、前回加減速時のインバータ出
力周波数の傾きに従って加減速を行い、交流電動機の駆
動トルクまたは回生トルクが制限値を越えたら加減速を
停止し、設定値以下になったら前記傾きに従って加減速
を再開する。そして、出力周波数が設定周波数に達した
ら、次回の加減速時における周波数の傾きを求めるため
に、加減速開始時から設定周波数に到達するまでの時間
(加減速時間)と、設定周波数と加減速開始時の周波数
との差(出力周波数差)とを記憶する。
【0009】第2の発明では、加減速開始当初には、第
1の発明と同様に前回加減速時のインバータ出力周波数
の傾きに従って加減速を行う。その後、予め設定された
所定時間間隔の最初の時点に達したら、その時点での出
力周波数差と加減速時間とに基づきその時点の周波数の
傾きを演算し、以後はこの傾きに従って加減速を行う。
この動作を設定周波数に達するまで所定時間間隔ごとに
繰り返して行う。なお、この発明でも、加減速の過程に
おいて、交流電動機の駆動トルクまたは回生トルクが制
限値を越えたら加減速を停止し、制限値以下になったら
前記傾きに従って加減速を再開する。
【0010】第3の発明では、加減速開始当初には、第
1の発明と同様に前回加減速時のインバータ出力周波数
の傾きに従って加減速を行う。その後、出力周波数が予
め設定された所定周波数間隔の最初の周波数に達した
ら、その時点での出力周波数差と加減速時間とに基づき
その時点の周波数の傾きを演算し、以後はこの傾きに従
って加減速を行う。この動作を設定周波数に達するまで
所定周波数間隔ごとに繰り返して行う。この発明でも、
加減速の過程において、交流電動機の駆動トルクまたは
回生トルクが制限値を越えたら加減速を停止し、制限値
以下になったら前記傾きに従って加減速を再開する。
【0011】
【実施例】以下、図に沿って各発明の実施例を説明す
る。図1は、各実施例が適用される制御ブロック図を示
している。図において、電圧形インバータ2は、交流電
源1から電力供給を受け、内部で交流−直流変換及び直
流−交流変換を行うことにより得た所定周波数、所定電
圧の交流電力を、負荷機械4が接続された誘導電動機3
に供給してこれを可変速制御する。
【0012】トルク演算器7は、電圧検出器5により得
られる誘導電動機3の一次電圧、電流検出器6により得
られる誘導電動機3の一次電流、電圧形インバータ2の
出力周波数f0及び予め設定された誘導電動機3の一次
抵抗R1からトルクTを演算する。ここでは便宜上、電
圧検出器5により誘導電動機3の一次電圧を得ている
が、電圧指令値V0とインバータ2の直流中間電圧から
も誘導電動機3の一次電圧は推測可能であり、この場
合、電圧検出器5は不要である。
【0013】周波数調節器8は、設定周波数fs及びト
ルク演算器7の出力であるトルクTからインバータ2の
出力周波数指令値f0を出力し、この周波数指令値f0
インバータ2、トルク演算器7及び電圧発生器9に入力
される。電圧発生器9は、周波数指令値f0から電圧指
令値V0を演算してインバータ2に出力する。
【0014】次に、図2は、第1の発明の実施例におけ
る加速時のインバータ出力周波数(前記周波数指令値に
一致するものとしてf0とする)の時間的変化を示した
ものである。図において、破線は設定周波数fsまで加
速する時の基準となる加速カーブを示したものであり、
実線は本実施例による制御の結果、得られる加速カーブ
を示している。ここで、破線で示す周波数の傾きS1
数式1により求められる。
【0015】
【数1】S1=K×(前回の加速サイクル前後の周波数
差/前回の加速サイクルの所要時間)
【0016】数式1において、周波数補正係数(加速補
正係数)Kは1より大きな値であり、最適な加速を行う
ためのものである。また、前回加速時の周波数差とは、
加速前後のインバータ2の出力周波数差である。数式1
により得られる傾きS1に従って加速中、図1のトルク
演算器7の出力Tが予め決められた制限値(駆動側)を
越えると加速を停止し、トルクTが制限値以下になると
傾きS1に従って再び加速する。このようにして図2に
実線により示すような階段状の加速カーブが得られ、実
際の加速に要した時間tA′と出力周波数差(設定周波
数fs)とは、次回の傾きS1を求めるために適宜な記憶
素子に記憶される。
【0017】図3は、第1の発明の実施例における減速
時のインバータ出力周波数の時間的変化である。図に示
した破線は、設定周波数まで減速する時の基準となる減
速カーブを示したものであり、実線はこの実施例による
制御の結果、得られる減速カーブを示している。ここ
で、破線で示す周波数の傾きS1は数式2により求めら
れる。
【0018】
【数2】S1=K×(前回の減速サイクル前後の周波数
差/前回の減速サイクルの所要時間)
【0019】数式2において、周波数補正係数(減速補
正係数)Kは1より大きな値であり、最適な減速を行う
ためのものである。数式2により得られる傾きS1に従
って減速中、図1のトルク演算器7の出力Tが予め決め
られた制限値(回生側)を越えると減速を停止し、トル
クTが制限値以下になると再び傾きS1に従って減速す
る。このようにして、図3に実線で示すような減速カー
ブが得られ、実際の減速に要した時間tD′と出力周波
数差(減速前周波数と設定周波数fsとの差)とは、次
回の傾きS1を求めるために記憶素子に記憶する。
【0020】図4は、第2の発明の実施例における加速
時のインバータ出力周波数の時間的変化である。図にお
いて、実線はこの実施例による制御の結果、得られる加
速カーブである。破線S1は時刻0から時刻t1まで加速
する時の基準となる周波数の傾きを示したものであり、
数式3により与えられる。
【0021】
【数3】S1=K×(前回の加速サイクル前後の周波数
差/前回の加速サイクルの所要時間)
【0022】傾きS1に従って加速中に、図1のトルク
演算器7の出力Tが予め決められた制限値(駆動側)を
越えると、加速を停止し、トルクTが制限値以下になる
と、傾きS1に従って再び加速する。そして、時刻t1
なると、基準となる周波数の傾きを破線S2とする。こ
の時の傾きS2は数式4により与えられる。
【0023】
【数4】S2=K×(時刻t=0における周波数と時刻
1における周波数との差/t1
【0024】傾きS2に従った加速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。また、時刻t2になると、基準
となる周波数の傾きを破線S3とする。この時の傾きS3
は数式5により与えられる。
【0025】
【数5】S3=K×(時刻t=0における周波数と時刻
2における周波数との差/t2
【0026】傾きS3に従って加速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。次いで、時刻t3になると、基
準となる周波数の傾きを破線S4とする。この時の傾き
4は数式6により与えられる。
【0027】
【数6】S4=K×(時刻t=0における周波数と時刻
3における周波数との差/t3
【0028】傾きS4に従って加速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。このようにして、時刻tA′で
設定周波数fsに到達すると、加速に要した時間tA′と
して出力周波数差(設定周波数fs)と共に記憶素子に
記憶し、次回の加速のために備える。なお、ここでは、
説明しやすいように周波数変化量を演算する回数を少な
くしているが、実際には各時刻t1,t2,t3,……の
間隔を短くして密な制御を行う。
【0029】次に、図5は第2の発明の実施例における
減速時のインバータ出力周波数の時間的変化である。図
において、実線はこの実施例による制御の結果、得られ
る減速カーブである。破線S1は時刻0から時刻t1まで
減速する時の基準となる傾きを示したものであり、数式
7によって与えられる。
【0030】
【数7】S1=K×(前回の減速サイクル前後の周波数
差/前回の減速サイクルの所要時間)
【0031】傾きS1に従って減速中、図1のトルク演
算器7の出力Tが予め決められた制限値(回生側)を越
えると減速を停止し、トルクTが制限値以下になったら
傾きS1に従って再び減速する。そして、時刻t1になる
と、基準となる周波数の傾きを破線S2とする。この時
の傾きS2は数式8によって与えられる。
【0032】
【数8】S2=K×(時刻t=0における周波数と時刻
1における周波数との差/t1
【0033】傾きS2に従って減速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。時刻t2になると、基準となる
周波数の傾きを破線S3とする。このときの傾きS3は数
式9によって与えられる。
【0034】
【数9】S3=K×(時刻t=0における周波数と時刻
2における周波数との差/t2
【0035】傾きS3に従って減速中の周波数制御方法
も、前記と同様である。このようにして、時刻tD′で
設定周波数fsに到達すると、減速に要した時間tD′と
して出力周波数差(減速前周波数と設定周波数fsとの
差)と共に記憶素子に記憶し、次回の減速のために備え
る。この実施例においても、実際には各時刻t1,t2
……の間隔を短くして密な制御を行う。
【0036】図6は、第3の発明の実施例における加速
時のインバータ出力周波数の時間的変化である。図にお
いて、実線は本実施例による制御の結果、得られる加速
カーブである。破線S1は周波数f1まで加速する時の基
準となる傾きを示したものであり、数式10により与え
られる。
【0037】
【数10】S1=K×(前回の加速サイクル前後の周波
数差/前回の加速サイクルの所要時間)
【0038】傾きS1に従って加速中、図1のトルク演
算器7の出力Tが予め決められた制限値(駆動側)を越
えると、加速を停止し、トルクTが制限値以下になると
傾きS1に従って再び加速する。周波数f1に到達する
と、基準となる周波数の傾きを破線S2とする。この時
の傾きS2は数式11により与えられる。
【0039】
【数11】S2=K×{(f1−時刻t=0における周波
数)/(時刻t=0から周波数がf1に達するまでに要
した時間)}
【0040】傾きS2に従って加速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。周波数f2に到達すると、基準
となる周波数の傾きを破線S3とする。この時の傾きS3
は数式12により与えられる。
【0041】
【数12】S3=K×{(f2−時刻t=0における周波
数)/(時刻t=0から周波数がf2に達するまでに要
した時間)}
【0042】傾きS3に従って加速中の周波数制御方法
も、前記と同様である。周波数f3に到達すると、基準
となる周波数の傾きを破線S4とする。この時の傾きS4
は数式13により与えられる。
【0043】
【数13】S4=K×{(f3−時刻t=0における周波
数)/(時刻t=0から周波数がf3に達するまでに要
した時間)}
【0044】傾きS4に従って加速中の周波数制御方法
も、前記と同様である。このようにして、設定周波数f
sに到達すれば、加速に要した時間tA′として出力周波
数差(設定周波数fs)と共に記憶素子に記憶し、次回
の加速に備える。この実施例では、周波数f1,f2,f
3において周波数の傾きを変更したが、実際には1つ以
上であればよく、その数は加速時の周波数差の大小によ
って異なるものである。
【0045】図7は、第3の発明の実施例における減速
時のインバータ出力周波数の時間的変化である。図にお
いて、実線は本実施例による制御の結果、得られる減速
カーブである。破線S1は周波数f1まで減速する時の基
準となる傾きを示したものであり、数式14により与え
られる。
【0046】
【数14】S1=K×(前回の減速サイクル前後の周波
数差/前回の減速サイクルの所要時間)
【0047】傾きS1に従って減速中、図1のトルク演
算器7の出力Tが予め決められた制限値(回生側)を越
えると減速を停止し、トルクTが制限値以下になると傾
きS1に従って再び減速する。周波数f1に到達すると、
基準となる周波数の傾きを破線S2とする。この時の傾
きS2は数式15により与えられる。
【0048】
【数15】S2=K×{(時刻t=0における周波数−
1)/(時刻t=0から周波数がf1に達するまでに要
した時間)}
【0049】傾きS2に従って減速中の周波数制御方法
は、前記と同様である。周波数f2に到達すると、基準
となる周波数の傾きを破線S3とする。この時の傾きS3
は数式16により与えられる。
【0050】
【数16】S3=K×{(時刻t=0における周波数−
2)/(時刻t=0から周波数がf2に達するまでに要
した時間)}
【0051】傾きS3に従って減速中の周波数制御方法
も、前記と同様である。周波数f3に到達すると、基準
となる周波数の傾きを破線S4とする。この時の傾きS4
は数式17により与えられる。
【0052】
【数17】S4=K×{(時刻t=0における周波数−
3)/(時刻t=0から周波数がf3に達するまでに要
した時間)}
【0053】S4に従って減速中の周波数制御方法も、
前記と同様である。このようにして、設定周波数fs
到達すれば、減速に要した時間tD′として出力周波数
差(減速前周波数と設定周波数fsとの差)と共に記憶
素子に記憶し、次回の記憶に備える。この実施例におい
ても、周波数の傾きを変更する周波数の数は1つ以上で
あればよく、その数は減速時の周波数差の大小によって
異なるものである。
【0054】ここで、周波数補正係数Kについて補足す
る。K≦1の場合、周波数の傾きが小さくなるため、加
速または減速を繰り返すと必要以上に加速または減速時
間が延びてしまう。各実施例ではこれを是正するため、
前述のごとくK>1として加速、減速を繰り返すことに
より、加減速時間が最適な時間になるようにするもので
ある。
【0055】上記各実施例では、誘導電動機を加減速制
御する場合について説明したが、本発明の原理は、同期
電動機の加減速制御にも適用可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように第1ないし第3の発明によ
れば、前回加減速時、または直前の期間における周波数
の傾きを演算し、その傾きに従って今回または現時点の
加減速を行うため、従来のように負荷機械に応じて、そ
の都度、加速、減速時間を設定する必要がなく、煩雑さ
を解消して操作性の向上を図ることができる。また、従
来に比べてスムーズに加速、減速を行うことができ、ハ
ンチングやトリップ等の心配もない。
【0057】本発明におけるデータの記憶や演算等の機
能は殆どマイクロコンピュータによるソフトウェア処理
にて実現可能であるから、専用回路の設置が不要であ
り、インバータや交流電動機可変速制御システムの性能
を安価かつ容易に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各発明の実施例が適用される制御ブロック図で
ある。
【図2】第1の発明の実施例における加速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【図3】第1の発明の実施例における減速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【図4】第2の発明の実施例における加速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【図5】第2の発明の実施例における減速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【図6】第3の発明の実施例における加速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【図7】第3の発明の実施例における減速時のインバー
タ出力周波数の時間的変化を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 電圧形インバータ 3 誘導電動機 4 負荷機械 5 電圧検出器 6 電流検出器 7 トルク演算器 8 周波数調節器 9 電圧発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 5/00 H02P 7/628 - 7/632 H02P 7/00 G05D 3/12 306

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧形インバータにより駆動される交流
    電動機の加速・減速制御方法において、インバータの出力周波数が、加速または減速を開始した
    当初の周波数から設定周波数に到達するまでの時間を1
    回の加速サイクルまたは減速サイクルとした場合に、 前回の加速サイクルまたは減速サイクルの前後における
    インバータの出力周波数差と加速または減速に要した時
    間とに基づき前記出力周波数の傾きを演算し、この傾き
    に従って今回の加速サイクルまたは減速サイクルの当初
    から加速または減速を行うと共に、今回の加速サイクル
    または減速サイクル内で加速または減速中に交流電動機
    のトルクが制限値を越えると加速または減速を停止し、
    トルクが制限値以下になると前記傾きに従って再び加速
    または減速を行っていき、今回の加速サイクルまたは減速サイクルに相当する時間
    と、設定周波数と今回の加速サイクルまたは減速サイク
    ルの当初の出力周波数との差を記憶して次回の加速サイ
    クルまたは減速サイクルにおける 制御時に用いることを
    特徴とする交流電動機の加速・減速制御方法。
  2. 【請求項2】 電圧形インバータにより駆動される交流
    電動機の加速・減速制御方法において、インバータの出力周波数が、加速または減速を開始した
    当初の周波数から設定周波数に到達するまでの時間を1
    回の加速サイクルまたは減速サイクルとした場合に、 前回の加速サイクルまたは減速サイクルの前後における
    インバータの出力周波数差と加速または減速に要した時
    間とに基づき前記出力周波数の傾きを演算し、この傾き
    に従って今回の加速サイクルまたは減速サイクルの当初
    から所定時間、加速または減速を行うと共に、加速また
    は減速中に交流電動機のトルクが制限値を越えると加速
    または減速を停止し、トルクが制限値以下になると前記
    傾きに従って再び加速または 減速を行っていき、 その後、所定時間間隔ごとに、今回の加速サイクルまた
    は減速サイクルの開始時点における出力周波数と現時点
    における出力周波数との差と、今回の加速サイ クルまた
    は減速サイクルの開始時点から現時点までの時間とに基
    づいて出力周波数の傾きを演算し、この傾きに従って現
    時点での加速または減速を行うと共に、加速または減速
    中に交流電動機のトルクが制限値を越えると加速または
    減速を停止し、トルクが制限値以下になると、前記所定
    時間間隔ごとに演算した傾きに従って再び加速または
    速を行うことを特徴とする交流電動機の加速・減速制御
    方法。
  3. 【請求項3】 電圧形インバータにより駆動される交流
    電動機の加速・減速制御方法において、インバータの出力周波数が、加速または減速を開始した
    当初の周波数から設定周波数に到達するまでの時間を1
    回の加速サイクルまたは減速サイクルとした場合に、 前回の加速サイクルまたは減速サイクルの前後における
    インバータの出力周波数差と加速または減速に要した時
    間とに基づき前記出力周波数の傾きを演算し、今回の加
    速サイクルまたは減速サイクルの当初から出力周波数が
    所定値に到達するまでは、前記傾きに従って加速または
    減速を行うと共に、加速または減速中に交流電動機のト
    ルクが制限値を越えると加速または減速を停止し、トル
    クが制限値以下になると前記傾きに従って再び加速また
    減速を行っていき、 その後、出力周波数が所定間隔の周波数に到達するごと
    に、今回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点
    における出力周波数と現時点における出力周波数との差
    と、今回の加速サイクルまたは減速サイクルの開始時点
    から現時点までの時間とに基づいて出力周波数の傾きを
    演算し、この傾きに従って現時点での加速または減速を
    行うと共に、加速または減速中に交流電動機のトルクが
    制限値を越えると加速または減速を停止し、トルクが制
    限値以下になると、前記所定間隔の周波数に到達するご
    とに演算した傾きに従って再び加速または減速を行うこ
    とを特徴とする交流電動機の加速・減速制御方法。
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