JP3070133U - 蓄冷式ク―ラ―ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックに既設のカ−ク−ラ−にベッドル−
ムク−ラ−を接続しているため冷媒を交互に双方へ流す
ための電磁弁や配管を要し、又、ベッドル−ムク−ラ−
に設けた蓄冷材へ直接送風しているため湿度の高い冷房
であリ、更に車種ごとに設置することを要すると共に固
定式である。 【解決手段】 筐体１４を竪形の上部室１５と下部室１
６に区画し、ヒ−トパイプ式熱交換器１７の冷気放出部
１７ａを下段室に臨ませ且つ、冷気放出部間にわたって
冷却フィン１８を被着し、下段室に送風用ファン１９と
冷風吹出しルーバー２０を設け、ヒ−トパイプ式熱交換
器の冷気吸収部１７ｂを上部室に臨ませると共に蓄冷材
２１を冷気吸収部間に挿脱自在に挿入した可搬式の蓄冷
式クーラーボックスであり、車両用のみならず簡便なア
ウトドア用品としても使用できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は蓄冷式ク−ラ−ボックスに関し、主として長距離トラックのキャビン 内に設けられているベッドル−ム冷房に用いるものであり、アウトドア用品等と しも使用できるものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６、図７及び図８に示すように、夏季において長距離トラックのキャビン内 に設けられているベッドル−ム１を仮眠用に使用する場合、走行中にキャビン内 を冷房する既設のカ−ク−ラ−（フロントエアコン）２をＯＮにすると共に蓄冷 スイッチをＯＮにし、２個の電磁弁３ａ、３ｂの間歇開閉により冷媒をカ−ク− ラ−２側とベッドル−ムク−ラ−４側へ交互に流し、キャビン内を冷房すると共 にベッドル−ムク−ラ−４側の蓄冷材５を凍結させ、エンジンを停止した停車状 態でベッドル−ムク−ラ−４内に設けられているファン６を作動させ、吸込口７ から吸い込んだベッドル−ム１内の空気を直接蓄冷材５の間を通過させて冷却し 、吹出口８からベッドル−ム１内へ送風し冷房している。尚、既設のカ−ク−ラ −２は圧縮機９、蒸発器１０、凝縮器１１、レシ−バ−１２、定圧膨張弁１３等 で構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来技術では既設のカ−ク−ラ−２にベッドル−ムク−ラ−４を接続し冷 媒を間歇的に双方へ交互に流し蓄冷材５を冷却しているため電磁弁３ａ、３ｂや 定圧膨張弁１３を付設する改良工事や、カ−ク−ラ−２とベッドル−ムク−ラ− ４を接続するための配管工事を必要とし、更に蓄冷材５の隙間へベッドル−ム１ 内の空気を直接吹き付け冷房するため冷房効率が悪く、又、湿度の高い冷気をベ ッドル−ム内へ送風することになる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 筐体を竪形の上部室と下部室に区画し、ヒ−トパイプ式熱交換器（超熱伝導 管）の冷気放出部を下部室に臨ませて列設し、且つ、冷気放出部にわたって冷却 フィンを披着すると共に送風用ファンと冷風吹出しルーバーを設け、且つ、前記 ヒ−トパイプ式熱交換器の冷気吸収部を上部室に臨ませ列設すると共に、蓄冷材 （蓄冷パック）を冷気吸収部の間に挿入し、トラック走行中は蓄冷材が保冷され ており、トラック停車中（エンジン停止時）及び商用電源のない場所で車載用バ ッテリ−、又は、乾電池等の微弱電力を下部室の送風用ファンへ給電してヒ−ト パイプ式熱交換器の冷気放出部へ常温の空気を吹き付けヒ−トパイプ式熱交換器 に封入されている作動液を蒸発させると蒸発潜熱を吸収し、上部室にあつて蓄冷 材の融解潜熱により冷気を吸収した冷気吸収部（低温部）へ熱が高速で移動し、 このとき作動蒸気が凝縮して蒸発潜熱が放出されると共に冷却された作動液が毛 細管現象により冷気放出部へ還流し冷気吸収部で熱交換した冷気を送風用ファン で冷風吹出しルーバーからトラックのベッドル−ム内へ吹き出し冷房するのであ り、この冷却循環サイクルの繰り返しによつて、車載用バッテリ−上りの心配の ない送風用ファンのみに要する微弱電力で静粛で振動がなく、エンジンからの排 気ガスが出ない、然も熱効率が極めて良好なベッドル−ム冷房を行い、ドライバ −が寝心地よく仮眠できるようにすることと、可搬式であるためアウトドア等で も手軽に使用できるようにすることを目的とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案に係る蓄冷式ク−ラ−ボックスを示す正面図であり、図２は同、 左側面図、図３は図１におけるＡ−Ａ断面図、図４は図２におけるＢ−Ｂ断面図 であり、主として長距離トラックのキャビン内に設けられているベッドル−ム冷 房用のものである。図３及び図４に示すように、筐体１４を竪形の上部室１５と 下部室１６に区画し、ヒ−トパイプ式熱交換器１７の（超熱伝導管）冷気放出部 １７ａを下部室１６に臨ませて列設し、且つ、冷気放出部１７ａにわたって冷却 フィン１８を多段に披着すると共に下部室１６に送風用ファン１９と冷風吹出し ルーバー２０を設ける。尚、ヒ−トパイプ式熱交換器１７には作動液１７ｃが封 入されている。上段室１５に前記ヒ−トパイプ式熱交換器１７の冷気吸収部１７ ｂを臨ませると共に、形成される空間へ液体をパックした蓄冷材（蓄冷パック） ２１を挿脱自在に挿入し、トラック走行中に蓄冷材２１を保冷しておく。筐体１ ４の適所に持ち運び用の把手２２、又は、図示していないがバンドを取り付け可 搬式の蓄冷式クーラーボックスとすることができる。又、筐体１４の上部には蓋 ２３が開閉自在に設けられており、筐体１４及び蓋２３は保温材２４で被覆され 、更に、給電線２５をシガーライター用電源又は電池ボックス電源へ接続するの であり、２６は筐体１４の固定用ネジである。尚、蓄冷材は冷蔵庫（フリーザ） で１０時間以上冷凍させたものを使用する。

【０００６】

【考案の効果】

冷蔵庫（フリーザ）で冷却した蓄冷材２１の作用によりトラック停車状態で然 もエンジンを始動せずに車載用バッテリ−又は乾電池からの微弱電力で静粛に、 排気ガスを放出することなく、且つ、熱効率の極めて良好なベッドル−ム冷房を 行うことができ。車載用バッテリ−は微弱電力でのみ使用されるためバッテリ− 上りの心配がない。又、蓄冷材２１に対し直接送風しないため冷気に湿気がなく 快適である。更に、車種を選ばずに使用できる汎用性があると共に、可搬式であ るためアウトドア等においても簡便に使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る蓄冷式ク−ラ−ボックスを示す
正面図。

【図２】 同、左側面図。

【図３】 図１におけるＡ−Ａ断面図同。

【図４】 図２におけるＢ−Ｂ断面図。

【図５】蓋を取り除いた状態の本考案に係る蓄冷式ク−
ラ−ボックスを示す平面図。

【図６】 従来のトラックのベッドルーム冷房装置を示
す正面図。

【図７】 同、ベッドル−ムク−ラ−を示す斜視図。

【図８】 同、ベッドル−ムク−ラ−と既設のエアコン
システムの接続状態を示す説明図。

【符号の説明】

１４ 筐体 １５ 上部室 １６ 下部室 １７ ヒ−トパイプ式熱交換器 １７ａ 冷気放出部 １７ｂ 冷気吸収部 １８ 冷却フィン １９ 送風用
ファン ２０ 冷風吹出しルーバー ２１ 蓄冷材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体を竪形の上部室と下部室に区画し、ヒ
   −トパイプ式熱交換器の冷気放出部を下部室に臨ませて
   列設し、且つ、冷気放出部にわたって冷却フィンを披着
   すると共に送風用ファンと冷風吹出しルーバーを設け、
   ヒ−トパイプ式熱交換器の冷気吸収部を上部室に臨ませ
   て列設すると共に、蓄冷材を冷気吸収部の間に挿入して
   成る蓄冷式ク−ラ−ボックス。