JP3068621U - 液体ディスペンサ及びそのピストン - Google Patents

液体ディスペンサ及びそのピストン

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JP3068621U JP1999008303U JP830399U JP3068621U JP 3068621 U JP3068621 U JP 3068621U JP 1999008303 U JP1999008303 U JP 1999008303U JP 830399 U JP830399 U JP 830399U JP 3068621 U JP3068621 U JP 3068621U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路が狭くなって圧力損失が生じるようなこ
とがなく、大きな押し下げ力を必要としない液体ディス
ペンサを提供すること。 【解決手段】 液体ディスペンサに組み込まれ、ノズル
ヘッド10と同体となってハウジング13の内壁面に沿
って上下方向に摺動するピストンシャフト14の下端に
固定されたピストン17であって、該ピストン17が、
ハウジング13の下弁座53を開閉する封止部材16を
内挿してなり、ピストン17に備わった内方へ垂れ下が
っている弁座部73が該弁座部73と下弁座53間の内
圧により封止部材16の外周を押圧するように作用する
よう構成されている。また、このようなピストンを備え
た液体ディスペンサである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本件考案は一般には流体分与装置に関し、より詳細には例えば、ボデーソープ 、シャンプー、リンス、その他の液体を容器から供給するための液体ディスペン サに関する。
【0002】
【従来の技術】
容器に収容されているボデーソープ等の液体を分与するための手段として、こ れまで種々の装置が開発されてきている。 例えば、同一出願人は先に、容器に収容された液体中に下端が挿入され、先端 に第1の弁座が形成された吸い上げ管と、この吸い上げ管の上端に接続されたシ リンダと、このシリンダ中に上下方向に摺動可能に設けられた中空のピストンと 、このピストンを上方に付勢する付勢部材と、前記第1の弁座と共同して一次弁 を構成し、前記シリンダ中に上下方向に移動可能に設けられ、下部に前記第1の 弁座に当接可能な第1の弁体を有する封止部材と、前記ピストンの上部に接続さ れ、ノズルを有するヘッド本体と、このヘッド本体を下方にピストンと共に前記 付勢部材の付勢力に抗して移動させたロック位置にて、この状態を維持させるロ ック手段と、ピストンとノズルとの間に設けられた二次弁と、前記ヘッド本体の ロック位置にて、前記ピストン内と二次弁との間をシールすると共に、前記封止 部材を下方に付勢して前記一次弁を閉塞状態にロックするシール手段とを具備し 、このシール手段は、ピストン中にこの内部を上下の部屋に分けるように設けら れた合成樹脂性の比較的厚い隔壁と、この隔壁の中心にピストン内の上下の部屋 を連通するように形成され透孔とを具備し、この透孔は、前記ヘッド本体がロッ ク位置にロックされた状態で、前記封止部材の上部が圧入され、この封止部材の 外周面と弾性的に圧接して、前記ピストン内の上下の部屋の連通を遮断する内周 面を有することを特徴とするディスペンサについて開示した(実開平5−245 84号)。
【0003】 このディスペンサはヘッドを押し下げることにより、ポンプ機構のシリンダ内 に予め収容されている液体を、下方の一次弁を閉じ、上方の二次弁を解放するこ とにより、ノズルを介して外部に吐出供給し、次いでヘッド部を押し下げること により、容器本体内に収容されている液体を、下方の一次弁を開け、上方の二次 弁を閉塞することにより、シリンダ内に吸い上げ、こうして吐出及び供給作業を 繰り返えすというものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成においては、吐出作業のために、ヘッドを押し下げ るたびに封止部材が下降して一次弁を閉じるのであるが、このとき封止部材がピ ストンに設けた狭い透孔を通過しなければならない。 したがって、流路が狭くなって圧力損失が生じ、押し下げ力が大きくなる。
【0005】 また、透孔と封止部材との間の封止作用が必ずしも確実なものではなかった。 更には、当該封止部材が一次弁を開閉するためにピストン内を上下運動すると きに、該封止部材に面接触して当該封止部材を封止するシール手段の動きが少な いため、通路が十分に確保されず、押し下げ力を大きくすることが必要となる。 本件考案はかかる課題(問題点)を解消することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本件考案は、上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、少なくとも、ピス トンの透孔まわりの形状を特定の形にすることにより、従来の問題点を解決でき ることを見出し、この知見に基づいて本考案を完成させたものである。
【0007】 即ち、本考案は、(1)、液体ディスペンサに組み込まれ、ノズルヘッド10 と同体となってハウジング13の内壁面に沿って上下方向に摺動するピストンシ ャフト14の下端に固定されたピストン17であって、該ピストン17が、ハウ ジング13の下弁座53を開閉する封止部材16を内挿してなり、ピストン17 に備わった内方へ垂れ下がっている弁座部73が該弁座部73と下弁座53間の 内圧により封止部材16の外周を押圧するように作用するよう構成したピストン に存する。
【0008】 そして、(2)、液体ディスペンサに組み込まれ、ノズルヘッド10と同体と なってハウジング13の内壁面に沿って上下方向に摺動するピストンシャフト1 4の下端に固定されたピストン17であって、該ピストン17が、ハウジング1 3の内壁面に沿って摺動する摺接部分70と、そこから内方へ伸びている連結部 71と、連結部71から上方へ伸びている内壁部分72と、内壁部分72の内側 面から内方へ垂れ下がっている弁座部分73とを備えているピストンに存する。
【0009】 そしてまた、(3)、上記(1)又は(2)のピストンを備えた液体ディスペ ンサに存する。
【0010】 そしてまた、(4)、ノズルヘッド10と、チャップリット11と、キャップ 12と、ハウジング13と、ピストンシャフト14と、封止部材16と、ピスト ン17と、上バルブ18と、付勢部材19と、を有しており、容器1内に収容さ れている液体を容器外部へ供給する液体ディスペンサ2であって、ピストンシャ フト14は、上端部がノズルヘッド10へ密嵌保持され、下端部がハウジング1 3の第2内径部48を摺動するピストン17へ保持されており、更に該ピストン シャフト14が段部25と内壁段部28とを有しており、ハウジング13は、上 端部がチャップリット11へ密嵌保持され、下端部が付勢部材19の下端部を支 持する段部51と下弁座53とを有しており、更に下弁座53の下方に容器1内 の液体をディスペンサ2へ導入するためのパイプ3が装着されており、封止部材 16は、下バルブ15及びリブ63を有している円柱形状部61と、上バルブ1 8が摺動する円柱形状部60と、両者間に段部62と、を有しており、かつハウ ジング13内を移動可能となっており、ピストン17が、付勢部材19の上端部 とピストンシャフト14の内壁段部28とにより挟持され、かつ弁座部分73を 有しており、上バルブ18が、ピストンシャフト14の段部25とピストン17 の弁座部分73との間において移動可能であり、かつ封止部材16へ密嵌してお り、ハウジング13と、ピストン17と、上バルブ18と、封止部材16と、ハ ウジング13に形成されている下弁座53と、が液体を一次的に収容する空間A を形成している液体ディスペンサに存する。
【0011】 そしてまた、(5)、ピストン17が、ハウジング13の第2内径部48の内 壁面に沿って摺動する摺接部分70と、そこから内方へ伸びている連結部71と 、連結部71から上方へ伸びている内壁部分72と、内壁部分72の内側面から 内方へ垂れ下がっている弁座部分73と、を有しており、摺接部分70が多少内 側に湾曲した断面形状を有しており、さらに連結部71が摺接部分70を上下方 向に移動可能に支持するヒンジ作用を提供している上記(4)の液体ディスペン サに存する。
【0012】 そしてまた、(6)、上バルブ18が、中央部に封止部材16が通る開口76 を有している円筒形部77と、該円筒形部77の周囲に一体的に設けられたリブ 78と、円筒形部77から一体的に垂下しており封止部材16へ密嵌している内 方弁79と、同様に円筒形部77から一体的に垂下しておりピストン17の弁座 部分73へ封止接触する外方弁80と、を有している上記(4)又は(5)の液 体ディスペンサに存する。
【0013】 そしてまた、(7)、封止部材16の材質がポリプロピレン又はポリアセター ルであり、且つピストン17の材質がポリエチレンである上記(1)〜(6)の いずれか1の液体ディスペンサに存する。
【0014】
【考案の実施の形態】
図1は、ボデーソープその他の液体が充填されている容器1へ、本件考案の液 体ディスペンサ2を装着した状態を示す図である。 図において、ディスペンサ2の頂部を押し下げることにより、容器1内へ没入 されているパイプ3を介して汲上げられた容器1内の液体(図示なし)がディス ペンサ2から外方に排出されるのである。
【0015】 ここで本考案のディスペンサ2は、概括的には、使用者が押圧することにより 容器1内の液体を容器外へ供給するノズルヘッド10と、後述のハウジング13 の上部を閉じかつノズルヘッド10とハウジング13とを連結するチャップリッ ト11と、本件ディスペンサ2を容器1の口部へ接続するキャップ12と、容器 1から吸い上げた液体を一次的に収容するハウジング13と、一次的に収容した 液体をハウジング13からノズルヘッド10へ導く導管の作用をすると共にハウ ジング13内に加圧及び減圧状態を形成するピストンシャフト14と、下端に下 バルブ15を有しておりハウジング13内へ液体を導入する封止部材16と、ハ ウジング13内に減圧状態を形成するピストン17と、ノズルヘッド10が押圧 されたときに開放してハウジング13内に収容された液体をノズルヘッド10へ 送り出す上バルブ18と、ノズルヘッド10を常時使用可能位置へ弾性的に保持 している付勢部材19と、により構成されている。
【0016】 これらの各部品は概ね合成樹脂材料により構成され、接着剤を使用することな く単に押し込み加圧作業によって容易に組み立てることが出来る。 また、封止部材16とピストン17とは、的確な摺動関係の機能を得るために 、封止部材16の材質としてポリプロピレン又はポリアセタールが採用され、且 つピストン17の材質としてポリエチレンが採用されることが好ましい。 もっとも、機能性や組付け容易性を保証できるものであれば、部品材料は合成 樹脂材料に制限されるものではない。
【0017】 図2〜図4は、本件考案ディスペンサ2の作動状態を示す詳細図である。 図2は、ノズルヘッド10が上下に移動することが出来ないように、当該ノズ ルヘッド10をチャップリット11へ螺合しロックした状態を示している図であ る。 本考案のディスペンサ2を装着した容器1が販売されるときの状態を示してい ると考えてよい。
【0018】 図3は、通常の使用待機位置にある状態を示す図であり、ロックが外れてノズ ルヘッド10が完全に上方へ押し上げられている図である。 図4は、ノズルヘッド10を下方へ押し込み液体をノズルヘッドから吐出した 状態を示す図である。 この時、下方への押し込み力を解除すれば、図3に示す位置にノズルヘッドは 戻ることとなる。
【0019】 図2に示すように、本件考案ディスペンサ2において、ノズルヘッド10は、 先端部から容器1内の液体を吐出するノズル部20と、使用者がノズル部20か ら液体を供給する際にノズルヘッド10を押圧するヘッド部21と、ヘッド部2 1から下方に伸びており、ピストンシャフト14の上端部が好ましくは密嵌接合 する直径をしている内孔を備えた接続部22と、を有している。 接続部22の中空通路23は、前記ノズル部20へ連結している。 更に接続部22は外表面に外ねじ24(図3参照)を有している。 ここでノズルヘッド10は合成樹脂によって一体的に成形されている。
【0020】 ピストンシャフト14は中空体を構成しており、ノズルヘッド10の接続部2 2の中空通路23へ上端部が密嵌接合されている。 すなわち、上端部の外壁面は接続部22の中空通路23へ密嵌接合するように 削り採られている。 一方、ピストンシャフト14の下方内壁は拡径され、そこに段部25(図3参 照)が形成されている。
【0021】 段部25の下方の拡径内壁部26には、上バルブ18(図7参照)が収容され ている。 更に該ピストンシャフト14の下端部は外壁及び内壁が共に拡径され、それぞ れ外壁段部27,内壁段部28を形成している。 内壁段部28の下方の下端拡径内壁部29にはピストン17が受け入れられて いる。
【0022】 チャップリット11は、天板部30(図3参照)を有しており、該天板部30 の中心から半径方向外方に順次同心状に第1垂下部31、第2垂下部32、第3 垂下部33及び第4垂下部34が好ましくは一体的に垂下している。 第1垂下部31の下方の半径方向内面はピストンシャフト14が貫通する通路 を画定している。 このため、第1垂下部31の下方の半径方向内面はピストンシャフト14の外 表面に接触している。 第1垂下部31の半径方向内面の上部には、内ねじ35が形成されている。 この内ねじ35へは、ノズルヘッド10の接続部22に形成されている外ねじ 24が螺合可能となっている(図2参照)。
【0023】 第1垂下部31と第2垂下部32との間には、多少の空間が形成されている。 このため第1垂下部31が必要に応じて(例えば、図2の位置を取るような場 合に)自由に半径方向外方へ広がることが出来るようになっている。 第3垂下部33の内壁面には水平状に数段にわたりリング状の突起部が形成さ れている。 ここに後述するハウジング13の上端部外周壁に設けた同様のリング状の突起 部が嵌合し、チャップリット11とハウジング13とが軸線方向即ち上下方向に 嵌合して、両者が上下方向に一体化し両者が同時に上下方向に移動することが可 能となっている。
【0024】 更に、第2垂下部32の上部外壁部周辺には軸線に平行する方向に伸びている ローレット状の凹凸が形成されている。 このローレット状の凹凸にはハウジング13の上端部内周壁に設けた同様に軸 線に平行する方向に伸びているローレット状の凹凸が嵌まり込み、これによりチ ャップリット11とハウジング13とが軸線に平行する方向(縦方向)において 嵌合し、これによりチャップリット11とハウジング13とは、軸線周りにおい て互いに回転することが出来なくなっている。 こうして、チャップリット11とハウジング13とは上下方向にも回転方向に も常に同時に移動するようになっている。
【0025】 本件ディスペンサ2と容器1の口部とを連結する作用を有しているキャップ1 2は、図4に示すように、天板部40と、その外周部周辺から垂下する垂下部4 1と、を有している。 天板部40の中央には孔42が設けてあり、この孔42を介してハウジング1 3が貫通している。一方、垂下部41の内壁面には内ねじが設けてあり、この内 ねじが容器1の口部の外ねじへ螺合する。 こうして、本件考案のディスペンサ2がシール部材43を介して容器1へ装着 される。
【0026】 ハウジング13は、前述のように上端部45の外壁面に水平状にリング状の突 起部を有しており、この突起部がチャップリット11の水平方向に配置したリン グ状の突起部へ嵌合している。 更に上端部45の内壁面には軸線方向に伸びるローレット状の凹凸部が形成さ れ、これが第2垂下部32の外壁面に形成した同様の上下方向に伸びているロー レット状の凹凸部へ嵌合している。 更にそれらの突出部又は凹凸部の下方位置には、フランジ46が設けてある。 このフランジ46は、キャップ12の天板部40の下側に係合して該キャップ 12を当該フランジ46とチャップリット11との間に位置決め保持している。
【0027】 ハウジング13は、上端部45の内側に形成された第1内径部47にチャップ リット11の第2垂下部32の外壁面を密嵌収容している。 ハウジング13の第1内径部47の下方には垂直方向に伸びている幾分縮径さ れた第2内径部48が形成されている。 この第2内径部48の内壁面にはピストン17が摺動可能に収容されている。 更にハウジング13の第2内径部48の下方には段部49を経て更に幾分縮径 された第3内径部50が形成されている。
【0028】 また、第3内径部50の下方には段部51を介して更に幾分縮径された第4内 径部52が形成されている。 この第4内径部52の中間部には下弁座53が形成されている。 そしてこの下弁座53の下方の第4内径部52には、前記パイプ3の上端が受 け入れ固定されるようになっている(図1参照)。
【0029】 下弁座53には封止部材16(図5参照)の下端部に形成された概ね切頭円球 状を有する下バルブ15が当接する。 封止部材16は、上方の細い中実円柱形状部60と、下方の太い円柱形状部6 1と、を有し、両者間には段部62が形成されている。 下方の円柱形状部61の下端部には前記下バルブ15が形成されている。 下バルブ15のすぐ上方には例えば半径方向外方に突出している矩形形状を有 するリブ63が例えば60度の間隔をおいて6個一体的に形成されている。
【0030】 これらのリブ63は、ハウジング13の第4内径部52(図3参照)の下弁座 53の上方部分に収容されている。 この下方の円柱形状部61の中心部には、めくら孔となっている空所64(図 2乃至図4参照)が上方の円柱形状部60に向かって穿孔されている。 封止部材16の上方部分は、図2に示す初期位置においてはノズルヘッド10 の中空通路23まで伸張しているが、通常の使用時(図3及び図4参照)には、 ピストンシャフト14の内部まで伸びている。 封止部材16の上方の円柱形状部60には、ピストン17及び上バルブ18が 嵌装している。
【0031】 ピストン17は、図6に示すような複雑な形状を有している。 即ち、ハウジング13の第2内径部48(図3参照 )の内壁面に沿って摺動 する摺接部分70と、ここから内方へ伸びている連結部71と連結部71から一 方向(図でいう上方)へ伸びている内壁部分72と、内壁部分72の内側面から 内方へ垂れ下がっている弁座部分73と、を有しており、好ましくは軟質の合成 樹脂材料によって一体的に形成されている。
【0032】 摺接部分70は、僅かに内側に湾曲した断面形状を有しており、さらに連結部 71は摺接部分70を上下方向に移動可能に支持するヒンジ作用を提供しており 、これにより該摺接部分70は常にハウジング13の第2内径部48の内壁面に 密接状態で移動することが出来ようになっている。 更に、弁座部分73は半径方向へ対して可撓性を有している。
【0033】 ピストン17は、連結部71にピストンシャフト14の下端部を受け入れてい る。 更に内壁部分72は、ピストンシャフト14の下端拡径内壁部29(図2参照 し) に嵌合しており、内壁部分72の上端部は該ピストンシャフト14の内壁段 部28へ衝接している。 また、連結部71の下面には付勢部材19の上端部が支承されている。 なお、該付勢部材19の下端部はハウジング13の段部51へワッシャ75を 介して支承されている。
【0034】 上バルブ18は、図7に示すように、中央部に封止部材16が通る開口76を 有している円筒形部77と、該円筒形部77の周囲に一体的に設けられたリブ7 8(図示の例では、120度の間隔をおいて3個設けているが、これに限定され るものではない)と、円筒形部77から一体的に垂下しており封止部材16へ密 嵌している内方弁79と、同様に円筒形部77から一体的に垂下しておりピスト ン17の弁座部分73へ封止接触する外方弁80と、を有している。
【0035】 リブ78はピストンシャフト14の上方拡径内壁部26(図3参照)の面を上 方へ摺動することが出来るが、段部25に衝接することにより、それ以上、上方 へは移動しない。
【0036】 以上、本件考案にかかるディスペンサ2の実施の形態について説明してきたが 、次に、そのディスペンサ2の作動について述べる。 当初、搬送等の安全のため、本件考案にかかるディスペンサ2は、図2に示す 形態を有している。 即ち、ディスペンサ2のキャップ12を容器1(図1参照)の口部へ螺合され ている。
【0037】 すなわち、ディスペンサ2のノズルヘッド10が、付勢部材19の弾性力に抗 して容器1側へ下方に向かって押し込まれ、かつその位置で該ノズルヘッド10 が回転されることにより、ノズルヘッド10の接続部22に設けた外ねじ24が 、チャップリット11の内ねじ35へ螺合された状態となっている。 この状態では、ノズルヘッド10が最低位置に固定されており、ノズルヘッド 10は、押し込むことも引き出すことも出来ない。 輸送、店頭でのデスプレー、包装等に適する状態である。
【0038】 この状態では、ピストンシャフト14が最低位置にある。 この時、ピストンシャフト14の上方の段部25が上バルブ18を下方へ押圧 し、該上バルブ18が封止部材16の段部62を押圧させることもある。 このため、封止部材16の下端部の下バルブ15がハウジング13の下弁座5 3へ密接している。
【0039】 更にピストン17の弁座部分73が封止部材16の拡径円柱形状部61へ密接 している。 こうして、下バルブ15が下弁座53へ密接すると共に、ピストン17の弁座 部分73と封止部材16の拡径円柱形状部61との接触により、容器外部に対し て二重に封止が設定されており、そのため、この状態で容器1内の液体はノズル ヘッド10へ流出することはなく、容器1を転倒しても液体が漏れ出ることはな い。
【0040】 また、この密閉された該弁座部73と下弁座53間の空間に対して、より高い 何らかの圧力(内圧)が加わっても、ピストン17に備わった内方へ垂れ下がっ ている弁座部73が封止部材16の外周を押圧するように作用するため封止がよ り高まる利点もある。
【0041】 本件考案にかかるディスペンサを使用する場合には、先ず、初めにノズルヘッ ド10を回転することにより、ノズルヘッド10の接続部22に設けた外ねじ2 4とチャップリット11の内ねじ35との螺合を解除する。 このようにノズルヘッド10の接続部22に設けた外ねじ24が、図4に示す ようにチャップリット11の内ねじ35との螺合を解除されると、それまで圧縮 状態に保持されていた付勢部材19の弾性力によりピストン17が上方へ押し上 げられる。 このためピストンシャフト14が上昇する。
【0042】 その結果、ノズルヘッド10が上方へ押し上げられ、図3の位置となる。 この位置が使用待機位置である。 ノズルヘッド10を上方への押し上げる運動は、ピストンシャフト14の外壁 段部27(図2参照)がチャップリット11に設けられた第1垂下部31の下端 部へ接触することにより阻止される。
【0043】 図4に示すように、ノズルヘッド10の外ねじ24をチャップリット11の内 ねじ35から解除した状態では、付勢部材19によってピストン17及びピスト ンシャフト14更には上バルブ18が上方へ付勢されて移動するが、上バルブ1 8は封止部材16の円柱形状部60を滑動するだけで、封止部材16の下バルブ 15は下弁座53から離れることはない。
【0044】 しかして、ディスペンサ2を付勢部材19の作用により図4の位置から図3の 位置へ弾性移動すると、ピストン17が最大位置まで上昇すると共に、該ピスト ン17の弁座部分73が上バルブ18を封止部材16に沿って上方へ誘導する。 このため、上バルブ18がハウジング13の下弁座53から格段に離れる。 この結果、ハウジング13内の下方の下弁座53と上バルブ18とにより画定 される空間Aの容積が拡張し、この空間内の圧力が減少する。 そのため、容器1内の液体が封止部材16の下端部の下バルブ15を下弁座5 3から押し上げ、下バルブ15を下弁座53から浮上させる(なお、ここでは封 止部材16と上バルブ18との摺動抵抗も寄与している)。 こうして、空間A内の圧力が平常気圧になるまで容器1内の液体が、矢印84 で示すように、封止部材16のリブ63間を介して流入する。
【0045】 封止部材16の押し上げを容易に行うため、該封止部材16の下端部には盲孔 からなる空所64が形成されている。 従って、図3の位置では、ハウジング13内の下弁座53と上バルブ18とに より画定される空間A内には液体が充填されている。 その後、封止部材16が該封止部材16と上バルブ18との摺動抵抗により、 強制的に下バルブ15が弁挫53に接触し、空間A内に液体を保持する。
【0046】 なおハウジング13の第2内径部48には、公知のように開口54が設けてあ る。 これによりハウジング13とピストンシャフト14との間の空間に減圧領域が 発生することが防止され、こうしてノズルヘッド10が、図4の位置から図3の 位置へ容易に移動出来るようにしている。
【0047】 液体を分与する場合には、図3に示す位置にあるノズルヘッド10のヘッド部 21を、単に、付勢部材19の弾性力に抗して、ノズルヘッド10の接続部22 がチャップリット11に設けた第1垂下部31の通路画定部へ衝接するような図 4に示す位置まで下方へ押す。 ヘッド部21が押圧されると、ピストンシャフト14が段部25及び内壁段部 28を介して上バルブ18及びピストン17を空間A内へ押し下げる。
【0048】 そのため、空間A内に収容されている液体は上バルブ18のリブ78の間を介 して、矢印85で示すように、上ノズル18の上方へ移動し次いでノズルヘッド 10のノズル部20から外部へ流出する。 その後、ヘッド部21を解放すると、ノズルヘッド10は、付勢部材19の作 用により、上昇し、このとき前述と同様の作用により、今や空の状態となってい る空間A内へ液体が矢印84(図3参照)で示すように吸い上げられ、こうして 同様の作用が繰り返される。
【0049】
【考案の効果】
本件考案によれば、封止部材16が上バルブ18によって常時嵌合保持されて いる。 このため、ヘッド部22を押し下げるたびに封止部材16がピストンに設けた 狭い透孔を接しながら通過しなければならないという困難はなくなる。
【0050】 また、本件考案によれば、当初位置(図2参照)において、ピストン17に設 けた弁座部分73へ対し上バルブ18が接触することにより封止弁作用を提供す ると同時に、該弁座部分73が封止部材16の拡径円柱形状部61へ接触して、 容器の内部と外部とを二重に封止することが可能である。 このため容器がどのような状態にあるときでも、容器内の液体が外部に漏れ出 るすることを完全に阻止する作用を提供している。
【0051】 また、この弁座部73と下弁座53間の空間に対して、より高い何らかの圧力 (内圧)が加わっても、ピストン17に備わった内方へ垂れ下がっている弁座部 73が封止部材16の外周を押圧するように作用するため封止がより高まる利点 もある。
【0052】 更にピストン17において、摺動部分70と内壁部分72とを連結している連 結部71は、摺動部分70と内壁部分72とが互いに自由に上方又は下方へ撓み 運動を行うことができるようないわゆるヒンジ作用を提供している。 このため、本考案のディスペンサは、作動が確実且つ円滑で、使用者は、一度 の吐出作業即ヘッド部21の押圧作業により常に十分な量の液体供給を得ること が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ボデーソープその他の液体が充填され
ている容器1へ、本件考案を具体化した液体ディスペン
サ2を装着した状態を示す図である。
【図2】図2は、ノズルヘッドが上下に移動することが
出来ないようにノズルヘッドをチャップリットへ螺合し
ロックした状態を示している図であり、本件考案のディ
スペンサを装着した容器が輸送及び/又は販売されると
きの状態を示している図である。
【図3】図3は、通常の使用待機位置にある状態を示す
図であり、ノズルヘッドが完全に上方へ押し上げられ、
空間Aに液体が充填されている状態を示す図である。
【図4】図4は、ノズルヘッドを下方へ押し込み、液体
をノズルヘッドから吐出した状態を示す図である。
【図5】図5は、封止部材の説明図である。
【図6】図6は、ピストンの片側断面にて示した説明図
である。
【図7】図7は、上バルブの一部断面にて示した説明図
である。
【符号の説明】
1…容器 2…ディスペンサ 3…パイプ 10…ノズルヘッド 11…チャップリット 12…キャップ 13…ハウジング 14…ピストンシャフト 15…下バルブ 16…封止部材 17…ピストン 18…上パイプ 19…付勢部材 20…ノズル部 21…ヘッド部 22…接続部 25…段部 26…上方拡径内壁部 27…外壁段部 28…内壁段部 29…下端拡径内壁部 30…天板部 31〜34…垂下部 40…天板部 41…垂下部 42…孔 43…シール部材 46…フランジ 47、48、50、52…内径部 49、51…段部 53…下弁座 60、61…円柱形状部 62…段部 63…リブ 64…空所 70…摺動部分 72…内壁部分 73…弁座部分 76…開口 77…円筒形部 78…リブ 79…内方弁 80…外方弁

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体ディスペンサに組み込まれ、ノズル
    ヘッド10と同体となってハウジング13の内壁面に沿
    って上下方向に摺動するピストンシャフト14の下端に
    固定されたピストン17であって、該ピストン17が、
    ハウジング13の下弁座53を開閉する封止部材16を
    内挿してなり、ピストン17に備わった内方へ垂れ下が
    っている弁座部73が該弁座部73と下弁座53間の内
    圧により封止部材16の外周を押圧するように作用する
    よう構成したことを特徴とするピストン。
  2. 【請求項2】 液体ディスペンサに組み込まれ、ノズル
    ヘッド10と同体となってハウジング13の内壁面に沿
    って上下方向に摺動するピストンシャフト14の下端に
    固定されたピストン17であって、該ピストン17が、
    ハウジング13の内壁面に沿って摺動する摺接部分70
    と、そこから内方へ伸びている連結部71と、連結部7
    1から上方へ伸びている内壁部分72と、内壁部分72
    の内側面から内方へ垂れ下がっている弁座部分73とを
    備えていることを特徴とするピストン。
  3. 【請求項3】 上記1又は2に記載のピストンを備えた
    ことを特徴とする液体ディスペンサ。
  4. 【請求項4】 ノズルヘッド10と、チャップリット1
    1と、キャップ12と、ハウジング13と、ピストンシ
    ャフト14と、封止部材16と、ピストン17と、上バ
    ルブ18と、付勢部材19と、を有しており、容器1内
    に収容されている液体を容器外部へ供給する液体ディス
    ペンサ2であって、ピストンシャフト14は、上端部が
    ノズルヘッド10へ密嵌保持され、下端部がハウジング
    13の第2内径部48を摺動するピストン17へ保持さ
    れており、更に該ピストンシャフト14が段部25と内
    壁段部28とを有しており、 ハウジング13は、上端部がチャップリット11へ密嵌
    保持され、下端部が付勢部材19の下端部を支持する段
    部51と下弁座53とを有しており、更に下弁座53の
    下方に容器1内の液体をディスペンサ2へ導入するため
    のパイプ3が装着されており、 封止部材16は、下バルブ15及びリブ63を有してい
    る円柱形状部61と、上バルブ18が摺動する円柱形状
    部60と、両者間に段部62と、を有しており、かつハ
    ウジング13内を移動可能となっており、 ピストン17が、付勢部材19の上端部とピストンシャ
    フト14の内壁段部28とにより挟持され、かつ弁座部
    分73を有しており、 上バルブ18が、ピストンシャフト14の段部25とピ
    ストン17の弁座部分73との間において移動可能であ
    り、かつ封止部材16へ密嵌しており、 ハウジング13と、ピストン17と、上バルブ18と、
    封止部材16と、ハウジング13に形成されている下弁
    座53と、が液体を一次的に収容する空間Aを形成して
    いることを特徴とする液体ディスペンサ。
  5. 【請求項5】 ピストン17が、ハウジング13の第2
    内径部48の内壁面に沿って摺動する摺接部分70と、
    そこから内方へ伸びている連結部71と、連結部71か
    ら上方へ伸びている内壁部分72と、内壁部分72の内
    側面から内方へ垂れ下がっている弁座部分73と、を有
    しており、摺接部分70が多少内側に湾曲した断面形状
    を有しており、さらに連結部71が摺接部分70を上下
    方向に移動可能に支持するヒンジ作用を提供しているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の液体ディスペンサ。
  6. 【請求項6】 上バルブ18が、中央部に封止部材16
    が通る開口76を有している円筒形部77と、該円筒形
    部77の周囲に一体的に設けられたリブ78と、円筒形
    部77から一体的に垂下しており封止部材16へ密嵌し
    ている内方弁79と、同様に円筒形部77から一体的に
    垂下しておりピストン17の弁座部分73へ封止接触す
    る外方弁80と、を有していることを特徴とする請求項
    4又は5に記載の液体ディスペンサ。
  7. 【請求項7】 封止部材16の材質がポリプロピレン又
    はポリアセタールであり、且つピストン17の材質がポ
    リエチレンであることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項記載の液体ディスペンサ。
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