JP3068302B2 - 振り子式制振装置 - Google Patents

振り子式制振装置

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JP3068302B2
JP3068302B2 JP4003845A JP384592A JP3068302B2 JP 3068302 B2 JP3068302 B2 JP 3068302B2 JP 4003845 A JP4003845 A JP 4003845A JP 384592 A JP384592 A JP 384592A JP 3068302 B2 JP3068302 B2 JP 3068302B2
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vibration damping
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁及び塔等におい
て、従来の制振装置（Ｔ．Ｍ．Ｄ）では、サイズ的に対
応できない狭部構造部分に装着するのに適した振り子式
制振装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図７に従来形のマスダンバ方式の制振装
置（Ｔ．Ｍ．Ｄ）を示す。図において、４はばね，５は
オイルダンパー，６は重錘，９はフレームであり、ばね
４とオイルダンパー５は共に水平に取付けられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には次
のような問題点がある。固有振動数が高く且つ制振装置
を搭載する場所が狭い場合には制振装置の形状を小型に
しなければならない。しかし図５の形式では、ばねとオ
イルダンパーが水平に配置されているので装置寸法が長
くなり、狭隘な場所には設置できない。
【０００４】本発明は、狭隘な空間にも設置可能な、小
型な特に横方向寸法の小さな振り子式制振装置を提供す
ることを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】ばねを鉛直に配置し、ば
ね重量がマスの一部となるようにして、制振装置を小型
にする。
【０００６】
【作用】ばねを鉛直に取付けることにより装置がコンパ
クトになる。ばね自重を考慮に入れて重錘を設定するの
で、重錘が小型になる。懸垂式なので制振装置の初期安
定度が高い。
【０００７】
【実施例】本発明の実施例を図１乃至図６について説明
する。図１において、１は振り子式制振装置（全体），
２は吊り下げた腕，３は腕２の下端に固定した水平梁，
４は２本のばね，５はオイルダンパー，６は重錘，７は
スラスト軸受，８はスペーサ，９はフレーム，１０は腕
２の軸受，１１はフレーム９の上部梁である。
【０００８】ばね４を水平梁３と上部梁１１の間に垂直
に取り付け、水平梁３に平行した方向のオイルダンパー
５（本実施例では４個）を腕２の上端に取り付ける。従
って、構造物に固定された制振装置１が左右に振動する
と、軸受１０から吊下げられた腕２が重錘６を共に左右
に揺動し、水平梁３を介して左右のばね４が上下に伸縮
し、また上梁部１１上のオイルダンパー５が水平方向に
伸縮して、構造物に生じた振動の減衰が行われる。
【０００９】次に垂直に取付けられたばね４の作用を説
明する。図５に示したモデルの運動方程式は、次式で与
えられる。
【００１０】
【数１】
【００１１】これらの式より、所定の振動数に調整す
る。なお、図６に示すように、ばね４の反力の影響によ
り、逆Ｔ型フレームの格点部にたわみ角が生じるので、
このたわみ角量がばね４の変位量に影響を与えないよう
に、梁の剛性等を考慮する必要がある。また、軸受１０
部分にスラスト力を生ずるので、スラスト力による軸移
動をなくすため、スラスト軸受７とスペーサ８を取り付
ける。
【００１２】
【発明の効果】超高層ビルや長大橋や塔など、風の影響
により振動をおこす構造物が多くなってきている。現在
の制振装置は比較的大型のものが多く、必ずしも制振の
必要な構造物に搭載できるものではない。
【００１３】本発明による振り子式制振装置は、制振装
置のフレーム上部より重錘を吊下げた腕の下端に、その
両側に突出する水平梁を固定し、前記水平梁の両側とフ
レーム上部との間をそれぞれ垂直方向のばねにより連結
し、前記腕をフレーム上部の支点より上方に延長し、同
上方延長端と前記フレーム上部との間を水平方向の且つ
前記水平梁の方向に平行するオイルダンパーで連結した
ことにより、次の効果を有する。
【００１４】比較的大きな振動数に対しても、サイズを
コンパクトにした設計が可能であり、主塔の狭部にも搭
載が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例の正面図である。
【図２】図１の側面図である。
【図３】図１の平面図である。
【図４】図２の軸受部分の拡大図である。
【図５】垂直に取付けたばねのモデル図である。
【図６】左右のばね反力と水平梁のたわみを示す概略図
である。
【図７】従来のＴ．Ｄ．Ｍ制振装置の正面図である。
【符号の説明】
２ 腕 ３ 水平梁 ４ ばね ５ オイルダンパー ６ 重錘 ９ フレーム １０ 軸受
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16F 15/02 - 15/08 E04H 9/02 E01D 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 制振装置のフレーム上部より重錘を吊下
    げた腕の下端に、その両側に突出する水平梁を固定し、
    前記水平梁の両側とフレーム上部との間をそれぞれ垂直
    方向のばねにより連結し、前記腕をフレーム上部の支点
    より上方に延長し、同上方延長端と前記フレーム上部と
    の間を水平方向の且つ前記水平梁の方向に平行するオイ
    ルダンパーで連結したことを特徴とする振り子式制振装
    置。
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