JP2940223B2 - 能動制振型橋梁 - Google Patents

能動制振型橋梁

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JP2940223B2 JP14341791A JP14341791A JP2940223B2 JP 2940223 B2 JP2940223 B2 JP 2940223B2 JP 14341791 A JP14341791 A JP 14341791A JP 14341791 A JP14341791 A JP 14341791A JP 2940223 B2 JP2940223 B2 JP 2940223B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は斜張橋や吊橋等、複数本
の吊材で桁および桁に作用する荷重を吊り支持する形式
の橋梁について、車両走行等による上下動や、風、地震
等による水平動を抑制するための制振機構を設けた能動
制振型橋梁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】出願人は構造物の柱梁架構内に、ブレー
スや壁等の形で可変剛性要素(耐震要素)を組み込み、
可変剛性要素自体の剛性、あるいは架構本体と可変剛性
要素との連結状態を可変とし、地震や風等の振動外力に
対し、その特性をコンピューターにより解析して、非共
振となるよう構造物の剛性を変化させて構造物の安全を
図る能動的制震システム、可変剛性構造等を種々開発し
ている(例えば特開昭62−268479号、特開昭6
3−114770号、特開昭63−114771号
等)。
【0003】また、装置の減衰係数を可変とした油圧式
の制震装置を用い、構造物の非共振性や減衰性を考慮し
た種々の能動型制震システムを提案している(例えば特
開平2−209568〜71号等)。
【0004】さらに、これらの能動型制震システムに利
用可能な制震装置として、例えば特願平2−37992
(特開平3−186602号)のシリンダーロック装
置や、特開平2−289769号の制震構造物用可変減
衰装置等がある。
【0005】上記シリンダーロック装置の基本原理は、
シリンダー本体内の両ロッド形ピストンの両側に油圧室
を設け、両油圧室内の圧油を切換弁により閉止し、また
は流動させることにより、前記ピストンを固定し、また
は移動自在とするものである。
【0006】シリンダーロック装置を能動型制震システ
ムに用いる場合には、構造物の柱梁架構内に可変剛性要
素を設け、柱梁架構と前記可変剛性要素(または可変剛
性要素どうし)の一方にシリンダー本体を連結し、他方
にロッドを連結する。切換弁を全開した状態では実質的
に圧油の移動が自由であり、シリンダーロック装置の減
衰係数は最小値cmin をとる。このとき、柱梁架構と可
変剛性要素の相対移動も実質的に自由である。切換弁を
閉止した状態では実質的に圧油の移動がなく(必ずしも
完全に閉止する必要はない)、シリンダーロック装置の
減衰係数は最大値cmax をとる。このとき、柱梁架構と
可変剛性要素は実質的に固定された状態または固定に近
い状態となる。また、上記可変減衰装置はシリンダーロ
ック装置における切換弁の開度を調整し得るようにした
もので、装置の減衰係数を多段階または無段階に変化さ
せることができる。
【0007】この他、出願人は特願平2−280712
(特開平4−155075号)において、高い減衰係
数を有する高減衰装置の減衰係数を構造物の固有振動モ
ードに応じた所定の減衰係数に設定し、受動的な制震を
実現する高減衰構造物を提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、斜張橋や吊
橋等の吊り形式の橋梁を考えた場合、通常の構造物と異
なり、風、地震等に対し、周期の長い大きな変位が生じ
やすく、また車両走行等による上下動等も考慮する必要
があり、車両の安全走行のためにはこれらの振動をでき
るだけ小さくすることが望まれる。また、設置条件によ
っては吊材を介して桁を支持する塔部に、波浪等による
振動外力も加わる場合がある。
【0009】本発明は吊り形式の橋梁における車両走行
による振動や、風、地震、波浪等の外乱による振動を能
動的に制御し、揺れの少ない安全な橋梁を提供すること
を目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は油圧シリンダー
等のアクチュエーターまたは可変減衰装置と、これらを
制御するためのコンピューター等を用いた制御手段とを
設け、吊り形式の橋梁の振動を制御できるようにしたも
のである。
【0011】桁部分の上下方向の振動を直接的に抑制す
る手段としては、桁を支持する吊材の端部または中間に
アクチュエーターまたは可変減衰装置を設け、このアク
チュエーターまたは可変減衰装置を桁の上下動に応じて
制御する。
【0012】なお、ここでいうアクチュエーターまたは
可変減衰装置を設ける吊材は、斜張橋において塔と桁間
を斜めにつなぐケーブルや、吊橋において塔間あるいは
塔とアンカー構造物とを結ぶメインケーブル、あるいは
吊橋においてメインケーブルと桁を結ぶハンガー等であ
る。
【0013】また、アクチュエーターまたは可変減衰装
置と並列に所定の弾性を有するバネ手段を設けることに
より、安定的な接続状態において、アクチュエーターま
たは可変減衰装置を効果的に機能させることができる。
【0014】桁の上下動は桁等の所定位置に設けた振動
検出手段としての複数のセンサー(例えば加速度計等)
によって検出することができ、センサーによって得られ
た振動をコンピューター等で解析し、アクチュエーター
の作動(制御力)を制御したり、あるいは可変減衰装置
の減衰係数を制御することにより、吊材を介して、橋梁
桁部分の振動を抑制することができる。
【0015】主として、風や地震等による桁の水平方向
の振動に対しては、桁を構成する水平方向の桁構成要素
間に、水平方向の制御力を発生させるアクチュエーター
または可変減衰装置を設け、これを振動検出手段によっ
て得られた水平方向の振動に応じて能動的に制御し、桁
の水平方向の振動を抑制する。
【0016】また、塔部分についても塔のフレームを構
成する塔構成要素間に外乱による塔の振動を抑制するた
めの制御力を発生させるアクチュエーターまたは可変減
衰装置を設け、これを制御することにより外乱による塔
部分の振動を抑制することができる。
【0017】以上述べた桁の上下方向および水平方向の
振動抑制手段および塔の振動抑制手段は個別に設けるこ
とができるが、併用することにより橋梁全体としてさら
に大きな制振効果を得ることができる。
【0018】具体的な制御方法に関しては、油圧シリン
ダー等のアクチュエーターを用いる場合には、直接振動
を抑える方向の制御力を働かせればよい。
【0019】可変減衰装置を用いる場合には、例えば以
下のような制御方法を利用することかできる。
【0020】 可変減衰装置をフリーに近い状態(減
衰係数が小さい状態)と、ロックに近い状態(減衰係数
が大きい状態)との間で切り換える形で制御し、外乱に
対する非共振を図る方法。
【0021】 特開平2−240340号公報記載の
制震システムのように、振動レベルに応じ、低振動レベ
ルでは大きな減衰係数を与え、できるだけ大きな減衰力
を働かせ、高振動レベルでは非共振を図る方法。
【0022】 特開平2−209569号公報記載の
制震システムのように、複数の振動レベルを想定し、各
振動レベルで最適な減衰性が得られるよう可変減衰装置
の減衰係数を制御する方法。
【0023】 特開平2−209568号公報または
特開平2−209570号公報記載の制震システムのよ
うに、非共振性と減衰性を複合的に判断して、外乱の特
性に応じて可変減衰装置の減衰係数を選定し、制御する
方法。
【0024】 特開平2−209571号公報記載の
制震システムのように、可変減衰装置によって与えられ
る制御力に着目し、この制御力を制御する方法。
【0025】なお、上記の方法は特に地震等の非定常
振動に対し有効であり、またの方法は油圧シリンダー
等のアクチュエーターによる制御に近いものとなる。
【0026】
【実施例】次に、図示した実施例について説明する。
【0027】図1は本発明を斜張橋に適用した能動制振
型橋梁の立面図であり、図中1は複数の吊材3を介して
桁2の荷重を支持する塔である。
【0028】図中4は可変減衰装置であり、斜めに張っ
た吊材3の下部にバネ5と並列に設けてある。可変減衰
装置4を吊材3の途中に介在させたことで、車両の走行
や地震、風等により桁2が振動すると、その振動が吊材
3に伝わり、吊材3に介在させた可変減衰装置4の減衰
係数に応じた抵抗力が発生する。なお、図中バネ5はコ
イルスプリングとして示してあるが、必ずしもコイル状
のものを意味するのではなく、吊材3に比べ弾性係数の
大きいものを意味している。
【0029】桁2上には所定位置に上下動センサー6が
設置されており、主として車両の走行による桁2の上下
振動を検出する。図では1箇所のみ示したが、桁2上に
複数設置してもよい。センサー6により桁2の上下動ま
たは上下動および水平動を検出し、これをコンピュータ
ー(図2の符号8)等の制御手段で解析し、可変減衰装
置4の減衰係数を制御し、桁2の振動を抑制する。
【0030】図2は本実施例における桁2位置の水平断
面を示したもので、主桁2a間を結ぶ横桁2bと、横桁
2b間のブレース状の斜材2cとを可変減衰装置4aで
連結している。地震や風等の外乱により桁2が大きく揺
れる際には、水平動センサー7で検出された水平動に応
じて、可変減衰装置4aの減衰係数を制御し、桁2の振
動を抑制する。
【0031】図3は本実施例における塔1位置の鉛直断
面を示したもので、塔1を構成する柱1a間を結ぶと横
材1bと、横材1b間のブレース状の斜材1cとを可変
減衰装置4bで連結している。地震や風等の外乱により
塔1が大きく揺れる際には、塔1の所定位置(上部、下
部、中間部等)に設置されたセンサー(図示せず)で検
出された振動に応じて、可変減衰装置4bの減衰係数を
制御し、塔1の振動を抑制する。この場合の制御は基本
的には従来の制震構造物の場合と同じであり、また塔1
の下部が水中の場合、振動外力として波浪等の影響も受
ける。
【0032】なお、本実施例では制振装置として可変減
衰装置4,4a,4bを用いているが、制振装置として
油圧シリンダー等を用い、直接制御力を与えてもよい。
また、本実施例では図2に示すようにコンピューター8
を桁部分に設置しているが、橋梁の外部に設けて制御す
ることもできる。
【0033】
【発明の効果】 斜張橋や吊橋等の吊り形式の橋梁に
ついて、吊材位置に可変減衰装置等の制振装置を設け、
車両走行による桁の振動や、風、地震、波浪等の外乱に
よる振動を能動的に制御し、外乱に対する揺れの少ない
安全な橋梁を実現することができる。
【0034】 橋梁の振動を最小限に抑えることで、
車両等の走行安定性を高め、事故防止が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を斜張橋に適用した場合の一実施例を示
す立面図である。
【図2】図1の実施例における桁位置の水平断面図であ
る。
【図3】図1の実施例における塔部分の鉛直断面図であ
る。
【符号の説明】
1…塔、1a…柱、1b…横材、1c…斜材、2…桁、
2a…主桁、2b…横桁、2c…斜材、3…吊材、4,
4a,4b…可変減衰装置、5…バネ、6…上下動セン
サー、7…水平動センサー、8…コンピューター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 義憲 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−110207(JP,A) 実開 平2−42909(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01D 1/00 E01D 11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の吊材で桁および桁に作用する荷
    重を吊り支持する形式の橋梁において、前記桁の上下方
    向の振動を検出する振動検出手段と、前記吊材の端部ま
    たは中間に設置され、前記吊材に対し制御力を発生させ
    るアクチュエーターと、前記アクチュエーターによる制
    御力を前記振動検出手段によって得られた前記桁の振動
    に応じて能動的に制御するための制御手段とを設けてな
    り、前記アクチュエーターによる制御力を前記吊材を介
    して前記桁に作用させ、振動を抑制するよう構成した
    とを特徴とする能動制振型橋梁。
  2. 【請求項2】 前記吊材の端部または中間に、所定の弾
    性を有するバネ手段を前記アクチュエーターと並列に設
    けてある請求項1記載の能動制振型橋梁。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエーターの代わりに減衰係
    数を可変とした可変減衰装置を設け、前記桁の振動に応
    じて前記減衰装置の減衰係数を制御手段により能動的に
    制御し、前記可変減衰装置設置位置の連結状態を制御可
    能としたことを特徴とする請求項1または2記載の能動
    制振型橋梁。
  4. 【請求項4】 複数本の吊材で桁および桁に作用する荷
    重を吊り支持する形式の橋梁において、前記桁を構成す
    る水平方向の桁構成要素間に、前記桁の水平方向の振動
    を検出する振動検出手段と、外乱による前記桁の水平方
    向の振動を抑制するための制御力を発生させるアクチュ
    エーターと、前記制御力を前記桁の水平方向の振動に応
    じて能動的に制御するための制御手段とを設けたことを
    特徴とする能動制振型橋梁
  5. 【請求項5】 請求項4記載の能動制振型橋梁におい
    て、前記アクチュエーターの代わりに減衰係数を可変と
    した可変減衰装置を設け、前記桁の水平方向の振動に応
    じて前記減衰装置の減衰係数を制御手段により能動的に
    制御し、前記桁構成要素間の連結状態を制御可能とした
    ことを特徴とする能動制振型橋梁
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JP2680518B2 (ja) * 1992-12-21 1997-11-19 駒井鉄工株式会社 斜張橋の耐風制振構造
DE69926984D1 (de) * 1999-02-26 2005-10-06 Vinci Construction Grands Proj Gelenkige paraseismische elastoplastische Vorrichtung für Hoch- und Tiefbau und Brücke mit einer derartigen Vorrichtung
JP5373428B2 (ja) * 2009-02-25 2013-12-18 太平洋セメント株式会社 防振装置

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