JP3067166B2 - デジタル調節器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、金属の焼き入れ，金属炉，成形器用の温
調器などに用いられるデジタル調節器に係わり、特に操
作性の向上を図ったデジタル調節器に関する。

《従来の技術》 一般的に、従来用いられているデジタル調節器は、複
数の制御用パラメータとそのパラメータ内に設定されて
いる多くの制御用設定項目を有している。

すなわち、第４図に示すように、金属の焼き入れ，金
属炉，成形器用の温調器などに用いられるデジタル調節
器20は、そのフロントカバー部21に表示部22とキー操作
部23が配設される構成になっている。

また、上記表示部22は、現在の温度を表示する現在値
表示部22aおよび設定値表示部22b,さらには各種動作状
況を表示する動作表示部22cとから構成されている。

さらに、上記キー操作部23には、レベルキー24,モー
ドキー25,設定キー（アップ）26,設定キー（ダウン）27
およびAT（オートチューニング）キー28などが配設され
ている。

このデジタル調節器20では、第５図に示すように、各
パラメータが使用頻度により表示レベル毎にグループ分
けされ、レベルキー24とモードキー25により必要に応じ
て選択できるようになっている。

すなわち、レベルキー24とモードキー25を操作するこ
とにより所望する表示レベル、例えば表示レベル０を選
択すれば、現在温度，主設定値，警報設定値，入力補正
設定値,PID設定値などのパラメータが順次第４図に示す
表示部22から表示されるようになっている。

《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、上述した従来のデジタル調節器20によ
れば、複数の制御用パラメータとそのパラメータ内に設
定されている多くの制御用設定項目を有しており、各メ
ーカともキーシーケンスにいろいろ工夫はしているもの
の、レベルキー24およびモードキー25の操作が難しく、
初心者が容易には使えない構成になっている。

また、ユーザが実際に使用するパラメータは、極く限
られたものであり、第５図に示すように各レベル分けは
されているが、上記レベルキー24およびモードキー25の
操作で、一度に全パラメータが表示部22から表示される
構成のため、あるパラメータを変更するために、何回も
レベルキー24やモードキー25,その他のキーを操作しな
ければならず、その分複雑でたくさんのキー操作が必要
になり、操作上煩わしいばかりでなく誤動作の原因にな
ったり、あるいは、操作性の向上を妨げる原因になるな
どの問題点があった。

この発明は、上記課題を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、通常使用時には、ユーザ
が実際に使用する使用頻度の高いパラメータのみを表示
して各設定項目を容易に確認でき、使用勝手の向上が図
れ、さらに、希にしか使用しない設定項目については、
特定の数値をキー入力手段から入力することで変更可能
に構成することにより、ユーザが制御用パラメータの内
容およびそのパラメータ内の各設定項目を正確、かつ、
容易に表示手段から確認でき使用勝手の向上が図れ、し
かも、希にしか使用しない設定項目については、特定の
数値をキー入力手段から入力することで容易に変更で
き、誤操作を防止し得、操作性の向上をも図ることので
きるデジタル調節器を提供するものである。

《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するため、この発明に係るデジタル調
節器によれば、キー入力手段の操作により表示手段から
表示される複数の制御用パラメータおよびそのパラメー
タ内に設定される複数の制御用設定項目が記憶手段に記
憶されたデジタル調節器において、 上記制御用パラメータのうち、使用頻度の少ないパラ
メータあるいはそのパラメータ内に設定される制御用設
定項目については、上記表示手段からの表示を制限する
とともに、使用頻度の高いもののみを設定可能とする制
御手段と、 この制御手段に連繋され、上記使用頻度の少ないパラ
メータを変更する場合には、変更するパラメータに対応
する特定の数値をキーインすることで、該当するパラメ
ータ値を上記表示手段に表示し、この表示手段に表示さ
れたパラメータ値をキー入力手段で変更し、上記記憶手
段に記憶させてパラメータを設定変更する設定手段と、 を備えていることを特徴とする。

《作用》 上記構成の本願発明によれば、通常使用時は、キー入
力手段の操作により表示手段から表示されるパラメータ
およびパラメータ内の設定項目の確認については、ユー
ザが必要とする最小限のものを表示して確認することが
できる構成なので、使用勝手の向上が図れ、しかも、希
にしか使用しない設定項目については、特定の数値をキ
ー入力手段で入力するように構成することにより、ユー
ザが簡単、かつ、容易に抽出でき、その設定項目を表示
手段にて表示して変更できるので誤操作が防止され、そ
の上に操作性の向上を図ることができる。

《実施例》 以下、この発明に係るデジタル調節器の一実施例を図
面に基づいて説明する。

なお、従来例で説明した同等の部材には同一符号を付
し、その説明を省略する。

第１図は本願発明のデジタル調節器の一実施例の示す
回路ブロック図、第２図は第１図で示した調節器のフロ
ーチャート、第３図は本願調節器の操作手順を示す説明
図である。

第１図の回路プロック図で示すように、デジタル調節
器１は、その内部回路構成が制御手段であるCPU3とバス
２を介して連繋されるシステムプログラム、すなわちＰ
・ROM4と、入出力メモリ５と、上記制御手段３により制
御されたパラメータを表示するための表示部22とから構
成されている。

また、バス２にはインターフェース回路６が連繋され
ており、各種制御機器７と上記インターフェース回路６
とは連繋されるように構成されている。

上記CPU3は、入出力メモリ５に入力されている各種パ
ラメータのうちユーザの頻繁に使用するパラメータある
いは設定項目をシステムプログラム４のプログラムにし
たがって抽出し、その抽出したパラメータおよび設定項
目を表示部22から表示するように構成されている。

また、上記入出力メモリ５に記憶されている常時使用
しないパラメータおよびそのパラメータ内の設定項目に
ついては、キー入力手段であるキー操作部23のレベルキ
ー24およびモードキー25の操作により、例えば第３図に
示すように、まずレベルキー24を操作した後、モードキ
ー25をオンし、現在値を表示させ、次に設定キー26,27
を操作して設定値を表示する。

すなわち、モードキー25を押し、その後予め設定した
第３図に示すような、例えば、，，の特定の数値
を設定キー26および設定キー27を操作することにより設
定する。

そうすると、CPU3が通常使用しない所望するパラメー
タおよび設定項目をシステムプログラム４のプログラミ
ングにしたがって入出力制御して入出力メモリ５から呼
び出し、そのパラメータなり、あるいはパラメータの設
定項目を表示部22から表示し、キー操作部23を操作する
ことにより設定項目の変更がなされるように構成されて
いる。

次に、上記構成の本願デジタル調節器１の作用を説明
する。

まず、第２図のフローチャートに示すように、まずデ
ジタル調節器１をオンさせてスタート状態となる。そこ
で、次のステップに移りステップ100ではレベルキー24
を押下する。

そうすると、次のステップ101に移行し、ステップ101
ではパラメータ設定モードが設定される。

そうして、パラメータのナンバーを設定キー26および
設定キー27をアップダウンさせることにより、キーイン
することになる。

そうして、ステップ103に移行し、ステップ103ではそ
のキーインされた情報に基づきパラメータの数値変更が
CPU3の制御により行なわれ、設定変更がなされ、ステッ
プ101に移行する。

このようにして、例えば通常頻繁に使用しないパラメ
ータおよび設定項目を抽出したい場合には、まずレベル
キー24およびモードキー25をオンし、その後設定キー26
および設定キー27によって第３図に示すような特定数値
，，を入力すると、簡単に所望するパラメータお
よび設定項目を抽出でき、そのパラメータなり、設定項
目を変更することができる。

また、普段使用する場合には、システムプログラム４
のシステムプログラム内には入出力メモリ５に入力され
た各種パラメータのうちから頻繁に使用されるパラメー
タおよび設定項目のみがCPU3の制御により表示部22から
表示されるようになる。

したがって、この実施例のデジタル調節器１によれ
ば、通常使用時は、キー入力手段であるキー操作部23の
操作により表示部22から表示されるパラメータはユーザ
が必要とする最小限のものを表示して確認できることに
なり、見誤りがなくなるほか使い勝手が向上する。

さらに、希にしか使用しないパラメータおよび設定項
目については、特定の数値、例えば，，を設定キ
ー26,27で入力するだけで簡単に表示部22から表示し、
設定キー26および設定キー27で変更できるため、ユーザ
が容易に設定できることになり、操作性の向上が図られ
ることになる。

なお、実施例では、入力される特定数値として，
，をキー操作部23から入力するようになっている
が、これに限定されるものではなく簡単に誤操作しない
ような数字であれば、例えば２桁の数字やあるいは３桁
以上の数字を適宜設定するようにしても良いことは勿論
である。

《発明の効果》 以上の構成の説明から明らかなように、本願発明によ
れば、通常使用時は、キー入力手段の操作により表示手
段から表示されるパラメータおよびパラメータ内の設定
項目の確認については、ユーザが必要とする最小限のも
のを表示して確認することができる構成なので、使用勝
手の向上が図れ、しかも、希にしか使用しない設定項目
については、特定の数値をキー入力手段で入力するよう
に構成することにより、ユーザが簡単、かつ、容易に抽
出でき、その設定項目を表示手段にて表示して変更でき
るので誤操作が防止され、その上に操作性の向上を図る
ことができるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願発明のデジタル調節器の一実施例を示す回
路ブロック図、第２図は第１図で示した調節器のフロー
チャート、第３図は本願調節器の操作手順を示す説明
図、第４図は従来のデジタル調節器の正面図、第５図は
従来のデジタル調節器の調節パラメータの表示状態を示
す説明図である。 １……デジタル調節器 ３……CPU（制御手段） ４……システムプログラム（設定手段） 22……表示部 24……レベルキー 25……モードキー 26……設定キー（アップ） 27……設定キー（ダウン）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G05B 11/36 G05B 23/02 G06F 3/02 310

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】キー入力手段の操作により表示手段から表
   示される複数の制御用パラメータおよびそのパラメータ
   内に設定される複数の制御用設定項目が記憶手段に記憶
   されたデジタル調節器において、 上記制御用パラメータのうち、使用頻度の少ないパラメ
   ータあるいはそのパラメータ内に設定される制御用設定
   項目については、上記表示手段から表示を制限するとと
   もに、使用頻度の高いもののみを設定可能とする制御手
   段と、 この制御手段に連繋され、上記使用頻度の少ないパラメ
   ータを変更する場合には、変更するパラメータに対応す
   る特定の数値をキーインすることで、該当するパラメー
   タ値を上記表示手段に表示し、この表示手段に表示され
   たパラメータ値をキー入力手段で変更し、上記記憶手段
   に記憶させてパラメータを設定変更する設定手段と、 を備えていることを特徴とするデジタル調節器。